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JP2007031479A - 噴霧用エアゾール組成物およびエアゾール製品 - Google Patents

噴霧用エアゾール組成物およびエアゾール製品 Download PDF

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JP2007031479A
JP2007031479A JP2005212827A JP2005212827A JP2007031479A JP 2007031479 A JP2007031479 A JP 2007031479A JP 2005212827 A JP2005212827 A JP 2005212827A JP 2005212827 A JP2005212827 A JP 2005212827A JP 2007031479 A JP2007031479 A JP 2007031479A
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Japan
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aerosol
propellant
spray
aerosol composition
mass
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JP2005212827A
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English (en)
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Yasutomo Nakajima
康友 中島
Seiji Takahashi
清治 高橋
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Toyo Aerosol Industry Co Ltd
Original Assignee
Toyo Aerosol Industry Co Ltd
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Abstract

【課題】 噴射力および噴射音の発生を抑制することができ、噴霧対象面に対して優れた付着性の得られる噴霧用エアゾール組成物、およびエアゾール容器内に充填されている内容物を、噴射力および噴射音の発生を抑制しつつ噴霧対象面に対して高い付着率で噴射することのできるエアゾール製品の提供。
【解決手段】 噴霧用エアゾール組成物は、原液40〜75質量%と噴射剤25〜60質量%とを含有してなり、噴射剤が、沸点が−5℃以下である液化ガス70〜95質量%と沸点が20〜38℃である炭化水素系溶剤5〜30質量%とを含有する混合ガスよりなり、噴射物を構成する噴霧粒子の平均粒子径が30〜80μmであることを特徴とし、エアゾール製品は、上記エアゾール組成物がエアゾール用バルブを備えた耐圧容器内に充填され、当該バルブがベーパータップを有するハウジングを備え、当該ハウジングに係るベーパータップ比が0.8以下であることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、霧状の噴射物を形成し、その噴射物を噴霧対象面に対して付着させるための噴霧用エアゾール組成物およびエアゾール製品に関する。
エアゾール組成物の或る種のものとしては、その目的や用途に応じた種々の成分を含有する原液と、噴射剤とにより構成され、霧状の噴射物を形成するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このような噴霧用エアゾール組成物は、芳香消臭剤、空間殺虫剤などの空間を噴霧対象とし、霧状の噴射物を噴霧対象である空間全体に均一に分散させることを目的とする空間スプレーなどとして用いられている他、ヘアスプレー、ボディースプレー、ガラスクリーナー、撥水剤、接着剤および塗料などのあるものの表面を噴霧対象とし、霧状の噴射物を噴霧対象面としての適用対象個所に付着させ、これにより塗布を行うことを目的とする表面スプレーなどとして広く用いられている。
従来、表面スプレーとして用いられる噴霧用エアゾール組成物においては、霧状に噴射される噴射物のミスト(噴霧粒子)をより微細なものにし、かつそのような噴射物をより大きな噴霧対象面に対して均一に噴射することのできるものを提案すべく研究が重ねられてきた。
しかしながら、このような噴霧特性を有する噴霧用エアゾール組成物においては、適用する際に噴射物のミストが適用対象個所の周囲に飛散することに起因して使用者や周囲の者が噴射物のミストを吸引することによってむせたり、適用対象個所に十分な付着量が得られず、また、特に人体に適用するものである場合には、適用対象個所に対して噴射物が大きな力で吹き付けられるために良好な使用感が得られない、という問題がある。
特許第3247787号公報
本発明は、以上のような事情に基いてなされたものであって、その目的は、噴射力および噴射音の発生を抑制することができ、噴霧対象面に対して優れた付着性の得られる噴霧用エアゾール組成物を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、エアゾール容器内に充填されている内容物を、噴射力および噴射音の発生を抑制しつつ噴霧対象面に対して高い付着率で噴射することのできるエアゾール製品を提供することにある。
本発明の噴霧用エアゾール組成物は、噴射によって霧状の噴射物を形成し、その噴射物を噴霧対象面に対して付着させるための噴霧用エアゾール組成物であって、
原液40〜75質量%と、噴射剤25〜60質量%とを含有してなり、
当該噴射剤が、沸点が−5℃以下である液化ガス70〜95質量%と、沸点が20〜38℃である炭化水素系溶剤5〜30質量%とを含有する混合ガスよりなり、
霧状の噴射物を構成する噴霧粒子の平均粒子径が30〜80μmであることを特徴とする。
本発明の噴霧用エアゾール組成物においては、噴射剤を構成する沸点が20〜38℃である炭化水素系溶剤が、イソペンタンおよびノルマルペンタンから選ばれた少なくとも一種であることが好ましい。
本発明の噴霧用エアゾール組成物は、噴霧対象面に対する付着率が30%以上であって噴射力が3gf以下であることが好ましい。
また、本発明の噴霧用エアゾール組成物は、噴射音の音圧レベルが65dB以下であることが好ましい。
本発明のエアゾール製品は、上記の噴霧用エアゾール組成物がエアゾール用バルブを備えた耐圧容器内に充填されてなるものであり、
エアゾール用バルブがベーパータップを有するハウジングを備え、当該ハウジングには耐圧容器内に充填された噴霧用エアゾール組成物を導入するための下孔と横孔とが形成されており、下孔の面積に対するベーパータップを構成する横孔の面積の比であるベーパータップ比が0.8以下であることを特徴とする。
本発明の噴霧用エアゾール組成物によれば、噴射剤として特定の炭化水素系溶剤を特定の割合で含有する混合ガスが用いられていることにより、特定の大きさを有する噴霧粒子により構成される霧状の噴射物が形成されるため、噴射力および噴射音の発生を抑制することができると共に、噴霧対象面に対する優れた付着性が得られる。
本発明のエアゾール製品によれば、上記の噴霧用エアゾール組成物がエアゾール用バルブを備えた耐圧容器よりなるエアゾール容器内に充填されていると共に、当該エアゾール用バルブとして特定の構造を有するものが用いられているため、エアゾール容器内に充填されている内容物を、噴射力および噴射音の発生を抑制しつつ噴霧対象面に対して高い付着率で噴射することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の噴霧用エアゾール組成物は、その使用目的や用途に応じた種々の成分が含有されてなる原液と、後述する混合ガスからなる噴射剤とにより構成されてなるエアゾール組成物(以下、「特定のエアゾール組成物」ともいう。)であり、エアゾール用バルブを備えた耐圧容器よりなるエアゾール容器内に充填されてエアゾール製品とされる。
この特定のエアゾール組成物は、霧状の噴射物を噴霧対象面としての適用対象個所に付着させ、これにより塗布を行うための表面スプレーに用いられるものである。
特定のエアゾール組成物においては、当該エアゾール組成物全体において、原液の含有割合が40〜75質量%であり、かつ噴射剤の含有割合が25〜60質量%であることが必要とされるが、好ましくは原液の含有割合が45〜70質量%であって噴射剤の含有割合が30〜55質量%であり、特に好ましくは原液の含有割合が55〜65質量%であって噴射剤の含有割合が35〜45質量%である。
特定のエアゾール組成物における原液の含有割合が40質量%未満である場合、すなわち噴射剤の含有割合が60質量%を超える場合には、噴射物を構成する噴霧粒子の平均粒子径が過小となると共に、噴霧対象面に対する付着性が小さくなり、また噴射力および噴射音の発生を十分に抑制することができず、特に人体に適用する場合には、適用の際に大きな噴射音が発生すると共に、噴射物が噴霧対象面に対して大きな力で吹き付けられることとなるために良好な使用感を得ることができなくなる。一方、原液の含有割合が75質量%を超える場合、すなわち噴射剤の含有割合が25質量%未満である場合には、噴射物を構成する噴霧粒子の平均粒子径が過大となり、そのために噴霧対象面において液ダレが生じ、最終的に当該噴射対象面に対して均一に塗布を行うことができなくなる。
特定のエアゾール組成物の噴射剤は、沸点が−5℃以下である液化ガス(以下、「特定液化ガス」ともいう。)70〜95質量%と、沸点が20〜38℃である炭化水素系溶剤(以下、「特定炭化水素系溶剤」ともいう。)5〜30質量%とを含有する混合ガス(以下、「特定混合ガス」ともいう。)よりなるものである。
この噴射剤においては、好ましくは特定液化ガスの含有割合が70〜90質量%であって特定炭化水素系溶剤の含有割合が10〜30質量%であり、特に好ましくは特定液化ガスの含有割合が70〜80質量%であって特定炭化水素系溶剤の含有割合が20〜30質量%である。
噴射剤を構成する特定混合ガスにおいて、特定液化ガスの含有割合が70質量%未満である場合、すなわち特定炭化水素系溶剤の含有割合が30質量%を超える場合には、噴射物を構成する噴霧粒子の平均粒子径が過大となり、そのために噴霧対象面において液ダレが生じ、最終的に当該噴射対象面に対して均一に塗布を行うことができなくなる。一方、特定液化ガスの含有割合が95質量%を超える場合、すなわち特定炭化水素系溶剤の含有割合が5質量%未満である場合には、噴射物を構成する噴霧粒子の平均粒子径が過小となると共に、噴霧対象面に対する付着性が小さくなり、また噴射力および噴射音の発生を十分に抑制することができず、特に人体に適用する場合には、適用の際に大きな噴射音が発生すると共に、噴射物が噴霧対象面に対して大きな力で吹き付けられることとなるために良好な使用感を得ることができなくなる。
特定炭化水素系溶剤としては、イソペンタンおよびノルマルペンタンのいずれか一種またはそれらの混合溶剤を用いることが好ましい。
また、特定液化ガスとしては、液化石油ガス(LPGガス)、イソブタンおよびジメチルエーテル(DME)から選ばれた少なくとも一種または二種以上が組み合わされてなる混合ガスを用いることができる。
特定のエアゾール組成物を構成する原液は、当該エアゾール組成物の使用目的や用途に応じた種々の成分が適宜の含有割合で含有されてなるものであるが、原液を構成する成分の具体例としては、例えば、水、低級アルコール、ヘアセット剤、ヘアトリートメント剤、粘度調整剤、皮膜形成剤、界面活性剤、油性成分(具体的には油脂類、ろう類、炭化水素類、高級脂肪酸類、高級アルコール類、エステル類、シリコーン類等)、薬剤(具体的には紫外線防御剤、収斂剤、鎮痒剤、消炎剤、消臭剤、抑汗剤、美白剤、血行促進剤、皮脂抑制剤等)、保湿剤(具体的には多価アルコール、糖類、生体高分子、天然エキス等)、品質保持剤(具体的には防腐剤、酸化防止剤、金属イオン封鎮剤、pH調整剤等)香料、顔料、染料、粉末、その他を挙げることができる。
水としては、通常、精製水を用いることが好ましい。
水の含有割合は、原液における0.1〜99.9質量%であることが好ましい。
低級アルコールとしては、エタノールおよびイソプロピルアルコールなどを用いることができる。
低級アルコールの含有割合は、原液における0.1〜99.9質量%であることが好ましい。
特定のエアゾール組成物は、霧状の噴射物を形成するものであり、当該霧状の噴射物を構成する噴霧粒子は、その平均粒子径が30〜80μmであることが必要とされるが、好ましくは35〜70μmであり、特に好ましくは40〜60μmである。
ここに、本明細書中において、「噴霧粒子の平均粒子径」とは、霧状の噴射物を構成する噴霧粒子の集合体の全体積を100%とした場合に当該集合体を構成する噴霧粒子の粒度分布との関係から得られる体積の累積カーブにおいて、累積体積50%に対応する粒子径であるDv(50)の値を示す。具体的に、この噴霧粒子の平均粒子径は、例えばレーザー回折式粒度分布測定装置を用い、「JIS Z 8825−1」に準拠して測定することができる。
噴霧粒子の平均粒子径が30μm未満である場合には、噴霧対象面に対する付着性が小さくなり、また噴射力および噴射音の発生を十分に抑制することができず、特に人体に適用する場合には、適用の際に大きな噴射音が発生すると共に、噴射物が噴霧対象面に対して大きな力で吹き付けられることとなるために良好な使用感を得ることができなくなる。一方、噴霧粒子の平均粒子径が80μmを超える場合には、噴霧対象面において液ダレが生じ、最終的に当該噴射対象面に対して均一に塗布を行うことができなくなる。
以上の特定のエアゾール組成物においては、噴射によって形成される霧状の噴射物を構成する噴霧粒子の大きさを、発明者等が研究を重ねることにより模索した、霧状の噴射物を噴霧対象面に付着させ、これにより塗布を行うために適切な範囲、具体的には平均粒子径が30〜80μmとなるよう調整することによって噴霧特性、具体的には噴霧対象面に対する付着性、噴射力および噴射音の発生を制御しているが、噴霧粒子の平均粒子径の調整は、発明者等による実験によって明らかとなった、噴射剤として、特定液化ガスと特定炭化水素系溶剤とが混合されてなる混合ガスを用いた場合に、当該混合ガスにおける特定炭化水素系溶剤の含有割合が大きくなるに従って噴霧粒子の平均粒子径が大きくなるという傾向、およびエアゾール組成物における噴射剤の含有割合が小さくなるに従って噴霧粒子の平均粒子径が大きくなるという傾向に基づき、噴射剤として特定炭化水素系溶剤が混合されてなる混合ガスを用いると共に、当該混合ガスにおける特定炭化水素系溶剤の含有割合を特定の範囲内に規定し、かつエアゾール組成物における噴射剤の含有割合を原液の含有割合との関係から特定の範囲内に規定することによって行われる。
ここに、混合ガスにおける特定炭化水素系溶剤の含有割合が大きくなるに従って噴霧粒子の平均粒子径が大きくなる理由は、特定のエアゾール組成物のような噴霧用エアゾール組成物は、噴射剤によって形成される気相の圧力の作用によって原液と噴射剤とが混合されてなる液相が噴射され、その液相よりなる噴射物は当該液相中の噴射剤が気化する際に生じる膨張力によって霧状となって空間中に拡散され、これにより、霧状の噴射物を形成するものであることから、噴射剤に、特定液化ガスに比して蒸気圧が小さく、かつ沸点が高いという特性を有する特定炭化水素系溶剤が混合されることにより、噴射剤における特定炭化水素系溶剤の含有割合を大きくするに従って当該噴射剤自体の蒸気圧が小さくなるため、噴射された液相における噴射剤の気化速度が小さくなり、これにより、噴霧粒子が大きくなるためであると推察される。
また、特定のエアゾール組成物における噴射剤の含有割合が小さくなるに従って噴霧粒子の平均粒子径が大きくなる理由は、噴射剤の含有割合が小さくなることによって噴射された液相よりなる噴射物に生じる膨張力が小さくなるために微細な粒子を形成し難くなり、これにより、噴霧粒子が大きくなるためであると推察される。
従って、特定のエアゾール組成物によれば、噴射剤として、特定液化ガスと共に特定炭化水素系溶剤を特定の割合で含有する特定混合ガスが用いられていることにより、特定の平均粒子径を有する噴霧粒子により構成される噴射物が形成されるため、噴射剤の蒸気圧との関係から噴射時に作用される圧力が小さくなって噴射力および噴射音の発生が抑制され、かつ、噴霧粒子がある程度の大きさを有するものであることから、噴霧対象面に到達することなく浮遊する噴霧粒子の量が小さくなると共に、噴霧対象面に到達するものの跳ね返されてしまう噴霧粒子の量も小さくなることから噴霧対象面の周囲において多量の噴霧粒子が飛散することが抑制されて高い噴霧効率が得られ、また、噴射剤の蒸気圧との関係から噴霧対象面に付着した噴射物に係る蒸発速度が小さくなることも一因となり、噴霧対象面に対して優れた付着性が得られる。
また、特に、特定のエアゾール組成物を人体に適用する場合には、噴霧対象面としての適用対象個所に対する高い付着性が得られると共に、適用の際に大きな噴射音が発生することがなく、また噴射物が適用対象個所に対して大きな力で吹き付けられることもないため、良好な使用感を得ることができる。
このように、特定のエアゾール組成物は、優れた付着性を有するものであるが、具体的には、当該噴霧対象面における付着率が、30%以上であることが好ましく、特に40%以上であることが好ましい。
ここに、「付着率」とは、噴射物の総重量に対する噴射直後に噴霧対象面に付着された噴射物の総重量の割合である。
また、特定のエアゾール組成物は、霧状の噴射物を形成するための噴射に係る噴射力が抑制されるものであるが、具体的には、当該噴射力が、3gf以下であることが好ましく、特に2.5gf以下であることが好ましい。
ここに、「噴射力」とは、5秒間の噴射対象面に対する噴射によって当該噴射対象面に加えられる荷重の最大値である。
更に、特定のエアゾール組成物は、霧状の噴射物を形成するための噴射に係る噴射音の発生が抑制されるものであるが、具体的には、その音圧レベルが、65dB以下であることが好ましい。
ここに、「噴射音の音圧レベル」とは、5秒間の噴射によって噴射位置からの離間距離が15cmの位置において測定される音圧レベルの最大値である。
このような特定のエアゾール組成物は、例えば、ヘアセットスプレー、ヘアトリートメントスプレー、ヘアカラースプレー、頭髪用ツヤだしスプレー、ヘアトニック、フレグランススプレー、日焼け止めスプレー、筋肉消炎剤、化粧水、ボディーローション、帯電防止剤、ガラスクリーナー、防曇剤、除菌・消臭剤などの種々の表面スプレーとして用いることができる。
上記の特定のエアゾール組成物は、原液を構成すべき各成分を適宜の条件下において混合することによって原液を調製し、この原液を噴射剤と共にエアゾール用バルブ備えた耐圧容器よりなるエアゾール容器内に充填することによってエアゾール製品とされるが、特に、図1および図2に示すような、ベーパータップが設けられたハウジングを有するエアゾール用バルブを備えたエアゾール容器(以下、「特定エアゾール容器」ともいう。)内に密閉状態で充填されてエアゾール製品とされる場合には、後述するようにベーパータップ比を調整することにより、その噴霧特性を制御することができる。
この特定エアゾール容器は、エアゾール用バルブ20と、その上部開口にマウンテンカップガスケット13を介してマウンテンカップ12が気密に設けられている耐圧容器10とを備えてなるものである。
エアゾール用バルブ20は、マウンテンカップ12に保持されたハウジング21と、このハウジング21内で上下方向に移動可能に配置されたステム25と、このステム25を上方に押し上げるよう抑制するスプリング27と、環状のステムガスケット30とにより構成されている。
ステム25は、内部にステム通路32を有しており、このステム25には、その外周面に開口するステム孔34が径方向に伸びてステム通路32に連通するよう形成されている。
このステム25の上端には、ボタン38を備えたアクチュエータ37が設けられており、当該アクチュエータ37には、ステム25のステム通路32に連通するアクチュエータ通路39を介して噴射口40が形成されている。
ハウジング21には、その下端に設けられた耐圧容器10の下部に伸びるディップチューブ36を介して耐圧容器10内に充填されている特定のエアゾール組成物に係る液体をエアゾール用バルブ20に導入するための下孔21Aと、当該特定のエアゾール組成物に係る気体をエアゾール用バルブ20に導入するためのベーパータップを構成する横孔21Bとが形成されている。
このようなエアゾール用バルブ20を有する特定エアゾール容器では、アクチュエータ37が押下操作されない非動作時には、スプリング27によってステム25が上方に押し上げられてステム孔34の開口が当該ステムガスケット30により塞がれた状態とされることにより、耐圧容器10の内部に連通するハウジング21内の空間Sがステム通路32と遮断された状態とされる。
一方、アクチュエータ37により、スプリング27に抗してバルブが押下操作された動作時は、ステム25によって押し下げられるためにステムガスケット30の内周面部分が下方に湾曲した状態となり、ステム孔34の開口がステムガスケット30より下方に外れた位置となるためにハウジング21内の空間Sと連通された状態となり、これにより、耐圧容器10内の特定のエアゾール組成物は、ディップチューブ36および下孔21Aにより形成される液体用流路と、横穴21Bにより形成される気体用流路とを流通し、ハウジング21内の空間S、ステム孔34、ステム通路32およびアクチュエータ通路39を介して噴射口40から噴霧粒子として噴射される。
このような特定エアゾール容器のエアゾール用バルブ20においては、ハウジング21に形成されている下孔21Aと横孔21Bとは、その大きさが、下孔21Aの面積に対する横孔21Bの面積の比であるベーパータップ比(以下、「VT比」ともいう。)が0.8以下であることが好ましく、特に0.65以下であることが好ましい。
VT比が過大である場合には、一の噴射に用いられる噴射剤よりなる気体の量が大きくなる、すなわち一の噴射に供される特定のエアゾール組成物中における噴射剤の含有割合が大きくなることから、噴射物を構成する噴霧粒子の平均粒子径が過小となると共に、噴霧対象面に対する付着率が小さくなるおそれがある。
ハウジング21における下孔21Aおよび横孔21Bの具体的な寸法としては、例えば下孔21Aの外径が0.64mmである場合には、横孔21Bの外径は0.33〜0.51mmである。
このような特定エアゾール容器を備えたエアゾール製品によれば、特定のエアゾール組成物がエアゾール容器内に充填されていると共に、エアゾール用バルブとして特定の構造を有する、具体的には特定のVT比を有するハウジングを備えたエアゾール用バルブが用いられているため、エアゾール容器内に充填されている内容物を、噴射力および噴射音の発生を抑制しつつ噴霧対象面に対して高い付着率で噴射することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
〔実施例1〜8および比較例1〜7〕
表1および表2に示す配合処方に従って、各成分を混合させて原液を調製し、この原液を噴射剤と共に、表1および表2に示すVT比を有する孔が形成されたハウジングを有するエアゾール用バルブを備えたエアゾール容器(図1および図2参照)を構成する耐圧容器内に充填することにより、エアゾール製品を作製した。
ここに、実施例1〜実施例5および実施例8並びに比較例1〜比較例7に係るエアゾール製品は、各々、ヘアスプレーとして用いられるものであり、実施例6に係るエアゾール製品は、リセットタイプヘアスプレーとして用いられるものであり、実施例7に係るエアゾール製品は、ボティーローションスプレーとして用いられるものである。
また、比較例1、比較例2および比較例5は、噴射剤に特定炭化水素系溶剤が含有されていない場合の例であり、比較例3は、エアゾール組成物における原液の含有割合が過大であり、噴霧粒子の平均粒子径が過大である場合の例であり、比較例4は、エアゾール組成物における原液の含有割合が過小である場合の例であり、比較例6は、VT比が過大であることに起因して噴霧粒子の平均粒子径が過小である場合の例であり、比較例7は、噴射剤における特定炭化水素系溶剤の割合が過大である場合の例である。
<エアゾール組成物の評価試験>
上記の実施例1〜8および比較例1〜7において作製したエアゾール製品に係る耐圧容器内に充填されている、調製されたエアゾール組成物の各々について、下記の手法により、噴射物を構成する噴霧粒子の平均粒子径を、「JIS Z 8825−1」に準拠して確認すると共に、付着性、噴射力の大きさおよび噴射音の大きさを評価した。結果を表1および表2に示す。
(1)噴霧粒子の平均粒子径
レーザー回折式粒度分布測定装置「スプレーテックRTS500」(シスメック社製)を用い、実施例および比較例の各々により形成されたエアゾール製品の内容物を空気中に3秒間噴射させ、この噴射物に対して離間距離15cmの位置からレーザービームを照射し、多素子検出器が検出する回折像群に基づいて、噴射物を構成する噴霧粒子の集合体の全体積を100%とすることによって当該集合体を構成する噴霧粒子の粒度分布との関係から得られる体積の累積カーブにおいて、累積体積50%に対応する粒子径であるDv(50)の値を測定し、この値を噴霧粒子の平均粒子径として評価した。
(2)付着性
実施例および比較例の各々により形成されたエアゾール製品の内容物を、当該エアゾール製品との離間距離15cmの位置に配置した縦30cm、横30cmの矩形状の濾紙よりなる測定用パネルに向かって5秒間噴射させ、この噴射された噴射物の総重量(以下、「噴射総重量」ともいう。)と共に、噴射直後にパネルに付着している噴射物の重量(以下、「付着重量」ともいう。)を測定し、これらの測定値から算出される、噴射総重量に対する付着重量の百分率の値を付着率として付着性を評価した。
(3)噴射力
実施例および比較例の各々により形成されたエアゾール製品の内容物を、当該エアゾール製品との離間距離15cmの位置に配置した、ひずみゲージ式荷重変換器を備えた直径15cmの円盤状のステンレス板よりなる測定用パネルに向かって5秒間噴射させ、このひずみゲージ式荷重変換器によって測定される、測定パネルに加えられた荷重の最大値を噴射力として評価した。
(4)噴射音
普通騒音計「LA−215」(小野計測器社製)を用い、実施例および比較例の各々により形成されたエアゾール製品の内容物を5秒間噴射させた際に、当該エアゾール製品との離間距離15cmの位置に配置された普通騒音計の音検知部によって測定される音圧レベルの最大値を噴射音の音圧レベルとして評価した。
Figure 2007031479
Figure 2007031479
表1および表2において、VT比が「0」とは、エアゾール用バルブを構成するハウジングに横孔が形成されておらず、下孔のみが形成されている状態を示す。
また、アクリル樹脂アルカノールアミン液「プラサイズL−9400」および「プラサイズL−98505」は、各々、互応化学社製のものであり、香料「FLORAL AR12302」および「LEMON AR11579」は、各々、小川香料社製のものであり、エタノールとしては、日本アルコール販売社製の「99%エタノール」を用い、ジプロピレングリコールとしては、市販されている旭電化工業社製のものを用い、イソステアリルグリセリルとしては、花王社製の「ペノトールGF−IS」を用い、1,3−ブチレングリコールとしては、市販されているダイセル化学工業社製のものを用い、パラフェノールスルホン酸亜鉛としては、マツモト交商社製の「スルホ石炭酸亜鉛」を用い、メントールとしては、高砂香料社製の「メントールJP」を用い、シクロメチコンとしては、東レ・ダウコーニング社製の「SH 245」を用い、グリセリンとしては、花王社製の「濃グリセリン」を用い、ソルビトールとしては、市販されている花王社製のものを用い、アロエ抽出液としては、一丸ファルコス社製の「アロエエキスベラ」を用いた。
表1および表2から明らかなように、実施例1〜8に係るエアゾール組成物は、噴霧対象面に対する付着率が30%以上と良好な付着性が得られると共に、適用の際において、噴射力を3gf以下となるレベルに抑制することができ、しかも噴射音を、音圧レベルが65dB以下となるレベルに抑制することのできるものであることが確認された。
これに対し、比較例1、比較例2および比較例5に係るエアゾール組成物は、各々、噴射剤に特定炭化水素系溶剤が含有されていないことから、噴射力が3gfを超えるレベルと大きくなり、特に比較例5に係るエアゾール組成物は、噴射音も音圧レベルが65dBを超えるレベルに大きくなるものであることが確認され、比較例3に係るエアゾール組成物は、エアゾール組成物における原液の含有割合が過大であることから、噴射物を構成する噴霧粒子の平均粒子径が過大となるものであり、更に噴霧対象面において液ダレが生じるものであることが確認され、比較例4に係るエアゾール組成物は、エアゾール組成物における原液の含有割合が過小であることから、噴霧対象面に対する付着率が30%未満と小さくなり、噴射音がその音圧レベルが65dBを超えるレベルに大きくなるものであることが確認され、比較例6に係るエアゾール組成物は、VT比が過大であることに起因して噴霧粒子の平均粒子径が過小となり、噴霧対象面に対する付着率が30%未満と小さくなるものであることが確認され、また、比較例7に係るエアゾール組成物は、噴射剤における特定炭化水素系溶剤が過大であることから、噴射物を構成する噴霧粒子の平均粒子径が過大となるものであり、更に噴霧対象面において液ダレが生じるものであることが確認された。
また、特にエアゾール組成物がベーパータップが設けられたハウジングを有するエアゾール用バルブを備えたエアゾール容器に充填されてなる構成の実施例4および実施例5に係るエアゾール製品においては、比較例6に係るエアゾール製品と比較すると明らかなように、VT比が0.8以下であることから、噴射物を構成する噴霧粒子の平均粒子径が大きくなり、高い付着率が得られることが確認された。
本発明のエアゾール製品において用いられるエアゾール容器の一例を示す説明図である。 図1のエアゾール容器を構成するエアゾール用バルブを拡大して示す説明図である。
符号の説明
10 耐圧容器
12 マウンテンカップ
13 マウンテンカップガスケット
20 エアゾール用バルブ
21 ハウジング
21A 下孔
21B 横孔
25 ステム
27 スプリング
30 ステムガスケット
32 ステム通路
34 ステム孔
36 ディップチューブ
37 アクチュエータ
38 ボタン
39 アクチュエータ通路
40 噴射口

Claims (5)

  1. 噴射によって霧状の噴射物を形成し、その噴射物を噴霧対象面に対して付着させるための噴霧用エアゾール組成物であって、
    原液40〜75質量%と、噴射剤25〜60質量%とを含有してなり、
    当該噴射剤が、沸点が−5℃以下である液化ガス70〜95質量%と、沸点が20〜38℃である炭化水素系溶剤5〜30質量%とを含有する混合ガスよりなり、
    霧状の噴射物を構成する噴霧粒子の平均粒子径が30〜80μmであることを特徴とする噴霧用エアゾール組成物。
  2. 噴射剤を構成する沸点が20〜38℃である炭化水素系溶剤が、イソペンタンおよびノルマルペンタンから選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載の噴霧用エアゾール組成物。
  3. 噴霧対象面に対する付着率が30%以上であって噴射力が3gf以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の噴霧用エアゾール組成物。
  4. 噴射音の音圧レベルが65dB以下であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の噴霧用エアゾール組成物。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の噴霧用エアゾール組成物がエアゾール用バルブを備えた耐圧容器内に充填されてなるものであり、
    エアゾール用バルブがベーパータップを有するハウジングを備え、当該ハウジングには耐圧容器内に充填された噴霧用エアゾール組成物を導入するための下孔と横孔とが形成されており、下孔の面積に対するベーパータップを構成する横孔の面積の比であるベーパータップ比が0.8以下であることを特徴とするエアゾール製品。

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