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JP2007016884A - 軸受機構およびx線管 - Google Patents

軸受機構およびx線管 Download PDF

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JP2007016884A JP2005198473A JP2005198473A JP2007016884A JP 2007016884 A JP2007016884 A JP 2007016884A JP 2005198473 A JP2005198473 A JP 2005198473A JP 2005198473 A JP2005198473 A JP 2005198473A JP 2007016884 A JP2007016884 A JP 2007016884A
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Abstract

【課題】液状媒体の漏洩阻止効果が高い軸受機構、および、そのような軸受機構を有するX線管を実現する。
【解決手段】軸受機構(550)は、液状媒体(520)が介在する隙間(602−606)を滑り軸受(552)とシャフト(402)の間に有する軸受機構であって、隙間は、直列に連通する少なくとも三重の同心円環状の隙間である。シャフトは外周面が隙間に望む部分にポンピンググルーブ(622,642)を有する。液状媒体は液体金属である。液体金属はガリウムないしその合金である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、軸受機構およびX線管に関し、特に、液状媒体が介在する隙間を滑り軸受とシャフトの間に有する軸受機構、および、そのような軸受機構を有するX線管に関する。
X線管は、真空容器内に、カソード(cathode)と、アノード(anode)と、アノードに一体化されたローター(rotor)と、ローターのシャフト(shaft)を支持する軸受機構とを有する。軸受機構には、熱および電気の伝導、潤滑性、制振性を良くするための液状媒体が封入される。液状媒体としては、ガリウム(Gallium)ないしその合金が用いられる。
液状媒体が真空中に漏洩すると高電圧に対する安定性が損なわれるので、軸受機構は液状媒体の漏洩を阻止する構造となっている。漏洩阻止は、シャフトに設けられたポンピンググルーブ(pumping groove)の螺旋回転により、液状媒体を押し戻すことによって行われる(例えば、特許文献1参照)。
米国特許第6377658号明細書(欄1−4、図1−3)
上記のようにして漏洩阻止を行う場合、軸受の内側でシャフトが回転することにより、二重シリンダの内側が回転する関係となり、液状媒体にテイラー渦(Taylor vortices)が発生する。このため、液状媒体の層が不安定になってポンピンググルーブの漏洩阻止効果が低下する。
そこで、本発明の課題は、液状媒体の漏洩阻止効果が高い軸受機構、および、そのような軸受機構を有するX線管を実現することである。
上記の課題を解決するための第1の観点での本発明は、液状媒体が介在する隙間を滑り軸受とシャフトの間に有する軸受機構であって、前記隙間は、直列に連通する少なくとも三重の同心円環状の隙間である、ことを特徴とする軸受機構である。
上記の課題を解決するための第2の観点での本発明は、真空容器内に、カソードと、アノードと、アノードに一体化されたローターと、ローターのシャフトを支持する軸受機構とを有するX線管であって、前記軸受機構は、液状媒体が介在する隙間を滑り軸受と前記シャフトの間に有し、前記隙間は、直列に連通する少なくとも三重の同心円環状の隙間である、ことを特徴とするX線管である。
前記シャフトは外周面が前記隙間に望む部分にポンピンググルーブを有することが、液状媒体の押し戻を行う点で好ましい。
前記液状媒体は液体金属であることが、熱および電気の伝導性が良い点で好ましい。
前記液体金属はガリウムないしその合金であることが、低い蒸気圧(vapor pressure)特性を有する点で好ましい。
前記シャフト上の前記滑り軸受とは異なる位置に転がり軸受を有することが、シャフト支持の機械的強度を高める点で好ましい。
前記軸受機構は、前記シャフトを片持ち方式で支持することが、軸受を一個所に集中する点で好ましい。
前記軸受機構は、前記シャフトを両持ち方式で支持することが、荷重を分散する点で好ましい。
上記各観点での発明によれば、軸受機構は、液状媒体が介在する隙間を滑り軸受とシャフトの間に有する軸受機構であって、隙間は、直列に連通する少なくとも三重の同心円環状の隙間であるので、少なくとも1つの隙間においては、二重シリンダの外側が回転する関係となり、そこではテイラー渦が発生しない。このため、液状媒体の漏洩阻止効果が高い軸受機構、および、そのような軸受機構を有するX線管を実現することができる。
以下、図面を参照して発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、本発明は、発明を実施するための最良の形態に限定されるものではない。図1に、X線管の一例の模式的構成を縦断面図によって示す。本X線管は発明を実施するための最良の形態の一例である。本X線管の構成によって、X線管に関する本発明を実施するための最良の形態の一例が示される。
図1に示すように、X線管は、真空容器100内に、カソード200と、アノード300と、アノード300に一体化されたローター400と、ローター400のシャフト402を支持する軸受機構500とを有する。軸受機構500の詳細な構成については、後にあらためて説明する。
真空容器100は、例えばガラス(glass)等のX線透過性の材料によって構成され内部が真空になっている。真空容器100内で、カソード200とアノード300が対向する。カソード200とアノード300の間には高電圧が印加され、この電圧によって加速されたカソード200の電子がアノード300に衝突してX線を発生させる。
アノード300は概ね円盤状のものである。アノード300は、概ね円筒状のローター400とシャフト402によって一体化されている。ローター400は例えば誘導電動機の回転子であり、真空容器100の外側にある図示しないステータコイル(stator coil)で励磁され、シャフト402を軸としてアノード300と一体的に回転する。シャフト402は、ローター400の内側で軸受機構500によって片持ち方式で支持される。片持ち方式とすることにより、軸受を一個所に集中することができる。
軸受機構500について説明する。軸受機構500は発明を実施するための最良の形態の一例である。本機構の構成によって、軸受機構に関する本発明を実施するための最良の形態の一例が示される。
軸受機構500は、概ね円筒状のケース(case)510を有する。ケース510は、真空容器100の外部に露出する底部512を有する。底部512には閉止可能なプラグ514が設けられ、このプラグ514を通じて導入された液体金属520がケース510内を満たしている。液体金属は、熱および電気の伝導性が良く軸受機構の充填物質として好適である。
液体金属520としては、例えばガリウムないしその合金が用いられる。液体金属520はアノード300からシャフト402に伝わった熱をケース510を通じて逃がすための熱伝導媒体として機能する。液体金属520は、また、X線管の外部から供給される高電圧をシャフト402を通じてアノード300に伝えるための電気伝導媒体として機能する。ガリウムないしその合金は潤滑材としても用いることができる。
ケース510の内部には、2つの転がり軸受530,540が所定の間隔で設けられ、これら転がり軸受530,540によってシャフト402が回転可能に支持される。転がり軸受530,540としては、例えばボールベアリング(ball bearing)等が用いられる。転がり軸受を用いることにより、シャフト支持の機械的強度を高めることができる。
ケース510の、底部512とは反対側の端部には滑り軸受550が設けられる。図2に、滑り軸受550の主要部の構成の一例を拡大図によって示す。図2に示すように、滑り軸受550では、軸受552とそれに対応するシャフト402のジャーナル(journal)442が、軸方向に交互に入り組んだ構造となっている。これによって、軸受552とジャーナル442の間には屈曲した隙間が形成される。
隙間は、同心円環状の三重の隙間602,604,606と、それらを直列に連通する2つの同心円環状状の隙間612,614の組合せからなる。隙間602,604,606は、この順にシャフト402の中心軸からの距離が大きい。隙間602,604は隙間612によって一端同士が連通し、隙間604,606は隙間614によって他端同士が連通する。
隙間602,604,606は、それぞれ、いわゆるラジアル(radial)軸受部を構成し、隙間612,614は、それぞれ、いわゆるスラスト(thrust)軸受部を構成する。以下、隙間602,604,606をラジアル軸受部ともいい、隙間612,614をスラスト軸受部ともいう。
ラジアル軸受部602における軸受552とジャーナル442の間隔は例えば30μmないし50μmである。ラジアル軸受部604,606における軸受552とジャーナル442の間隔はいずれも例えば50μmである。スラスト軸受部612,614における軸受552とジャーナル442の間隔はいずれも例えば100μmである。
このような屈曲した軸受部に液体金属520が入り込む。図では、ラジアル軸受部602からスラスト軸受部612を経てラジアル軸受部604の途中まで液体金属520が入り込んだ状態を示す。各軸受部602,612,604に入り込んだ液体金属520は潤滑剤としても機能する。
ラジアル軸受部602では、シャフト402側にポンピンググルーブ622が形成されている。ポンピンググルーブ622は、シャフト402の表面を周回する螺旋状の溝である。螺旋の方向は、シャフト402の回転に伴うポンピング作用で液体金属520を押し戻す方向である。
ラジアル軸受部604では、軸受552側にポンピンググルーブ642が形成されている。ポンピンググルーブ642は、軸受552の表面を周回する螺旋状の溝である。螺旋の方向は、シャフト402の回転に伴うポンピング作用で液体金属520を押し戻す方向である。
ラジアル軸受部606では、シャフト402側にポンピンググルーブ662が形成されている。ポンピンググルーブ662は、シャフト402の表面を周回する螺旋状の溝である。螺旋の方向は、ラジアル軸受部606まで入り込んだ液体金属520をシャフト402の回転に伴うポンピング作用で押し戻す方向である。
ラジアル軸受部602では、軸受552の内側でシャフト402が回転するので、二重シリンダの内側が回転する関係が成立する。このため、ラジアル軸受部602では液体金属520にテイラー渦が発生し、液体金属520の層が乱れてポンピンググルーブ622による押し戻しが減殺され、液体金属520がラジアル軸受部604まで漏洩することがあり得る。
これに対して、ラジアル軸受部604では、軸受552の外側でシャフト402が回転するので、二重シリンダの外側が回転する関係が成立する。このため、ラジアル軸受部604では液体金属520にテイラー渦は発生しない。したがって、液体金属520の層の乱れは発生せず、ポンピンググルーブ642の押し戻し作用とあいまって、液体金属520の漏洩が阻止される。なお、ポンピンググルーブ642は不可欠ではなく省略することが可能である。
ラジアル軸受部606では、軸受552の内側でシャフト402が回転し、二重シリンダの内側が回転する関係が成立するが、ラジアル軸受部606はシャフト402の中心軸からの距離が最も短いことによりシャフト402の周速度が相対的に遅く、このため、この部分に液体金属520が入り込んでもテイラー渦が発生しにくい。したがって、液体金属520が入り込んだとしても、ポンピンググルーブ622による押し戻しが効果的に行われる。
このようにして、液体金属520の漏洩は主としてラジアル軸受部604で阻止され、それにラジアル軸受部606の阻止効果が加わり、液体金属520の漏洩阻止が徹底される。すなわち、滑り軸受550は、液体金属520のシール(seal)素子としても機能する。このため、液体金属520が真空容器100内に液体金属520が侵入することがなく、アノード電圧を安定性を損なうことがない。
また、液体金属520の漏洩阻止をラジアル軸受部604,606の上記のような機能によって行うので、軸受552とジャーナル442の間の隙間を従来よりも大きくすることができ、滑り軸受550は製造しやすいものとなる。
さらに、滑り軸受550は転がり軸受530,540とは別体に構成されているので、滑り軸受550の隙間の液体金属520は転がり軸受530,540のおけるボール等の回転によって乱されることがない。このことも、滑り軸受550のシール効果を高めることに寄与する。
図3に、滑り軸受550の主要部の構成の他の例を拡大図によって示す。図3に示すように、滑り軸受550では、軸受552とジャーナル442がさらに入り組んだ構造となっている。これによって、軸受552とジャーナル442の間には屈曲数を増した隙間が形成される。
隙間は、同心円環状の五重の隙間702,704,706,708,710と、それらを直列に連通する4つの同心円環状状の隙間722,724,726,728の組合せからなる。隙間702,704,706、708,710は、この順にシャフト402の中心軸からの距離が大きい。隙間702,704は隙間722によって一端同士が連通し、隙間704,706は隙間724によって他端同士が連通し、隙間706,708は隙間726によって一端同士が連通し、隙間708,710は隙間728によって他端同士が連通する。
隙間702,704,706,708,710は、それぞれ、いわゆるラジアル軸受部を構成し、隙間722,724,726,728は、それぞれ、いわゆるスラスト軸受部を構成する。
このような構成の滑り軸受550では、ラジアル軸受部704とラジアル軸受部708において、二重シリンダの外側が回転する関係がそれぞれ成立する。したがって、液体金属520の漏洩阻止を行う個所が2個所となり、漏洩阻止効果がいっそう向上する。また、最も内側のラジアル軸受部710におけるシャフト402の半径の減少に伴う周速度のいっそうの低下により、この部分でのテイラー渦はいっそう発生しにくくなり、漏洩阻止効果の向上に寄与する。
図4に、X線管の他の例の模式的構成を縦断面図によって示す。本X線管は発明を実施するための最良の形態の一例である。本X線管の構成によって、X線管に関する本発明を実施するための最良の形態の一例が示される。
図4において、図1と同様の部分は同一の符号を付して説明を省略する。このX線管では、アノード300とローター400がシャフト402の両端に設けられている。シャフト402はアノード300とローター400の中間に相当する部分が軸受機構500で支持されている。すなわち、軸受機構500はシャフト402を両持ち方式で支持する。両持ち方式で支持することにより、荷重を分散することができる。
軸受機構500はアノード300側とローター400側に滑り軸受550を有し、ケース510の内部に液体金属520が封入されている。滑り軸受550の構造は図2に示したものと同様であり、液体金属520のシール機能を有する。なお、滑り軸受550は図3に示したものを用いてもよい。
図5に、X線管の他の例の模式的構成を縦断面図によって示す。本X線管は発明を実施するための最良の形態の一例である。本X線管の構成によって、X線管に関する本発明を実施するための最良の形態の一例が示される。
図5において、図1と同様の部分は同一の符号を付して説明を省略する。このX線管では、シャフト402の両端が1対の軸受機構500で支持され、シャフト402の中間部にアノード300とローター400が設けられている。すなわち、1対の軸受機構500は両持ち方式でシャフト402を支持する。
1対の軸受機構500は、真空容器100の内側となる側と外側となる側にそれぞれ滑り軸受550を有し、ケース510の内部に液体金属520が封入されている。滑り軸受550の構造は図2に示したものと同様であり、液体金属520のシール機能を有する。なお、滑り軸受550は図3に示したものを用いてもよい。
本発明を実施するための最良の形態の一例のX線管の構成を示す図である。 本発明を実施するための最良の形態の一例の軸受機構の主要部の構成を示す図である。 本発明を実施するための最良の形態の一例の軸受機構の主要部の構成を示す図である。 本発明を実施するための最良の形態の一例のX線管の構成を示す図である。 本発明を実施するための最良の形態の一例のX線管の構成を示す図である。
符号の説明
100 : 真空容器
200 : カソード
300 : アノード
400 : ローター
402 : シャフト
442 : ジャーナル
500 : 軸受機構
510 : ケース
512 : 底部
514 : プラグ
520 : 液体金属
530,540 : 転がり軸受
550 : 滑り軸受
552 : 軸受
602−606 : ラジアル軸受部
612,614 : スラスト軸受部
622−662 : ポンピンググルーブ

Claims (12)

  1. 液状媒体が介在する隙間を滑り軸受とシャフトの間に有する軸受機構であって、
    前記隙間は、直列に連通する少なくとも三重の同心円環状の隙間である、
    ことを特徴とする軸受機構。
  2. 前記シャフトは外周面が前記隙間に望む部分にポンピンググルーブを有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の軸受機構。
  3. 前記液状媒体は液体金属である、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の軸受機構。
  4. 前記液体金属はガリウムないしその合金である、
    ことを特徴とする請求項3に記載の軸受機構。
  5. 前記シャフト上の前記滑り軸受とは異なる位置に転がり軸受を有する、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載の軸受機構。
  6. 真空容器内に、カソードと、アノードと、アノードに一体化されたローターと、ローターのシャフトを支持する軸受機構とを有するX線管であって、
    前記軸受機構は、液状媒体が介在する隙間を滑り軸受と前記シャフトの間に有し、
    前記隙間は、直列に連通する少なくとも三重の同心円環状の隙間である、
    ことを特徴とするX線管。
  7. 前記シャフトは外周面が前記隙間に望む部分にポンピンググルーブを有する、
    ことを特徴とする請求項6に記載のX線管。
  8. 前記液状媒体は液体金属である、
    ことを特徴とする請求項6または請求項7に記載のX線管。
  9. 前記液体金属はガリウムないしその合金である、
    ことを特徴とする請求項8に記載のX線管。
  10. 前記シャフト上の前記滑り軸受とは異なる位置に転がり軸受を有する、
    ことを特徴とする請求項6ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載のX線管。
  11. 前記軸受機構は、前記シャフトを片持ち方式で支持する、
    ことを特徴とする請求項6ないし請求項10のうちのいずれか1つに記載のX線管。
  12. 前記軸受機構は、前記シャフトを両持ち方式で支持する、
    ことを特徴とする請求項6ないし請求項10のうちのいずれか1つに記載のX線管。
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