JP2007010768A - 部分的薄膜形成方法、薄膜形成材料および薄膜の部分的欠陥修復方法、液晶パネル用カラーフィルタならびに薄膜の欠陥修復装置 - Google Patents
部分的薄膜形成方法、薄膜形成材料および薄膜の部分的欠陥修復方法、液晶パネル用カラーフィルタならびに薄膜の欠陥修復装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 膜厚むらを発生させることなく部分的に薄膜を形成することができる部分的薄膜形成方法を提供する。
【解決手段】 基板11上に形成されたフィルタ膜13中の欠陥除去部分14に、固形成分と固化成分と溶媒とを含む薄膜形成材料15aを滴下し、滴下された薄膜形成材料15から溶媒を除去した後、固化成分を固化させることによって部分的に薄膜を形成する際に、溶媒の除去速度を、供給された薄膜形成材料の体積の変化率に基づいて調整する。これによって、膜厚むらを生じさせることなくフィルタ膜13中の欠陥除去部分14に部分的に薄膜を形成し、液晶パネル用カラーフィルタを修復することができる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、薄膜の部分的形成方法、該方法に用いられる薄膜形成材料および該方法を用いた薄膜の部分的欠陥修復方法、該薄膜の部分的欠陥修復方法によって修復されたカラーフィルタ、ならびに薄膜の欠陥修復装置に関する。
基板上に薄膜を形成する方法の一つとして、固化成分を含む液体状の薄膜形成材料を基板上に滴下し、滴下された薄膜形成材料を固化させることによって薄膜を形成する薄膜形成方法が知られている。基板上に液体状の薄膜形成材料を滴下し固化させる方法によれば、薄膜形成材料の滴下面積を調整することによって、自在な大きさの薄膜を形成することができる。
したがって、微小量の液体状薄膜形成材料を、部分的な領域に対して選択的に滴下すれば薄膜を部分的な領域にのみ形成することができる。微小量の薄膜形成材料を滴下する方法としては、インクジェット方式、ディスペンサ方式などが挙げられるけれども、これらの方法は、滴下することができる薄膜形成材料の粘度、表面張力等の物性値に制限があり、たとえば硬化性樹脂等の固化成分そのもののみを滴下することは困難である。
液体状の薄膜形成材料を、たとえばインクジェット方式で滴下可能にするために、薄膜形成材料の成分である固形成分と固化成分とを溶媒で希釈し、物性値を調整することによって滴下を可能にする方法が採られている。滴下された薄膜形成材料から乾燥によって溶媒を除去し、固形成分および固化成分のみを残し、この状態で固化成分を固化させることによって部分的に薄膜を形成することができる。
このような薄膜を部分的に形成する方法は、薄膜の修復に用いられている。特に、パーソナルコンピュータおよび携帯電話の液晶ディスプレイ、また液晶テレビジョンのパネルディスプレイに利用される薄膜の一種である液晶パネル用カラーフィルタは、画素の精細化とコストダウンとを両立させることが求められているので、カラーフィルタに異物の混入、膜厚の異常、混色などの欠陥が生じた場合でも廃棄することなく、薄膜を部分的に形成することによって欠陥部分を修復して製品化することが行われている。特に、液晶パネル用カラーフィルタでは、赤色フィルタ膜、緑色フィルタ膜および青色フィルタ膜といった複数種類の薄膜が基板に密に形成されるので、欠陥が生じやすく、フィルタ膜の作製工程において欠陥が生じなかったもののみを製品として採用すると、製造コストの増大を招く。このため、カラーフィルタの欠陥部分を効率良く、かつ精度良く修復することのできる方法が求められている。
カラーフィルタの修復は、たとえば、カラーフィルタの欠陥部をレーザ光で除去し、該除去部分に修正インクとして薄膜形成材料を滴下し、滴下した修正インクを硬化、収縮させて部分的に薄膜を形成することによって行なわれる。
しかしながら、修正インクのような溶媒を含む薄膜形成材料を微小量滴下し、溶媒を除去し、残る固化成分を固化させて部分的に薄膜を形成する方法においては、形成された薄膜の膜厚が均一にならないという問題がある。
図5は、従来技術によって部分的に形成された薄膜を示す断面図である。図5では、基板1上に形成されたカラーフィルタ2を示す。カラーフィルタ2は、ブラックマトリックス3の間にフィルタ薄膜4を有し、さらにフィルタ薄膜4中に部分的に形成された薄膜5を有する。
部分的な薄膜5の形成に用いられる固化成分は、単体では粘度、表面張力が大きいものが多く、インクジェット方式、ディスペンサ方式による滴下に適していないので、溶媒による希釈を必要とする。
このような溶媒で希釈された薄膜形成材料は、滴下された後、薄膜形成材料に含まれる溶媒が気化蒸発、すなわち乾燥する過程において、滴下された薄膜形成材料の周縁部における蒸発が、中央部における蒸発よりも速くなるので、滴下された薄膜形成材料の中で中央部から周縁部へ向う流れが発生し、固形成分および固化成分が周縁部に堆積する現象が起こる。溶媒が蒸発して固形成分および固化成分のみとなった薄膜形成材料は、粘度が大きく、流動性に乏しいので、周縁部の膜厚が厚い形状のまま固化することになる。このため、滴下された薄膜形成材料、すなわち部分的に形成される薄膜には、周縁部の膜厚が相対的に厚く、中心部付近の膜厚が相対的に薄いという膜厚むらが発生する。
薄膜に生じた膜厚むらは、たとえば液晶パネル用カラーフィルタにおいて生じたものであれば、色味の不均一性、光透過の不均一性等に繋がるので、薄膜およびそれを用いる装置の性能を低下させる原因となる。
膜厚むらを防止する従来技術としては、カラーフィルタの欠陥修復に関する技術ではないけれども、電極、抵抗体、誘電体などの大面積のパターンを均一な膜厚で形成するために、パターン形成用ペーストの液媒体として、沸点が異なる少なくとも2種の有機溶剤を用いることが提案されている(特許文献1参照)。特許文献1に開示の技術では、たとえば平面積1500cm2のパターン層を前述のパターン形成用ペーストで形成し、形成されたパターン層を170℃で乾燥した後、520℃で焼成することによって、端部の盛り上がりが1mm以内であるパターンを実現している。
しかしながら、液晶パネル用カラーフィルタの欠陥部を修復する際には、たとえば平面形状で100μm角程度という小さい領域に薄膜を形成するので、滴下された薄膜形成材料における膜厚差を数μm以下という範囲にすることが求められる。このため、滴下された薄膜形成材料の周縁部と中央部とにおける溶媒の蒸発速度の違いが、膜厚差として顕著に現れる。特許文献1に開示の技術では、溶媒の蒸発速度については考慮していないので、カラーフィルタの欠陥を修復する際のように薄膜を形成する領域が小さく、溶媒の除去速度の影響が大きい場合には、特許文献1に開示の技術を用いても、膜厚むらが生じることがある。
また、別の従来技術では、液晶表示装置の基板上にインクジェット装置によってスペーサを配置する際に、スペーサ分散液の着弾位置の中央付近にスペーサを移動させるために、沸点の異なる2種以上の液体を含むスペーサ分散液を用い、スペーサ分散液が着弾したときの基板の表面温度を、分散液に含まれる最も低沸点の液体の沸点よりも20℃以上低い温度にすることが提案されている(特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献2に開示の技術は、スペーサを移動させて所望の位置に配置するための技術であり、薄膜を形成する際の膜厚むらを抑える方法を開示するものではない。また、特許文献2に開示の技術においても、溶媒の蒸発速度については考慮していないので、薄膜を形成する際に特許文献2に開示の乾燥条件を用いても、膜厚むらの発生を抑えることはできない。
本発明の目的は、膜厚むらを発生させることなく部分的に薄膜を形成することができる部分的薄膜形成方法および該方法に用いられる薄膜形成材料、ならびに該方法を用いる薄膜の部分的欠陥修復方法を提供することである。
また本発明のもう一つの目的は、膜厚むらを発生させることなく薄膜の欠陥部分を修復することができる薄膜の欠陥修復装置を提供することである。
本発明は、基板上に部分的に薄膜を形成する部分的薄膜形成方法であって、
固形成分と固化成分と溶媒とを含む薄膜形成材料を基板上に部分的に供給する供給工程と、
供給された薄膜形成材料から溶媒を除去する溶媒除去工程とを含み、
溶媒除去工程では、
溶媒の除去速度を、供給された薄膜形成材料の体積の変化率に基づいて調整することを特徴とする部分的薄膜形成方法である。
固形成分と固化成分と溶媒とを含む薄膜形成材料を基板上に部分的に供給する供給工程と、
供給された薄膜形成材料から溶媒を除去する溶媒除去工程とを含み、
溶媒除去工程では、
溶媒の除去速度を、供給された薄膜形成材料の体積の変化率に基づいて調整することを特徴とする部分的薄膜形成方法である。
また本発明は、薄膜形成材料に含まれる溶媒は、沸点が異なる2種類以上の溶媒を含むことを特徴とする。
また本発明は、前記2種類以上の溶媒のうち、最も沸点が高い溶媒の含有量は、
薄膜形成材料に含まれる固形成分および固化成分の合計体積に対して30体積%以上60体積%以下であることを特徴とする。
薄膜形成材料に含まれる固形成分および固化成分の合計体積に対して30体積%以上60体積%以下であることを特徴とする。
また本発明は、溶媒除去工程では、
供給された薄膜形成材料を加熱することによって溶媒の除去が行なわれ、
溶媒の除去速度が、薄膜形成材料の加熱温度を調整することによって、調整されることを特徴とする。
供給された薄膜形成材料を加熱することによって溶媒の除去が行なわれ、
溶媒の除去速度が、薄膜形成材料の加熱温度を調整することによって、調整されることを特徴とする。
また本発明は、溶媒除去工程では、
薄膜形成材料が供給された基板をチャンバの内部に収容して溶媒の除去が行なわれ、
溶媒の除去速度が、チャンバの内部に収容される気体の圧力を調整することによって、調整されることを特徴とする。
薄膜形成材料が供給された基板をチャンバの内部に収容して溶媒の除去が行なわれ、
溶媒の除去速度が、チャンバの内部に収容される気体の圧力を調整することによって、調整されることを特徴とする。
また本発明は、溶媒除去工程では、
薄膜形成材料が供給された基板をチャンバの内部に収容して溶媒の除去が行なわれ、
溶媒の除去速度が、チャンバの内部における溶媒の蒸気圧を調整することによって、調整されることを特徴とする。
薄膜形成材料が供給された基板をチャンバの内部に収容して溶媒の除去が行なわれ、
溶媒の除去速度が、チャンバの内部における溶媒の蒸気圧を調整することによって、調整されることを特徴とする。
また本発明は、薄膜形成材料に含まれる溶媒は、沸点が異なる2種類以上の溶媒を含み、
溶媒除去工程は、
前記2種類以上の溶媒のうち、いずれか1種の溶媒の蒸気圧を飽和蒸気圧にするとともに、残余の溶媒を除去する第1溶媒除去ステップと、
前記1種の溶媒の蒸気圧を低下させるとともに、該溶媒を除去する第2溶媒除去ステップとを含むことを特徴とする。
溶媒除去工程は、
前記2種類以上の溶媒のうち、いずれか1種の溶媒の蒸気圧を飽和蒸気圧にするとともに、残余の溶媒を除去する第1溶媒除去ステップと、
前記1種の溶媒の蒸気圧を低下させるとともに、該溶媒を除去する第2溶媒除去ステップとを含むことを特徴とする。
また本発明は、薄膜形成材料は、前記1種の溶媒を、固形成分および固化成分の合計体積に対して30体積%以上60体積%以下含有することを特徴とする。
また本発明は、固形成分と固化成分と溶媒とを含む薄膜形成材料を基板上に部分的に供給する供給工程と、供給された薄膜形成材料から溶媒を除去する溶媒除去工程とを含み、基板上に部分的に薄膜を形成する部分的薄膜形成方法に用いられる薄膜形成材料であって、
溶媒が、沸点の異なる2種類以上の溶媒を含むことを特徴とする薄膜形成材料である。
溶媒が、沸点の異なる2種類以上の溶媒を含むことを特徴とする薄膜形成材料である。
また本発明は、前記2種類以上の溶媒のうち、最も沸点が高い溶媒の含有量が、
固形成分および固化成分の合計体積に対して30体積%以上60体積%以下であることを特徴とする。
固形成分および固化成分の合計体積に対して30体積%以上60体積%以下であることを特徴とする。
また本発明は、薄膜に発生する欠陥部分を除去し、該欠陥部分が除去された部分に前記本発明の部分的薄膜形成方法を用いて薄膜を形成することによって、薄膜を部分的に修復することを特徴とする薄膜の部分的欠陥修復方法である。
また本発明は、前記本発明の薄膜の部分的欠陥修復方法によって、欠陥部分が修復されることを特徴とする液晶パネル用カラーフィルタである。
また本発明は、基板上に形成される薄膜に発生する欠陥部分を修復する薄膜の欠陥修復装置において、
薄膜に発生する欠陥部分を除去する欠陥除去手段と、
欠陥部分が除去された部分に固形成分と固化成分と溶媒とを含む薄膜形成材料を供給する材料供給手段と、
供給された薄膜形成材料から溶媒を除去する溶媒除去手段と、
溶媒除去手段による溶媒の除去速度を、供給された薄膜形成材料の体積の変化率に基づいて制御する制御手段とを備えることを特徴とする薄膜の欠陥修復装置である。
薄膜に発生する欠陥部分を除去する欠陥除去手段と、
欠陥部分が除去された部分に固形成分と固化成分と溶媒とを含む薄膜形成材料を供給する材料供給手段と、
供給された薄膜形成材料から溶媒を除去する溶媒除去手段と、
溶媒除去手段による溶媒の除去速度を、供給された薄膜形成材料の体積の変化率に基づいて制御する制御手段とを備えることを特徴とする薄膜の欠陥修復装置である。
また本発明は、溶媒除去手段は、供給された薄膜形成材料を加熱する加熱手段を含み、
制御手段は、加熱手段による薄膜形成材料の加熱温度を制御する機能を有することを特徴とする。
制御手段は、加熱手段による薄膜形成材料の加熱温度を制御する機能を有することを特徴とする。
また本発明は、薄膜形成材料が供給された基板を収容するチャンバをさらに備え、
制御手段は、チャンバの内部に収容される気体の圧力を制御する機能を有することを特徴とする。
制御手段は、チャンバの内部に収容される気体の圧力を制御する機能を有することを特徴とする。
また本発明は、薄膜形成材料が供給された基板を収容するチャンバをさらに備え、
制御手段は、薄膜形成材料に含まれる溶媒のチャンバの内部における蒸気圧を制御する機能を有することを特徴とする。
制御手段は、薄膜形成材料に含まれる溶媒のチャンバの内部における蒸気圧を制御する機能を有することを特徴とする。
本発明によれば、基板上に部分的に形成される薄膜は、固形成分と固化成分と溶媒とを含む薄膜形成材料を基板上に部分的に供給する供給工程と、供給した薄膜形成材料から溶媒を除去する溶媒除去工程とを経て形成される。溶媒除去工程では、溶媒の除去速度を、供給された薄膜形成材料の体積の変化率に基づいて調整する。このことによって、たとえば、供給された薄膜形成材料の体積の変化率がゼロになったときに、溶媒の除去速度を低下させ、薄膜形成材料の流動性を、薄膜形成材料自身の表面張力の作用で、薄膜形成材料がエネルギ的に安定な形状に変形可能な程度に維持することができる。これによって、溶媒が除去される過程で生じる、供給された薄膜形成材料の周縁部と中央部とにおける薄膜形成材料の堆積量の差を解消することができる。したがって、膜厚むらを生じることなく部分的に薄膜を形成することができる。
ここで、固形成分とは、薄膜形成材料中に固体状態で含有されているもののことである。また、固化成分とは、薄膜形成材料中では液体状態であるけれども、溶媒の除去後に固化させることによって固体状態となるもののことである。
また本発明によれば、薄膜形成材料には、沸点が異なる2種類以上の溶媒が含まれる。このことによって、簡単な手法で、溶媒除去工程における溶媒の除去速度を調整することができる。
また本発明によれば、薄膜形成材料に含まれる2種類以上の溶媒のうち、最も沸点が高い溶媒の含有量は、薄膜形成材料に含まれる固形成分および固化成分の合計体積に対して30体積%以上60重量%以下である。このことによって、膜厚むらの発生をより確実に抑えることができる。
また本発明によれば、溶媒除去工程では、供給された薄膜形成材料を加熱することによって溶媒を除去し、薄膜形成材料の加熱温度を調整することによって溶媒の除去速度を調整する。このことによって、簡単な手法で、除去工程における溶媒の除去速度を調整することができる。
また本発明によれば、溶媒除去工程では、薄膜形成材料が供給された基板をチャンバの内部に収容し、チャンバの内部に収容される気体の圧力を調整することによって溶媒の除去速度を調整する。このことによって、簡単な手法で、溶媒除去工程における溶媒の除去速度を調整することができる。
また本発明によれば、溶媒除去工程では、薄膜形成材料が供給された基板をチャンバの内部に収容し、薄膜形成材料に含まれる溶媒のチャンバの内部における蒸気圧を調整することによって溶媒の除去速度を調整する。このことによって、簡単な手法で、溶媒除去工程における溶媒の除去速度を調整することができる。
また本発明によれば、溶媒除去工程では、第1溶媒除去ステップにおいて、薄膜形成材料に含まれる2種類以上の溶媒のうちいずれか1種の溶媒の蒸気圧を飽和蒸気圧にするとともに残余の溶媒を除去し、第2溶媒除去ステップにおいて、前記1種の溶媒の蒸気圧を低下させるとともに該溶媒を除去する。このことによって、より簡便な手法で、溶媒除去工程における溶媒の除去速度を調整することができる。
また本発明によれば、薄膜形成材料には、第1溶媒除去ステップで蒸気圧が飽和蒸気圧にされる前記1種の溶媒が、固形成分および固化成分の合計体積に対して30体積%以上60体積%以下含有される。このことによって、膜厚むらの発生をより確実に防ぐことができる。
また本発明によれば、基板上に部分的に薄膜を形成する部分的薄膜形成方法に用いられる薄膜形成材料は、固形成分と固化成分と溶媒とを含み、溶媒が、沸点の異なる2種類以上の溶媒を含む。このような薄膜形成材料を用いることによって、薄膜形成材料を基板上に部分的に供給した後に薄膜形成材料から溶媒を除去する際に、簡単な手法で、溶媒の除去速度を調整することができる。これによって、たとえば、供給された薄膜形成材料の体積の変化率がゼロになったときに、溶媒の除去速度を低下させ、薄膜形成材料の流動性を、薄膜形成材料自身の表面張力の作用で、薄膜形成材料がエネルギ的に安定な形状に変形可能な程度に維持することができる。したがって、溶媒が除去される過程で生じる、薄膜形成材料が供給された部分の周縁部と中央部とにおける薄膜形成材料の堆積量の差を解消することができるので、膜厚むらの発生を防ぐことができる。
また本発明によれば、薄膜形成材料は、沸点の異なる2種類以上の溶媒のうち、最も沸点が高い溶媒を、薄膜形成材料に含まれる固形成分および固化成分の合計体積に対して30体積%以上60重量%以下含有する。このような薄膜形成材料を用いることによって、膜厚むらの発生をより確実に抑えることができる。
また本発明によれば、薄膜の修復は、薄膜に発生する欠陥部分を除去し、該欠陥部分が除去された部分に本発明の部分的薄膜形成方法を適用して部分的に薄膜を形成することによって行なわれる。このことによって、薄膜の欠陥部分が除去された部分に均一な膜厚を有する薄膜を形成することができるので、修復された部分とその他の部分とにおいて品質に差がない均質な薄膜を得ることができる。
また本発明によれば、液晶パネル用カラーフィルタは、本発明の薄膜の部分的欠陥修復方法によって欠陥部分が修復されるので、欠陥が生じていた部分には均一な膜厚の薄膜が形成される。このことによって、欠陥が生じていた部分と生じていなかった部分とにおいて品質に差が生じることを防ぐことができるので、欠陥が精度良く修復された高品質の液晶パネル用カラーフィルタを得ることができる。
また本発明によれば、薄膜の欠陥修復装置は、薄膜に発生する欠陥部分を欠陥除去手段によって除去し、欠陥部分が除去された部分に材料供給手段によって固形成分と固化成分と溶媒とを含む薄膜形成材料を供給し、供給された薄膜形成材料から溶媒除去手段によって溶媒を除去して、薄膜に発生する欠陥部分を修復する。このとき、溶媒除去手段による溶媒の除去速度は、制御手段によって、供給された薄膜形成材料の体積の変化率に基づいて制御される。このことによって、たとえば、供給された薄膜形成材料の体積の変化率がゼロになったときに、溶媒の除去速度を低下させ、薄膜形成材料の流動性を、薄膜形成材料自身の表面張力の作用で、薄膜形成材料がエネルギ的に安定な形状に変形可能な程度に維持することができる。これによって、薄膜形成材料が供給された部分の周縁部と中央部とにおける薄膜形成材料の堆積量の差を解消することができる。したがって、膜厚むらを発生させることなく部分的に薄膜を修復することができる薄膜の欠陥修復装置が実現される。
また本発明によれば、薄膜の欠陥修復装置は、溶媒除去手段である加熱手段で薄膜形成材料を加熱することによって薄膜形成材料から溶媒を除去し、制御手段によって、加熱手段による薄膜形成材料の加熱温度を制御する。このことによって、簡易な構成で、膜厚むらを発生させることなく部分的に薄膜を修復することができる薄膜の欠陥修復装置を実現することができる。
また本発明によれば、薄膜の欠陥修復装置は、薄膜形成材料が供給された基板をチャンバの内部に収容し、チャンバの内部に収容される気体の圧力を制御手段によって制御して、薄膜形成材料から溶媒を除去する。このことによって、簡易な構成で、膜厚むらを発生させることなく部分的に薄膜を修復することができる薄膜の欠陥修復装置を実現することができる。
また本発明によれば、薄膜の欠陥修復装置は、薄膜形成材料が供給された基板をチャンバの内部に収容し、薄膜形成材料に含まれる溶媒のチャンバの内部における蒸気圧を制御手段によって制御して、薄膜形成材料から溶媒を除去する。このことによって、簡易な構成で、膜厚むらを発生させることなく部分的に薄膜を修復することができる薄膜の欠陥修復装置を実現することができる。
本発明は、基板上に部分的に薄膜を形成する部分的薄膜形成方法であり、少なくとも、固形成分と固化成分と溶媒とを含む薄膜形成材料を基板上に部分的に供給する供給工程と、供給された薄膜形成材料から溶媒を除去する溶媒除去工程とを含み、溶媒除去工程において、溶媒の除去速度を、供給された薄膜形成材料の体積の変化率に基づいて調整することを特徴とする。
以下、本発明の部分的薄膜形成方法を、液晶パネル用カラーフィルタの部分的欠陥修復に適用する場合について例示し、詳細に説明する。
図1は、液晶パネル用カラーフィルタ10の構成を示す平面図である。液晶パネル用カラーフィルタ10(以後、単にカラーフィルタと呼ぶことがある)は、たとえばガラス基板11上に格子状に形成されるブラックマトリックス12と、ブラックマトリックス12によって区切られた領域に設けられるフィルタ薄膜13とを含んで構成される。本実施形態では、フィルタ薄膜13は、赤色(R)に着色された赤色フィルタ膜13Rと、緑色(G)に着色された緑色フィルタ膜13Gと、青色(B)に着色された青色フィルタ膜13Bとを含む。このようなカラーフィルタ10は、その製造過程において、塵埃などの異物が付着することによって、膜厚異常やフィルタ薄膜13が部分的に所定のカラー薄膜で充填されていない、いわゆる色ぬけなどの欠陥を生じることがある。
図2は、カラーフィルタ10に生じた欠陥部分を除去した状態を示す平面図である。カラーフィルタ10のフィルタ薄膜13に欠陥が生じたとき、該欠陥部分を除去して除去部分(以後、欠陥除去部分とも称する)14を形成する。欠陥部分の除去には、たとえばレーザ照射装置などが用いられる。レーザ照射装置としては、特に限定されるものではないけれども、固体レーザのYAGレーザ、気体レーザのエキシマレーザなどが好適に用いられる。欠陥部分にレーザ照射装置によってレーザ光を照射して欠陥除去部分14を形成し、この欠陥除去部分14に対して、本発明の部分的薄膜形成方法を用いて薄膜を形成し、カラーフィルタ10の修復が行われる。
図3は、部分的薄膜形成方法の概要を示す図である。本実施態様では、部分的薄膜形成方法は、前述の供給工程および溶媒除去工程に加えて、溶媒除去工程の後に、残存する固化成分を固化させる固化工程を含む。以下図3を参照して部分的薄膜形成方法の各工程について説明する。
図3(a)は、薄膜形成材料15を基板11上に部分的に供給する供給工程を示す。薄膜形成材料15は、たとえばインクジェット装置により液滴15aとして欠陥除去部分14に向けて滴下されることによって供給される。薄膜形成材料15は、たとえばインクジェット装置によって液滴15aとして吐出可能なように固形成分と固化成分と溶媒とを含んで構成される。
本実施態様では、薄膜形成材料15はカラーフィルタ10の修復に用いられるので、固形成分としては、顔料などが用いられる。顔料の色は、修復する欠陥部分が含まれるフィルタ薄膜13の色に応じて適宜選択される。
固化成分としては、熱硬化性樹脂、紫外線硬化樹脂などの硬化性樹脂が好適に用いられる。熱硬化性樹脂、紫外線硬化樹脂などの硬化性樹脂は、硬化処理を行う前には液体状態が維持されるので、供給工程および溶媒除去工程において薄膜形成材料15を液体状に維持する上で適している。
この固化成分は、固化成分と固形成分とを全体とする体積に対して、30体積%以上含有されることが好ましい。固形成分の粒子が球状に近い形状をしている場合、球状粒子が最密に堆積した状態の充填率が約70体積%であるので、粒子が70体積%以下の充填率になるように、換言すれば固化成分が30体積%以上になるように粒子間の空間を固化成分で満たすことによって、薄膜形成材料15が液体材料として流動性を充分に発現することができるからである。特に、後述する溶媒除去工程においては、液体成分でもある固化成分の体積比(固化成分/(固化成分+固形成分))が30体積%未満では、溶媒が充分に残存していても、薄膜形成材料が全体として流動性を発現しにくいので、その表面張力を作用させて形状を変形することができなくなるおそれがある。したがって、固化成分の含有割合(体積比)の好適な範囲を30体積%以上とした。
固化成分の含有割合は、その上限が特に限定されるものではないけれども、固化成分と固形成分とを全体とする体積に対して、80体積%以下であることが望ましく、75体積%以下であることがさらに望ましい。
上記のように、薄膜形成材料に含まれる固化成分であり、硬化処理を受けるまでは液体である固化成分の含有割合は、大きい方が薄膜形成材料の流動性を発現させ易い。しかしながら、薄膜の部分的修復における固化成分の役割は、固形成分である顔料を基板へ固着させることにあり、修復後の薄膜としての機能に必要とされるのは固形成分である。したがって、固化成分の含有割合が多く、固形成分の含有割合が少ない薄膜形成材料で修復しようとすると、修復箇所の固形成分濃度を健全部と同等にするためには、多量の薄膜形成材料を滴下しなければならない。このことは、滴下工程の所要時間を長くするので、薄膜修復のタクトタイムが長くなることを意味する。また修復部分に滴下できる薄膜形成材料の体積には限りがあるので、過度に固化成分の含有割合を大きくすることはできない。したがって、上限を好ましくは80体積%、より好ましくは75体積%とした。
溶媒としては、有機溶媒が好適に用いられる。有機溶媒の具体例としては、たとえば酢酸ブチルカルビトール(別名ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート)、メチルカルビトール(別名ジエチレングリコールモノメチルエーテル)などのエチレングリコールのアルキルエーテル類、酢酸ブチルなどのエステル類などが挙げられる。これらの溶媒は、1種が単独で使用されてもよく、また2種以上が併用されてもよいけれども、沸点が異なる2種類以上の溶媒を用いることが好ましい。この理由については後述する。ここで、沸点とは、1気圧における沸点のことである。
溶媒としては、沸点が100℃以上300℃以下であるものを用いることが好ましい。このような溶媒を用いることによって、後述する溶媒除去工程における溶媒の除去速度の調整を容易に行なうことができる。溶媒の沸点が100℃未満であると、溶媒が蒸発しやすいので、溶媒の除去速度を調整することが困難になる。また、インクジェット装置の吐出口に目詰まりが発生し、薄膜形成材料を滴下できなくなる可能性がある。溶媒の沸点が300℃を超えると、溶媒の除去に要する時間が長くなり、生産性が低下する恐れがある。なお、溶媒として、沸点が異なる2種類以上の溶媒を用いる場合には、少なくとも1種類の溶媒の沸点が前記範囲内にあればよい。
図3(b)および図3(c)は、基板11上に供給された薄膜形成材料15から溶媒を除去する溶媒除去工程を示す。溶媒の除去は、薄膜形成材料15から溶媒を気化蒸発させる乾燥によって行われる。この溶媒除去は、たとえば、加熱手段として赤外線ランプを用いて薄膜形成材料15をたとえば50℃程度に加熱して行なわれてもよく、またホットプレートを用いて基板11とともに薄膜形成材料15をたとえば50℃程度に加熱して行われてもよい。また、溶媒除去は、自然乾燥によって行なわれてもよく、また基板11とカラーフィルタ13とをチャンバに収容し、チャンバの内部に収容される気体の圧力を大気圧よりも低くして、すなわちチャンバ内雰囲気を減圧して乾燥させる減圧乾燥によって行なわれてもよい。
この溶媒除去工程において、溶媒の除去速度は、基板11上に供給された薄膜形成材料15の体積の変化率(以後、体積変化率とも称する)に基づいて調整される。本実施態様では、溶媒の除去速度は、薄膜形成材料15の体積変化率がゼロになったときに低下するように調整される。
薄膜形成材料15は、固形成分と、液体成分である固化成分および溶媒とを含むので、基板11上に供給された薄膜形成材料15の液滴は、乾燥過程の初期には、溶媒の減少に伴って体積が減少し、外形が小さくなる。乾燥がさらに進行し、薄膜形成材料15の体積がある一定の値に達すると、薄膜形成材料15の体積は、溶媒が減少してもそれ以上減少しなくなり、液滴の外形も変化しなくなる。これは、薄膜形成材料15に含まれる溶媒の体積がある一定の値に達すると、液体成分である固化成分および溶媒が、固形成分同士の間の間隙にのみ存在する状態となるので、この状態からさらに溶媒が減少しても、薄膜形成材料15全体の体積は減少しないためである。
この乾燥過程では、前述したように、供給された薄膜形成材料15の周縁部16における溶媒の蒸発速度が、中央部17における溶媒の蒸発速度よりも速いので、滴下された薄膜形成材料15の中で中央部17から周縁部16へ向う流れが発生し、図3(b)に示すように固形成分および固化成分が周縁部16に堆積する現象が起こる。
このまま固化成分の硬化処理を行うと、膜厚むらが発生するけれども、本実施態様では、前述のように薄膜形成材料15の体積変化率がゼロになったときに、溶媒の除去速度を低下させるので、図3(c)に示すように、周縁部16と中央部17とにおける堆積量の差を解消し、膜厚むらの発生を防ぐことができる。
つまり、薄膜形成材料15の体積が一定の値になった時点では、固化成分中に溶媒が含まれている状態であるので、薄膜形成材料15は、供給工程における流動性に比較すると小さい流動性であるけれども、薄膜形成材料15自身の表面張力の作用によって自由に変形可能な程度の流動性を有する。このような流動性を有するときに、溶媒の蒸発速度、すなわち溶媒の除去速度を低下させることによって、薄膜形成材料15が自由に変形できる程度の流動性を有する時間を確保することができる。これによって、薄膜形成材料15は、薄膜形成材料15自身の表面張力によって、表面積が小さく、エネルギ的に安定な状態になるように、すなわち供給された薄膜形成材料15の周縁部16と中央部17との膜厚差が解消されるように変形する。
このように薄膜形成材料15が変形した後、乾燥がさらに進行して溶媒が完全に除去され、固形成分と固化成分とが残存する状態となる。次いで、熱硬化または紫外線硬化処理などの硬化処理を施し、固化成分を固化させることによって、膜厚むらが解消された状態で、部分的薄膜が固化形成される。したがって、本実施態様では、膜厚むらを生じさせることなく、部分的に薄膜を形成することができる。
溶媒の除去速度は、溶媒の除去を加熱手段による加熱によって行なう場合、加熱手段による薄膜形成材料15の加熱温度によって調整することができる。この場合、たとえば、溶媒の除去工程において薄膜形成材料15の体積変化を追跡して体積変化率を求め、マイクロコンピュータなどの制御手段によって薄膜形成材料15の体積変化率がゼロになったと判断されたときに、加熱手段による加熱を停止するか、または加熱手段による加熱温度を低下させ、溶媒の除去速度を低下させる。
また、予め試験によって、欠陥除去部分14に供給する体積と同じ体積の薄膜形成材料15に対して溶媒の除去操作を行ない、薄膜形成材料15の体積変化率と加熱時間との関係から、薄膜形成材料15の体積変化率がゼロになるまでの加熱時間を求めておき、その加熱時間が経過したときに、加熱手段による加熱を停止させるか、または加熱手段による加熱温度を低下させるようにしてもよい。この試験は、たとえば、基板にフィルタ薄膜13と同様にして薄膜を形成し、該薄膜に欠陥除去部分14と同じ寸法の孔部を形成し、該孔部に実際に欠陥除去部分14に供給する体積と同じ体積の薄膜形成材料15を供給して加熱し、該薄膜形成材料15の体積変化率を求めることによって行なうことができる。
薄膜形成材料15の体積変化率は、たとえば、電荷結合素子(Charge Coupled
Device;略称CCD)を備えるいわゆるCCDカメラを用いて以下のようにして求めることができる。まず、数十倍の倍率のレンズを有するCCDカメラで、カラーフィルタ10の側面側すなわちカラーフィルタ10の厚み方向一方側の表面に略平行な方向から、薄膜形成材料15の液滴を観察し、該液滴のカラーフィルタ10の前記表面よりも盛上がっている部分(以後、液滴の盛上がり部分と称する)の幅およびカラーフィルタ10の前記表面からの高さを測定する。これらの値から、液滴の盛上がり部分の形状を球冠状に近似して、該盛上がり部分の体積を概算する。本実施形態のようにフィルタ薄膜13などの薄膜の欠陥部分の修復を行なう場合、欠陥除去部分14に供給される薄膜形成材料15の量は、該欠陥除去部分14に固化成分および固形成分によって形成される薄膜の膜厚が、その周囲のフィルタ薄膜13の膜厚と略等しくなるように選択されるので、薄膜形成材料15の液滴は、溶媒が残存する状態では、カラーフィルタ10の前記表面よりも盛上がった部分を有する。よって、薄膜形成材料15の体積の変化は、薄膜形成材料15の液滴の盛上がり部分の体積の変化として現れる。したがって、前述のようにして液滴の盛上がり部分の体積を連続して求めることによって、薄膜形成材料15の体積変化率を求めることができる。
Device;略称CCD)を備えるいわゆるCCDカメラを用いて以下のようにして求めることができる。まず、数十倍の倍率のレンズを有するCCDカメラで、カラーフィルタ10の側面側すなわちカラーフィルタ10の厚み方向一方側の表面に略平行な方向から、薄膜形成材料15の液滴を観察し、該液滴のカラーフィルタ10の前記表面よりも盛上がっている部分(以後、液滴の盛上がり部分と称する)の幅およびカラーフィルタ10の前記表面からの高さを測定する。これらの値から、液滴の盛上がり部分の形状を球冠状に近似して、該盛上がり部分の体積を概算する。本実施形態のようにフィルタ薄膜13などの薄膜の欠陥部分の修復を行なう場合、欠陥除去部分14に供給される薄膜形成材料15の量は、該欠陥除去部分14に固化成分および固形成分によって形成される薄膜の膜厚が、その周囲のフィルタ薄膜13の膜厚と略等しくなるように選択されるので、薄膜形成材料15の液滴は、溶媒が残存する状態では、カラーフィルタ10の前記表面よりも盛上がった部分を有する。よって、薄膜形成材料15の体積の変化は、薄膜形成材料15の液滴の盛上がり部分の体積の変化として現れる。したがって、前述のようにして液滴の盛上がり部分の体積を連続して求めることによって、薄膜形成材料15の体積変化率を求めることができる。
このようにして薄膜形成材料15の体積変化率を求める場合、溶媒の除去工程において実際に薄膜形成材料15の体積変化率を求めて溶媒の除去速度の調整を行なってもよいけれども、前述のように予め試験によって薄膜形成材料15の体積変化率と加熱時間との関係を求めて溶媒の除去速度の調整を行なう方が、薄膜形成材料15の体積変化率を容易に求めることができ、また薄膜形成材料15の体積変化率に基づく溶媒の除去速度の調整が容易であるので好ましい。また、この場合、後述する図4に示す薄膜の欠陥修復装置20のようにCCDカメラを設ける必要がないので、薄膜の欠陥修復装置の製造原価を低減することもできる。
また、薄膜形成材料15の溶媒として、沸点が異なる2種類の溶媒を用いる場合には、薄膜形成材料15の体積変化率を実際に求めなくとも、薄膜形成材料15の体積変化率に基づいた溶媒の除去速度の調整を行なうことができる。
溶媒として、沸点が異なる2種類の溶媒を用いる場合、溶媒除去工程では、沸点が相対的に低い溶媒(以後、低沸点溶媒とも称する)が先に蒸発し、その後沸点が相対的に高い溶媒(以後、高沸点溶媒とも称する)が蒸発する。すなわち、低沸点溶媒の除去後には、高沸点溶媒が残存することになる。同一の温度で乾燥させる場合、高沸点溶媒の蒸発速度は、低沸点溶媒の蒸発速度よりも小さいので、溶媒として高沸点溶媒のみが残存する状態になると、溶媒の除去速度は低下する。つまり、溶媒として、沸点が異なる2種類の溶媒を用いる場合、溶媒として高沸点溶媒のみが残存する状態にすることによって、溶媒の除去速度を低下させ、膜厚差を解消することができる。よって、溶媒として高沸点溶媒のみが残存する状態になって時点で、薄膜形成材料15の体積変化率がゼロになるようにすることで、溶媒の除去速度を、前述のように薄膜形成材料15の体積変化率がゼロになったときに低下するように調整することができる。
ただし、残存する高沸点溶媒の量が過剰であると、流動性は充分に発現するけれども、高沸点溶媒が蒸発する過程において薄膜形成材料15の体積変化が生じ、再び膜厚のばらつきが発生する恐れがある。したがって、溶媒として高沸点溶媒のみが残存する状態になって時点で、薄膜形成材料15の体積変化率をゼロにするためには、低沸点溶媒の除去後に残存する高沸点溶媒の量、すなわち薄膜形成材料15に初めから含まれる高沸点溶媒の量は、薄膜形成材料15が流動性を発現する最小限であることが望ましい。具体的には、薄膜形成材料15において、固形成分および固化成分の合計体積に対する高沸点溶媒の体積の比率(%)は、30体積%以上、60体積%以下であることが好ましい。
高沸点溶媒の体積が固形成分および固化成分の合計体積の30体積%未満であると、高沸点溶媒のみが溶媒として残存する状態になった時点で、薄膜形成材料15の流動性が変形可能な程度よりも小さくなり、膜厚のばらつきを解消できず、膜厚むらが生じる恐れがある。高沸点溶媒の体積が固形成分および固化成分の合計体積の60体積%を超えると、膜厚のばらつきが一旦解消されても、高沸点溶媒の蒸発過程で再度膜厚のばらつきが生じ、膜厚むらが発生する恐れがある。
なお、溶媒として沸点の異なる3種類以上の溶媒を用いても、沸点の異なる2種類の溶媒を用いる場合と同様の効果を得ることができる。したがって、溶媒としては、前述のように沸点の異なる2種類以上の溶媒を用いることが好ましい。溶媒として、沸点の異なる3種類以上の溶媒を用いる場合には、薄膜形成材料15に含まれる最も沸点の高い溶媒が前述の高沸点溶媒に相当し、残余の溶媒が前述の低沸点溶媒に相当する。よって、薄膜形成材料15に含まれる最も沸点の高い溶媒の体積を、固形成分および固化成分の合計体積に対して30体積%以上60体積%以下にすることが好ましい。
このように溶媒として沸点が異なる2種類以上の溶媒を用いる場合、加熱手段による加熱温度は一定の温度に保持されてもよいけれども、溶媒として最も沸点が高い溶媒のみが残存する状態になった時点で加熱手段による加熱を停止させて自然乾燥させるか、または加熱手段による加熱温度を低下させることが好ましい。これによって、溶媒の除去速度を一層低下させることができるので、薄膜形成材料15が変形する時間を充分に確保することができ、膜厚むらの発生をより確実に防ぐことができる。
また、溶媒の除去を減圧乾燥によって行なう場合、溶媒の除去速度は、チャンバの内部に収容される気体の圧力、すなわちチャンバの真空度を調整することによって調整することができる。この場合、たとえば、前述の加熱手段による加熱温度で調整する場合と同様に、溶媒の除去工程において薄膜形成材料15の体積を連続的に測定して体積変化率を求め、制御手段によって薄膜形成材料15の体積変化率がゼロになったと判断されたときに、バルブを開放して、チャンバの内部を大気に開放するかまたはチャンバの真空度を低下させるように構成すればよい。また、予め試験によって、薄膜形成材料15の体積変化率と減圧乾燥の開始からの時間(以後、乾燥時間と称する)との関係から、薄膜形成材料15の体積変化率がゼロになるまでの乾燥時間を求めておき、その乾燥時間が経過したときに、バルブを開放するように構成してもよい。
また、減圧乾燥とは異なるけれども、チャンバの内部に基板11とカラーフィルタ13とを収容して溶媒の除去を行なう場合、チャンバの内部における溶媒の蒸気圧を調整することによっても、溶媒の除去速度を調整することができる。たとえば、溶媒として1種類の溶媒を用いる場合には、チャンバの内部における溶媒の蒸気圧をその溶媒の飽和蒸気圧よりも低い状態として、チャンバの内部の気体を排気しながら薄膜形成材料15を加熱し、前述の加熱手段による加熱温度で調整する場合と同様に、薄膜形成材料15の体積変化率がゼロになったと判断されたときに、チャンバ内の気体の排気を停止するか、または気体の排気を停止するとともに溶媒の蒸気をチャンバの内部に供給することによって、チャンバの内部における溶媒の蒸気圧を高め、溶媒の除去速度を低下させることができる。この場合にも、予め試験によって薄膜形成材料15の体積変化率がゼロになる時間を求めておいて、溶媒の除去速度の調整を行なってもよい。
また、溶媒として沸点が異なる2種類以上の溶媒を用いる場合には、薄膜形成材料15の体積変化率を実際に求めなくとも、薄膜形成材料15の体積変化率に基づいた溶媒の除去速度の調整を行なうことができる。この場合、溶媒除去工程は、第1溶媒除去ステップと第2溶媒除去ステップとを含む。第1溶媒除去ステップでは、沸点が異なる2種類以上の溶媒のうち、いずれか1種の溶媒のチャンバ内における蒸気圧を飽和蒸気圧にし、この状態で薄膜形成材料15を加熱して残余の溶媒を除去する。このとき、チャンバ内における蒸気圧が飽和蒸気圧に達している溶媒は、薄膜形成材料15から除去されないので、蒸気圧が飽和蒸気圧にされた溶媒のみが溶媒として残存する状態となる。次いで、第2溶媒除去ステップにおいて、チャンバの内部から残存する溶媒の蒸気を排気して該溶媒の蒸気圧を低下させ、この状態で薄膜形成材料15を加熱して残存する溶媒を除去する。
第1溶媒除去ステップが終了して、蒸気圧が飽和蒸気圧にされた溶媒のみが溶媒として残存する状態となったとき、チャンバの内部は、残存する溶媒の蒸気で満たされた状態になっているので、残存する溶媒は気液平衡状態にあり、薄膜形成材料15からの溶媒の除去速度はほぼゼロとなる。よって、この状態になった時点で、薄膜形成材料15の体積変化率がゼロになるようにすることで、薄膜形成材料の体積変化率がゼロになったときに、溶媒の除去速度を低下させることができ、膜厚のばらつきを解消することができる。
特に、チャンバ内の溶媒の蒸気を排気しない限り、残存する溶媒は薄膜形成材料15から除去されないので、溶媒の除去速度の調整が容易であり、薄膜形成材料15が自由に変形できる程度の流動性を有する時間を充分に確保することができる。よって、膜厚むらの発生をより確実に防ぐことができる。また、2種類以上の溶媒として用いる溶媒の沸点が近い場合であっても、溶媒を順次蒸発させることができるので、薄膜形成材料15を加熱する温度のみによって溶媒の除去速度を調整する場合に最も沸点が高い溶媒として使用される溶媒よりも沸点が低い溶媒を、最も沸点の高い溶媒として使用することができる。これによって、溶媒の除去に要する時間を短縮することができるので、カラーフィルタ13の欠陥修復に要する時間を短縮することができる。
第1溶媒除去ステップが終了して、溶媒として蒸気圧が飽和蒸気圧にされた溶媒のみが残存する状態になって時点で、薄膜形成材料15の体積変化率をゼロにするためには、加熱手段による加熱によって溶媒の除去速度を調整する場合と同様に、残存する溶媒、すなわち蒸気圧が飽和蒸気圧にされる溶媒の体積を、薄膜形成材料15において、固形成分および固化成分の合計体積に対して30体積%以上60体積%以下にすることが好ましい。該溶媒の体積が固形成分および固化成分の合計体積の30体積%未満であると、この溶媒のみが溶媒として残存する状態になった時点で、薄膜形成材料15の流動性が変形可能な程度よりも小さくなる可能性があり、膜厚むらが生じる恐れがある。また、この溶媒の体積が固形成分および固化成分の合計体積の60体積%を超えると、第1溶媒除去ステップで生じた膜厚のばらつきが解消されても、第2溶媒除去ステップにおいて再度膜厚のばらつきが生じ、膜厚むらが発生する恐れがある。
また、溶媒の除去速度は、薄膜形成材料15の供給箇所すなわち欠陥除去部分14への送風の有無によっても調整することができる。たとえば、薄膜形成材料15の供給箇所に送風、具体的には空気などの供給を行なうことによって、該供給箇所近傍における溶媒の蒸気圧を局所的に低下させ、溶媒の除去速度を高めることができ、送風を停止することによって、溶媒の蒸気圧を局所的に高め、溶媒の除去速度を低下させることができる。
また、薄膜形成材料15の供給箇所への送風を行ないながら、または行なわずに薄膜形成材料15を加熱し、薄膜形成材料15の体積変化率がゼロになったと判断されたときに、薄膜形成材料15の供給箇所に、薄膜形成材料15に含まれる溶媒の蒸気で飽和された空気を供給すれば、溶媒の蒸気圧を局所的に高め、溶媒の除去速度を低下させることができる。
なお、本発明の部分的薄膜形成方法を、カラーフィルタ10の欠陥除去部分14の薄膜形成に用いることによって、欠陥部が修復されたカラーフィルタ10も本発明の一実施形態である。本発明の部分的薄膜形成方法を用いた本発明の薄膜の部分的欠陥修復方法によって欠陥部を修復することによって、欠陥除去部分の周縁部の膜厚と中央部の膜厚との差がたとえば2μm程度と小さく、欠陥が精度良く修復された高品質の液晶パネル用カラーフィルタ10を得ることができる。このように膜厚差が小さく膜厚むらのないカラーフィルタ10は、修復箇所の色むらおよび光の透過率のばらつきがなく、欠陥を生じることなく正常に形成された健全部分と同等の機能を発揮することができる。このように、本発明の薄膜の部分的欠陥修復方法によれば、カラーフィルタに生じた欠陥部分を高品質で修復可能とすることができるので、カラーフィルタ製造のコスト削減効果を奏することができる。
図4は、本発明の実施の一形態である薄膜の欠陥修復装置20の構成を簡略化して示す系統図である。薄膜の欠陥修復装置20(以後、単に欠陥修復装置と呼ぶ)は、本発明の部分的薄膜形成方法を好適に実行することのできる装置である。
欠陥修復装置20は、大略、基板21上に形成される薄膜22に発生する欠陥部分を除去する欠陥除去手段23と、固形成分と固化成分と溶媒とを含む薄膜形成材料を欠陥除去部分に供給する材料供給手段24と、供給された薄膜形成材料を加熱する加熱手段26と、薄膜22が形成された基板21を保持し、薄膜22と欠陥除去手段23、材料供給手段24または加熱手段26との相対位置を変化させる移動手段27と、装置の全体動作を制御する制御部28とを含んで構成される。加熱手段26は、供給された薄膜形成材料から溶媒を除去する溶媒除去手段25を構成する。
基板21と薄膜22としては、たとえば前述のようなガラス基板とその上に形成されたカラーフィルタとが挙げられる。本実施の形態では、移動手段27は基板21を載置可能に形成され、基板21と薄膜22とは、移動手段27の上に載置される。
基板21と薄膜22とが載置される移動手段27は、たとえばX−Y−Zの3軸方向に移動可能な3軸テーブル27である。なお移動手段27は、必ずしも3軸方向へ移動可能である必要がなく、X−Yの2軸方向に移動可能なテーブルであってもよく、また1軸かつ回転移動可能なテーブルなどであってもよい。
本実施形態では、欠陥修復装置20は、薄膜22の欠陥部分の位置を検出する図示しない画像処理装置を備える。画像処理装置は、薄膜22の欠陥部分の位置を検出し、その位置情報を制御部28に出力する。本実施形態では、移動手段27は、画像処理装置と組合され、画像処理装置から入力される薄膜22の欠陥部分の位置情報に基づく制御部28からの動作指令に従って、薄膜22を、処理を実行する位置へ移動させるように構成される。
本実施の形態では、欠陥除去手段23としてレーザ照射装置が用いられる。欠陥位置がレーザ照射装置23に対応するように、移動手段27によって移動された薄膜22に対して、レーザ照射装置23は、レーザ光を照射して欠陥部分を除去する。
材料供給手段24は、固形成分と固化成分と溶媒とを含む液体状の薄膜形成材料を貯留する貯留部と、貯留部に貯留される薄膜形成材料を吐出する吐出部とを含んで構成されるインクジェット装置によって実現される。吐出部は、ピエゾタイプであってもよく、またサーマルタイプであってもよい。インクジェット装置24は、微細な液滴を正確に吐出することができるので、薄膜22の欠陥除去部分のように微細な修復領域に、必要量の薄膜形成材料を精度よく充填させることができる。
溶媒除去手段25である加熱手段26は、本実施形態では、赤外線ランプを備え、赤外線を照射することによって薄膜形成材料を加熱する赤外線加熱装置26である。赤外線加熱装置26は、制御部28の動作指令に従って不図示の電源から電力供給を受けて、薄膜22の所定部分を加熱昇温させて薄膜形成材料の溶媒を除去する。また、加熱手段26は、薄膜形成材料の固化成分として熱硬化性樹脂を用いる場合には、溶媒の除去後にさらに薄膜形成材料を加熱して熱硬化性樹脂を硬化させる硬化手段として機能する。
なお、本実施の形態とは異なるけれども、溶媒除去手段25を構成する加熱手段として、基板21と移動テーブル27との間に、加熱装置であるホットプレートを設けてもよい。この場合、ホットプレートは、制御部28の動作指令に従って不図示の電源から電力供給を受けて、基板21を介して薄膜22の所定の部分を加熱昇温させて薄膜形成材料から溶媒を除去する。
制御部28は、たとえば中央処理装置(CPU)を備えるマイクロコンピュータなどによって実現される。制御部28は、記憶手段であるメモリ29に予め格納される動作制御プログラムに基づいて、移動手段27、欠陥除去手段23、材料供給手段24および加熱手段25の動作を総合的に制御することによって、欠陥修復装置20が薄膜22の欠陥部を修復するように動作させる。本実施形態では、制御部28はタイマを備え、加熱手段26による加熱を開始した時刻からタイマによって計時される時間に基づいて、加熱手段26の動作を制御する。これによって、制御部28は、溶媒除去手段である加熱手段26による溶媒の除去速度を、供給された薄膜形成材料の体積の変化率に基づいて制御することができる。具体的には、制御部28は、加熱手段26による加熱を開始した時刻からタイマによって計時される時間が、予め試験によって求められる薄膜形成材料の体積変化率がゼロになるまでの加熱時間を経過したと判断すると、加熱手段26の動作を停止させるか、または加熱手段26である赤外線加熱装置26からの赤外線の照射エネルギを小さくする。これによって、薄膜形成材料の加熱温度が低下し、溶媒の除去速度が低下する。
本実施形態では、欠陥修復装置20は、雰囲気調整が可能なチャンバ30と、チャンバ30の内部に収容される気体をチャンバ30の外部に排気する排気ポンプ31と、チャンバ30の内部と外部との間の気体の流通を遮断するゲートバルブ32とをさらに備える。排気ポンプ31およびゲートバルブ32によってチャンバ30の内部の気体の圧力を調整することができる。すなわち、ゲートバルブ32を閉じた状態で排気ポンプ31によってチャンバ30の内部の気体を排気することによって、チャンバ30内を減圧し、チャンバ30の内部の気体の圧力を大気圧よりも低くすることができる。また、この状態から、ゲートバルブ32を開放して、チャンバ30の内部を大気に開放することによって、チャンバ30の内部の気体の圧力を大気圧に戻すことができる。
チャンバ20の内部には、基板21と薄膜22とが載置される移動手段である移動テーブル27と、欠陥除去手段であるレーザ照射装置23と、材料供給手段であるインクジェット装置24と、加熱手段である赤外線加熱装置26とが収容される。このような構成にすることによって、加熱手段26による溶媒除去に代えて、または加熱手段26による溶媒除去とともに、チャンバ30内を減圧して減圧乾燥による溶媒除去を行なうことができる。すなわち、排気ポンプ31およびゲートバルブ32は、溶媒除去手段25としての機能を有する。
排気ポンプ31およびゲートバルブ32の動作は、排気ポンプ31による排気を開始した時刻から制御部28のタイマによって計時される時間に基づいて制御される。これによって、制御部28は、溶媒除去手段である排気ポンプ31およびゲートバルブ32による溶媒の除去速度を、供給された薄膜形成材料の体積の変化率に基づいて制御することができる。なお、加熱手段26による溶媒除去とともに、減圧乾燥による溶媒除去を行なう場合には、制御部28は、加熱手段26による溶媒除去を開始した時刻、すなわち加熱手段26による加熱を開始した時刻からタイマによって計時される時間に基づいて、排気ポンプ31およびゲートバルブ32の動作を制御するように構成されてもよい。
さらに、本実施の形態の欠陥修復装置20は、薄膜形成材料に含まれる溶媒の蒸気をチャンバ30の内部に供給する蒸気供給装置33を備える。蒸気供給装置33は、図示しないけれども、溶媒を貯留する溶媒タンクと、溶媒タンクに貯留される溶媒を加熱して気化させる溶媒加熱装置と、溶媒加熱装置によって気化された溶媒の蒸気のチャンバ30への供給量を調整する蒸気流量調整バルブとを含んで構成される。
本実施形態の欠陥修復装置20は、蒸気供給装置33を備えるので、加熱手段26の加熱温度による溶媒の除去速度の調整とともに、チャンバ30の内部における溶媒の蒸気圧による溶媒の除去速度の調整を行なうことができる。たとえば、薄膜形成材料の溶媒として沸点の異なる2種類の溶媒A,Bを用いる場合、前述の第1溶媒除去ステップでは、ゲートバルブ32を閉じ、かつ排気ポンプ31を作動させていない状態で、チャンバ30の内部に蒸気供給装置33から溶媒Aの蒸気を供給して、チャンバ30内を溶媒Aの蒸気で満たし、この状態で加熱手段26による薄膜形成材料の加熱を行ない、溶媒Bを除去する。次いで、第2溶媒除去ステップにおいて、排気ポンプ31またはゲートバルブ32によって溶媒Aの蒸気を排気し、加熱手段26による溶媒除去を行なうか、または加熱手段26による溶媒除去とともに、排気ポンプ31を用いた減圧乾燥による溶媒除去を行ない、溶媒Aを除去する。
このとき、制御部28は、加熱手段26による加熱を開始した時刻からタイマによって計時される時間に基づいて、加熱手段26、排気ポンプ31およびゲートバルブ32の動作を制御する。これによって、制御部28は、溶媒除去手段25である加熱手段26、排気ポンプ31およびゲートバルブ32による溶媒の除去速度を、供給された薄膜形成材料の体積の変化率に基づいて制御することができる。具体的には、制御部28は、加熱手段26による加熱を開始した時刻からタイマによって計時される時間が、予め定める時間Wを経過したときに、排気ポンプ31の動作を開始させるか、またはゲートバルブ32を開放状態にし、加熱手段26による薄膜形成材料からの溶媒Aの除去を開始させる。
本実施の形態では、予め試験によって、加熱を開始した時刻から、溶媒Bの除去が終了し、さらに薄膜形成材料に生じた膜厚のばらつきが解消されるまでの時間を求めておき、その時間を、前記予め定める時間Wとする。これによって、薄膜形成材料15が自由に変形できる程度の流動性を有する時間を充分に確保することができるので、膜厚むらの発生をより確実に抑えることができる。
なお、前記薄膜形成材料に生じた膜厚のばらつきが解消されるまでの時間は、たとえば以下のようにして求めることができる。まず、薄膜を形成する試験を、薄膜形成材料の加熱を開始した時刻から溶媒Aの除去を開始させるまでの時間Tを変化させて繰返し行なう。各試験例において、後述する実施例1と同様にして、形成された薄膜の膜厚分布を測定し、膜厚差が所望の範囲内にある試験例、たとえば100μm角の領域内における膜厚差が2.0μm以下になる試験例を求める。前記膜厚差が2.0μm以下になった試験例における前記時間Tのうち、最も小さい値を、前記薄膜形成材料に生じた膜厚のばらつきが解消されるまでの時間とする。
以下本発明の実施例について説明する。
(実施例I)
実施例Iでは、図4に示す欠陥修復装置20を準備し、液晶パネル用カラーフィルタの赤色フィルタ膜に生じた欠陥部分の修復を行った事例について示す。
(実施例I)
実施例Iでは、図4に示す欠陥修復装置20を準備し、液晶パネル用カラーフィルタの赤色フィルタ膜に生じた欠陥部分の修復を行った事例について示す。
(実施例1)
薄膜形成材料には、固形成分として、赤色顔料(商品名:クロモファイン、大日精化工業株式会社製)を2.5cm3、固化成分として紫外線硬化樹脂(商品名:ダイキュアクリアSD2407、大日本インキ化学工業株式会社製)を7.5cm3、溶媒として、メチルカルビトール(沸点193℃)85cm3および酢酸ブチルカルビトール(沸点247℃)5cm3を混合したものを使用した。
薄膜形成材料には、固形成分として、赤色顔料(商品名:クロモファイン、大日精化工業株式会社製)を2.5cm3、固化成分として紫外線硬化樹脂(商品名:ダイキュアクリアSD2407、大日本インキ化学工業株式会社製)を7.5cm3、溶媒として、メチルカルビトール(沸点193℃)85cm3および酢酸ブチルカルビトール(沸点247℃)5cm3を混合したものを使用した。
まず、カラーフィルタの赤色フィルタ膜に生じた欠陥部分を、レーザ照射装置によって、平面形状で100μm角になるように除去して欠陥除去部分を形成した。上記の薄膜形成材料を装填した材料供給手段であるインクジェット装置から欠陥除去部分に対して薄膜形成材料を滴下し、除去部分に薄膜形成材料を充填した。次に溶媒除去手段である赤外線加熱装置の赤外線ランプによって、薄膜形成材料充填部分を50℃に加熱し、溶媒除去を行った。ただし、赤外線加熱装置による加熱は、予め試験によって求めたメチルカルビトールの除去が終了する時間である2分間で停止させ、その後は室温(25℃程度)で30分間放置させて自然乾燥を行ない、溶媒を除去した。その後、薄膜形成材料の充填部分に不図示の紫外線照射装置によって紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化によって固化させて、赤色フィルタ膜欠陥部の修復を行った。
固化完了後、部分的に薄膜が形成された修復部分の薄膜の膜厚分布、特に周縁部と中央部との膜厚差を、膜厚測定装置(商品名:DEKTAK、株式会社アルバック製)によって測定した。膜厚分布を測定した結果、100μm角の領域内における膜厚差は2.0μmであった。
(実施例2)
実施例2では、薄膜形成材料の溶媒として、メチルカルビトールおよび酢酸ブチルカルビトールに代えて酢酸ブチル(沸点127℃)85cm3および酢酸ブチルカルビトール5cm3を用い、溶媒除去を、赤外線加熱装置による2分間の加熱および室温での30分間の放置に代えて、室温(25℃程度)で10分間放置することによる自然乾燥にて実施する以外は実施例1と同様にして、赤色フィルタ膜欠陥部の修復を行った。修復後、実施例1と同様にして、膜厚分布を測定した結果、100μm角の領域内における膜厚差は2.0μmであった。
実施例2では、薄膜形成材料の溶媒として、メチルカルビトールおよび酢酸ブチルカルビトールに代えて酢酸ブチル(沸点127℃)85cm3および酢酸ブチルカルビトール5cm3を用い、溶媒除去を、赤外線加熱装置による2分間の加熱および室温での30分間の放置に代えて、室温(25℃程度)で10分間放置することによる自然乾燥にて実施する以外は実施例1と同様にして、赤色フィルタ膜欠陥部の修復を行った。修復後、実施例1と同様にして、膜厚分布を測定した結果、100μm角の領域内における膜厚差は2.0μmであった。
(比較例1)
比較例1では、薄膜形成材料の溶媒として、メチルカルビトールおよび酢酸ブチルカルビトールに代えて、メチルカルビトール90cm3のみを用い、溶媒除去を、赤外線加熱装置による2分間の加熱および室温での30分間の放置に代えて、赤外線加熱装置による温度50℃での20分間の加熱にて実施する以外は実施例1と同様にして、赤色フィルタ膜欠陥部の修復を行った。修復後、実施例1と同様にして、膜厚分布を測定した結果、100μm角の領域内における膜厚差は5.0μmであった。
比較例1では、薄膜形成材料の溶媒として、メチルカルビトールおよび酢酸ブチルカルビトールに代えて、メチルカルビトール90cm3のみを用い、溶媒除去を、赤外線加熱装置による2分間の加熱および室温での30分間の放置に代えて、赤外線加熱装置による温度50℃での20分間の加熱にて実施する以外は実施例1と同様にして、赤色フィルタ膜欠陥部の修復を行った。修復後、実施例1と同様にして、膜厚分布を測定した結果、100μm角の領域内における膜厚差は5.0μmであった。
(比較例2)
比較例2では、薄膜形成材料の溶媒として、メチルカルビトールおよび酢酸ブチルカルビトールに代えて、酢酸ブチル90cm3のみを用い、溶媒除去を、赤外線加熱装置による2分間の加熱および室温での30分間の放置に代えて、室温(25℃程度)で10分間放置することによる自然乾燥にて実施する以外は実施例1と同様にして、赤色フィルタ膜欠陥部の修復を行った。修復後、実施例1と同様にして、膜厚分布を測定した結果、100μm角の領域内における膜厚差は6.0μmであった。
比較例2では、薄膜形成材料の溶媒として、メチルカルビトールおよび酢酸ブチルカルビトールに代えて、酢酸ブチル90cm3のみを用い、溶媒除去を、赤外線加熱装置による2分間の加熱および室温での30分間の放置に代えて、室温(25℃程度)で10分間放置することによる自然乾燥にて実施する以外は実施例1と同様にして、赤色フィルタ膜欠陥部の修復を行った。修復後、実施例1と同様にして、膜厚分布を測定した結果、100μm角の領域内における膜厚差は6.0μmであった。
(実施例II)
実施例IIでは、薄膜形成材料に含まれる溶媒のうち、最も沸点の高い溶媒である酢酸ブチルカルビトールの体積の、固化成分である紫外線硬化樹脂(ダイキュアクリアSD2407)および固形成分である赤色顔料(クロモファイン)の合計体積に対する比率(溶媒/(紫外線硬化樹脂+赤色顔料);体積%)を表1に示すように3段階に変化させた以外は実施例1と同様にして、赤色フィルタ膜欠陥部の修復を行った。修復後、各比率の試験例において修復された赤色フィルタ膜について、それぞれ実施例1と同様にして膜厚分布を測定した。測定結果を合わせて表1に示す。
実施例IIでは、薄膜形成材料に含まれる溶媒のうち、最も沸点の高い溶媒である酢酸ブチルカルビトールの体積の、固化成分である紫外線硬化樹脂(ダイキュアクリアSD2407)および固形成分である赤色顔料(クロモファイン)の合計体積に対する比率(溶媒/(紫外線硬化樹脂+赤色顔料);体積%)を表1に示すように3段階に変化させた以外は実施例1と同様にして、赤色フィルタ膜欠陥部の修復を行った。修復後、各比率の試験例において修復された赤色フィルタ膜について、それぞれ実施例1と同様にして膜厚分布を測定した。測定結果を合わせて表1に示す。
表1から、薄膜形成材料に含まれる溶媒のうち、最も沸点の高い溶媒の体積を、固化成分である紫外線硬化樹脂および固形成分である赤色顔料の合計体積の30〜60体積%にすることによって、膜厚むらの発生をより確実に抑えることができることが判る。
(実施例III)
実施例IIIでは、薄膜形成材料の溶媒として、1種類の溶媒のみを用い、加熱手段による加熱温度によって溶媒の除去速度の制御を行なった事例について示す。なお、実施例IIIにおいても、実施例Iと同様に、図4に示す欠陥修復装置20を準備し、液晶パネル用カラーフィルタの赤色フィルタ膜に生じた欠陥部分の修復を行った。
実施例IIIでは、薄膜形成材料の溶媒として、1種類の溶媒のみを用い、加熱手段による加熱温度によって溶媒の除去速度の制御を行なった事例について示す。なお、実施例IIIにおいても、実施例Iと同様に、図4に示す欠陥修復装置20を準備し、液晶パネル用カラーフィルタの赤色フィルタ膜に生じた欠陥部分の修復を行った。
薄膜形成材料には、固形成分として、赤色顔料(商品名:クロモファイン、大日精化工業株式会社製)を2.5cm3、固化成分として紫外線硬化樹脂(商品名:ダイキュアクリアSD2407、大日本インキ化学工業株式会社製)を7.5cm3、溶媒として、酢酸ブチルカルビトール(沸点247℃)90cm3を混合したものを使用した。
(実施例3)
実施例1と同様にして、欠陥除去部分を形成し、欠陥除去部分に上記の薄膜形成材料を充填した。次に溶媒除去手段である赤外線加熱装置の赤外線ランプによって、薄膜形成材料充填部分を80℃に加熱し、溶媒除去を行った。ただし、赤外線加熱装置による加熱は、予め試験によって求めた薄膜形成材料の体積変化率がゼロになるまでの加熱時間である3分間で停止させ、その後は室温(25℃程度)で30分間放置させて自然乾燥を行ない、溶媒を除去した。その後、実施例1と同様にして紫外線硬化樹脂を固化させて、赤色フィルタ膜欠陥部の修復を行った。
実施例1と同様にして、欠陥除去部分を形成し、欠陥除去部分に上記の薄膜形成材料を充填した。次に溶媒除去手段である赤外線加熱装置の赤外線ランプによって、薄膜形成材料充填部分を80℃に加熱し、溶媒除去を行った。ただし、赤外線加熱装置による加熱は、予め試験によって求めた薄膜形成材料の体積変化率がゼロになるまでの加熱時間である3分間で停止させ、その後は室温(25℃程度)で30分間放置させて自然乾燥を行ない、溶媒を除去した。その後、実施例1と同様にして紫外線硬化樹脂を固化させて、赤色フィルタ膜欠陥部の修復を行った。
修復後、実施例1と同様にして、膜厚分布を測定した結果、100μm角の領域内における膜厚差は2.0μmであった。
(比較例3)
比較例1では、溶媒除去を、赤外線加熱装置による3分間の加熱および室温での30分間の放置に代えて、赤外線加熱装置による温度80℃での10分間の加熱にて実施する以外は実施例3と同様にして、赤色フィルタ膜欠陥部の修復を行った。修復後、実施例1と同様にして、膜厚分布を測定した結果、100μm角の領域内における膜厚差は5.0μmであった。
比較例1では、溶媒除去を、赤外線加熱装置による3分間の加熱および室温での30分間の放置に代えて、赤外線加熱装置による温度80℃での10分間の加熱にて実施する以外は実施例3と同様にして、赤色フィルタ膜欠陥部の修復を行った。修復後、実施例1と同様にして、膜厚分布を測定した結果、100μm角の領域内における膜厚差は5.0μmであった。
(実施例IV)
実施例IIIでは、実施例1と同じ薄膜形成材料を用い、チャンバ内の溶媒の蒸気圧によって溶媒の除去速度の制御を行なった事例について示す。なお、実施例IIIにおいても、実施例Iと同様に、図4に示す欠陥修復装置20を準備し、液晶パネル用カラーフィルタの赤色フィルタ膜に生じた欠陥部分の修復を行った。
実施例IIIでは、実施例1と同じ薄膜形成材料を用い、チャンバ内の溶媒の蒸気圧によって溶媒の除去速度の制御を行なった事例について示す。なお、実施例IIIにおいても、実施例Iと同様に、図4に示す欠陥修復装置20を準備し、液晶パネル用カラーフィルタの赤色フィルタ膜に生じた欠陥部分の修復を行った。
(実施例4)
実施例1と同様にして、欠陥除去部分を形成し、欠陥除去部分に薄膜形成材料を充填した。次に、ゲートバルブを閉じた状態でチャンバの内部に酢酸ブチルカルビトールの蒸気を供給してチャンバの内部を酢酸ブチルカルビトールの蒸気で満たし、酢酸ブチルカルビトールの飽和状態とした。次いで、溶媒除去手段である赤外線加熱装置の赤外線ランプによって、薄膜形成材料充填部分を50℃に加熱し、メチルカルビトールの除去を行った。赤外線加熱装置による加熱の開始から、予め試験によって求めたメチルカルビトールの除去が終了して薄膜形成材料に生じたばらつきが解消されるまでの時間である5分間が経過した時点で、ゲートバルブを開放して酢酸ブチルカルビトールの蒸気をチャンバの外部に排出した。その後、赤外線加熱装置による温度50℃での加熱をさらに5分間行ない、酢酸ブチルカルビトールを除去した後、実施例1と同様にして紫外線硬化樹脂を固化させて、赤色フィルタ膜欠陥部の修復を行った。
実施例1と同様にして、欠陥除去部分を形成し、欠陥除去部分に薄膜形成材料を充填した。次に、ゲートバルブを閉じた状態でチャンバの内部に酢酸ブチルカルビトールの蒸気を供給してチャンバの内部を酢酸ブチルカルビトールの蒸気で満たし、酢酸ブチルカルビトールの飽和状態とした。次いで、溶媒除去手段である赤外線加熱装置の赤外線ランプによって、薄膜形成材料充填部分を50℃に加熱し、メチルカルビトールの除去を行った。赤外線加熱装置による加熱の開始から、予め試験によって求めたメチルカルビトールの除去が終了して薄膜形成材料に生じたばらつきが解消されるまでの時間である5分間が経過した時点で、ゲートバルブを開放して酢酸ブチルカルビトールの蒸気をチャンバの外部に排出した。その後、赤外線加熱装置による温度50℃での加熱をさらに5分間行ない、酢酸ブチルカルビトールを除去した後、実施例1と同様にして紫外線硬化樹脂を固化させて、赤色フィルタ膜欠陥部の修復を行った。
修復後、実施例1と同様にして、膜厚分布を測定した結果、100μm角の領域内における膜厚差は1.0μmであった。
10 液晶パネル用カラーフィルタ
11 ガラス基板
12 ブラックマトリックス
13 フィルタ膜
14 除去部分
15 薄膜形成材料
20 薄膜の欠陥修復装置
21 基板
22 薄膜
23 欠陥除去手段
24 材料供給手段
25 溶媒除去手段
26 加熱手段
27 移動手段
28 制御部
30 チャンバ
31 排気ポンプ
32 バルブ
33 蒸気供給手段
11 ガラス基板
12 ブラックマトリックス
13 フィルタ膜
14 除去部分
15 薄膜形成材料
20 薄膜の欠陥修復装置
21 基板
22 薄膜
23 欠陥除去手段
24 材料供給手段
25 溶媒除去手段
26 加熱手段
27 移動手段
28 制御部
30 チャンバ
31 排気ポンプ
32 バルブ
33 蒸気供給手段
Claims (16)
- 基板上に部分的に薄膜を形成する部分的薄膜形成方法であって、
固形成分と固化成分と溶媒とを含む薄膜形成材料を基板上に部分的に供給する供給工程と、
供給された薄膜形成材料から溶媒を除去する溶媒除去工程とを含み、
溶媒除去工程では、
溶媒の除去速度を、供給された薄膜形成材料の体積の変化率に基づいて調整することを特徴とする部分的薄膜形成方法。 - 薄膜形成材料に含まれる溶媒は、沸点が異なる2種類以上の溶媒を含むことを特徴とする請求項1記載の部分的薄膜形成方法。
- 前記2種類以上の溶媒のうち、最も沸点が高い溶媒の含有量は、
薄膜形成材料に含まれる固形成分および固化成分の合計体積に対して30体積%以上60体積%以下であることを特徴とする請求項2記載の部分的薄膜形成方法。 - 溶媒除去工程では、
供給された薄膜形成材料を加熱することによって溶媒の除去が行なわれ、
溶媒の除去速度が、薄膜形成材料の加熱温度を調整することによって、調整されることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載の部分的薄膜形成方法。 - 溶媒除去工程では、
薄膜形成材料が供給された基板をチャンバの内部に収容して溶媒の除去が行なわれ、
溶媒の除去速度が、チャンバの内部に収容される気体の圧力を調整することによって、調整されることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載の部分的薄膜形成方法。 - 溶媒除去工程では、
薄膜形成材料が供給された基板をチャンバの内部に収容して溶媒の除去が行なわれ、
溶媒の除去速度が、チャンバの内部における溶媒の蒸気圧を調整することによって、調整されることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載の部分的薄膜形成方法。 - 薄膜形成材料に含まれる溶媒は、沸点が異なる2種類以上の溶媒を含み、
溶媒除去工程は、
前記2種類以上の溶媒のうち、いずれか1種の溶媒の蒸気圧を飽和蒸気圧にするとともに、残余の溶媒を除去する第1溶媒除去ステップと、
前記1種の溶媒の蒸気圧を低下させるとともに、該溶媒を除去する第2溶媒除去ステップとを含むことを特徴とする請求項6記載の部分的薄膜形成方法。 - 薄膜形成材料は、前記1種の溶媒を、固形成分および固化成分の合計体積に対して30体積%以上60体積%以下含有することを特徴とする請求項7記載の部分的薄膜形成方法。
- 固形成分と固化成分と溶媒とを含む薄膜形成材料を基板上に部分的に供給する供給工程と、供給された薄膜形成材料から溶媒を除去する溶媒除去工程とを含み、基板上に部分的に薄膜を形成する部分的薄膜形成方法に用いられる薄膜形成材料であって、
溶媒が、沸点の異なる2種類以上の溶媒を含むことを特徴とする薄膜形成材料。 - 前記2種類以上の溶媒のうち、最も沸点が高い溶媒の含有量が、
固形成分および固化成分の合計体積に対して30体積%以上60体積%以下であることを特徴とする請求項9記載の薄膜形成材料。 - 薄膜に発生する欠陥部分を除去し、該欠陥部分が除去された部分に請求項1〜8のうちのいずれか1つに記載の部分的薄膜形成方法を用いて薄膜を形成することによって、薄膜を部分的に修復することを特徴とする薄膜の部分的欠陥修復方法。
- 請求項11記載の薄膜の部分的欠陥修復方法によって、欠陥部分が修復されることを特徴とする液晶パネル用カラーフィルタ。
- 基板上に形成される薄膜に発生する欠陥部分を修復する薄膜の欠陥修復装置において、
薄膜に発生する欠陥部分を除去する欠陥除去手段と、
欠陥部分が除去された部分に固形成分と固化成分と溶媒とを含む薄膜形成材料を供給する材料供給手段と、
供給された薄膜形成材料から溶媒を除去する溶媒除去手段と、
溶媒除去手段による溶媒の除去速度を、供給された薄膜形成材料の体積の変化率に基づいて制御する制御手段とを備えることを特徴とする薄膜の欠陥修復装置。 - 溶媒除去手段は、供給された薄膜形成材料を加熱する加熱手段を含み、
制御手段は、加熱手段による薄膜形成材料の加熱温度を制御する機能を有することを特徴とする請求項13記載の薄膜の欠陥修復装置。 - 薄膜形成材料が供給された基板を収容するチャンバをさらに備え、
制御手段は、チャンバの内部に収容される気体の圧力を制御する機能を有することを特徴とする請求項13または14記載の薄膜の欠陥修復装置。 - 薄膜形成材料が供給された基板を収容するチャンバをさらに備え、
制御手段は、薄膜形成材料に含まれる溶媒のチャンバの内部における蒸気圧を制御する機能を有することを特徴とする請求項13〜15のうちのいずれか1つに記載の薄膜の欠陥修復装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2005188523A JP2007010768A (ja) | 2005-06-28 | 2005-06-28 | 部分的薄膜形成方法、薄膜形成材料および薄膜の部分的欠陥修復方法、液晶パネル用カラーフィルタならびに薄膜の欠陥修復装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2005188523A JP2007010768A (ja) | 2005-06-28 | 2005-06-28 | 部分的薄膜形成方法、薄膜形成材料および薄膜の部分的欠陥修復方法、液晶パネル用カラーフィルタならびに薄膜の欠陥修復装置 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2007010768A true JP2007010768A (ja) | 2007-01-18 |
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|---|---|---|---|
| JP2005188523A Pending JP2007010768A (ja) | 2005-06-28 | 2005-06-28 | 部分的薄膜形成方法、薄膜形成材料および薄膜の部分的欠陥修復方法、液晶パネル用カラーフィルタならびに薄膜の欠陥修復装置 |
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|---|---|
| JP (1) | JP2007010768A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009063824A1 (ja) * | 2007-11-14 | 2009-05-22 | Fujifilm Corporation | 塗布膜の乾燥方法及び平版印刷版原版の製造方法 |
| JP2010097068A (ja) * | 2008-10-17 | 2010-04-30 | Ntn Corp | パターン修正方法およびパターン修正装置 |
| CN117644016A (zh) * | 2023-10-19 | 2024-03-05 | 信利光电股份有限公司 | 盖板防指纹膜层偏位修复方法及修复机构 |
-
2005
- 2005-06-28 JP JP2005188523A patent/JP2007010768A/ja active Pending
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|---|---|---|---|---|
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| JP2010097068A (ja) * | 2008-10-17 | 2010-04-30 | Ntn Corp | パターン修正方法およびパターン修正装置 |
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