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JP2007006012A - 増幅器及び増幅方法 - Google Patents

増幅器及び増幅方法 Download PDF

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JP2007006012A
JP2007006012A JP2005182190A JP2005182190A JP2007006012A JP 2007006012 A JP2007006012 A JP 2007006012A JP 2005182190 A JP2005182190 A JP 2005182190A JP 2005182190 A JP2005182190 A JP 2005182190A JP 2007006012 A JP2007006012 A JP 2007006012A
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Akira Yasuda
彰 安田
Toru Ido
徹 井戸
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Texas Instruments Japan Ltd
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Texas Instruments Japan Ltd
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Abstract

【課題】電源電圧を高めることなく、一の共通端子と左右のチャンネルの出力端子との間に発生するステレオ信号の振幅の上限を高めることができる増幅器を提供する。
【解決手段】出力のオーディオ信号(VL,VR)の振幅が増大するように、入力のオーディオ信号(ViL,ViR)の平均に応じて共通端子Cのレベルを変化させることによって、共通端子Cを一定レベルに保持する場合に比べ、ヘッドフォンに供給するオーディオ信号(VL,VR)の振幅を大きくすることができる。また、電源電圧を高めることなく、このオーディオ信号(VL,VR)の振幅の上限値を高めることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の音声信号を増幅する増幅器及び増幅方法に係り、例えばステレオのヘッドフォンに供給するオーディオ信号の増幅に用いられる増幅器及び増幅方法に関するものである。
ステレオのヘッドフォンと増幅器との接続には、一般に3本の電線が使用される。この3本の電線は、左チャンネルのオーディオ信号と右チャンネルのオーディオ信号にそれぞれ対応する2本の信号線と、共通のグランド電位を供給する1本のグランド線とから構成されている。グランド線は、左右のチャンネルに各々1本ずつ設けることも可能であるが、通常は電線の本数やコネクタの数を減らすため、これを1本に共通化している。
図5は、ヘッドフォン用の増幅器の一般的な構成の一例を示す図である。
図5に示す増幅器は、左チャンネル用の増幅回路1と、右チャンネル用の増幅回路2と、キャパシタ5,6,9,10と、抵抗7,8とを有する。
抵抗7および8は、電源電圧VDDの供給線(以降、VDD線と表記する)とグランド電位GNDの供給線(以降、GND線と表記する)との間に直列に接続される。抵抗7および8は互いに等しい抵抗値を有しており、両者の接続点には電圧‘VDD/2’が発生する。
増幅回路1および2は、抵抗7および8の接続中点において発生する電圧‘VDD/2’を直流の基準レベルとして、オーディオ信号の交流成分を増幅する。
増幅回路1は、キャパシタ5を介して入力される左チャンネルのオーディオ信号Sin_Lの交流成分を増幅する。
増幅回路2は、キャパシタ6を介して入力される右チャンネルのオーディオ信号Sin_Rの交流成分を増幅する。
増幅回路1の出力は、キャパシタ9を介して左側のスピーカ3の信号線に接続される。
増幅回路2の出力は、キャパシタ10を介して右側のスピーカ4の信号線に接続される。
増幅器のGND線は、左右のスピーカ3,4の共通のグランド線に接続される。
増幅回路1,2では、電圧‘VDD/2’を直流の基準レベルとして、オーディオ信号Sin_L,Sin_Rの交流成分がそれぞれ増幅される。増幅回路1,2で増幅されたオーディオ信号は、電圧‘VDD/2’を中心に最大‘±VDD/2’の範囲で振動する。
増幅回路1,2で増幅されたオーディオ信号のうち、直流の成分‘VDD/2’はキャパシタ9,10によって除去され、交流成分のみが左右のスピーカ3,4に供給される。
図6は、ヘッドフォン用の増幅器の他の一般的な構成の例を示す図である。
図6に示す増幅器においては、図5に示す増幅器における直流除去用のキャパシタ9,10が削除され、その代わりに、スピーカ3,4の共通のグランド線を駆動するバッファ増幅器11が設けられている。
バッファ増幅器11は、抵抗7および8の接続中点において発生する電圧‘VDD/2’に基づいて、スピーカ3,4の共通のグランド線に電圧‘VDD/2’を供給する。
増幅回路1,2で増幅されたオーディオ信号は、キャパシタを介さずにそのまま左右のスピーカ3,4の信号線に供給される。この信号線に供給されるオーディオ信号の直流成分は‘VDD/2’であり、バッファ増幅器11から共通のグランド線に供給される電圧も‘VDD/2’である。そのため、左右のスピーカ3,4には、増幅回路1,2から出力されるオーディオ信号のうち、直流成分‘VDD/2’を除いた交流成分のみが供給される。
図5および図6に示す増幅器は、左右のオーディオ信号をそれぞれ増幅する増幅回路1,2を備えており、この増幅回路1,2において増幅されたオーディオ信号が左右のスピーカ3,4にそれぞれ供給される。左右のスピーカ3,4の共通のグランド線は一定の電位(グランド電位GNDもしくは‘VDD/2’)に保持される。増幅回路1,2は、単一の電源電圧VDDで動作するため、スピーカ3,4に供給されるオーディオ信号の最大の振幅は‘VDD/2’に制限される。
このように、図5および図6に示す増幅器では、スピーカ3,4に供給するオーディオ信号の振幅が電源電圧VDDの半分に制限されるため、スピーカ3,4に供給するオーディオ信号の振幅を十分に大きくすることができないという不利益がある。オーディオ信号の振幅の上限を高めるためには、電源電圧VDDを高めなくてはならないため、回路の低消費電力化を阻害する要因となる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電源電圧を高めることなく、一の共通端子と複数の出力端子との間に発生する複数の増幅信号の振幅の上限を高めることができる増幅器を提供することにある。
本発明に係る増幅器は、複数の入力信号に応じた複数の増幅信号を、一の共通端子と複数の出力端子との間に発生する増幅器であって、上記複数の入力信号の各々を増幅して上記複数の出力端子の各々に出力する複数の増幅部と、上記複数の入力信号の平均に応じて、上記複数の増幅信号の振幅が増大するように上記共通端子のレベルを変化させる共通信号を発生する信号発生部とを有する。
上記本発明によれば、上記複数の入力信号の平均に応じて、上記複数の増幅信号の振幅が増大するように上記共通端子のレベルが変化する。これにより、上記共通端子のレベルを一定に保つ場合に比べて、上記増幅信号の振幅の上限値が高くなる。
上記複数の増幅部の各々は、上記入力信号と帰還信号との誤差を増幅して上記出力端子に出力する誤差増幅部と、上記出力端子と上記共通端子との間に発生する上記増幅信号の振幅を所定の減衰率で減衰させた信号を上記帰還信号として出力する帰還部とを有し、上記入力信号と上記帰還信号との差が小さくなるように負帰還の制御を行っても良い。
あるいは、上記複数の増幅部の各々は、上記入力信号と帰還信号との誤差を増幅する誤差増幅部と、上記誤差増幅部から出力される信号に応じた第1のパルス信号を発生し、当該第1のパルス信号を上記出力端子に出力する第1のパルス発生部と、上記出力端子と上記共通端子との間に発生する上記増幅信号の振幅を所定の減衰率で減衰させた信号を上記帰還信号として出力する帰還部とを有し、上記入力信号と上記帰還信号との差が小さくなるように負帰還の制御を行っても良い。
この場合、上記信号発生部は、上記複数の増幅部の各々に設けられた上記誤差増幅部の出力信号の平均に応じた第2のパルス信号を発生し、当該第2のパルス信号を上記共通端子に出力する第2のパルス発生部を有しても良い。
上記第1のパルス発生部は、上記誤差増幅部から出力される信号と所定のしきい値とを比較し、当該比較結果に応じて出力信号のレベルを第1のレベルまたは第2のレベルに切り換えても良い。上記第2のパルス発生部は、上記複数の増幅部の各々に設けられた上記誤差増幅部の出力信号の平均と所定のしきい値とを比較し、当該比較結果に応じて出力信号のレベルを上記第1のレベルまたは上記第2のレベルに切り換えても良い。
上記誤差増幅部は、上記入力信号と上記帰還信号との誤差を時間について積分しても良い。
上記増幅部は、上記出力端子から出力される信号と上記共通信号との差を演算し、当該演算結果を上記増幅信号として出力する演算部を有しても良い。
上記帰還部は、上記出力端子と上記共通端子との間に発生する上記増幅信号を差動信号として入力し、当該入力した差動信号の振幅を上記所定の減衰率で減衰させた差動信号を上記帰還信号として出力しても良い。この場合、上記誤差増幅部は、上記帰還部から上記帰還信号として出力される差動信号と、上記入力信号として入力される差動信号との誤差を増幅しても良い。
本発明に係る増幅方法は、第1のオーディオ信号を増幅して第1の出力信号を供給するための第1の増幅処理と、第2のオーディオ信号を増幅して第2の出力信号を供給するための第2の増幅処理と、上記第1の出力信号と上記第2の出力信号の基準信号となる共通信号を発生するための共通信号発生処理とを有するオーディオ信号の増幅方法であって、上記第1の増幅処理が、上記第1のオーディオ信号と第1の帰還信号との差である第1の差信号を生成する第1の減算ステップと、上記第1の差信号に対して積分処理を行なう第1の積分ステップと、上記第1の出力信号と上記共通信号との差である第2の差信号を生成する第2の減算ステップと、上記第2の差信号に基づいて上記第1の帰還信号を生成する第1の帰還信号生成ステップとを有し、上記第2の増幅処理が、上記第2のオーディオ信号と第2の帰還信号との差である第3の差信号を生成する第3の減算ステップと、上記第3の差信号に対して積分処理を行なう第2の積分ステップと、上記第2の出力信号と上記共通信号との差である第4の差信号を生成する第4の減算ステップと、上記第4の差信号に基づいて上記第2の帰還信号を生成する第2の帰還信号生成ステップとを有し、上記共通信号発生ステップが、上記第1のオーディオ信号と上記第2のオーディオ信号との平均信号を生成するための平均化ステップと、上記平均信号に基づいて上記共通信号を生成する共通信号生成ステップとを有する。
上記本発明の増幅方法においては、上記第1の帰還信号生成ステップが上記第2の差信号を1/2倍する第1の乗算ステップを含み、上記第2の帰還信号生成ステップが上記第4の差信号を1/2倍する第2の乗算ステップを含んでもよい。
また、上記第1の増幅処理が、更に、上記第1の差信号の積分信号と所定の基準値とを比較して2値信号としての上記第1の出力信号を生成する第1の比較ステップを有し、上記第2の増幅処理が、更に、上記第3の差信号の積分信号と所定の基準値とを比較して2値信号としての上記第2の出力信号を生成する第2の比較ステップを有してもよい。
更には、上記共通信号生成ステップが、上記平均信号と上記共通信号との差である第5の差信号を生成する第5の減算ステップと、上記第5の差信号に対して積分処理を行なう第3の積分ステップと、上記第5の差信号の積分信号と所定の基準値とを比較して2値信号としての上記共通信号を生成する第3の比較ステップとを有してもよい。
また、上記共通信号生成ステップが上記平均信号と所定の基準値とを比較して2値信号としての上記共通信号を生成する第3の比較ステップを有し、上記平均信号が上記第1の差信号の積分信号と上記第3の差信号の積分信号とに基づいて生成されてもよい。
更には、上記第1の出力信号、上記第2の出力信号及び上記共通信号に対してそれぞれローパスフィルタリング処理を行なう第1、第2及び第3のフィルタ処理を更に有してもよい。
本発明によれば、共通端子のレベルを入力信号に応じて変化させることによって、電源電圧を高めることなく増幅信号の振幅の上限を高めることができる。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る、ヘッドフォン用の増幅器の一構成例を示す図である。
図1に示す増幅器は、増幅部100および200と、共通信号発生部300とを有する。
増幅部100および200は、それぞれ本発明の増幅部の一実施形態である。
共通信号発生部300は、本発明の信号発生部の一実施形態である。
図1に示す増幅器は、3つの端子(L,C,R)を介してヘッドフォンと接続される。出力端子Lと共通端子Cとの間には、ヘッドフォンの左側のスピーカ401に供給されるオーディオ信号VLが発生する。出力端子Rと共通端子Cとの間には、ヘッドフォンの右側スピーカ402に供給されるオーディオ信号VRが発生する。
[増幅部100]
増幅部100は、入力端子Linに入力される左チャンネルのオーディオ信号ViLを増幅し、出力端子Lから出力する。
増幅部100は、例えば図1に示すように、演算部101および103と、帰還部104と、積分部102とを有する。
演算部101および積分部102を含む回路は、本発明の誤差増幅部の一実施形態である。
帰還部104は、本発明の帰還部の一実施形態である。
演算部103は、本発明の演算部の一実施形態である。
演算部101は、入力端子Linに入力されるオーディオ信号ViLと、帰還部104から出力される帰還信号VfLとの誤差‘ViL−VfL’を演算する。
積分部102は、演算部101において演算された誤差‘ViL−VfL’を時間について積分する。積分部102の積分結果は、信号VoLとして出力端子Lに出力される。
演算部103は、積分部102から出力される信号VoLと、共通信号発生部300から出力される共通信号VoCとの差‘VoL−VoC’を演算し、この演算結果を信号VLCとして出力する。
信号VLCは、左側のスピーカ401に供給されるオーディオ信号VLと同等の振幅を有する。
帰還部104は、演算部103から出力される信号VLCの振幅を2分の1に減衰させた信号を帰還信号VfLとして出力する。帰還信号VfLは、信号VLCの交流成分に係数‘1/2’を乗じた信号と等価である。
[増幅部200]
増幅部200は、入力端子Rinに入力される右チャンネルのオーディオ信号ViRを増幅し、出力端子Rから出力する。
増幅部200は、例えば図1に示すように、演算部201および203と、帰還部204と、積分部202とを有する。
演算部201および積分部202を含む回路は、本発明の誤差増幅部の一実施形態である。
帰還部204は、本発明の帰還部の一実施形態である。
演算部203は、本発明の演算部の一実施形態である。
演算部201は、入力端子Rinに入力されるオーディオ信号ViRと、帰還部204から出力される帰還信号VfRとの誤差‘ViR−VfR’を演算する。
積分部202は、演算部201において演算された誤差‘ViR−VfR’を時間について積分し、信号VoRとして出力端子Rに出力する。
演算部203は、積分部202から出力される信号VoRと、共通信号発生部300から出力される共通信号VoCとの差‘VoR−VoC’を演算し、この演算結果を信号VRCとして出力する。
信号VRCは、右側のスピーカ402に供給されるオーディオ信号VRと同等の振幅を有する。
帰還部204は、演算部203から出力される信号VRCの振幅を2分の1に減衰させた信号を帰還信号VfRとして出力する。帰還信号VfRは、信号VRCの交流成分に係数‘1/2’を乗じた信号と等価である。
[共通信号発生部300]
共通信号発生部300は、オーディオ信号ViLおよびViRの平均に応じて、共通信号VoCを発生する。この共通信号VoCは、ヘッドフォンに供給するオーディオ信号VLおよびVRの振幅が増大するように、共通端子Cのレベルを変化させる。
上述した構成を有する図1に示す増幅器の動作を説明する。
以下の説明では、一例として、図1に示す増幅器が単一の電源電圧VDDで動作するものとする。
また、入力のオーディオ信号ViL,ViRの直流成分は、次式で表すように電圧‘VDD/2’に設定されるものとする。
[数1]
ViL = viL+VDD/2 ・・・ (1)
ViR = viR+VDD/2 ・・・ (2)
上式において、‘viL’はオーディオ信号ViLの交流成分を示し、‘viR’はオーディオ信号ViRの交流成分を示す。
増幅器の内部の各回路では、電圧‘VDD/2’を基準レベルとして信号処理が行われるものとする。
すなわち、増幅部100,200においては、基準レベル‘VDD/2’を信号値のゼロとして、信号の減算や積分、係数‘1/2’の乗算などの演算が行われる。
また、共通信号発生部300においては、例えば次式に示すような共通信号VoCが生成される。
[数2]
VoC = −(viL+viR)/2+(VDD/2) ・・・ (3)
式(3)に示す共通信号VoCは、電圧‘VDD/2’を信号値のゼロとした場合におけるオーディオ信号ViLおよびViRの平均を極性反転させたものである。
オーディオ信号の交流成分viL,viRの振幅が最大で‘VDD/2’になるものとすると、式(3)の関係から、共通信号VoCの振幅も最大で‘VDD/2’になる。
ここで、増幅部100,200の増幅率が共に‘1’に固定される場合について考える。この場合、オーディオ信号ViL,ViRは、増幅部100,200の出力信号VoL,VoRと等しくなるため、端子L−C間の信号VLおよび端子R−C間の信号VRは次式のようになる。
[数3]
VL = (3/2)viL+(1/2)viR ・・・ (4)
VR = (3/2)viR+(1/2)viL ・・・ (5)
式(4),(5)によると、信号viLおよびviRが同相信号のとき、‘VL=2×viL’、‘VR=2×viR’が成立するため、出力のオーディオ信号VL,VRは入力のオーディオ信号viL,viRに比べて2倍の振幅を有する。オーディオ信号viL,viRの振幅の上限値を‘VDD/2’とすると、信号VL,VRの振幅の上限値はその2倍の‘VDD’になる。
このように、図1に示す増幅器によれば、出力のオーディオ信号(VL,VR)の振幅が増大するように、入力のオーディオ信号(ViL,ViR)の平均に応じて共通端子Cのレベルを変化させることによって、共通端子Cを一定レベルに保持する場合に比べ、ヘッドフォンに供給するオーディオ信号(VL,VR)の振幅を大きくすることができる。また、電源電圧を高めることなく、このオーディオ信号(VL,VR)の振幅の上限値を高めることができる。
ただし、増幅部100,200の増幅率が‘1’に固定される条件の元で振幅の上限値を2倍にするためには、入力のオーディオ信号viLおよびviRが同相の信号になっている必要がある。オーディオ信号viLおよびviRが逆相の信号のときは、式(4),(5)の関係から‘VL=viL’、‘VR=viR’が成立するため、出力のオーディオ信号VL,VRは入力のオーディオ信号viL,viRと同じ振幅になり、振幅の上限値は従来と同じ‘VDD/2’になってしまう。
そこで、図1に示す増幅器では、例えば点線内に示すようなフィードバック回路を増幅部100,200の内部に設けている。
増幅部100では、演算部103の出力信号VLCの振幅を帰還部104において2分の1に減衰させた帰還信号VfLと入力のオーディオ信号ViLとの誤差‘ViL−VfL’が積分部102において積分され、その積分結果が信号VoLとして出力される。入力のオーディオ信号ViLが帰還信号VfLより大きくなると、誤差‘ViL−VfL’が正に増大し、その積分結果である信号VoLも正に増大する。これにより、演算部103の信号VLCが正に増大し、これに比例して帰還信号VfLも正に増大するため、誤差‘ViL−VfL’の増大が抑制される。逆に、入力のオーディオ信号ViLが帰還信号VfLより小さくなると、帰還信号VfLが負に増大するため、この場合も誤差‘ViL−VfL’の増大が抑制される。このような負帰還の働きにより、帰還信号VfLは入力のオーディオ信号ViLと同じ信号になるように制御され、出力のオーディオ信号VLは入力のオーディオ信号ViLの2倍の振幅を持つように制御される。
増幅部200においても同様であり、出力のオーディオ信号VRは入力のオーディオ信号ViRの2倍の振幅を持つように制御される。
このように、出力のオーディオ信号(VL,VR)が入力のオーディオ信号(ViL,ViR)の2倍の振幅を持つように負帰還の制御を行うことによって、電源電圧を高めることなく、かつ、入力のオーディオ信号(ViL,ViR)の位相関係に依存することなく、ヘッドフォンに供給するオーディオ信号(VL,VR)の振幅の上限値を高めることができる。
また、積分部102の直流ゲインは非常に大きいため、演算部101から出力される誤差‘ViL−VfL’の直流の信号成分はほぼゼロ(電圧値としては‘VDD/2’)になる。そのため、入力のオーディオ信号ViLと帰還信号VfLは互いに等しい直流の信号成分を有する。オーディオ信号ViLの直流の信号成分はゼロであることから、帰還信号VfLの直流の信号成分もゼロになる。
帰還信号VfLの直流の信号成分がゼロになるということは、演算部103から出力される信号VLCの直流の信号成分がゼロになることを意味する。つまり、積分部102から出力される信号VoLの直流電圧と共通信号VoCの直流電圧とが互いに等しくなり、何れも‘VDD/2’となる。
その結果、端子L−C間に発生するオーディオ信号VLは、直流電圧を含まない交流信号になる。
右チャンネルの回路ブロックについても同様であり、積分部202を含んだフィードバック回路の働きによって、オーディオ信号VRは直流電圧を含まない交流信号になる。
したがって、図1に示す増幅器によれば、図5に示す増幅器のような直流カット用のキャパシタを削除することが可能である。
図5に示す増幅器において、直流カット用のキャパシタ9,10はオーディオ信号の低周波遮断周波数を決定する。スピーカの入力インピーダンスは例えば8オーム程度と非常に低いため、低周波遮断周波数を数10Hzにするためには、キャパシタ9,10の静電容量を数100μFにする必要がある。
図1に示す増幅器によれば、このような大容量のキャパシタを削除することができるため、機器の小型化や低コスト化を図ることができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態に係る増幅器では、パルス状の信号を生成するD級増幅が行われる。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る、ヘッドフォン用の増幅器の一構成例を示す図である。
図2に示す増幅器は、増幅部100Aおよび200Aと、共通信号発生部300Aとを有する。
増幅部100Aおよび200Aは、それぞれ本発明の増幅部の一実施形態である。
共通信号発生部300Aは、本発明の共通信号発生部の一実施形態である。
図2に示す増幅器も、図1に示す増幅器と同様に、3つの端子(L,C,R)を介してヘッドフォンのスピーカ401および402と接続される。
ただし、図2に示す増幅器からヘッドフォンへ出力される信号はパルス状の信号であるため、図2の例においては、その高周波成分を除去するためのフィルタ501,502,503が設けられている。すなわち、出力端子Lとスピーカ401とを接続する信号線にフィルタ501、出力端子Rとスピーカ402とを接続する信号線にフィルタ502、共通端子Cとスピーカ401,402とを接続する信号線にフィルタ503がそれぞれ設けられている。
[増幅部100A]
増幅部100Aは、図1における増幅部100にコンパレータ105を追加したものである。
コンパレータ105は、積分部102から積分結果として出力される信号VsLと所定の基準値とを比較し、この比較結果に応じてハイレベルまたはローレベルの信号VoLを出力する。コンパレータ105の出力信号VoLは、出力端子Lに出力されるとともに、演算部103および帰還部104に供給される。
[増幅部200A]
増幅部200Aは、図1における増幅部200にコンパレータ205を設けたものである。
コンパレータ205は、積分部202から積分結果として出力される信号VsRと所定のしきい値とを比較し、この比較結果に応じてハイレベルまたはローレベルの信号VoRを出力する。コンパレータ205の出力信号VoRは、出力端子Rに出力されるとともに、演算部203および帰還部204に供給される。
[共通信号発生部300A]
共通信号発生部300Aは、入力のオーディオ信号ViLおよびViRの平均に応じたパルス状の共通信号VoCを発生し、共通端子Cに出力する。
共通信号発生部300Aは、例えば図2に示すように、平均部301と、演算部302と、積分部303と、コンパレータ304とを有する。
平均部301は、入力のオーディオ信号ViLおよびViRの平均を演算し、その演算結果を信号Vmとして出力する。
演算部302は、平均部301から出力される信号Vmと共通信号VoCとの差‘Vm−VoC’を演算する。
積分部303は、演算部302において演算された差‘Vm−VoC’を時間について積分し、その積分結果を信号VsCとして出力する。
コンパレータ304は、積分部303から出力される積分結果の信号VsCと所定のしきい値とを比較し、この比較結果に応じてハイレベルまたはローレベルの共通信号VoCを出力する。共通信号VoCは、共通端子Cに出力されるとともに、演算部302に供給される。
上述した構成を有する図2に示す増幅器の動作を説明する。
以下の説明では、一例として、図2に示す増幅器が単一の電源電圧VDDにより動作するものとする。
また、入力のオーディオ信号ViL,ViRの直流電圧は、先の式(1),(2)に示すように、電圧‘VDD/2’に設定されるものとする。
増幅器の内部の各回路では、電圧‘VDD/2’を基準レベルとして信号処理が行われるものとする。
すなわち、増幅部100A,200Aにおいては、電圧‘VDD/2’を信号値のゼロとして、信号の減算や積分、係数‘1/2’の乗算などの演算が行われる。
共通信号発生部300Aの平均部301では、例えば次式に示す信号Vmが生成される。
[数4]
Vm = −(viL+viR)/2+(VDD/2) ・・・ (6)
式(6)に示す信号Vmは、式(3)に示す共通信号VoCと同等な信号である。信号Vmは、電圧‘VDD/2’を信号値のゼロとした場合におけるオーディオ信号ViLおよびViRの平均を極性反転させたものである。
オーディオ信号の交流成分viL,viRの振幅が最大で‘VDD/2’になるものとすると、式(6)の関係から、信号Vmの振幅も最大で‘VDD/2’になる。
また、増幅器に含まれる各コンパレータ(105,205,304)は、電圧‘VDD/2’をしきい値として動作するものとする。すなわち、入力信号が電圧‘VDD/2’より高い場合には電圧‘VDD’を出力し、電圧‘VDD/2’より低い場合には電圧‘ゼロ’(グランド電位GND)を出力するものとする。
共通信号VoCに含まれるパルス状の信号成分の周波数がオーディオ帯域の周波数(例えば20Hz〜20kHz)より十分高い場合、このパルス成分に対する積分部303のゲインはオーディオ帯域の信号成分に対するゲインに比べて十分に小さくなる。すなわち、積分部303を含むフィードバック回路(302,303,304)では、主としてオーディオ帯域の信号成分に対する負帰還制御が行われ、パルス成分に対しては制御が働かなくなる。
そのため、パルス状の共通信号Voに含まれるオーディオ帯域の信号成分は、平均部301より出力される信号Vmとほぼ等しくなるように制御される。
入力のオーディオ信号ViL,ViRの電圧が共に高くなると、式(6)に示す関係から、平均部301の出力信号Vmの電圧は負側に低下する。そのため、上述したようなフィードバック回路(302,303,304)の動作により、共通信号Voに含まれるオーディオ帯域の信号成分の電圧も信号Vmと同様に負側に低下する。
一方、入力のオーディオ信号ViL,ViRの電圧が共に高くなると、積分部102,202から出力される信号VsL,VsRの電圧も共に高くなる。信号VsL,VsRの電圧が高くなると、コンパレータ105,205から出力されるパルス状の信号VoL,VoRのハイレベル期間が長くなるため、パルス状の信号VoL,VoRに含まれるオーディオ帯域の信号成分の電圧が高くなる。
逆に、入力のオーディオ信号ViL,ViRの電圧が共に低くなると、信号VoL,VoRに含まれるオーディオ帯域の信号成分の電圧が低くなり、共通信号Voに含まれるオーディオ帯域の信号成分の電圧が高くなる。
つまり、入力のオーディオ信号ViL,ViRが同相に変化する場合、共通信号VoCに含まれるオーディオ帯域成分の電圧は、信号VoL,VoRに含まれるオーディオ帯域成分の電圧と逆相に変化する。
したがって、図2に示す増幅器によれば、ヘッドフォンに供給する信号(VL,VR)に含まれるオーディオ帯域の信号成分の振幅が増大するように、入力のオーディオ信号(ViL,ViR)の平均に応じて共通端子Cのレベルをパルス状に変化させることによって、共通信号VoCを一定電圧(例えば‘VDD/2’)に保持する場合に比べて、ヘッドフォンに供給するオーディオ信号の振幅を大きくすることができる。また、電源電圧を高めることなく、ヘッドフォンに供給するオーディオ信号の振幅の上限値を高めることができる。
また、コンパレータ105から出力される信号VoLおよびコンパレータ205から出力される信号VoRに含まれるパルス成分の周波数がオーディオ帯域の周波数より十分高いものとすると、増幅部100Aおよび200Aの各フィードバック回路では、主としてオーディオ帯域の信号成分に対して負帰還の制御が働き、パルス成分に対しては制御が働かなくなる。そのため、増幅部100Aおよび200Aのオーディオ帯域成分に関する動作は、先に説明した増幅部100および200とほぼ同様になる。
すなわち、増幅部100Aにおいては、端子L−C間に発生する出力のオーディオ信号VLに含まれるオーディオ帯域の信号成分が、入力のオーディオ信号ViLの2倍の振幅を持つように制御される。増幅部200Aにおいては、端子R−C間に発生する出力のオーディオ信号VRに含まれるオーディオ帯域の信号成分が、入力のオーディオ信号ViRの2倍の振幅を持つように制御される。
したがって、図2に示す増幅器によれば、出力のオーディオ信号(VL,VR)に含まれるオーディオ帯域の信号成分が、入力のオーディオ信号(ViL,ViR)の2倍の振幅を持つように負帰還の制御を行うことによって、電源電圧を高めることなく、かつ、入力のオーディオ信号(ViL,ViR)の位相関係に依存することなく、ヘッドフォンに供給するオーディオ信号の振幅の上限値を高めることができる。
更に、積分部102に入力される直流の信号成分がほぼゼロ(電圧値としては‘VDD/2’)になり、入力のオーディオ信号ViLにおける直流の信号成分もゼロに設定されるため、帰還信号VfLの直流の信号成分はゼロになる。
帰還信号VfLの直流の信号成分がゼロになるということは、演算部103から出力される信号VLCの直流の信号成分がゼロになることを意味する。つまり、コンパレータ105から出力される信号VoLの直流電圧とコンパレータ304から出力される共通信号VoCの直流電圧とが互いに等しくなる。この直流電圧は、何れも‘VDD/2’となる。
その結果、端子L−C間に発生するパルス状の信号VLは、直流電圧を含まない交流信号になる。
同様に、積分部202を含んだフィードバック回路(増幅部200A)の働きによって、パルス状の信号VRは直流電圧を含まない交流信号になる。
したがって、図2に示す増幅器によれば、図5に示す増幅器のような直流カット用のキャパシタを削除することが可能になる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図3は、本発明の第3の実施形態に係る、ヘッドフォン用の増幅器の一構成例を示す図である。
図3に示す増幅器は、増幅部100Aおよび200Aと共通信号発生部300Bとを有する。
増幅部100Aおよび200Aは、既に説明した図2に示す増幅器の同一符号の構成要素と同じである。
共通信号発生部300Bは、図2に示す増幅器における共通信号発生部300Aから演算部302および積分部303を削除したものである。
増幅部100Aおよび200Aは、それぞれ本発明の増幅部の一実施形態である。
共通信号発生部300Bは、本発明の共通信号発生部の一実施形態である。
演算部101および積分部102を含む回路、ならびに、演算部201および積分部202を含む回路は、それぞれ本発明の誤差増幅部の一実施形態である。
帰還部104および204は、それぞれ本発明の帰還部の一実施形態である。
演算部103および203は、それぞれ本発明の演算部の一実施形態である。
コンパレータ105,205は、それぞれ本発明の第1のパルス発生部の一実施形態である。
コンパレータ304は、本発明の第2のパルス発生部の一実施形態である。
図3に示す増幅器は、図2に示す増幅器と同様に、3つの端子(L,C,R)と3つの高周波除去用のフィルタ(501,503,502)とを介してヘッドフォンの2つスピーカ(401,402)に接続される。
平均部301は、積分部102の出力信号VsLと積分部202の出力信号VsRとの平均を演算し、この演算結果を信号Vmとして出力する。
図3に示す増幅器が単一の電源電圧VDDで動作する場合、平均部301は例えば次式で示す信号Vmを出力する。
[数5]
Vm = −(VsL+VsR)/2+(VDD/2) ・・・ (7)
式(7)に示す共通信号VoCは、電圧‘VDD/2’を信号値のゼロとした場合における信号VsLおよびVsRの平均を極性反転させたものである。
コンパレータ304は、平均部301から出力される信号Vmと所定のしきい値とを比較し、この比較結果に応じてハイレベルまたはローレベルの共通信号VoCを発生し、共通端子Cに出力する。
図3に示す増幅器が単一の電源電圧VDDで動作する場合、コンパレータ304は、例えば平均部301の出力信号Vmと電圧‘VDD/2’とを比較する。信号Vmが電圧‘VDD/2’より高い場合にはハイレベルとして電圧‘VDD’を出力し、信号Vmが電圧‘VDD/2’より低い場合にはローレベルとして電圧‘ゼロ’(グランド電位GND)を出力する。
上述した構成を有する図3に示す増幅器の動作について、単一の電源電圧VDDで動作する場合を例に説明する。
入力のオーディオ信号ViL,ViRの電圧が共に高くなると、積分部102,202から出力される信号VsL,VsRの電圧も共に高くなる。
信号VsL,VsRの電圧が高くなると、コンパレータ105,205から出力されるパルス状の信号VoL,VoRのハイレベル期間が長くなるため、信号VoL,VoRに含まれるオーディオ帯域の信号成分の電圧が高くなる。
他方、信号VsL,VsRの電圧が共に高くなると、式(7)の関係から平均部301の出力信号Vmの電圧は負側に低下する。これにより、信号Vmに応じて生成されるパルス状の共通信号VoCのハイレベル期間が短くなり、共通信号Voに含まれるオーディオ帯域の信号成分の電圧が低下する。
逆に、入力のオーディオ信号ViL,ViRの電圧が共に低くなると、信号VoL,VoRに含まれるオーディオ帯域の信号成分の電圧が低くなり、共通信号Voに含まれるオーディオ帯域の信号成分の電圧が高くなる。
つまり、入力のオーディオ信号ViL,ViRが同相に変化する場合、共通信号VoCに含まれるオーディオ帯域成分の電圧は、信号VoL,VoRに含まれるオーディオ帯域成分の電圧に対して逆相に変化する。
したがって、図3に示す増幅器によれば、ヘッドフォンに供給する信号(VL,VR)に含まれるオーディオ帯域の信号成分の振幅が増大するように、積分部102,202の出力信号(VsL,VsR)の平均に応じて共通端子Cのレベルをパルス状に変化させることによって、共通信号VoCを一定電圧(例えば‘VDD/2’)に保持する場合に比べて、ヘッドフォンに供給するオーディオ信号の振幅を大きくすることができる。また、電源電圧を高めることなく、ヘッドフォンに供給するオーディオ信号の振幅の上限値を高めることができる。
また、図3に示す増幅器によれば、図2に示す増幅器と同様に、増幅部100A,200Aにおいて負帰還の制御を行うことによって、電源電圧を高めることなく、かつ、入力のオーディオ信号(ViL,ViR)の位相関係に依存することなく、ヘッドフォンに供給するオーディオ信号の振幅の上限値を高めることができる。
更に、図3に示す増幅器によれば、図2に示す増幅器と同様に、積分部102,202を含んだ各フィードバック回路の働きによって、パルス状の信号VLおよびVRは何れも直流電圧を含まない交流信号になるため、図5に示す増幅器のような直流カット用のキャパシタを削除することが可能になる。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図4は、本発明の第4の実施形態に係る、ヘッドフォン用の増幅器の一構成例を示す図である。
図4に示す増幅器は、増幅部100Cおよび200Cと共通信号発生部300Cとを有する。
増幅部100Cおよび200Cは、それぞれ本発明の増幅部の一実施形態である。
共通信号発生部300Cは、本発明の信号発生部の一実施形態である。
図4に示す増幅器は、図2,図3に示す増幅器と同様に、3つの端子(L,C,R)と3つの高周波除去用のフィルタ(501,503,502)とを介してヘッドフォンの2つスピーカ(401,402)に接続される。
[増幅部100C]
増幅部100Cは、差動信号として入力端子Lin+およびLin−に入力される左チャンネルのオーディオ信号ViLを、パルス状の信号VoLに変換して出力端子Lから出力する。
増幅部100Cは、例えば図4に示すように、演算部106および107と、積分部108と、コンパレータ109と、帰還部110とを有する。
演算部106,107および積分部108を含む回路は、本発明の誤差増幅部の一実施形態である。
コンパレータ109は、本発明の第1のパルス発生部の一実施形態である。
帰還部110は、本発明の帰還部の一実施形態である。
演算部106および107は、差動信号として入力されるオーディオ信号ViLと、帰還部110において差動信号として生成される帰還信号VfLとの誤差‘ViL−VfL’を演算する。
すなわち、演算部106は、入力端子Lin+に入力されるオーディオ信号ViLの正側の信号と、帰還部110の負側出力端子から出力される帰還信号VfLの負側の信号とを加算する。演算部107は、入力端子Lin−に入力されるオーディオ信号ViLの負側の信号と、帰還部110の正側出力端子から出力される帰還信号VfLの正側の信号とを加算する。
積分部108は、演算部106および107において演算された誤差‘ViL−VfL’を時間について積分し、その積分結果を差動信号VsLとして出力する。
コンパレータ109は、積分部108から出力される差動信号VsLが正の場合にハイレベル、差動信号VsLが負の場合にローレベルの信号VoLを発生し、出力端子Lに出力する。
図4に示す増幅器が単一の電源電圧VDDで動作する場合、コンパレータ109は、例えばハイレベルとして電圧‘VDD’を出力し、ローレベルとして電圧‘ゼロ’(グランド電位GND)を出力する。
帰還部110は、出力端子Lと共通端子Cとの間に発生する信号VLを差動信号として入力し、この差動信号の振幅を2分の1に減衰させた差動信号を帰還信号VfLとして出力する。
[増幅部200C]
増幅部200Cは、差動信号として入力端子Rin+およびRin−に入力される右チャンネルのオーディオ信号ViRを、パルス状の信号VoRに変換して出力端子Rから出力する。
増幅部200Cは、例えば図4に示すように、演算部206および207と、積分部208と、コンパレータ209と、帰還部210とを有する。
演算部206,207および積分部208を含む回路は、本発明の誤差増幅部の一実施形態である。
コンパレータ209は、本発明の第1のパルス発生部の一実施形態である。
帰還部210は、本発明の帰還部の一実施形態である。
演算部206および207は、差動信号として入力されるオーディオ信号ViRと、帰還部210において差動信号として生成される帰還信号VfRとの誤差‘ViR−VfR’を演算する。
すなわち、演算部206は、入力端子Rin+に入力されるオーディオ信号ViRの正側の信号と、帰還部210の負側出力端子から出力される帰還信号VfRの負側の信号とを加算する。演算部207は、入力端子Rin−に入力されるオーディオ信号ViRの負側の信号と、帰還部210の正側出力端子から出力される帰還信号VfRの正側の信号とを加算する。
積分部208は、演算部206および207において演算された誤差‘ViR−VfR’を時間について積分し、その積分結果を差動信号VsRとして出力する。
コンパレータ209は、積分部208から出力される差動信号VsRが正の場合にハイレベル、差動信号VsRが負の場合にローレベルの信号VoRを発生し、出力端子Rに出力する。
図4に示す増幅器が単一の電源電圧VDDで動作する場合、コンパレータ209は、例えばハイレベルとして電圧‘VDD’を出力し、ローレベルとして電圧‘ゼロ’(グランド電位GND)を出力する。
帰還部210は、出力端子Rと共通端子Cとの間に発生する信号VRを差動信号として入力し、この差動信号の振幅を2分の1に減衰させた差動信号を帰還信号VfLとして出力する。
[共通信号発生部300C]
共通信号発生部300Cは、差動信号VsLおよびVsRの平均に応じたパルス状の共通信号VoCを発生し、共通端子Cに出力する。
共通信号発生部300Cは、例えば図4に示すように、平均部305とコンパレータ306とを有する。
平均部305は、積分部108から出力される差動信号VsLと積分部208から出力される差動信号VsRとの平均を演算し、この演算結果を差動信号Vmとして出力する。
平均部305は、例えば次式で示す信号Vmを出力する。
[数6]
Vm = −(VsL+VsR)/2 ・・・ (8)
式(8)に示す信号Vmは、差動信号VsLおよびVsRの平均を極性反転させたものである。
コンパレータ306は、平均部305から出力される差動信号Vmが正の場合にハイレベル、差動信号Vmが負の場合にローレベルの共通信号VoCを発生して、共通端子Cに出力する。
図4に示す増幅器が単一の電源電圧VDDで動作する場合、コンパレータ306は、例えばハイレベルとして電圧‘VDD’を出力し、ローレベルとして電圧‘ゼロ’(グランド電位GND)を出力する。
上述した構成を有する図4に示す増幅器は、増幅器の各回路において処理される信号(ViL,VfL,VsL,VL,ViR,VfR,VsR,VoR)が差動信号に置き換えられている点を除いて、先に説明した図3に示す増幅器と等価であり、これと同様に動作する。したがって、図4に示す増幅器によれば、図3に示す増幅器と同様に、電源電圧を高めることなく、ヘッドフォンに供給するオーディオ信号の振幅の上限値を高めることができる。
また、図4に示すように、帰還部110,210において差動信号VL,VRをそのまま処理できるため、図4に示す増幅器では、図3に示す増幅器において必要とされていた演算部103,203を削除することができる。
更に、LSIにおいてアナログ回路を構成する場合、デジタル回路からの雑音などの影響を低減するため、一般に差動回路が用いられている。そのため、特に回路規模を増大させることなく、図4に示すような差動構成の回路を実現することが可能である。
以上、本発明の幾つかの実施形態について説明したが、本発明は上記の形態にのみ限定されるものではなく、種々のバリエーションを含んでいる。
上述の実施形態では、増幅部において入力信号と帰還信号との誤差を増幅するために積分部が用いられているが、これに限らず、積分部の代わりに種々の伝達特性を持った回路を設けても良い。
上述の実施形態では、コンパレータによってパルス信号を発生しているが、これに限らず、例えば一定の周波数のパルス幅変調信号を生成する回路を設けても良い。
上述の実施形態では、増幅器を回路によってハードウェア的に実現する例が示されているが、本発明はこれに限定されない。例えば回路の機能の少なくとも一部をデジタル信号プロセッサ等によってソフトウェア的に実現することも可能である。
上述の実施形態では、左右の2チャンネルのオーディオ信号を増幅する増幅器の例を示しているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、3チャンネル以上のオーディオ信号を増幅する増幅器にも本発明は適用可能である。
また、本発明は、オーディオ信号の増幅用に限定されるものではなく、増幅する信号の帯域は任意である。
第1の実施形態に係る、ヘッドフォン用の増幅器の一構成例を示す図である。 第2の実施形態に係る、ヘッドフォン用の増幅器の一構成例を示す図である。 第3の実施形態に係る、ヘッドフォン用の増幅器の一構成例を示す図である。 第4の実施形態に係る、ヘッドフォン用の増幅器の一構成例を示す図である。 ヘッドフォン用増幅器の一般的な構成の第1の例を示す図である。 ヘッドフォン用増幅器の一般的な構成の第2の例を示す図である。
符号の説明
100,100A,100C,200,200A,200C…増幅部、300,300A,300B,300C…共通信号発生部、101,103,106,107,201,203,206,207,302…演算部、102,108,202,208,303…積分部、104,110,204,210…帰還部,105,109,205,209,304,306…コンパレータ、301,305…平均部,401,402…スピーカ、501〜503…フィルタ。

Claims (13)

  1. 複数の入力信号に応じた複数の増幅信号を、一の共通端子と複数の出力端子との間に発生する増幅器であって、
    上記複数の入力信号の各々を増幅して上記複数の出力端子の各々に出力する複数の増幅部と、
    上記複数の入力信号の平均に応じて、上記複数の増幅信号の振幅が増大するように上記共通端子のレベルを変化させる共通信号を発生する信号発生部と
    を有する増幅器。
  2. 上記複数の増幅部の各々は、
    上記入力信号と帰還信号との誤差を増幅して上記出力端子に出力する誤差増幅部と、
    上記出力端子と上記共通端子との間に発生する上記増幅信号の振幅を所定の減衰率で減衰させた信号を上記帰還信号として出力する帰還部と
    を有し、上記入力信号と上記帰還信号との差が小さくなるように負帰還の制御を行う、
    請求項1に記載の増幅器
  3. 上記複数の増幅部の各々は、
    上記入力信号と帰還信号との誤差を増幅する誤差増幅部と、
    上記誤差増幅部から出力される信号に応じた第1のパルス信号を発生し、当該第1のパルス信号を上記出力端子に出力する第1のパルス発生部と、
    上記出力端子と上記共通端子との間に発生する上記増幅信号の振幅を所定の減衰率で減衰させた信号を上記帰還信号として出力する帰還部と
    を有し、上記入力信号と上記帰還信号との差が小さくなるように負帰還の制御を行い、
    上記信号発生部は、上記複数の増幅部の各々に設けられた上記誤差増幅部の出力信号の平均に応じた第2のパルス信号を発生し、当該第2のパルス信号を上記共通端子に出力する第2のパルス発生部を有する、
    請求項1に記載の増幅器。
  4. 上記第1のパルス発生部は、上記誤差増幅部から出力される信号と所定のしきい値とを比較し、当該比較結果に応じて出力信号のレベルを第1のレベルまたは第2のレベルに切り換え、
    上記第2のパルス発生部は、上記複数の増幅部の各々に設けられた上記誤差増幅部の出力信号の平均と所定のしきい値とを比較し、当該比較結果に応じて出力信号のレベルを上記第1のレベルまたは上記第2のレベルに切り換える、
    請求項3に記載の増幅器。
  5. 上記誤差増幅部は、上記入力信号と上記帰還信号との誤差を時間について積分する、
    請求項2、3または4に記載の増幅器。
  6. 上記増幅部は、上記出力端子から出力される信号と上記共通信号との差を演算し、当該演算結果を上記増幅信号として出力する演算部を有する、
    請求項2、3、4または5に記載の増幅器。
  7. 上記帰還部は、上記出力端子と上記共通端子との間に発生する上記増幅信号を差動信号として入力し、当該入力した差動信号の振幅を上記所定の減衰率で減衰させた差動信号を上記帰還信号として出力し、
    上記誤差増幅部は、上記帰還部から上記帰還信号として出力される差動信号と、上記入力信号として入力される差動信号との誤差を増幅する、
    請求項2、3、4または5に記載の増幅器。
  8. 第1のオーディオ信号を増幅して第1の出力信号を供給するための第1の増幅処理と、第2のオーディオ信号を増幅して第2の出力信号を供給するための第2の増幅処理と、上記第1の出力信号と上記第2の出力信号の基準信号となる共通信号を発生するための共通信号発生処理とを有するオーディオ信号の増幅方法であって、
    上記第1の増幅処理が、上記第1のオーディオ信号と第1の帰還信号との差である第1の差信号を生成する第1の減算ステップと、上記第1の差信号に対して積分処理を行なう第1の積分ステップと、上記第1の出力信号と上記共通信号との差である第2の差信号を生成する第2の減算ステップと、上記第2の差信号に基づいて上記第1の帰還信号を生成する第1の帰還信号生成ステップとを有し、
    上記第2の増幅処理が、上記第2のオーディオ信号と第2の帰還信号との差である第3の差信号を生成する第3の減算ステップと、上記第3の差信号に対して積分処理を行なう第2の積分ステップと、上記第2の出力信号と上記共通信号との差である第4の差信号を生成する第4の減算ステップと、上記第4の差信号に基づいて上記第2の帰還信号を生成する第2の帰還信号生成ステップとを有し、
    上記共通信号発生ステップが、上記第1のオーディオ信号と上記第2のオーディオ信号との平均信号を生成するための平均化ステップと、上記平均信号に基づいて上記共通信号を生成する共通信号生成ステップとを有する
    増幅方法。
  9. 上記第1の帰還信号生成ステップが、上記第2の差信号を1/2倍する第1の乗算ステップを含み、
    上記第2の帰還信号生成ステップが、上記第4の差信号を1/2倍する第2の乗算ステップを含む
    請求項8に記載の増幅方法。
  10. 上記第1の増幅処理が、更に、上記第1の差信号の積分信号と所定の基準値とを比較して2値信号としての上記第1の出力信号を生成する第1の比較ステップを有し、
    上記第2の増幅処理が、更に、上記第3の差信号の積分信号と所定の基準値とを比較して2値信号としての上記第2の出力信号を生成する第2の比較ステップを有する
    請求項8または9に記載の増幅方法。
  11. 上記共通信号生成ステップが、上記平均信号と上記共通信号との差である第5の差信号を生成する第5の減算ステップと、上記第5の差信号に対して積分処理を行なう第3の積分ステップと、上記第5の差信号の積分信号と所定の基準値とを比較して2値信号としての上記共通信号を生成する第3の比較ステップとを有する
    請求項10に記載の増幅方法。
  12. 上記共通信号生成ステップが上記平均信号と所定の基準値とを比較して2値信号としての上記共通信号を生成する第3の比較ステップを有し、
    上記平均信号が上記第1の差信号の積分信号と上記第3の差信号の積分信号とに基づいて生成される
    請求項10に記載の増幅方法。
  13. 上記第1の出力信号、上記第2の出力信号及び上記共通信号に対してそれぞれローパスフィルタリング処理を行なう第1、第2及び第3のフィルタ処理を更に有する
    請求項11または12に記載の増幅方法。
JP2005182190A 2005-06-22 2005-06-22 増幅器及び増幅方法 Pending JP2007006012A (ja)

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