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JP2007098118A - 多孔質弾性複合材料の製造方法および多孔質弾性複合材料 - Google Patents

多孔質弾性複合材料の製造方法および多孔質弾性複合材料 Download PDF

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俊之 生駒
Shunji Yunoki
俊二 柚木
Masanori Kikuchi
正紀 菊池
Shinichi Saotome
進一 早乙女
Kenichi Shinomiya
謙一 四宮
Junzo Tanaka
順三 田中
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Abstract

【課題】 優れた強度や使用時の操作性、生体適合性および骨誘導性を備えているとともに、変形の抑制効果を向上させ、細胞や組織の侵入性を向上させた弾性を有する新しい多孔質弾性複合材料と、この多孔質弾性複合材料を簡単な工程で、しかも手間とコストを抑えて製造できる新しい多孔質弾性複合材料の製造方法を提供する。
【解決手段】 水酸アパタイト/コラーゲン複合繊維と緩衝液との混合後、凍結乾燥することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本願発明は、多孔質弾性複合材料の製造方法および弾性を有する多孔質弾性複合材料に関するものである。
近年、再生医療の分野では、損傷を受けた組織や器官に代わる種々の人工生体材料の研究開発が盛んに進められている。また、骨欠損部の治療においては、人工骨材や人工骨充填材等のインプラントが用いられる。このようなインプラントには生体骨に類似の機械的特性はもちろん、生体適合性や骨誘導性が求められる。この骨誘導性とは、生体適用後に徐々に吸収されて、骨再生サイクルに取り込まれ、自身の骨に置換していく性質のことをいう。
脊椎動物の骨は、リン酸カルシウムの一種である水酸アパタイトと、タンパク質であるコラーゲンとからなる複合体である。これらは、生体骨中で水酸アパタイトが、そのc軸方向にコラーゲン繊維に沿って配向した特有の構造を形成し、この構造が骨に特有の機械的性質を与えていることが知られている。
そこで、硬いが脆くインプラント後に崩壊をきたすという強度の問題や、使用時の操作性が悪い等の問題を有していた、既存のリン酸カルシウムを使用した多孔体人工骨に代わって、上記のような生体骨に類似の構造組成を有する、水酸アパタイトとコラーゲンからなる複合生体材料が提案されている(たとえば、特許文献1、特許文献2)。この複合生体材料は、水酸アパタイト、コラーゲンおよびアルギン酸塩を含んでおり、水酸アパタイトのc軸がコラーゲン繊維に沿うように配向した微細構造を有するように製造することができるとしている。このような構成を有するため、この複合生体材料は、スポンジ状の弾力性を有し、従来の強度の問題や、使用時の操作性の問題を解消することはもちろん、生体適合性および骨誘導性にも優れた複合生体材料であるとされている。
WO 2003/035128号公報 特開2003−190271号公報
しかしながら、従来の上記特許文献1および特許文献2のような複合生体材料は、部位によっては周囲組織につぶされて変形するという強度の問題が依然として解消できないでいた。また、気孔の連通性が少ないため、細胞や組織の侵入性が不十分な場合があった。さらに、このような問題を解決しようとすると、たとえば、つなぎ材としてのコラーゲンを別途添加する工程や、ゲル化剤として、たとえば水酸化ナトリウムを添加する工程、ゲル化のためのインキュベーションする工程等が必要になる等、製造工程がさらに煩雑となり、手間とコストがかかるという問題があった。
そこで、本願発明は、以上のとおりの背景から、従来の問題点を解決すべく、優れた強度や使用時の操作性、生体適合性および骨誘導性を備えているとともに、変形の抑制効果を向上させ、細胞や組織の侵入性を向上させた弾性を有する新しい多孔質弾性複合材料と、この多孔質弾性複合材料を簡単な工程で、しかも手間とコストを抑えて製造できる新しい多孔質弾性複合材料の製造方法を提供することを課題としている。
本願発明は、前記の課題を解決するものとして、第1には、水酸アパタイト/コラーゲ
ン複合繊維と緩衝液との混合後、凍結乾燥することを特徴とする。
また、本願発明は、第2には、水酸アパタイト/コラーゲン複合繊維と緩衝液との混合後に、さらにインキュベーションすることを特徴とする。
さらに、第3には、水酸アパタイト/コラーゲン複合繊維は、水酸アパタイトのc軸が
繊維軸方向に配向されているものであることを特徴とし、第4には、前記凍結乾燥における凍結温度を制御することで、多孔質弾性複合材料の気孔形状および気孔サイズを制御することを特徴とし、第5には、前記凍結乾燥後に、さらに真空熱処理することを特徴とする。
そして、第6には、水酸アパタイト/コラーゲン複合繊維の凝集体であって、多孔質を有することを特徴とし、第7には、水酸アパタイト/コラーゲン複合繊維は、水酸アパタイトのc軸が繊維軸方向に配向されているものであることを特徴とし、そして、第8には
、気孔率80%以上であることを特徴とする。
本願第1から第5の発明によれば、優れた強度や使用時の操作性、生体適合性および骨誘導性を備えているとともに、変形の抑制効果を向上させ、細胞や組織の侵入性を向上させた多孔質弾性複合材料を、簡単な工程で、しかも手間とコストを抑えて製造できる。
第6、第7、第8の発明によれば、優れた強度や使用時の操作性、生体適合性および骨誘導性を備えているとともに、変形の抑制効果を向上させ、細胞や組織の侵入性を向上させることができる。
本願発明は、上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について詳しく説明する。
本願発明の多孔質弾性複合材料の製造方法は、水酸アパタイト/コラーゲン複合繊維(以下、HAp/Colとすることがある)と緩衝液とを混合し、均一になるまで十分に混練し、これを任意の型に注入して、そして、凍結して固形化し、凍結乾燥する、すなわち、HAp/Colの凝集体とすることを特徴としている。
なお、HAp/Colの混合比率について説明すると、吸着水の重量を除いた重量比で、90/10〜60/40、特に85/15〜70/30の範囲で設定することが好ましい。この「吸着水の重量を除いた重量比」とは、大気下の熱重量測定によって、昇温速度20℃/分において、室温(通常25℃)〜200℃の範囲の重量減少分を「吸着水」、200〜600℃の範囲の重量減少を「コラーゲン」、残り分を「水酸アパタイト」として算出することを示す。
また、本願発明は、HAp/Colと緩衝液とを混合した後に、さらにインキュベーションしてコラーゲン繊維の再形成を促進させ、多孔質弾性複合材料の力学的強度や生体内安定性を高めることができる。このインキュベーションの条件としては、温度条件としては、たとえば、23〜42℃、好ましくは30〜40℃、時間条件としては、たとえば、6〜72時間、好ましくは12〜48時間が採用できる。時間条件についてさらに説明すると、通常は、温度条件が高くなるほど、短い時間条件としてもよい。なお、HAp/Colと緩衝液とを混合後、もしくは、インキュベーション後において、必要に応じて、上記のとおり、凍結して固形化して凍結乾燥してもよいし、あるいは、凍結までに至らない程度の温度での冷却処理(たとえば、4℃前後)を経てから、凍結して凍結乾燥してもよ
い。
このとき、HAp/Colは、たとえば、水酸アパタイトのc軸がコラーゲン繊維軸に沿うように配向されている、生体骨に類似の微細構造を有する複合繊維体(たとえば、特開平11−199209号公報参照)であることが望ましく、これをさらに凍結乾燥して、粉末状にしたものを使用することが、緩衝液の混合が容易となり、さらに望ましい。このような複合繊維体は、たとえば、水酸化カルシウム溶液とコラーゲンを含むリン酸塩水溶液を反応容器中に同時滴下し、生じた沈澱物を乾燥することにより得ることができる。ここで、用いられるコラーゲンは、特に限定されないが、分子量が大きいと立体障害のために複合体の強度が不十分となるため、単分子なコラーゲンを用いることが好ましい。特に、ペプシン処理したアテロコラーゲンはモノメリックであることに加え、抗原性が低いため、好ましい。
水酸アパタイトは、一般組成をCa5(PO4)3OH、とする化合物であり、その反応の非化学
量論性によって、CaHPO4 、Ca3(PO4)2、Ca4O(PO4)2、Ca10(PO4)6(OH)2、CaP4O11、Ca(PO3)2、Ca2P2O7、Ca(H2PO4)2・H2O等、リン酸カルシウムと称される1群の化合物を含んでいる。また、水酸アパタイトは、Ca5(PO4)3OH、またはCa10(PO4)6(OH)2の組成式で示される化合物を基本成分とするもので、Ca成分の一部分は、Sr、Ba、MG、Fe、Al、Y、La、Na、K、H等から選ばれる1種以上で置換されてもよい。また、(PO4)成分の一部分が、VO4、BO3、SO4、CO3、SiO4等から選ばれる1種以上で置換されてもよいし、さらに、(OH)成分の一部分が、F、Cl、O、CO3等から選ばれる1種以上で置換されてもよい。また、これらの各
成分の一部が欠失していてもよい。
なお、水酸アパタイトは、通常の微結晶や非晶質、結晶体の他に、同型固溶体、置換型固溶体、侵入型固溶体であってもよく、非量子論的欠陥を含むものであってもよい。
コラーゲンは、現在では20種類程度の分子種の異なるものが、哺乳動物に限らず、魚類を含む広範な動物の生体組織中に存在することが知られている。本願発明で用いられるコラーゲンは、その出発原料とする動物の種、組織部位、年齢等は特に限定されず、任意のものを用いることができるが、一般的には、哺乳動物(たとえば、ウシ、ブタ、ウマ、ウサギ、ネズミ等)や鳥類(たとえば、ニワトリ等)の皮膚、骨、軟骨、腱、臓器等から得られるコラーゲンが用いられる。また、魚類(たとえば、タラ、ヒラメ、カレイ、サケ、マス、マグロ、サバ、タイ、イワシ、サメ等)の皮、骨、軟骨、ひれ、うろこ、臓器等から得られるコラーゲン様蛋白を出発原料として用いてもよい。さらには、上記のような動物組織からの抽出ではなく、遺伝子組み替え技術によって人工的に得られたコラーゲンを用いてもよい。
本願発明で用いられるコラーゲンは特に限定されないが、I型コラーゲン、コラーゲンタンパク質のアミノ酸残基を、アセチル化、コハク化、マレイル化、フタル化、ベンゾイル化、エステル化、アミド化、グアニジノ化等といった化学修飾したものを用いてもよい。
本願発明に用いられる緩衝液は、イオン種やイオン強度を制御した溶媒であり、たとえば、イオン種が、無機イオンであるリン酸緩衝液等、あるいは、有機イオンであるトリス緩衝液や酢酸緩衝液等、各種の緩衝液を使用することができる。また、イオン強度は、上記のとおりペースト状にした水酸アパタイト/コラーゲン複合物中の値として、0.01〜0.5の範囲、特に0.02〜0.2の範囲であることが好ましい。
また、本願発明は、凍結乾燥における凍結温度を制御することで、多孔質弾性複合材料の気孔形状および気孔サイズを制御することができ、たとえば、気孔率を80%以上にす
ることができる。具体的には、たとえば、凍結温度が−20℃(通常のフリーザー)の場合、多孔質弾性複合材料の気孔サイズを100〜500μmとすることができ、また、たとえば、凍結温度が−80℃(細胞等の保存に用いられるディープフリーザー)の場合、気孔サイズを50〜200μmとすることができ、凍結温度が−196℃(液体窒素に浸漬)の場合、気孔サイズを5〜50μmとすることができる。このように、凍結時の温度が低いほど気孔サイズを小さくすることができる。なお、気孔の形状は、球状あるいは紡錘状とすることができる。図1(A)には、凍結温度が−80℃(ディープフリーザー)の場合の気孔構造を例示し、図1(B)には、凍結温度が−196℃(液体窒素)の場合の気孔構造を例示した。
さらに、この凍結乾燥後に、真空炉を使って減圧下で行う熱処理(真空熱処理)することで、脱水縮合を生じさせ、効率よく架橋を生成することができ、より弾性に富み、安定した多孔質弾性複合材料を製造することができる。真空熱処理の実施条件としては、コラーゲンにおける効率のよい架橋生成を考慮すると、温度は90〜170℃の範囲、より好ましくは100〜150℃の範囲であり、圧力(真空度)は気圧20Pa以下の減圧状態が好ましい。そして、処理時間は、温度によって変化する。具体的には、たとえば、処理温度が90〜110℃の範囲の場合、処理時間は72〜168時間が好ましく、処理温度が110〜130℃の範囲の場合、処理時間は24〜120時間が好ましく、また、処理温度が130〜150℃の範囲の場合、処理時間は8〜48時間以上が好ましく、さらに、処理温度が150〜170℃の範囲の場合、処理時間は3〜24時間が好ましい。そして、コラーゲンの熱分解の進行をできるだけ抑制するために、コラーゲンに架橋が導入された後はできるだけ短時間に上記熱処理を終えることが好ましい。
このような製造方法によって、水酸アパタイト/コラーゲン複合繊維の凝集体であって、多孔質を有することで、スポンジ様の弾性(粘弾性)を有することを特徴とした、優れた強度や使用時の操作性、生体適合性および骨誘導性を備えているとともに、変形の抑制効果を向上させ、細胞や組織の侵入性を向上させることができる多孔質弾性複合材料を、簡単な工程で、しかも手間とコストを抑えて製造することができる。さらに、このとき水酸アパタイト/コラーゲン複合繊維は、水酸アパタイトのc軸が繊維軸方向に配向されて
いるものであること、さらにまた、気孔率が80%以上とすることによって、さらに効率よく、多孔質弾性複合材料の上記作用効果を実現できる。
そして、このような製造方法で製造された多孔質弾性複合材料は、生体骨類似体として、たとえば、骨欠損部の治療における人工骨材や人工骨充填材等のインプラントに活用することができる。
以下に、実施例を例示しながら、さらに詳しく本願発明の多孔質弾性複合材料の製造方法および弾性を有する多孔質弾性複合材料について説明する。もちろん、以下の例によって本願発明が限定されることはない。
<試験例と比較例>
1−A.多孔質弾性複合材料の作成
(1) 水酸アパタイト/コラーゲン複合繊維体(HAp/Col:混合比率は、80/20)1gと、リン酸緩衝液(100mM, pH6.8)8mLとを、均一になるまで混合し、インキュベーションしてゲル状とした。
(2) ゲル状の混合物を、型(細胞培養用Φ53mmのポリスチレンディッシュや細胞培養用24穴プレート等、適宜に選択することができる)に注入した。
(3) 次いで、−20℃のフリーザーに静置し、ゲル内に氷晶を成長させ凍結させた。(4) 凍結完了後、凍結乾燥を行った。
(5) そして、140℃、12時間真空熱処理を行い、脱水縮合を生じさせて、HAp/Colを含む多孔質弾性複合材料を作成した。
1−B.比較対照物の作成
作成条件は、上記1−A.の「多孔質弾性複合材料の作成」とほぼ同じであり、リン酸緩衝液を、蒸留水に代えた点で相違する。
2.多孔質弾性複合材料の外観
作成した多孔質弾性複合材料と、比較対照物の外観をそれぞれ確認した。型として、細胞培養用Φ53mmのポリスチレンディッシュを用いた。
結果は、比較対照物においては、図2(A)に示したとおり、収縮が起こり、型崩れを起こし、外観が悪かった。一方、本願発明の多孔質弾性複合材料は、図2(B)のとおり、型崩れを起こすことなく、型どおりの多孔質弾性複合材料を作成することができた。
3.走査型電子顕微鏡(SEM)による観察
作成した多孔質弾性複合材料をカッターで切断し、切断面を白金コーティングした。そして、この切断面から気孔構造に確認をSEMで行った。
結果は、比較対照物では、図3(A)のとおり、気孔構造は確認されなかった。その一方、多孔質弾性複合材料では、図3(B)のとおり、気孔構造を確認することができた。4.圧縮強度試験
型として、細胞培養用24穴プレートを用い、多孔質弾性複合材料をΦ16mm×10mmの円柱状に成形した。この円柱状の多孔質弾性複合材料を、37℃のリン酸緩衝液に浸漬し、テクスチャーアナライザーを用いて押し込み速度0.1mm/sで押し込み、また、30%圧縮時の応力を圧縮強度として、圧縮強度試験を行った。
結果は、図4に示したとおり、高い圧縮強度を示した。少なくとも5日間は、その強度を保持することが確認できた。
5.動的粘弾性試験
厚さ1.5mmのシリコンシートに、Φ20mmの穴を設けて、多孔質弾性複合材料用の型とし、多孔質弾性複合材料をΦ20mm×1.5mmの円柱状に成形した。
動的粘弾性試験装置の円形プローブを高さ1.0mmに押し込み、応力50Paでの周波数スウイープ(Hz)を行った。
結果は、図5に示したとおり、本願発明の多孔質弾性複合材料は、含水状態で粘弾性を示した。なお、多孔質弾性複合材料の弾性率に対する寄与は、その殆どが水酸アパタイトによるものだと考えられる。
6.インキュベーション効果試験
6−1.インキュベーション時間変化による圧縮強度試験
上記1−Aの方法で作製した多孔質弾性複合材料について、インキュベーション時間による圧縮強度変化を、テクスチャーアナライザー(TA−XT2i)にて測定した。ここで、シリンダー型プローブ(Φ5mm)を用いて0.1mm/sの速度で押し込み、30%圧縮時の応力を圧縮強度として、圧縮強度試験を行った。
結果は、図6に示したとおり、インキュベーション時間の増加に伴って、圧縮強度が上昇し、インキュベーション時間が24時間程度で、圧縮強度がほぼ最大に到達することが確認された。
6−2.インキュベーションによる構造変化の観察
上記1−Aの方法で24時間インキュベーションして作製した多孔質弾性複合材料を、グルタールアルデヒドで固定した後、200mM EDTAと20mM リス塩酸緩衝液にて脱灰させた後、脱水を完全に行った。その後、t−ブタノールで置換して、真空で昇
華、乾燥させた。そして、原子間力顕微鏡(AFM)(SPM−9500)にてその構造を観察した。
結果は、図7に示したとおり、コラーゲン線維特有の67nm程度の周期構造が観察された。この観察結果から、リン酸緩衝溶液に分散させて、インキュベーションすることによって、コラーゲン線維が形成されていることが確認され、また、コラーゲン線維が形成したことによって、上記6−1のように圧縮強度が向上したと考えられる。
6−3.インキュベーションによる生体内安定性
ラット大腿骨にΦ3×3mmの大きさの骨欠損を作製し、上記1−Aの方法で0時間と24時間インキュベーションして作製した多孔質弾性複合材料を移植した。そして、移植から4週間後に摘出して、HE染色により組織観察を行った。
結果を図8に示した。(a)が24時間インキュベーションした試料であり、(b)がインキュベーションしていない試料である。図8中の黒三角(▲)は多孔質弾性複合材料、白三角(△)は侵入組織、矢印(→)は新生骨を示すものである。この観察結果より、インキュベーションすることで生体内分解特性が制御でき、移植4週間でも気孔構造が残っていることが確認された。また、インキュベーションしていない試料でも良好な骨再生が生じていることが確認された。
本願発明の多孔質弾性複合材料の気孔構造を例示した図であり、(A)は凍結温度が−80℃(ディープフリーザー)の場合の気孔構造、(B)は凍結温度が−196℃(液体窒素)の場合の気孔構造である。 比較対照物(A)と、本願発明の多孔質弾性複合材料(B)それぞれの外観を例示した図である。 比較対照物(A)と、本願発明の多孔質弾性複合材料(B)それぞれの切断面における気孔構造を例示した図である。 本願発明の多孔質弾性複合材料の圧縮強度試験の結果を示した図である。 本願発明の多孔質弾性複合材料の動的粘弾性試験の結果を示した図である。 本願発明の多孔質弾性複合材料のインキュベーション時間を変化(0〜60時間)させた時の圧縮強度試験の結果を示した図である。 本願発明の多孔質弾性複合材料(24時間インキュベーション)を脱灰した試料のAFM像である。 ラット大腿骨の骨欠損に、本願発明の多孔質弾性複合材料(24時間(a)、0時間(b)インキュベーション)を移植して、4週間後に摘出した試料の組織観察結果を示した図である。

Claims (8)

  1. 水酸アパタイト/コラーゲン複合繊維と緩衝液との混合後、凍結乾燥することを特徴とする多孔質弾性複合材料の製造方法。
  2. 水酸アパタイト/コラーゲン複合繊維と緩衝液との混合後に、さらにインキュベーションすることを特徴とする請求項1の製造方法。
  3. 水酸アパタイト/コラーゲン複合繊維は、水酸アパタイトのc軸が繊維軸方向に配向さ
    れているものであることを特徴とする請求項1または2の製造方法。
  4. 前記凍結乾燥における凍結温度を制御することで、多孔質弾性複合材料の気孔形状および気孔サイズを制御することを特徴とする請求項1から3いずれかの製造方法。
  5. 前記凍結乾燥後に、さらに真空熱処理することを特徴とする請求項1から4いずれかの製造方法。
  6. 水酸アパタイト/コラーゲン複合繊維の凝集体であって、多孔質を有することを特徴とする多孔質弾性複合材料。
  7. 水酸アパタイト/コラーゲン複合繊維は、水酸アパタイトのc軸が繊維軸方向に配向さ
    れているものであることを特徴とする請求項6の多孔質弾性複合材料。
  8. 気孔率80%以上であることを特徴とする請求項6または7の多孔質弾性複合材料。
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