JP2007071774A - 絶縁測定方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】正確に対地絶縁抵抗を測定できる絶縁測定方法及び装置を提供する。
【解決手段】信号発生・重畳手段31により複数の周波数の信号を出力するとともに、該信号を電路に重畳し、この重畳された信号により電路1に発生した電圧信号Vg1と電流信号Ig1を活線絶縁診断装置33の入力に与え、電圧信号Vg1と電流信号Ig1により各周波数における抵抗成分と静電容量成分を得るとともに、これら各周波数における抵抗成分と静電容量成分の結果と、前記電圧と電流を検出した箇所から見た電路の抵抗、静電容量、誘電損失の等価回路をフィッテングし、電路1の対地絶縁抵抗、対地静電容量、誘電損失の少なくともひとつを求める。
【選択図】図1
【解決手段】信号発生・重畳手段31により複数の周波数の信号を出力するとともに、該信号を電路に重畳し、この重畳された信号により電路1に発生した電圧信号Vg1と電流信号Ig1を活線絶縁診断装置33の入力に与え、電圧信号Vg1と電流信号Ig1により各周波数における抵抗成分と静電容量成分を得るとともに、これら各周波数における抵抗成分と静電容量成分の結果と、前記電圧と電流を検出した箇所から見た電路の抵抗、静電容量、誘電損失の等価回路をフィッテングし、電路1の対地絶縁抵抗、対地静電容量、誘電損失の少なくともひとつを求める。
【選択図】図1
Description
本発明は、電路の絶縁インピーダンスを測定する絶縁測定方法及び装置に関するものである。
電路の絶縁診断は、電路における地絡事故を未然に防止するために重要な作業である。しかし、活線運転中の電路を停電状態にすると、例えば、工場などにおいては生産工程の中断などにより生産コストが上昇する等の損害が発生する。このため、停電状態とせずに活線状態のままで絶縁診断を行うことが望まれる。
そこで、電路が活線状態でも測定可能な絶縁測定装置が必要となり、それを実現する手段として、活線絶縁診断装置が用いられている。
図5(a)は、従来の活線絶縁診断装置の一例を説明するもので、装置の概略構成を示している。
図において、1は三相電路で、ここでは三相Y結線された電路全体を表している。三相電路1の中性点2には、中性点2を接地するための接地線3が接続されている。この接地線3の途中には、信号発生・重畳手段4が接続されている。この信号発生・重畳手段4は、例えば周波数=1Hzの信号を発生する信号発生手段と、この信号を接地線3に重畳するための電源を有している。
図において、1は三相電路で、ここでは三相Y結線された電路全体を表している。三相電路1の中性点2には、中性点2を接地するための接地線3が接続されている。この接地線3の途中には、信号発生・重畳手段4が接続されている。この信号発生・重畳手段4は、例えば周波数=1Hzの信号を発生する信号発生手段と、この信号を接地線3に重畳するための電源を有している。
このような三相電路1は、接地線3のみを通じて接地されており、接地線3をはずして電路側を見たときの対地絶縁抵抗は理想的には無限大で、対地静電容量も理想的にはゼロである。しかし、現実には、電路の絶縁材は理想的な絶縁体ではなく、また誘電率もゼロではない。このため実際は、電路と対地間の絶縁抵抗は有限の値になり、また対地静電容量も有限の値となる。
ここで、図5(a)に示すように、電路全体と対地間の絶縁抵抗5をRg1、対地静電容量6をCg1とした等価回路で置き換えて考えることとする。この場合、信号発生・重畳手段4より接地線3に対し周波数1Hzの信号が重畳されたとき絶縁抵抗5に流れる電流、すなわちRg1に流れる電流中の信号周波数成分の電流をIgR1とし、同様に、対地静電容量6に流れる電流、すなわちCg1に流れる電流中の信号周波数成分の電流を、IgC1とすると、接地線3に流れる信号周波数成分電流、すなわち零相電流Ig1は、IgR1とIgC1のベクトル和となる。
そこで、上述の対地絶縁抵抗Rg1を測定するために、以下に述べるような方法が用いられる。この場合、接地線3に発生する電圧信号をVg1、接地線3に流れる零相電流をIg1とすると、これら電圧信号Vg1と零相電流Ig1を、そのまま活線絶縁診断装置20の入力に与える。ここで、零相電流Ig1の検出手段としてZCT(零相変流器)7が用いられている。
活線絶縁診断装置20には、狭帯域増幅回路21が設けられている。この狭帯域増幅回路21には電圧信号Vg1が与えられ、信号発生・重畳手段4で印加した周波数成分(例えば1Hz)だけを取り出して、基準信号とする。狭帯域増幅回路21は同時に、電圧信号Vg1からノイズを除去する働きも有している。
また、活線絶縁診断装置20には、位相検波器、PSD22、PSD23が設けられている。これらPSD22、PSD23には、ZCT7で検出された零相電流Ig1が与えられている。
PSD22には、狭帯域増幅回路21の出力である基準信号がそのまま参照信号として印加されている。また、PSD23には、狭帯域増幅回路21の出力である基準信号を90度移相器24によって90度位相シフトした信号が参照信号として印加されている。
これらPSD22、PSD23には、平均化回路25、26を各別に介して演算回路27が接続されている。これにより、PSD22の出力を平均化回路25で平均化すると、基準信号以外の周波数成分はキャンセルされ、基準信号の周波数成分に比例した電圧だけが残る。この結果、電圧信号Vg1と同相の成分、すなわち対地絶縁抵抗成分電流IgR1に比例した出力が得られる。また、PSD23の出力を平均化回路26で平均化すると、同様に、基準信号の周波数成分に比例した電圧だけが残る。PSD23は90度位相シフトした参照信号で位相検波しているため、電圧信号Vg1とは90度位相の異なった成分、すなわち対地容量成分電流IgC1に比例した出力が得られる。
これら平均化回路25、26の出力は演算回路27に与えられ、下記のような演算が行われる。
Rg1=Vg1/IgR1
Cg1=IgC1/2πfVg1
これにより、対地絶縁抵抗Rg、対地容量Cgを知ることができ、これらの結果は表示回路28に表示される。
Cg1=IgC1/2πfVg1
これにより、対地絶縁抵抗Rg、対地容量Cgを知ることができ、これらの結果は表示回路28に表示される。
このようにして、三相電路1の中性点2付近で電圧信号Vg1と零相電流Ig1を検出すれば、三相電路1全体の対地絶縁抵抗や対地容量を知ることができる。
なお、図5(a)において、電路の一部分、例えば遮断器9から負荷8へ通じる電路のみの、対地絶縁抵抗Rg2や対地静電容量Cg2を知るには、遮断器9付近で、上述したと同様にして電圧信号Vg2及び電流信号Ig2を検出し、活線絶縁診断装置20にて同様に処理すればよい。ここで、10は、電流電流Ig2を検出するためのZCTである。
なお、図5(a)において、電路の一部分、例えば遮断器9から負荷8へ通じる電路のみの、対地絶縁抵抗Rg2や対地静電容量Cg2を知るには、遮断器9付近で、上述したと同様にして電圧信号Vg2及び電流信号Ig2を検出し、活線絶縁診断装置20にて同様に処理すればよい。ここで、10は、電流電流Ig2を検出するためのZCTである。
ところで、このような方法により求められる対地静電容量Cg1(Cg2)は、理想的な容量ではなく、実際には誘電損失Dが存在する。この誘電損失Dは、電路に使われる電材や設置場所などの条件により決まるので、測定箇所により異なった値を示す。
ここで誘電損失Dは周知の如く、下記のようなものである。
容量に交流電圧を加えると、損失がなければ電流の位相は電圧に対して90°進み、電力を消費しない。しかし損失があるときには位相がδだけ遅れ、電力が消費される。ここでδは損失角である。誘電損失D=tanδは損失の割合を表し、損失角の正接とも呼ぶ。
ある周波数の交流信号で絶縁測定を行う場合、誘電損失Dを考慮すると、抵抗分Rdが上述した対地静電容量Cg1(Cg2)に並列に接続されているのと等価な状態となる。この等価的な抵抗分Rdは、上述の対地絶縁抵抗Rg1(Rg2)とも並列に接続されていることになるので、従来の方法では対地絶縁抵抗Rgだけを正確に測るのは困難であった。
一方、等価的な抵抗分Rdは、抵抗値は周波数に反比例した値を示すが、位相は周波数によらず0°となる性質を有している。即ち、抵抗値の周波数特性は容量的であり、位相の周波数特性は抵抗的である。
これにより、ある周波数における誘電損失Dによる抵抗分をRdとすると、測定箇所の対地インピーダンス、つまり対地間の絶縁抵抗Rg、対地静電容量Cgとした等価回路は、図6のように表すことができる。
従来の方法で、このような等価回路の対地絶縁抵抗を測定した場合は、RgとRdを区別することができないため、対地絶縁抵抗として得られる結果はRgではなく、RgとRdが並列接続された値、(Rg・Rd)/(Rg+Rd)となってしまう(逆数であるコンダクタンスは、Gg+Gdとなる。)。
このため、RdがRgにくらべて充分大きいとみなせない限り、Rdの影響を無視することはできず、対地間の絶縁抵抗としてこの方法で測定した値は常にRgよりも小さな値となる。このことが対地絶縁抵抗測定の測定限界を下げ、また測定の信頼性を損ねる大きな要因となっていた。
例えば、停電時にDCメガーで行った対地絶縁抵抗の測定値が10MΩ程度であった箇所において、従来の方法により活線絶縁測定を行なうと、対地絶縁抵抗が100kΩ程度の値を示すようなことも珍しくなく、著しく信頼性を欠く測定になっていた。
このように、従来の技術による活線絶縁診断装置は、誘電損失Dによって誤差を生じ易く、正確な対地絶縁抵抗を測定することができないという問題点があった。
このように、従来の技術による活線絶縁診断装置は、誘電損失Dによって誤差を生じ易く、正確な対地絶縁抵抗を測定することができないという問題点があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、活線状態で正確な対地絶縁抵抗を測定できる絶縁測定方法及び装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、複数の周波数の信号を、順次もしくは同時に出力し、該信号を電路に重畳する第1のステップと、前記第1のステップで重畳された信号により前記電路に発生した電圧を知る第2のステップと、前記第1のステップで重畳された信号により前記電路に流れた電流を知る第3のステップと、前記第2及び第3のステップで得られた電圧と電流の各信号周波数成分により各周波数におけるインピーダンスと位相差、もしくは各周波数における抵抗成分と静電容量成分を得る第4のステップと、前記第4のステップで得られたインピーダンスと位相差、もしくは各周波数における抵抗成分と静電容量成分の結果と、前記電圧と電流を検出した箇所から見た電路の抵抗、静電容量、誘電損失の等価回路をフィッテングし、該電路の対地絶縁抵抗、対地静電容量、誘電損失の少なくともひとつを求める第5のステップと、を具備することを特徴としている。
請求項2記載の発明は、複数の周波数を、順次もしくは同時に出力可能な信号発生手段と、前記信号発生手段より発生される信号を電路に重畳する信号重畳手段と、前記電路に重畳された信号により電路に発生した電圧を知る電圧検出手段と、前記電路に重畳された信号により電路に流れた電流を知る電流検出手段と、前記電圧検出手段及び電流検出手段で得られた電圧と電流の各信号周波数成分により各周波数におけるインピーダンスと位相差、もしくは各周波数における抵抗成分と静電容量成分を得るとともに、これら得られたインピーダンスと位相差、もしくは各周波数における抵抗成分と静電容量成分の結果と、前記電圧と電流を検出した箇所から見た電路の抵抗、静電容量、誘電損失の等価回路をフィッテングし、該電路の対地絶縁抵抗、対地静電容量、誘電損失の少なくともひとつを求める演算手段と、を具備することを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記信号重畳手段に並列に、スイッチ手段を設けることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記信号重畳手段は、トランスを介して前記電路に接続されることを特徴としている。
本発明によれば、正確な対地絶縁抵抗を活線状態で測定できる絶縁測定方法及び装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる絶縁測定装置の概略構成を示すもので、図5と同一部分には、同符号を付している。
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる絶縁測定装置の概略構成を示すもので、図5と同一部分には、同符号を付している。
この場合、三相電路1の中性点2を接地するための接地線3の途中には、信号発生手段及び信号重畳手段としての信号発生・重畳手段31が接続されている。この信号発生・重畳手段31は、複数の異なる周波数の信号を発生する信号発生手段を有し、これら複数の周波数の信号を時間ごとに区切って複数回に分けて順次出力可能とし、また、これらの信号を接地線3に重畳するための電源を有している。
接地線3には、電流検出手段としてZCT32が接続されている。このZCT32は、接地線3に流れる零相電流、つまり電流信号Ig1を検出するものである。ZCT32で検出される電流信号Ig1は、不図示の電圧検出手段により検出される接地線3の電圧信号Vg1とともに活線絶縁診断装置33の入力に与えられる。
活線絶縁診断装置33は、演算手段としての演算処理部34と表示回路35により構成されている。演算処理部34は、電圧信号Vg1と電流信号Ig1から、信号周波数における抵抗成分と容量成分を演算するものである。表示回路35は、演算処理部34で演算した結果を表示するものである。
活線絶縁診断装置33は、演算手段としての演算処理部34と表示回路35により構成されている。演算処理部34は、電圧信号Vg1と電流信号Ig1から、信号周波数における抵抗成分と容量成分を演算するものである。表示回路35は、演算処理部34で演算した結果を表示するものである。
また、この場合の測定箇所の対地インピーダンスは、電路全体と対地間の絶縁抵抗5をRg1、対地静電容量6をCg1、信号周波数fにおける電路の誘電損失Dの抵抗分36をRd1(f)で表わした等価回路Aで考えることとする。
このような構成において、いま、ZCT32で検出される電流信号Ig1と接地線3上に発生する電圧信号Vg1が活線絶縁診断装置33の入力に与えられると、演算処理部34は、電圧信号Vg1と電流信号Ig1をAD変換し、得られたディジタルデータ列を、ディジタルフーリエ変換等を施すことによって、Vg1やIg1の信号周波数成分を取り出し、これをもとに信号周波数における抵抗成分と静電容量成分を算出する。
具体例として、いま、図2に示すような信号周波数f1における電圧信号Vg1と電流信号Ig1が演算処理部34の入力に与えられると、演算処理部34は、これら電圧信号Vg1と電流信号Ig1をサンプリングしてAD変換し、該信号周波数f1の電圧値と電流値をディジタルデータ列として求める。さらに電圧分を基準とした電流の位相θ(図示例では45°)を求め、電圧値と電流値から求めたインピーダンスZの絶対値と位相θから信号周波数f1における抵抗成分と静電容量成分を算出する。以下、信号周波数f2、f3…での電圧信号Vg1と電流信号Ig1についても、同様にして抵抗成分と静電容量成分を算出する。
このような方法は、ディジタルフーリエ変換等の処理をソフトウェア的に切り替えるだけで複数の信号周波数に対応でき、回路の複雑化を避けることができるので、本発明に好適である。
演算処理部34ではさらに、後述のように複数の周波数における抵抗成分と静電容量成分から、直流での対地絶縁抵抗の値、誘電損失の値、対地静電容量の値を算出する。なお、演算処理部34では、各周波数におけるインピーダンスと位相差から対地絶縁抵抗、誘電損失、対地静電容量を算出することもできるが、ここでは、各周波数における抵抗成分と静電容量成分から算出する例を説明する。
演算処理部34ではさらに、後述のように複数の周波数における抵抗成分と静電容量成分から、直流での対地絶縁抵抗の値、誘電損失の値、対地静電容量の値を算出する。なお、演算処理部34では、各周波数におけるインピーダンスと位相差から対地絶縁抵抗、誘電損失、対地静電容量を算出することもできるが、ここでは、各周波数における抵抗成分と静電容量成分から算出する例を説明する。
以下に、直流での対地絶縁抵抗、誘電損失、及び対地静電容量の算出方法を説明する。
この場合、上述したように測定に用いる複数の信号周波数をn個とし、それぞれの周波数成分について求めた電圧及び電流値から静電容量成分と抵抗成分を個別に算出するが、そのときの静電容量分及び抵抗分を、それぞれCgm1、Cgm2、…、Cgmn及びRm1、Rm2、…、Rmnとし、それぞれの重畳信号の周波数をf1、f2、…、fnとする。また、上記抵抗分の逆数をそれぞれGm1=1/Rm1、Gm2=1/Rm2、…、Gmn=1/Rmnとする。
いま、k番目の周波数における誘電損失をDk、この誘電損失による抵抗分の本等価回路における理論値をRdkとおく。さらに、その逆数であるコンダクタンスをGdk(=1/Rdk)とおく。
この式中、Gmkは測定で得られる値であり、fkは測定に際して測定者が指定する値であるので既知である。
ここからIを最小にするようなGg及びαを決めれば、そのGg及びαが、この等価回路Aのもとで、もっとも理論値との2乗誤差を小さくする値、言い換えると測定値から等価回路Aの元で推定される妥当な値、ということができる。
そして、Rg=1/Ggの関係を用いれば、交流信号での複数の測定値から直流での絶縁抵抗の値を求めることができる。
この2つの条件から、α及びGgは、k≧2のとき、すなわち複数の周波数で測定した時に、
によって算出することができることがわかる。
Ggは対地絶縁抵抗の逆数なので、複数の測定から求められる理論値との二乗誤差がもっとも小さくなるような対地絶縁抵抗Rgの値を
で与えることができる。
Ggは対地絶縁抵抗の逆数なので、複数の測定から求められる理論値との二乗誤差がもっとも小さくなるような対地絶縁抵抗Rgの値を
こうして得られたRgが、図1に示す等価回路AにおけるRg1となる。
Cgは、Cgm1、Cgm2、…、Cgmnの平均値として得ることができ、図1に示す等価回路AにおけるCg1となる。
Cgは、Cgm1、Cgm2、…、Cgmnの平均値として得ることができ、図1に示す等価回路AにおけるCg1となる。
対地容量の損失係数Dは、上述のα、Cgから
で求めることができる。
ある周波数fにおけるRd、即ちRd(f)は、CgとDから、
Rd=1/(2πfCgD)=1/(fα)
で求めることができ、図1に示す等価回路AにおけるRd1(f)となる。
ある周波数fにおけるRd、即ちRd(f)は、CgとDから、
Rd=1/(2πfCgD)=1/(fα)
で求めることができ、図1に示す等価回路AにおけるRd1(f)となる。
したがって、このようにすれば、三相電路1の接地線3で測定される電圧信号Vg1と電流信号Ig1から求められる複数の周波数における抵抗成分と静電容量成分の結果と等価回路Aをフィッテングする、いわゆる最小2乗法により、直流での対地絶縁抵抗Rg1、誘電損失の抵抗分Rd、対地静電容量Cg1を算出することができるので、従来の対地容量の誘電損失Dの存在を考慮していなかったものと比べ、対地静電容量Cg1に含まれる誘電損失Dを確実に区別して算出することができる。これにより、算出された誘電損失Dにより、該誘電損失Dの影響を補正することにより、対地絶縁抵抗をより正確に求めることが可能となる。
また、三相電路1の接地線3の電圧信号Vg1と電流信号Ig1を測定するのみで、三相電路1全体の対地絶縁抵抗Rg1や誘電損失を含む対地静電容量Cg1を知ることができるので、対地絶縁抵抗の測定を簡単に行なうことができる。
なお、上述では、三相電路1の中性点2での対地間の絶縁抵抗、対地静電容量やその誘電損失を知る方法について述べたが、電路の一部分、例えば、図1に示す遮断器9から負荷8へ通じる電路の対地絶縁抵抗Rg2、対地静電容量Cg2及び誘電損失の抵抗分Rd2を知るためには、遮断器9付近で、上述したと同様にして電圧信号Vg2と電流信号Ig2を検出し、活線絶縁診断装置33の演算処理部34にて同様に処理すればよい。ここで、37は、零相電流Ig2を検出するためのZCTである。
ところで、複数の周波数について求められた静電容量分Cgm1、Cgm2、…、Cgmnについて考えると、これらは等価回路の元ではすべて一致するはずの性質のものである。しかし、現実には、等価回路と現実の測定対象は厳密に一致するとは限らず、周波数によって若干の変化を示す場合などがある。またノイズなどによる測定誤差もあるため、各周波数において得られた対地容量の値は、すべて同じになるとは限らない。
そこで、この対地容量の測定値のばらつき具合を、等価回路と現実の回路とのずれや測定誤差の度合いによるものと考えると、実際の測定の妥当性を示す尺度として考えることができる。
n個の測定値のCgmkの平均値をCgAV、標準偏差をσcgとして、ずれの度合い△を、△=σcg/CgAVで定義する。△は、0に近いほど妥当性が高い。
この△によって、さまざまな条件の測定対象に対して対地容量の値によらず比較可能な指標を得ることができる。
△が大きい場合、即ち活線状態の測定結果が信頼できないときには、停電してDCメガーを用いて対地絶縁抵抗を測定せざるを得ない場合もあった。例えば△が0.1のとき、静電容量の測定結果は±10%以上ばらついていることになる。±4σを基準として装置の測定確度を定める場合、このときの測定確度は±40%となる。
n個の測定値のCgmkの平均値をCgAV、標準偏差をσcgとして、ずれの度合い△を、△=σcg/CgAVで定義する。△は、0に近いほど妥当性が高い。
この△によって、さまざまな条件の測定対象に対して対地容量の値によらず比較可能な指標を得ることができる。
△が大きい場合、即ち活線状態の測定結果が信頼できないときには、停電してDCメガーを用いて対地絶縁抵抗を測定せざるを得ない場合もあった。例えば△が0.1のとき、静電容量の測定結果は±10%以上ばらついていることになる。±4σを基準として装置の測定確度を定める場合、このときの測定確度は±40%となる。
一般的な測定器においては、±40%という測定確度は、かなり悪い値である。しかし従来の活線絶縁測定においては、誘電損失の影響により、実際はこの程度の確度すら得られないこともあった。
より正確に対地絶縁抵抗を知りたい場合には、DCメガーを用いて、直流で抵抗を測定する方法がある。しかしこの方法では停電状態として測定する必要があるため、大きな損害を伴うことがあった。
より正確に対地絶縁抵抗を知りたい場合には、DCメガーを用いて、直流で抵抗を測定する方法がある。しかしこの方法では停電状態として測定する必要があるため、大きな損害を伴うことがあった。
本発明によれば、ずれの度合い△により、測定結果がどの程度信頼できるものかを知ることができるので、活線状態のままでも的確な絶縁測定を行うことができ、損害を伴うことなく正確な電路の絶縁診断を実現することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態では、信号発生・重畳手段31は、複数の周波数の信号を、時間ごとに区切って複数回に分けて順次出力するようにしていたが、これに代えて、複数の周波数の信号を重畳して同時に出力するようなものを用いることもできる。
この場合、活線絶縁診断装置33の演算処理部34では、第1の実施の形態と同様、まず、電圧信号Vg1と電流信号Ig1から、信号周波数における抵抗成分と容量成分を求める。この方法として、電圧信号Vg1と電流信号Ig1をAD変換し、得られたディジタルデータ列を、ディジタルフーリエ変換等を施すことによって、Vg1やIg1の信号周波数成分を取り出し、これをもとに信号周波数における抵抗成分と静電容量成分を算出する方法などが用いられる。
第1の実施の形態は、このような動作を周波数毎に繰り返し、抵抗成分と容量成分を得る処理を得る必要があったが、この第2の実施の形態では、複数の周波数を含む電圧信号Vg1と電流信号Ig1を一度に取得し、これらを各周波数毎に分離してそれぞれディジタルフーリエ変換等の処理により複数の信号周波数の抵抗成分と容量成分を得るようになる。これ以降の処理は、第1の実施の形態で述べたのと同様であり、ここでの説明を省略する。
このようにしても第1の実施の形態と同様な効果を得られる。さらに、複数の周波数を含む電圧信号Vg1と電流信号Ig1を一度に取得することができるので、絶縁測定作業の能率を飛躍的に向上させることもできる。
このようにしても第1の実施の形態と同様な効果を得られる。さらに、複数の周波数を含む電圧信号Vg1と電流信号Ig1を一度に取得することができるので、絶縁測定作業の能率を飛躍的に向上させることもできる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態では、三相電路1の中性点2を接地するための接地線3の途中に信号発生・重畳手段31が接続されている。
この場合、信号発生・重畳手段31を交換するには、接地線3を一度外す必要が生じる。しかし、活線状態で接地線3を外すことは極めて危険であり、このため、信号発生・重畳手段31を交換するには、安全のために停電状態とする必要があった。
第3の実施の形態は、この問題を解決するためのもので、図3に示すように信号発生・重畳手段31に並列にスイッチング手段としてのスイッチ38を接続する。このスイッチ38は、信号発生・重畳手段31を動作させるときはオフ(開放)操作され、また、信号発生・重畳手段31が動作していないときはオン(閉じ)操作されるようになっている。
このようにすれば、スイッチ38がオン操作された状態では、スイッチ38により信号発生・重畳手段31の両端が短絡され、かつ中性点2が接地されるようになるため、信号発生・重畳手段31を安全に取外して交換することができる。
なお、スイッチング手段としては、通常のスイッチの他、継電器(リレー)や、半導体素子からなる半導体スイッチなどを用いることもできる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。
この第4の実施の形態も、第3の実施の形態と同様に信号発生・重畳手段31を交換するため取り外しする際の安全性を確保するためのものである。この場合、図4に示すように一次巻線39aと二次巻線39bを有するトランス39を用い、あらかじめ二次巻線39bを接地線に取付けておく。そして、非測定時は、一次巻線39aの両端を短絡しておくと、電路に異常があり接地線に大電流が流れた際も一次巻線39a側に過大電圧は発生せず、安全な状態を保つことができる。
そして、測定時には、第3の実施の形態と同様、一次巻線39aの両端を短絡したまま信号発生・重畳手段31を取付け、その後短絡していた一次巻線39aの両端を開放するようにし、取り外し時は、逆の手順をたどれば、安全に信号発生・重畳手段31の着脱が可能である。
なお、上述では、一次巻線39aと二次巻線39bを有するトランス39を用いる例を述べたが、例えば、信号発生・重畳手段側が接続される巻線を有する環状コアの中空部に直接接地線を挿通、もしくは接地線を複数回環状コアに巻き付けたものでもよい。この場合、環状コアとして分割タイブのものを使用すれば、あらかじめ接地線にトランス39の二次巻線39bが取付けられていなくても、接地線への着脱を電路を停電させることなく行なうことができ、上述の安全性を兼ね備えたまま、より利便性を向上させることができる。
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。例えば、上述した実施の形態では、電圧信号Vg1と電流信号Ig1をAD変換し、得られたディジタルデータ列を、ディジタルフーリエ変換等を施すことによって、Vg1やIg1の信号周波数成分を取り出し、信号周波数における抵抗成分と静電容量成分を算出するような例を述べたが、例えば、図5で述べたように電圧信号Vg1の信号周波数成分を取り出し、PSDを使用することによって、同相成分と、90度位相の異なった成分、つまり同相成分として抵抗成分、90度位相の異なった成分として静電容量成分を求めるような方法を用いることもできる。
さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
1…三相電路、2…中性点、3…接地線
4…信号発生・重畳手段、5…絶縁抵抗
6…対地静電容量、7,10…ZCT
8…負荷、9…遮断器、31…信号発生・重畳手段
32、37…ZCT、33…活線絶縁診断装置
34…演算処理部、35…表示回路
36…誘電体損失、38…スイッチ
39a…一次巻線、39b…二次巻線
39…トランス
4…信号発生・重畳手段、5…絶縁抵抗
6…対地静電容量、7,10…ZCT
8…負荷、9…遮断器、31…信号発生・重畳手段
32、37…ZCT、33…活線絶縁診断装置
34…演算処理部、35…表示回路
36…誘電体損失、38…スイッチ
39a…一次巻線、39b…二次巻線
39…トランス
Claims (4)
- 複数の周波数の信号を、順次もしくは同時に出力し、該信号を電路に重畳する第1のステップと、
前記第1のステップで重畳された信号により前記電路に発生した電圧を知る第2のステップと、
前記第1のステップで重畳された信号により前記電路に流れた電流を知る第3のステップと、
前記第2及び第3のステップで得られた電圧と電流の各信号周波数成分により各周波数におけるインピーダンスと位相差、もしくは各周波数における抵抗成分と静電容量成分を得る第4のステップと、
前記第4のステップで得られたインピーダンスと位相差、もしくは各周波数における抵抗成分と静電容量成分の結果と、前記電圧と電流を検出した箇所から見た電路の抵抗、静電容量、誘電損失の等価回路をフィッテングし、該電路の対地絶縁抵抗、対地静電容量、誘電損失の少なくともひとつを求める第5のステップと、
を具備することを特徴とする絶縁測定方法。 - 複数の周波数を、順次もしくは同時に出力可能な信号発生手段と、
前記信号発生手段より発生される信号を電路に重畳する信号重畳手段と、
前記電路に重畳された信号により電路に発生した電圧を知る電圧検出手段と、
前記電路に重畳された信号により電路に流れた電流を知る電流検出手段と、
前記電圧検出手段及び電流検出手段で得られた電圧と電流の各信号周波数成分により各周波数におけるインピーダンスと位相差、もしくは各周波数における抵抗成分と静電容量成分を得るとともに、これら得られたインピーダンスと位相差、もしくは各周波数における抵抗成分と静電容量成分の結果と、前記電圧と電流を検出した箇所から見た電路の抵抗、静電容量、誘電損失の等価回路をフィッテングし、該電路の対地絶縁抵抗、対地静電容量、誘電損失の少なくともひとつを求める演算手段と、
を具備することを特徴とする絶縁測定絶縁測定装置。 - 前記信号重畳手段に並列に、スイッチ手段を設けることを特徴とする請求項2に記載の絶縁測定装置。
- 前記信号重畳手段は、トランスを介して前記電路に接続されることを特徴とする請求項2に記載の絶縁測定装置。
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|---|---|---|---|
| JP2005260922A JP2007071774A (ja) | 2005-09-08 | 2005-09-08 | 絶縁測定方法及び装置 |
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| JP2007071774A true JP2007071774A (ja) | 2007-03-22 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
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- 2005-09-08 JP JP2005260922A patent/JP2007071774A/ja active Pending
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