JP2006322389A - 触媒劣化防止装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 空燃比センサに備わる触媒層の劣化を効果的に防止する。
【解決手段】 空燃比センサ221にはセンサ素子221a、触媒層221f及びヒータ221gが備わっている。ヒータ221gは、ECU100によって通電量がデューティ制御されている。ECU100は燃料カットを実行する条件が満たされた場合に、センサ素子221aの温度が触媒層221fの劣化開始温度以上であるか否かを判別し、当該劣化開始温度以上である場合には、所定の下限温度までセンサ素子221aの温度が低下するようにヒータ221gへの通電量を制御する。係る制御によってセンサ素子221aの温度が劣化開始温度未満まで低下した場合に、ECU100は燃料カットを実行する。
【選択図】 図5
【解決手段】 空燃比センサ221にはセンサ素子221a、触媒層221f及びヒータ221gが備わっている。ヒータ221gは、ECU100によって通電量がデューティ制御されている。ECU100は燃料カットを実行する条件が満たされた場合に、センサ素子221aの温度が触媒層221fの劣化開始温度以上であるか否かを判別し、当該劣化開始温度以上である場合には、所定の下限温度までセンサ素子221aの温度が低下するようにヒータ221gへの通電量を制御する。係る制御によってセンサ素子221aの温度が劣化開始温度未満まで低下した場合に、ECU100は燃料カットを実行する。
【選択図】 図5
Description
本発明は、空燃比センサに備わる触媒の劣化を防止するための触媒劣化防止装置の技術分野に関する。
触媒を備える空燃比センサとして、ヒータを設けたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示されたガスエンジンの空燃比制御装置(以下、「従来の技術」と称する)によれば、ヒータによってセンサにおける排気ガス側電極の表面を600℃以上に保つことにより、水素が自発燃焼して除去され、センサの出力ずれを防ぎ、適正な空燃比制御が可能であるとされている。
尚、排気ガス浄化用の触媒コンバータ内における触媒の劣化を防止する技術としては、高温時の燃料カットを禁止するものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
尚、燃料カット運転実行時に、運転履歴を考慮してヒータ通電を制御する技術も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
また、リーンセンサのヒータを、リーンセンサが排気ガスによって加熱されることを考慮して運転状態に応じて制御する技術も提案されている(例えば、特許文献4参照)。
また、運転パラメータにより決定される排気温度に応じてヒータ通電を制御する技術も提案されている(例えば、特許文献5参照)。
内燃機関においては、燃料を効率的に利用する観点から、燃料の供給停止(燃料カット)が行われることがある。燃料カットが行われた場合、排気管内はリーン雰囲気になるため、従来の技術の如く、排気ガス側電極の表面を600℃以上に保つ場合、燃料の供給カットに伴い、空燃比センサに備わる触媒は、高温且つリーンな雰囲気に晒されることとなる。一方で、係る触媒は、高温且つリーン雰囲気中では劣化が促進されるから、結果的に、燃料の供給カットが行われた場合に高い確率で触媒の劣化が促進されてしまう。反面、高温時の燃料カットを禁止すると、触媒の劣化をある程度は防止できても経済性が犠牲になりかねない。即ち、従来の技術には、空燃比センサにおいて触媒の劣化を効果的に防止することが困難であるという技術的な問題点がある。
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであり、触媒を備える空燃比センサにおいて触媒の劣化を効果的に防止し得る触媒劣化防止装置を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するため、本発明に係る触媒の劣化防止装置は、内燃機関の排気系に設置され、(i)該排気系に含まれる水素を除去するための触媒、(ii)前記内燃機関の空燃比を検出するためのセンサ素子及び(iii)該センサ素子を暖めるヒータを備える空燃比センサ並びに前記内燃機関に対し燃料の供給を行う供給手段を有する車両において前記触媒の劣化を防止する触媒劣化防止装置であって、前記センサ素子の温度を特定する特定手段と、前記燃料の供給が行われるように前記供給手段を制御すると共に、前記燃料の供給を停止すべき条件として予め定められる所定の供給停止条件が満たされる場合に前記燃料の供給が停止されるように前記供給手段を制御する供給制御手段と、前記センサ素子の温度が所定の活性温度T1となるように前記ヒータを制御すると共に、前記供給停止条件が満たされ且つ前記センサ素子の温度が、前記触媒の劣化開始温度T2(T2<T1)以上である場合に、前記センサ素子の温度が低下するように前記ヒータを制御するヒータ制御手段とを具備することを特徴とする。
本発明において、「内燃機関」とは、燃料の燃焼によって生じるガスを直接利用して作動する機関を包括する概念であり、好適にはガソリン、軽油、LPG等を燃料とするエンジンなどを指す。また、本発明における「排気系」とは、シリンダ(気筒)内から排気バルブを介してガスを排気するための機構を包括する概念であり、典型的には、排気管(エキゾーストマニホールド)上、特に、排気されたガス中のHC(炭化水素)、CO(一酸化炭素)及びNOx(窒素酸化物)を浄化する触媒コンバータなどの触媒装置の前段(シリンダ側)を指すが、上記概念が担保される限りにおいてこれに限定されない。
本発明における「空燃比センサ」とは、内燃機関における空燃比を検出するために、少なくとも排気系を流れるガス(以下、適宜「排気ガス」と称する)における酸素濃度に対応する物理量を出力することが可能な手段を包括する概念であり、例えば、リニア空燃比センサや、O2センサなどであってもよい。尚、酸素濃度に対応する物理量とは、例えば、電流値や電圧値であってもよい。この場合、センサ出力たる電流値又は電圧値などの物理量と空燃比との対応関係が予め定められていてもよいし、係る物理量と酸素濃度との対応関係が予め定められていてもよい。更には、このような予め定められた対応関係に基づいて、ECU(Electronic Controlling Unit:電子制御ユニット)などによって空燃比が特定されてもよい。
本発明に係る空燃比センサには、センサ素子、ヒータ及び触媒が備わる。
ここで、「センサ素子」とは、排気系を流れるガス(以下、適宜「排気ガス」と称する)における酸素濃度の変化に応じて、センサ素子本体の或いはセンサ素子から適宜電極などを介して取り出される何らかの物理量を変化させ得る素子を包括する概念であり、例えば、ジルコニア(ZrO2)又はそれにCaOなどを安定剤として固溶させた酸素イオン伝導性酸化物焼結体などを指す。この場合、センサ素子の両端における酸素濃度差に応じて酸素イオンの移動が生じるため、この酸素イオンの移動に起因して生じる電圧又は電流などの物理量を、酸素濃度に対応する物理量として出力することにより、排気ガス中の酸素濃度の検出が可能となる。尚、センサ素子の形状は、酸素濃度の検出を可能とする限りにおいて何ら限定されない。例えば、有底円筒形状を有していてもよいし、平板状であってもよい。
センサ素子には、センサ素子の物理的特性に基づいて活性温度が規定される。センサ素子は、この活性温度の範囲内で、比較的良好に酸素イオン伝導特性が発揮される。空燃比センサの実使用時においては、このセンサ素子を係る活性温度に相当する温度範囲に属する温度まで加熱する必要がある。この活性温度は、例えば、700℃〜800℃の温度範囲に属し、例えば、センサ素子がジルコニアである場合には、概ね750℃程度の温度である。
本発明に係る「ヒータ」とは、このようにセンサ素子を加熱するための手段を包括する概念であり、例えば、センサ素子に近接して配置されたセラミック製の棒状の発熱体を指す。但し、センサ素子を加熱することが可能である限りにおいて、ヒータの態様は何ら限定されない。
一方、排気ガス中に水素が存在すると、センサ素子による酸素濃度の検出精度に影響を与えることが知られている。このため、本発明に係る空燃比センサには、水素を除去するための触媒が備わる。ここで、「水素を除去するための触媒」とは、何らこのような触媒が設けられない場合と比較して、水素がセンサ素子に与える影響を幾らかなりとも低減し得る手段を包括する概念であり、係る概念が担保される限りにおいて、水素以外の他の物質による影響を低減することが可能なものであってもよい。例えば、このような触媒とは触媒担体としてのアルミナ等の多孔質層に白金、ロジウムなどの触媒成分を担持させたものであってもよい。尚、触媒は、センサ素子に対する水素の影響を低減可能な限りにおいてどのような位置に設置されていてもよいが、好適には、センサ素子と一体に形成される触媒層などの形態を採る。
尚、空燃比センサには、上記センサ素子、ヒータ及び触媒の他に、酸素濃度に対応する物理量を出力するための各種手段を有する。例えば、センサ素子を挟むように形成された大気側電極及び排気側電極、排気側電極を覆う拡散抵抗層、被毒物質からセンサ素子を保護するためのトラップ層又は空燃比センサの機械的強度を維持するためのハウジング部材などが、空燃比センサの態様に応じて適宜備わってもよい。
一方、本発明に係る「供給手段」とは、内燃機関に対し燃料の供給を行うための機械的、物理的、又は電気的な機構を包括する概念であり、例えば、燃料噴射装置(インジェクタ)などを指す。
本発明に係る触媒劣化防止装置によれば、その動作時には、特定手段によって、センサ素子の温度が特定される。
ここで、「特定される」とは、温度センサなどを介して対象物の温度を直接的に測定することに限らず、対象物において温度に対応して変化する物理量を検出して、その対応関係に基づいて対象物の温度が間接的に、例えば、推測又は推定されることを含む概念である。このような物理量とは、例えば、インピーダンスやアドミッタンスなど対象物の電気的な抵抗と相関する値であってもよい。
尚、このような特定を行う特定手段とは、上述した如くセンサ素子の温度やそれと置換し得る物理量を検出するための、物理的、電気的又は化学的な機構を含んでもよいし、そのような機構を介して出力される物理量を単にデータとして受け取って温度の特定を行うコントローラのようなものであってもよい。このような場合には、温度又はそれと置換し得る物理量を検出するための機構は、空燃比センサに備わっていてもよい。
ヒータ制御手段は、この特定されたセンサ素子の温度に基づいて、センサ素子の温度が所定の活性温度T1となるようにヒータを制御する。
ここで、活性温度T1とは、センサ素子がセンサ素子両端の酸素濃度差に応じて酸素イオンを伝導させ得る、即ち、酸素濃度に応じてリニアな特性を発揮する温度を包括する概念である。係る概念が担保される限りにおいて、活性温度T1の値は自由に設定されてよい趣旨である。また、ヒータ制御手段は、センサ素子の温度を活性温度T1となるように制御するが、必ずしも、センサ素子の温度自体は、活性温度T1に維持される必要はなく、適宜増減してもよい。更に、このような制御目標値としての活性温度は、適当な温度範囲として規定されていてもよい。その場合、制御目標値としての活性温度は、必要に応じて係る温度範囲内で比較的自由に変更されてもよい。
供給手段は、供給制御手段によってその動作が制御されている。供給手段は、典型的にはインジェクタなどの燃料噴射装置であり、従って、供給制御手段は、例えば、ECUなどの制御ユニットであってもよい。通常、供給制御手段は、機関回転数やスロットルバルブ開度などに応じた所定量の燃料が吸気管(吸気ポート)或いはシリンダ内に噴射されるように供給手段を制御している。この際、燃料は、好適には空燃比センサの出力値から特定される内燃機関の空燃比に基づいて、例えば、空燃比をストイキ近傍に保つように噴射される。
一方で、供給手段は、燃料の供給を停止すべき条件として予め定められる所定の供給停止条件が満たされる場合に、燃料の供給が停止されるように供給手段を制御する。ここで、「供給停止条件」とは、車両の動作を阻害せず、且つ燃料の供給を停止した方が合理的である限りにおいてどのような条件であってもよく、例えば、機関回転数が所定値以上の運転領域でアクセルペダルが操作(踏下)されていない場合などであってもよい。
ここで特に、燃料の供給が停止される(以降、適宜「燃料カットが行われる」と称する)と、排気ガス中の燃料成分が減少するから、必然的に空燃比は大きく、即ち、燃焼状態がリーンになる。ところが、空燃比センサに備わる触媒は、高温且つリーンな雰囲気に晒されると、劣化が促進されてしまうから、燃料カットが行われるに伴って、空燃比センサの劣化が促進される事態が生じ得る。
そこで、本発明に係る触媒劣化防止装置では、ヒータ制御手段が以下の如くヒータを制御することによって、係る問題を解決している。
即ち、ヒータ制御手段は、供給停止条件が満たされ且つセンサ素子の温度が、触媒の劣化開始温度T2(T2<T1)以上である場合に、センサ素子の温度が低下するようにヒータを制御する。
ここで、「劣化開始温度」とは、リーン雰囲気中で触媒の劣化が促進され易い温度範囲の下限値を包括する概念である。この際、触媒の劣化とは、定性的に規定されてもよいし、定量的に規定されてもよい。従って、劣化開始温度は、触媒毎に、或いは触媒の種類毎に、予め実験的に、経験的に、或いはシミュレーションなどに基づいて設定されていてもよい。
このように、ヒータ制御手段によってセンサ素子の温度が低下するようにヒータが制御される結果、必然的に空燃比センサ内に備わる触媒の温度も低下する。従って、触媒の劣化が防止される。センサ素子の温度が低下することによって、空燃比センサによる酸素濃度の検出精度は低下するが、このように供給停止条件が満たされる場合には燃料カットが行われるのであるから、通常時に較べると酸素濃度の検出精度は要求されない。即ち、本発明に係る触媒劣化防止装置によれば、触媒の劣化を効果的に防止することが可能となるのである。
尚、ヒータ制御手段がヒータを如何に制御するかについては、何ら限定されない。好適には、通電時間を制御することによって供給電力を制御する所謂「デューティ制御」によって、ヒータは制御される。この場合、センサ素子の温度は、デューティ比を低下させることによって比較的簡便に制御される。
尚、特定手段は、センサ素子の温度を特定する手段であり、特定手段によって特定される温度は、触媒温度とは必ずしも一致しない。しかしながら、センサ素子の温度が低下するようにヒータが制御されることによって、少なくとも触媒の温度も低下するのであり、本発明に係る効果は何ら阻害されない。また、センサ素子が触媒を、例えば触媒層などの形態で有している場合には、センサ素子の温度は触媒の温度として等価的に扱われてもよい。また、センサ素子を暖めるヒータによって副次的に触媒が暖められる場合には、センサ素子の温度は高い確率で触媒温度よりも高いのであり、センサ素子の温度を触媒温度として扱ったとしても、問題となる程度の影響は生じない。尚、触媒の劣化開始温度T2が、真の劣化開始温度に対し何らかの補正が行われることによって、触媒の劣化が促進されると考え得るセンサ素子の温度として予め設定されている場合には、比較的正確に触媒劣化開始温度を規定することが可能である。
また、「供給停止条件が満たされ」とは、ヒータ制御手段がヒータの制御を実行するタイミングと、同じく供給停止条件が満たされる場合に行われる燃料カットの実行タイミングとの時間軸上の関係が、このようなヒータ制御が実行されない場合と比較して幾らかなりとも触媒の劣化を防止可能である限りにおいて何ら限定されないことを表す概念である。従って、燃料カットが行われるのと同時にヒータ制御が実行されてもよいし、燃料カットに先立ってこのようなヒータ制御が実行されてもよい。
本発明に係る触媒の劣化防止装置の一の態様では、前記供給制御手段は、前記供給停止条件が満たされ且つ前記センサ素子の温度が前記劣化開始温度T2未満である場合に前記燃料の供給が停止されるように前記供給手段を制御する。
この態様によれば、供給制御手段は、センサ素子の温度が触媒の劣化開始温度未満となった場合に燃料カットを行う。従って、供給停止条件が満たされた時点で燃料カットを行うのと較べて、触媒の劣化が一層防止され得る。このような制御態様は、センサ素子の温度が触媒の劣化開始温度に対して十分に大きい温度であって、劣化開始温度まで温度が低下するのに要する時間が無視し得ない場合には特に効果的である。
本発明に係る触媒の劣化防止装置の他の態様では、前記ヒータ制御手段は、前記供給停止条件が満たされ且つ前記センサ素子の温度が前記劣化開始温度T2以上である場合に、前記センサ素子の温度が所定の下限温度T3(T3<T2)まで低下するように前記ヒータを制御する。
ここで、「下限温度」とは、センサ素子の目標温度であり、ヒータ制御手段の制御目標値である。下限温度を劣化開始温度未満に設定することにより、センサ素子の温度を比較的短時間で劣化開始温度未満に低下させることができる。尚、このような下限温度は、予め実験的に、経験的に、或いはシミュレーションなどに基づいて定められていてもよい。
本発明に係る触媒の劣化防止装置の他の態様では、前記供給制御手段は、前記燃料の供給を再開すべき条件として予め定められる所定の供給再開条件が満たされる場合に、前記燃料の供給が再開されるように前記供給手段を制御し、前記ヒータ制御手段は、前記供給再開条件が満たされる場合に、前記センサ素子の温度が前記活性温度T1となるように前記ヒータを制御する。
上述した如く燃料カットが行われる一方で、所定の供給再開条件が満たされた場合には、供給制御手段は燃料の供給を再開する。燃料の供給再開は、供給を停止する場合と較べると即時性を要求される処理であり、センサ素子や触媒の温度とは無関係に実行されるべき処理である。従って、センサ素子の温度が活性温度未満である場合には、速やかに活性温度まで復帰させる必要がある。この態様によれば、供給再開条件が満たされた場合に、ヒータ制御手段が、センサ素子の温度が活性温度となるようにヒータを制御するため、触媒の劣化を防止するに伴う燃料効率の低下が防止される。即ち、効果的に触媒の劣化が防止される。
尚、この態様において、前記供給制御手段は、前記供給再開条件が満たされ、且つ前記センサ素子の温度が前記センサ素子の半活性温度T4(T4<T1)未満である場合に、前記ヒータの熱量が、前記センサ素子の温度が前記半活性温度T4以上である場合の該熱量と較べて相対的に大きくなるように前記ヒータを制御してもよい。
ここで、センサ素子の半活性温度とは、活性状態よりは信頼性が低いながらも、酸素濃度の検出精度が一定のレベルを超える閾値としての温度を包括する概念であり、明確に物理的な指標に基づいて規定されていてもよいし、触媒劣化防止装置に要求される性能などに応じて適宜実験的に、経験的に、或いはシミュレーションなどに基づいて決定されてもよい趣旨である。
センサ素子が半活性温度未満である場合には、空燃比センサによる酸素濃度の検出精度が低いため、内燃機関の動作に影響を与える可能性がある。この場合、このようにセンサ素子の温度が半活性温度に達するまでヒータの熱量を相対的に大きくすることによって、検出される酸素濃度の信頼性を大きく損ねずに済む。即ち、触媒の劣化防止に伴って内燃機関の動作が阻害されることが防止される。尚、ヒータの熱量とは、ヒータが前述した如くデューティ制御される場合には、デューティ比と等価に扱われてよい。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
<発明の実施形態>
以下、適宜図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
以下、適宜図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
<1.実施形態の構成>
<1−1.エンジンシステム10の構成>
始めに、図1を参照して、本発明の実施形態に係るエンジンシステムの構成について説明する。ここに、図1はエンジンシステム10の模式図である。
<1−1.エンジンシステム10の構成>
始めに、図1を参照して、本発明の実施形態に係るエンジンシステムの構成について説明する。ここに、図1はエンジンシステム10の模式図である。
図1において、エンジンシステム10は、図示せぬ車両に搭載されると共に、ECU100及びエンジン200を備える。
ECU100は、エンジン200の動作を制御する電子制御ユニットであり、本発明に係る触媒劣化防止装置の一例として機能するように構成されている。
エンジン200は、シリンダ201内において点火プラグ202により混合気を爆発させると共に、爆発力に応じて生じるピストン203の往復運動を、コネクションロッド204を介してクランクシャフト205の回転運動に変換することが可能に構成された、本発明に係る「内燃機関」の一例である。以下に、エンジン200の要部構成をその動作と共に説明する。
<1−2.エンジン200の構成>
シリンダ201内における燃料の燃焼に際し、外部から吸入された空気は吸気管206を通過し、インジェクタ207(本発明に係る「供給手段」の一例)から噴射された燃料と混合されて前述の混合気となる。インジェクタ207には、図示せぬ燃料タンクから燃料(ガソリン)が供給されており、インジェクタ207は、この供給される燃料を、ECU100の制御に従って吸気管206内に噴射することが可能に構成されている。
シリンダ201内における燃料の燃焼に際し、外部から吸入された空気は吸気管206を通過し、インジェクタ207(本発明に係る「供給手段」の一例)から噴射された燃料と混合されて前述の混合気となる。インジェクタ207には、図示せぬ燃料タンクから燃料(ガソリン)が供給されており、インジェクタ207は、この供給される燃料を、ECU100の制御に従って吸気管206内に噴射することが可能に構成されている。
シリンダ201内部と吸気管206とは、吸気バルブ208の開閉によって連通状態が制御されている。シリンダ201内部で燃焼した混合気は排気ガスとなり吸気バルブ208の開閉に連動して開閉する排気バルブ209を通過して排気管210(即ち、本発明に係る「排気系」の一例)を介して排気される。
吸気管206上には、クリーナ211が配設されており、外部から吸入される空気が浄化される。クリーナ211の下流側(シリンダ側)には、エアフローメータ212が配設されている。エアフローメータ212は、ホットワイヤー式と称される形態を有しており、吸入された空気の質量流量を直接測定することが可能に構成されている。吸気管206には更に、吸入空気の温度を検出するための吸気温センサ213が設置されている。
吸気管206におけるエアフローメータ212の下流側には、シリンダ201内部への吸入空気量を調節するスロットルバルブ214が配設されている。このスロットルバルブ214にはスロットルバルブモータ217とスロットルポジションセンサ215が配設されている。一方、アクセルペダル223の踏込み量は、アクセルポジションセンサ216を介しECU100に入力されており、アクセルポジションセンサ216の出力に対応するスロットルバルブ開度を示す信号がECU100からスロットルバルブモータ217に出力され、吸入空気量が制御されている。
クランクシャフト205近傍には、クランクシャフト205の回転位置を検出するクランクポジションセンサ218が設置されている。クランクポジションセンサ218は、クランクシャフト205の位置を検出することが可能に構成されたセンサであり、ECU100は、クランクポジションセンサ218の出力信号に基づいてピストン203の位置及びエンジン200の回転数などを取得することが可能に構成されている。このピストン203の位置は、前述した点火プラグ202における点火時期の制御などに使用される。点火プラグ202における点火時期は、例えば、ピストン203の位置に対応付けられて予め設定される基本値に対し遅角又は進角制御される。
また、シリンダ201を収容するシリンダブロックには、エンジン200のノック強度を測定することが可能なノックセンサ219が配設されており、係るシリンダブロック内のウォータージャケット内には、エンジン200の冷却水温度を検出するための水温センサ220が配設されている。
排気管210には、三元触媒222が設置されている。三元触媒222は、エンジン200から排出されるCO(一酸化炭素)及びHC(炭化水素)を酸化すると共に、NOx(窒素酸化物)を還元することによって排気ガスを浄化することが可能に構成されている。排気管210における三元触媒222の上流側には、空燃比センサ221が配設されている。空燃比センサ221は、排気管210から排出される排気ガスの酸素濃度を検出し、係る酸素濃度に対応する電流をセンサ信号としてECU100に出力することが可能に構成された、本発明に係る「空燃比センサ」の一例である。尚、ECU100は、空燃比センサ221から入力される電流値に基づいて、エンジン200の空燃比を取得することが可能に構成されている。
<1−3.空燃比センサ221の構成>
次に、図2を参照して、空燃比センサ221の詳細な構成について説明する。ここに、図2は、図1における空燃比センサ221付近の模式的な拡大断面図である。尚、同図において、図1と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、図2を参照して、空燃比センサ221の詳細な構成について説明する。ここに、図2は、図1における空燃比センサ221付近の模式的な拡大断面図である。尚、同図において、図1と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を省略する。
図2において、空燃比センサ221は、一部が排気管210内部に露出しており、この露出した部分において排気管210内部を図示排気方向に流れる排気ガス中の酸素濃度を検出し、当該酸素濃度を規定する信号をECU100へセンサ出力として出力することが可能に構成されている。
ここで、図3を参照して、空燃比センサ221の更なる詳細について説明する。ここに、図3は、図2におけるA−A’線視断面図である。尚、同図において、図2と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を省略する。
図3において、センサ素子221aは、酸化ジルコニウム(ジルコニア)からなる固体電解質であり、本発明に係る「センサ素子」の一例を構成している。センサ素子221aの両端面の一部には、夫々白金など触媒活性の高い金属材料で構成された大気側電極221b及び排気側電極221cが形成されており、夫々、大気及び排気ガスと接することが可能に構成されている。また、両電極の表面には多孔質化学メッキが施されている。更に、両電極間には、不図示の電源供給ラインを介して所定のバイアス電圧が付与されている。この電源供給ラインの一部からは、検出用の端子(不図示)が取り出され、電極間の酸素濃度差に応じて生じる酸素イオンの移動に起因するセンサ電流が検出される構成となっている。検出された電流は、ECU100に前述したセンサ出力として出力される。尚、ECU100は、この電源供給ラインを上位に制御しており、電源供給ラインを制御する過程で、センサ素子221aのインピーダンスを特定することが可能に構成されている。センサ素子221aのインピーダンスは、後述するセンサ素子221aの温度特定に利用される。
排気側電極221cにおけるセンサ素子221aと反対側の端部には、該端部を覆うようにアルミナなどの耐熱性無機材料からなる拡散抵抗層221dが形成され、排気側電極221cの形成されていない部分においてセンサ素子221aをも覆っている。更に、拡散抵抗層221dの表面には、多孔質セラミックなどを構成材料とし、センサ素子221aを排気ガス中における鉛などの被毒物質から保護するためのトラップ層221eが隣接して形成されている。
トラップ層221eの表面には、排気ガス中に存在する水素の影響を低減するための触媒層221f(即ち、本発明に係る「触媒」の一例)が形成されている。触媒層221fは、触媒担体としてのアルミナ等の多孔質層に白金、ロジウムなどの触媒成分が担持された構成となっている。
一方、大気側電極221bにおけるセンサ素子221aと反対側の端部は、大気雰囲気を保った空間を介して伝熱体221hに覆われている。伝熱体221hは、大気側電極221bと対面する部分以外において、センサ素子221aをも覆うように構成されている。
伝熱体221b内部には、ヒータ221gが形成されており、図示せぬ電力供給ラインを介して電力が供給されている。ヒータ221gは、この供給された電力に応じて発熱し、伝熱体221hを介してセンサ素子221aを暖めることが可能に構成されている。尚、ヒータ221gに供給される電力は、図示せぬ制御ラインを介してECU100に制御されている。
保護カバー221iは、耐熱性のハウジング部材であり、センサ素子221aを含んで一対に形成されたセンサ部分の機械的強度を担保している。また、保護カバー221iの表面には、適宜通気孔221jが形成されており、保護カバー221i内外を相互に連通させている。空燃比センサ221は、排気管210を流れる排気ガスが、この通気孔221iを通過して最終的にセンサ素子221aに到達するように構成されている。
ここで、図4を参照して、空燃比センサ221による空燃比検出の原理について説明する。ここに、図4は、空燃比センサ221の出力であるセンサ電流ILと、エンジン200の空燃比との相関図である。
図4において、横軸及び縦軸には、夫々エンジン200の空燃比及びセンサ電流ILの値が表される。センサ電流ILの値は、エンジン200の空燃比がリッチ(即ち、排気管中の酸素濃度が低い)である程小さく、空燃比がリーン(即ち、排気管中の酸素濃度が高い)である程大きくなるように変化する。このようなセンサ電流と空燃比との対応関係は、予めECU100内のROMなどに、空燃比制御用のマップとして格納されており、ECU100は、検出されるセンサ電流ILの値を係るマップと適合させ、現時点におけるエンジン200の空燃比を特定する。
<2.実施形態の動作>
本実施形態に係るエンジンシステム10では、経済性を向上させる目的から、エンジン200の動作中に燃料の供給カット(燃料カット)が行われる。一方、空燃比センサ221は、センサ素子221aにおいて酸素濃度に対しリニアに酸素イオンの移動を生じさせるために、センサ素子221aの活性温度(750℃)付近(概ね700℃〜800℃の温度範囲)で駆動される。
本実施形態に係るエンジンシステム10では、経済性を向上させる目的から、エンジン200の動作中に燃料の供給カット(燃料カット)が行われる。一方、空燃比センサ221は、センサ素子221aにおいて酸素濃度に対しリニアに酸素イオンの移動を生じさせるために、センサ素子221aの活性温度(750℃)付近(概ね700℃〜800℃の温度範囲)で駆動される。
燃料カットが行われる場合、排気管210内の雰囲気はリーンとなるが、活性温度付近の高温雰囲気中で排気ガスがリーン状態となると、センサ素子221aを水素の影響から保護するための触媒層221fが劣化してしまう。そこで、ECU100は、以下に説明する燃料カット処理によって触媒層の劣化を防止しつつ燃料カットを実行し、燃料カット復帰処理によって効果的に燃料の供給を再開することが可能に構成されている。
<2−1.燃料カット処理の詳細>
ここで、図5を参照して、燃料カット処理の詳細について説明する。ここに、図5は、燃料カット処理のフローチャートである。
ここで、図5を参照して、燃料カット処理の詳細について説明する。ここに、図5は、燃料カット処理のフローチャートである。
図5において、ECU100は、エンジン200の動作条件が、予め定められた燃料カット条件を満たすか否かを判別する(ステップA10)。
ここで、本実施形態において、燃料カット条件は、エンジン200の機関回転数が2000回転以上の運転領域においてアクセルペダル223が操作されていない状態と定められている。即ち、ECU100は、クランクポジションセンサ218の出力に基づいて算出される機関回転数と、アクセルポジションセンサ216によって検出されるアクセルペダル223のポジションとに基づいて、係る判別を実行する。
燃料カット条件が満たされない場合(ステップA10:NO)、ECU100は、ステップA10を繰り返し、燃料カット条件が満たされるまで通常の燃料噴射が実行されるようにインジェクタ207を制御する。尚、通常、ECU100は、空燃比センサ221から出力されるセンサ電流に基づいて絶えずエンジン200の空燃比を特定しており、係る空燃比がストイキ(理論空燃比)付近の値となるように燃料の噴射量を制御する、所謂空燃比フィードバック制御を実行している。
一方、燃料カット条件が満たされた場合(ステップA10:YES)、ECU100はセンサ素子221aの温度(以下、適宜「素子温度」と称する)が、触媒層221fの劣化開始温度以上であるか否かを判別する(ステップA11)。
ここで、図6を参照して、素子温度の検出の詳細について説明する。ここに、図6は、センサ素子221aの抵抗値と素子温度との相関図である。
図6において、横軸並びに縦軸には、夫々素子温度並びに抵抗値としてのインピーダンス及びアドミッタンスが表される。センサ素子221aのインピーダンスは、素子温度によって図示の如く変化する。ECU100に備わるROMなどの記憶手段には、図6に相当するマップが素子温度特定用のマップとして予め格納されており、ECU100は、空燃比センサ221を介して取得されるセンサ素子221aのインピーダンスから、センサ素子221aのアドミッタンスを算出し、係るアドミッタンスの値に対応する温度値を素子温度として特定する。尚、アドミッタンスはインピーダンスの逆数であり、何れを使用して素子温度が特定されてもよいが、素子温度の制御領域(図示点線枠)における変化範囲を勘案すると、少なくとも素子温度の制御領域(図示点線枠)においてはアドミッタンスが使用されるのが好適である。
図5に戻り、本実施形態において、触媒層の劣化開始温度とは、リーン雰囲気において触媒層221fの劣化が比較的激しく進行することが、予め予測、推測又は推定される温度範囲の下限を規定する温度であり、予め、実験的に、経験的に、或いはシミュレーションなどに基づいて決定されている。本実施形態における劣化開始温度は、600℃に設定されている。
一方で、通常、ECU100は、素子温度が前述した活性温度(750℃)となるようにヒータ221gを制御しているから、通常、ステップA11による判別は「YES」となる。尚、ECU100は、ヒータ221gへの供給電力をデューティ制御しており、通常、デューティ比0.7(70%デューティ)を上限としてヒータに通電している。これ以降、係るデューティ比0.7を上限とした通電制御を「通常デューティ」と称することとする。
素子温度が劣化開始温度未満である場合(ステップA11:NO)、例えば、エンジン200の始動直後などの場合には、燃料カットに伴う触媒層221fの劣化の可能性は低いため、ECU100は、そのまま燃料カットを実行する(ステップA14)。
一方、素子温度が劣化開始温度以上である場合(ステップA11:YES)、ECU100は、素子温度が予め設定される下限温度となるようにヒータ221gを制御する(ステップA12)。ここで、下限温度は、劣化開始温度未満の温度範囲で比較的自由に設定されてよい。但し、活性温度との切り替えが比較的迅速に行える程度の温度であるのが望ましい。更に、素子温度が必ずしも触媒層221fの温度と一致しないことを勘案して、劣化開始温度に対しある程度のマージンを持った温度であるのが一層好ましい。このような条件を満たす温度として、本実施形態に係る下限温度は、500℃に設定されている。尚、ステップA12に係る処理において、ECU100は、素子温度が速やかに下限温度まで低下するように、ヒータ221gへの通電を遮断する。
ヒータ221gへの通電を遮断すると、ECU100は、一定のタイミング毎に素子温度が劣化開始温度未満となったか否かを判別する(ステップA13)。素子温度が未だ劣化開始温度以上である場合(ステップA13:NO)、ECU100は、ステップA13を繰り返すと共に、素子温度が劣化開始温度未満となった場合(ステップA13:YES)、燃料カットを実行する(ステップA14)。
このように、本実施形態に係る燃料カット処理によれば、燃料カットが実行される際に、空燃比センサ221の触媒層221fが、触媒層の劣化が開始される温度未満に制御されるため、高温且つリーンな雰囲気に晒されることがない。即ち、効果的に触媒の劣化を防止することが可能となるのである。
<2−2.燃料カット復帰処理の詳細>
次に、図7を参照して、図5の燃料カット処理から復帰して燃料の供給を再開するための燃料カット復帰処理の詳細について説明する。ここに、図7は、燃料カット復帰処理のフローチャートである。
次に、図7を参照して、図5の燃料カット処理から復帰して燃料の供給を再開するための燃料カット復帰処理の詳細について説明する。ここに、図7は、燃料カット復帰処理のフローチャートである。
図7において、ECU100は、エンジン200の動作状態が強制復帰条件を満たすか否かを判別する(ステップB10)。燃料カットは、経済性を追及する事情から行われるのであり、比較的即時性を要求されない処理であるが、燃料カットからの復帰は、エンジン200の失火を防止する見地から即時性の要求される処理である。
燃料カット処理からの復帰条件としては、エンジン回転数の自然的な低下に伴うものと、例えば、エンジン200に対し出力要求を行うための操作(例えば、アクセルペダル223の踏下など)に伴うものがある。ステップB10における強制復帰条件とは、後者に属する条件である。
強制復帰条件が満たされる場合(ステップB10:YES)、ECU100は、素子温度がセンサ素子221aの半活性温度未満であるか否かを判別する(ステップB15)。ここで、センサ素子221aの半活性温度とは、空燃比センサ221において両電極における酸素濃度の差に応じて排気中の酸素濃度を検出することが最低限可能な温度を表す。従って、検出精度は活性温度にあるセンサ素子221aと較べると劣化する。但し、酸素濃度に応じた出力信号を取り出すことは可能であり、その意味では、燃料を供給する際の前述した空燃比フィードバックはある程度可能な温度である。
素子温度が半活性温度以上である場合(ステップB15:NO)、ECU100は、空燃比フィードバックを伴う燃料供給を開始し(ステップB19)、素子温度の目標値を活性温度である750℃とした通常デューティのヒータ通電を実行する(ステップB20)。
一方、素子温度が活性温度未満である場合(ステップB15:YES)、ECU100は、空燃比センサ221の信頼性が担保されないことを勘案して空燃比フィードバックを行わず、単にエンジン回転数やスロットルバルブ開度に応じた燃料の供給を実行する(ステップB16)。また、この際、素子温度の早期の活性化を図るために、拡大デューティのヒータ通電を実行する(ステップB17)。ここで、本実施形態に係る「拡大デューティ」とは、前述した通常デューティと異なり、デューティ比1.0(即ち、100%デューティ)を上限とする通電を指す。従って、ヒータの発熱量は通常デューティの場合と比べて大きく、素子温度の上昇速度は相対的に高くなる。拡大デューティによるヒータ通電を実行している期間、ECU100は、所定のタイミング毎に素子温度が半活性温度以上であるか否かを判別する(ステップB18)。素子温度が未だ半活性温度未満である場合には(ステップB18:NO)、係る判別処理は繰り返され、素子温度が半活性温度以上となると、ステップB19において空燃比フィードバックに基づいた燃料供給が開始される。そして、ステップB20において、ヒータの制御態様が拡大デューティから通常デューティへ変更される。
ステップB10において、エンジン200の動作条件が強制復帰条件を満たさない場合(ステップB10:NO)、ECU100は、エンジン回転数が復帰回転数にマージン回転数Nmを加えた回転数未満であるか否かを判別する(ステップB11)。
ここで、復帰回転数は、燃料カットからの自然な復帰を規定する回転数であり、本実施形態では、燃料カット条件を規定する毎分2000回転が、そのまま復帰回転数として設定されている。尚、復帰回転数は、燃料カット条件を規定する回転数と異なっていてもよい。一方、マージン回転数Nmとは、復帰回転数を一定割合又は一定量かさ上げするための値であり、予め実験的に、経験的に、或いはシミュレーションなどに基づいて、適当な値に設定されている。本実施形態では、毎分500回転として設定されており、従って、ステップB13では、エンジン回転数が毎分2500回転未満であるか否かが判別される。
エンジン回転数が、未だ復帰回転数にマージン回転数分をかさ上げした回転数以上である場合には(ステップB11:NO)、如何なる復帰条件も満たされないものとして、ECU100は処理をステップB10に戻し、エンジン200において復帰条件が満たされるか否かの監視を継続する。
エンジン回転数が、復帰回転数にマージン回転数を加えた回転数未満となった場合(ステップB11:YES)、ECU100は、間もなく自然な復帰条件が満たされるものと推測して、ヒータ221gに対し、拡大デューティに基づいた通電を行い、センサ素子221aを急速に加熱する(ステップB12)。尚、この際の素子温度の目標値は、活性温度である750℃である。
拡大デューティでヒータに通電中、ECU100は、エンジン回転数が復帰回転数未満であるか否かを判別する(ステップB13)。復帰回転数以上である場合には(ステップB13:NO)、ECU100は、ステップB13を繰り返し、未だ復帰条件は満たされないものとして、単に拡大デューティに基づいたヒータ通電のみを実行する。一方で、エンジン回転数が復帰回転数未満である場合(ステップB13:YES)、ECU100は、素子温度が半活性温度以上であるか否かを判別する(ステップB14)。
素子温度がセンサ素子221aの半活性温度未満である場合(ステップB14:NO)、ECU100は、既に述べたように空燃比フィードバックを行わずに燃料の供給を開始し(ステップB16)、素子温度が半活性温度以上である場合(ステップB14:YES)、空燃比フィードバックに基づいた燃料供給を実行する。
このように、エンジンシステム10では、燃料カットから復帰して燃料の供給を再開する場合であっても、ヒータ221gの通電制御によって、素子温度が低下している(例えば、半活性温度を下回っている)ことに起因する悪影響(空燃比フィードバック不能など)を軽微に留めることが可能となっている。即ち、効果的に触媒層221fの劣化を防止することが可能となっているのである。
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う触媒劣化防止装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
10…エンジンシステム、100…ECU、200…エンジン、210…排気管、221…空燃比センサ、221a…センサ素子、221f…触媒層、221g…ヒータ。
Claims (5)
- 内燃機関の排気系に設置され、(i)該排気系に含まれる水素を除去するための触媒、(ii)前記内燃機関の空燃比を検出するためのセンサ素子及び(iii)該センサ素子を暖めるヒータを備える空燃比センサ並びに前記内燃機関に対し燃料の供給を行う供給手段を有する車両において前記触媒の劣化を防止する触媒劣化防止装置であって、
前記センサ素子の温度を特定する特定手段と、
前記燃料の供給が行われるように前記供給手段を制御すると共に、前記燃料の供給を停止すべき条件として予め定められる所定の供給停止条件が満たされる場合に前記燃料の供給が停止されるように前記供給手段を制御する供給制御手段と、
前記センサ素子の温度が所定の活性温度T1となるように前記ヒータを制御すると共に、前記供給停止条件が満たされ且つ前記センサ素子の温度が、前記触媒の劣化開始温度T2(T2<T1)以上である場合に、前記センサ素子の温度が低下するように前記ヒータを制御するヒータ制御手段と
を具備することを特徴とする触媒劣化防止装置。 - 前記供給制御手段は、前記供給停止条件が満たされ且つ前記センサ素子の温度が前記劣化開始温度T2未満である場合に前記燃料の供給が停止されるように前記供給手段を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の触媒劣化防止装置。 - 前記ヒータ制御手段は、前記供給停止条件が満たされ且つ前記センサ素子の温度が前記劣化開始温度T2以上である場合に、前記センサ素子の温度が所定の下限温度T3(T3<T2)まで低下するように前記ヒータを制御する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の触媒劣化防止装置。 - 前記供給制御手段は、前記燃料の供給を再開すべき条件として予め定められる所定の供給再開条件が満たされる場合に、前記燃料の供給が再開されるように前記供給手段を制御し、
前記ヒータ制御手段は、前記供給再開条件が満たされる場合に、前記センサ素子の温度が前記活性温度T1となるように前記ヒータを制御する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の触媒劣化防止装置。 - 前記供給制御手段は、前記供給再開条件が満たされ、且つ前記センサ素子の温度が前記センサ素子の半活性温度T4(T4<T1)未満である場合に、前記ヒータの熱量が、前記センサ素子の温度が前記半活性温度T4以上である場合の該熱量と較べて相対的に大きくなるように前記ヒータを制御する
ことを特徴とする請求項4に記載の触媒劣化防止装置。
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-
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