JP2006320960A - 疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた金属部品または金属製構造物およびそれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 建築、造船、橋梁、建設機械、海洋構造物などに用いられる、疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた金属部品または金属製構造物とそれらの製造方法を提供する。
【解決手段】 厚みt1の金属製の主板または主管から、長さl、高さh、厚みt2の板状の金属製リブが突き出た形状を有する、金属部品または金属製構造物であって、前記主板または主管と前記リブの交差するリブ板端部4から外部最大引張応力方向と平行な距離aがt2/4以上4・t2以下である位置5に、位置5から外部最大引張応力方向と平行の長さbがt2/4以上4・t2以下、位置5を中心として外部最大引張応力方向と垂直の長さLがt2/2以上(5/8)W以下である、板厚方向圧縮歪が0.5%以上25%以下の圧痕6を有し、該圧痕により、前記主板または主管とリブ板が交差するリブ板端部に圧縮残留応力が働いていることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 厚みt1の金属製の主板または主管から、長さl、高さh、厚みt2の板状の金属製リブが突き出た形状を有する、金属部品または金属製構造物であって、前記主板または主管と前記リブの交差するリブ板端部4から外部最大引張応力方向と平行な距離aがt2/4以上4・t2以下である位置5に、位置5から外部最大引張応力方向と平行の長さbがt2/4以上4・t2以下、位置5を中心として外部最大引張応力方向と垂直の長さLがt2/2以上(5/8)W以下である、板厚方向圧縮歪が0.5%以上25%以下の圧痕6を有し、該圧痕により、前記主板または主管とリブ板が交差するリブ板端部に圧縮残留応力が働いていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、建築、造船、橋梁、建設機械、海洋構造物などの面外ガセット金属部品や溶接構造物に用いられる、疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた金属部品または金属製構造物およびそれらの製造方法に関する。
一般に、建築、造船、橋梁、建設機械、海洋構造物などの溶接構造物に用いられる溶接継手形状として、2枚の鋼板を垂直に組み合わせた端部を溶接する面外ガセット溶接継手が多く用いられており、溶接方法としては、アーク溶接、プラズマ溶接をはじめ、レーザ溶接や電子ビーム溶接など、多種多様な溶接方法が適用されている。
この面外ガセット溶接継手には、風や波、機械振動などによる繰り返し荷重がかかるため、疲労強度の向上が極めて重要であり、溶接後の後処理による溶接ビード形状や疲労強度の向上手法として、(1)グラインディング、(2)TIGドレッシング、(3)ショットピーニング、(4)ハンマーピーニング、(5)超音波打撃処理、(6)低変態温度溶接材料が用いられるが、以下のような問題点があった。
ここで、グラインディング、TIGドレッシングは、溶接ビードの形状をよくするものであるが、いずれも著しく作業効率が悪かった。
ショットピーニング、ハンマーピーニング、超音波打撃処理、低変態温度溶接材料は、疲労強度向上効果はあるが、ショットピーニングは巨大な機械が必要であるうえ、種々のユーティリティが必要となる。
また、ハンマーピーニングは反動が大きく、処理結果が安定せず、時にはかえってプレス成形性や疲労強度を低下させてしまうことがある。しかし、このハンマーピーニングは、あまりに大きな塑性変形を与えるために、薄い板に対しては使いにくいという欠点もあった。
また、超音波打撃処理は、例えば超音波振動子で溶接止端部を直接打撃することにより圧縮残留応力を導入し疲労強度を向上するものである(例えば、特許文献1参照)。しかし、超音波打撃処理も反動が大きく、処理効率が悪いためコスト増をもたらす上に、処理結果が不安定であるという問題点があった。
また、低変態温度溶接材料は、溶接金属の室温付近でのマルテンサイト変態膨張を利用して圧縮残留応力を導入し疲労強度を向上する材料である(例えば、特許文献2参照)。
しかし、低変態温度溶接材料は高合金であるため、コスト増をもたらす上に、溶接作業性が著しく悪いため、溶接止端形状が悪くなりかえって疲労強度が低下するという処理結果の不安定性の問題点があった。さらに、グラインディングやハンマーピーニングは、数Hzの低周波の機械加工を継手部に施すため、加工表面の凹凸が激しく、その山部に応力が集中し、継手部に繰り返し荷重がかかると、この応力集中部からき裂が生じるため継手全体の疲労強度が低下するという問題点があった。
また、溶接部には、一般に溶接による入熱によって残留応力が導入される。その残留応力が溶接部で疲労強度を低下させる一つの大きな要因となっている。そこで、疲労強度を向上させる、別の手段として、溶接継手部に圧縮残留応力を発生させる、あるいは溶接継手部に発生する引張残留応力を低減して疲労強度を高める方法が知られている。
例えば、溶接止端部近傍にショットピーニング処理を行うことで圧縮残留応力を付与できる。ここに、ショットピーニング処理は、疲労き裂発生の起点となる部位に、1mm弱の鋼球を多数打ち付け圧縮残留応力を付与する手法である。
しかし、このショットピーニング処理は鋼球を必要とし、この鋼球の後処理あるいはコストが問題となる場合がある。さらに疲労強度の向上代がばらつくという問題点がある。以上のように、従来の疲労強度の向上技術を、面外ガセット溶接継手に採用することは困難であり、たとえ採用できても疲労強度向上代が低いレベルに留まっていた。
また、溶接を行わずに製造した面外ガセット溶接継手形状に準じる形状を持つ金属部品においても主板または主管とリブ板が交差するリブ板端部は応力集中部となるため、疲労き裂が発生することが多く、溶接部の場合と同様、従来の疲労強度向上方法に関して問題点があった。
また、溶接を行わずに製造した面外ガセット溶接継手形状に準じる形状を持つ金属部品においても主板または主管とリブ板が交差するリブ板端部は応力集中部となるため、疲労き裂が発生することが多く、溶接部の場合と同様、従来の疲労強度向上方法に関して問題点があった。
本発明は、前述のような従来技術の問題点を解決し、建築、造船、橋梁、建設機械、海洋構造物などの溶接構造物に用いられる、疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた金属部品または金属製構造物およびそれらの製造方法を提供することを課題とする。
本発明は前述の課題を解決するために鋭意検討の結果なされたものであり、その要旨とするところは特許請求の範囲に記載した通りの下記内容である。
(1) 厚みt1の金属製の主板または主管から、長さl、高さh、厚みt2の板状の金属製リブが突き出た形状を有する、金属部品または金属製構造物であって、前記主板または主管と前記リブの交差するリブ板端部4から外部最大引張応力方向と平行な距離aがt2/4以上4・t2以下である位置5に、位置5から外部最大引張応力方向と平行の長さbがt2/4以上4・t2以下、位置5を中心として外部最大引張応力方向と垂直方向の長さLがt2/2以上(5/8)W以下(ここで、Wは金属製の主板の場合はその幅、主管の場合はその外円周長を意味する)である、板厚方向圧縮歪が0.5%以上25%以下の圧痕6を有し、該圧痕により、前記主板または主管とリブ板が交差するリブ板端部に圧縮残留応力が働いていることを特徴とする、リブ端部から主板または主管への疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた金属部品または金属製構造物。
(2) 厚みt1の金属製の主板または主管の表面に長さl、高さh、厚みt2の板状の金属製リブを形成した後、板厚方向圧縮歪が0.5%以上25%以下の圧痕6を、前記主板または主管と前記リブの交差するリブ板端部4から外部最大引張応力方向と平行な距離aがt2/4以上4・t2以下である主板または主管上の位置5に、位置5から外部最大引張応力方向と平行の長さbがt2/4以上4・t2以下、位置5を中心として外部最大引張応力方向と垂直方向の長さLがt2/2以上(5/8)W以下(ここで、Wは金属製の主板の場合はその幅、主管の場合はその外円周長を意味する)となる寸法で形成することを特徴とする、リブ端部から主板または主管への疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた金属部品または金属製構造物の製造方法。
本発明によれば、リブ端部から主板または主管への疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた金属部品または金属製構造物、例えば疲労強度の優れた面外ガセット溶接継手を効率的に得ることができるため、建築、造船、橋梁、建設機械、海洋構造物などの溶接構造物を建造するに際し、本発明を適用して、疲労強度に優れた溶接構造物を有利に提供することができ、また、溶接を用いずに作製した同様の形状の金属部品や構造部材においても疲労強度の向上が期待でき、その産業上の効果は計り知れない。
本発明の実施の形態について、図1〜図3を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明における面外ガセット溶接継手の実施形態を示す図で、図1(a)は平面図、図1(b)は側面図である。
図1において、主板1とリブ板2は、垂直に組み合わされ、その周囲の回し溶接部3により溶接される。なお、主板1は管材であってもよく、リブ板2は主板1に対して正確に垂直ではなくても、また、主板の材軸方向と正確に平行ではなくても本発明の効果に大きな差はない。また、リブ板2は一体整形されていたり、溶接以外の方法によってつけられている場合でもよく、リブ板が主板や主管と一体になっている場合に本発明の効果が発揮される。
主板1は、溶接構造物の強度部材として用いられ、リブ板2は強度部材以外の用途に用いられる。
回し溶接を行うとき、溶接の入熱によって止端部に引張残留応力が発生する。このとき、リブ板の溶接継手または面外ガセット溶接継手が、回し溶接部3の止端部の接線と外部最大引張応力方向が垂直となる回し溶接止端部4から外部最大引張応力方向と平行な距離aがt2/4以上4・t2以下である位置5に、位置5から外部最大引張応力方向と平行の長さbがt2/4以上4・t2以下、位置5を中心として外部最大引張応力方向と垂直の長さLがt2/2以上(5/8)W以下(ここで、Wは金属製の主板の場合はその幅、主管の場合はその外円周長を意味する)である、板厚方向圧縮歪が0.5%以上25%未満の圧痕6を有することによって、止端部4の引張残留応力が圧縮残留応力に変化し、疲労寿命が大幅に向上する。
距離aをt2/4以上4・t2以下としたのは、t2/4未満では、圧縮残留応力が形成されにくいことと、圧縮予歪付与部の変形により溶接止端部も変形してしまう可能性があり、き裂を誘発する可能性があるためであり、また4・t2を超えると圧縮残留応力が形成されず、本発明の効果が減少するからである。
なお、図1では溶接継手を例として取り上げたが、溶接ではなく、リブ板が主板と一体ものとして作製された形状であっても同様の効果がある。
図2は、主板1の板厚t1が25mm、リブ板2の板厚t2が12mm、bが12mm、Lが50mmの圧痕の形状、板厚方向圧縮予歪が1.25%のときの主板長手方向の残留応力分布と回し溶接止端部4からの距離aの関係を有限要素法解析により求めた図である。なお、主板1とリブ板2の降伏応力は330MPaとし、初期の溶接残留応力分布は考慮していない。
図2に示すように本発明によれば、回し溶接止端部4の残留応力を効率良く低下させることができ、疲労寿命を著しく向上させることができる。
長さbをt2/4以上、4・t2以下としたのは、t2/4未満では、疲労強度向上に十分な圧縮残留応力が形成されないからである。しかし、bを大きくすることは、圧縮残留応力の形成において問題はないが、圧縮予歪を付与するときの荷重が大きくなり、十分な圧縮予歪を付与することが困難となること、主板または主管に働く材軸方向の荷重で主板または主管降伏する荷重が低下することがあるため、4・t2を上限とした。
長さLをリブ板2の板厚t2の1/2以上(5/8)W以下(ここで、Wは金属製の主板の場合はその幅、主管の場合はその外円周長を意味する)としたのは、t2の1/2未満では、回し溶接止端全域に圧縮残留応力が形成されず、疲労寿命の向上効果があまり得られないからである。また、(5/8)W以下としたのはLを大きくしすぎると圧縮予ひずみにより部材全体が降伏し位置4に十分な圧縮応力が発生しなくなるためである。Lが大きすぎると圧縮予ひずみの荷重が増大するため、溶接部であれば高々t2に回し溶接脚長の2倍を足した程度の長さにすることが望ましい。
板厚方向圧縮予歪を0.5%以上25%以下としたのは、0.5%未満では、圧縮残留応力が十分形成されず、本発明の効果が減少するからである。ただし、LがW/3を超えるような場合5%以上では、部材全体が容易に降伏することがあり、疲労き裂発生防止効果が乏しいことがある。このため、5%以上の圧縮ひずみを与える場合にはLはW/2に限定することが望ましい。また、25%を超えるより大きなひずみでは効果が頭打ちもしくは減少することがある上に板厚の減少や部材の巨視的な変形が顕著となり部品や構造物としての形状精度が損なわれるため望ましくない。
図3は、主板1の板厚t1が25mm、リブ板2の板厚t2が12mm、距離aが6mm、bが12mm、Lが6mm=t2/2から50mm=(5/8)Wの圧痕形状のときの主板長手方向の残留応力分布と板厚方向圧縮予歪量の関係を有限要素法解析により求めた図である。なお、主板1とリブ板2の降伏応力は330MPaとし、初期の溶接残留応力分布は考慮していない。図3に示すように、Lの大きさと最大圧縮残留応力を発生させるひずみの大きさは関係しており、上述した、Lの寸法効果を説明している。
図3に示すように本発明によれば、回し溶接止端部4の残留応力を効率良く低下させることができ、疲労寿命を著しく向上させることができる。
Lが大きい場合には大きな圧縮ひずみを与えると部材断面全体が降伏することがあり効果は低いひずみに限られるが、圧縮予ひずみ部の面積を適切に選択すれば所望するひずみ量で効果が得られるように調節出来る。
Lが大きい場合には大きな圧縮ひずみを与えると部材断面全体が降伏することがあり効果は低いひずみに限られるが、圧縮予ひずみ部の面積を適切に選択すれば所望するひずみ量で効果が得られるように調節出来る。
圧縮負荷の回数は所定の歪範囲になるまで複数回押してよく、ポンチの大きさと強度の関係から圧縮負荷装置の負荷荷重が十分取れない場合は、ポンチの位置をずらしながら所定の歪負荷範囲になるまで複数回圧縮負荷を与えることで同様の効果が得られる。
圧縮予歪処理を行うためのポンチの形状としては、本発明の範囲で圧縮予歪処理ができれば、矩形、円形のどちらでも本発明の効果が得られる。また、ポンチの圧縮負荷面は平面でも曲面でもよく、多少の凹凸があってもかまわない。なお、ポンチの先端の角部が応力集中源となり疲労強度が低下する懸念については、圧縮予歪部直下は圧縮残留応力が最も高くなるので疲労き裂が発生する可能性は極めて低い。したがって、ポンチ先端の角部を滑らかにする必要はないが、作業の安全上、0.5mm以上のRを付けても本発明の効果には何ら影響を及ぼすことはない。
また、本発明の疲労強度の優れた面外ガセット溶接継手を用いて、建築、造船、橋梁、建設機械、海洋構造物などの溶接構造物を建造することにより、疲労強度に優れた溶接構造物を提供することができる。また、溶接を用いずに作製した同様の形状の金属部品や構造部材においても疲労強度の向上が期待できる。
以下実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
本発明の疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた金属部品または金属製構造物の実施例を表1から表2、および、図4から図5を用いて説明する。
本発明の疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた金属部品または金属製構造物の実施例を表1から表2、および、図4から図5を用いて説明する。
表1は、本実施例に用いた主板1のJIS規格(JIS G 3106準拠)、板厚、強度を示す。なお、リブ板2は、JIS G 3106に準拠したSM490の板厚12mmを用いた。
表2は、前述のA鋼〜C鋼からなる鋼板の面外ガセット溶接継手の止端部から離れた位置を種々の条件で板厚方向圧縮予歪を付与した面外ガセット溶接継手において、残留応力測定結果、および疲労試験結果を示す。
図4は、本実施例に用いた面外ガセット溶接継手を示す図である。溶接は、JIS YGW11の1.2mm径のソリッドワイヤを用いて、予熱を室温、入熱を1.5kJ/cmのCO2溶接を行った。なお、脚長は6〜10mmとなるように管理した。
図5は、板厚方向圧縮予歪の付与要領を示す図である。板厚方向圧縮予歪処理は、幅bがそれぞれ1mm、5mm、12mm、長さLがそれぞれ30mm、5mm、50mmの3種類のポンチを用いて実施した。
図6は図5と同じ形状を持つ試験体であるが、ポンチの形を丸形に変更し、圧縮ひずみの影響を調べたものである。
図6は図5と同じ形状を持つ試験体であるが、ポンチの形を丸形に変更し、圧縮ひずみの影響を調べたものである。
疲労試験条件は以下の通りとした。
・荷重負荷方式:軸引張、
・応力比:0.1、
・環境:室温大気中、
・試験応力範囲:150MPa
残留応力は、回し溶接止端部4から0.5mm離れた位置をX線sin2ψ法により測定した。
・荷重負荷方式:軸引張、
・応力比:0.1、
・環境:室温大気中、
・試験応力範囲:150MPa
残留応力は、回し溶接止端部4から0.5mm離れた位置をX線sin2ψ法により測定した。
No.1、No.12、No.23は、比較例であって、圧縮予歪処理を行わなかったので、回し溶接止端部4の残留応力は引張残留応力となるので疲労寿命は最も短くなっている。
No.2、No.3、No.13、No.14、No.24、No.25は、比較例であって、回し距離aと圧縮予歪量は本発明要件を満たしているが、長さbと長さLが、本発明要件を満たしておらず、回し溶接止端部の残留応力の低減効果が小さかったため、疲労寿命はあまり改善しなかった。
No.4、No.5、No.15、No.16、No.26、No.27は、比較例であって、長さbと長さLと圧縮予歪量は、本発明要件を満たしているが、距離aが本発明要件を満たしておらず、回し溶接止端部の残留応力の低減効果が小さかったため、疲労寿命はあまり改善しなかった。
No.6、No.7、No.17、No.18、No.28、No.29は、比較例であって、距離aと長さbと長さLは、本発明要件を満たしているが、圧縮予歪量が本発明要件を満たしておらず、回し溶接止端部の残留応力の低減効果が小さかったため、疲労寿命はあまり改善しなかった。
No.8、No.9、No.19、No.20、No.30、No.31は、比較例であって、長さbと長さLは、本発明要件を満たしているが、距離aと圧縮予歪量が本発明要件を満たしておらず、回し溶接止端部の残留応力の低減効果が小さかったため、疲労寿命はあまり改善しなかった。
No.10、No.11、No.21、No.22、No.32、No.33は、本発明例であって、本発明要件を全て満足した圧縮予歪処理を行ったため、回し溶接止端部4の残留応力を大幅に低減できたので、疲労寿命は大幅に向上した。
No.10’はNo.10の圧縮ひずみを大きくしたもので、本発明の範囲である。この試験片では、疲労寿命は長くなったもののNO.10ほどの効果は見られなかった。Lが大きい場合には大きな圧縮ひずみを与えると効果が低下することが確認された。
No.34からNo.38は丸形のポンチを使った実施例でありいずれも本発明の用件を満たしている。No.33までの試験の多くは角形のLが大きなポンチを使用したがこれらは断面の小さい丸形のポンチに比べて所定の圧縮ひずみを付与するのに大きな荷重が必要であった。断面の小さい丸形ポンチではいずれもよい疲労特性が得られており、比較的圧縮ひずみが大きい条件で長い疲労寿命が得られた。
No.10’はNo.10の圧縮ひずみを大きくしたもので、本発明の範囲である。この試験片では、疲労寿命は長くなったもののNO.10ほどの効果は見られなかった。Lが大きい場合には大きな圧縮ひずみを与えると効果が低下することが確認された。
No.34からNo.38は丸形のポンチを使った実施例でありいずれも本発明の用件を満たしている。No.33までの試験の多くは角形のLが大きなポンチを使用したがこれらは断面の小さい丸形のポンチに比べて所定の圧縮ひずみを付与するのに大きな荷重が必要であった。断面の小さい丸形ポンチではいずれもよい疲労特性が得られており、比較的圧縮ひずみが大きい条件で長い疲労寿命が得られた。
1 主板
2 リブ板またはガセット
3 回し溶接部
4 回し溶接止端部
5 回し溶接止端部4から距離a離れた位置
6 圧痕
7 角形ポンチ
8 丸形ポンチ
2 リブ板またはガセット
3 回し溶接部
4 回し溶接止端部
5 回し溶接止端部4から距離a離れた位置
6 圧痕
7 角形ポンチ
8 丸形ポンチ
Claims (2)
- 厚みt1の金属製の主板または主管から、長さl、高さh、厚みt2の板状の金属製リブが突き出た形状を有する、金属部品または金属製構造物であって、前記主板または主管と前記リブの交差するリブ板端部4から外部最大引張応力方向と平行な距離aがt2/4以上4・t2以下である位置5に、位置5から外部最大引張応力方向と平行の長さbがt2/4以上4・t2以下、位置5を中心として外部最大引張応力方向と垂直方向の長さLがt2/2以上(5/8)W以下(ここで、Wは金属製の主板の場合はその幅、主管の場合はその外円周長を意味する)である、板厚方向圧縮歪が0.5%以上25%以下の圧痕6を有し、該圧痕により、前記主板または主管とリブ板が交差するリブ板端部に圧縮残留応力が働いていることを特徴とする、リブ端部から主板または主管への疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた金属部品または金属製構造物。
- 厚みt1の金属製の主板または主管の表面に長さl、高さh、厚みt2の板状の金属製リブを形成した後、板厚方向圧縮歪が0.5%以上25%以下の圧痕6を、前記主板または主管と前記リブの交差するリブ板端部4から外部最大引張応力方向と平行な距離aがt2/4以上4・t2以下である主板または主管上の位置5に、位置5から外部最大引張応力方向と平行の長さbがt2/4以上4・t2以下、位置5を中心として外部最大引張応力方向と垂直方向の長さLがt2/2以上(5/8)W以下(ここで、Wは金属製の主板の場合はその幅、主管の場合はその外円周長を意味する)となる寸法で形成することを特徴とする、リブ端部から主板または主管への疲労き裂発生・進展抑止特性に優れた金属部品または金属製構造物の製造方法。
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