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JP2006342310A - 新規ポリイミド前駆体およびその利用 - Google Patents

新規ポリイミド前駆体およびその利用 Download PDF

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JP2006342310A
JP2006342310A JP2005171648A JP2005171648A JP2006342310A JP 2006342310 A JP2006342310 A JP 2006342310A JP 2005171648 A JP2005171648 A JP 2005171648A JP 2005171648 A JP2005171648 A JP 2005171648A JP 2006342310 A JP2006342310 A JP 2006342310A
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JP2005171648A
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Yoshifumi Okada
好史 岡田
Toshio Yamanaka
俊夫 山中
Kohei Kojima
広平 小島
Hitoshi Nojiri
仁志 野尻
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Kaneka Corp
Original Assignee
Kaneka Corp
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Abstract

【課題】リジット及びフレキシブルプリント基板用途として用いることが可能な、200℃以下でイミド化することが出来るポリイミド前駆体及びそれを用いた感光性組成物を提供する。
【解決手段】イミド基間の連結基として、炭素−炭素二重結合を側鎖に有するすでに閉環しているイミド構造と、シリコンジアミン由来のポリアミド酸構造とを有するポリイミド前駆体、及び、それに加え炭素−炭素二重結合を有する(メタ)アクリル化合物と光反応開始剤を含む感光性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、部分イミド化したポリイミド前駆体およびその利用に関するものである。
ポリイミドは、種々の有機ポリマ−の中でも耐熱性に優れているため、宇宙、航空分野から電子通信分野、OA機器分野など幅広く用いられている。特に近年、電子機器の高機能化、高性能化、小型化が急速に進んでおり、それに伴い電子部品の小型化や軽量化が求められており、感光性のポリイミドが用いられるようになってきている。
感光性ポリイミドは、ポリアミド酸に、3級アミンと(メタ)アクロイル基を有する化合物を混合して、感光性ポリイミドとしたイオン結合型感光性ポリイミド(特許文献1を参照)、ポリアミド酸のカルボキシル基に、エステル結合を介してメタクロイル基を導入したエステル結合型感光性ポリイミド(特許文献2、および特許文献3を参照)、メタクロイル基を有するイソシアネート化合物を、ポリアミド酸のカルボキシル基部位に導入した感光性ポリイミド(特許文献4、特許文献5、特許文献6、および特許文献7を参照)、およびポリアミド酸と(メタ)アクリル化合物とを混合した感光性ポリイミド(特許文献8を参照)が開発された。
しかし、これらの感光性ポリイミドは、ポリアミド酸の状態で露光・現像したのちにイミド化して初めて得られるため250℃以上の温度をFPCにかけなければならなかったこと、感光性ポリイミドによってはアクロイル基を熱により除去する必要がありその際に膜厚減少が大きいという問題があった。また、250℃以上の加熱が必要なことから、他の構成材を劣化させてしまうことより、リジット及びフレキシブルプリント基板用途として感光性ポリイミドを用いることは出来なかった。
特開昭54−145794号公報(昭和54(1979)年11月14日公開) 特公昭55−030207号公報(昭和55(1980)年8月9日公開) 特公昭55−041422号公報(昭和55(1980)年10月24日公開) 特開昭59−160140号公報(昭和59(1984)年9月10日公開) 特開平03−170547号公報(平成3(1991)年7月24日公開) 特開平03−186847号公報(平成3(1991)年8月14日公開) 特開昭61−118424号公報(昭和61(1986)年6月5日公開) 特開平11−52569号公報(平成11(1999)年2月26日公開)
リジット及びフレキシブルプリント基板用途として感光性ポリイミドを用いることが可能な、200℃以下の低温でイミド化することが出来るポリイミド前駆体及びそれを用いた感光性組成物を提供することを目的とする。
本発明は以下の炭素−炭素二重結合を側鎖に有する部分イミド化したポリイミド前駆体及びそれと炭素−炭素二重結合を有する(メタ)アクリル化合物を必須成分とする感光性樹脂組成物を提供するものであり、これにより上記課題を解決しうる。
本発明の第1は、少なくとも式(1)の構造と式(2)の構造を1分子中に有するポリイミド前駆体である。
Figure 2006342310
Figure 2006342310
(式中Rは4価の有機基を示し、Rは、少なくとも1つ以上の炭素−炭素二重結合を有する1価の有機基を側鎖に有する、2価の有機基、Rは式(3)を示し、式(3)中、、Rは、同一であっても異なっていても良く、メチル基・エチル基・フェニル基のいずれかを示し、x=2〜10、y=4〜30を示す。)
Figure 2006342310
本発明により、200℃以下の低温でイミド化することが出来る。
本発明の第2は、第1の発明に記載の式(1)及び式(2)に加えて、式(4)の構造を1分子中に有するポリイミド前駆体である。
Figure 2006342310
(式中、Rは2価の有機基を示す。)
本発明の第3は、前記ポリイミド前駆体中の全R、R、R中、前記式(1)のRのモル分率が1〜80%であり、前記式(2)のRのモル分率が10〜90%であり、前記式(4)のRのモル分率が0〜70%であることを特徴とする第2の発明に記載のポリイミド前駆体である。
本発明の第4は、前記式(1)において、Rが式(5)であることを特徴とする第1〜3の発明に記載のポリイミド前駆体である。
Figure 2006342310
(Rは、同一であっても異なっていても良く、炭素−炭素二重結合を有する1価の有機基もしくは水素のいずれか一方を示し、Rは、同一であっても異なっていても良く、−,−(C=O)−,−C(CH)−,−CH−,−SO−,−O−,−C(CF)−,−CH(CH)−,−C(CH)(CHCH)−,シクロヘキシルのいずれかを示し、Rは、同一であっても異なっていても良く、H,CH−,CHCH−,OH,COOHのいずれかを示し、mは0〜3を示す。但し、式(5)中には少なくとも1つ以上の、炭素−炭素二重結合を有する1価の有機基が存在するものとする。)
本発明の第5は、前記式(1)において、Rが式(6)であることを特徴とする第1〜3の発明に記載のポリイミド前駆体である。
Figure 2006342310
(Rは、同一であっても異なっていても良く、炭素−炭素二重結合を有する1価の有機基もしくは水素のいずれか一方を示し、Rは、同一であっても異なっていても良く、−,−(C=O)−,−C(CH)−,−CH−,−SO−,−O−,−C(CF)−,−CH(CH)−,−C(CH)(CHCH)−,シクロヘキシルのいずれかを示し、Rは、同一であっても異なっていても良く、H,CH−,CHCH−,OH,COOHのいずれかを示し、nは1〜4を示す。但し、式(6)中には少なくとも1つ以上の、炭素−炭素二重結合を有する1価の有機基が存在するものとする。)
本発明の第6は、第1〜5の発明に記載の(A)ポリイミド前駆体100重量部に加えて、(B)炭素−炭素二重結合を有する(メタ)アクリル化合物1〜400重量部を必須成分とする感光性樹脂組成物である。本発明により、200℃以下の低温でイミド化でき、リジット及びフレキシブルプリント基板用途等種々に用いる事が出来る。
本発明の第7は、第6の発明に加えて、(C)光反応開始剤0.01〜50重量部を必須成分とする感光性樹脂組成物である。
本発明の第8は、第7の発明に加えて、(D)炭素−炭素二重結合および3級アミノ基を分子内に有する化合物或いは炭素−炭素二重結合およびアミド基を有する化合物0.01〜30重量部を必須成分とする感光性樹脂組成物である。
本発明の第9は、第6〜8の発明のいずれかに記載の感光性樹脂組成物からなることを特徴とする感光性ドライフィルムレジストである。
本発明の第10は、第9の発明に記載の感光性ドライフィルムレジストを絶縁保護層として形成してなることを特徴とするプリント配線板である。
本発明のポリイミド前駆体は、以上のように特定の構造のジアミンを含有し、部分イミド化した部位に炭素−炭素二重結合を有する有機基を側鎖に有している。したがって、上記ポリイミド前駆体と炭素−炭素二重結合を有する(メタ)アクリル化合物とを含有してなる感光性樹脂組成物は従来のイミド系感光性樹脂組成物よりも低い温度でイミド化させることが可能となる。それゆえ、プリント基板等の電子部品に用いた場合、イミド化時の加熱によって、他の構成材が熱劣化することを防ぐという効果を奏する。
本発明に用いられるポリイミド前駆体について説明する。本発明はこれに限定されるものではない。
<(A)ポリイミド前駆体>
本発明は以下の炭素−炭素二重結合を側鎖に有する部分イミド化したポリイミド前駆体であり、下記式(1)と式(2)の構造を有する。
Figure 2006342310
Figure 2006342310
(式中Rは4価の有機基を示し、Rは、少なくとも1つ以上の炭素−炭素二重結合を有する1価の有機基を側鎖に有する、2価の有機基、Rは式(3)を示し、式(3)中、、Rは、同一であっても異なっていても良く、メチル基・エチル基・フェニル基のいずれかを示し、x=2〜10、y=4〜30を示す。)
Figure 2006342310
(OH基を有する酸二無水物末端のポリアミド酸のオリゴマー(P))
スキーム(1)のようにまず最初に、酸二無水物とOH基を有するジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、OH基を有する酸二無水物末端のポリアミド酸のオリゴマー(P)を合成する。この際の当量数は、酸二無水物>OH基を有するジアミン化合物、とする。
Figure 2006342310
(式中Rは4価の有機基を示し、RはOH基を有するジアミンからOH基とアミノ基とを除いた有機基を示し、oは1〜4の整数を示す。)
具体的には、酸二無水物とOH基を有するジアミン化合物とを有機溶媒中で80℃以下、好ましくは50℃以下の反応温度下に1〜12時間付加重合反応させて、酸二無水物末端のポリアミド酸のオリゴマー(P)が得られる。この際の当量数は、酸二無水物>OH基を有するジアミン化合物であり、酸二無水物÷OH基を有するジアミン化合物のモル比は、1より大きく10以下であり、好ましくは1.1以上5以下であり、更に好ましくは1.3以上3以下である。
この重合反応における有機溶媒として、例えばN,N−ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチレンホスホアミド等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。
(OH基を有する酸二無水物末端のポリイミドオリゴマー(Q))
次に、OH基を有する酸二無水物末端のポリイミドオリゴマー(Q)の合成法について説明する。
上記のようにして得られた酸二無水物末端のポリアミド酸のオリゴマー(P)は、スキーム(2)のように脱水環化され、OH基を有する酸二無水物末端のポリイミドオリゴマー(Q)となる。脱水環化する方法は公知の方法を用いることができる。例えば、トルエン、キシレン等の還流による熱環化法或いは無水酢酸とピリジン等の芳香族3級アミンによる化学環化法等を使用することができる。
Figure 2006342310
(式中Rは4価の有機基を示し、RはOH基を有するジアミンからOH基とアミノ基とを除いた有機基を示し、oは1〜4の整数を示す。)
その他のポリアミド酸をポリイミドに脱水環化する方法として、ポリアミド酸溶液を減圧下で、加熱・脱水する方法がある。この方法は、イミド化により生成する水を加熱・減圧し、積極的に系外に除去するため、加水分解を抑えることができる。また、用いた原料の酸二無水物中に、加水分解により開環したテトラカルボン酸或いは、酸二無水物の片方が加水開環したもの等が混入することによってポリアミド酸の重合反応が停止した場合でも、イミド化の際に減圧・加熱することにより、開環した酸無水物が再び閉環することが期待できる。
(酸二無水物)
本発明には、酸二無水物であればすべて用いる事ができる。酸二無水物であれば特に限定されないが、例えば2,2´−ヘキサフルオロプロピリデンジフタル酸二無水物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾエート−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物等の脂肪族または脂環式テトラカルボン酸二無水物;ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物等を挙げることができる。これらのテトラカルボン酸二無水物は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
有機溶媒への溶解性の高いポリイミドを得るためには、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2‘−ヘキサフルオロプロピリデンジフタル酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビスフタル酸無水物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾエート−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2-エタンジベンゾエート-3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物を一部用いることが望ましい。
(OH基を有するジアミン化合物)
本発明には、OH基を有するジアミン化合物であればすべて用いる事が出来、特に限定されないが好ましい構造は、一般式(7)および一般式(8)で表すことが出来る。
Figure 2006342310
(Rは、同一であっても異なってもよく、−,−(C=O)−,−C(CH)−,−CH−,−SO−,−O−,−C(CF)−,−CH(CH)−,−C(CH)(CHCH)−,シクロヘキシルを、R10は、同一であっても異なってもよく、H,CH−,CHCH−を、mは0〜3を示す。)
Figure 2006342310
(Rは、同一であっても異なってもよく、−,−(C=O)−,−C(CH)−,−CH−,−SO−,−O−,−C(CF)−,−CH(CH)−,−C(CH)(CHCH)−,シクロヘキシルを、R10は、同一であっても異なっても良く、H,CH−,CHCH−を、nは1〜4を示す。)
式(7)の具体的な、化合物名として、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、4,4‘−ジアミノ−2,2’−ジヒドロキシビフェニル、4,4‘−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラヒドロキシビフェニル等のヒドロキシビフェニル化合物類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、2,2−ビス[3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル]ヘキサフルオロプロパン等のヒドロキシジフェニルメタン等のヒドロキシジフェニルアルカン類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジヒドロキシジフェニルエーテル等のヒドロキシジフェニルエーテル化合物、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン等のジフェニルスルフォン化合物、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジハイドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジハイドロキシジフェニルメタン等を例示することが出来る。
式(8)の具体的な、化合物名として、2,2′-メチレンビス{4-メチル-6-(3,5-ジメチル-4-アミノベンジル)フェノール}、2、6−ビス(3,5−ジメチル−4−アミノベンジル)−4−メチルフェノール、2,2’−ビス{4−メチル−6−(3,5−ジメチル−4−アミノベンジル)フェノール}−2,6−(4−メチルフェノール)等を例示することが出来る。
それ以外に使用することが出来るOH基を有するジアミン化合物として4,6−ジアミノレゾルシノール、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラヒドロキシジフェニルスルフォン、2,2−ビス[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]プロパン等のビス[(ヒドロキシフェニル)フェニル]アルカン化合物類、2,2−ビス[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]スルフォン等のビス[(ヒドロキシフェノキシ)フェニル]スルフォン化合物、2,4−ジアミノフェノール等のジアミノフェノール類、4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドキシフェノキシ)ビフェニル等のビス(ヒドキシフェノキシ)ビフェニル化合物類等を例示することが出来る。
(炭素−炭素二重結合を有する酸二無水物末端イミドオリゴマー(R))
次いで、スキーム(3)で示すように、OH基を有する酸二無水物末端のポリイミドオリゴマー(Q)に炭素−炭素二重結合を有する1価の有機基を導入する方法について説明する。
Figure 2006342310
(式中Rは4価の有機基を示し、RはOH基を有するジアミンからOH基とアミノ基とを除いた有機基を示し、R11は炭素−炭素二重結合を有する1価の有機基を、oは1〜4の整数を示し、pは1〜50の整数を示す。)
炭素−炭素二重結合を有する酸二無水物末端イミドオリゴマー(R)は、OH基を有する酸二無水物末端のポリイミドオリゴマー(Q)と、無水メタクリル酸、無水クロトン酸、無水アンゲリル酸、無水4−メチル−2−ペンテン酸、無水2−メチル−4−ペンテン酸、無水2−メチル−2−ペンテン酸、無水2−ヘプテン酸、無水3−ヘプテン酸、無水2−オクテン酸、無水3−オクテン酸等の炭素−炭素二重結合を有する酸無水物、とを反応させることにより容易に合成することが出来る。酸無水物を反応溶媒として用いても良いし、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトン等、更にはキシレン、トルエンのような芳香族炭化水素等を溶媒として用いてもよい。反応温度は、30〜150℃程度で、反応時間は1〜10時間程度である。また、触媒として、トリエチルアミン、ピリジン等の3級アミンを加えると反応時間が短くなる傾向にある。
また、別の方法として、炭素−炭素二重結合を有する酸二無水物末端イミドオリゴマー(R)は、OH基を有する酸二無水物末端のポリイミドオリゴマーと、メタクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、アンゲリル酸、4−メチル−2−ペンテン酸、2−メチル−4−ペンテン酸、2−メチル−2−ペンテン酸、2−ヘプテン酸、3−ヘプテン酸、2−オクテン酸、3−オクテン酸等の炭素−炭素二重結合を有する酸、とをトリエチルアミン、ピリジン等の3級アミンの存在下で、ジシクロカルボジイミド等の脱水剤にて脱水エステル化することにより、容易に合成することが出来る。反応溶媒としてジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒、あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトン等、更にはキシレン、トルエンのような芳香族炭化水素等を用いることができる。反応温度は、室温〜150℃程度で、反応時間は1〜10時間程度である。
さらに、炭素−炭素二重結合を有する酸二無水物末端イミドオリゴマー(R)を得る別の方法として、以下のような方法がある。
Figure 2006342310
(式中Rは4価の有機基を示し、RはOH基を有するジアミンからOH基とアミノ基とを除いた有機基を、oは1〜4の整数を示し、pは1〜50の整数を示す。)
すなわち、スキーム(4)のように、酸二無水物とOH基を有するジアミン化合物を反応させて得られるOH基を有する酸二無水物末端のポリアミド酸オリゴマー(P)を合成した後で、イソキノリン類、βピコリン等のピコリン類、ピリジン類等の3級アミンの存在下で、無水メタクリル酸・無水メタクリル酸、無水クロトン酸、無水アンゲリル酸、無水4−メチル−2−ペンテン酸、無水2−メチル−4−ペンテン酸、無水2−メチル−2−ペンテン酸、無水2−ヘプテン酸、無水3−ヘプテン酸、無水2−オクテン酸、無水3−オクテン酸等の炭素−炭素二重結合を有する酸無水物等の2重結合を有する無水物とを反応させることで、イミド化と炭素−炭素二重結合の導入を同時に行うことができる。
(ポリイミド前駆体)
このようにして得られた炭素−炭素二重結合を有する酸二無水物末端イミドオリゴマー(R)と式(9)で表されるシリコンジアミンとを有機溶媒中で100℃以下、好ましくは50℃以下の反応温度下に0.5〜12時間付加重合反応させることにより、本発明のポリイミド前駆体を合成することが出来る。
Figure 2006342310
(式中、Rは、同一であっても異なっていても良く、メチル基・エチル基・フェニル基のいずれかを示し、x=2〜10、y=4〜30を示す。)
発明のポリイミド前駆体は、0.5g/N−メチル−2−ピロリドン100mlの濃度溶液として、30℃における対数粘度が 0.2〜4.0の範囲になるように分子量をコントロールすることがこのましく、より好ましくは0.3〜 2.0の範囲である。
この重合反応における有機溶媒として、例えばN,N−ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチレンホスホアミド、ジオキソラン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。
通常、芳香族ジアミン由来のポリアミド酸を閉環してイミド化する際には、スキーム(5)に表されるように、分子鎖長として縮む必要がある。よって、イミド化するには分子鎖全体が運動できる温度以上に加熱する必要があり、250℃以上の高温にすることが必要である。
Figure 2006342310
それに反して、スキーム(6)に表されるようにシリコンジアミン由来のポリアミド酸は、シロキサン部位が低温で自由に振動できるため、分子鎖全体が運動できる温度以下の温度でも、イミド化することができる。よって、本発明のポリイミド前駆体は、シリコンジアミン由来のポリアミド酸以外の部位を既にイミド化しているため、200℃以下の低温でイミド化を行うことが出来るのである。また、シリコンジアミン由来ポリアミド酸のカルボン酸の影響で、感光性樹脂として用いた際には、現像液のアルカリ性溶液により現像可能となる。
言い換えると本発明のポリイミド前駆体は、シリコンジアミン由来のポリアミド酸を残し、それ以外のジアミン由来のポリアミド酸はすべてイミド化したものである。
Figure 2006342310
(式(4)の構造を有するポリイミド前駆体)
本発明には、式(1)、式(2)以外に式(4)の構造を有しても良い。式(4)の構造を導入するために用いられる酸二無水物末端のポリイミドオリゴマーの合成法について説明する。
最初に、酸二無水物とジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、酸二無水物末端のポリアミド酸のオリゴマーを合成する。この際の当量数は、酸二無水物>ジアミン化合物とする。ついで、酸二無水物末端オリゴマーのポリアミド酸を、脱水環化して酸二無水物末端オリゴマーとする。酸二無水物末端のポリアミド酸のオリゴマーの合成方法や脱水環化して酸二無水物末端ポリイミドオリゴマーとするイミド化方法は、既述のOH基を有する酸二無水物末端ポリイミドオリゴマー(Q)と同様である。用いることのできるジアミン化合物は、アミノ基を2個有するジアミン化合物であればすべて用いる事が出来る。ジアミン化合物であれば特に限定されないが、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノフェニルエタン、4,4’−ジアミノフェニルエーテル、4,4’−ジジアミノフェニルスルフィド、4,4’−ジジアミノフェニルスルフォン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,5−ジアミノ−3‘−トリフルオロメチルベンズアニリド、3,5−ジアミノ−4’−トリフルオロメチルベンズアニリド、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,7−ジアミノフルオレン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)−ビフェニル、1,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル等の芳香族ジアミン;ジアミノテトラフェニルチオフェン等の芳香環に結合された2個のアミノ基と当該アミノ基の窒素原子以外のヘテロ原子を有する芳香族ジアミン;1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソフォロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6,2,1,02.7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)等の脂肪族ジアミンおよび脂環式ジアミン、4,6−ジアミノレゾルシノール、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、4,4‘−ジアミノ−2,2’−ジヒドロキシビフェニル、4,4‘−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラヒドロキシビフェニル等のヒドロキシビフェニル化合物類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、2,2−ビス[3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラヒドロキシジフェニルメタン等のヒドロキシジフェニルメタン等のヒドロキシジフェニルアルカン類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラヒドロキシジフェニルエーテル等のヒドロキシジフェニルエーテル化合物、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラヒドロキシジフェニルスルフォン等のジフェニルスルフォン化合物、2,2−ビス[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]プロパン等のビス[(ヒドロキシフェニル)フェニル]アルカン化合物類、2,2−ビス[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]スルフォン等のビス[(ヒドロキシフェノキシ)フェニル]スルフォン化合物、2,4−ジアミノフェノール等のジアミノフェノール類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジハイドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジハイドロキシジフェニルメタン、4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドキシフェノキシ)ビフェニル等のビス(ヒドキシフェノキシ)ビフェニル化合物類、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジハイドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジハイドロキシジフェニルメタン、2,2−ビス[3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル]プロパン、4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドキシフェノキシ)ビフェニル等のビス(ヒドキシフェノキシ)ビフェニル化合物類等、2,5−ジアミノテレフタル酸等のジアミノフタル酸類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジカルボキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジカルボキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラカルボキシビフェニル等のカルボキシビフェニル化合物類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジカルボキシジフェニルメタン、2,2−ビス[3−アミノ−4−カルボキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−アミノ−3−カルボキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−カルボキシフェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラカルボキシジフェニルメタン等のカルボキシジフェニルアルカン類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジカルボキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラカルボキシジフェニルエーテル等のカルボキシジフェニルエーテル化合物、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジカルボキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジカルボキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラカルボキシジフェニルスルフォン等のジフェニルスルフォン化合物、2,2−ビス[4−(4−アミノ−3−カルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン等のビス[(カルボキシフェノキシ)フェニル]アルカン化合物類、2,2−ビス[4−(4−アミノ−3−カルボキシフェノキシ)フェニル]スルフォン等のビス[(カルボキシフェノキシ)フェニル]スルフォン化合物、3,5−ジアミノ安息香酸等のジアミノ安息香酸類をあげることができる。これらのジアミン化合物は単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。これらのジアミン化合物を導入すれば、本発明のポリイミド前駆体を感光性樹脂として用いた場合、現像液に用いられるアルカリ水溶液への溶解性が向上するため好ましい。特にこれらのジアミンの中でも、式(7)、式(8)、式(10)に示される化合物を少なくとも一部用いる事が好ましく、更に好ましくはシリコンジアミン以外のジアミン成分中の5%モル以上、特に好ましくは10モル%以上用いる事が好ましい。
Figure 2006342310
(Rは、同一であっても異なってもよく、−,−(C=O)−,−C(CH)−,−CH−,−SO−,−O−,−C(CF)−,−CH(CH)−,−C(CH)(CHCH)−,シクロヘキシルを、R10は、同一であっても異なってもよく、H,CH−,CHCH−を、mは0〜3を示す。)
Figure 2006342310
(Rは、同一であっても異なってもよく、−,−(C=O)−,−C(CH)−,−CH−,−SO−,−O−,−C(CF)−,−CH(CH)−,−C(CH)(CHCH)−,シクロヘキシルを、R10は、同一であっても異なっても良く、H,CH−,CHCH−を、nは1〜4を示す。)
Figure 2006342310
(Rは、同一であっても異なってもよく、−,−(C=O)−,−C(CH)−,−CH−,−SO−,−O−,−C(CF)−,−CH(CH)−,−C(CH)(CHCH)−,シクロヘキシルを、R10は、同一であっても異なってもよく、H,CH−,CHCH−を、rは0〜4を示す。)
式(4)の構造を本発明のポリイミド前駆体中に導入するために用いられる、酸二無水物末端のポリイミドオリゴマーは、ジイソシアネートと酸二無水物とを反応しても合成することが出来る。ジイソシアネートと酸二無水物による酸二無水物末端オリゴマーの合成法について説明する。
酸二無水物とジイソシアネート化合物とを有機溶媒中で1〜12時間重縮合反応させることにより、脱炭酸して酸二無水物末端オリゴマーのオリゴマーが得られる。この際の当量数は、酸二無水物>ジイソシアネート化合物であり、酸二無水物÷ジイソシアネート化合物の比は、1より大きく10以下であり、好ましくは1.1以上5以下であり、更に好ましくは1.3以上3以下である。
酸二無水物とジイソシアネート化合物とを有機溶媒中で重縮合反応させる条件としては、例えばN,N−ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチレンホスホアミド等の極性溶媒中で、室温〜80℃で加熱後、更に150〜200℃程度に過熱して反応を促進させる。この際、減圧することにより脱炭酸反応が促進されるためより好ましい。
本発明のポリイミド前駆体に用いられる酸二無水物は、酸二無水物とジアミン化合物を反応させて得られる酸二無水物末端のポリイミドオリゴマーの合成法の際に用いたものと同様の酸二無水物を用いる事ができる。
本発明のポリイミド前駆体に用いられるジイソシアネートは、ジイソシアネートであれば、特に限定されないが、以下のジイソシアネートを例示することが出来る。 例えば、1,4−テトラメチレンジイソシアネ−ト、 1,5−ペンタメチレンジイソシアネ−ト、 1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、 2,2,4−トリメチル−1,6−へキサメチレンジイソシアネ−ト、リジンジイソシアネ−ト、3−イソシアネ−トメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネ−ト(イソホロンジイソシアネ−ト)、1,3−ビス(イソシアネ−トメチル)−シクロヘキサン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ−ト、トリレンジイソシアネ−ト、 4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、1,5−ナフタレンジイソシアネ−ト、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネ−ト、カルボジイミド化ジフェニルメタンポリイソシアネ−ト、トリジンジイソシアネ−ト、2,4−トリレンジイソシアネ−ト、2,6−トリレンジイソシアネ−ト、キシリレンジイソシアネ−ト、テトラメチルキシレンジイソシアネ−ト、水添ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、水添キシリレンジイソシアネ−ト、ダイマ−酸ジイソシアネ−ト、ノルボルネンジイソシアネ−ト等を上げることが出来る。 このようにして得られた酸二無水物末端ポリイミドオリゴマーと前述のスキーム(3)のように合成した炭素−炭素2重結合を有する1価の有機基が導入された酸二無水物末端ポリイミドオリゴマーとを前述の式(9)のシリコンジアミンに溶媒中で反応させることにより、本発明のポリイミド前駆体を合成することが出来る。合成条件は、前述のOH基を有する酸二無水物末端のポリイミドオリゴマー(Q)と式(9)で表されるシリコンジアミンとの反応条件と同じである。
好ましいポリイミド前駆体中の式(1)と式(2)と式(4)の構成モル分率、すなわち、前記ポリイミド前駆体中の全R、R、R中の各R、R、Rのモル分率は、前記式(1)のRのモル分率が1〜80%であり、前記式(2)のRのモル分率が10〜90%であり、前記式(4)のRのモル分率が0〜70%である。更に好ましくは、前記式(1)のRのモル分率が3〜70%であり、前記式(2)のRのモル分率が20〜80%であり、前記式(4)のRのモル分率が0〜60%である。この範囲を逸脱すると、良好な感光能が得られなかったり、耐熱性が損なわれる場合がある。
(COOH基を有する酸二無水物末端のポリアミド酸のオリゴマー)
本発明においては、上述したOH基を有するジアミン化合物を用いて、(A)ポリイミド前駆体を合成する方法とは別に、以下のCOOH基を有するジアミン化合物を用いても、(A)ポリイミド前駆体を合成することができる。
(COOH基を有するジアミン化合物)
本発明には、COOH基を有するジアミン化合物であればすべて用いる事が出来、特に限定されないが好ましい構造は、一般式(10)で表すことが出来る。
Figure 2006342310
(Rは、同一であっても異なってもよく、−,−(C=O)−,−C(CH)−,−CH−,−SO−,−O−,−C(CF)−,−CH(CH)−,−C(CH)(CHCH)−,シクロヘキシルを、R10は、同一であっても異なってもよく、H,CH−,CHCH−を、rは0〜4を示す。)
(COOH基を有するジアミン化合物を用いた(A)ポリイミド前駆体)
上記で説明した、OH基を有するジアミン化合物を用いた、(A)ポリイミド前駆体の合成方法において、OH基を有するジアミン化合物を用いる代わりに、上述したCOOH基を有するジアミン化合物を用い、その他は同様の合成方法により、(A)ポリイミド前駆体を合成することが出来る。
このようにして、得られた(A)ポリイミド前駆体は、感光性樹脂組成物に利用することが出来る。
以下では、前記で得られた(A)ポリイミド前駆体以外の、感光性樹脂組成物の成分である、(B)成分、(C)成分、(D)成分、その他の成分、を説明する。
<(B)不飽和二重結合を有する(メタ)アクリル化合物>
次に、本発明に用いられる(B)成分である不飽和二重結合を有する(メタ)アクリル化合物について説明する。
本発明のポリイミド組成物に加えて、(B)不飽和二重結合を有する(メタ)アクリル化合物を加えて感光性樹脂組成物とする。本発明に用いられる(メタ)アクリル化合物は、不飽和二重結合を有していれば特に限定されないが、以下のものを例示することが出来る。
例えば、ビスフェノールF EO変性(n=2〜50)ジアクリレート、ビスフェノールA EO変性(n=2〜50)ジアクリレー・、スフェノールS EO変性(n=2〜50)ジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、テトラメチロールプロパンテトラアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、テトラメチロールプロパンテトラメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、β−メタクロイルオキシエチルハイドロジェンフタレート、β−メタクロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、β−アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、ラウリルアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ1,3ジメタクロキシプロパン、2,2−ビス[4−(メタクロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタクロキシ・ジエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタクロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、ポリエチレングリコールジクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2−ビス[4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、2−ヒドロキシ1−アクリロキシ3−メタクロキシプロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、メトキシジプロピレングリコールメタクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコールアクリレート、1−アクリロイルオキシプロピル−2−フタレート、イソステアリルアクリレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテルアクリレート、ノニルフェノキシエチレングリコールアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジメタクリレート、1,6−メキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールメタクリレート、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジメタクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、2,2−水添ビス[4−(アクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシ・ポリプロポキシ)フェニル]プロパン、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジアクリレート、エトキシ化トチメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トチメチロールプロパントリアクリレート、イソシアヌル酸トリ(エタンアクリレート)、ペンタスリトールテトラアクリレート、エトキシ化ペンタスリトールテトラアクリレート、プロポキシ化ペンタスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトレアクリレート、ジペンタエリスリトールポリアクリレート、イソシアヌル酸トリアリル、グリシジルメタクリレート、グリシジルアリルエーテル、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−s−トリアジン、トリアリル1,3,5−ベンゼンカルボキシレート、トリアリルアミン、トリアリルシトレート、トリアリルフォスフェート、アロバービタル、ジアリルアミン、ジアリルジメチルシラン、ジアリルジスルフィド、ジアリルエーテル、ザリルシアルレート、ジアリルイソフタレート、ジアリルテレフタレート、1,3−ジアリロキシ−2−プロパノール、ジアリルスルフィドジアリルマレエート、4,4‘−イソプロピリデンジフェノールジメタクリレート、4,4‘−イソプロピリデンジフェノールジアクリレート等を例示することができる。架橋密度を向上するためには、特に2官能以上のモノマーを用いることが望ましい。
その他の炭素−炭素2重結合を有する化合物として、スチレン、ジビニルベンゼン、ビニル−4−t−ブチルベンゾエート、ビニルn−ブチルエーテル、ビニルisoブチルエーテル、ビニルn−ブチレート、ビニル−n−カプロレート、ビニルn−カプリレート等のビニル化合物、イソシアヌル酸トリアリル、フタル酸ジアリルエーテル等のアリル化合物を使用しても良い。
この炭素−炭素2重結合を有する化合物は、本発明のポリイミド前駆体100重量部に対し、1〜400重量部配合することが好ましく、3〜300重量部の範囲がさらに好ましい。1〜400重量部の範囲を逸脱すると、目的とする効果が得られない可能性がある。なお、炭素−炭素二重結合を有する化合物として、1種類の化合物を用いても良いし、数種を混合して用いてもよい。
<(C)光反応開始剤>
本発明に用いられる(C)成分である光反応開始剤について説明する。
本発明の光反応開始剤とは、光照射によりラジカルを発生する化合物の総称である。250〜450nmの光照射により、ラジカルを発生するものであれば特に限定されないが以下のものを例示することができる。
例えば、下記式(11)・式(12)で表されるアシルフォスフィンオキシド化合物が挙げられる。これにより発生したラジカルは、2重結合を有する反応基(ビニル・アクロイル・メタクロイル・アリル等)と反応し架橋を促進する。
Figure 2006342310
Figure 2006342310
(式中、R13,R14,R15,R16,R17,R18は、C−,C(CH)−,C(CH−,(CHC−,CCl−,メトキシ基,エトキシ基のいずれかを表す。)
特に式(12)で表されるアシルフォスフィンオキシドは、光硬化性が高く好ましい。
また、光反応開始剤として、種々のパーオキサイドと、下記の増感剤とを組み合わせて用いることができる。特に3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンと増感剤との組み合わせが特に好ましい。
本発明で用いられる感光性樹脂組成物は、実用に供しうる感光感度を達成するため、増感剤を含むことができる。増感剤の好ましい例としては、ミヒラケトン、ビス−4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ベンゾフェノン、カンファーキノン、ベンジル、4,4’−ジメチルアミノベンジル、3,5−ビス(ジエチルアミノベンジリデン)−N−メチル−4−ピペリドン、3,5−ビス(ジメチルアミノベンジリデン)−N−メチル−4−ピペリドン、3,5−ビス(ジエチルアミノベンジリデン)−N−エチル−4−ピペリドン、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノ)クマリン、リボフラビンテトラブチレート、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、3,5−ジメチルチオキサントン、3,5−ジイソプロピルチオキサントン、1−フェニル−2−(エトキシカルボニル)オキシイミノプロパン−1−オン、ベンゾインエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンズアントロン、5−ニトロアセナフテン、2−ニトロフルオレン、アントロン、1,2−ベンズアントラキノン、1−フェニル−5−メルカプト−1H−テトラゾール、チオキサンテン−9−オン、10−チオキサンテノン、3−アセチルインドール、2,6−ジ(p−ジメチルアミノベンザル)−4−カルボキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−ジメチルアミノベンザル)−4−ヒドロキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−ジエチルアミノベンザル)−4−カルボキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−ジエチルアミノベンザル)−4−ヒドロキシシクロヘキサノン、4,6−ジメチル−7−エチルアミノクマリン、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン、7−ジエチルアミノ−3−(1−メチルベンゾイミダゾリル)クマリン、3−(2−ベンゾイミダゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンゾオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)キノリン、4−(p−ジメチルアミノスチリル)キノリン、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ゼンゾチアゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)−3,3−ジメチルー3H−インドール等が挙げられるが、これらに限定されない。
増感剤は、本発明のポリミド前駆体100重量部に対し、0.01〜50重量部配合すること好ましく、0.1〜20重量部とすることが、さらに好ましい。0・01〜50重量部の範囲を逸脱すると、増感効果が得られなかったり、現像性に好ましくない影響を及ぼすことがある。なお、増感剤として、1種類の化合物を用いても良いし、数種を混合して用いてもよい。
また、本発明で用いられる感光性樹脂組成物は、実用に供しうる感光感度を達成するため、光重合助剤を含むことができる。光重合助剤としては、例えば、4−ジエチルアミノエチルベンゾエート、4−ジメチルアミノエチルベンゾエート、4−ジエチルアミノブロピルベンゾエート、4−ジメチルアミノプロピルベンゾエート、4−ジメチルアミノイソアミルベンゾエート、N−フェニルグリシン、N−メチル−N−フェニルグリシン、N−(4−シアノフェニル)グリシン、4−ジメチルアミノベンゾニトリル、エチレングリコールジチオグリコレート、エチレングリコールジ(3−メルカブトプロピオネート)、トリメチロールプロパンチオグリコレート、トリメチロールプロパントリ(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラ(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールエタントリチオグリコレート、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロールエタントリ(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサ(3−メルカプトプロピオネート)、チオグリコール酸、α一メルカプトプロピオン酸、t−ブチルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシメトキシペンゾエート、t−ブチルペルオキシニトロベンゾエート、t−ブチルペルオキシエチルベンゾエート、フェニルイソプロピルペルオキシベンゾエート、ジt−ブチルジペルオキシイソフタレート、トリt−ブチルトリペルオキシトリメリテート、トリt−ブチルトリペルオキシトリメシテート、テトラt−ブチルテトラペルオキシピロメリテート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ペンゾフェノン、3,3,4,4’−テトラ(t−アミルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ヘキシルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,6−ジ(p−アジドベンザル)−4−ヒドロキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−アジドベンザル)−4―カルボキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−アジドベンザル)−4−メトキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−アジドベンザル)−4−ヒドロキシメチルシクロヘキサノン、3,5−ジ(p−アジドベンザル)−1−メチル−4−ピペリドン、3,5−ジ(p−アジドベンザル)−4−ピペリドン、3,5−ジ(p−アジベンザル)−N−アセチル−4−ピペリドン、3,5−ジ(p−アジドベンザル)−N−メトキシカルボニルー4−ピペリドン、2,6−ジ(p−アジドベンザル)−4−ヒドロキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(m−アジドベンザル)−4−カルボキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(m−アジドベンザル)−4−メトキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(m−アジドベンザル)−4−ヒドロキシメチルシクロヘキサノン、3,5−ジ(m−アジドべンザル)−N−メチル−4−ピペリドン、3,5−ジ(m−アジドベンザル)−4−ピペリドン、3,5−ジ(m−アジドベンザル)−N−アセチルー4−ピペリドン、3,5−ジ(m−アジドベンザル)−N−メトキシカルボニル−4−ピペリドン、2,6−ジ(p−アジドシンナミリデン)−4−ヒドロキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−アジドシンナミリデン)−4−カルボキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−アジドシンナミリデン)−4−シクロヘキサノン、3,5−ジ(p−アジドシンナミリデン)−N−メチル−4−ピペリドン、4,4’−ジアジドカルコン、3,3’−ジアジドカルコン、3,4’−ジアジドカルコン、4,3‘−ジアジドカルコン、1,3−ジフェニル−1,2,3−プロパントリオン−2−(o−アセチル)オキシム、1,3−ジフェニル−1,2,3−プロパントリオン−2−(o−n−プロピルカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−1,2,3−プロパントリオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−1,2,3−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−1,2,3−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、1,3−ジフェニル−1,2,3−プロパントリオン−2−(o−フェニルオキシカルボニル)オキシム、1,3−ビス(p−メチルフェニル)−1,2,3−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、1,3−ビス(p−メトキシフェニル)−1,2,3−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−(p−メトキシフェニル)−3−(p−ニトロフェニル)−1,2,3−プロパントリオン−2−(o−フェニルオキシカルボニル)オキシム等を用いることができるが、これらに限定されない。また、別の助剤として、トリエチルアミン・トリブチルアミン・トリエタノールアミン等のトリアルキルアミン類を混合することもできる。
光重合助剤は、本発明のポリイミド前駆体100重量部に対し、0.01〜50重量部配合されることが好ましく、0.1〜20重量部の範囲がさらに好ましい。0.01〜50重量部の範瀦を逸脱すると、目的とする増感効果が得られなかったり、現像性に好ましくない影響をおよぼすことがある。なお、光重合助剤として1種類の化合物を用いてもよいし、数種を混合してもよい。
<(D)炭素−炭素二重結合および3級アミノ基を分子内に有する化合物或いは炭素−炭素二重結合およびアミド基を有する化合物>
本発明に用いられる(D)成分である炭素−炭素二重結合および3級アミノ基を分子内に有する化合物と炭素−炭素二重結合およびアミド基を有する化合物について説明する。本化合物は、分子内に炭素−炭素二重結合およびアミノ基を有するか炭素−炭素二重結合およびアミド基を有する化合物であれば特に限定されない。
炭素−炭素二重結合およびアミノ基を有する化合物の好ましい具体的な例として、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノプロピル、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピルメタクリルアミド、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノプロピル、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピルアクリルアミドなどが挙げられるがこれらに限定されない。
炭素−炭素二重結合およびアミド基を有する化合物の好ましい具体的な例として、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ジアセトンメタクリルアミド、N−シクロヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−メチロ−ルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、メタクリロイルモルホリン、アクリロイルピペリジン、メタクリロイルピペリジン、クロトンアミド、N−メチルクロトンアミド、N−イソプロピルクロトンアミド、N−ブチルクロトンアミド、酢酸アリルアミド、プロピオン酸アリルアミドなどが挙げられるがこれらに限定されない。とくにアミノアクリレ−ト誘導体、アクリルアミド誘導体が感度の面で好ましい。
<感光性樹脂組成物に含まれるその他の成分>
本発明の感光性樹脂組成物には、ポリイミド前駆体・(メタ)アクリル化合物・光反応開始剤の他にエポキシ化合物を含んでもよい。
エポキシ化合物とは、エポキシ基を分子内にもっていれば特に限定されないが、以下のように例示することができる。
例えば、エピコート828(油化シェル社製)等のビスフェノール樹脂、180S65(油化シェル社製)等のオルソクレゾールノボラック樹脂、157S70(油化シェル社製)等のビスフェノールAノボラック樹脂、1032H60(油化シェル社製)等のトリスヒドロキシフェニルメタンノボラック樹脂、ESN375等のナフタレンアラルキルノボラック樹脂、テトラフェニロールエタン1031S(油化シェル社製)、YGD414S(東都化成)、トリスヒドロキシフェニルメタンEPPN502H(日本化薬)、特殊ビスフェノールVG3101L(三井化学)、特殊ナフトールNC7000(日本化薬)、TETRAD−X、TETRAD−C(三菱瓦斯化学社製)等のグリシジルアミン型樹脂などがあげられる。
また、エポキシ基と2重結合・3重結合を分子内に持っている化合物も混合することができる。例えば、アリルグリシジルエーテル・グリシジルアクリレート・グリシジルメタクリレート・グリシジルビニルエーテル・プロパギルグリシジルエーテル・グリシジルプロピオネート・エチニルグリシジルエーテル等を例示することができる。
特にエポキシ化合物のなかで、分子内に1個のエポキシ基を有するエポキシ化合物を用いれば、硬化時の硬化収縮を押さえることが出来特に望ましい。単官能のエポキシ化合物として、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アルキルモノグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ノニルフェニルグリシジルエーテル、p−sec−ブチルフェニルグリシジルエーテル、アルキルフェノールモノグリシジルエーテル、バーサティック酸モノグリシジルエステル、直鎖アルコールモノグリシジルエーテル、グリセロールモノグリシジルエーテル、ポリグリコールグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレートなどがあげられるが、これらに限定されるものではない。
更に好ましい例として、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ノニルフェニルグリシジルエーテル、p−sec−ブチルフェニルグリシジルエーテル、アルキルフェノールモノグリシジルエーテル、バーサティック酸モノグリシジルエステル、直鎖アルコールモノグリシジルエーテル、グリセロールモノグリシジルエーテル、ポリグリコールグリシジルエーテル、2−メチルヘキシルグリシジルエーテル、3−(2−ビフェニロキシ)−1,2−エポキシプロパン、グリシジル4−メトキシグリシジルエーテル、グリシジルメシチルエーテル、N−(2,3−エポキシプロピル)フタルイミド、グリシジルヘキサデシルエーテル、グリシジルノニルフェニルエーテル、グリシジルラウリルエーテル、3−ドデカフルオロヘプロキシ−1,2−プロペオキシド、日本化薬株式会社製BR−250H、日本化薬株式会社製BROC−Y、日本化薬株式会社製BROC−C、日本化薬株式会社製BROC等を例示することが出来る。
本発明の感光性樹脂組成物には、ポリイミド前駆体・(メタ)アクリル化合物・光反応開始剤の他に難燃剤を含んでもよい。
次に本発明に供せられる難燃剤について説明する。
難燃剤がリンを含む化合物である場合、難燃性を効果的に付与できる点から、そのリン含量は5.0%以上であることが好ましく、さらに好ましくは7.0%以上である。難燃剤がハロゲンを含む化合物である場合、難燃性を効果的に付与できる点から、ハロゲン含量は15%以上であることが好ましく、さらに好ましくは20%以上である。ハロゲンとしては、特に塩素または臭素を用いたものが一般的に用いられる。難燃剤がシロキサン部位を含む化合物である場合、耐熱性よび難燃性を効果的に付与できる点から、芳香環を高比率で含有するオルガノポリシロキサン化合物であることが好ましい。
難燃剤としてリン系化合物を用いる場合、リン系化合物として、ホスファゼン、ホスフィン、ホスフィンオキサイド、リン酸エステル(縮合リン酸エステルも含む)、亜リン酸エステルなどのリン化合物、などが挙げられるが、新規ポリイミド組成物との相溶性の面からホスファゼン、ホスフィンオキサイド、またはリン酸エステル(縮合リン酸エステルも含む)であることが好ましい。難燃剤として用いるリン系化合物のリン含量は5.0重量%、さらに好ましくは7.0重量%以上であることが好ましい。
さらには、難燃性を付与でき、かつ耐加水分解性を持つという点から
例えば、SPE−100(大塚化学製 ホスファゼン化合物)、SPH−100(大塚化学製 ホスファゼン化合物)、TPP(トリフェニルホスフェート)、TCP(トリクレジルホスフェート)、TXP(トリキシレニルホスフェート)、CDP(クレジルジフェニルホスフェート)、PX−110(クレジル2,6-キシレニルホスフェート)(いずれも大八化学製)などのリン酸エステル、CR−733S(レゾシノ−ルジホスフェート)、CR−741、CR−747、PX−200)(いずれも大八化学製)などの非ハロゲン系縮合リン酸エステル、ビスコートV3PA(大阪有機化学工業製)、MR−260(大八化学製)などのリン酸(メタ)アクリレート、亜リン酸トリフェニルエステルなどの亜リン酸エステルなどが挙げられる。
難燃剤として含ハロゲン化合物を用いる場合、そのハロゲン含量はのぞましくは30重量%以上、さらにのぞましくは40重量%以上、最ものぞましくは50重量%以上であることが好ましく、難燃性の向上という点からは、ハロゲン含量は多ければ多いほど好ましい。
含ハロゲン化合物として、塩素を含む有機化合物や臭素を含む有機化合物などが挙げられるが、難燃性の付与という面から、含臭素化合物であることが好ましく、以下のようなものが例示できる。
例えばニューフロンティアBR−30、BR−30M、BR−31、BR−42M(第一工業製薬製)などの臭素系モノマー、ピロガードSR−245(第一工業製薬製)などの臭素化芳香族トリアジン、ピロガードSR−250、SR−400A(第一工業製薬製)などの臭素化芳香族ポリマー、ピロガードSR−990A(第一工業製薬製)などの臭素化芳香族化合物、などが挙げられる。
また、難燃剤は1分子中にハロゲン原子を有するリン系化合物であってもよく、このような化合物としては、CLP(トリス(2-クロロエチル)ホスフェート)、TMCPP(トリス(クロロプロピル)ホスフェート)、CRP(トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート)、CR−900(トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート)(いずれも大八化学製)などの含ハロゲンリン酸エステルなどが挙げられる。
さらに、難燃剤として、シロキサン部位を有する化合物を用いる場合、難燃性を付与するというから芳香環を高比率で含有するオルガノポリシロキサン化合物であることが好ましく、フェニル基を全有機置換基のうち10モル%以上、さらにのぞましくは20モル%以上、より好ましくは25モル%以上含有するオルガノポリシロキサン化合物であることが好ましい。フェニルの基含有率が小さければ難燃の効果は小さくなり、フェニル基の含有率が高ければ高いほど、難燃の効果が高くなり望ましい。
フェニル基の含有率の低いオルガノポリシロキサン化合物を難燃剤として用いた場合、新規ポリイミド組成物や炭素−炭素二重結合を有する化合物への分散性や相溶性が悪い傾向にあり、耐熱性樹脂をフィルム化した場合に、屈折率の異なる複数成分が相分離した透明性の低いフィルムか、不透明なフィルムしか得られない傾向にある。また、このようなフェニル基の含有率の低いオルガノポリシロキサン化合物を用いる場合、添加する量を多くしないと十分な難燃効果が得られにくいが、添加量を多くすると作製される耐熱性樹脂組成物の機械強度などの物性が大幅に低下してしまう傾向がある。
さらに、オルガノポリシロキサン化合物を用いると、燃焼時に有害ガスを発生しないで樹脂の難燃化を実現させることができる。含ハロゲン化合物を含有する樹脂組成物の場合は、難燃化は実現できるものの燃焼時に有害なハロゲン系ガスを発生するという欠点がある。
オルガノポリシロキサン化合物の構造は、一般的に3官能性シロキサン単位(T単位)と、2官能性シロキサン単位(D単位)と、4官能性シロキサン単位(Q単位)との組合せで構成されるが、本発明で良好な組合せはT/D系、T/D/Q系、D/Q系等のD単位を含有する系であり、これにより良好な難燃性が与えられる。D単位は、いずれの組合せの場合でも10〜80モル%含有される必要がある。D単位が10モル%未満であると、オルガノポリシロキサン化合物に付与される可撓性が乏しく、その結果十分な難燃性が得られない。また、80モル%を超えると、(A)成分:可溶性ポリイミドとの分散性・溶解性が低下し、耐熱性樹脂組成物の外観及び光学的透明度や強度が悪くなる。更に好ましくは、D単位の含有率は10〜70モル%の範囲である。従って、上記良好なD単位含有率に応じて、T/D系の場合、T単位の含有率は30〜90モル%の範囲であり、T/D/Q系あるいはD/Q系の場合、T単位の含有率は0〜89.99モル%、好ましくは10〜79.99モル%であり、Q単位の含有率は0.01〜50モル%である。空間の自由度さえ確保されていれば、難燃性の再現のためには酸化度の高いQ単位をより多量に含有している方がより有利であるが、オルガノポリシロキサン化合物中にQ単位を60モル%を超えて含有すると、無機微粒子的性質が強くなりすぎるため、可溶性ポリイミド中への分散性が不良となるので、配合量はこれ以下に抑える必要がある。以上のシロキサン単位含有率範囲から、難燃性、加工性、成形品の性能などのバランスを考慮して、フェニルシロキサンの全重量のうち40〜80重量%をT単位が占めるような領域を選択することが更に望ましい。
ここで、好ましい構成シロキサン単位を例示すると、3官能シロキサン単位(T単位)は、C65SiO3/2,CH3SiO3/2であり、2官能シロキサン単位は、(C652SiO2/2,(CH3)C65SiO2/2,(CH32SiO2/2である。
この場合、可撓性を付与するD単位としてジメチルシロキサン単位((CH32SiO2/2)は、シリコーン樹脂に可撓性を付与する効果は最も大きいものの、反面、あまりこの部位が多すぎると難燃性が低下する傾向があるため難燃性の向上は難しく、多量に含有させることは望ましくない。従って、ジメチルシロキサン単位は、D単位中60モル%以下に抑えることが好ましい。メチルフェニルシロキサン単位((CH3)C65SiO2/2)は、可撓性を付与できると同時に、フェニル基含有率を高くすることができるため最も好ましい。また、ジフェニルシロキサン単位((C652SiO2/2)は、高フェニル基含有率維持の点で優れるが、嵩高いフェニル基が一つのSi上に密集した構造であるため、多量に配合すると立体障害の大きな構造をオルガノポリシロキサン分子にもたらすため、シロキサン骨格の空間的自由度が低下し、芳香環相互のカップリングによる難燃化機構が作用するのに必要な芳香環同士の重なりが困難になり、難燃化効果を低下させる場合がある。従って、D単位はこれら3原料を前述した範囲を満たすように配合して使用すればよいが、主としてメチルフェニルシロキサン単位を使用するのが好ましい。
また、難燃剤のフェニルシロキサンの重量平均分子量は300〜50,000の範囲であることが好ましい。重量平均分子量が300未満では耐熱性樹脂組成物のBステージ状態で染み出してくることがあるため好ましくない。50,000を超えると現像液への溶解性が低下し、現像時間が長くなり加工性が低下することがある。更に好ましくは400〜30,000の範囲である。
このようなオルガノポリシロキサン化合物は公知の方法で製造できる。例えば、加水分解縮合反応により上記のシロキサン単位を形成し得るオルガノクロロシラン及び/又はオルガノアルコキシシラン、あるいはその部分加水分解縮合物を、すべての加水分解性基(クロル基、アルコキシ基等)を加水分解するのに過剰の水と原料シラン化合物及び生成するオルガノポリシロキサン化合物を溶解可能な有機溶剤の混合溶液中へ混合し、加水分解縮合反応させることで得られる。所望の重量平均分子量のオルガノポリシロキサ化合物を得るには、反応温度及び時間、水、有機溶剤の配合量を調節することで可能である。使用する際、不要な有機溶剤を除去し、粉体化して使用してもよい。
例えば信越シリコーン(株)製のKF50−100S、KF54、KF56、HIVAC F4、HIVAC F5、X−22−1824B、KR211,KR311などが挙げられ、単独で用いても2種類以上を混合して用いてもよい。
難燃剤は、新規ポリイミド組成物や炭素−炭素二重結合を有する化合物の合計量を基準として5〜50重量%用いることが好ましい。5%より少ないと硬化後のカバーレイフィルムに難燃性を付与することが難しくなる傾向があり、50%より多いと硬化後のカバーレイフィルムの機械特性が悪くなる傾向がある。
また、難燃剤として含ハロゲン化合物を用いた場合には、三酸化アンチモン及び/又は五酸化アンチモンを添加すると、プラスチックの熱分解開始温度域で、酸化アンチモンが難燃剤からハロゲン原子を引き抜いてハロゲン化アンチモンを生成するため、相乗的に難燃性を上げることができる。その添加量は、新規ポリイミド組成物や炭素−炭素二重結合を有する化合物、難燃剤の合計重量を基準として0.1〜10重量%であることが好ましく、さらに好ましくは1〜6重量%であることが好ましい。
三酸化アンチモンおよび五酸化アンチモンの白色粉末は有機溶媒に溶解しないため、その粉末の粒径が100μm以上であると、耐熱性樹脂組成物に混入すると白濁し、得られる耐熱性樹脂組成物に難燃性を付与することはできるが、透明性および現像性が低下する傾向にあるので100μm以下であることが好ましい。さらには、耐熱性樹脂組成物の透明性を失うことなく難燃性を上げるためには、粉末の粒径が50μm以下の三酸化アンチモン及び/又は五酸化アンチモンを用いることが好ましい。さらに好ましくは、粒径10μm以下、もっとも好ましくは粒径5μm以下の粉末である。
粒径が50μm以下の五酸化アンチモンとしては、サンエポックNA−3181、NA−4800、NA−1030、NA−1070L(いずれも日産化学製)、などが挙げられる。
三酸化アンチモン及び/又は五酸化アンチモンは、粉末のまま耐熱性樹脂組成物に混入してもよいし、耐熱性樹脂組成物中で粉末が沈降するようであれば、粉末を有機溶媒に分散させ、ゾル状にしてから混入してもよい。ゾル状にするための具体的な方法としては、三酸化アンチモン及び/又は五酸化アンチモンの粉末とともに分散剤を有機溶媒に添加し、ネットワークを形成して粉末の沈降を防ぐというものである。この分散剤としては気相法シリカ(二酸化ケイ素)とアルミナ(三酸化アルミニウム)の混合物を用いることができる。この分散剤は、三酸化アンチモン及び/又は五酸化アンチモンの重量の2〜5倍重量添加することが好ましい。
上記で説明した各成分を用いて、本発明の感光性樹脂組成物が得られる。以下で、当該感光性樹脂組成物の利用方法を説明する。
<感光性樹脂組成物の調製方法と感光性ドライフィルムレジストの作製方法>
続いて、感光性樹脂組成物の調製方法及び感光性ドライフィルムレジストの作製方法について説明する。感光性ドライフィルムレジストは、感光性樹脂組成物の有機溶媒溶液を支持体フィルム上に均一に塗布・乾燥して作製される。
<感光性樹脂組成物の調製方法>
まず、本発明の感光性樹脂組成物の調製方法について説明する。本発明の感光性樹脂組成物は、(A)ポリイミド前駆体、(B)不飽和二重結合を有する(メタ)アクリル化合物、(C)光反応開始剤、必要に応じてその他の成分をある割合で混合したものであり、それを有機溶媒に均一に溶解させた溶液を感光性樹脂組成物の有機溶媒溶液という。この有機溶媒としては、感光性樹脂組成物に含有される成分を溶解することができる有機溶媒であれば、特に限定されるものではない。上記有機溶媒としては、例えば、ジオキソラン、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、メチルアルコール、エチルアルコール等のアルコール系溶媒等を挙げることができる。これらの有機溶媒は1種のみを用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、後の工程にて、上記有機溶媒の除去を行うので、上記感光性樹脂組成物に含有される成分を溶解し、できるだけ沸点の低いものを選択することが、製造工程上、有利である。
<感光性ドライフィルムレジストの製造方法>
続いて、上記の感光性樹脂組成物の有機溶媒溶液を支持体フィルム上に均一に塗布した後、加熱及び/又は熱風吹き付けを行う。これによって、上記有機溶媒を除去し、感光性樹脂組成物がフィルム状となった感光性ドライフィルムレジストを得ることができる。このように形成された感光性ドライフィルムレジストは、感光性樹脂組成物を半硬化状態(Bステージ)で保ったものである。それゆえ、熱ラミネート処理等の熱圧着処理を行う場合には適度な流動性を持ち、プリント配線板のパターン回路の埋め込みを好適に行うことができる。また、パターン回路を埋め込んだ後、露光処理、熱圧着処理、加熱キュアを行うことによって、完全に硬化させることができる。
上記加熱及び/又は熱風吹き付けを行うことによって、感光性樹脂組成物の有機溶媒溶液を乾燥する時の温度は、感光性樹脂組成物に含有される不飽和二重結合を有する(メタ)アクリル化合物などの硬化性基が反応しない程度の温度であればよい。具体的には、150℃以下であることが好ましく、130℃以下であることが特に望ましい。また、乾燥時間は有機溶媒を除去することが可能な範囲内で、より短い時間とすることが好ましい。
上記支持体フィルムの材料としては、得に限定されないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリイミドフィルムなど、通常市販されている各種のフィルムが使用可能である。上記支持体フィルムのうち、ある程度の耐熱性を有し、比較的安価に手に入る点から、PETフィルムが多く用いられる。なお、支持体フィルムの感光性ドライフィルムレジストとの接合面については、密着性と剥離性を向上させるために表面処理されているものを用いてもよい。
さらに、感光性樹脂組成物を支持体フィルムに塗布し乾燥して作製した感光性ドライフィルムレジストの上には、保護フィルムを積層することが好ましい。空気中のゴミやチリが付着することを防ぎ感光性ドライフィルムレジストの乾燥による品質の劣化を防ぐことができる。
上記保護フィルムは、感光性ドライフィルムレジスト面に10℃〜50℃の温度でラミネートして積層することが好ましい。なお、ラミネート処理時の温度が50℃よりも高くなると、保護フィルムの熱膨張を招き、ラミネート処理後の保護フィルムにしわやカールが生じる場合がある。なお、上記保護フィルムは使用時には剥離するため、保護フィルムと感光性ドライフィルムレジストとの接合面は、保管時には適度な密着性を有し、かつ剥離性に優れていることが好ましい。
上記保護フィルムの材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンフィルム(PEフィルム)、ポリエチレンビニルアルコールフィルム(EVAフィルム)、「ポリエチレンとエチレンビニルアルコールの共重合体フィルム」(以下(PE+EVA)共重合体フィルムと略す)、「PEフィルムと(PE+EVA)共重合体フィルムの貼り合せ体」、もしくは「(PE+EVA)共重合体とポリエチレンとの同時押し出し製法によるフィルム」(片面がPEフィルム面であり、もう片面が(PE+EVA)共重合体フィルム面であるフィルムとなる)等を挙げることができる。
上記PEフィルムは安価であり、表面の滑り性に優れているという長所がある。また、(PE+EVA)共重合体フィルムは、感光性ドライフィルムレジストへの適度な密着性と剥離性とを備えている。このような保護フィルムを用いることにより、保護フィルム、感光性ドライフィルムレジスト、支持体フィルムの3層を有する三層構造シートをロール状に巻き取った場合に、その表面の滑り性を向上することができる。
<プリント配線板の作製>
本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストを絶縁保護層として形成してなるプリント配線板を作製する手法について、説明する。プリント配線板として、パターン回路が形成されてなるCCL(以下、回路付きCCLともう。)を用いる場合を例に挙げて説明するが、多層のプリント配線板を形成する場合にも、同様の手法により層間絶縁層を形成することができる。
まず、上記にて説明した保護フィルム、感光性ドライフィルムレジスト、支持体フィルムを有してなる三層構造シートから保護フィルムを剥離する。以下では、保護フィルムが剥離されたものを支持体フィルム付き感光性ドライフィルムレジストと記載する。そして、感光性ドライフィルムレジストと回路付きCCLの回路部分とが対向するように、該回路付きCCLを、支持体フィルム付き感光性ドライフィルムレジストにて覆い、熱圧着によって貼り合せる。この熱圧着による貼り合わせは、熱プレス処理、ラミネート処理(熱ラミネート処理)、熱ロールラミネート処理等によって行えばよく、特に限定されるものではない。
上記貼り合わせを、熱ラミネート処理、熱ロールラミネート処理(以下、ラミネート処理と記載)によって行う場合、処理温度は、ラミネート処理が可能である下限の温度(以下、圧着可能温度)以上であればよい。具体的には、上記圧着可能温度は、50〜150℃の範囲内であることが好ましく、60〜120℃の範囲内であることがより好ましく、特に80〜120℃の範囲内であることが好ましい。
上記処理温度が150℃を超えると、ラミネート処理時に、感光性ドライフィルムレジストに含まれる感光性反応基の架橋反応が生じ、感光性ドライフィルムレジストの硬化が進行する場合がある。一方、上記処理温度が50℃未満であると、感光性ドライフィルムレジストの流動性が低く、パターン回路を埋め込むことが困難となる。さらに、銅回路付きCCLの銅回路や該銅回路付きCCLのベースフィルムとの接着性が低下する場合がある。
上記の熱圧着処理によって、回路付きCCL上に感光性ドライフィルムレジストが積層され、さらに支持体フィルムが積層されたサンプルが得られる。次いで、この貼り合わせサンプルについてパターン露光及び現像を行う。パターン露光及び現像に際しては、上記貼り合わせサンプルの支持体フィルム上にフォトマスクパターンを配置し、該フォトマスクを介して露光処理を行う。その後、支持体フィルムを剥離して現像処理を行うことにより、フォトマスクパターンに応じた穴(ビア)が形成される。
なお、上記支持体フィルムは、露光処理後に剥離しているが、回路付きCCL上に支持体フィルム付き感光性ドライフィルムレジストが貼り合わせられた後に、すなわち、露光処理を行う前に剥離してもよい。感光性ドライフィルムレジストを保護する点からは、露光処理が完了した後に剥離することが好ましい。
ここで露光に用いる光源としては、300〜430nmの光を有効に放射する光源が好ましい。この理由は、感光性ドライフィルムレジストに含有される光反応開始剤が、通常450nm以下の光を吸収して機能するためである。
また、上記現像処理に用いる現像液としては、塩基性化合物が溶解した塩基性溶液を用いればよい。塩基性化合物を溶解させる溶媒としては、上記塩基性化合物を溶解することができる溶媒であれば特に限定されないが、環境問題等の観点から、水を使用することが特に好ましい。
上記塩基性化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物または炭酸塩や、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の有機アミン化合物等を挙げることができる。上記塩基性化合物は1種を用いてもよいし、2種以上の化合物を用いてもよい。
上記塩基性溶液に含有される塩基性化合物の濃度は、0.1〜10重量%の範囲内であることが好ましいが、感光性ドライフィルムレジストの耐アルカリ性の点から、0.1〜5重量%の範囲内とすることがより好ましい。
なお、現像処理の方法としては、特に限定されないが、塩基性溶液中に現像サンプルを入れて攪拌する方法や、現像液をスプレー状にして現像サンプルに噴射する方法等が挙げられる。
本発明においては、特に、液温40℃に調整した1重量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を現像液に用い、スプレー現像機を用いて行う現像処理を例示することができる。ここで、スプレー現像機とは、現像液をスプレー状にしてサンプルに噴射する装置であれば特に限定されない。
ここで、感光性ドライフィルムレジストのパターンが描けるまでの現像時間は、パターンが描ける時間であればよいが、180秒以下の時間で現像できることが好ましく、90秒以下の時間で現像できることがより好ましく、60秒以下の時間で現像できることが最も好ましい。現像時間が180秒を超えると生産性が劣る傾向がある。
ここで、現像時間の目安として、Bステージ(半硬化)状態の感光性ドライフィルムレジストの溶解時間を測定する方法がある。具体的には、感光性ドライフィルムレジストを銅箔光沢面に貼り合わせたサンプルを、未露光の状態で、1重量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液(液温40℃)を現像液として、スプレー圧0.85MPaで、スプレー現像処理を行うという方法である。このスプレー現像処理により、感光性ドライフィルムレジストが180秒以下の時間で溶解して除去されることが好ましい。感光性ドライフィルムレジストが溶解除去されるまでの時間が180秒を超えると、作業性が低下する傾向がある。
上記のように露光・現像処理が施された後、感光性ドライフィルムレジストに対して、加熱キュアを行うことにより、感光性ドライフィルムレジストが完全に硬化する。これにより、硬化した感光性ドライフィルムレジストは、プリント配線板の絶縁保護膜となる。
また、多層のプリント配線板を形成する場合には、プリント配線板の保護層を層間絶縁層とし、該層間絶縁層上に、さらにスパッタリングや鍍金、もしくは銅箔との貼り合わせ等を行った後、パターン回路を形成し、上記のように感光性ドライフィルムレジストをラミネートすればよい。これにより、多層のプリント配線板を作製することができる。
なお、本実施の形態では、感光性ドライフィルムレジストを、プリント配線板の絶縁保護材料または層間絶縁材料として用いる場合について説明したが、上記の用途以外に用いることも可能である。
以下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
ポリイミドの原料として、1,2-エタンジベンゾエート-3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物(以下、TMEGと示す)(2,2’-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾエート)-3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物(以下、ESDAと示す)、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビスフタル酸無水物(以下、BPADAと示す)、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物(以下DSDAと示す)、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(以下、BTDAと示す)、2,3,3’、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下、a−BPDAと示す)、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン(以下、BAPS−Mと示す)、シリコンジアミン、ジアミノ安息香酸、[ビス(4−アミノ−3−カルボキシ)フェニル]メタン(以下、MBAAと示す)、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(以下6FAPと示す)、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下DAM−1と示す)を用いた。溶媒として、N,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)およびジオキソランを用いた。
(実施例1)
<炭素−炭素2重結合を有する1価の有機基が導入された酸二無水物末端オリゴマーの合成:1>
攪拌機を設置した2000 mlのセパラブルフラスコに、6FAP 36.63g(100mmol)、DMF 180gをとり、冷却撹拌を行った。ESDA 115.3g(200mmol)、DMF50gを更に加え、1時間撹拌を続けた。
反応溶液をバットにとり、真空オーフ゛ン中200℃で1時間加熱することにより、OH基を有する酸二無水物末端オリゴマー145gを得た。
次いで、上記OH基を有する酸二無水物末端オリゴマー74.16g(酸二無水物として50mmol)、無水メタクリル酸 30.83g(200mmol)、和光純薬製Q-1301 100mgを容器にとり、100℃で6時間撹拌を行った。反応終了後、ジオキソラン100gを加え、ヘキサンに投入し、析出した固体を濾別し、真空オーフ゛ン(45℃)で乾燥を行い、目的の炭素−炭素2重結合を有する1価の有機基が導入された酸二無水物末端オリゴマー79gを得た。(収率97.5%)
1H−NMRで2重結合の導入量を測定した。Varian社製 Gemini300 操作周波数300Hzを用い、溶媒DMSO-d6に1%になるように溶解して測定した。芳香環由来のδ6.8〜8.6のシグナルと、CH=C由来のδ6.1付近のシグナル比より、2重結合の導入量を決定した。導入率は、100%であり、6FAP由来のOH基基のシグナルも無くなっていた。
<ポリイミド前駆体の合成>
上記の炭素−炭素2重結合を有する1価の有機基が導入された酸二無水物末端オリゴマー48.58g(酸二無水物として30mmolに相当)とESDA 17.30g(30mmol)をジオキソラン 150gに溶解した。
シリコンジアミンKF-8010(信越シリコーン製) 24.9g (30mmol)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルシロキサン7.46g(30mmol)とジオキソラン 32.36gの混合溶液を加え、2時間室温で撹拌を行いポリイミド前駆体溶液を得た。
分子量は、高速GPC(東ソー社製、商品名HLC−8220GPC)を用いて測定した。測定条件は、DMF(0.036M LiBr,0.019M リン酸含む)を展開溶媒とし、カラムとしてShodex製、商品名:KD−805−M 2本を用い、カラム温度を40℃とし、検出器としてPI(PEO標準)を用い、流量を0.6ml/minとした。その結果、重量平均分子量は40000、数平均分子量は15000、重量平均分子量/数平均分子量は、2.67であった。
<ポリイミド前駆体の評価:耐マイグレーション>
新日鐵化学製フレキシブル銅貼積層板(ポリイミド系の樹脂の片面に銅箔を形成している片面銅貼積層板:SC18−25−00FR)に図1に示すライン/スペース=50/50μmの櫛型パターンを形成した。
上記ポリミド前駆体溶液を上記櫛型パターンにバーコーターを用い塗布し、90℃で10分、120℃で10分、170℃で1時間加熱して有機溶剤を除去し積層体とした。
85℃、85%RHの環境試験機中で、被覆した櫛型パターンの両端子に60Vの直流電圧を印加し、抵抗値の変化やマイグレーションの有無を観察した。
耐マイグレーション性は500時間以上10−6Ω以上の抵抗値を示し、デンドライトは観察されなかった。よって、170℃のイミド化で完全にイミド化が完了していることが確認された。
(比較例1)
m−フェニレンジアミン 3.24g(30mmol)、KF-8010(信越シリコーン製) 49.8g (60mmol)、DMF 130gを反応容器にとり、ESDA 51.89g(90mmol)を加え、1時間撹拌した。次いで、次いで、トリエチルアミン0.6g、和光純薬株式会社製Q-1301 200mg、グリシジルメタクレート17.06g(120mmol)を加え、60℃で1時間撹拌を行った。反応終了後、反応溶液をイソプロピルアルコールに投入し、沈殿した樹脂を、真空オーフ゛ンで乾燥して、98gのポリイミド前駆体を得た。
実施例1と同様にしてグリシジルメタクレートの導入量を決定した。導入量は、アミド酸の全カルボン酸の22%に導入されていることが判った。
このポリアミド酸溶液は、実施例1と同様の条件で測定したところ、重量平均分子量は53000、数平均分子量は19600、重量平均分子量/数平均分子量は、2.70であった。
<ポリイミド前駆体の評価:耐マイグレーション>
実施例1と同様にして耐マイグレーション性を評価したところ、50時間で短絡し、デンドライトが形成されていた。よって、170℃イミド化ではイミド化が終了していないことが確認された。
(実施例2)
<感光性樹脂組成物の調整>
以下に示す成分を混合して、ジオキソラン溶液に固形分濃度が30重量%になるように調製した。
(A)実施例1で合成したポリイミド前駆体 49重量部
(B)不飽和二重結合を有する(メタ)アクリル化合物
大阪有機化学株式会社製V#2308 10重量部
共栄社化学株式会社製 ライトアクリレートNP-4EA15重量部、および第一工業製薬株式会社製BR−42M 15重量部
(C)光反応開始剤
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド 1重量部
(E)その他:大塚化学株式会社製 フォスファゼン化合物SPE−100 10重量部重量部
(接着性)
耐熱性樹脂組成物溶液をポリイミドフィルム アピカル25NPI(鐘淵化学工業製)に乾燥後の厚みが25ミクロンなるように塗布し、90℃5分乾燥し、電解銅箔(三井金属製3EC−VLP 1オンス)の粗面を耐熱性樹脂組成物側に合せて、条件110℃、20000Pa・mでラミネートし160℃2時間加熱して積層物を得た。この積層物をJIS C 6481の引き剥がし強度(90度)に準じて行った。ただし、幅は、3mm幅で測定し、1cmに換算した。接着強度は、5.8N/cmであった。
(半田耐熱性) 耐熱性樹脂組成物溶液を電解銅箔(三井金属製3EC−VLP 1オンス)の輝面に乾燥後の厚みが25ミクロンなるように塗布し、90℃5分乾燥し、160℃2時間加熱して積層物を得た。この積層物を40℃95%RH 24時間調湿後、半田浴に10秒浸漬し、表面の膨れ及び変色の有無を観察した。膨れ・変色の無かった最高温度を半田耐熱温度とした。半田耐熱温度は、280℃であった。
(感光能)上記で作製した感光性樹脂組成物の溶液をPETフィルム(厚み25μm)上に、乾燥後の厚みが25μmになるように塗布し、90℃で2分乾燥して有機溶剤を除去し、感光性ドライフィルムレジストとした。
感光性ドライフィルムレジストの感光性樹脂組成物面を電解銅箔(三井金属製3EC−VLP 1オンス)の輝面に積層し、遮光しながら100℃、20000Pa・mでラミネート加工し積層体とした。
積層体の上にマスクパターンをのせ、400nmの光を300mJ/cmだけ露光し、1重量%の水酸化ナトリウム水溶液(液温40℃)で現像した。フォトマスクパターンは、500μmφ、200μmφ、100μmφの微細な穴及びライン/スペースが500μm/500μm、200μm/200μm、100μm/100μmのラインを描いたものである。現像によって形成したパターンは、次いで蒸留水により洗浄して、現像液を除去した。
100μmφの微細な穴及びライン/スペースが100μm/100μmまで描くことが出来た。
(感光性樹脂の耐マイグレーション性)
新日鐵化学製フレキシブル銅貼積層板(ポリイミド系の樹脂の片面に銅箔を形成している片面銅貼積層板:SC18−25−00FR)に図1に示すライン/スペース=50/50μmの櫛型パターンを形成した。
この櫛型パターンの上に、上記で作成した感光性ドライフィルムレジストを積層し、条件100℃、20000Pa・mでラミネートした。400nmの光を400mJ/cmだけ露光し、その後、180℃で2時間加熱して積層した。
85℃、85%RHの環境試験機中で、被覆した櫛型パターンの両端子に60Vの直流電圧を印加し、抵抗値の変化やマイグレーションの有無を観察した。
耐マイグレーション性は500時間以上10−6Ω以上の抵抗値を示し、デンドライトは観察されなかった。
(比較例2)
<感光性樹脂組成物の調整>
以下に示す成分を混合して固形分濃度が30重量%になるように調製した。(調合比は実施例2と同じ)
(A)比較例1で合成したポリイミド前駆体 49重量部
(B)不飽和二重結合を有する(メタ)アクリル化合物
大阪有機化学株式会社製V#2308 10重量部
共栄社化学株式会社製 ライトアクリレートNP-4EA15重量部、および第一工業製薬株式会社製BR−42M 15重量部
(C)光反応開始剤
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド 1重量部
(E)その他:大塚化学株式会社製 フォスファゼン化合物SPE−100 10重量部重量部
実施例2と同様の方法で各評価を行った。
(接着性)
実施例2と同様の方法で接着強度を測定したところ、接着強度は、1.5N/cmであった。
(半田耐熱性)
実施例2と同様の方法で、半田耐熱温度を測定したところ、半田耐熱温度は、230℃であった。
(感光能)
実施例2と同様の方法で感光能を評価したところ、パターンが現像液により流れてしまい、パターンを描くことが出来なかった。
(感光性樹脂の耐マイグレーション性)
実施例2と同様に耐マイグレーション性を評価したところ、耐マイグレーション性は40時間で短絡し、デンドライトが観察された。
(実施例3)
<炭素−炭素2重結合を有する1価の有機基が導入された酸二無水物末端オリゴマーの合成:2>
攪拌機を設置した500 mlのセパラブルフラスコに、BPADA 41.64g(80mmol)、ジオキソラン 150gを加え、撹拌した。6FAP 14.65g(40mmol)を上記容器に加え1時間撹拌を続けた。この反応溶液に、βピコリン7.45g(80mmol)、無水メタクリル酸61.66g(400mmol)、和光純薬株式会社製Q-1301 200mgを加え、室温で1時間、100℃で3時間過熱撹拌を行った。
反応終了後、ジオキソラン100gを加え、ヘキサンに投入し、析出した固体を濾別し、真空オーフ゛ン(45℃)で乾燥を行い、目的の炭素−炭素2重結合を有する1価の有機基が導入された酸二無水物末端オリゴマー58gを得た。(収率96.2%)
1H−NMRで2重結合の導入量を測定した。Varian社製 Gemini300 操作周波数300Hzを用い、溶媒DMSO-d6に1%になるように溶解して測定した。芳香環由来のδ6.8〜8.6のシグナルと、CH=C由来のδ6.1付近のシグナル比より、2重結合の導入量を決定した。導入率は、100%であり、6FAP由来のOH基のシグナルも無くなっていた。
<ポリイミド前駆体の合成>
上記の酸二無水物末端オリゴマー45.21g(酸二無水物として30mmolに相当)をジメチルフォルムアミド180gに溶解した。1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルシロキサン7.46g (30mmol)とジメチルフォルムアミド10gの混合溶液を加え2時間室温で撹拌した。反応終了後、反応溶液をイソプロピルアルコールに投入し、沈殿した樹脂を、真空オーフ゛ンで乾燥して、50gのポリイミド前駆体を得た。
このポリイミド前駆体溶液は、実施例1と同様の条件で測定したところ、重量平均分子量は45000、数平均分子量は17000、重量平均分子量/数平均分子量は、2.65であった。
<ポリイミド前駆体の評価:耐マイグレーション>
実施例1と同様にして耐マイグレーション性を評価したところ、耐マイグレーション性は500時間以上10−6Ω以上の抵抗値を示し、デンドライトは観察されなかった。よって、170℃のイミド化で完全にイミド化が完了していることが確認された。
<感光性樹脂組成物の調整>
以下に示す成分を混合して、ジオキソラン溶液に固形分濃度が30重量%になるように調製した。
(A)上記で合成したポリイミド前駆体 49重量部
(B)不飽和二重結合を有する(メタ)アクリル化合物
大阪有機化学株式会社製V#2308 10重量部
共栄社化学株式会社製 ライトアクリレートNP-4EA15重量部、および第一工業製薬株式会社製BR−42M 15重量部
(C)光反応開始剤
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド 1重量部
(E)その他:大塚化学株式会社製 フォスファゼン化合物SPE−100 10重量部重量部
(接着性)
耐熱性樹脂組成物溶液をポリイミドフィルム アピカル25NPI(鐘淵化学工業製)に乾燥後の厚みが25ミクロンなるように塗布し、90℃5分乾燥し、電解銅箔(三井金属製3EC−VLP 1オンス)の粗面を耐熱性樹脂組成物側に合せて、条件110℃、20000Pa・mでラミネートし160℃2時間加熱して積層物を得た。この積層物をJIS C 6481の引き剥がし強度(90度)に準じて行った。ただし、幅は、3mm幅で測定し、1cmに換算した。接着強度は、5.8N/cmであった。
(半田耐熱性) 耐熱性樹脂組成物溶液を電解銅箔(三井金属製3EC−VLP 1オンス)の輝面に乾燥後の厚みが25ミクロンなるように塗布し、90℃5分乾燥し、160℃2時間加熱して積層物を得た。この積層物を40℃95%RH 24時間調湿後、半田浴に10秒浸漬し、表面の膨れ及び変色の有無を観察した。膨れ・変色の無かった最高温度を半田耐熱温度とした。半田耐熱温度は、280℃であった。
(感光能)上記で作製した感光性樹脂組成物の溶液をPETフィルム(厚み25μm)上に、乾燥後の厚みが25μmになるように塗布し、90℃で2分乾燥して有機溶剤を除去し、感光性ドライフィルムレジストとした。
感光性ドライフィルムレジストの感光性樹脂組成物面を電解銅箔(三井金属製3EC−VLP 1オンス)の輝面に積層し、遮光しながら100℃、20000Pa・mでラミネート加工し積層体とした。
積層体の上にマスクパターンをのせ、400nmの光を300mJ/cmだけ露光し、1重量%の水酸化ナトリウム水溶液(液温40℃)で現像した。フォトマスクパターンは、500μmφ、200μmφ、100μmφの微細な穴及びライン/スペースが500μm/500μm、200μm/200μm、100μm/100μmのラインを描いたものである。現像によって形成したパターンは、次いで蒸留水により洗浄して、現像液を除去した。
100μmφの微細な穴及びライン/スペースが100μm/100μmまで描くことが出来た。
(感光性樹脂の耐マイグレーション性)
新日鐵化学製フレキシブル銅貼積層板(ポリイミド系の樹脂の片面に銅箔を形成している片面銅貼積層板:SC18−25−00FR)に図1に示すライン/スペース=50/50μmの櫛型パターンを形成した。
この櫛型パターンの上に、上記で作成した感光性ドライフィルムレジストを積層し、条件100℃、20000Pa・mでラミネートした。400nmの光を400mJ/cmだけ露光し、その後、180℃で2時間加熱して積層した。
85℃、85%RHの環境試験機中で、被覆した櫛型パターンの両端子に60Vの直流電圧を印加し、抵抗値の変化やマイグレーションの有無を観察した。
耐マイグレーション性は500時間以上10−6Ω以上の抵抗値を示し、デンドライトは観察されなかった。
(比較例3)
6FAP 10.99g(30mmol)、KF-8010(信越シリコーン製) 24.9g (30mmol)、ジオキソラン 124.7gを反応容器にとり、BPADA 31.23g(60mmol)を加え1時間撹拌を行いポリアミド酸溶液を得た。このポリアミド酸溶液は、実施例1と同様の条件で測定したところ、重量平均分子量は48000、数平均分子量は17000、重量平均分子量/数平均分子量は、2.82であった。
<ポリイミド前駆体の評価:耐マイグレーション>
実施例1と同様にして耐マイグレーション性を評価したところ、50時間で短絡し、デンドライトが形成されていた。よって、170℃イミド化ではイミド化が終了していないことが確認された。
<感光性樹脂組成物の調整>
以下に示す成分を混合して固形分濃度が30重量%になるように調製した。(調合比は実施例2と同じ)
(A)上記で合成したポリイミド前駆体 49重量部
(B)不飽和二重結合を有する(メタ)アクリル化合物
大阪有機化学株式会社製V#2308 10重量部
共栄社化学株式会社製 ライトアクリレートNP-4EA15重量部、および第一工業製薬株式会社製BR−42M 15重量部
(C)光反応開始剤
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド 1重量部
(E)その他:大塚化学株式会社製 フォスファゼン化合物SPE−100 10重量部重量部
実施例2と同様の方法で各評価を行った。
(接着性)
実施例2と同様の方法で接着強度を測定したところ、接着強度は、1.5N/cmであった。
(半田耐熱性)
実施例2と同様の方法で、半田耐熱温度を測定したところ、半田耐熱温度は、230℃であった。
(感光能)
実施例2と同様の方法で感光能を評価したところ、パターンが現像液により流れてしまい、パターンを描くことが出来なかった。
(感光性樹脂の耐マイグレーション性)
実施例2と同様に耐マイグレーション性を評価したところ、耐マイグレーション性は40時間で短絡し、デンドライトが観察された。
(実施例4)
<炭素−炭素2重結合を有する1価の有機基が導入された酸二無水物末端オリゴマーの合成:3>
攪拌機を設置した500 mlのセパラブルフラスコに、BPADA 41.64g(80mmol)、DMF 100gを加え、氷冷しながら撹拌した。式(13)19.79(40mmol)をDMF50gに溶解し、上記容器に加え1時間撹拌を続けた。
この反応溶液に、βピコリン7.45g(80mmol)、無水メタクリル酸61.66g(400mmol)、和光純薬株式会社製Q-1301 200mgを加え、室温で1時間、100℃で3時間過熱撹拌を行った。
反応終了後、ジオキソラン100gを加え、ヘキサンに投入し、析出した固体を濾別し、真空オーフ゛ン(45℃)で乾燥を行い、目的の炭素−炭素2重結合を有する1価の有機基が導入された酸二無水物末端オリゴマー57gを得た。(収率94.5%)
1H−NMRで2重結合の導入量を測定した。Varian社製 Gemini300 操作周波数300Hzを用い、溶媒DMSO-d6に1%になるように溶解して測定した。芳香環由来のδ6.8〜8.6のシグナルと、CH=C由来のδ6.1付近のシグナル比より、2重結合の導入量を決定した。導入率は、100%であり、式(13)由来のOH基のシグナルも無くなっていた。
Figure 2006342310
<ポリイミド前駆体の合成>
上記の酸二無水物末端オリゴマー45.21g(酸二無水物として30mmolに相当)とESDA17.30g(30mmol)をジオキソラン135gに溶解した。シリコンジアミンKF-8010(信越シリコーン製)49.8 g (60mmol)とジオキソラン33.2gの混合溶液を加え、2時間室温で撹拌を行った。
このポリイミド前駆体溶液は、実施例1と同様の条件で測定したところ、重量平均分子量は55000、数平均分子量は19000、重量平均分子量/数平均分子量は、2.89であった。
<ポリイミド前駆体の評価>
実施例1と同様にして耐マイグレーション性を評価したところ、耐マイグレーション性は500時間以上10−6Ω以上の抵抗値を示し、デンドライトは観察されなかった。よって、170℃のイミド化で完全にイミド化が完了していることが確認された。
<感光性樹脂組成物の調整>
以下に示す成分を混合して、ジオキソラン溶液に固形分濃度が30重量%になるように調製した。
(A)上記で合成したポリイミド前駆体 49重量部
(B)不飽和二重結合を有する(メタ)アクリル化合物
大阪有機化学株式会社製V#2308 10重量部
共栄社化学株式会社製 ライトアクリレートNP-4EA15重量部、および第一工業製薬株式会社製BR−42M 15重量部
(C)光反応開始剤
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド 1重量部
(E)その他:大塚化学株式会社製 フォスファゼン化合物SPE−100 10重量部重量部
(接着性)
実施例2と同様の方法で接着強度を測定したところ、接着強度は、6.8N/cmであった。
(半田耐熱性)
実施例2と同様の方法で、半田耐熱温度を測定したところ、半田耐熱温度は、280℃であった。
(感光能)
実施例2と同様の方法で感光能を評価したところ、100μmφの微細な穴及びライン/スペースが100μm/100μmまで描くことが出来た。
(感光性樹脂の耐マイグレーション性)
実施例2と同様に耐マイグレーション性を評価したところ、耐マイグレーション性は500時間以上10−6Ω以上の抵抗値を示し、デンドライトは観察されなかった。
(実施例5)
<酸二無水物末端オリゴマーの合成>
攪拌機を設置した500 mlのセパラブルフラスコに、BPADA 41.64g(80mmol)、DMF 100gを加え、氷冷しながら撹拌した。3,5−ジアミノ安息香酸4.56g(40mmol)をDMF50gに溶解し、上記容器に加え1時間撹拌を続けた。反応溶液をバットにとり、真空オーフ゛ン中190℃で1時間加熱することにより、酸二無水物末端オリゴマー43.0gを得た。
<ポリイミド前駆体の合成>
上記の酸二無水物末端オリゴマー33.57g(酸二無水物として30mmolに相当)をジオキソラン70gに溶解した。シリコンジアミンKF-8010(信越シリコーン製)24.9 g (30mmol)とジオキソラン16.6gの混合溶液を加え、室温で2時間撹拌を行った。次いで、トリエチルアミン0.6g、和光純薬株式会社製Q-1301 200mg、グリシジルメタクレート11.37g(80mmol)を加え、60℃で1時間撹拌を行った。反応終了後、反応溶液をイソプロピルアルコールに投入し、沈殿した樹脂を、真空オーフ゛ンで乾燥して、50gのポリイミド前駆体を得た。
実施例1と同様にしてグリシジルメタクレートの導入量を決定した。導入量は、全カルボン酸の20%に導入されていることが判った。(但し、アミド酸のカルボン酸或いは、安息香酸のカルボン酸のどちらに導入されているかは不明。)
このポリイミド前駆体溶液は、実施例1と同様の条件で測定したところ、重量平均分子量は55000、数平均分子量は19000、重量平均分子量/数平均分子量は、2.89であった。
<ポリイミド前駆体の評価>
実施例1と同様にして耐マイグレーション性を評価したところ、耐マイグレーション性は500時間以上10−6Ω以上の抵抗値を示し、デンドライトは観察されなかった。よって、170℃のイミド化で完全にイミド化が完了していることが確認された。
<感光性樹脂組成物の調整>
以下に示す成分を混合して、ジオキソラン溶液に固形分濃度が30重量%になるように調製した。
(A)上記で合成したポリイミド前駆体 49重量部
(B)不飽和二重結合を有する(メタ)アクリル化合物
大阪有機化学株式会社製V#2308 10重量部
共栄社化学株式会社製 ライトアクリレートNP-4EA15重量部、および第一工業製薬株式会社製BR−42M 15重量部
(C)光反応開始剤
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド 1重量部
(E)その他:大塚化学株式会社製 フォスファゼン化合物SPE−100 10重量部重量部
(接着性)
実施例2と同様の方法で接着強度を測定したところ、接着強度は、6.8N/cmであった。
(半田耐熱性)
実施例2と同様の方法で、半田耐熱温度を測定したところ、半田耐熱温度は、280℃であった。
(感光能)
実施例2と同様の方法で感光能を評価したところ、100μmφの微細な穴及びライン/スペースが100μm/100μmまで描くことが出来た。
(感光性樹脂の耐マイグレーション性)
実施例2と同様に耐マイグレーション性を評価したところ、耐マイグレーション性は500時間以上10−6Ω以上の抵抗値を示し、デンドライトは観察されなかった。

(実施例6)
実施例5に加えて(D)成分としてメタクリル酸−2−ジメチルアミノエチルエステルを添加した他は同様にした。
以下に示す成分を混合して、ジオキソラン溶液に固形分濃度が30重量%になるように調製した。
(A)上記で合成したポリイミド前駆体 49重量部
(B)不飽和二重結合を有する(メタ)アクリル化合物
大阪有機化学株式会社製V#2308 10重量部
共栄社化学株式会社製 ライトアクリレートNP-4EA15重量部、および第一工業製薬株式会社製BR−42M 15重量部
(C)光反応開始剤
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド 1重量部
(D)メタクリル酸−2−ジメチルアミノエチルエステル 10部
(E)その他:大塚化学株式会社製 フォスファゼン化合物SPE−100 10重量部重量部
(接着性)
実施例2と同様の方法で接着強度を測定したところ、接着強度は、6.8N/cmであった。
(半田耐熱性)
実施例2と同様の方法で、半田耐熱温度を測定したところ、半田耐熱温度は、280℃であった。
(感光能)
実施例2と同様の方法で感光能を評価したところ、100μmφの微細な穴及びライン/スペースが70μm/70μmまで描くことが出来た。
(感光性樹脂の耐マイグレーション性)
実施例2と同様に耐マイグレーション性を評価したところ、耐マイグレーション性は500時間以上10−6Ω以上の抵抗値を示し、デンドライトは観察されなかった。
以上のように、本発明にかかるポリイミド前駆体は、特定の構造を有する部分イミド化したポリイミド前駆体である。それゆえ、上記ポリイミド前駆体と炭素−炭素2重結合を有する(メタ)アクリル化合物とを含有している感光性樹脂組成物は、200℃以下でイミド化することが可能である。
したがって、本発明は、基板の耐熱性が低い電子部品、例えばリジットやFPC基板の製造に利用できる。それだけではなく、本発明は、感光性ポリイミドを含むフィルムや積層体に代表される各種樹脂成形品を製造する分野に利用することができる。さらには、このようなフィルムや積層体を用いた電子部品の製造に関わる分野にも広く応用することが可能である。
本実施例の感光性樹脂の耐マイグレーション性を評価する方法において、フレキシブル銅貼積層板上に形成させる櫛型パターン(ライン/スペース=50μm/50μm)を示す模式図である。

Claims (10)

  1. 少なくとも式(1)の構造と式(2)の構造を1分子中に有するポリイミド前駆体。
    Figure 2006342310
    Figure 2006342310
    (式中Rは4価の有機基を示し、Rは、少なくとも1つ以上の炭素−炭素二重結合を有する1価の有機基を側鎖に有する、2価の有機基、Rは式(3)を示し、式(3)中、Rは、同一であっても異なっていても良く、メチル基・エチル基・フェニル基のいずれかを示し、x=2〜10、y=4〜30を示す。)
    Figure 2006342310
  2. 請求項1記載の式(1)及び式(2)に加えて、式(4)の構造を1分子中に有するポリイミド前駆体。
    Figure 2006342310
    (式中、Rは、分子中に炭素−炭素二重結合を有さない、2価の有機基を示す。)
  3. 前記ポリイミド前駆体中の全R、R、R中、前記式(1)のRのモル分率が1〜80%であり、前記式(2)のRのモル分率が10〜90%であり、前記式(4)のRのモル分率が0〜70%であることを特徴とする請求項2記載のポリイミド前駆体。
  4. 前記式(1)において、Rが式(5)であることを特徴とする請求項1〜3記載のポリイミド前駆体。
    Figure 2006342310
    (Rは、同一であっても異なっていても良く、炭素−炭素二重結合を有する1価の有機基もしくは水素のいずれか一方を示し、Rは、同一であっても異なっていても良く、−,−(C=O)−,−C(CH)−,−CH−,−SO−,−O−,−C(CF)−,−CH(CH)−,−C(CH)(CHCH)−,シクロヘキシルのいずれかを示し、Rは、同一であっても異なっていても良く、H,CH−,CHCH−,OH,COOHのいずれかを示し、mは0〜3を示す。但し、式(5)中には少なくとも1つ以上の、炭素−炭素二重結合を有する1価の有機基が存在するものとする。)
  5. 前記式(1)において、Rが式(6)であることを特徴とする請求項1〜3記載のポリイミド前駆体。
    Figure 2006342310
    (Rは、同一であっても異なっていても良く、炭素−炭素二重結合を有する1価の有機基もしくは水素のいずれか一方を示し、Rは、同一であっても異なっていても良く、−,−(C=O)−,−C(CH)−,−CH−,−SO−,−O−,−C(CF)−,−CH(CH)−,−C(CH)(CHCH)−,シクロヘキシルのいずれかを示し、Rは、同一であっても異なっていても良く、H,CH−,CHCH−,OH,COOHのいずれかを示し、nは1〜4を示す。但し、式(6)中には少なくとも1つ以上の、炭素−炭素二重結合を有する1価の有機基が存在するものとする。)
  6. 請求項1〜5記載の(A)ポリイミド前駆体100重量部に加えて、(B)炭素−炭素二重結合を有する(メタ)アクリル化合物1〜400重量部を必須成分とする感光性樹脂組成物。
  7. 請求項6に加えて、(C)光反応開始剤0.01〜50重量部を必須成分とする感光性樹脂組成物。
  8. 請求項7に加えて、(D)炭素−炭素二重結合および3級アミノ基を分子内に有する化合物或いは炭素−炭素二重結合およびアミド基を有する化合物0.01〜30重量部を必須成分とする感光性樹脂組成物。
  9. 請求項6〜8のいずれかに記載の感光性樹脂組成物からなることを特徴とする感光性ドライフィルムレジスト。
  10. 請求項9に記載の感光性ドライフィルムレジストを絶縁保護層として形成してなることを特徴とするプリント配線板。
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