JP2006236079A - コンピュータおよびディスク管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のハードディスク装置上をRAIDが構成される領域とRAIDが構成されない領域とに分けて使用することを可能としたコンピュータを提供する。
【解決手段】本コンピュータは、2台のHDD110A,110Bを使ってRAIDを構成することで主オペレーティングシステム202用の動作環境のデータの耐障害性を高めている。リカバリユーティリティ208は、このRAIDの構成情報(RAID情報)を編集・移動させ、RAID構成領域である領域1を縮小させることにより、同じHDD110A,110B上に非RAID構成領域である領域2を確保する。そして、リカバリユーティリティ208は、この確保した領域2にTV機能を提供するためのTVアプリケーションプログラム205等を格納することにより、本コンピュータにおける副オペレーティングシステム204用の動作環境の応答性を高めることも同時に実現する。
【選択図】 図3
【解決手段】本コンピュータは、2台のHDD110A,110Bを使ってRAIDを構成することで主オペレーティングシステム202用の動作環境のデータの耐障害性を高めている。リカバリユーティリティ208は、このRAIDの構成情報(RAID情報)を編集・移動させ、RAID構成領域である領域1を縮小させることにより、同じHDD110A,110B上に非RAID構成領域である領域2を確保する。そして、リカバリユーティリティ208は、この確保した領域2にTV機能を提供するためのTVアプリケーションプログラム205等を格納することにより、本コンピュータにおける副オペレーティングシステム204用の動作環境の応答性を高めることも同時に実現する。
【選択図】 図3
Description
この発明は、例えばノートブックタイプやデスクトップタイプなどのパーソナルコンピュータに適用して好適なディスク管理技術に関する。
近年、ノートブックタイプやデスクトップタイプなど、様々なタイプのパーソナルコンピュータが広く普及している。また、この種のパーソナルコンピュータで搭載されるハードディスク装置の小型大容量化が日々進んでおり、携帯型のバッテリ駆動可能なパーソナルコンピュータでも、コンピュータ本体は薄型でありながら、相当量のデータを保持できるようになってきている。
このように相当量のデータを保持できるようになってくると、例えば携帯型のパーソナルコンピュータを、データ処理用のツールとしてだけでなく、データ管理用のツールとして用いるといった使用法も一般的になると思われる。この場合、ハードディスク装置の故障に対するデータの耐久性が重要となってくる。
このハードディスク装置の故障に対するデータの耐久性を高めるための手法として、RAID(redundant array of inexpensive disks)がよく知られている。RAIDは、複数台のハードディスク装置をあたかも1台のハードディスク装置のように制御して、例えばミラーリングを施すことによりデータの耐障害性を高めるものである。
従って、パーソナルコンピュータに例えば2台のハードディスク装置を搭載し、この2台のハードディスク装置を使ってRAIDを構成すれば、データの耐障害性を高めることができるので、衝撃が与えられるおそれもある携帯型のパーソナルコンピュータにも重要なデータを安心して保持させることが可能となる。
また、このRAIDをパーソナルコンピュータに適用する技術としては、例えばアレイ情報に相当する論理ドライブ構成情報が記録されていないハードディスク装置が装着されていることが検出された場合に、当該ハードディスク装置に論理ドライブ構成情報を記録することにより当該ハードディスク装置を単一のドライブ(論理ディスクドライブ)の構成要素として組み込む技術などが提案されている(例えば特許文献1等参照)。
特開2000−20245号公報
ところで、最近では、パーソナルコンピュータの高機能化が進む一方で、使いたいと思った時にすぐに使い始められるようにして欲しいといった応答性の要求も強い。例えばテレビジョン放送を視聴する機能を有するパーソナルコンピュータでは、他の高機能プログラムは除いても、このテレビジョン放送機能を実現するためのプログラムを即座に起動できるようにして欲しいという要求も多い。
しかしながら、高機能かつ多機能のオペレーティングシステムでは応答性の要求には応えられなくなる。また、RAIDを構成する複数台のハードディスク装置とは別に、この種の応答性が求められるプログラムを迅速に起動させる環境を構築するためのハードディスク装置を新設したのでは、コストアップや大型重量化を招いてしまう。
この発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、複数のハードディスク装置上をRAIDを構成する領域とRAIDを構成しない領域とに分けて使用することを可能としたコンピュータおよびディスク管理方法を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために、この発明のコンピュータは、複数のハードディスク装置と、前記複数のハードディスク装置を使ってRAIDを構成するRAIDドライバと、前記複数のハードディスク装置上の領域を、前記RAIDドライバの制御下でRAIDを構成する第1の領域と、RAIDを構成しない第2の領域とに分割するディスク管理手段とを具備することを特徴とする。
また、この発明のディスク管理方法は、複数のハードディスク装置と、前記複数のハードディスク装置を使ってRAIDを構成するRAIDドライバとを有するコンピュータのディスク管理方法であって、前記複数のハードディスク装置上の領域を、前記RAIDドライバの制御下でRAIDを構成する第1の領域と、RAIDを構成しない第2の領域とに分割することを特徴とする。
この発明によれば、複数のハードディスク装置上をRAIDを構成する領域とRAIDを構成しない領域とに分けて使用することを可能としたコンピュータおよびディスク管理方法を提供することができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態を説明する。
まず、図1および図2を参照して、本発明の一実施形態に係るコンピュータの構成について説明する。ここでは、本発明のコンピュータが、ノートブックタイプとして実現されているものとする。そして、図1は、このノートブックタイプのパーソナルコンピュータ10のディスプレイユニットを開いた状態における斜視図である。
図1に示すように、コンピュータ10は、コンピュータ本体11と、ディスプレイユニット12とから構成されている。ディスプレイユニット12には、TFT−LCD(Thin Film Transistor Liquid Crystal Display)17から構成される表示装置が組み込まれており、そのLCD17の表示画面は、ディスプレイユニット12のほぼ中央に位置されている。
ディスプレイユニット12は、コンピュータ本体11に対して開放位置と閉塞位置との間を回動自在に取り付けられている。コンピュータ本体11は薄い箱形の筐体を有しており、その上面にはキーボード13、コンピュータ10をパワーオン/パワーオフするためのパワーボタン14、入力操作パネル15、タッチパッド16およびスピーカ18A,18Bなどが配置されている。
入力操作パネル15は、押下されたボタンに対応するイベントをシステムに入力する入力装置であり、特定の機能をダイレクトに起動するための複数のボタンを備えている。そして、これらボタン群に、TV起動ボタン15Aが含まれている。このTV起動ボタン15Aは、TV放送番組データの再生および記録を行うためのTV機能を起動するためのボタンであり、ユーザによって押下されると、このTV機能を実行するためのTVアプリケーションプログラムが起動される。
本コンピュータ10においては、汎用の主オペレーティングシステムの他に、AV(オーディオ・ビデオ)データを処理するための専用の副オペレーティングシステムがインストールされている。TVアプリケーションプログラムは、この副オペレーティングシステム上で動作するプログラムである。
パワーボタン14がユーザによって押下された時、主オペレーティングシステムが起動される。一方、TV起動ボタン15Aがユーザによって押下された時は、主オペレーティングシステムではなく、副オペレーティングシステムが起動され、続いてTVアプリケーションプログラムが自動的に実行される。副オペレーティングシステムはAV機能を実行するための最小限の機能のみを有している。このため、副オペレーティングシステムのブートアップに要する時間は、主オペレーティングシステムのブートアップに要する時間に比べて遙かに短い。よって、ユーザは、TV起動ボタン15Aを押すだけで、TV視聴/録画を即座に行うことが出来る。このTV放送の受信用に、コンピュータ本体11の右側面には、アンテナ端子19が設けられている。
次に、図2を参照して、本コンピュータ10のシステム構成について説明する。
図2に示すように、コンピュータ10は、CPU101、ノースブリッジ(NB)102、システムメモリ103、サウスブリッジ(SB)104、グラフィクスコントローラ105、サウンドコントローラ106、ビデオエンハンサ107、BIOS−ROM108、LANコントローラ109、2台のハードディスクドライブ(HDD)110A,110B、DVDドライブ(DVDD)111、カードコントローラ112、無線LANコントローラ113、IEEE 1394コントローラ114、エンベデッドコントローラ(EC)115、TVチューナ116、MPEG2エンコーダ117を備えている。
CPU101は本コンピュータ10の動作を制御するプロセッサであり、HDD110A,110Bからシステムメモリ103にロードされる、主オペレーティングシステム/副オペレーティングシステムおよびTVアプリケーションプログラムのような各種アプリケーションプログラムを実行する。また、CPU101は、BIOS−ROM108に格納されたシステムBIOS(Basic Input Output System)も実行する。システムBIOSはハードウェア制御のためのプログラムである。
NB102は、CPU101のローカルバスとSB104との間を接続するブリッジデバイスである。NB102には、システムメモリ103をアクセス制御するメモリコントローラも内蔵されている。また、NB102は、AGP(Accelerated Graphics Port)バス、PCI express規格のシリアルバスなどを介してグラフィクスコントローラ105との通信を実行する機能も有している。
グラフィクスコントローラ105は、本コンピュータ10のディスプレイモニタとして使用されるLCD17を制御する表示コントローラである。このグラフィクスコントローラ105によって生成される映像データは、ビデオエンハンサ107に送られ、映像データを高画質化するための映像処理(画質調整処理)が施される。このビデオエンハンサ107によって高画質化された映像データは、LCD17に送られる。また、このビデオエンハンサ107によって高画質化された映像データは、コンピュータ本体11に設けられたコネクタを介して外部のTVモニタやHDMIモニタに送出することもできる。
SB104は、LPC(Low Pin Count)バス上の各デバイスおよびPCI(Peripheral Component Interconnect)バス上の各デバイスを制御する。また、SB104は、HDD110A,110B、DVDD111を制御するためのIDE(Integrated Drive Electronics)コントローラを内蔵している。さらに、SB104は、サウンドコントローラ106との通信を実行する機能も有している。
サウンドコントローラ106は音源デバイスであり、再生対象のオーディオデータをスピーカ18A,Bやコネクタを介して接続される外部の5.1チャンネルスピーカシステムに出力する。
カードコントローラ112は、PCカード、SD(Secure Digital)カードのようなカードを制御する。無線LANコントローラ113は、例えばIEEE 802.11規格の無線通信を実行する無線通信デバイスである。IEEE 1394コントローラ114は、IEEE 1394規格のシリアルバスを介して外部機器との通信を実行する。EC115は、電力管理のためのエンベデッドコントローラと、キーボード13およびタッチパッド16を制御するためのキーボードコントローラとが集積された1チップマイクロコンピュータである。このEC115は、ユーザによるパワーボタン14の操作に応じて、本コンピュータ10をパワーオン/パワーオフする機能を有している。さらに、EC115は、ユーザによるTV起動ボタン15Aの操作に応じて、本コンピュータ10をパワーオンすることもできる。
TVチューナ116は、TV放送番組を受信するチューナモジュールであり、アンテナ端子19から入力されるTV放送信号の中から特定チャネルの放送信号を受信する。このTVチューナ116によって受信された放送番組データは、MPEG2エンコーダ117に送られる。MPEG2エンコーダ117は、放送番組データをMPEG2規格の符号化方式で圧縮符号化して、圧縮符号化されたビデオデータおよび圧縮符号化されたオーディオとが多重化されたプログラムストリーム(PS)を生成する。このプログラムストリームは、TVアプリケーションプログラムによってソフトウェア的に復号される。
このような構成をもつ本コンピュータ10では、2台のHDD110A,110Bを使ってRAIDを構成することにより、データの耐障害性を高めている。その一方で、前述したように、本コンピュータ10では、TV起動ボタン15Aの押下に応答して、TV視聴/録画を即座に行うことを可能としている。次に、本コンピュータ10が、これらを同時に実現する仕組みについて説明する。
図3は、本コンピュータ10が2台のHDD110A,110Bをどのように使用しているのかを説明するための図である。
前述したように、本コンピュータ10では、データの耐障害性を高めるために、2台のHDD110A,110Bを使ってRAIDを構成している。しかしながら、本コンピュータ10では、この2台のHDD110A,110Bのすべての領域を使ってRAIDを構成するのではなく、図3に示すように、2台のHDD110A,110Bの領域を、RAIDを構成する領域1と、RAIDを構成しない領域2とに分割する。
領域1には、主オペレーティングシステム202と、この主オペレーティングシステム202の制御下で動作する各種プログラムやこれらのプログラムで用いられる各種データとが格納される。この各種プログラムの中には、RAIDを構成・管理するRAIDドライバ203が含まれている。一方、領域2には、副オペレーティングシステム204と、この副オペレーティングシステム204の制御下で動作する各種プログラムやこれらのプログラムで用いられる各種データとが格納される。この各種プログラムの中には、TVアプリケーションプログラム205が含まれ、また、各種データの中には、TVアプリケーションプログラム205で録画された録画データ206が含まれている。
つまり、本コンピュータ10では、RAIDを構成するHDD110A,110Bとは別にHDDを新設することなく、主オペレーティングシステム202用の環境をRAIDが構成された領域1上に構築することで高信頼性を確保し、また、副オペレーティングシステム204用の環境をRAIDが構成されない(RAIDドライバ203の関与を必要としない)領域2上に構築することで高応答性を確保しているわけである。
まず、このHDD110A,110Bの領域を、どのように図3に示すごとく領域1および領域2に分割するのかについて説明する。本コンピュータ10では、TV機能のシステムへの追加・削除等、つまり副オペレーティングシステム204およびTVアプリケーションプログラム205のインストール・アンインストールをリカバリーユーティリティ208によって行うことができる。このリカバリーユーティリティ208は、簡易オペレーティングシステム207と共にTV機能リカバリー用CDに格納され、DVDD111から簡易オペレーティングシステムに続いて起動されて各種処理を実行する。
いま、本コンピュータ10にTV機能が存在しておらず、HDD110A,11Bの領域全体が領域1で占められているものとする。そして、この状態からTV機能を追加する場合を考える。この場合には、TV機能リカバリー用CDをDVDD111に収納し、簡易オペレーティングシステム207の制御の下、リカバリーユーティリティ208を起動させる。
このように起動されたリカバリーユーティリティ208は、TV機能をシステムに追加するにあたり、まず、RAIDドライバ203によって構成されたRAIDのタイプ等を示すRAID情報を参照し、このRAID情報に基づき、現在のRAIDの整合性チェックを実行する。この整合性チェックは、例えばHDD110A,11Bが2台とも搭載されているか等の基本的なチェックを行うものである。このRAID情報は、RAIDドライバ203がRAIDを構成した際、そのRAIDの構成領域の終端に格納されるので、この時点では、即ち、HDD110A,11Bの領域全体の終端に格納されていることになる。
この整合性チェックが正常終了すると、リカバリーユーティリティ208は、副オペレーティングシステム204、TVアプリケーションプログラム205および録画データ206を格納する領域2を確保するために領域1を縮小可能な状態にあるかどうかをチェックする。このチェックは、領域2を確保予定の領域1上の空間が解放状態、つまりパーティションが存在しない状態かどうかを調べるものである。先にRAID情報を参照した際に、このRAIDがミラーリングまたはストライピングのいずれのタイプか等を把握しているので、このタイプに基づき、パーティションのアドレスを物理アドレスに変換することによって、当該パーティションの有無チェックを行う。
そして、パーティションが存在しておらず領域1を縮小可能な状態にある場合、リカバリーユーティリティ208は、縮小された領域1を使って構成されたRAIDに対応させるべくRAID情報を編集すると共に、この編集後のRAID情報を縮小された領域1の終端に格納する。つまり、図4に示すように、RAIDが構成される領域1を縮小することにより、領域2を新たに確保するわけである。
また、このような手順で領域1を縮小して領域2を確保した場合、リカバリーユーティリティ208は、HDD110A,110Bそれぞれに対し、縮小後の領域1の容量値をパラメータとしたSET_MAXコマンドを発行する。SET_MAXコマンドは、主オペレーティングシステム202からディスク容量の問い合わせを受けたときに、パラメータとして与えられた容量値を返答させるように設定するためのものである。このSET_MAXコマンドを発行することで、主オペレーティングシステム202およびその制御下で動作するRAIDドライバ203を含むすべてのプログラムから領域2を隠匿することができる。
その後、リカバリーユーティリティ208は、この確保した領域2に、副オペレーティングシステム204、TVアプリケーションプログラム205をインストールし、TV起動ボタン15Aの押下時に当該副オペレーティングシステム204が起動されるようにシステム設定を行っておく。
次に、このように確保した領域2を使って、前述のTV機能をどのように実現するのかについて説明する。領域2を確保するにあたって、主オペレーティングシステム202用の環境から領域2を隠匿するために、HDD110A,110Bそれぞれに対し、SET_MAXコマンドを発行することは既に述べた。従って、このままでは、副オペレーティングシステム204も領域2にアクセスできない。そこで、副オペレーティングシステム204は、その起動時に、このSET_MAXコマンドによる設定を一時的に無効化するためのコマンドをHDD110A,110Bそれぞれに発行する。これにより、副オペレーティングシステム204およびその制御下で動作するTVアプリケーションプログラム205を含むすべてのプログラムは、この領域2にアクセスできるようになる。なお、副オペレーティングシステム204用の環境からは、RAIDを構成する領域1もアクセス可能である。このSET_MAXコマンドによる設定を一時的に無効化するためのコマンドは、リカバリユーティリティ208からもその起動時に発行される。
また、リカバリーユーティリティ208は、副オペレーティングシステム204およびTVアプリケーションプログラム205のインストールを行った際、副オペレーティングシステム204のために、HDD110Aに予め確保されたシステム予約領域内の各種アドレス群201の1つとして、領域2の開始アドレスを格納すると共に、同各種アドレス群201の1つとして、録画データ206の格納場所のアドレスを格納する。
副オペレーティングシステム204は、その起動時(SET_MAXコマンドによる設定を一時的に無効化するためのコマンド発行後)、このシステム予約領域内に格納されたアドレスに基づいて起動し、続けてTVアプリケーションプログラム205を自動で起動し、また、TVアプリケーションプログラム205は、録画または再生を行う際、このシステム予約領域内に格納されたアドレスに基づき、録画データ206の格納場所を認識する。
以上により、本コンピュータ10では、HDD110A,110Bの領域を、RAIDを構成する領域1と、RAIDを構成しない領域2とに分割し、高信頼性の要求される主オペレーティングシステム202用の環境を領域1上に構築すると共に、高応答性の要求される副オペレーティングシステム204用の環境を構築することを実現する。
ところで、リカバリユーティリティ208は、その起動時、図5に示すようなメニュー画面をユーザ向けに提示する。このうち、「1:購入時の状態に戻す」は、HDD110A,110Bの領域を、図3に示した領域1と録画データ206の格納場所を含む領域2とが併存する状態とするものである。また、「2:TVアプリケーションPGM再インストール」は、TVアプリケーションプログラム205のみを新たなものに置き換えるものである。「3:録画機能削除(録画データ格納領域解放)」は、TV機能をTV視聴のみに限定し、不要となった領域2上の録画データ206の格納領域分だけ領域1を拡大するものである。そして、「4:TV機能全削除」は、TV機能のいわゆるアンインストールを実行し、HDD110A,110Bの領域全体を領域1とするものである。例えば「3:録画機能削除(録画データ格納領域解放)」が選択されると、リカバリユーティリティ208は、図6に示すように、RAIDが構成されない領域2を縮小し、その分、RAIDが構成される領域1を拡大する。
つまり、本コンピュータ10では、HDD110A,110Bの領域が、図7に示すように、TV視聴/録画の双方が可能で領域2が広めに確保される(A)の状態、TV視聴のみが可能で領域2が狭めに確保される(B)の状態、TV機能が削除されて領域2が確保されない(C)の状態の3通りの状態を取り得ることになり、リカバリユーティリティ208は、RAID情報の編集・移動を含む前述の手順を行い領域1を拡大・縮小することによって、この(A)〜(C)の3通りの状態間の移行を実現する。
図8は、本コンピュータ10が実行する、同一ディスク装置上にRAID領域と非RAID領域とを併存させ、かつ、これらの領域を拡大・縮小するためのディスク管理の手順を示すフローチャートである。
リカバリユーティリティ208は、現在のRAIDの構成をチェックするために、RAID領域の終端に格納されたRAID情報を取得し(ステップS1)、このRAID情報に基づき、RAIDの整合性チェックを行う(ステップS2)。
もし、HDD110A,110Bの一方が搭載されていない等の整合性のエラーが検知されると(ステップS3のNO)、リカバリユーティリティ208は、その旨を報知するためのエラーメッセージを出力して(ステップS4)、この処理を終了する。一方、整合性チェックが正常終了した場合(ステップS3のYES)、リカバリユーティリティ208は、今度は、先に取得したRAID情報に基づき、パーティションのアドレスを物理アドレスに変換し(ステップS5)、この物理アドレスを使って、RAID情報の移動先にパーティションが存在するかどうかを調べる(ステップS6)。
パーティションが存在した場合(ステップS6のYES)、リカバリユーティリティ208は、その直後に非RAID領域を確保しようとしている空間が解放状態にないと判断し、その旨を報知するためのエラーメッセージを出力して(ステップS4)、この処理を終了する。一方、パーティションが存在しなかった場合(ステップS6のNO)、リカバリユーティリティ208は、まず、このRAID情報の編集を行う(ステップS7)。
この編集を終えると、リカバリユーティリティ208は、その編集後のRAID情報を移動先にコピーし(ステップS8)、この移動先までをディスク容量と見せ掛けるためのSET_MAXコマンドを発行する(ステップS9)。そして、リカバリユーティリティ208は、必要に応じて、副オペレーティングシステム204やTVアプリケーションプログラム205等の再インストールを行うと共に(ステップS10)、この再インストール先のアドレス等を格納すべく、システム予約領域内の各種アドレス群201の更新を実行する(ステップS11)。
以上のように、本コンピュータ10は、2台のHDD110A,110B上をRAID構成領域と非RAID領域とに分けて使用し、かつ、これらの領域を任意に拡大・縮小することを可能とする。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
10…コンピュータ、11…コンピュータ本体、12…ディスプレイユニット、13…キーボード、14…パワーボタン、15…入力操作パネル、15A…TV起動ボタン、16…タッチパッド、17…LCD、18A,18B…スピーカ、19…アンテナ端子、101…CPU、102…ノースブリッジ(NB)、103…システムメモリ、104…サウスブリッジ(SB)、105…グラフィクスコントローラ、106…サウンドコントローラ、107…ビデオエンハンサ、108…BIOS−ROM、109…LANコントローラ、110A,110B…ハードディスクドライブ(HDD)、111…DVDドライブ(DVDD)、112…カードコントローラ、113…LANコントローラ、114…IEEE 1394コントローラ、115…エンベデッドコントローラ(EC)、116…TVチューナ、117…MPEG2エンコーダ、201…各種アドレス群、202…主オペレーティングシステム、203…RAIDドライバ、204…副オペレーティングシステム、204…副オベレーティングシステム、205…TVアプリケーションプログラム、206…録画データ、207…簡易オペレーティングシステム、208…リカバリーユーティリティ。
Claims (12)
- 複数のハードディスク装置と、
前記複数のハードディスク装置を使ってRAID(redundant array of inexpensive disks)を構成するRAIDドライバと、
前記複数のハードディスク装置上の領域を、前記RAIDドライバの制御下でRAIDを構成する第1の領域と、RAIDを構成しない第2の領域とに分割するディスク管理手段と
を具備することを特徴とするコンピュータ。 - 前記ディスク管理手段は、前記複数のハードティスク装置を含むシステム全体のリソース管理を実行するオペレーティングシステムからの問い合わせに対して実際のディスク容量よりも小さいディスク容量を返答するように設定するためのコマンドを前記複数のハードディスク装置に発行することによって、前記オペレーティングシステムに、前記複数のハードディスク装置のディスク容量として前記第1の領域に対応したディスク容量を認識させることを特徴とする請求項1記載のコンピュータ。
- 前記ディスク管理手段は、前記RAIDドライバによる前記RAIDの構成時に前記第1の領域の終端に格納される前記RAIDの構成情報を編集し、この編集後のRAID構成情報の格納場所を前記複数のハードディスク装置上で移動させることによって、前記第1の領域を拡大または縮小する手段を有することを特徴とする請求項1または2記載のコンピュータ。
- 前記ディスク管理手段は、前記第1の領域を拡大または縮小した場合、その拡大または縮小した後の前記第1の領域に対応したディスク容量が前記オペレーティングシステムからの問い合わせに対して返答されるように、前記複数のハードディスク装置に前記コマンドを再発行することを特徴とする請求項3記載のコンピュータ。
- 前記ディスク管理手段は、前記オペレーティングシステムとは異なる副オペレーティングシステムを、前記複数のハードディスク装置の中のいずれか一方の前記第2の領域に格納し、
前記副オペレーティングシステムは、前記オペレーティングシステムからの問い合わせに対して実際のディスク容量よりも小さいディスク容量を返答する設定を無効化するためのコマンドを前記複数のハードディスク装置に発行することにより、これらの前記第2の領域にアクセスすることを特徴とする請求項2記載のコンピュータ。 - 前記ディスク管理手段は、前記副オペレーティングシステムが格納された側のハードディスク装置上に予め確保されたシステム予約領域に前記第2の領域の開始アドレスを格納すると共に、前記副オペレーティングシステムの制御下で動作するプログラムを、前記副オペレーティングシステムが格納された側のハードディスク装置の前記第2の領域にさらに格納し、
前記副オペレーティングシステムは、前記システム予約領域に格納されたアドレスに基づいて起動し、前記副オペレーティングシステムに続いて前記プログラムを起動することを特徴とする請求項5記載のコンピュータ。 - 前記第1の領域に格納された前記オペレーティングシステムを起動するための第1のボタンと、
前記第2の領域に格納された前記副オペレーティングシステムを起動するための第2のボタンと
を具備することを特徴とする請求項5記載のコンピュータ。 - 複数のハードディスク装置を備えたコンピュータであって、
RAIDを構成する前記複数のハードディスク装置上の第1の領域と、RAIDを構成しない前記複数のハードディスク装置上の第2の領域とにそれぞれオペレーティングシステムを格納し、前記第2の領域には、前記第1の領域に格納されたオベレーティングシステムよりも簡易な機能を備え、その起動に要する時間の短いオベレーティングシステムを格納することを特徴とするコンピュータ。 - 複数のハードディスク装置と、前記複数のハードディスク装置を使ってRAIDを構成するRAIDドライバとを有するコンピュータのディスク管理方法であって、
前記複数のハードディスク装置上の領域を、前記RAIDドライバの制御下でRAIDを構成する第1の領域と、RAIDを構成しない第2の領域とに分割することを特徴とするディスク管理方法。 - 前記複数のハードティスク装置を含むシステム全体のリソース管理を実行するオペレーティングシステムからの問い合わせに対して実際のディスク容量よりも小さいディスク容量を返答するように設定するためのコマンドを前記複数のハードディスク装置に発行することによって、前記オペレーティングシステムに、前記複数のハードディスク装置のディスク容量として前記第1の領域に対応したディスク容量を認識させることを特徴とする請求項9記載のディスク管理方法。
- 前記RAIDドライバによる前記RAIDの構成時に前記第1の領域の終端に格納される前記RAIDの構成情報を編集し、この編集後のRAID構成情報の格納場所を前記複数のハードディスク装置上で移動させることによって、前記第1の領域を拡大または縮小することを特徴とする請求項9または10記載のディスク管理方法。
- 前記第1の領域を拡大または縮小した場合、その拡大または縮小した後の前記第1の領域に対応したディスク容量が前記オペレーティングシステムからの問い合わせに対して返答されるように、前記複数のハードディスク装置に前記コマンドを再発行することを特徴とする請求項11記載のディスク管理方法。
Priority Applications (3)
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|---|---|---|---|
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