JP2006211790A - 集電装置の揚力調整構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 集電舟から排出される空気の流量を調整可能な簡単な構造によって集電装置に作用する揚力を調整することができる集電装置の揚力調整構造を提供する。
【解決手段】 集電装置全体として組み上げた状態で風洞試験を実施する場合には、集電舟単体で風洞試験を実施する場合に比べて、他の部品と干渉して流れ場が変化するため、集電装置に作用する揚力を適正値に調整する必要がある。このため、空気排出口11から排出される空気の流量を調整する必要がある。例えば、集電舟8を上昇させる方向の揚力がこの集電舟8に作用するときには、噴射口13bの口径が小さい流量調整部13Bを空気排出口11に装着して、この空気排出口11から排出される空気の流量が減少するように調整される。その結果、集電舟8を上昇させる方向の揚力が低下して、集電装置3に作用する揚力が適正値に設定される。
【選択図】 図6
【解決手段】 集電装置全体として組み上げた状態で風洞試験を実施する場合には、集電舟単体で風洞試験を実施する場合に比べて、他の部品と干渉して流れ場が変化するため、集電装置に作用する揚力を適正値に調整する必要がある。このため、空気排出口11から排出される空気の流量を調整する必要がある。例えば、集電舟8を上昇させる方向の揚力がこの集電舟8に作用するときには、噴射口13bの口径が小さい流量調整部13Bを空気排出口11に装着して、この空気排出口11から排出される空気の流量が減少するように調整される。その結果、集電舟8を上昇させる方向の揚力が低下して、集電装置3に作用する揚力が適正値に設定される。
【選択図】 図6
Description
この発明は、集電装置に作用する揚力を調整する集電装置の揚力調整構造に関する。
現在、高速度域における物体に対する空気力の制御及び空力音の低減に関する研究が盛んに行われており、その中で代表的なものが物体の表面から噴流を吹き出すことによって物体からの流れの剥離を抑制し、空力特性の向上を図るものである。高速鉄道の集電装置の集電舟においても同様の研究が行われており成果を上げている。例えば、集電舟に噴出口から噴流を吹き出してこの集電舟に作用する揚力を制御し、高速鉄道の集電舟の空力特性を向上させる技術がある。
従来の集電装置の揚力調整構造は、集電舟の前縁部の上側に形成された上側空気孔と、集電舟の前縁部の下側に形成された下側空気孔と、上側空気孔と接続する上側空気管と、下側空気孔と接続する下側空気管と、上側空気管からの空気の吐き出し量及び吸い込み量を調整する上側絞り弁と、下側空気管からの空気の吐出し量及び吸い込み量を調整する下側絞り弁と、上側空気管及び下側空気管に接続される空気だめと、上側空気管及び下側空気管に圧縮空気を供給するとともに上側空気管及び下側空気管から空気を吸い込むコンプレッサなどを備えている(例えば、特許文献1参照)。このような従来の集電装置の揚力調整構造では、集電装置に作用する揚力を減少させるときには、下側空気孔からの空気の吐き出し量を増加させるか、上側空気孔からの空気の吸い込み量を減少させている。一方、このような従来の集電装置の揚力調整構造では、集電舟に作用する揚力を増加させるときには、上側空気孔からの空気の吐き出し量を増加させるか、下側空気孔からの空気の吸い込み量を減少させている。
図9は、従来の集電装置を概略的に示す外観図であり、図9(A)は集電舟単体の場合の外観図であり、図9(B)は集電装置全体を組み上げたときの外観図である。
図9に示す従来の集電装置103は、トロリ線から電力を導くパンタグラフ又はこのパンタグラフを模擬した模型である。集電装置103は、枠組105を支持する台枠104と、集電舟108を支持する枠組105と、集電舟108を押上げる舟支え機構部106と、トロリ線と接触するすり板107と、すり板107を支持する集電舟108とを備えている。このような集電装置103では、集電装置103に作用する揚力Lを適正なレベルに保つことは、安定な集電性能の確保のために重要である。しかし、図9(A)に示すように、集電舟108単体で最適な形状を設計しても、図9(B)に示すように集電装置103全体として組み上げると集電舟108を支持する枠組105などとの干渉によって流れ場が変化し、当初目標とした揚力Lを達成できない場合があった。
図9に示す従来の集電装置103は、トロリ線から電力を導くパンタグラフ又はこのパンタグラフを模擬した模型である。集電装置103は、枠組105を支持する台枠104と、集電舟108を支持する枠組105と、集電舟108を押上げる舟支え機構部106と、トロリ線と接触するすり板107と、すり板107を支持する集電舟108とを備えている。このような集電装置103では、集電装置103に作用する揚力Lを適正なレベルに保つことは、安定な集電性能の確保のために重要である。しかし、図9(A)に示すように、集電舟108単体で最適な形状を設計しても、図9(B)に示すように集電装置103全体として組み上げると集電舟108を支持する枠組105などとの干渉によって流れ場が変化し、当初目標とした揚力Lを達成できない場合があった。
この発明の課題は、集電舟から排出される空気の流量を調整可能な簡単な構造によって集電装置に作用する揚力を調整することができる集電装置の揚力調整構造を提供することである。
この発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、集電装置(3)に作用する揚力(L)を調整する集電装置の揚力調整構造であって、前記集電装置の集電舟の空気排出口(11)から排出する空気の流量を調整する流量調整部(13A,13B)を備えることを特徴とする集電装置の揚力調整構造(19)である。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、集電装置(3)に作用する揚力(L)を調整する集電装置の揚力調整構造であって、前記集電装置の集電舟の空気排出口(11)から排出する空気の流量を調整する流量調整部(13A,13B)を備えることを特徴とする集電装置の揚力調整構造(19)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の集電装置の揚力調整構造において、前記流量調整部は、前記集電舟に空気を取り入れる空気取入口(10)及び/又は前記空気排出口に着脱自在に装着されることを特徴とする集電装置の揚力調整構造である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の集電装置の揚力調整構造において、前記流量調整部は、前記空気の流量を調整する噴射口(13b;13c)を備えることを特徴とする集電装置の揚力調整構造である。
請求項4の発明は、請求項3に記載の集電装置の揚力調整構造において、前記流量調整部は、先端面が前記集電舟の表面と略同一面であることを特徴とする集電装置の揚力調整構造である。
請求項3の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の集電装置の揚力調整構造において、前記流量調整部は、前記集電舟が模型又は実物であるときに、前記空気排出口から排出する空気の流量を調整することを特徴とする集電装置の揚力調整構造である。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の集電装置の揚力調整構造において、前記流量調整部は、調整時には前記空気取入口及び/又は前記空気排出口に着脱自在に装着され、調整完了後には前記空気取入口及び/又は前記空気排出口に固定されることを特徴とする集電装置の揚力調整構造である。
請求項7の発明は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の集電装置の揚力調整構造において、前記流量調整部は、前記空気排出口から排出する空気の流量に応じて選択可能なように複数存在することを特徴とする集電装置の揚力調整構造である。
この発明によると、集電舟から排出される空気の流量を調整可能な簡単な構造によって集電装置に作用する揚力を調整することができる。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明する。
図1は、この発明の第1実施形態に係る集電装置の揚力調整構造を備える集電装置を模式的に示す構成図である。図2は、この発明の第1実施形態に係る集電装置の揚力調整構造の外観図である。図3は、この発明の第1実施形態に係る集電装置の揚力調整構造の空気排出口側から見た正面図である。
以下、図面を参照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明する。
図1は、この発明の第1実施形態に係る集電装置の揚力調整構造を備える集電装置を模式的に示す構成図である。図2は、この発明の第1実施形態に係る集電装置の揚力調整構造の外観図である。図3は、この発明の第1実施形態に係る集電装置の揚力調整構造の空気排出口側から見た正面図である。
図1〜図3に示す架線1は、線路上空に架設される架空電車線又はこの架空電車線を模擬した模型であり、トロリ線1aは集電装置3のすり板7が接触する電線である。車両2は、電車や電気機関車などの電気車又はこの電気車を模擬した模型であり、例えば高速で走行する新幹線などの鉄道車両又はこの鉄道車両の模型である。車体2aは、乗客を積載し輸送するための構造物である。
図1に示す集電装置3は、トロリ線1aから電力を車両2に導くパンタグラフ又はこのパンタグラフを模擬した模型である。集電装置3は、例えば、風洞試験装置内に設置されており、この集電装置3にはA方向から気流が流れている。集電装置3は、台枠4と、枠組5と、舟支え機構部6と、すり板7と、集電舟(舟体)8と、揚力調整構造9とを備えている。台枠4は、枠組5を支持して車体2aの屋根上のがい子に設置される部分であり、枠組5は集電舟8を支持した状態で上下方向に動作可能なリンク機構である。舟支え機構部6は、集電舟8を架線1に対して水平に押上げるとともに、ばね6cによる緩衝作用を与える機構部であり、台枠4が備える図示しない押上げ用ばねによって上方に押上げられる。舟支え機構部6は、例えば、押し上げ力を発生するシリンダ6aと、シリンダ6a内で昇降自在であり集電舟8と一体に形成され集電舟8とばね6cとをつなぐピストンロッド6bと、シリンダ6a内に収容されピストンロッド6bを上昇する方向に付勢するばね6cとを備えている。図1に示す集電装置3は、車両2の進行方向に対して非対称であり、空力的性能から高速使用時には一方向だけで使用可能なシングルアーム式パンタグラフの例である。
すり板7は、トロリ線1aと接触する部分である。すり板7は、図1〜図3に示すように、車両2の進行方向と直交する方向に伸びた金属製又は炭素製の板状部材であり、図2及び図3に示すように集電舟8の上部に取り付けられ支持されている。
集電舟8は、すり板7を取り付ける部分である。集電舟8は、一般にトロリ線1aと直交する方向に伸びた弓形で細長い金属製の部材であり、軌道面と平行に配置され架線1の長さ方向と直交して配置されている。集電舟8には、図1に示すように、この集電舟8を上昇させる方向を正とする揚力L、若しくはこの集電舟8を下降させる方向を負とする揚力−Lが作用する。集電舟8は、図1及び図2に示すように、揚力調整構造9を備えている。
揚力調整構造9は、集電舟8に作用する揚力Lを調整する構造である。揚力調整構造9は、図1及び図2に示すように空気取入口10と、空気排出口11と、流路12と、流量調整部13A,13Bとを備えている。揚力調整構造9は、集電舟8を上昇させる方向の揚力Lがこの集電舟8に作用するときには、空気排出口11から排出する空気の流量を低減し、集電舟8を下降させる方向の揚力−Lがこの集電舟8に作用するときには、空気排出口11から排出する空気の流量を増加する。揚力調整構造9は、集電舟8に作用する揚力Lを制御する機能とともに、集電舟8から発生する騒音を低減する機能を有し、空気排出口11から空気を排出して揚力Lを制御するときに、この空気排出口11から排出する空気によって発生する空力音を低減する。
図1及び図2に示す空気取入口10は、集電舟8の前方の空気をこの集電舟8に取り入れる取入口であり、集電舟8の前部から高圧の空気を取り入れる。空気取入口10は、集電舟8の前方の淀み点付近に形成されており、集電舟8の前縁部の長さ方向(車両2の幅方向)に沿って間隔をあけて多数形成されている。
図1〜図3に示す空気排出口11は、空気取入口10から取り入れた空気を集電舟8から下方に向かって排出する排出口である。空気排出口11は、すり板7の後方に形成されており、図2に示すように集電舟8の後縁部近傍の下面に長さ方向に沿って多数形成されている。
図1及び図2に示す流路12は、空気取入口10から空気排出口11に向かって空気が流れる管路(貫通孔)であり、上流側の端部が空気取入口10に接続され、下流側の端部が空気排出口11に接続されている。流路12は、集電舟8の内部を貫通して配管されている。
図4は、この発明の第1実施形態に係る集電装置の揚力調整構造による騒音低減効果を一例として示すグラフである。
図4に示すグラフは、風速150km/hのときの集電装置から2m離れた地点における風洞試験結果であり、図4に示す縦軸は音圧レベル(dB)であり、横軸は周波数(Hz)である。図4に示す実線は集電舟8の前縁部から後縁部まで貫通孔が存在する場合の測定結果を示し、鎖線は集電舟8の前縁部から後縁部まで貫通孔が存在しない場合の測定結果を示す。図4に示すように、貫通孔が存在する場合には貫通孔が存在しない場合に比べて、最大約20dB程度音圧レベルが低下しており騒音低減効果があることが確認されている。
図4に示すグラフは、風速150km/hのときの集電装置から2m離れた地点における風洞試験結果であり、図4に示す縦軸は音圧レベル(dB)であり、横軸は周波数(Hz)である。図4に示す実線は集電舟8の前縁部から後縁部まで貫通孔が存在する場合の測定結果を示し、鎖線は集電舟8の前縁部から後縁部まで貫通孔が存在しない場合の測定結果を示す。図4に示すように、貫通孔が存在する場合には貫通孔が存在しない場合に比べて、最大約20dB程度音圧レベルが低下しており騒音低減効果があることが確認されている。
図5は、この発明の第1実施形態に係る集電装置の揚力調整構造の噴射口の口径が大きい流量調整部の外観図であり、図5(A)は側面図であり、図5(B)は正面図である。図6は、この発明の第1実施形態に係る集電装置の揚力調整構造の噴射口の口径が小さい流量調整部の外観図であり、図6(A)は側面図であり、図6(B)は正面図である。
図5及び図6に示す流量調整部13A,13Bは、空気排出口11から排出する空気の流量を調整する部分である。流量調整部13A,13Bは、空気排出口11に着脱自在に装着され、空気排出口11から排出する空気の流量に応じて選択可能なように複数存在する。例えば、図5に示す流量調整部13Aは、噴射口13bの口径が大きく、空気排出口11から排出する空気の流量を増加させるときに選択される。一方、図6に示す流量調整部13Bは、噴射口13bの口径が流量調整部13Aの噴射口13bの口径よりも小さく、空気排出口11から排出する空気の流量を減少させるときに選択される。流量調整部13A,13Bは、図5及び図6に示すように、装着部13aと噴射口13bとを備えている。図5(A)に示す装着部13aは、空気排出口11の内周面に嵌合する部分であり、流量調整部13A,13Bの下流側の端部の外周面に形成されている。噴射口13bは、空気の流量を調整する部分であり、集電舟8から下方に空気を噴射する。流量調整部13A,13Bは、図5(A)及び図6(A)に示すように、装着部13aを空気排出口11に装着したときに、集電舟8の表面から噴射口13bの先端部が僅かに突出している。流量調整部13A,13Bは、例えば、調整時には空気排出口11に着脱自在に装着され、調整完了後には空気排出口11に固定される。
次に、この発明の第1実施形態に係る集電装置の揚力調整構造の作用を説明する。
例えば、図1に示すように、風洞試験装置内に集電装置3を設置してA方向に気流を流すと、集電舟8を上昇させる方向の揚力Lや集電舟8を下降させる方向の揚力−Lが集電装置3に作用する。A方向に気流が流れると集電舟8の空気取入口10から取り入れられた空気が流路12を通過して空気排出口11から排出する。図9(B)に示すように、集電装置3全体として組み上げた状態で風洞試験を実施する場合には、図9(A)に示すように集電舟8単体で風洞試験を実施する場合に比べて、枠組5及び舟支え機構部6などの他の部品と干渉して流れ場が変化する。その結果、集電装置3に作用する揚力Lを適正値に調整するために、図3に示す各空気排出口11から排出される空気の流量を調整する必要がある。例えば、図1に示す集電舟8を上昇させる方向の揚力Lがこの集電舟8に作用するときには、噴射口13bの口径が小さい流量調整部13Bを空気排出口11に装着して、この空気排出口11から排出される空気の流量が減少するように調整される。その結果、集電舟8を上昇させる方向の揚力Lが低下して、集電装置3に作用する揚力Lが適正値に設定される。一方、集電舟8を下降させる方向の揚力−Lがこの集電舟8に作用するときには、噴射口13bの口径が大きい流量調整部13Aを空気排出口11に装着して、この空気排出口11から排出される空気の流量が増加するように調整される。その結果、集電舟8を下降させる方向の揚力−Lが低下して、集電装置3に作用する揚力Lが適正値に設定される。集電装置3に作用する揚力Lが適正値に調整された後には、空気排出口11に装着部13aが接着又は溶接などされ流量調整部13A,13Bが空気排出口11に固定される。
例えば、図1に示すように、風洞試験装置内に集電装置3を設置してA方向に気流を流すと、集電舟8を上昇させる方向の揚力Lや集電舟8を下降させる方向の揚力−Lが集電装置3に作用する。A方向に気流が流れると集電舟8の空気取入口10から取り入れられた空気が流路12を通過して空気排出口11から排出する。図9(B)に示すように、集電装置3全体として組み上げた状態で風洞試験を実施する場合には、図9(A)に示すように集電舟8単体で風洞試験を実施する場合に比べて、枠組5及び舟支え機構部6などの他の部品と干渉して流れ場が変化する。その結果、集電装置3に作用する揚力Lを適正値に調整するために、図3に示す各空気排出口11から排出される空気の流量を調整する必要がある。例えば、図1に示す集電舟8を上昇させる方向の揚力Lがこの集電舟8に作用するときには、噴射口13bの口径が小さい流量調整部13Bを空気排出口11に装着して、この空気排出口11から排出される空気の流量が減少するように調整される。その結果、集電舟8を上昇させる方向の揚力Lが低下して、集電装置3に作用する揚力Lが適正値に設定される。一方、集電舟8を下降させる方向の揚力−Lがこの集電舟8に作用するときには、噴射口13bの口径が大きい流量調整部13Aを空気排出口11に装着して、この空気排出口11から排出される空気の流量が増加するように調整される。その結果、集電舟8を下降させる方向の揚力−Lが低下して、集電装置3に作用する揚力Lが適正値に設定される。集電装置3に作用する揚力Lが適正値に調整された後には、空気排出口11に装着部13aが接着又は溶接などされ流量調整部13A,13Bが空気排出口11に固定される。
この発明の第1実施形態に係る集電装置の揚力調整構造には、以下に記載するような効果がある。
(1) この第1実施形態では、集電舟8の空気排出口11から排出する空気の流量を流量調整部13A,13Bが調整する。このため、図9(B)に示すように、集電装置3全体を組み上げた後に集電装置3に作用する揚力L,−Lを簡単に調整することができる。
(1) この第1実施形態では、集電舟8の空気排出口11から排出する空気の流量を流量調整部13A,13Bが調整する。このため、図9(B)に示すように、集電装置3全体を組み上げた後に集電装置3に作用する揚力L,−Lを簡単に調整することができる。
(2) この第1実施形態では、空気排出口11に流量調整部13A,13Bが着脱自在に装着される。このため、図5及び図6に示すように、空気排出口11に装着される流量調整部13A,13Bを交換して、集電装置3に作用する揚力L,−Lを簡単に調整することができる。
(3) この第1実施形態では、空気の流量を調整する噴射口13bを流量調整部13A,13Bが備えている。このため、噴射口13bの口径が異なる流量調整部13A,13Bによって空気排出口11の開口部の面積を調整し、空気の流量を簡単に調整することができる。
(4) この第1実施形態では、集電舟8が模型又は実物であるときに、空気排出口11から排出する空気の流量を流量調整部13A,13Bが調整する。その結果、例えば、実物又は模型の集電装置3を風洞試験装置などによって試験する場合に、枠組5及び舟支え機構部6などの他の部品と干渉して流れ場が変化しても、当初の目標である設計揚力を満足するように流量調整部13A,13Bによって揚力Lを簡単に調整することができる。
(5) この第1実施形態では、調整時には流量調整部13A,13Bが空気排出口11に着脱自在に装着され、調整完了後には流量調整部13A,13Bが空気排出口11に固定される。このため、例えば、風洞試験時には流量調整部13A又は流量調整部13Bのいずれか一方を選択して空気排出口11に装着し、集電舟8に作用する揚力Lを最適値に設定し、風洞試験終了後には流量調整部13A又は流量調整部13Bを空気排出口11に固定することができる。その結果、揚力Lが最適値になるように頻繁に集電舟8を設計変更したり模型を製作したりする必要がなくなるため、研究開発時間を短縮化することができる。また、集電装置3が実物である場合であって、試験車両を使用した現車試験などの調整時には、揚力Lが最適値になるように流量調整部13A,13Bを選択し、量産時や営業線使用時などの調整後には、流量調整部13A,13Bを空気排出口11に固定することができる。その結果、集電装置3が設置される鉄道車両に合わせて、揚力Lを最適値に設定することができる。
(6) この第1実施形態では、流量調整部13A,13Bが空気排出口11から排出する空気の流量に応じて選択可能なように流量調整部13A,13Bが複数存在する。このため、例えば、噴射口13bの口径が異なる流量調整部13A,13Bを数種類準備しておき、これらの流量調整部13A,13Bから任意のものを選択して空気排出口11に装着し、空気排出口11から排出する空気の流量を簡単に調整することができる。
(第2実施形態)
図7は、この発明の第2実施形態に係る集電装置の揚力調整構造の流量調整部の側面図であり、図7(A)は噴射口の口径が大きい流量調整部の側面図であり、図7(B)は噴射口の口径が小さい流量調整部の側面図である。以下では、図1〜図6に示す部分と同一の部分については同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図7に示す流量調整部13A,13Bは、空気の流量を調整する噴射口13cを備えており、装着部13aを空気排出口11に装着したときには、集電舟8の表面と噴射口13cの先端部が略同一面である。このため、この第2実施形態には、第1実施形態の効果に加えて、流量調整部13A,13Bの先端部によって流れの場が乱されてこの先端部から気流が剥離し揚力Lが変動するのを抑制することができる。
図7は、この発明の第2実施形態に係る集電装置の揚力調整構造の流量調整部の側面図であり、図7(A)は噴射口の口径が大きい流量調整部の側面図であり、図7(B)は噴射口の口径が小さい流量調整部の側面図である。以下では、図1〜図6に示す部分と同一の部分については同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図7に示す流量調整部13A,13Bは、空気の流量を調整する噴射口13cを備えており、装着部13aを空気排出口11に装着したときには、集電舟8の表面と噴射口13cの先端部が略同一面である。このため、この第2実施形態には、第1実施形態の効果に加えて、流量調整部13A,13Bの先端部によって流れの場が乱されてこの先端部から気流が剥離し揚力Lが変動するのを抑制することができる。
(第3実施形態)
図8は、この発明の第3実施形態に係る集電装置の揚力調整構造の流量調整部の側面図であり、図8(A)は流入口の口径が大きい流量調整部の側面図であり、図8(B)は流入口の口径が小さい流量調整部の側面図である。
図8に示す流量調整部13A,13Bは、集電舟8の前方の空気が流入する流入口13dを備えており、流量調整部13Aは流入口13dの口径が大きく、流量調整部13Bは流入口13dの口径が小さい。流量調整部13A,13Bは、集電舟8に空気を取り入れる空気取入口10に着脱自在に装着されて、空気取入口11の開口部の面積を調整する。この第3実施形態には、第1実施形態及び第2実施形態と同様の効果がある。
図8は、この発明の第3実施形態に係る集電装置の揚力調整構造の流量調整部の側面図であり、図8(A)は流入口の口径が大きい流量調整部の側面図であり、図8(B)は流入口の口径が小さい流量調整部の側面図である。
図8に示す流量調整部13A,13Bは、集電舟8の前方の空気が流入する流入口13dを備えており、流量調整部13Aは流入口13dの口径が大きく、流量調整部13Bは流入口13dの口径が小さい。流量調整部13A,13Bは、集電舟8に空気を取り入れる空気取入口10に着脱自在に装着されて、空気取入口11の開口部の面積を調整する。この第3実施形態には、第1実施形態及び第2実施形態と同様の効果がある。
(他の実施形態)
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、車両2に向かってA方向から気流が流れる場合を例に挙げて説明したが、車両2に向かってA方向とは逆方向に気流が流れる場合についてもこの発明を適用することができる。また、この実施形態では、集電装置3としてシングルアーム式パンタグラフを例に挙げて説明したが、菱型パンタグラフなどの他の形式のパンタグラフについてもこの発明を適用することができる。さらに、この実施形態では、架線1、車両2及び集電装置3を風洞試験装置内に設置して試験する場合を例に挙げて説明したが、架線1又は車両2の少なくとも一方を省略して風洞試験装置内で試験することもできる。
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、車両2に向かってA方向から気流が流れる場合を例に挙げて説明したが、車両2に向かってA方向とは逆方向に気流が流れる場合についてもこの発明を適用することができる。また、この実施形態では、集電装置3としてシングルアーム式パンタグラフを例に挙げて説明したが、菱型パンタグラフなどの他の形式のパンタグラフについてもこの発明を適用することができる。さらに、この実施形態では、架線1、車両2及び集電装置3を風洞試験装置内に設置して試験する場合を例に挙げて説明したが、架線1又は車両2の少なくとも一方を省略して風洞試験装置内で試験することもできる。
(2) この実施形態では、下側の空気排出口12から下方に空気を排出する場合を例に挙げて説明したが、空気排出口を上側に設けてこの空気排出口から上方に空気を排出したり、空気排出口を上側及び下側に設けてそれぞれの空気排出口から空気を上方又は下方に排出したりすることもできる。また、この実施形態では、空気取入口11又は空気排出口12に流量調整部13A,13Bを装着する場合を例に挙げて説明したが、空気取入口11及び空気排出口12に流量調整部13A,13Bを装着することもできる。
(3) この実施形態では、噴射口13bの口径や流入口13dの口径が大小2種類の場合を例に挙げて説明したが、口径の大きさが3種類以上の場合についてもこの発明を適用することができる。また、この実施形態では、流量調整部13A,13Bが噴射口13b,13cを備える場合を例に挙げて説明したが、流量調整部13A,13Bが噴射ノズルを備える場合についてもこの発明を適用することができる。
1 架線
1a トロリ線
2 車両
2a 車体
3 集電装置
7 すり板
8 集電舟
9 揚力調整構造
10 空気取入口
11 空気排出口
12 流路
13A,13B 流量調整部
13a 装着部
13b,13c 噴射口
13d 流入口
L 揚力
1a トロリ線
2 車両
2a 車体
3 集電装置
7 すり板
8 集電舟
9 揚力調整構造
10 空気取入口
11 空気排出口
12 流路
13A,13B 流量調整部
13a 装着部
13b,13c 噴射口
13d 流入口
L 揚力
Claims (7)
- 集電装置に作用する揚力を調整する集電装置の揚力調整構造であって、
前記集電装置の集電舟の空気排出口から排出する空気の流量を調整する流量調整部を備えること、
を特徴とする集電装置の揚力調整構造。 - 請求項1に記載の集電装置の揚力調整構造において、
前記流量調整部は、前記集電舟に空気を取り入れる空気取入口及び/又は前記空気排出口に着脱自在に装着されること、
を特徴とする集電装置の揚力調整構造。 - 請求項1又は請求項2に記載の集電装置の揚力調整構造において、
前記流量調整部は、前記空気の流量を調整する噴射口を備えること、
を特徴とする集電装置の揚力調整構造。 - 請求項3に記載の集電装置の揚力調整構造において、
前記流量調整部は、先端面が前記集電舟の表面と略同一面であること、
を特徴とする集電装置の揚力調整構造。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の集電装置の揚力調整構造において、
前記流量調整部は、前記集電舟が模型又は実物であるときに、前記空気排出口から排出する空気の流量を調整すること、
を特徴とする集電装置の揚力調整構造。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の集電装置の揚力調整構造において、
前記流量調整部は、調整時には前記空気取入口及び/又は前記空気排出口に着脱自在に装着され、調整完了後には前記空気取入口及び/又は前記空気排出口に固定されること、
を特徴とする集電装置の揚力調整構造。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の集電装置の揚力調整構造において、
前記流量調整部は、前記空気排出口から排出する空気の流量に応じて選択可能なように複数存在すること、
を特徴とする集電装置の揚力調整構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2005018905A JP2006211790A (ja) | 2005-01-26 | 2005-01-26 | 集電装置の揚力調整構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2005018905A JP2006211790A (ja) | 2005-01-26 | 2005-01-26 | 集電装置の揚力調整構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2006211790A true JP2006211790A (ja) | 2006-08-10 |
Family
ID=36968025
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2005018905A Pending JP2006211790A (ja) | 2005-01-26 | 2005-01-26 | 集電装置の揚力調整構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2006211790A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013230074A (ja) * | 2012-03-27 | 2013-11-07 | Railway Technical Research Institute | パンタグラフの接触力変動低減方法及びパンタグラフ |
| JP2017157562A (ja) * | 2012-08-08 | 2017-09-07 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | パンタグラフおよび流体機械 |
| JP2018164362A (ja) * | 2017-03-27 | 2018-10-18 | 公益財団法人鉄道総合技術研究所 | 高速鉄道車両用集電舟体を備えるパンタグラフ |
| CN112945515A (zh) * | 2021-02-01 | 2021-06-11 | 中国空气动力研究与发展中心超高速空气动力研究所 | 一种风洞试验模型腹支撑干扰预测方法 |
-
2005
- 2005-01-26 JP JP2005018905A patent/JP2006211790A/ja active Pending
Cited By (4)
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| JP2017157562A (ja) * | 2012-08-08 | 2017-09-07 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | パンタグラフおよび流体機械 |
| JP2018164362A (ja) * | 2017-03-27 | 2018-10-18 | 公益財団法人鉄道総合技術研究所 | 高速鉄道車両用集電舟体を備えるパンタグラフ |
| CN112945515A (zh) * | 2021-02-01 | 2021-06-11 | 中国空气动力研究与发展中心超高速空气动力研究所 | 一种风洞试验模型腹支撑干扰预测方法 |
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