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JP2006288341A - パン生地改良剤 - Google Patents

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Takuya Tsujinaka
卓弥 辻中
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Kaneka Corp
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Kaneka Corp
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Abstract

【課題】パン本来の風味を損なうことなく、大きな容積を有し、均一な外観、ソフトな内相、しっとりとした食感、保存性に優れ、風味のよい高品質のパン類を提供することのできるパン類食品の生地改良剤の提供。
【解決手段】脂質と蛋白質の複合体からなるパン生地改良剤を使用する。
【効果】パン本来の風味を損なうことなく、大きな容積を有し、均一な外観、ソフトな内相、しっとりとした食感、保存性に優れ、風味のよい高品質のパン類を得られる。
【選択図】なし

Description

本発明は、パン類用の改良剤及びそれらを使用したパン類食品用の製造方法に関するものである。より詳細には、本発明は、大きな容積を有し、均一な外観、ソフトな内相、しっとりとした食感、保存性に優れ、風味のよい高品質のパン類を提供することのできるパン類の生地改良剤及びパン類食品に関するものである。
通常、パンの美味しさを決める目安としてはパンの容積、形状、すだち、食感、香りなどが挙げられる。これらの要素はパンのボリュームと密接な関係があり、ボリュームはパンを作る上で重要な要因である。パン類のボリュームは、イースト発酵で生成する炭酸ガスをパン生地構造内に保持することで達成される。従来より、パン類のボリュームを増大させる目的で、種々のパン生地改良剤が開発され使用されてきた。例えば、古くは、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、シスチン、アスコルビン酸などの酸化剤や乳化剤などが知られている。これら、既知の酸化剤の多くは速効性酸化剤として作用し、添加量によっては生地が締まり、パンの釜伸びが不十分となりパンの内相も荒れるなど好ましくない作用を及ぼす場合がある。また、乳化剤ではジアセチル酒石酸モノグリセドやステロイル乳酸カルシウムが良く知られているが、ジアセチル酒石酸モノグリセドはその原料から由来する有機酸臭が付与されたり、ステロイル乳酸カルシウムは使用基準があるなどの問題点がある。そのため最近では、分子量1000乃至10000の天然蛋白質分解物(特許文献1)や、30容量%以下の酸性エタノール水溶液を用いて小麦グルテンより分離されたグルテニンに富む成分(特許文献2)などの蛋白質、ガラクツロン酸を主成分とするペクチンと大豆多糖類の混合物(特許文献3)などの増粘多糖類、少なくとも一種のリパーゼとヘミセルラーゼとアミラーゼの混合物(特許文献4)などの酵素剤などが挙げられる。しかしこれらの方法では、その効果が不十分であったり、効果があってもパン本来の風味が損なわれるといった問題がある。
特開昭54−67052号公報 特開平8−51918号公報 特開2001−211813号公報 特開平6−169681号公報
パン本来の風味を損なうことなく、大きな容積を有し、均一な外観、ソフトな内相、しっとりとした食感、保存性に優れ、風味のよい高品質のパン類を提供することのできるパン類の生地改良剤を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、脂質と蛋白質の複合体を有効物質とする組成物を使用することで、パン本来の風味を損なうことなく、大きな容積を有し、均一な外観、ソフトな内相、しっとりとした食感、保存性に優れ、風味のよい高品質のパン類を提供することができることを見出した。脂質と蛋白質の複合体をパン製造時の生地中に添加することで、酵母(イースト)の発酵を促進し、且つこの酵母発酵により発生した炭酸ガスを効果的に保持することができることは従来の報告には見当たらず、本発明者らが初めて見出したものであり、この知見により本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第一は、脂質と蛋白質の複合体からなるパン生地改良剤に関する。好ましい実施態様は、複合体を成す脂質が、脂肪酸、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、リン脂質、糖脂質のうちから選ばれる少なくとも1種である上記記載のパン生地改良剤に関する。より好ましくは、脂質と蛋白質の複合体の配合組成が、蛋白質100重量部に対して、脂質が0.5〜100000重量部である上記記載のパン生地改良剤、更に好ましくは、複合体を成す蛋白質が、小麦蛋白、大豆蛋白、エンドウ豆蛋白、コラーゲン、卵白、乳蛋白、魚蛋白のうちから選ばれる少なくとも1種である上記記載のパン生地改良剤、特に好ましくは、複合体を成す蛋白質の全ペプチド結合の20%以上が分解されていることを特徴とする上記記載のパン生地改良剤、極めて好ましくは、蛋白質のペプチド結合の分解を、エンド型プロテアーゼで分解することを特徴とする上記記載のパン生地改良剤、に関する。本発明の第二は、脂質と蛋白質の複合体をパン生地に添加することを特徴とする酵母発酵を促進し、且つガス保持力を向上する方法に関する。
本発明のパン生地改良剤をパン生地に添加すれば、パン本来の風味を損なうことなく、大きな容積を有し、均一な外観、ソフトな内相、しっとりとした食感、保存性に優れ、風味のよい高品質のパン類を提供することができる。
以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。本発明においてパンとは、小麦粉を主原料とし、これに水等を加え更に油脂、糖類、卵、乳製品、乳化物、イーストフード、各種酵素類、各種乳化剤等の原料を必要に応じて添加し、混捏して得たパン生地を、発酵工程を経てから焼成したものを言う。具体的には、食パン(ホワイトブレッド、バラエティブレッド、テーブルロール、フランスパンなど)、特殊パン(マフィン、ラスクなど)、調理パン(ホットドック、ハンバーガー、ピザパイなど)、菓子パン(ジャムパン、あんパン、クリームパン、メロンパン、クロワッサン、デニッシュペーストリーなど)、蒸しパン(肉まん、あんまんなど)などが挙げられる。
本発明における脂質と蛋白質の複合体は天然由来のもの、合成物の何れでも利用でき、天然由来の脂質と蛋白質の複合体としてはヒト、牛、馬、山羊などの哺乳動物の乳、血清やスケトウダラ、サケ、マス、コイなどの水産動物の卵や鶏、ウズラ、キジなどの鳥類の卵もしくは生体膜に含まれるものが挙げられる。合成物としては、脂肪酸、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、リン脂質、糖脂質のうち少なくとも1種を脂質として用い、この脂質と蛋白質からなる複合体が挙げられる。前記の合成複合体を成す脂肪酸、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリドは、炭素数4〜24の飽和脂肪酸残基及び/又は炭素数4〜24の不飽和脂肪酸残基を有するものが好ましく、リン脂質としては動植物由来のレシチンが好ましい。前記脂質の供給源としては、脂肪酸分解酵素による油脂の分解物が好ましい。また、食用として市販されるモノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、リン脂質、糖脂質を用いても良い。
脂肪酸分解酵素により分解する油脂としては、通常食用として用いられているものであれば植物油脂、動物油脂の何れでも良く、例えば乳脂肪、大豆油、綿実油、米油、コーン油、ひまわり油、菜種油等や、さらにはそれらの硬化、分別、エステル交換した油脂が挙げられ、それらを少なくとも1種混合して用いることができる。また脂肪酸分解酵素には、動物、植物、微生物から分離した酵素があり、例えば、アスペルギルス(Aspergillus)属、ムコール(Mucor)属、リゾープス(Rhizopus)属等の糸状菌、キャンディダ(Candida)属等の酵母、小山羊、小羊、小牛の口頭分泌線から採取されるオーラル・リパーゼ(Oral lipase)等が挙げられ、これらのうち少なくとも1種を用いることができる。脂肪酸分解酵素による油脂の分解は、一般に用いられている条件によって行うことができる。例えば、油脂100重量部に対して、水を0.01〜50重量部の範囲で加えたところに、脂肪酸分解酵素0.0001〜2重量部を脂肪酸分解酵素の約10倍量の水に溶解、分散させたものを添加し、反応温度は15〜70℃、好ましくは30〜50℃で0.1〜120時間の範囲で分解した後、酵素反応阻害剤を適当量使用したり、或いは加熱処理して酵素反応を停止すればよい。脂肪酸分解酵素による油脂の分解度は2〜90%が好ましく、より好ましくは5〜50%である。油脂の分解度が2%未満では本発明で期待する複合体による酵母の増殖促進効果が十分でない場合があり、また90%を超えると蛋白質との複合体が形成されにくい場合がある。尚、油脂の分解度とは〔{(酸価)/(けん化価)}×100〕によって求められる値を言う。得られた脂肪酸分解酵素による油脂の分解物は、脂肪酸、モノグリセリド、ジグリセリドを分画して使用しても、トリグリセリドを含む分解した油脂をそのまま使用しても構わない。
複合体中の脂質の組成比は、蛋白質100重量部に対して0.5〜100000重量部とすることが好ましい。脂質の組成比が0.5重量部未満では、目的とするパン生地中での酵母発酵促進とガス保持力の効果が十分ではない場合があり、また100000重量部を越えると効果は頭打ちになる場合がある。
本発明で得られる前記複合体を成す蛋白質としては、動物性蛋白質、植物性蛋白質などが挙げられる。具体的には、小麦蛋白、大豆蛋白、エンドウ豆蛋白、コラーゲン、卵白、乳蛋白、魚蛋白のうちから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。更には、水溶性の蛋白質が好ましく、中でも水溶性の小麦蛋白質がより好ましい。これらの蛋白質は、複合体を作製する前に蛋白質分解酵素で分解したものを用いることもでき、特にその分解度は20〜70%が好ましく、より好ましくは30〜50%の範囲である。分解度が20%未満であると目的とするパン生地中での酵母発酵促進とガス保持力の効果が十分ではない場合がある。また70%を超えて分解するとパン生地中での酵母発酵促進とガス保持力の効果が低下する場合がある。この蛋白質の分解度は、脂質と複合体を作製する時も殆ど変化しないと考えられる。尚、分解度はホルモール滴定等によるα―アミノ基の測定により分解された量を測定し、蛋白質の総アミノ酸量で除した値(%)とした。本発明で用いられる蛋白質分解酵素としては、特定のペプチド結合を切断し、低分子ペプチドを生成させるエンド型プロテアーゼが効果の点で好ましく、より好ましくはトリプシン又はパパインであり、これらの内少なくとも1種が用いられる。蛋白質分解酵素による蛋白質の分解は、一般に用いられている条件によって行うことができる。例えば、蛋白質を1〜15重量部の範囲で水に溶解又は分散させ、反応温度は15〜70℃、好ましくは30〜50℃で0.1〜120時間の範囲で分解した後、酵素反応阻害剤を適当量使用したり、或いは加熱処理して酵素反応を停止すればよい。得られた蛋白質分解物は、このままの状態でも、更には噴霧乾燥等により粉末化した状態のものでも使用できる。
次に、本発明で使用する複合体の製造方法を例示する。まず、蛋白質が1〜50重量部、好ましくは5〜25重量部を水に溶解し、その際蛋白質溶液全体量が100重量部になるように水の量を調製する。この際、蛋白質水溶液の最終的なpHを5〜8の範囲に調整することが、脂質と蛋白質とを有効に結合させる上で好ましい。pHが5〜8の範囲を外れると、蛋白質によっては変性がおこり複合体が形成されにくくなる場合がある。
前記のようにして調製した蛋白質溶液を50〜70℃に加温したところに、50〜70℃に加温した脂質を添加して攪拌混合を行い、次いで超音波均質機、ホモジナイザー、ホモミキサー、マイコロイダー等の均質化手段により、複合体を調製する。複合体製造の際の乳化形態については、水中油型(O/W)、油中水型(W/O)、その他多相乳化系いずれの形態でも構わない。本発明で使用する複合体は、こうして得られた乳化液をそのままの形態で使用する場合は、保存上の点からUHT等の殺菌処理を施すことが好ましい。また乳化液そのままの形態でもかまわないが、取り扱い、保存上の点から噴霧乾燥、減圧乾燥、凍結乾燥等の手段により乾燥処理を施しても良い。
本発明におけるパン生地への、脂質と蛋白質の複合体の添加量は、固形分換算で小麦粉100重量部に対して好ましくは0.001〜5重量部、より好ましくは0.01〜3重量部の範囲で添加する。添加量が0.001重量部未満では発明の効果は得られない場合があり、5重量部を越えて添加しても効果は頭打ちとなる場合がある。
本発明における脂質と蛋白質の複合体の添加方法としては、複合体そのもの、複合体を捏水に混合したもの、複合体を個別に水で希釈・溶解したもの、或いは複合体を脂質や乳化物に事前に混ぜ合わせたものを添加すればよい。添加時期については、中種法においては中種材料と本捏材料に、分割して添加しても、いずれか一方だけに添加してもよいが、中種だけに添加するのが好ましい。また、ストレート法においては生地混捏初期に添加すればよい。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<酵母発酵力の測定法>
実施例1及び比較例1〜4において、酵母の発酵力測定は、表1の生地組成を卓上ミキサー(ホバート社製、N−50型)を用いてミキシング(低速3分、中速分、捏上げ温度24℃)した生地20gを計り採り、30℃で4時間の炭酸ガス発生量をファーモグラフ(ATTO社製)にて測定し、トータルの炭酸ガス発生量を比較した。
Figure 2006288341
<炭酸ガス保持力の測定法>
実施例1及び比較例1〜4において、炭酸ガス保持力は、表1の生地組成を卓上ミキサー(ホバート社製、N−50型)を用いてミキシング(低速3分、中速分、捏上げ温度24℃)した生地160gを計り採り、1000mlのガラスビーカーに表面が平らになるように入れた後、生地の表面が乾燥しないようにビーカーの口をラップで覆い、30℃で4時間後の生地容積を測定(ml/20g換算)し、先の酵母発酵力測定におけるトータルの炭酸ガス発生量に対する割合(%)として求めた。
<ホイロ時間の測定>
実施例2及び比較例5〜8において、パンのホイロ時間測定は、パン生地を表2の製法に示す所定のパンケースに入れ、ケースの上端から所定の距離に達するまでの時間を求めた。なお、ホイロの測定には、表2に示す製法のワンローフ型に成型したパンを使用した。
Figure 2006288341
<比容積の測定>
実施例2及び比較例5〜8において、パンの比容積測定は、菜種置換法(E.J.Pyler,BakingScience & Techonology,Vol.II,p282,1973)により体積を求め、またパンの重量を測定し、重量当りの体積(ml/g)とした。なお、比容積の測定には、表2に示す製法のワンローフ型に成型したパンを使用した。
<硬さの測定>
実施例2及び比較例5〜8において、パンの硬さ測定は、表2に示す製法のプルマン型に成型して焼成したパンを室温で2時間放置冷却後、ポリエチレン製の袋に入れ、シーラーで密閉し、20℃で1、3日間保存したパンを、端から2cm厚で2枚切り捨てた後、更に2cm厚で6枚をスライスし、更にこのスライスしたパンのクラムの中心部より5cm四方の大きさの断片を切り取り、レオナー(山電製、RE3305)を用い応力(N/cm2)を求め、これを硬さとした。なお、レオナー測定時の条件は以下の通りである。
プランジャー :6cm×6cm
ロードセル :2kgf
アンプの倍率 :1倍
測定点数 :550個
測定時間 :55sec
測定歪率 :50%
測定速度 :1mm/sec
戻り距離 :5mm
パンの厚さ :20mm
接触面積 :2500mm2
<パンの官能評価法>
実施例2及び比較例5〜8において、官能評価は、8人の専門パネラーに、表2に示す製法のプルマン型に成型して焼成し厚さ2mmにスライスしたパンを試食してもらい、パンの組織(キメ)、食感(ソフトさ)、味(美味しさ)について、以下の基準で評価した。組織は、5点:キメが細かく大変好ましい、4点:ややキメが細かく好ましい、3点:どちらといえない、2点:キメが悪く好ましくない、1点:キメが粗く大変好ましくない、とした。食感は、5点:ソフトな食感で大変好ましい、4点:ややソフトな食感で好ましい、3点:どちらといえない、2点:やや硬さが感じられ好ましくない、1点:硬さが感じられ大変好ましくない、とした。味は、5点:パン本来の美味しさが感じられ大変好ましい、4点:パン本来の美味しさがやや感じられ好ましい、3点:どちらといえない、2点:ややパン本来ない異味が感じられ好ましくない、1点:パン本来ない異味が感じられ大変好ましくない、とした。
(製造例1) モノグリセリドと分解蛋白質との複合体(FP−1)の調製
ナトリウムカゼイン(商品名:ハプロ、新日本製薬(株)製)10重量部を水90重量部に溶解させ50℃に温調後(pH=6.34)、蛋白質分解酵素(商品名:パパインW−40、天野エンザイム製)0.015重量部を添加し30分間反応後、85℃で15分間殺菌して、分解度21.4%の分解ナトリウムカゼイン溶液を調整した。この分解ナトリウムカゼイン溶液80重量部に水19重量部を加え、65℃まで加熱後、クエン酸モノグリセリド(商品名:ポエムK−10、理研ビタミン(株)製)1.0重量部を添加し溶解後、超音波均質機(500W)にて均質化(5分間)し、複合体溶液を得た。得られた水溶液は0.1hPaで減圧脱水し、固形分中の水分を4.0重量部とし、粉砕して20メッシュ篩で、篩過して粉末状のモノグリセリドと分解蛋白質との複合体を得た。
(製造例2) 油脂分解物と分解蛋白質との複合体(FP−2)の調製
パーム油95重量部を50℃に温調後、リパーゼ(商品名:リパーゼAY「アマノ」、天野エンザイム製)0.1重量部を水4.9重量部に溶解して添加し、緩やかに撹拌しながら180分間保持した後、85℃で10分間加熱処理して酵素を失活させ油脂分解物(分解度8.1%)を得た。一方、分解蛋白質は小麦タンパク質(商品名:グルパール30、タンパク質含量57%、片山化学(株))10重量部を水90重量部に溶解させ50℃に温調後(pH=5.76)、蛋白質分解酵素(商品名:パパインW−40、天野エンザイム製)0.05重量部を添加し2時間反応後、85℃で15分間殺菌して、分解度38.1%の分解小麦タンパク質溶液を調整した。この分解小麦タンパク質溶液40重量部に水30重量部を加えて70℃まで加熱後、上記の油脂分解物30重量部を添加し混合し、バルブ式ホモジナイザーにて10MPaで均一化して、油脂分解物と分解蛋白質との複合体溶液を得た。
(実施例1)
表1に示す生地組成を、卓上ミキサーでキシングした生地20gを計り採り、30℃で4時間の炭酸ガス発生量をファーモグラフにて測定し、トータルの炭酸ガス発生量を測定した(表3)。また、上記の生地160gを計り採り、1000mlのガラスビーカーに入れ、30℃で4時間の生地容積を測定した(表4)。
Figure 2006288341
Figure 2006288341
(比較例1)
実施例1において、モノグリセリドと分解蛋白質との複合体(FP−1)を添加しない以外は同様の方法にて、30℃で4時間の炭酸ガス発生量と生地容積を測定した(表3、4)。
(比較例2)
実施例1において、モノグリセリドと分解蛋白質との複合体(FP−1)の代わりにFP−1で使用したクエン酸モノグリセリドを添加した以外は同様の方法にて、30℃で4時間の炭酸ガス発生量と生地容積を測定した(表3、4)。
(比較例3)
実施例1において、モノグリセリドと分解蛋白質との複合体(FP−1)の代わりにFP−1で使用した分解度21.4%の分解ナトリウムカゼインを減圧脱水して粉末状ものを添加した以外は同様の方法にて、30℃で4時間の炭酸ガス発生量と生地容積を測定した(表3、4)。
(比較例4)
実施例1において、モノグリセリドと分解蛋白質との複合体(FP−1)の代わりに表1示したFP−1で使用したクエン酸モノグリセリドと分解度21.4%の分解ナトリウムカゼイン粉末を添加した以外は同様の方法にて、30℃で4時間の炭酸ガス発生量と生地容積を測定した(表3、4)。
炭酸ガス発生量は、表3から明らかなように、複合体を使用した実施例1が、比較例1〜4の複合体を添加していないものに比べ、高いガス発生量を得ることができることが判かり、特に、複合体無添加(比較例1)に対しては9.3%増加した。容積測定では、表4から明らかなように、複合体を使用した実施例1が、比較例1〜4の複合体を添加していないものに比べ、容積の増加が大きくなることが判かり、特に、複合体無添加(比較例1)に対しては18.6%と大幅に増加した。炭酸ガス保持力は、表5に示した通り、複合体を使用した実施例1が、比較例1〜4の複合体を添加していないものに比べ、ガス保持力の割合が最も高く、複合体無添加(比較例1)に対しては8.5%増加した。
Figure 2006288341
(実施例2)
表6に示す配合組成、表2に示す工程において、油脂分解物と分解蛋白質との複合体(FP−2)を本捏生地に添加した他は、定法に従い食パンを製造した。評価結果を表7、8に示す。
Figure 2006288341
Figure 2006288341
Figure 2006288341
(比較例5)
実施例2において、油脂分解物と分解蛋白質との複合体(FP−2)を添加しない以外は同様の方法にて食パンを製造した。評価結果を表7、8に示す。
(比較例6)
実施例2において、油脂分解物と分解蛋白質との複合体(FP−2)の代わりに、FP−2で使用した油脂分解物を添加した以外は同様の方法にて食パンを製造した。評価結果を表7、8に示す。
(比較例7)
実施例2において、油脂分解物と分解蛋白質との複合体(FP−2)の代わりに、FP−2で使用した分解蛋白質を添加した以外は同様の方法にて食パンを製造した。評価結果を表7、8に示す。
(比較例8)
実施例2において、油脂分解物と分解蛋白質との複合体(FP−2)の代わりに、FP−2で使用した分解蛋白質を添加した以外は同様の方法にて食パンを製造した。評価結果を表7、8に示す。
ホイロ時間及び比容積は、表7から明らかなように、複合体を使用した実施例2が、比較例5〜8の複合体を添加していないものに比べ、ホイロ時間が短縮され、釜伸びも良好であるため比容積も大きくなることが判る。特に、複合体無添加(比較例5)に対してホイロ時間は5分(10%)短縮し、比容積は13%増加した。パンの硬さ及び官能評価は、表8から明らかなように、複合体を使用した実施例2が、比較例5〜8の複合体を添加していないものに比べ、硬さの値も小さく、官能評価の結果からもキメも良好で、ソフトでパン本来の美味しさがあるとの評価を得た。特に、複合体にして添加することで、複合体の組成物を単体で添加した場合に感じられるパン本来にはない異味はなかった。また、焼成3日後においても複合体を添加したパンでは柔らかな食感で、パン本来の美味しさも損なわれておらず、複合体を添加していないパンとの差は歴然であった。

Claims (7)

  1. 脂質と蛋白質の複合体からなるパン生地改良剤。
  2. 複合体を成す脂質が、脂肪酸、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、リン脂質、糖脂質のうちから選ばれる少なくとも1種である請求項1記載のパン生地改良剤。
  3. 脂質と蛋白質の複合体の配合組成が、蛋白質100重量部に対して、脂質が0.5〜100000重量部である請求項1又は2に記載のパン生地改良剤。
  4. 複合体を成す蛋白質が、小麦蛋白、大豆蛋白、エンドウ豆蛋白、コラーゲン、卵白、乳蛋白、魚蛋白のうちから選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3何れかに記載のパン生地改良剤。
  5. 複合体を成す蛋白質の全ペプチド結合の20%以上が分解されていることを特徴とする請求項4に記載のパン生地改良剤。
  6. 蛋白質のペプチド結合の分解を、エンド型プロテアーゼで分解することを特徴とする請求項5に記載のパン生地改良剤。
  7. 脂質と蛋白質の複合体をパン生地に添加することを特徴とする酵母発酵を促進し、且つガス保持力を向上する方法。
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