JP2006278168A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】運転を一時停止させることなく、出力特性を維持安定化した燃料電池システムを提供する。
【解決手段】モニタ18は、FCスタック10の使用状態を監視し、ガス流路に反応水の排出が滞り水詰まりが発生したと判断すると、反応水の量の推定を行うとともに、反応水の排出量に応じた排水維持剤の添加量を計算し、流量コントローラ14に排水維持剤貯留タンク12から必要量の排水維持剤の供給を指示する。モニタ18の指示に従い流量コントローラ14は、排水維持剤貯留タンク12から必要量の排水維持剤を酸化剤ガス供給手段16に供給する。酸化剤ガス供給手段16では、排水維持剤を酸化剤ガスと混合し、FCスタック10に供給する。FCスタック10から排出された反応水と排出維持剤と排出酸化剤ガスは、回収手段20にて、排水維持剤と反応水および排出酸化剤ガスとに分離される。
【選択図】図1
【解決手段】モニタ18は、FCスタック10の使用状態を監視し、ガス流路に反応水の排出が滞り水詰まりが発生したと判断すると、反応水の量の推定を行うとともに、反応水の排出量に応じた排水維持剤の添加量を計算し、流量コントローラ14に排水維持剤貯留タンク12から必要量の排水維持剤の供給を指示する。モニタ18の指示に従い流量コントローラ14は、排水維持剤貯留タンク12から必要量の排水維持剤を酸化剤ガス供給手段16に供給する。酸化剤ガス供給手段16では、排水維持剤を酸化剤ガスと混合し、FCスタック10に供給する。FCスタック10から排出された反応水と排出維持剤と排出酸化剤ガスは、回収手段20にて、排水維持剤と反応水および排出酸化剤ガスとに分離される。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池システム、特に、発電中に生成する反応水を排除し易くし、燃料電池の発電効率を維持安定化させる燃料電池システムの改良に関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、図8に示すように、固体高分子膜からなる電解質膜52を燃料極50と空気極54との2枚の電極で挟んだ接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)を、さらに2枚のセパレータ30に挟持してなるセルを最小単位とし、通常、このセルを複数積み重ねて燃料電池スタック(FCスタック)とし、高圧電圧を得るようにしている。
固体高分子型燃料電池の発電の仕組みは、一般に、燃料極(アノード側電極)50に燃料ガス、例えば水素含有ガスが、一方、空気極(カソード側電極)54には酸化剤ガス、例えば主に酸素(O2)を含有するガスあるいは空気が供給される。水素含有ガスは、セパレータ30の表面に加工された細かい溝を通って燃料極50に供給され、電極の触媒の作用により電子と水素イオン(H+)に分解される。電子は外部回路を通って、燃料極50から空気極54に移動し、電流を作り出す。一方、水素イオン(H+)は電解質膜52を通過して空気極54に達し、酸素および外部回路を通ってきた電子と結合し、反応水(H2O)になる。水素(H2)と酸素(O2)および電子の結合反応と同時に発生する熱は、冷却水によって回収される。また、空気極54のあるカソード側に生成した水(以下「反応水」という)は、カソード側から排出される。
図8に示すように、燃料電池の運転中(発電中)において、反応水は空気極54の表面の電解質膜52に接する部分に発生する。そして、燃料電池の運転に伴い、この反応水を燃料電池系外に効率良く排出できない場合には、空気極54の拡散層とセパレータ30との間の空間に反応水が滞留し、その結果、反応ガス、特に酸化剤ガスの拡散が阻害され、いわゆるフラッティング現象が生じてしまう。かかる場合、燃料電池の発電効率が低下する傾向が見られた。
そこで、燃料電池から反応水を効率良く排出する工夫がいくつか提案されている。例えば、特許文献1には、燃料電池のセパレータ成形体の表面に、水との接触角が40度以下となる被覆層、特に親水性ポリマー層を設けることが提案され、また、特許文献2には、燃料電池用のカーボン主成分のセパレータの表面に真空紫外光を照射して、セパレータ表面の濡れ性を改良することが提案され、さらに、特許文献3には、一方面に撥水性樹脂と導電性微粒子からなる層を有し、この一方面の水との接触角が108度以上である炭素繊維電極材料を電極として用いた燃料電池が提案されている。
しかしながら、特許文献1,2において提案されたセパレータは、燃料電池の運転時間に伴い、その親水性表面は反応水により徐々に剥がれてゆき、その結果、表面の親水性能が低下してゆき、燃料電池における排水性を長期に亘って維持することは困難であった。また、特許文献3で提案された炭素電極材料も、その表面の撥水性樹脂が燃料電池の運転に伴い、徐々に劣化してゆき、同様に、燃料電池における排水性を長期に亘って維持することは困難であった。
一方、特許文献4には、リン酸型燃料電池の運転時に、カソード電極の触媒層が濡れ過剰になり、電池出力特性が低下した場合、図9に示すように、単位セル電圧と予め定めた制限値とを比較判定し(S200)、単位セルの発電電圧が制限値以下になったとき、カソード側電極の触媒層の濡れ過剰による電池出力特性の低下と判定し、燃料電池の昇温状体のまま燃料電池の運転を一時停止させ(S202)、カソード側電極への酸化剤ガスの供給を停止させ、その後、カソード側電極への窒素ガスの流通を開始し、カソード側電極に残った酸化剤ガスの酸素分をパージし(S204)、次いで、カソード側電極への窒素ガスの流通を充分に行ったのち、親水性官能基除去ガスとして水素ガスの流通を実施し、カソード側電極を水素還元処理し(S206)、カソード側電極触媒層中の担持体カーボン表面に生成した親水性官能基を還元除去し、その後、カソード側電極への窒素ガスの流通を再び行い、カソード側電極に残った親水性官能基除去ガスである水素をパージし(S208)、燃料電池の運転を再開させる(S210)燃料電池の運転方法が提案されている。
しかしながら、上記特許文献4に提案された燃料電池の運転方法では、随時燃料電池の運転を停止させ、カソード側電極の触媒層の濡れ性を改善しなければならず、燃料電池の運転効率が著しく損なわれるおそれがあった。さらに、親水性官能基除去ガスとして水素を用いる場合、この水素ガスと後に運転時に供給する酸化剤ガスとの遭遇を回避するために、窒素ガスにより入念に水素ガスを酸化剤ガス流路から排除しなければならず、運転停止時間がかさみ、さらに燃料電池の運転効率が低下してしまうおそれがあった。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、燃料電池からの反応水排出を良好に行い、燃料電池システムの運転効率を維持安定化させる燃料電池システムを提供する。
上記目的を達成するために、本発明の燃料電池システムは以下の特徴を有する。
(1)電解質膜に燃料極と空気極を有する接合体と、前記接合体を挟持する一対のセパレータとから構成されるセルを積層してなる燃料電池を有する燃料電池システムにおいて、前記燃料電池に、セル内の排水性を維持するための排水維持剤を供給する排水維持剤供給手段を有する燃料電池システムである。
上記構成により、排水維持剤によって、燃料電池の運転を停止させることなくセル内の反応水が燃料電池系外に効率よく排出されるため、フラッティング現象が生じ難く、燃料電池の出力特性を維持安定させることができる。
(2)電解質膜に燃料極と空気極を有する接合体と、前記接合体を挟持する一対のセパレータとから構成されるセルを積層してなる燃料電池と、前記燃料電池に反応ガスを供給する反応ガス供給手段と、を備えた燃料電池システムにおいて、さらに、前記反応ガス供給手段により供給される反応ガスに、セル内の排水性を維持するための排水維持剤を供給する排水維持剤供給手段を有する燃料電池システムである。
反応ガスに排水維持剤を供給して、反応ガスとともに燃料電池内に供給することによって、反応ガスの拡散に伴い、排水維持剤も均一に電極拡散層表面およびセパレータの表面に拡散する。その結果、電極拡散層表面並びにセパレータの表面に存在する反応水の排出が促進され、燃料電池の出力特性の低下を抑制することができる。
(3)上記(1)または(2)に記載の燃料電池システムにおいて、さらに、前記燃料電池の使用状態を監視するモニタを有し、前記モニタから得られる前記燃料電池の使用状態に応じて、前記排水維持剤供給手段より前記燃料電池に排水維持剤を供給する。
燃料電池の使用状態を上記モニタにより監視することによって、燃料電池内のセルの電極の拡散層表面およびセパレータの濡れ性を把握することができる。これにより、濡れ過剰で反応水の排出が滞っている場合に、適宜排水維持剤を燃料電池に供給することができるため、濡れ性を好適な状態に保つことができ、その結果、燃料電池の出力特性を維持安定化させることができる。
(4)上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の燃料電池システムにおいて、さらに、前記燃料電池から排出される排出ガスを流通させる排出ガス流路と、前記排出ガス流路上に設けられ前記排水維持剤を回収する回収手段と、を有する。
排水維持剤を回収することによって、再利用することができ、より効率良くコスト低減が図られた燃料電池システムを提供することができる。
(5)上記(1)から(4)のいずれか1つに記載の燃料電池システムにおいて、前記排水維持剤は、セル内で生成された反応水の表面張力を低下させる表面張力低下剤である。
一般に、セパレータの表面は、疎水性が高く、反応水が付着して排出されにくい状況にある。そこで、反応水の表面張力を低下させる表面張力低下剤を燃料電池に供給することによって、セパレータ表面に滞留していた反応水のセパレータに対する接触角を低下させ、効率よく排出させることができる。
(6)上記(5)に記載の燃料電池システムにおいて、前記表面張力低下剤は、アルコール類、界面活性剤からなる群から選択された少なくとも1種の薬剤である。
上記表面張力低下剤は、反応水に溶解しやすく且つ反応水の表面張力を低下させることができ、さらに、有機溶剤に比べ自然にも優しい薬剤である。
(7)上記(1)から(6)のいずれか1つに記載の燃料電池システムにおいて、前記排水維持供給手段は、前記排水維持剤を前記空気極のあるカソード側に供給する。
上述したように、燃料電池のセル内では、カソード側に反応水が生成する。したがって、カソード側に排水維持剤を供給することによって、効率よく反応水を排出することができる。
本発明によれば、排水維持剤によって、燃料電池の運転を停止させることなく、セル内の反応水が燃料電池系外に効率よく排出されるため、フラッティング現象が生じ難く、燃料電池の出力特性を維持安定させることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
本実施の形態の燃料電池システムは、図1に示すように、固体高分子膜からなる電解質膜を燃料極と空気極との2枚の電極で挟んだ接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)を、さらに2枚のセパレータに挟持してなるセルを最小単位とし、通常、このセルを複数積み重ねてスタック状にした燃料電池スタック(以下「FCスタック」という)10と、排水維持剤を貯留している排水維持剤貯留タンク12と、排水維持剤貯留タンク12から供給される排水維持剤の流量を制御する流量コントローラ14と、流量コントローラ14から供給される排水維持剤と酸化剤ガスとを混合しFCスタック10の酸化剤ガス供給路に供給する酸化剤ガス供給手段16と、FCスタック10の使用状態を監視するモニタ18と、FCスタック10より排出される反応水と排水維持剤と排出酸化剤ガスとから排水維持剤を回収する回収手段20とを有する。
次に、図1および図3を用いて、本実施の形態の燃料電池システムの動作を説明する。
モニタ18によって、FCスタック10の使用状態を監視し(S100)、モニタ18において、ガス流路に反応水の排出が滞り水詰まりが発生し、排水維持剤の添加が必要であると判断された場合(S102)、反応水の量の推定を行うとともに、反応水の排出量に応じた排水維持剤の添加量を計算し、流量コントローラ14に排水維持剤貯留タンク12から必要量の排水維持剤の供給を指示する(S104)。モニタ18より指示を受けた流量コントローラ14は、排水維持剤貯留タンク12から必要量の排水維持剤を酸化剤ガス供給手段16に供給する(S106)。ここで、流量コントローラ14における排水維持剤の供給は、間欠的であっても連続であってもどちらでもよいが、間欠的に供給した場合、排水維持剤の消費量を連続供給に比べ抑えることができる。次いで、酸化剤ガス供給手段16において、排水維持剤は酸化剤ガスと混合され、FCスタック10の酸化剤ガス供給路に供給される。これにより、酸化剤ガスの拡散に伴い、酸化剤ガスの排出流路まで排水維持剤が供給され、空気極(カソード側)における過剰反応水を燃料電池系外に排出することができ、燃料電池の出力特性を維持安定化させることができる。さらに、FCスタック10の酸化剤ガス排出流路から排出された反応水と排出維持剤と排出酸化剤ガスは、酸化剤ガス排出流路上に設けられた回収手段20において、排水維持剤と、反応水および排出酸化剤ガスとに分離され、排水維持剤は回収され、例えば排水維持剤貯留タンク12に戻してもよい。
また、図2に示す本実施の形態の他の燃料電池システムは、FCスタック10より排出される反応水と排水維持剤と排出酸化剤ガスの一部若しくはすべてを、酸化剤ガス供給手段16に戻す構成となっている以外は、上述した図1に示す燃料電池システムと同じ構成となっている。
次に、図2および図3を用いて、本実施の形態の燃料電池システムの動作を説明する。
モニタ18によって、FCスタック10の使用状態を監視し(S100)、モニタ18において、特に燃料電池内のセルの排出ガスの湿度を測定し、ガス流路に反応水の排出が滞り水詰まりが発生して、排水維持剤の添加が必要であると判断された場合(S102)、反応水の量の推定を行うとともに、反応水の排出量に応じた排水維持剤の添加量を計算し、流量コントローラ14に排水維持剤貯留タンク12から必要量の排水維持剤の供給を指示する(S104)。モニタ18より指示を受けた流量コントローラ14は、排水維持剤貯留タンク12から必要量の排水維持剤を酸化剤ガス供給手段16に供給する(S106)。ここで、流量コントローラ14における排水維持剤の供給は、間欠的であっても連続であってもよいどちらでもよいが、間欠的に供給した場合、排水維持剤の消費量を連続供給に比べ抑えることができる。次いで、酸化剤ガス供給手段16において、排水維持剤は酸化剤ガスと混合され、FCスタック10の酸化剤ガス供給路に供給される。これにより、酸化剤ガスの拡散に伴い、酸化剤ガスの排出流路まで排水維持剤が供給され、空気極(カソード側)における過剰反応水を燃料電池系外に排出することができ、燃料電池の出力特性を維持安定化させることができる。さらに、FCスタック10の酸化剤ガス排出流路から排出された反応水と排出維持剤と排出酸化剤ガスの一部若しくはそのすべてを、適宜酸化剤ガス供給手段16に供給し、再度、FCスタック10に供給する。一方、FCスタック10に対する排水維持剤の供給過剰になる場合には、酸化剤ガス排出流路上に設けられた回収手段20において、排水維持剤と、反応水および排出酸化剤ガスとに分離され、排水維持剤は回収され、例えば排水維持剤貯留タンク12に戻してもよい。
上記排水維持剤(親水性維持剤)は、セルのガス流路の親水性を向上させるものであって、好ましくは、セパレータ30に形成されているガス流路表面の親水性を維持するものである。さらに上記排水維持剤(親水性維持剤)は、セル内で生成された反応水の表面張力を低下させる表面張力低下剤であることが好ましく、表面張力低下剤は、アルコール類、界面活性剤からなる群から選択された少なくとも1種の薬剤であることが望ましい。また、上記アルコール類としては、炭素数6以下のアルコールが好ましく、より好ましくはエタノールである。また、界面活性剤は、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤のいずれを用いてもよいが、金属イオンや窒素原子、リン原子を含まない界面活性剤が好ましく、より好ましくは非イオン界面活性剤であって、鎖長の短い非イオン界面活性剤が望ましい。上記排水維持剤として、車両に搭載されるウォッシャー液を用いてもよい。かかる場合、排水維持剤貯留タンク12を別途設けなくてもよく、燃料電池システムをコンパクト化できる。
特に、上記排水維持剤は、図4に示すようにセパレータ30の表面に対する反応水の表面張力をθsからθs’に低下させるものであり、ここで、θs’は90度以下であることが好ましく、且つ、セル内の電極のガス拡散層40の表面に対する反応水の表面張力がθGDLからθGDL’に低下しても、そのθGDL’が90度以上となる薬剤であることが望まれる。上記範囲のθs’およびθGDL’にすることによって、電極のガス拡散層における充分な撥水性を保ちながら、セパレータに付着してガス拡散を妨げる反応水を効率よく燃料電池の系外に排出することができる。また、排水維持剤は、電極の拡散層に染み込みにくい薬剤であることが望ましい。
また、上記モニタ18は、燃料電池の使用状態、例えば、燃料電池の使用(運転)経過時間、燃料電池の発電状態、燃料電池内のセル温度、燃料電池の発電特性によるフラッティング現象の有無を測定している。
さらに詳細に説明すると、「燃料電池の使用(運転)経過時間」を用いる場合には、モニタ18は、時計機能を有し、予め測定され『使用(運転)経過時間の制限時間』として設定された燃料電池における電極の拡散層の濡れ過剰となる時間になると、流量コントローラ14に、電極の拡散層の濡れ過剰となる時間において生成していると推定される反応水の量に応じて、必要量の排水維持剤を供給するように指示するモニタであればよい。
また、「燃料電池の発電状態」を用いる場合には、モニタ18は、燃料電池の出力電流を測定する電流計の機能を有し、電流量に応じて反応水が推定できるため、濡れ過剰となる反応水の量になった時点で、反応水量に応じた必要量の排水維持剤を供給するように、流量コントローラ14に指示するモニタであればよい。
また、「燃料電池内のセル温度」を用いる場合、モニタ18は、温度測定機能を有し、通常運転時のセル温度、例えば80℃が、閾値セル温度以下、例えば30℃以下まで低下した場合には、予め測定されたセル温度と反応水の量との関係に基づいて、閾値セル温度以下において生成していると推定される反応水の量に応じて、必要量の排水維持剤を供給するように、流量コントローラ14に指示するモニタであればよい。
また、「燃料電池の発電特性によるフラッティング現象の有無の判定」を用いる場合、モニタ18は電圧測定機能を有し、予め燃料電池においてフラッティング現象の生じる電圧値を測定し、この測定された電圧値を閾値電圧値とし、この閾値電圧値になった時点で、流量コントローラ14に、フラッティング現象において生成していると推定される反応水の量に応じて、必要量の排水維持剤を供給するように指示するモニタであればよい。
本実施の形態では、モニタ18は、電流測定機能と、セル温度測定機能と、供給される反応ガス量を測定できる機能を有するモニタがより好ましく、電流量および反応ガス流量に応じて生成する反応水の量を計算により正確に推定することができ、さらにセル温度によって、セル内に滞留している反応水の量を算定することができる。これにより、滞留反応水に対してより正確な量の排水維持剤の供給を行うことができる。
なお、モニタ18は、これに限るものではなく、例えば、セル内部環境、すなわち、セル温度、外気温度、セルの負荷、化学量論的比(ストイキ比)、運転履歴からセル内部の反応水の量を推定可能なモニタであっても、また上記セル内部環境を予めマッピングしておいたマップ情報を有し、このマップ情報を基に反応水の量を推定可能なモニタであってもよく、FCスタックの水詰まりに伴う圧損を測定し、この圧損から反応水量を推定するモニタであってもよい。
また、排水維持剤は、排出されるべき反応水の量に対して0〜15重量%添加されることが好ましい。通常、排出されるべき反応水の量に対して50重量%を超える排水維持剤を添加すると、セパレータの濡れ性は向上し反応水の排出性は向上するものの、電極の拡散層に対する水の接触角が小さくなり、拡散層の撥水性が低下し、燃料電池の出力が減少するおそれがあり、さらに、電極の拡散層に排水維持剤が染み込むおそれもあるため、あまり好ましくない。
また、本実施の形態の酸化剤ガス供給手段について、図5から図7を用いて、具体的に以下に説明する。
図5には、酸化剤ガス供給手段として、インジェクション方式の酸化剤ガス供給手段16aの一例が示されている。図5に示すように、酸化剤ガス供給手段16aには、流量コントローラから供給された排水維持剤を霧状に噴射するためのインジェクションノズル22と、排水維持剤の噴射方向に直交するように酸化剤ガスを酸化剤ガス供給手段16a内に導入する酸化剤ガス導入口24とが設けられている。したがって、必要量の排水維持剤は、インジェクションノズル22より噴射されてミスト状に拡散し、この霧状拡散域に酸化剤ガスが導入されるため、ミスト状の排水維持剤は酸化剤ガスの流れにのって均一に分散された状態でFCスタック10に供給されることになる。これにより、ミスト状の排水維持剤が反応水に溶解し、セパレータに対する反応水の接触角が小さくなり、反応水の排出が改善される。
図6には、酸化剤ガス供給手段として、キャブレター方式の酸化剤ガス供給手段16bの一例が示されている。図6に示すように、酸化剤ガス供給手段16bには、流量コントローラから供給された排水維持剤を酸化剤ガス供給手段16b内に導入する排水維持剤導入口32と、酸化剤ガスの圧力を調整し酸化剤ガス導入口24を介して酸化剤ガス供給手段16bに酸化剤ガスを導入する圧力調整バルブ28とが設けられている。したがって、圧力調整バルブ28により酸化剤ガス供給手段16b内に導入する酸化剤ガスの圧力を調整することによって、必要量の排水維持剤を、酸化剤ガス供給手段16b内の排水維持剤液面より酸化剤ガスの移動速度に応じた負圧で引き込み、均一分散された排水維持剤混入酸化剤ガスをFCスタック10に供給することができる。これにより、酸化剤ガスに均一分散した排水維持剤が反応水に溶解し、セパレータに対する反応水の接触角が小さくなり、その結果、反応水の排出が改善される。
図7には、酸化剤ガス供給手段として、バブリング方式の酸化剤ガス供給手段16cの一例が示されている。図7に示すように、酸化剤ガス供給手段16cには、流量コントローラから供給された排水維持剤を酸化剤ガス供給手段16c内に導入する排水維持剤導入口32と、酸化剤ガスの圧力を調整し酸化剤ガス導入口24を介して酸化剤ガス供給手段16c内に酸化剤ガスの一部を導入する圧力調整バルブ28と、さらに酸化剤ガスの圧力を調整し酸化剤ガス導入口34を介して酸化剤ガス供給手段16c内に酸化剤ガスの一部を導入する圧力調整バルブ38とが設けられている。さらに、酸化剤ガス導入口34は、酸化剤ガス供給手段16cの底面に設けられている。したがって、酸化剤ガス導入口34より圧力調整バルブ38によって圧力調整された酸化剤ガスは、酸化剤ガス導入口34を介して酸化剤ガス供給手段16cに一定量貯留されている排水維持剤からなる液体内に導入され、酸化剤ガスの泡が液面に上昇して弾ける際に、ミスト化した排水維持剤が、圧力調整バルブ28により酸化剤ガス供給手段16bに導入された酸化剤ガスの流れにのって、均一分散された状態で、酸化剤ガスとともにFCスタック10に供給される。これにより、酸化剤ガスに均一分散した排水維持剤が反応水に溶解し、セパレータに対する反応水の接触角が小さくなり、その結果、反応水の排出が改善される。
次に、本実施の形態の燃料電池システムにおける回収手段20について、図1を用いて説明する。
回収手段20は、耐圧容器に加熱手段を有し、必要に応じて減圧手段を有する。回収手段20内に、FCスタック10より反応水と排水維持剤と排出酸化剤ガスが導入されると、25℃付近で一定時間貯留し、液相と気相に分離させ、気相に含まれる酸化剤ガスが排出される。次に、回収手段20に残留した液相に対して、加熱手段を用い、排水維持剤が気化する温度、例えばエタノール類を排水維持剤として用いた場合、メタノールであれば64℃以上100℃以下、エタノールであれば78℃以上100℃以下の温度に加熱制御して、排水維持剤を蒸留して水と分別回収する。ここで、減圧手段を用いれば、加熱手段による加熱温度を下げることができる。なお、排水維持剤として界面活性剤やウオッシャー液を用いる場合には、上述したエタノール類に比べ、水と分別することが難しいことから、図2に示すように、FCスタック10より排出された反応水と排水維持剤と排出酸化剤ガスの混合物を、再度酸化剤ガス供給手段16に戻し、再利用する方が効率がよい。
また、エタノールやウオッシャー液は毒性が極めて低いことから、エタノールまたはウオッシャー液を排水維持剤として用いる場合には、回収手段20において回収することなく、場合によっては燃料電池システムより外部に排出することも許容される。
以上、主に、反応水が生成するカソード側からの排水維持剤の導入について説明したが、これに限るものではなく、アノード側にも、燃料ガス供給手段に図1,2に示すように排水維持剤を導入する構成を設けてもよい。
本発明の燃料電池システムは、燃料電池を用いる用途であれば、いかなる用途にも有効であるが、特に車両用の燃料電池に供することができる。
10 スタック、12 排水維持剤貯留タンク、14 流量コントローラ、16,16a,16b,16c 酸化剤ガス供給手段、18 モニタ、20 回収手段。
Claims (7)
- 電解質膜に燃料極と空気極を有する接合体と、前記接合体を挟持する一対のセパレータとから構成されるセルを積層してなる燃料電池を有する燃料電池システムにおいて、
前記燃料電池に、セル内の排水性を維持するための排水維持剤を供給する排水維持剤供給手段を有することを特徴とする燃料電池システム。 - 電解質膜に燃料極と空気極を有する接合体と、前記接合体を挟持する一対のセパレータとから構成されるセルを積層してなる燃料電池と、
前記燃料電池に反応ガスを供給する反応ガス供給手段と、を備えた燃料電池システムにおいて、
さらに、前記反応ガス供給手段により供給される反応ガスに、セル内の排水性を維持するための排水維持剤を供給する排水維持剤供給手段を有することを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1または請求項2に記載の燃料電池システムにおいて、
さらに、前記燃料電池の使用状態を監視するモニタを有し、
前記モニタから得られる前記燃料電池の使用状態に応じて、前記排水維持剤供給手段より前記燃料電池に排水維持剤を供給することを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、
さらに、前記燃料電池から排出される排出ガスを流通させる排出ガス流路と、
前記排出ガス流路上に設けられ前記排水維持剤を回収する回収手段と、を有することを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、
前記排水維持剤は、セル内で生成された反応水の表面張力を低下させる表面張力低下剤であることを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項5に記載の燃料電池システムにおいて、
前記表面張力低下剤は、アルコール類、界面活性剤からなる群から選択された少なくとも1種の薬剤であることを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、
前記排水維持供給手段は、前記排水維持剤を前記空気極のあるカソード側に供給することを特徴とする燃料電池システム。
Priority Applications (7)
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