JP2006265294A - 穴あき熱可塑性樹脂発泡体とその製造方法及びその利用 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 熱可塑性樹脂発泡体本体の少なくとも一部の表面から内部に通じる多数の小孔を有する穴あき熱可塑性樹脂発泡体であって、前記小孔は、傾斜角度が異なる小孔上部と小孔下部とを少なくとも有し、該小孔上部は表面へ向って拡径された傾斜形状を有していることを特徴とする穴あき熱可塑性樹脂発泡体。熱可塑性樹脂発泡体本体の少なくとも一部の表面に、先端角度30°〜150°のV字状又は錐状の押圧刃を押圧し、傾斜角度が異なる小孔上部と小孔下部とを少なくとも有し、該小孔上部は表面へ向って拡径された傾斜形状を有する小孔を多数設け、穴あき熱可塑性樹脂発泡体を得ることを特徴とする穴あき熱可塑性樹脂発泡体の製造方法。
【選択図】 図1
Description
特許文献2には、プラスチック発泡シートをロール間で圧縮しつつ通過させて気泡膜を破壊することにより連通気泡構造とする方法において、前記ロールの間隔を該発泡シートの厚みの1/2以下とし、該ロール間に、予め穿孔針にて多数の細孔を穿設したプラスチック発泡シートを入れて圧縮通過させるか、もしくは前記ロール間を圧縮通過させると同時に穿孔針にて多数の細孔を穿設する連続気泡プラスチックフォームの製造方法が開示されている。
特許文献3には、発泡板の少なくとも片面に、周面に針を有する針ロール等によって小孔を穿設した後、発泡板をピンチロール等によって加圧して圧縮することにより、発泡板内の残留発泡剤ガスを空気等の向きガスに置換する方法が開示されている。
特許文献4には、可燃性発泡剤を含有する押出しオレフィン系プラスチック発泡体からの可燃性発泡剤の放出を促進する方法であって、該発泡剤をその表面から裏面まで穴あけして該表面からプラスチック発泡対中にのびる0.05〜5.1mmの平均幅をもつ多数の溝を形成する押出しオレフィン系プラスチック発泡体からの可燃性発泡剤の放出を促進する方法が開示されている。
特許文献5には、発泡体の表面から発泡体の内部にのびる多数の溝をもつプラスチック発泡体からなる独立気泡プラスチック発泡構造体が開示されている。
特許文献6には、約2mmより大きい平均気泡サイズ、実質的に開放構造の気泡構造、気泡を接続する比較的大きな孔、比較的低い空気流抵抗性を有する発泡体が開示されている。
特許文献8には、鉱物質繊維、無機粉体および結合剤を主成分とする表裏層間に、開放型無機発泡体および結合剤を主成分とする中層が形成された吸遮音性板材が開示されている。
特許文献9には、発泡コンクリートや軽石礫などをセメントで形成した吸音板に、三角形や四角形、円形などの平面形状をなす貫通孔を適宜穿設すると共に、該孔と対応した位置に、該孔よりも大きな未貫通の穴を穿設した他の吸音板を重ね合わせ、両者を一体化させたことを特徴とする低周波数音域用吸音板が開示されている。
特許文献10には、加熱発泡により成形される樹脂フォーム材であって、面積が1mm2以上、開孔率3%〜25%で貫通せずに開いている孔を有する有孔発泡プラスチックが開示されている。
特許文献11には、貫通孔を有し、それを封止する通気止めフィルムを積層した基材において、非通気性の基材に意匠性、剛性、耐熱剛性を維持できる程度の孔径を持つ貫通孔を設け、該貫通孔径において、通気止めフィルムを積層する面の孔径をもう一方の面の孔径より大きくした構造を有する内装材及び成形内装材が開示されている。
特許文献12には、カーペット層からなる表面層と、カーペット層以外に多孔質体層を2層以上有する、多孔質体層のみからなる自動車用フロアマットであって、カーペット層以外の多孔質体層間に、隣接する多孔質体層を構成する材料と発泡体樹脂とからなる複合層を備えており、この複合層の通気性が0.1〜10cm3/cm2・sである自動車用フロアマットが開示されている。
特許文献13には、発泡高分子樹脂素材の板体に一面側から他面側に多数の穴を形成して、多数の閉管気柱部を構成した吸音板が開示されている。
(1)の針穴は、熱可塑性樹脂発泡体を基材とした場合、穿設した針穴が発泡体の弾性反発によって狭くなり、あるいは塞がりやすいため、この針穴を通して発泡剤と空気との置換を促進させる効果が十分に得られない場合がある。また、基材に針穴を多数穿設して吸音材に用いようとしても、針穴は開口面積が小さいため穴内に音が導入され難く、吸音効果が低い問題がある。
奥が拡張した(2)の穴についても、開口面積が小さいため穴内に音が導入され難く、吸音効果が低い問題がある。
また本発明は、前述した本発明に係る吸水性熱可塑性樹脂発泡体であって、厚板状をなしていることを特徴とする吸水性熱可塑性樹脂発泡ボードを提供する。
図1及び図2は、本発明の穴あき熱可塑性樹脂発泡体の一実施形態を示し、図1は穴あき熱可塑性樹脂発泡体1の要部断面の電子顕微鏡観察画像を表す図、図2は穴あき熱可塑性樹脂発泡体1の概略図であり、図2(a)は要部概略断面図、(b)は要部平面図である。
気体の発泡剤としては、窒素、炭酸ガス、プロパン、n−ブタン、i−ブタン、メチルエーテル等が使用できる。なお、ここで気体とは常温(25℃)、常圧(1気圧)で気体であることを意味する。一方、揮発性の発泡剤としては、エーテル、石油エーテル、アセトン、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、イソヘプタン、ベンゼン、トルエン等が挙げられる。また、水も使用することができる。これらを混合使用することもできる。上記発泡剤の内、ブタンが好ましい。
また、熱可塑性樹脂発泡体本体2の少なくとも一部の表面に非発泡樹脂層を積層する方法としては、非発泡樹脂フィルムを接着剤又は加熱融着により積層する方法、非発泡樹脂層を一つのダイ内で行う共押出法により積層する方法等が適用できる。熱可塑性樹脂発泡体本体2の表面に非発泡樹脂層を積層することで強度が向上する。
図3に例示した小孔3は、断面形状が図3(a)に示すように図2に示す小孔3と同じく裾が広がった略矢印形状であり、平面形状が図3(b)に示すように同心円状に形成されている。
図4に例示した小孔3は、垂直な角形穴状に形成された小径下部5と、その上部の片側のみに傾斜面6を有する小孔上部4とからなっている。
図5に例示した小孔3は、垂直な角形穴状に形成された小径下部5と、その上部の両側側に傾斜面6を有する小孔上部4とからなっている。
図6に例示した小孔3は、断面V字状をなしている小径下部5と、その上部に傾斜面6を有する小孔上部4とからなっている。
図7に例示した小孔3は、断面視略四角形の空洞部5aを有する小径下部5と、その上部に傾斜面6を有する小孔上部4と、それらの間に設けられた縊れ部10とからなっている。
図8に例示した小孔3は、熱可塑性樹脂発泡体本体2を貫通して設けられた小径下部5と、一方の面側の小径下部5の上部に傾斜面6を有する小孔上部4とからなっている。
図9に例示した小孔3は、熱可塑性樹脂発泡体本体2を貫通して設けられた小径下部5と、両方の面側の小径下部5の開口側に傾斜面6を有する小孔上部4とからなっている。
例えば、熱可塑性樹脂発泡体本体2の少なくとも一部の表面に非発泡樹脂層が積層され、それに前記小孔が設けられた構成とすることもできる。
押出機として内径90mm押出機(一段目押出機)と150mm押出機(二段目押出機)が連結されたタンデム型押出機を用い、ポリスチレン樹脂(東洋スチレン社製、商品名HRM−26)100質量部に対してタルクMBであるタルペット40GS(宗和化学社製)を1.5質量部添加した配合原料を押出機に投入し、最高温度230℃で溶融、混練した後、発泡ガスとしてブタン(イソ/ノルマル=50/50)を4.2質量部添加した。その後連続気泡を有する発泡に適した樹脂温度165℃付近まで冷却した。
なお、連続気泡率についてはASTM D2856−87記載の測定方法に準じて測定した。すなわち25mm以上になるように切片で構成された試験体(25mmの立方体)を試料より5個切出し、ノギスを用いて見掛け体積を測定し、次に空気比較式比重計1000型(東京サイエンス社製)を用いて1−1/2−1気圧法により体積を測定し、以下の式にて連続気泡率を算出した。
連続気泡率(%)=(見掛け体積−空気比較式比重計での測定体積)/見掛け体積×100
前述した通り製造した発泡シートを図12に示す穴あけ治具に通し、発泡シートの表面に小孔を設けた。この穴あけ治具は、図11に示す歯車の先端角を30°にした歯車を通紙ロールに取り付けて構成し、図13に示すように穴あけ治具とローラとの間に発泡シートを通して小孔をあけ、穴あき発泡シートを作製した。形成された小孔の表面の電子顕微鏡写真にて屈曲している長さと小孔の開いている長さを測定した。更に内部セルの突き破られている傾斜角測定の為に傾斜角度の明確にわかる方向で断面をカットして小孔の断面を電子顕微鏡写真で撮り、シート表面との傾斜角を測定した。その際に小孔形状も観察した。なお、電子顕微鏡写真撮影については走査型電子顕微鏡S−3000N(日立製作所製)にて適切な倍率で測定した。図15に小孔の表面形状を示す。得られた小孔の形状は傾斜面の距離Bが0.55mm、小孔上部の下端径Dが0.30mm、傾斜角度θは50°であった。小孔上部幅Eは0.75mmであった。小孔の深さAは1.5mmであった。小孔上部の下端径D/傾斜面の距離B=0.55であった。小孔の断面形状は図2に示す形状であった。小孔は発泡積層シート100cm2当たり169個設けた。
穴あけ治具に取り付ける歯車の先端角度を60°とした以外は、実施例1と同様にして発泡シートに小孔を設け、穴あき発泡シートを作製した。
得られた小孔の形状は、傾斜面の距離Bが0.67mm、小孔上部の下端径Dが0.35mm、傾斜角度θが45°であった。小孔上部幅Eは0.75mmであった。小孔の深さAは1.5mmであった。小孔上部の下端径D/傾斜面の距離B=0.52であった。小孔の断面形状は図2に示す形状であった。小孔は発泡積層シート100cm2当たり169個設けた。
穴あけ治具に取り付ける歯車の先端角度を90°とした以外は、実施例1と同様にして発泡シートに小孔を設け、穴あき発泡シートを作製した。
得られた小孔の形状は、傾斜面の距離Bが0.90mm、小孔上部の下端径Dが0.45mm、傾斜角度θは40°であった。小孔上部幅Eは0.75mmであった。小孔の深さAは1.5mmであった。小孔上部の下端径D/傾斜面の距離B=0.50であった。小孔表面の形状を図16に示す。小孔の断面形状は図2に示す形状であった。小孔は発泡積層シート100cm2当たり169個設けた。
前述した通り作製したポリスチレン発泡シートに厚さ25μmのポリスチレンフィルム(大石産業社製)を重ね合わせ、加熱温度170℃、直径300mmの誘電加熱ロールに通して積層したのち、押圧刃の先端角度60°の歯車を取り付けた穴あけ治具を用いて穴あけ加工を施し、多数の小孔を設けて穴あき発泡シートを作製した。得られた小孔は、傾斜面の距離Bが0.67mm、小孔上部の下端径Dが0.38mm、傾斜角度θが55°であった。小孔上部幅Eは0.75mmであった。小孔の深さAは1.5mmであった。小孔上部の下端径D/傾斜面の距離B=0.57であった。小孔は発泡積層シート100cm2当たり169個設けた。小孔の断面形状は図2に示す形状であった。
押出機として内径90mm押出機(一段目押出機)と150mm押出機(二段目押出機)が連結されたタンデム型押出機を用い、ポリスチレン樹脂(東洋スチレン社製、商品名HRM−26)100質量部に対してタルクMBであるタルペット40GS(宗和化学社製)を1.5質量部添加した配合原料を押出機に投入し、最高温度230℃で溶融、混練した後、発泡ガスとしてブタン(イソ/ノルマル=50/50)を4.2質量部添加した。その後連続気泡を有する発泡に適した樹脂温度165℃付近まで冷却した。
一方、内径120mm押出機(B)を用い、ポリスチレン樹脂(東洋スチレン社製、商品名G−13−50B)100質量部に対してタルクMBであるタルペット40GS(宗和化学株式会社)を1.5部添加した配合原料を押出機に投入し、最高温度230℃で溶融、混練した後、発泡ガスとしてブタン(イソ/ノルマル=50/50)を3.7質量部添加した。その後独立気泡を有する発泡に適した樹脂温度155℃付近まで冷却した。
押出機(A)と押出機(B)を合流ダイで合流させて積層し、さらに先端部に取り付けた口径105mm、スリットクリアランス0.5mmに設定されたサーキュラーダイより樹脂を押し出して発泡させ、この発泡シートを外径440mm、長さ500mmの冷却マンドレルに通して内面を冷却すると同時に冷却温度30℃の空気を吹き付けて外周も冷却し、その後2枚に切り開いてロール状に巻き取った。得られた発泡積層シートは厚み2.8mm、密度0.075g/m2であった。
押出機(A)側の発泡層は、連続気泡率が68.5%の連続気泡層であった。
押出機(B)側の発泡層は、連続気泡率が10.5%の独立気泡層であった。
実施例5で作製した発泡積層シートに直径1mmの針を押し付けて小孔を設けた。得られた小孔は、開口部分に傾斜面がなく(B=0mm)、穴の開いている部分が直径0.65mmの円形で傾斜角度θは90°であった。小孔の深さAは1.5mmであった。小孔は発泡積層シート100cm2当たり169個設けた。この小孔の断面形状を図17に示す。
実施例1〜5及び比較例の各穴あき発泡シートについて、JIS A1405に準じて垂直入射吸音率を測定し、比較した。その結果、比較例の穴あき発泡シートに比べ、実施例1〜5の穴あき発泡シートは優れた吸音性を示した。
Claims (13)
- 熱可塑性樹脂発泡体本体の少なくとも一部の表面から内部に通じる多数の小孔を有する穴あき熱可塑性樹脂発泡体であって、前記小孔は、傾斜角度が異なる小孔上部と小孔下部とを少なくとも有し、該小孔上部は表面へ向って拡径された傾斜形状を有していることを特徴とする穴あき熱可塑性樹脂発泡体。
- 前記小孔下部は有底であることを特徴とする請求項1に記載の穴あき熱可塑性樹脂発泡体。
- 前記小孔上部と小孔下部の間に縊れ部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の穴あき熱可塑性樹脂発泡体。
- 前記表面に対して前記小孔上部の傾斜面がなす傾斜角度が20°〜70°の範囲であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の穴あき熱可塑性樹脂発泡体。
- 前記小孔上部の下端径/小孔上部の傾斜面の距離=0.2〜1の範囲であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の穴あき熱可塑性樹脂発泡体。
- 前記熱可塑性樹脂発泡体本体の連続気泡率が50〜80%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の穴あき熱可塑性樹脂発泡体。
- 前記熱可塑性樹脂発泡体本体に連続気泡率が30%以下の熱可塑性樹脂発泡体が積層されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の穴あき熱可塑性樹脂発泡体。
- 前記熱可塑性樹脂発泡体本体の少なくとも一部の表面に非発泡樹脂層が積層され、それに前記小孔が設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の穴あき熱可塑性樹脂発泡体。
- 前記熱可塑性樹脂発泡体本体がポリスチレン系樹脂発泡体であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の穴あき熱可塑性樹脂発泡体。
- 熱可塑性樹脂発泡体本体の少なくとも一部の表面に、先端角度30°〜150°のV字状又は錐状の押圧刃を押圧し、傾斜角度が異なる小孔上部と小孔下部とを少なくとも有し、該小孔上部は表面へ向って拡径された傾斜形状を有する小孔を多数設け、請求項1〜9のいずれかに記載の穴あき熱可塑性樹脂発泡体を得ることを特徴とする穴あき熱可塑性樹脂発泡体の製造方法。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の穴あき熱可塑性樹脂発泡体であって、シート状をなしていることを特徴とする穴あき熱可塑性樹脂発泡シート。
- 請求項11に記載の穴あき熱可塑性樹脂発泡シートを成形してなることを特徴とする穴あき熱可塑性樹脂発泡シート成形体。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の吸水性熱可塑性樹脂発泡体であって、厚板状をなしていることを特徴とする吸水性熱可塑性樹脂発泡ボード。
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