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JP2006121765A - リラクタンス式回転電機 - Google Patents

リラクタンス式回転電機 Download PDF

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JP2006121765A
JP2006121765A JP2004303627A JP2004303627A JP2006121765A JP 2006121765 A JP2006121765 A JP 2006121765A JP 2004303627 A JP2004303627 A JP 2004303627A JP 2004303627 A JP2004303627 A JP 2004303627A JP 2006121765 A JP2006121765 A JP 2006121765A
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flux barrier
type rotating
reluctance type
reluctance
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JP2004303627A
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English (en)
Inventor
Satoru Fujimura
哲 藤村
Masaya Inoue
正哉 井上
Kunio Mori
邦雄 森
Takuya Shibata
拓也 柴田
Norihiro Achiwa
典弘 阿知和
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

【課題】 商用電源で自己始動するリラクタンス式回転電機において、従来よりも力率を改善する。
【解決手段】 回転子のコアに複数のフラックスバリアスリットが、コア外周部近傍に複数のスロットが共に形成され、少なくともスロット内には二次導体が組み込まれており、フラックスバリアスリットによりリラクタンストルクを発生させるとともに、スロットと二次導体のインダクション作用により回転始動を行うリラクタンス式回転電機において、フラックスバリアスリット11,12の一部に永久磁石31,32を設置し、かつ、これらのフラックスバリアスリット11,12とコア2外周との間に位置する薄肉の連結部52,53に切除部54,55を設けてコア2の周方向を磁気的に左右に切り離した構成としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リラクタンストルクを利用した回転電機に係り、特には商用電源で自己始動可能なリラクタンス式回転電機に関するものである。
図10は従来のリラクタンス式回転電機の回転子の斜視図、図11は同回転子のコアの断面図である。
このリラクタンス式回転電機は、この例では4極機の回転子1を備える。そして、この回転子1は、コア2、このコア2の両端に形成された短絡環3a,3b、およびシャフト4を備えている。そして、コア2は薄板電磁鋼板などから打ち抜き加工等によって成形された略円板状のコア形成用打抜板5の多数枚を軸方向に積層して形成されている。
各コア形成用打抜板5には、コア2の周方向に4分割された各領域内に、それぞれ2つのフラックスバリアスリット11,12、および5つのスロット21〜25が形成され、また、中心部にはシャフト4が挿通される貫通孔6が形成されている。
上記のフラックスバリアスリット11,12は、コア2の回転位置に伴って磁気抵抗(リラクタンス)差を生じるようにコア形成用打抜板5の外周部近傍から中心方向に向けて突出するよう断面円弧状に形成されている。また、スロット21〜25は、コア形成用打抜板5の外周部近傍において周方向に沿って形成されている。そして、これらのフラックスバリアスリット11,12およびスロット21〜25の内部には共に非磁性の導電材7、例えばアルミニウムや銅が充填されている。また、コア2の両端に形成された上記の短絡環3a,3bも同じ導電材7でできていて、フラックスバリアスリット11,12およびスロット内21〜25内に充填された導電材7と短絡環3a,3bとは一体的に連結されて二次導体8が構成されている。
この構成の回転子1を製造するには、予め打ち抜き加工等によってフラックスバリアスリット11,12およびスロット21〜25を形成したコア形成用打抜板5の複数枚を準備し、これらのコア形成用打抜板5を回転子1の軸方向に積層してコア2を形成する。
次に、ダイカスト法を用いて、このコア2のフラックスバリアスリット11,12およびスロット21〜25内に導電材7を鋳込むと共に、コア2の両端に短絡環3a,3bを一体形成して二次導体8を構成する。そして、ダイカスト後、回転子1の外径を切削加工または研削加工により真円になるように加工した後、貫通孔6内にシャフト4を挿通する。
この構成のリラクタンス式回転電機は、磁束障壁となるフラックスバリアスリット11,12によって周方向に沿って磁気的な突極性が付与されるので、回転子1の回転位置に応じてリラクタンス(磁気抵抗)が変化してリラクタンストルクを発生する。また、主としてスロット21〜25と二次導体8によるインダクション作用により回転始動を行うことができるので、回転始動用の専用の制御装置を設ける必要がなく、また、リラクタンス式回転電機自身にも始動機能を備える必要もないので、簡素な構造でかつ安価に製造できるという利点がある。
ところで、この構成のリラクタンス式回転電機において、図11に示すように、回転子1における磁極の中心軸をq軸、回転子における磁極間の中心軸をd軸としたとき、リラクタンストルクTrは、一般の交流機同様に、dq座標形式で表すことができ、次式で与えられる。
Tr=(Pn/2)・(Ld−Lq)・Ia・sin(2β) (1)
ここに、
Pn:極対数
Ld:d軸インダクタンス(磁極中心のインダクタンス)
Lq:q軸インダクタンス(磁極間のインダクタンス)
Ia:電機子電流、
β:電流ベクトルのq軸からの進み角
式(1)から分かるように、リラクタンス式回転電機はインダクタンスLd,LqによりリラクタンストルクTrを発生しており、その場合のリラクタンストルクTrは、d軸磁束の通り易さを表すd軸インダクタンスLdと、q軸磁束の通り易さを表すq軸インダクタンスLqとの差に比例している。
特開2003−259615号公報(図2、図3)
ところで、上記の従来構成のリラクタンス式回転電機においては、電気機器としての観点から未だ力率が低く、また、製造上の観点からその製作が難しいという課題が残されている。
まず、電気機器としての観点から力率が低いと言う課題について説明する。リラクタンス式回転電機の電圧と電流の関係は、dq軸座標上で次式で与えられる。
Vd=Ra・Id−ω・Lq・Iq
Vq=ω・Ld・Id+Ra・Iq (2)
ここに、
ω:電気角周波数
Vd:電圧のd軸方向成分
Vq:電圧のq軸方向成分
Id:電流のd軸方向成分
Iq:電流のq軸方向成分
Ra:電機子抵抗
図12は運転時の電流、電圧のdq座標軸でのベクトル図である。この電流と電圧の両ベクトルの成す角度をφとしたとき、力率はcos(φ)で示される。リラクタンス式回転電機は、図12に示すようなd軸、q軸の取り方においては、Lq>Ldで、(Ld−Lq)<0である。したがって、(1)式において正のリラクタンストルクTrを得るためには、電流はIq>0、Id<0とする必要がある。このとき、(2)式において、Vd<0、Vq<0となる。その結果、図12に示す電流、電圧のベクトル図は、電流と電圧の象限が異なるので角度φが大きくなり、一般に力率が低くなる。
(2)式において、電機子抵抗Raの値を大きくすれば電圧のq軸方向成分VqをVq>0にできるので力率を改善することが可能であるが、そうすると、逆にモータとしての損失の一つである銅損(=Ra・I)が増大し、モータ効率が著しく低下する。このため、電機子抵抗Raの値を徒に大きくすることはできず、力率の改善を図る上で制約がある。
次に、製造上の課題について説明する。ダイカスト法によって二次導体8を形成する場合、フラックスバリアスリット11,12およびスロット21〜25内に確実に導電材7が注入されるように溶湯鍛造を行うことがある。その際、特にd軸が通る位置にあるスロット23は口径が大きく、コア形成用打抜板5の外周との間の連結部51が薄肉になっているため、導電材7の鍛造圧力によって連結部51が容易に外周側へ膨らむ。そして、連結部51の膨張量が大きいときには、その後、コア2の外径切削を行う際に連結部51全体が切削されてしまい、スロット23内の導電材7を保持できなくなるという不具合を生じる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、従来よりもさらに一層力率を改善したリラクタンス式回転電機を提供することを目的とする。さらに、従来よりも一層容易に製造可能なリラクタンス式回転電機を得ることを目的とする。
本発明は、回転子のコアには、コアの回転位置に応じた磁気抵抗差を生じるようにコア外周部近傍からコア中心方向に向けて突出するように形成された複数のフラックスバリアスリットならびにコア外周部近傍にあって周方向に沿って配置された複数のスロットが共に形成され、少なくとも上記スロット内には二次導体が組み込まれており、上記フラックスバリアスリットによりリラクタンストルクを発生させるとともに、上記スロットと二次導体のインダクション作用により回転始動を行うリラクタンス式回転電機において、次の構成を採用している。
すなわち、本発明に係るリラクタンス式回転電機は、フラックスバリアスリットの一部に磁石が装着され、かつ、上記フラックスバリアスリットとコア外周との間に位置する連結部が磁気的に非磁性特性となるように構成されていることを特徴としている。
本発明によれば、フラックスバリアスリットの一部に永久磁石を装着し、かつ、フラックスバリアスリットとコア外周との間の連結部を磁気的に非磁性特性となるように構成して磁気的に切り離したことにより、磁束が固定子側と十分に鎖交するようになるため、電機子鎖交磁束が全体として増え、従来よりも力率を大幅に向上することができる。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1におけるリラクタンス式回転電機において、4極機の回転子を構成するためのコアの断面図であり、図10および図11に示した従来技術と対応する構成部分には同一の符号を付す。
図1において、2は磁気的突極性を有する回転子1を構成するコアである。このコア2は、薄板電磁鋼板などから打ち抜き加工等によって成形された略円板状のコア形成用打抜板5の多数枚を軸方向に積層して形成されている。
各コア形成用打抜板5には、コア2の周方向に4分割された各領域内に、2つのフラックスバリアスリット11,12、および5つのスロット21〜25が設けられ、さらに後述するようにd軸上に位置する一つのスロット23に近接して膨張吸収孔29が形成されている。また、コア形成用打抜板5の中心部には図示しないシャフトが挿通される貫通孔6が形成されている。
各フラックスバリアスリット11,12は、コア2の回転位置に応じて磁気抵抗差を形成するためのもので、永久磁石装着用の断面矩形状の磁石装着孔11a,12aと、その左右にそれぞれ形成された断面円弧状の導電材保持孔11b,11c,12b,12cとがそれぞれ独立して形成されており、これらの各孔11a,11b,11cおよび12a,12b,12cは全体で、コア形成用打抜板5の外周部近傍から中心方向に向けて略円弧状に突出するように形成されている。
そして、各磁石装着孔11a,12a内にはそれぞれ永久磁石31,32が装着されている。この場合の永久磁石31,32は、その極性が径方向の内側から外側に向けて例えばSNSNあるいは逆にNSNSとなるように配置されている。また、導電材保持孔11b,11c,12b,12c内には非磁性の導電材7、例えばアルミニウムや銅などが充填されている。
さらに、この実施の形態1では、フラックスバリアスリット11,12の導電材保持孔11b,11c,12b,12cとコア形成用打抜板5の外周との間に位置する薄肉の連結部52,53がそれぞれ切除されて切除部54,55が形成されている。そして、この切除部54,55によって薄肉の連結部52,53が磁気的に非磁性特性をもつように構成されている。
また、各スロット21〜25は、コア形成用打抜板5の外周部近傍にあって周方向に沿って形成されている。そして、これらの各スロット21〜25の内部には非磁性の導電材7、例えばアルミニウムや銅が充填されている。
さらに、この実施の形態1では、d軸上を通る断面三日月状のスロット23とコア形成用打抜板5外周との間の連結部51に膨張吸収孔29が形成されている。この場合、膨張吸収孔29内は単なる空洞か、あるいは、非磁性、非導電性で、かつ自由に変形できる材料、例えば大きく変形することが可能である樹脂などが充填されている。
そして、フラックスバリアスリット11,12の導電材保持孔11b,11c,12b,12cおよび各スロット内21〜25内にそれぞれ充填された導電材7とコア2両端に設けられている図示しない短絡環とは一体的に連結されて二次導体が構成されている。
ここで、フラックスバリアスリット11,12の磁石装着孔11a,12a内に永久磁石31,32を装着した場合の電圧方程式は、永久磁石31,32の項が含まれるようになり、前述の(2)式は次の(3)式に変形される。
Vd=Ra・Id −ω・Lq・Iq
Vq=ω・Ld・Id+Ra・Iq+ω・Φa (3)
ここに、Φaは永久磁石31,32による電機子鎖交磁束である。
また、永久磁石31,32を設置した場合のモータのトルクも永久磁石31,32の項が含まれるようになり、
Tr+Tm=Tr+Pn・Φa・Iq (4)
となる。
(3)式から分かるように、永久磁石31,32を装着することで、電圧のq軸方向成分Vqにω・Φdの項が含まれる。そして、このω・Φdの項は正の値を取るため、電圧のq軸方向成分VqをVq>0にすることができる。この場合のdq座標軸上での電流、電圧の関係は図2のベクトル図で示される。
前述のごとく正のリラクタンストルクTrを得るためには、電流はIq>0、Id<0とする必要がある。このとき(3)式においてVd<0、Vq>0となるので、図2のベクトル図から分かるように、電流、電圧のベクトルは共に同じ象限になる。このため、角度φが小さくでき、力率を大きくすることができる。
ところで、フラックスバリアスリット11,12の一部に永久磁石31,32を装着した場合に高い力率を維持する上では、フラックスバリアスリット11,12の導電材保持孔11b,11c,12b,12cとコア形成用打抜板5の外周との間の薄肉の連結部52,53に設けた切除部54,55の存在が重要となる。
すなわち、図3(a)に示すように、導電材保持孔11b,11c,12b,12cとコア形成用打抜板5の外周の連結部52,53との間に切欠孔を設けない場合には、図中矢印で示すように、永久磁石31,32の磁束の一部がこの連結部52,53を通って戻ってきてしまい、図示しない固定子側と十分鎖交しなくなる。すなわち、上記の(3),(4)式における電機子鎖交磁束Φaが小さくなるため、力率の改善効率が低下し、また、永久磁石31,32により発生するトルクTmも小さくなってしまう。
これに対して、この実施の形態1(図3(b)に示す)のように、フラックスバリアスリット11,12の導電材保持孔11b,11c,12b,12cとコア形成用打抜板5の外周との間の連結部52,53に切除部54,55を形成すると、その部分が磁気的に切り離されるので、図中矢印で示すように、この連結部52,53での磁束の漏れが無くなって、磁束が固定子側と十分に鎖交することになり、電機子鎖交磁束Φaが増加して、力率改善に大きく寄与する。
この場合、切除部54,55の周方向の幅が回転子1と図示しない固定子との隙間である空隙長より短い場合には、磁束の一部が切除部54,55をわたって流れてしまい切除部54,55を設けた意義がなくなる。したがって、切除部54,55の幅は、空隙長の2倍以上に設定されていることが望ましい。しかも、このような切除部54,55を設けることにより、導電材保持孔11b,11c、12b,12cに導電材を充填する際のコア2外周部への膨張を防止することができる。
また、この実施の形態1において、d軸を通る三日月状のスロット23を中心として、その左右に位置するスロット22,24は共に同一形状であり、さらにその外側のスロット21,25は共に同一形状であるが、スロット22,24とスロット21,25は同一形状ではない。スロットの形状をこのように設定することにより、自己始動特性を損なうことなく、それぞれのスロットを含む磁路の磁路幅を最適にすることができ、q軸インダクタンスLqを大きくすることができる。その結果、d軸インダクタンスLdとq軸インダクタンスLqとの差(Ld−Lq)が拡大するので、リラクタンストルクTrが増加する。これにより、同一電流での出力トルクが増加、言い換えれば同一トルクを出力するために必要となる電流を低減できるのでモータ効率が向上する。なお、各スロット21〜25の形状は個々異なるようにすることも可能である。
次に、この実施の形態1における回転子1を製造するには、打ち抜き加工等によってフラックスバリアスリット11,12、スロット21〜25、膨張吸収孔29、および切除部54,55が予め形成されたコア形成用打抜板5の所定枚を準備する。そして、これらのコア形成用打抜板5を回転子1の軸方向に積層してコア2を形成した後、各磁石装着孔11a,12a内に永久磁石31,32を装着する。
引き続いて、ダイカスト法を用いて、このコア2のフラックスバリアスリット11,12の導電材保持孔11b,11c,12b,12cおよび各スロット21〜25に導電材7を鋳込むと共に、コア2の両端に図示しない短絡環を一体形成して二次導体を構成する。その際、膨張吸収孔29には導電材7が入り込まないようにしておく。
そして、ダイカスト後、回転子1の外径を切削加工または研削加工により真円に加工する。なお、膨張吸収孔29は、ダイカスト後も空洞のままにしておくか、必要ならば非磁性、非導電性であり、かつ自由に変形できる例えば樹脂などを充填する。
ここで、ダイカスト法を適用する際、導電材保持孔11b,11c,12b,12cおよびスロット21〜25内に確実に導電材7が注入されるように溶湯鍛造を行うことがある。その際、特にd軸上を通るスロット23内に導電材7が注入されるときには大きな鍛造圧力が加わってスロット23が外周側に膨張することがある。しかしながら、この実施の形態1では、図4に示すように、スロット23とコア形成用打抜板5外周との間の連結部51に膨張吸収孔29を形成しているので、スロット23が外周側に膨張しても、その膨張を膨張吸収孔29で吸収することができる。このため、膨張吸収孔29よりも外周側の部分がさらにコア外周側に膨張することがない。従って、ダイカスト後、回転子1の外径を切削加工または研削加工する際に何ら問題なく真円に加工することができ、従来のようにスロット23内の導電材7を保持できなくなるといった不具合は生じない。また、膨張吸収孔29内は空洞のままか、もしくは非磁性、非導電性の材料が充填されるので、二次銅損が発生しないので、損失が低減され、モータ効率が向上する。
また、この実施の形態1では、フラックスバリアスリット11,12を構成する磁石装着孔11a,12aとその両側の導電材保持孔11b,11c,12b,12cとは互いに分離独立して形成されているので、各磁石装着孔11a,12a内に永久磁石31,32を装着した後に、導電材保持孔11b,11c,12b,12c内に導電材7を鋳込む場合でも、その熱で永久磁石31,32の特性が変化するのを確実に防止することができる。なお、ダイカスト後に各磁石装着孔11a,12a内に永久磁石31,32を装着する構成とすることも可能であり、この場合には熱影響をさらに確実に低減することができる。
また、この実施の形態1では、フラックスバリアスリット11,12、スロット21〜25、および膨張吸収孔29の周方向に沿う全数は概略44個となっている(この場合、各スロット23については2個として数えている)。この実施の形態1に示したような4極機のリラクタンス式回転電機において、モータ出力が小さい場合の固定子のスロット数は36個である場合が多いが、その固定子に対しては、本例に示すように概略44個とすればトルクリップルが小さくできるので都合がよい。
実施の形態2.
図5は本発明の実施の形態2におけるリラクタンス式回転電機の回転子を構成するコアの断面図であり、図1ないし図4に示した実施の形態1と対応する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態2の特徴は、d軸上を通る断面三日月状のスロット23とコア形成用打抜板5外周との間に位置する連結部において、実施の形態1のような膨張吸収孔29を設ける代わりに、コア形成用打抜板5の外周部分をスロット23の形状に沿って円弧状に切り欠いて切欠部57を形成していることである。
この構成によれば、ダイカスト法を適用してスロット23内に導電材7を注入する際に大きな鍛造圧力が加わってスロット23が外周側に膨張しても、切欠部57の存在によりコア外周よりも外側にまで膨張することはないので、ダイカスト後に回転子1の外径を切削加工等をする際に何ら問題なく真円に加工することができる。
しかも、回転子と固定子との隙間である空隙長が切欠部57の部分に関して局部的に大きくなってリラクタンス(磁気抵抗)も大きくなるので、d軸インダクタンスLdが小さくなり、その結果、d軸インダクタンスとq軸インダクタンスとの差(Ld−Lq)が拡大してリラクタンストルクTrが増加する。したがって、同一電流での出力トルクが増加、言い換えれば同一トルクを出力するために必要となる電流が低減できるのでモータ効率が向上する。
その他の構成および作用効果は実施の形態1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
実施の形態3.
図6は本発明の実施の形態3におけるリラクタンス式回転電機の回転子を構成するコアの断面図であり、図1ないし図4に示した実施の形態1と対応する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態3の特徴は、フラックスバリアスリット11,12を構成する磁石装着孔11a,12aの断面形状を矩形状ではなく円弧状にしていることである。これに伴い、磁石装着孔11a,12a内に装着される永久磁石31,32の形状も円弧状としている。
この実施の形態3のようにフラックスバリア11,12を構成する磁石装着孔11a,12aおよび永久磁石31,32の断面形状を共に円弧状とした場合には、磁束の流れに素直に沿った形状になるため、q軸インダクタンスLqが増加する。そのため、d軸インダクタンスとq軸インダクタンスとの差(Ld−Lq)が拡大してリラクタンストルクTrが増加する。この結果、同一電流での出力トルクが拡大、言い換えれば同一トルクを出力するために必要となる電流が低減できるので、実施の形態1,2の場合よりもさらにモータ効率を向上させることができる。
その他の構成および作用効果は実施の形態1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
実施の形態4.
図7は本発明の実施の形態4におけるリラクタンス式回転電機の回転子を構成するコアの断面図であり、図1ないし図4に示した実施の形態1と対応する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態4の特徴は、フラックスバリアスリット11,12を構成する磁石装着孔11a,12aの断面形状を全て同じ大きさの矩形状とし、これに伴い、磁石装着孔11a,12a内に装着される永久磁石31,32も同じ形状寸法のものを使用していることである。
この実施の形態4の構成によれば、永久磁石31,32は全て同じ形状寸法のものを使用できるので、永久磁石31,32の製造コストを低減できる利点がある。
その他の構成および作用効果は実施の形態1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
実施の形態5.
図8は本発明の実施の形態5におけるリラクタンス式回転電機の回転子を構成するコアの断面図であり、図1ないし図4に示した実施の形態1と対応する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態5の特徴は、フラックスバリアスリット11,12の導電材保持孔11b,11c,12b,12cとコア形成用打抜板5の外周との間の薄肉の連結部52,53に、実施の形態1のような切除部54,55を設ける代わりに、図8に示すように、連結部52,53をレーザー照射により加熱変性させるなどして、その特性を非磁性に変化させた変性部58,59を形成していることである。この場合も、実施の形態1の場合と同様、変性部58,59の周方向の幅が回転子と固定子との隙間である空隙長よりも短いと、磁束の一部は変性部52,53をわたって流れるので、変性部58,59の幅は空隙長の2倍以上に設定されていることが望ましい。
しかも、この実施の形態5の構成にすれば、導電材保持孔11b,11c,12b,12cは断面形状で閉じられた形となるため、ダイカストを行う際にコア1の外周側を拘束しなくても、アルミニュウム等の導電材7が導電材保持孔11b,11c,12b,12cからコア2の外周側に向けて流出すことがなくなり、製造が容易になってコスト低減を図ることができる。
その他の構成および作用効果は実施の形態1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
実施の形態6.
図9は本発明の実施の形態6におけるリラクタンス式回転電機の回転子を構成するコアの断面図であり、図1ないし図4に示した実施の形態1と対応する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態6の特徴は、コア2の周方向に4分割された各領域内において、それぞれ3つのフラックスバリアスリット11,12,13が形成されるとともに、周方向に沿って計7つのスロット21〜27が順次形成されている。したがって、フラックスバリアスリット11,12,13、およびスロット21〜27の周方向に沿う全数は概略56個となっている(この場合、各スロット23については2個として数え、膨張吸収孔29の孔径は小さいので数を無視している)。
この実施の形態6の4極機のリラクタンス式回転電機において、モータ出力を大きくするためにコア2の外形寸法が大型なものになると、これに伴って固定子のスロット数が多くなる。このような場合には、その固定子に対する回転子のコアとして、フラックスバリアスリット11,12,13、およびスロット21〜27の周方向に沿う全数を本例に示すように概略56個とすればトルクリップルを低減することができる。
その他の構成および作用効果は実施の形態1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
本発明の実施の形態1におけるリラクタンス式回転電機の回転子を構成するコアの断面図である。 同リラクタンス式回転電機において、フラックスバリアスリットに永久磁石を装着した場合のdq座標軸上での電流、電圧の関係を示すベクトル図である。 同リラクタンス式回転電機の回転子を構成するコア内の磁束の流れを示した説明図である。 同リラクタンス式回転電機の回転子において、ダイカスト法により二次導体を形成する際に圧力が生じた場合のコア外周部への膨張を抑制する効果を示した断面図である。 本発明の実施の形態2におけるリラクタンス式回転電機の回転子を構成するコアの断面図である。 本発明の実施の形態3におけるリラクタンス式回転電機の回転子を構成するコアの断面図である。 本発明の実施の形態4におけるリラクタンス式回転電機の回転子を構成するコアの断面図である。 本発明の実施の形態5におけるリラクタンス式回転電機の回転子を構成するコアの断面図である。 本発明の実施の形態6におけるリラクタンス式回転電機の回転子を構成するコアの断面図である。 従来のリラクタンス式回転電機における回転子の全体を示す斜視図である。 同リラクタンス式回転電機における回転子のコアの断面図である。 従来のリラクタンス式回転電機において、dq座標軸上での電流、電圧の関係を示すベクトル図である。
符号の説明
1 回転子、2 コア、5 コア形成用打抜板、7 導電材、8 二次導体、
11,12,13 フラックスバリアスリット、11a,12a 磁石装着孔、
11b,11c,12b,12c 導電材保持孔、21〜25 スロット、
29 膨張吸収孔、31,32,33 永久磁石、51,52,53 連結部、
54,55 切除部、57 切欠部、58,59 変性部。

Claims (11)

  1. 回転子のコアには、コアの回転位置に応じた磁気抵抗差を生じるようにコア外周部近傍からコア中心方向に向けて突出するように形成された複数のフラックスバリアスリットならびにコア外周部近傍にあって周方向に沿って配置された複数のスロットが共に形成され、少なくとも上記スロット内には二次導体が組み込まれており、上記フラックスバリアスリットによりリラクタンストルクを発生させるとともに、上記スロットと二次導体のインダクション作用により回転始動を行うラクタンス式回転電機において、
    上記フラックスバリアスリットの一部には磁石が装着され、かつ、上記フラックスバリアスリットとコア外周との間に位置する連結部が磁気的に非磁性特性となるように構成されていることを特徴とするリラクタンス式回転電機。
  2. 上記磁気的に非磁性特性とした連結部の周方向の幅が固定子と回転子との隙間である空隙長以上となるように設定されていることを特徴とする請求項1記載のリラクタンス式回転電機。
  3. 上記薄肉連結部の非磁性特性は、上記連結部を機械的に切除することにより構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリラクタンス式回転電機。
  4. 上記薄肉連結部の非磁性特性は、上記連結部の磁気特性を変性することにより構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリラクタンス式回転電機。
  5. 上記磁極間中心軸上に位置するスロットとコア外周との間に位置する部分には膨張吸収孔が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のリラクタンス式回転電機。
  6. 上記膨張吸収孔を形成する代わりに、スロットが位置する箇所のコア外周を内側に向けて切欠して切欠部を形成していることを特徴とする請求項5記載のリラクタンス式回転電機。
  7. 上記フラックスバリアスリットの磁石を挿入する部分の形状を円弧状としたことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のリラクタンス式回転電機。
  8. 上記フラックスバリアスリットの磁石を挿入する部分の形状を全て同一形状としたことを請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のリラクタンス式回転電機。
  9. 上記スロットのうち、一部のスロットの形状が他のスロットの形状と異なることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のリラクタンス式回転電機。
  10. 上記フラックスバリアスリットおよびスロットの周方向の全配列数が44個となるように設定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のリラクタンス式回転電機。
  11. 上記フラックスバリアスリットおよびスロットの周方向の全配列数が56個となるように設定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のリラクタンス式回転電機。
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