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JP2006114990A - 音響装置 - Google Patents

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JP2006114990A
JP2006114990A JP2004297863A JP2004297863A JP2006114990A JP 2006114990 A JP2006114990 A JP 2006114990A JP 2004297863 A JP2004297863 A JP 2004297863A JP 2004297863 A JP2004297863 A JP 2004297863A JP 2006114990 A JP2006114990 A JP 2006114990A
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Toshiaki Ishibashi
利晃 石橋
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Abstract

【課題】集音される音の周波数帯域が動的に変化しても継続して最適な指向性で集音することができる音響装置を提供する。
【解決手段】スピーカアレイ1は、それぞれにスイッチSWにより入力音声信号処理部2または出力音声信号処理部3に接続する複数のスピーカSMが配列形成されてなる。そして、これらスピーカSMは垂直方向に隣り合うスピーカSM同士で水平方向の中心位置が異なるちどり状に配列されている。低周波数帯域の音を集音する場合は、スピーカアレイ1の水平方向の両端間に亘り、所定ピッチで配置される複数のスピーカSMをマイクロフォンとして機能させ、広周波数帯域の音を集音する場合は、垂直方向に隣り合う2行のスピーカSMの全てをマイクロフォンとして機能させる。
【選択図】 図4

Description

この発明は、スピーカ機能とマイクロフォン機能とを切り替えて動作させることができる放集音素子を複数配列形成してなる音響装置に関するものである。
従来、ハンズフリーの電話装置等では、スピーカ機能とマイクロフォン機能とを切り替えて動作させることができる放集音素子(音声信号変換器)を複数配列形成してなる音響装置が使用されている。
このような音響装置として、特許文献1には、複数個のマイクと、マイクからの音声信号により話者(音声発生源)を特定する音声識別部とを備えて、音声識別結果に基づき各マイクから入力される音声信号の指向性を制御し、話者方向への指向性を改善するハンズフリー装置が開示されている。
また、特許文献2には、薄膜の振動板を用いた静電型のトランスデューサを複数個配列形成し、トランスデューサ毎に音波の受信と音波の送信とを制御するトランスデューサアレイが開示されている。
特開2001−359185公報 特開平10−234100号公報
しかしながら、特許文献1に記載のハンズフリー装置は、マイクの配列パターン(マイクアレイ)は固定されており、このマイクアレイによる指向性の周波数特性はハード構成により決定されてしまう。したがって、所定の固定条件下で用いる場合には、最適な指向性を得ることができるが、人の声だけを伝搬したり音楽を伝搬する等の複数の周波数状態が動的に変化する条件下では、最適な指向性を得ることができない。
また、特許文献2に記載のトランスデューサアレイは、マイクアレイを動的に変化させることができるが、ある特定周波数、例えば人の声を受信するためにマイクアレイを可変させて、所定の指向性を得るものである。このため、前述のように、複数の周波数状態、すなわち、比較的低周波数帯域の音(音波)のみを伝搬(集音および放音)する場合と、高周波数を含む広帯域の音(音波)を集音および放音する場合とが動的に変化する状態では、最適な指向性を継続的に得ることができない。
したがって、この発明の目的は、集音する音の周波数帯域が動的に変化しても継続して最適な指向性で音を集音および放音することができる音響装置を提供することにある。
この発明の音響装置は、切り替えによりマイクロフォンまたはスピーカとして機能する放集音素子を複数配列した放集音素子アレイと、マイクロフォンとして機能させる放集音素子、および、スピーカとして機能させる放集音素子を放集音素子毎に独立して切り替える切替手段と、マイクロフォンとして機能させる放集音素子とスピーカとして機能させる放集音素子との放集音素子アレイ上の配列パターンを入出力する音声信号の周波数帯域に応じて複数パターン記憶したパターン記憶手段と、周波数帯域に応じた配列パターンを選択する選択手段と、選択された配列パターンをパターン記憶手段から読み出して切替手段に設定する制御手段と、を備えたことを特徴としている。
この構成では、音響装置が集音した音声信号の周波数帯域に基づいて放集音素子アレイ上のマイクロフォンとして機能する放集音素子(集音素子)とスピーカとして機能する放集音素子(放音素子)との配列パターンが切り替えられる。この際、マイクロフォンとスピーカとの配列パターンはパターン記憶手段に予め記憶されており、選択手段により選択された配列パターンに応じて制御手段がパターン記憶手段に記憶された複数の配列パターンから選択された配列パターンを読み出し切替手段を制御することで、放集音素子の機能が所定配列パターンに切り替えられる。
また、この発明の音響装置は、マイクロフォンとして機能する放集音素子から集音した音声信号を、放集音素子毎に設定されたディレイ時間で遅延処理して合成することで指向性を制御する入力音声信号処理手段を備え、パターン記憶手段へ配列パターンに放集音素子毎のディレイ時間パターンを含んで記憶し、制御手段で、選択された配列パターンに応じたディレイ時間パターンを入力音声信号処理手段に設定することを特徴としている。
また、この発明の音響装置は、マイクロフォンとして機能する放集音素子から集音した音声信号を、少なくとも放集音素子毎に設定された信号レベルで振幅処理して合成することで指向性を制御する入力音声信号処理手段を備え、パターン記憶手段へ配列パターンに放集音素子毎の信号レベルパターンを含んで記憶し、制御手段で、選択された配列パターンに応じた信号レベルパターンを入力音声信号処理手段に設定することを特徴としている。
これら構成では、前述のマイクロフォンの配列パターンを設定する際に、各マイクロフォンで集音された音声信号毎に、配列パターンの一要素として記憶されたディレイ時間や信号レベルで音声信号が遅延処理あるいは振幅処理される。このように各マイクロフォンで集音された音声信号毎の遅延処理あるいは振幅処理により、集音する音声信号の指向性が設定される。
また、この発明の音響装置は、スピーカとして機能する放集音素子から放音する音声信号を、放集音素子毎に設定されたディレイ時間で遅延処理して合成することで指向性を制御する出力音声信号処理手段を備え、パターン記憶手段に配列パターンに放集音素子毎のディレイ時間パターンを含んで記憶し、制御手段で、選択された配列パターンに応じたディレイ時間パターンを出力音声信号処理手段に設定することを特徴としている。
また、この発明の音響装置は、スピーカとして機能する放集音素子から放音する音声信号を、放集音素子毎に設定された信号レベルで振幅処理して合成することで指向性を制御する出力音声信号処理手段を備え、パターン記憶手段へ配列パターンに放集音素子毎の信号レベルパターンを含んで記憶し、制御手段で、選択された配列パターンに応じた信号レベルパターンを出力音声信号処理手段に設定することを特徴としている。
これら構成では、前述のスピーカの配列パターンを設定する際に、各スピーカから放音する音声信号毎に、配列パターンの一要素として記憶されたディレイ時間や信号レベルで音声信号が遅延処理あるいは振幅処理される。このように各スピーカから放音する音声信号毎の遅延処理あるいは振幅処理により、放音する音声信号の指向性が設定される。
また、この発明の音響装置は、配列パターンの選択操作を受け付ける操作入力手段を備え、選択手段で、操作入力手段から入力される選択結果に応じて配列パターンを選択することを特徴としている。
この構成では、操作入力手段で必要とする音声信号の周波数帯域に応じた配列パターンを選択する操作入力が話者により行われると、選択手段によりこの操作入力結果に基づく配列パターンが選択される。そして、選択された配列パターンがパターン記憶手段から読み出され、制御手段により切替手段が設定されて所望の配列パターンが実現される。
また、この発明の音響装置は、放集音素子で集音した音声信号の周波数帯域を検出する周波数帯域検出手段を備え、選択手段で、周波数帯域検出手段から入力される検出結果に応じて配列パターンを選択することを特徴としている。
この構成では、マイクロフォンとして機能する放集音素子(集音素子)で集音された音声信号の周波数帯域が周波数帯域検出手段で検出され、この検出された周波数帯域に応じた配列パターンが選択手段により選択される。そして、選択された配列パターンがパターン記憶手段から読み出され、制御手段により切替手段が設定されて所望の配列パターンが実現される。
この発明によれば、集音された音声信号の周波数帯域(音域)に基づいてマイクロフォンとして機能する放集音素子の配列パターンを可変させることで、低周波数帯域のみからなる音と、広周波数帯域で構成される音とが動的に変化しても、それぞれの音域に最適なマイクロフォンの配列パターンを実現することができる。これにより、動的に音域が変化する場合、例えば、話者がこの音響装置を用いて通話(音声信号の相互伝搬)を行う際に単に会話をしたり音楽を聴かせようとしたりする場合にも、それぞれの音域に応じて最適な指向性を有する音響装置を実現することができる。
本発明の実施形態に係る音響装置について図1〜図4を参照して説明する。
図1は本実施形態に係る音響装置のスピーカアレイの構成を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図およびこのスピーカアレイに向かって立つ話者を示す図である。
図1に示すように、スピーカアレイ1は、水平方向に間隔を空けることなくそれぞれ配列された、n個のスピーカSM11〜SM1n(以下、「スピーカ配列行SM1」と称す。)と、n+1個のスピーカSM21〜SM2n+1(以下、「スピーカ配列行SM2」と称す。)と、n個のスピーカSM31〜SM3n(以下、「スピーカ配列行SM3」と称す。)と、n+1個のスピーカSM41〜SM4n+1(以下、「スピーカ配列行SM4」と称す。)とからなる。そして、話者200から見て、スピーカアレイ1の各スピーカは、水平方向に向かって左から順に右方向に、スピーカ配列行SM1ではスピーカSM11,SM12,・・・,SM1nの順に、スピーカ配列行SM2ではスピーカSM21,SM22,・・・,SM2n+1の順に、スピーカ配列行SM3ではスピーカSM31,SM32,・・・,SM3nの順に、スピーカ配列行SM4ではスピーカSM41,SM42,・・・,SM4n+1の順に、配置されている。
また、これら、スピーカ配列行SM1、スピーカ配列行SM2、スピーカ配列行SM3、スピーカ配列行SM4は、この順(記載した順)に垂直方向上側から下方向に間隔をあけることなく配列されている。さらに、スピーカ配列行SM1およびスピーカ配列行SM3と、スピーカ配列行SM2およびスピーカ配列行SM4とでは、各行を構成するスピーカの中心位置が水平方向にズレている。図1に示す例では、このズレ量は、後述する基本となるスピーカの水平方向の長さの1/2である。すなわち、スピーカアレイ1全体としては各スピーカがちどり状に配列されている。
ここで、スピーカSM21,SM2n+1,SM4,SM4n+1を除く全てのスピーカは、正面視した形状が略正方形状の静電型平面板スピーカにより形成されており、これを基本スピーカ形状とする。一方、スピーカSM21,SM2n+1,SM4,SM4n+1は、正面視した形状が前記略正方形の半分の略長方形状、すなわち基本スピーカ形状のハーフサイズに形成されている。そして、スピーカSM11,SM21,SM31,SM41の話者200から向かって左端面が水平方向に対して一致し、スピーカSM1n,SM2n+1,SM3n,SM4n+1の話者200から向かって右端面が水平方向に対して一致しており、スピーカアレイ1全体の外形形状は長方形である。そして、この長方形状のスピーカアレイ1が壁100に設置されている。ここで、各スピーカSMが本発明の「放集音素子」に相当し、スピーカアレイ1が本発明の「放集音素子アレイ」に相当する。
なお、前記静電型平面板スピーカとしては、例えば、振動板の面積が50cm〜80cm程度のものが一般的であるが、所望とする音圧、音質、音域等の条件により振動板の面積は適宜設定される。
また、前述の説明では、正面視した形状が略正方形状や略長方形状のスピーカSMを用いた例を説明したが、スピーカSMの形状はこれに限るものではない。さらに、スピーカアレイの形状も前述のような長方形状に限らず、部分的に幅等が異なる形状であってもよい。
また、前述の説明では、垂直方向に隣り合うスピーカSMの間隔をスピーカSMの水平方向の長さの1/2としたが、これに限るものではなく、例えば1/3,1/4等にしてもよい。
このようなスピーカアレイ1は、図2に示す音響装置に内蔵されている。
図2は本実施形態の音響装置の概略構成を示すブロック図である。
図2に示すように、音響装置は、前述の構成からなるスピーカアレイ1と、該スピーカアレイ1の各スピーカSMにそれぞれ接続されたスイッチSWと、各スイッチSWにそれぞれ接続するスピーカアンプSAおよびマイクアンプMAと、マイクロフォンとして機能するスピーカSMで音波から変換された音声信号を入力して遅延処理(ディレイ処理)や振幅処理(ゲイン処理)等の信号処理を行う入力音声信号処理部2と、図示されない他の音響装置から入力された音声信号に遅延処理(ディレイ処理)や振幅処理(ゲイン処理)等の所定信号処理を行いスピーカとして機能するスピーカSMに入力させる出力音声信号処理部3と、各スイッチSWの動作制御を行う切替制御部4と、を備える。また、音響装置は、入力音声信号処理部2、出力音声信号処理部3、および切替制御部4の動作を制御するコントローラ5と、話者等の外部からの操作を受け付けるリモコン等の操作入力部6とを備える。
スイッチSW11〜SW1n,SW21〜SW2n+1,SW31〜SW3n,SW41〜SW4n+1は、スピーカアレイ1を構成するスピーカSM11〜SM1n,SM21〜SM2n+1,SM31〜SM3n,SM41〜SM4n+1に対応してそれぞれ一個ずつ接続している。また、スイッチSW11〜SW1n,SW21〜SW2n+1,SW31〜SW3n,SW41〜SW4n+1は、スピーカアンプSA11〜SA1n,SA21〜SA2n+1,SA31〜SA3n,SA41〜SA4n+1と、マイクアンプMA11〜MA1n,MA21〜MA2n+1,MA31〜MA3n,MA41〜MA4n+1とにそれぞれ接続している。そして、スイッチSWは切替制御部4からの切替信号に応じてスピーカSMをスピーカアンプSAかマイクアンプMAのいずれかに接続する。ここで、スイッチSWと切替制御部4とが本発明の「切替手段」に相当する。
スピーカアンプSAは、出力音声信号処理部3から入力される音声信号を増幅してスイッチSWを介しスピーカとして機能するスピーカSMに出力する。また、マイクアンプMAは、ローノイズアンプ等により構成され、マイクロフォンとして機能するスピーカSMからスイッチSWを介して入力された音声信号を増幅して入力音声信号処理部2に出力する。
入力音声信号処理部2は、マイクアンプMAで増幅された音声信号を入力して、マイクアンプMA毎に異なる遅延処理や振幅処理を行い、外部装置(例えば、他の音響装置等)に出力する。これにより、スピーカアレイ1で集音した音に対して所定の指向性を与える。例えば、スピーカアレイ1のマイク機能部全体で集音した音を無指向性にしたり、スピーカアレイ1のマイク機能部全体で集音した音に対して特定方向に強い指向性を与える。なお、入力音声信号処理部2は、このような遅延処理や振幅処理等の信号処理を、コントローラ5から入力される入力指向性制御信号に基づいて行う。すなわち、入力音声信号処理部2は、コントローラ5から入力される入力指向性制御信号に従い、各マイクアンプMAから入力される音声信号毎の遅延処理や振幅処理を行う。
これにより、後述するコントローラ5および切り替え制御部4により所定の周波数帯域の音声信号を集音するように配列されたマイクロフォンとして機能する複数のスピーカSMで特定の指向性を形成することができる。例えば、話者の声を主に集音する場合は低周波数帯域の集音特性を向上するパターンで配列されたマイクロフォンからの音声信号に所定の遅延処理を行うことで、話者方向への指向性を高めることができる。また、話者側から音楽を主に集音する場合は高周波数帯域を含む広い周波数帯域の集音特性が向上するパターンで配列されたマイクロフォンからの音声信号に所定の遅延処理を行うことで、話者側の音源への指向性を高めることができる。この際、遅延処理のみでは最適な指向性が得られなければ、各音声信号の振幅処理を合わせて行うことで最適な指向性を実現することができる。
また、低周波数帯域のみを取り込む(集音する)場合は、マイクロフォンとして機能するスピーカSMが少なくなり、入力音声信号処理部の処理能力に余裕ができ、独立に制御できるチャンネル数を増やすことができる。
さらに、高周波数帯域のみを取り込む(集音する)場合、スピーカアレイ(マイクアレイ)全体の幅は低周波数帯域を含む場合よりも狭くてもよいので、スピーカアレイを独立制御可能な複数の領域に分割して利用することができる。
出力音声信号処理部3は、外部装置(例えば、他の音響装置等)から入力された音(音波)として外部に出力すべき音声信号に対して、スピーカアンプSA(ひいてはスピーカSM)毎にそれぞれ遅延処理や振幅処理を行う。これにより、スピーカアレイ1から放音する音に対して所定の指向性を与える。例えば、スピーカアレイ1のスピーカ機能部全体から放音する音を無指向性にしたり、スピーカアレイ1のスピーカ機能部全体から放音する音に対して特定方向に強い指向性を与える。なお、出力音声信号処理部3は、このような遅延処理や振幅処理等の信号処理を、コントローラ5から入力される出力指向性制御信号に基づいて行う。すなわち、出力音声信号処理部3は、コントローラ5から入力される出力指向性制御信号に従い、各スピーカアンプSAに出力する音声信号毎の遅延処理および振幅処理を行う。
これにより、後述するコントローラ5および切り替え制御部4により所定の周波数帯域の音声信号を放音するように配列されたスピーカとして機能する複数のスピーカSMで特定の指向性を形成することができる。例えば、話者へ声を放音する場合は低周波数帯域の放音特性を向上するパターンで配列されたスピーカへの音声信号に所定の遅延処理を行うことで、話者方向への指向性を高めることができる。また、話者へ音楽を主に放音する場合は高周波数帯域を含む広い周波数帯域の放音特性が向上するパターンで配列されたスピーカへの音声信号に所定の遅延処理を行うことで、話者側への指向性を高めることができる。この際にも、前述の集音された音声信号の場合と同様に、遅延処理のみでは最適な指向性が得られなければ、各音声信号の振幅処理を合わせて行うことで最適な指向性を実現することができる。
切替制御部4は、コントローラ5から入力される切替制御信号に基づき、スイッチSWのそれぞれに対して、スピーカSMをスピーカアンプSAに接続させる、すなわちスピーカとして機能させるか、スピーカSMをマイクアンプMAに接続させる、すなわちマイクロフォンとして機能させるかを切り替える切替信号を出力する。
コントローラ5は、音響装置を使用するモードとこれに応じた設定パラメータとからなる図3に示すようなデータベースが記憶された記憶装置50を備える。
また、コントローラ5は、操作入力部6により選択されたモードに基づき、記憶装置50に記憶されたデータベースを参照して選択されたモードを検出し、このモードに対応する設定パラメータを読み出す。このコントローラ5が本発明の「選択手段」および「制御手段」に相当する。
図3は記憶装置50に記憶されているデータベースの概念図である。
データベースは、音響装置の使用モードと、この使用モードに対応したパラメータとからなる。音響装置の使用モードとしては、人の声が音の中心となる「会話」モード、楽器等の演奏の音が中心となる「演奏」モード等がある。また、パラメータとしては、スピーカとして機能させるスピーカSMおよびマイクロフォンとして機能させるスピーカSMの配列パターンと、スピーカとして機能させるスピーカSM毎のディレイやゲインと、マイクロフォンとして機能させるスピーカSM毎のディレイやゲイン等がある。そして、これらのパラメータがモード毎に関連付けされて記憶されている。
例えば、「会話」モードの場合には、低い周波数帯域の音声信号を特定方向に対して集音、放音するパラメータ、すなわち、特定方向への指向性が強く、低周波数帯域の音声信号のみを放音、集音するパラメータが設定される。また、「演奏」モードの場合には、高周波数帯域を含む広い周波数帯域の音声信号を集音、放音するパラメータが設定される。
そして、コントローラ5は、この設定パラメータに応じて、入力音声信号処理部2、出力音声信号処理部3、および切替制御部4のそれぞれに入力指向性制御信号、出力指向性制御信号、および切替制御信号を出力する。すなわち、入力音声信号処理部2にはマイクロフォンとして機能するスピーカSM毎のディレイやゲイン、出力音声信号処理部3にはスピーカとして機能するスピーカSM毎のディレイやゲイン、切替制御部4にはマイクロフォンとして機能するスピーカSMとスピーカとして機能するスピーカSMとの配列パターンを出力する。
このような構成の音響装置を用いることで、具体的には次に示す動作を行うことができる。
(1)会話モードが選択された場合
操作入力部6により会話モードが選択されると、この選択結果がコントローラ5に伝送される。コントローラ5は、この選択結果、すなわち会話モードが選択されると、このモードに応じた低い周波数帯域の音のみを集音するパラメータを読み出す。
図4(a)は低周波数帯域の音のみを集音する場合のマイクロフォン(スピーカ)の配列パターンを示す図である。
低周波数帯域の音のみを集音する場合には、図4(a)に示すように、スピーカアレイ1の所定行(図における上から2行目)の長手方向である水平方向の両端のスピーカSM21,SM2n+1をマイクロフォンとして機能させ、この行における両端のスピーカSM21,SM2n+1から所定ピッチ(図4(a)では2つのスピーカSMおき)の位置に存在するスピーカSM(例えば、スピーカSM24やスピーカSM2n−2)もマイクロフォンとして機能させる。そして、他のスピーカSMをスピーカとして機能させる。
コントローラ5は、このようなマイクロフォンとスピーカとの構成となる切替制御信号を切替制御部4に出力する。
切替制御部4は入力された切替制御信号に応じて、スイッチSW21,SW24,・・・,SW2n−2,SW2n+1に、スピーカSM21,SM24,・・・,SM2n−2,SM2n+1がそれぞれマイクアンプMA21,MA24,・・・,MA2n−2,MA2n+1に接続する切替信号を出力する。これにより、スピーカSM21,SM24,・・・,SM2n−2,SM2n+1は、それぞれマイクアンプMA21,MA24,・・・,MA2n−2,MA2n+1を介して入力音声信号処理部2に接続し、マイクロフォンとして機能する。
一方、切替制御部4はこれらスイッチSW21,SW24,・・・,SW2n−2,SW2n+1以外のスイッチSWに対しては、スピーカSMがスピーカアンプSAに接続する切替信号を出力する。これにより、スピーカSM21,SM24,・・・,SM2n−2,SM2n+1を除くスピーカSMは、それぞれに対応するスピーカアンプSAを介して出力音声信号処理部3に接続し、スピーカとして機能する。
このような構成とすることで、配列されたマイクロフォンにより構成される配列長さが長くなり、低周波数帯域の集音特性が優れる。また、他のすべてのスピーカSMがスピーカとして機能するので、所定の音圧を稼ぐことが容易になる。さらに、前述のように入力音声信号処理部2、出力音声信号処理部3で各マイクロフォンおよびスピーカの音声信号毎の遅延処理や振幅処理を行うことで話者方向への指向性を高めることができる。
これにより、特定方向からの人の声等の低周波数帯域の音のみをマイクロフォンで低損失、高効率に集音し、特定方向に所定音量をスピーカから放音する音響装置を構成することができる。
(2)演奏モードが選択された場合
操作入力部6により演奏モードが選択されると、この選択結果がコントローラ5に伝送される。コントローラ5は、この選択結果、すなわち演奏モードが選択されると、このモードに応じた広周波数帯域の音を集音するパラメータを読み出す。
図4(b)は広周波数帯域の音を集音する場合のマイクロフォン(スピーカ)の配列パターンを示す図である。
広周波数帯域の音を集音する場合には、図4(b)に示すように、スピーカアレイ1の垂直方向に隣り合う所定の2行(図における上から2行目と3行目)のスピーカSM21〜SM2n+1とスピーカSM31〜SM3nとをマイクロフォンとして機能させる。そして、他の行のスピーカSM11〜SM1nとスピーカSM41〜SM4n+1とをスピーカとして機能させる。
コントローラ5は、このようなマイクロフォンとスピーカとの構成となる切替制御信号を切替制御部4に出力する。
切替制御部4は入力された切替制御信号に応じて、スイッチSW21〜SW2n+1とスイッチSW31〜SW3nとに、スピーカSM21〜SM2n+1とスピーカSM31〜SM3nとがそれぞれマイクアンプMA21〜MA2n+1とマイクアンプMA31〜MA3nとに接続する切替制御信号を出力する。これにより、スピーカSM21〜SM2n+1,SM31〜SM3nは、それぞれマイクアンプMA21〜MA2n+1,MA31〜MA3n+1を介して入力音声信号処理部2に接続し、マイクロフォンとして機能する。
一方、切替制御部4はスイッチSW11〜SW1n,SW41〜SW4n+1に、スピーカSM11〜SM1n,SM41〜SM4n+1がスピーカアンプSA11〜SA1n,SA41〜SA4n+1に接続する切替制御信号を出力する。これにより、スピーカSM11〜SM1n,SM41〜SM4n+1は、それぞれに対応するスピーカアンプSA11〜SA1n,SA41〜SA4n+1を介して出力音声信号処理部3に接続し、スピーカとして機能する。
このような構成とすることで、配列されているマイクロフォンの間隔が短くなり、高周波数帯域の音の集音特性が改善されて広周波数帯域の集音特性が優れる。さらに、前述のように入力音声信号処理部2、出力音声信号処理部3で各マイクロフォンおよびスピーカの音声信号毎の遅延処理や振幅処理を行うことで特定方向への指向性を高めることができる。
これにより、特定方向からの楽器の音等の広周波数帯域の音をマイクロフォンで低損失に集音し、特定方向に所定音量をスピーカから放音する音響装置を構成することができる。
なお、これら2つのモードの他に図3に示したような2者通話モードや他のモードも設定することが可能であり、それぞれの設定に応じて、前述のようにスピーカSMによるスピーカとマイクロフォンとの配列パターンを容易に構成することができ、それぞれに応じた集音特性および放音特性を得ることができる。
例えば、「2者通話」モードでは、本実施形態のスピーカアレイの前に横方向に所定間隔で離れた2人の話者がいる場合に、スピーカアレイを機能的に水平方向に2分割する。そして、2分割したスピーカアレイのそれぞれで、前述の「会話」モードを構成するマイクロフォンの配列を形成し、マイクロフォンで集音した音声信号の遅延処理や振幅処理を行う。これにより、2人の話者の双方で独立に強い指向性を形成することができ、互いの発する音が互いの通話を干渉することを抑制することができる。
以上のような構成とすることで、使用するモード、すなわち、必要とする音域(周波数帯域)に応じて最適なマイクロフォンとスピーカとの配列パターンが構成され、さらに必要な指向性が形成されるので、優れた集音特性および放音特性を有する音響装置を実現することができる。
また、前述のモードの切替は操作入力部の操作により動的に切り替えることができるので、前述のモードが動的に切り替わっても、それに応じ、操作入力部を用いてモードを切り替えることで、状況に応じて最適なマイクロフォンとスピーカとの配列パターンおよび指向性を構成することができる。これにより、動的に音域が変化する環境でも常時最適な集音特性および放音特性を有する音響装置を実現することができる。
さらに、スピーカとマイクロフォンとの配列パターンを予め設定して記憶しておくことで、操作入力部により入力されたモードに従い、容易に且つ即座に必要とする配列パターンおよび指向性を実現することができる。
なお、前述の説明では、操作入力部によりモードを操作入力することにより、各モードすなわちスピーカとマイクロフォンとの配列パターンを決定していたが、入力される音の周波数スペクトルを解析する周波数検出部を備えることで、操作入力部を操作する等の話者の操作を介することなく、最適な集音特性および放音特性を実現することができる。
この場合、まず、スピーカとマイクロフォンとの配列パターンは広周波数帯域の音に対応するパターンとして集音する。そして、周波数検出部で集音された音の周波数スペクトルを解析し、広周波数帯域の音であることが検出されれば、そのままの配列パターンを維持する。一方、周波数スペクトルから低周波数帯域の音のみであることが検出されれば、低周波数帯域に対する最適な集音特性および放音特性を有する配列パターンに変更する。さらに、集音した音声信号間の遅延関係を検出することで、音声信号の伝来方向が検出できる。これを用いて所定の指向性を形成することもできる。
本発明の実施形態に係る音響装置のスピーカアレイの構成を示す図 本発明の実施形態の音響装置の概略構成を示すブロック図 記憶装置50に記憶されているデータベースの概念図 低周波数帯域の音のみを集音する場合のスピーカ(マイクロフォン)の配列パターンを示す図、および、広周波数帯域の音を集音する場合のスピーカ(マイクロフォン)の配列パターンを示す図
符号の説明
1−スピーカアレイ
2−入力音声信号処理部
3−出力音声信号処理部
4−切替制御部
5−コントローラ
50−記憶装置
6−操作入力部
100−壁
200−話者
SM−スピーカ
SW−スイッチ
SA−スピーカアンプ
MA−マイクアンプ

Claims (7)

  1. 切り替えによりマイクロフォンまたはスピーカとして機能する放集音素子を複数配列した放集音素子アレイと、
    マイクロフォンとして機能させる放集音素子、および、スピーカとして機能させる放集音素子を、放集音素子毎に独立して切り替える切替手段と、
    マイクロフォンとして機能させる放集音素子とスピーカとして機能させる放集音素子との前記放集音素子アレイ上の配列パターンを入出力する音声信号の周波数帯域に応じて複数パターン記憶したパターン記憶手段と、
    前記周波数帯域に応じた配列パターンを選択する選択手段と、
    選択された配列パターンをパターン記憶手段から読み出して前記切替手段に設定する制御手段と、を備えた音響装置。
  2. マイクロフォンとして機能する放集音素子から集音した音声信号を、少なくとも放集音素子毎に設定されたディレイ時間で遅延処理して合成することで指向性を制御する入力音声信号処理手段を備え、
    前記パターン記憶手段は、前記配列パターンに放集音素子毎のディレイ時間パターンを含んで記憶し、
    前記制御手段は、選択された配列パターンに応じたディレイ時間パターンを前記入力音声信号処理手段に設定する請求項1に記載の音響装置。
  3. マイクロフォンとして機能する放集音素子から集音した音声信号を、少なくとも放集音素子毎に設定された信号レベルで振幅処理して合成することで指向性を制御する入力音声信号処理手段を備え、
    前記パターン記憶手段は、前記配列パターンに放集音素子毎の信号レベルパターンを含んで記憶し、
    前記制御手段は、選択された配列パターンに応じた信号レベルパターンを前記入力音声信号処理手段に設定する請求項1または請求項2に記載の音響装置。
  4. スピーカとして機能する放集音素子から放音する音声信号を、放集音素子毎に設定されたディレイ時間で遅延処理して合成することで指向性を制御する出力音声信号処理手段を備え、
    前記パターン記憶手段は、前記配列パターンに放集音素子毎のディレイ時間パターンを含んで記憶し、
    前記制御手段は、選択された配列パターンに応じたディレイ時間パターンを前記出力音声信号処理手段に設定する請求項1〜請求項3のいずれかに記載の音響装置。
  5. スピーカとして機能する放集音素子から放音する音声信号を、放集音素子毎に設定された信号レベルで振幅処理して合成することで指向性を制御する出力音声信号処理手段を備え、
    前記パターン記憶手段は、前記配列パターンに放集音素子毎の信号レベルパターンを含んで記憶し、
    前記制御手段は、選択された配列パターンに応じた信号レベルパターンを前記出力音声信号処理手段に設定する請求項1〜請求項4のいずれかに記載の音響装置。
  6. 前記配列パターンの選択操作を受け付ける操作入力手段を備え、
    前記選択手段は、前記操作入力手段から入力される選択結果に応じて配列パターンを選択する請求項1〜5のいずれかに記載の音響装置。
  7. 前記放集音素子で集音した音声信号の周波数帯域を検出する周波数帯域検出手段を備え、
    前記選択手段は、前記周波数帯域検出手段から入力される検出結果に応じて配列パターンを選択する請求項1〜6のいずれかに記載の音響装置。
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