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JP2006182760A - 1型糖尿病用人乳類似油脂組成物、1型糖尿病用育児用粉乳、1型糖尿病乳幼児用栄養組成物、1型糖尿病用経管栄養組成物、および、1型糖尿病用食 - Google Patents

1型糖尿病用人乳類似油脂組成物、1型糖尿病用育児用粉乳、1型糖尿病乳幼児用栄養組成物、1型糖尿病用経管栄養組成物、および、1型糖尿病用食 Download PDF

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Abstract

【課題】1型糖尿病の発病率ないし発病可能性を低減、または、1型糖尿病の発病時期を遅らせる人乳類似油脂組成物、育児用粉乳、幼児用栄養組成物、経管栄養組成物、1型糖尿病食を提供する。
【解決手段】n−3脂肪酸(EPA,DHA等)に対するn−6脂肪酸(リノール酸、アラキドン酸)のmol比を、1型糖尿病の発病時期を遅延可能な程度にまで低くしたこと、または、1型糖尿病の発病率を低下可能な程度にまで低くした1型糖尿病用人乳類似油脂組成物。特に、必須脂肪酸であるn−6脂肪酸とn−3脂肪酸との比率を、4≧(n−6脂肪酸mol/n−3脂肪酸mol)に調整したことを特徴とする1型糖尿病用人乳類似油脂組成物。
【選択図】図7

Description

本発明は、1型糖尿病用育児用粉乳等に関し、特に、1型糖尿病の発病抑制ないし発病時期の遅延が可能な1型糖尿病用人乳類似油脂組成物、1型糖尿病用育児用粉乳、1型糖尿病乳幼児用栄養組成物、1型糖尿病用経管栄養組成物、および、1型糖尿病用食に関する。
1型糖尿病はインスリン分泌が著しく低下する遺伝病である。また、1型糖尿病は、インスリンを合成する膵臓の所定部位が破壊されてしまうため、一度発病すれば、病状の進行は食い止められるものの、基本的に一生涯つきあわなくてはならない病気である。その具体的対処療法としては、インスリンの注射投与があげられる。
しかしながら、従来では以下の問題点があった。
まず、注射によるインスリン投与の頻度が高いので、患者の負担が大きいという問題点があった。
また、2型糖尿病が食生活などの生活習慣病とされていて発病年齢が中高年層に多いのに対して、1型糖尿病は、18歳までに発病する割合が1型患者全体のうちの7割を占め、幼少期の発病割合が非常に高い、という実情がある。従って、就学期に発病すると、授業時間中に注射や通院が必要となり、学業そのものに影響がでてしまうという問題点があった。また、修学期では周囲の好奇の目を嫌がって注射を控えてしまい、症状を悪化させてしまう場合があるという問題点があった。
更に、就学期では自己注射も可能であるのに対して、もし、幼少期に発病してしまうと自己注射ができず、通院や入院に加えて保護者の常時看護が必要となる、というきわめて大きな負担が生じる問題点があった。
一方、1型糖尿病はHLAなどの遺伝因子に何らかの誘因環境因子が加わっておこるため、発病可能性があるかどうかは生まれながらにして分かる。従って、発病に至らなくする方法も当然に望まれている。特に、働き盛りの保護者にきわめて大きな負担を強いてしまう幼少期の発病を回避でき、発病時期を自己注射のできる年齢まで遅らせてほしいという潜在的な要請もある。
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、1型糖尿病の発病率ないし発病可能性を低減することを目的とする。
また、1型糖尿病の発病時期を遅らせることを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の1型糖尿病用人乳類似油脂組成物は、n−3脂肪酸に対するn−6脂肪酸のmol比を、1型糖尿病の発病時期を遅延可能な程度にまで低くしたことを特徴とする。また、請求項2に記載の1型糖尿病用人乳類似油脂組成物は、n−3脂肪酸に対するn−6脂肪酸のmol比を、1型糖尿病の発病率を低下可能な程度にまで低くしたことを特徴とする。また、請求項3に記載の1型糖尿病用人乳類似油脂組成物は、必須脂肪酸であるn−6脂肪酸とn−3脂肪酸との比を、4≧(n−6脂肪酸mol/n−3脂肪酸mol)に調整したことを特徴とする。
なお、ここでいう1型糖尿病用とは、発病者に限らず、発病可能性のある者も含むものとする。また、人乳類似油脂組成物とは、例えば粉ミルクや離乳食、またはおやつといった乳幼児が飲むまたは食するものを製造する際の原料をいう。この原料は、他の原料にn−6脂肪酸およびn−3脂肪酸が含まれていないときは適切な比の脂肪酸を意味し、他の原料にn−6脂肪酸またはn−3脂肪酸が含まれているときは、適切な比の脂肪酸となる様に調整した脂肪酸を意味する。また、この原料の形態は特に限定されず、液状、半固体、個体、粉体のいずれであっても良い。なお、比は4以下であるが、好ましくは3以下、更に好ましくは2.9以下である。
また、請求項4に記載の1型糖尿病用育児用粉乳は、n−3脂肪酸に対するn−6脂肪酸のmol比を、1型糖尿病の発病時期を遅延可能な程度にまで低くしたことを特徴とする。また、請求項5に記載の1型糖尿病用育児用粉乳は、n−3脂肪酸に対するn−6脂肪酸のmol比を、1型糖尿病の発病率を低下可能な程度にまで低くしたことを特徴とする。また、請求項6に記載の1型糖尿病用育児用粉乳は、必須脂肪酸であるn−6脂肪酸とn−3脂肪酸との比を、4≧(n−6脂肪酸mol/n−3脂肪酸mol)に調整したことを特徴とする。
なお、ここでいう1型糖尿病用とは、発病者に限らず、発病可能性のある者も含むものとする。また、育児用粉乳とは、いわゆる粉ミルクまたは離乳期前後に与える粉状のいわゆるフォローアップミルクをいう。なお、比は4以下であるが、好ましくは3以下、更に好ましくは2.9以下である。
また、請求項7に記載の1型糖尿病乳幼児用栄養組成物は、n−3脂肪酸に対するn−6脂肪酸のmol比を、1型糖尿病の発病時期を遅延可能な程度にまで低くしたことを特徴とする。また、請求項8に記載の1型糖尿病乳幼児用栄養組成物は、n−3脂肪酸に対するn−6脂肪酸のmol比を、1型糖尿病の発病率を低下可能な程度にまで低くしたことを特徴とする。また、請求項9に記載の1型糖尿病乳幼児用栄養組成物は、必須脂肪酸であるn−6脂肪酸とn−3脂肪酸との比を、4≧(n−6脂肪酸mol/n−3脂肪酸mol)に調整したことを特徴とする。
なお、ここでいう1型糖尿病乳幼児用とは、発病している乳幼児に限らず、発病可能性のある乳幼児も含むものとする。また、栄養組成物とは離乳食を含み、その単品のみで1型糖尿病乳幼児の栄養を補給できるものを意味し、液状品、レトルト加工品、乾燥品など形態を問わない。なお、比は4以下であるが、好ましくは3以下、更に好ましくは2.9以下である。
また、請求項10に記載の1型糖尿病用経管栄養組成物は、n−3脂肪酸に対するn−6脂肪酸のmol比を、1型糖尿病の発病時期を遅延可能な程度にまで低くしたことを特徴とする。また、請求項11に記載の1型糖尿病用経管栄養組成物は、n−3脂肪酸に対するn−6脂肪酸のmol比を、1型糖尿病の発病率を低下可能な程度にまで低くしたことを特徴とする。また、請求項12に記載の1型糖尿病用経管栄養組成物は、必須脂肪酸であるn−6脂肪酸とn−3脂肪酸との比を、4≧(n−6脂肪酸mol/n−3脂肪酸mol)に調整したことを特徴とする。
なお、ここでいう1型糖尿病用とは、発病者に限らず、発病可能性のある者も含むものとする。また、経管栄養組成物とは、胃瘻による栄養投入や経鼻チューブによる栄養投入の際に用いる組成物であり、経腸栄養剤ともいわれるものであり、成分栄養剤、消化態栄養剤、半消化態栄養剤のいずれも含まれるものとする。なお、比は4以下であるが、好ましくは3以下、更に好ましくは2.9以下である。
また、請求項13に記載の1型糖尿病用食は、n−3脂肪酸に対するn−6脂肪酸のmol比を、1型糖尿病の発病時期を遅延可能な程度にまで低くしたことを特徴とする。また、請求項14に記載の1型糖尿病用食は、n−3脂肪酸に対するn−6脂肪酸のmol比を、1型糖尿病の発病率を低下可能な程度にまで低くしたことを特徴とする。また、請求項15に記載の1型糖尿病用食は、必須脂肪酸であるn−6脂肪酸とn−3脂肪酸との比を、4≧(n−6脂肪酸mol/n−3脂肪酸mol)に調整したことを特徴とする。
なお、ここでいう1型糖尿病用とは、発病者に限らず、発病可能性のある者も含むものとする。また、1型糖尿病用食とは、いわゆる病院食を含め、1型糖尿病患者用として調整され、市販ないし提供される総ての食事を意味するものとする。
本発明の1型糖尿病用人乳類似油脂組成物、1型糖尿病用育児用粉乳、1型糖尿病乳幼児用栄養組成物、1型糖尿病用経管栄養組成物、および、1型糖尿病用食によれば、1型糖尿病の発病率ないし発病可能性を低減させ、また、1型糖尿病の発病時期を遅らせることができる。
本発明は、皮膚炎などの炎症性疾患に必須脂肪酸が関係しているらしいという近年の知見に基づき、1型糖尿病が膵臓ランゲルハンス島の炎症性破壊によって引き起こされる点に着目し、必須脂肪酸の構成比を変化させて発病に対する影響を調べる過程でなされたものである。
実験に際しては、ヒト1型糖尿病のモデルマウスであるNOD(Non Obese Diabetic)マウス(塩野義製薬株式会社開発、日本クレア株式会社提供)を用いることとした。NODマウスは、ヒトの1型糖尿病の発症機構の解析や治療法・治療薬の開発用に開発されたマウスであり、1型糖尿病の発病遺伝子を有するマウスである。
なお、マウスは、一般的に、寿命が100週、授乳期が生後3週まで(生後3週で離乳)、交配可能となる成熟期が8週以降とされている。NODマウスの場合は、標準的な評価期間は40週までの飼育であり、標準的な飼育環境では40週時の発症率が60%〜80%とされている。なお、一旦1型糖尿病を発症すると、インスリンを投与しない場合には通常4週以内にその個体は死亡してしまう。
以下の実験では、必須脂肪酸であるn−6脂肪酸とn−3脂肪酸のmol比を異ならせた餌を与え糖尿病の発病率を検討することとした。糖尿病の発病確認には、試薬(和光純薬工業株式会社製 プレテスト3aII)を用いた。なお、実験環境を考慮し、比較対象として基準データを採取することとした。基準データは、標準餌を与えたNODマウス同士から交配させたNODマウス(個体数34)であって、離乳時(生後3週間)以前は母獣の乳をのませ、離乳時(生後3週間)以降には標準餌を食べさせて生後45週まで飼育したマウスの糖尿病の発病率を求めたデータである。
標準餌としては、マウスを飼育する際に一般的に用いられる改良NIH(オリエンタル酵母工業株式会社製)を用いた。図1に、飼育週数と発病率との関係を示した。また、図2に、標準餌の成分表と後述するHighの餌とLowの餌の成分表を示した。なお、以降においてこの基準データの群を基準群と適宜称することとする。
実施例1では、標準餌を与えたNODマウス同士から交配させたNODマウスを、生後3週の離乳直後からn6n3比=14.5の餌を食べさせた群と、n6n3比=3.0の餌を食べさせた群とに分けて、発病率を比較した。ここで、n6n3比とは、(n−6脂肪酸mol)/(n−3脂肪酸mol)をいうものとする。なお、以降では、n6n3比=14.5に調整した餌をHighの餌、3.0に調整した餌をLowの餌と称することとし、この餌を食べさせた群をHigh群、Low群とそれぞれ称することとする。なお、比率3.0は、n−3脂肪酸を多く含む魚をよく食する従来の日本人の脂肪酸摂取比率に該当し、比率14.5は、n−6脂肪酸を多く含む獣肉をよく食する欧米人の脂肪酸摂取比率に該当する数値である。
図2に示したHighの餌とLowの餌の成分表から分かる様に、n−6脂肪酸は、リノール酸とアラキドン酸をそれぞれ所定比率で混合し、n−3脂肪酸はEPA(エイコサペンタン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)、DPA(ドコサペンタエン酸)、および、リノレン酸をそれぞれ所定比率で混合してある。Highの餌と、Lowの餌は、標準餌と略同じであり、脂肪酸部分のみを替えた餌である。なお、標準餌のn6n3比は5.8である。
図3は、High群(個体数13)の経時的な発病率と発病数とを示した図である。図3と図1とを比較すると、High群と標準群とは、発病率が共に62%であり、発病が観測され始めるのも15〜20週齢からであって、同程度の結果となったといえる。
図4は、Low群(個体数11)の経時的な発病率と発病数とを示した図である。図4と図1とを比較すると、Low群は、最終的な発病率が36%であり、発病が観測され始めるのも30週齢以降であって、High群および標準群と比較して明らかに発病率の低下と発病時期の遅延がみてとれる。従って、離乳後に摂取するn6n3比率が低い方が、1型糖尿病率が低下し発病時期が遅延遅れることが確認できた。
実施例1は、離乳後の餌の脂肪酸比をコントロールした場合の発病検討結果であるといえる。実施例2では、更に、n6n3比が胎児ないし乳児に及ぼす影響を母獣の食餌環境を調整することにより検討した。食餌を切り替えたときにその影響がマウスの体内で平衡化するのは4週間程度であるので、実験では、10週齢の母獣を交配させることを目安とし、6週齢以降は、Highの餌に切り替えて飼育した母獣群(母獣High群)と、Lowの餌に切り替えて飼育した母獣群(母獣Low群)とを用意した。母獣が10週となった時点で交配させ、母獣High群から生まれた子獣(子獣High群)には、離乳するまでは、そのままHighの餌を与え続けた母獣の乳をのませ、離乳した後はHighの餌を与えて発病の評価をした。同様に、母獣Low群から生まれた子獣(子獣Low群)には、離乳するまでは、そのままLowの餌を与え続けた母獣の乳をのませ、離乳した後はLowの餌を与えて発病の評価をした。
まず、母獣に与えた食餌のn6n3比と、その母獣の乳中のn6n3比との相関関係を調べてみた。図5は、母獣に与えた食餌のn6n3比と、その母獣の乳中のn6n3比との関係を示した図である。図において、母乳Highとは、Highの餌(図中では餌Highと表記)を食べさせた母獣の乳を意味し、母乳Lowとは、Lowの餌(図中で餌Lowと表記)を食べさせた母獣の乳を意味し、母乳NIHとは、標準餌(図中では餌NIHと表記)を食べさせた母獣の乳を意味する。図から明らかな様に、必須脂肪酸に関しては、母獣の食餌環境が母乳に直に反映されることが確認できる。
図6は、子獣High群(個体数13)の経時的な発病率と発病数とを示した図である。図6と図1を比較すると、子獣High群は、発病が観測されるのは15週齢からであるが、最終的な発病率が69%と高く、かつ、発病する個体であれば25週齢までで発病している、すなわち、発病期が幼少期にシフトしていることが確認できた。
図7は、子獣Low群(個体数14)の経時的な発病率と発病数とを示した図である。図7と図1とを比較すると、子獣Low群は、最終的な発病率が7%であり、発病が観測されるのも30週齢以降であって、標準群と比較して明らかに発病率の著しい低下と、発病時期の遅延がみてとれる。また、図7と図4を比較しても発病率が更に低下していることが確認できる。
実施例2は、母獣の餌の脂肪酸比と離乳後の子獣の餌の脂肪酸比とを同様の比率でコントロールした場合の発病検討結果である。実施例3では、特に、母獣の餌の脂肪酸比が胎児ないし乳児に及ぼす影響に着目し、脂肪酸比を種々に変更して発病を検討した。実験では、母獣High群と母獣Low群とを用意し、さらに、母獣High群から生まれた子獣には、離乳するまでは、そのままHighの餌を与え続けた母獣の乳をのませ、離乳した後はLowの餌を与えたもの(子獣High−Low群)と標準餌を与えたもの(子獣High−標準群)とに分けて発病の評価をした。同様に、母獣Low群から生まれた子獣には、離乳するまでは、そのままLowの餌を与え続けた母獣の乳をのませ、離乳した後はHighの餌を与えたもの(子獣Low−High群)と標準餌を与えたもの(子獣Low−標準群)とに分けて発病の評価をした。
図8は、子獣High−Low群(個体数14)の経時的な発病率と発病数とを示した図である。図8と図1とを比較すると、子獣High−Low群は、発病が観測されるのは25週齢からであるが、最終的な発病率が71%と高くなっている。すなわち、母獣High群から生まれた子獣は、離乳した後にLowの餌を与えたとしても発病率が高くなる可能性があることが確認できる。
図9は、子獣High−標準群(個体数10)の経時的な発病率と発病数とを示した図である。図9と図1とを比較すると、子獣High−標準群は、発病が観測されるのは2
0週齢からであるが、発病する個体であれば35週齢までで発病している、すなわち、発病期が幼少期にシフトしていることが確認できた。
図10は、子獣Low−High群(個体数14)の経時的な発病率と発病数とを示した図である。図10と図1とを比較すると、子獣Low−High群は、発病が観測されるのは30週齢以降であって、最終的な発病率も7%であり、標準群と比較して明らかに著しい発病時期の遅延と発病率の低下がみてとれる。
図11は、子獣Low−標準群(個体数10)の経時的な発病率と発病数とを示した図である。図11と図1とを比較すると、発病が観測されるのは35週齢以降であって、最終的な発病率も10%であり、標準群と比較して明らかに著しい発病時期の遅延と発病率の低下がみてとれる。
これらより、子獣の餌の脂肪酸比が発病結果に及ぼす影響に比べて母獣の餌の脂肪酸比が発病結果に及ぼす影響の方が大きいことが確認できる。
以上から、n6n3比の低い食事を恒常的にとると発病時期が遅延され、特に、n6n3比の低い栄養分を摂取する時期が乳児期ないし胎児期といった早い段階であればあるほど発病率を著しく低下させることが確認できた。反対に、乳児期ないし胎児期といった早い段階の摂取栄養分中のn6n3比が高い場合には、幼少期の発症を助長する可能性があることが確認できた。
従って、HLA型や遺伝子などからみて1型糖尿病を発病する可能性のある者は、授乳期であれば粉ミルクのn6n3比を、離乳期であれば離乳食のn6n3比を低く調整したものを摂取する様にすればよい。また、特に、母親は、料理で油を使うときはn6n3比を低く調整した油脂を用いる様にすればよい。なお、病院では、発症可能性患者もしくは発病者に対しては、n6n3比を小さい値に調整した病院食や経管栄養組成物を与える様にすればよい。
なお、n6n3比は、4以下が好ましく、3以下がより好ましい。更に好ましくは2.9以下である。これは、近年、日本人の1型糖尿病の発病時期が若年化していることと、食事が欧米型となっていることとが無縁でなく、実際、日本人の食事のn6n3比は1960年では2.9であったが1985年では3.85と大きくなっている。特に、粉ミルクは、戦後の高栄養価の思想から欧米の粉ミルクをそのまま取り入れていて、n6n3比は13程度であり、1型糖尿病の発症可能性患者には悪い影響を及ぼしてしまう。なお、n6n3比は低い方が好ましいが、体の他の臓器や器官とのバランスもあるので、他の臓器や器官に悪影響を与えない範囲で個々決定すべきであるが、高くても、せいぜい、第6次改訂栄養所要量の推奨値とされている4を下回ることが好ましい。
以上の例では、n−6脂肪酸の構成比率が大きいが、低くすることも考えられる。こうすることにより1型糖尿病だけでなくアレルギー症状等の炎症性疾患の観点からも有効となる。
本発明は病院食としても適用可能であり、食用油、粉ミルク、離乳食などにも適用可能である。
実験室で標準餌を与えた場合のNODマウスの飼育週数と発病率・発病数との関係を示した図である。 標準餌、Highの餌、および、Lowの餌のそれぞれの成分を示した図表である。 High群(個体数13)の経時的な発病率と発病数とを示した図である。 Low群(個体数11)の経時的な発病率と発病数とを示した図である。 母獣に与えた食餌のn6n3比と、その母獣の乳中のn6n3比との関係を示下図である。 子獣High群(個体数13)の経時的な発病率と発病数とを示した図である。 子獣Low群(個体数14)の経時的な発病率と発病数とを示した図である。 子獣High−Low群(個体数14)の経時的な発病率と発病数とを示した図である。 子獣High−標準群(個体数10)の経時的な発病率と発病数とを示した図である。 子獣Low−High群(個体数14)の経時的な発病率と発病数とを示した図である。 子獣Low−標準群(個体数10)の経時的な発病率と発病数とを示した図である。

Claims (15)

  1. n−3脂肪酸に対するn−6脂肪酸のmol比を、1型糖尿病の発病時期を遅延可能な程度にまで低くしたことを特徴とする1型糖尿病用人乳類似油脂組成物。
  2. n−3脂肪酸に対するn−6脂肪酸のmol比を、1型糖尿病の発病率を低下可能な程度にまで低くしたことを特徴とする1型糖尿病用人乳類似油脂組成物。
  3. 必須脂肪酸であるn−6脂肪酸とn−3脂肪酸との比を、4≧(n−6脂肪酸mol/n−3脂肪酸mol)に調整したことを特徴とする1型糖尿病用人乳類似油脂組成物。
  4. n−3脂肪酸に対するn−6脂肪酸のmol比を、1型糖尿病の発病時期を遅延可能な程度にまで低くしたことを特徴とする1型糖尿病用育児用粉乳。
  5. n−3脂肪酸に対するn−6脂肪酸のmol比を、1型糖尿病の発病率を低下可能な程度にまで低くしたことを特徴とする1型糖尿病用育児用粉乳。
  6. 必須脂肪酸であるn−6脂肪酸とn−3脂肪酸との比を、4≧(n−6脂肪酸mol/n−3脂肪酸mol)に調整したことを特徴とする1型糖尿病用育児用粉乳。
  7. n−3脂肪酸に対するn−6脂肪酸のmol比を、1型糖尿病の発病時期を遅延可能な程度にまで低くしたことを特徴とする1型糖尿病乳幼児用栄養組成物。
  8. n−3脂肪酸に対するn−6脂肪酸のmol比を、1型糖尿病の発病率を低下可能な程度にまで低くしたことを特徴とする1型糖尿病乳幼児用栄養組成物。
  9. 必須脂肪酸であるn−6脂肪酸とn−3脂肪酸との比を、4≧(n−6脂肪酸mol/n−3脂肪酸mol)に調整したことを特徴とする1型糖尿病乳幼児用栄養組成物。
  10. n−3脂肪酸に対するn−6脂肪酸のmol比を、1型糖尿病の発病時期を遅延可能な程度にまで低くしたことを特徴とする1型糖尿病用経管栄養組成物。
  11. n−3脂肪酸に対するn−6脂肪酸のmol比を、1型糖尿病の発病率を低下可能な程度にまで低くしたことを特徴とする1型糖尿病用経管栄養組成物。
  12. 必須脂肪酸であるn−6脂肪酸とn−3脂肪酸との比を、4≧(n−6脂肪酸mol/n−3脂肪酸mol)に調整したことを特徴とする1型糖尿病用経管栄養組成物。
  13. n−3脂肪酸に対するn−6脂肪酸のmol比を、1型糖尿病の発病時期を遅延可能な程度にまで低くしたことを特徴とする1型糖尿病用食。
  14. n−3脂肪酸に対するn−6脂肪酸のmol比を、1型糖尿病の発病率を低下可能な程度にまで低くしたことを特徴とする1型糖尿病用食。
  15. 必須脂肪酸であるn−6脂肪酸とn−3脂肪酸との比を、4≧(n−6脂肪酸mol/n−3脂肪酸mol)に調整したことを特徴とする1型糖尿病用食。


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CN107549313A (zh) * 2017-10-12 2018-01-09 中国农业科学院农产品加工研究所 基于甘油三酯分析模拟母乳脂肪的婴儿奶粉油脂配制方法
CN107549313B (zh) * 2017-10-12 2020-09-22 中国农业科学院农产品加工研究所 基于甘油三酯分析模拟母乳脂肪的婴儿奶粉油脂配制方法

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