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JP2006179470A - 燃料電池および燃料電池搭載電子機器 - Google Patents

燃料電池および燃料電池搭載電子機器 Download PDF

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JP2006179470A
JP2006179470A JP2005329093A JP2005329093A JP2006179470A JP 2006179470 A JP2006179470 A JP 2006179470A JP 2005329093 A JP2005329093 A JP 2005329093A JP 2005329093 A JP2005329093 A JP 2005329093A JP 2006179470 A JP2006179470 A JP 2006179470A
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JP2005329093A
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Akira Tanaka
明 田中
Yuichi Kamo
友一 加茂
Shinsuke Ando
慎輔 安藤
Osamu Kubota
修 久保田
Kenichi Soma
憲一 相馬
Kaoru Katayama
薫 片山
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

【課題】液体を燃料に用いる燃料電池において、カソードで生成した水が電池外部へ漏れて出る問題を解決する。
【解決手段】液体の燃料を酸化するアノードと、酸素を還元するカソードを高分子電解質膜と一体化した膜/電極接合体を有する燃料電池1、あるいは前記燃料電池を搭載した電子機器において、燃料電池のカソードで生成された生成水を吸収する吸水部材108を備えた。吸水部材がカソード生成水を吸収し、生成水が電子機器の外部へ漏れて出るのを抑制できる。
【選択図】図16

Description

本発明は、アノードとカソードを高分子電解質膜と一体化した膜/電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)を備え、アノードで液体の燃料を酸化し、カソードで酸素を還元するようにした燃料電池、および燃料電池を搭載した電子機器に関する。
燃料電池は、電解質および所望の電気化学反応を誘起する二個の電極すなわちアノードとカソードを備え、燃料が持つ化学エネルギーを直接、電気エネルギーに変換して発電を行う発電装置である。燃料はアノードで電気化学的に酸化され、カソードでは酸素が還元されて、両電極間には電気的なポテンシャルの差が生じる。このときに外部回路として負荷が両電極間にかけられると電解質中にイオンの移動が生起し、外部負荷には電気エネルギーが取り出される。
燃料電池の中でも、メタノールを燃料とする直接型メタノール燃料電池(DMFC:Direct Methanol Fuel Cell)或いはヒドラジンを燃料とする燃料電池のように液体燃料を使用する燃料電池は、燃料の体積エネルギー密度が高いために小型の可搬型又は携帯型の電源として注目されている。中でも取り扱いが容易で、近い将来バイオマスからの生産も期待されるDMFCは理想的な電源システムといえる。しかし、液体燃料を用いる燃料電池の場合には、電子機器に電源として組み込んだときに、液体燃料と空気との反応により生成する水をどのようにして処理するかが問題になる。特許文献1には、この水の問題を考慮したDMFC装置について記載されている。
特開2004−71259号公報(要約)
前述のように液体燃料を用いる燃料電池或いはこの燃料電池を搭載した電子機器では、燃料電池のカソードで生成する水が問題になる。生成水が電子機器の電子回路に接触すると、回路部品の故障の原因となり、また絶縁不良の原因になる。本発明の目的は、このカソード生成水の問題を解決することにある。
本発明は、液体の燃料を酸化するアノードと酸素を還元するカソードを高分子電解質膜と一体化した膜/電極接合体を有する燃料電池において、前記カソードで生成された生成水を吸収する機能を有する吸水部材を備えたことにある。
また、液体の燃料を酸化するアノードと酸素を還元するカソードを高分子電解質膜と一体化した膜/電極接合体を有する燃料電池を搭載した電子機器において、前記燃料電池のカソードで生成された生成水を吸収する機能を有する吸水部材を備えたことにある。
燃料電池を電子機器に搭載する場合には、燃料電池を収納した燃料電池室を設け、その室の内部に吸収部材を備えることが望ましい。例えば、燃料電池を収納した燃料電池室と電子機器の制御部を含むメインボードを収納したメインボード室に分けて、両者の間を隔壁で仕切り、燃料電池室の内部に吸水部材を備えることが望ましい。
燃料電池搭載電子機器において燃料電池室を個別に設ける場合には、燃料電池室の一部にスリットを形成しておくことが望ましい。これにより、燃料電池の酸化剤である空気を取り込むことができ、また、吸水部材から揮発した水分を燃料電池室の外部へ排出し、燃料電池室内で結露が生じるのを防止できる。
吸水部材は、毛細管作用により水分を吸収するものであることが望ましい。また、吸水部材は、更に吸収した水を揮発させる機能を有していることが望ましい。吸水材を含む水回収カートリッジを吸水部材として使用することもできる。この水回収カートリッジを交換可能にすることで、燃料電池の出力を回復させることが可能になる。
本発明は、また、吸水機能を有する部材を枠にはめ込んだ燃料電池用水回収カートリッジを提案する。
本発明により、燃料電池のカソードで生成する水の問題を解決することができた。
以下、DMFCを例にとって説明するが、本発明はDMFCに限定されるものではない。
図16は本発明の実施例であり、DMFCを搭載した携帯用の情報端末を示している。この携帯用情報端末は、2つの筐体からなり、両者が燃料カートリッジタンクのホルダーを兼ねたヒンジで接続された折りたたみ式の構造になっている。一方の筐体は、タッチパネル式入力装置が一体化された表示装置101とアンテナ103を内蔵した表示部筐体109である。他方の筐体は、燃料電池1、プロセッサ、揮発及び不揮発メモリ、電力制御部、燃料電池及び二次電池ハイブリッド制御、燃料モニタなどの電子機器及び電子回路などを実装したメインボード102、リチウムイオン二次電池等よりなる二次電池106を搭載した実装部筐体110である。表示部筐体109と実装部筐体110は燃料カートリッジタンク2のホルダーを兼ねたヒンジ104で接続されている。実装部筐体110の一部には、空気を取り込むためのスリット22cが形成されており、そのスリットを形成した部分に空気フィルタ107が備えられている。
実装部筐体110は隔壁105によって燃料電池室と、メインボード及び二次電池を含むメインボード室とに分けられている。隔壁105を実装部筐体と一体に形成しても良いし、或いは、筐体フレーム上に隔壁となる板を設置して燃料電池室とメインボード室に分けるようにしても良い。隔壁105を備えることによって、燃料電池のカソードで発生した水分がメインボード室側に流入し、回路部品の故障の原因となるのを防止することができる。隔壁105には、電子部品が搭載されているメインボード102側に燃料電池1から発生した熱を伝え難くし、電子部品の誤動作を防止する効果もある。
隔壁105をメタノールに溶けにくい耐メタノール性を有する材料で形成するか、或いは、燃料電池側の隔壁の上に耐メタノール性を有するシートを設けることにより、燃料電池1から漏れた燃料がメインボード102側へ浸透するのを防ぐことができる。耐メタノール性を有する材料としては、例えば、シリコン樹脂、塩素化ポリエチレン、ポリエステル、フッ素樹脂等のプラスチック材料がある。中空二重構造にして断熱効果を高めたものを使用することが望ましい。
本実施例では、燃料電池室の隔壁105の上に吸水部材として吸水機能を有する吸水シート108を設けている。吸水シート108を吸水性の機能だけでなく、吸収した水分を揮発させる機能を有するものとすることによって、その機能を長期間にわたって持続させることができる。吸水シート108から揮発した水分は、スリット22cを通して外部へ排気されるので、燃料電池室内で結露が生ずるのを防止できる。水分を吸収する機能と吸収した水分を揮発させる機能を有する吸水材料のことを、以下では特に吸水速乾性材料と称する。
吸水材料には、化学的に水分を取り込むものと、物理的に水分を吸収するものとがあり、本発明ではその両方を用いることができる。吸水材料の例を挙げると、デンプン−アクリロニトリルグラフト重合体の加水分解物、デンプン−アクリル酸グラフト重合体の中和物、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体の鹸化物、アクリロニトリル共重合体の加水分解物またはその架橋体がある。また、ポリエチレンイミン架橋体あるいはポリアリルアミン架橋体などの架橋重合体、部分中和型ポリアクリル酸塩架橋体、無水マレイン酸グラフトポリビニルアルコールの架橋物、架橋イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリアクリル酸部分中和物架橋体等がある。これらの中では、大量の水を吸収することができ、更に多少の荷重がかかっても吸収した水を分子内に保持することができることから、アクリル酸塩重合体の架橋物が特に好ましい。
吸水速乾性材料としては、毛細管現象により水分を吸い上げ且つ拡散させるようにした円筒形或いは菱形形状のポリエステル繊維、繊維の一本一本に吸水機能と揮発機能を付与したポリエステル繊維、中空構造を有する繊維、表面に凹凸を設けて表面積を増大させた繊維等がある。
吸水部材には、毛細管吸収構造により水分を吸収する繊維よりなる編み物を用いることもできる。この繊維をシート状に編み、更にシートの一方の面に水をはじく性質を有する材料を塗布するなどして撥水化することで、吸水機能と水分揮発機能の両方の機能を持たせることができる。撥水化の方法としては、例えばポリテトラフルオロエチレンを水に分散させた分散液を繊維の編み物に噴霧塗布する方法がある。吸水性を有するシートと撥水性を有するシートを重ね合わせて吸水速乾性を持たせても良い。
吸水シート108には更に防水機能を持たせても良い。防水機能を有する吸水材料としては、ウレタン、EPDM(エチレンプロピレンゴム)、フッ素樹脂、積層ポリエチレン、積層ポリウレタン、多孔質ポリテトラフルオロエチレンにナイロン等をラミネートしたものなどがある。
図16の携帯用情報端末における燃料電池1は図13のように構成されている。具体的には、燃料電池1のカソード面が携帯情報端末利用者の顔側になる図16のスリット22c側に配置される。これにより、カソード面から大気までの距離が短く、発生する水分が外部に排出されやすく、また空気の取り込みが容易な構造になっている。燃料電池が収納された燃料電池室内に吸水シート108を設けることで、利用者側に結露水が出るのを防止できる。なお、図16には示されていないが、吸水シート108をカソード面に対向する側にも配置するようにすれば、利用者側に結露水が出るのを防止する効果は更に高まる。
吸水シート108には、燃料室が破損した場合にメタノールを吸収してメタノールが電池外部に漏洩するのを防ぐ効果もある。この場合、吸水シート108が配置される場所は、カソード面に対向する側でも良いし、或いは、燃料電池を囲うように設置しても良い。図17及び図18に吸水シート108の配置例を示す。図17は、燃料電池1の側面に吸水性材料111を配置し、燃料電池の上面と下面に吸水速乾性材料112a,112bを配置したものである。吸水速乾性材料112a,112bは燃料電池側が吸水面となり、その反対側が水分揮発面となるように配置するのがよい。また、吸水速乾性材料112bは、隔壁105に接着せずに非接着の状態で設けるのが良い。吸水速乾性材料を隔壁に接着剤を用いて接着すると、撥水性が失われてしまい、水分を蒸散させることができなくなる。図17において、燃料電池1のカソード面から蒸散した水分は吸水速乾性材料112aに接触し、吸水速乾性材料112a内で広がり揮発する。吸水性材料111は吸収した液体が逆戻りしない保水性の高い材料よりなる。これにより、落下等により燃料電池1が破損し、燃料が燃料電池の燃料室より流失した場合でも、燃料電池1の外周部に配置した吸水性材料111により吸収される。
図18は、図17と同じように燃料電池1の周囲を吸水性材料と吸水速乾性材料で覆い、これを隔壁105の上に吸水性材料111を介して設置し、更に、燃料電池室のカソード側筐体113の表面にも吸水性材料111を配置したものである。図18の構成の場合、落下等により燃料電池1が破損するようなトラブル時に燃料電池1から燃料が流出しても、カソード側筐体113の表面に形成された吸水性材料111により吸収され、電子機器の利用者へ燃料が漏れ出すのを防止できる。また、燃料電池1から漏れた燃料がメインボード102側へ浸透するのを防ぐことができる。また、トラブル等の緊急時には、カソード側筐体113の表面に配置された吸水性材料111に燃料が吸収されることにより、吸収材料111が膨潤して、カソード側筐体113の孔114を塞ぐので、これによっても燃料が筐体外部へ流出するのを防止することができる。
カソードで発生する水分や空気を取り込む経路を確保することができるのであれば、燃料電池のカソード面を、メインボード102側に向けて配置しても良い。また、操作ボタン等の配置の自由度を増すため、携帯情報端末利用者の顔側にメインボード102を配置することも可能である。携帯情報端末利用者の顔側にメインボード102を配置した場合には、燃料電池1から燃料が漏れた場合に、燃料がメインボード102側へ浸透し難くなるという効果がある。
燃料電池を長時間起動させた場合には、吸水材料又は吸水性速乾性材料の保水容量を超え、燃料電池の出力が低下することが考えられる。このような場合には、図19に示すように、吸水材料または吸水性速乾性材料により形成された吸水シート108を樹脂の枠201にはめ込んだ水回収カートリッジ202を、図20に示すように携帯用情報端末の燃料電室内に出し入れ可能に設置することが望ましい。水分を吸収した水回収カートリッジ202を燃料電池室から取り出し、水分を除去してから再装着する、あるいは、別の新しい水回収カートリッジと取り替えることにより、燃料電池の出力を回復させることができる。水回収カートリッジを取り替えるタイミングが情報端末の表示部に表示されるようにすればなお良い。なお、本発明の変形例として、隔壁を吸水材料で形成することも考えられる。
次に、実装部筐体内に収納された燃料電池の構成と実装レイアウトについて、図13〜15を用いて説明する。燃料電池1は燃料室12と、たとえばスルフォメチル化ポリエーテルスルフォンを電解質膜として用いた膜/電極接合体すなわちMEAと、ガスケットを挟んだカソード端板13cとアノード端板13aを有し、発電部は、燃料室12の片方の面に実装されている。この燃料室12の外周には、燃料供給管28と排ガス孔4が設けられている。また、アノード端板13a及びカソード端板13cの外周部には一対の出力端子3が設けられている。
図14に、MEAの実装レイアウトとその断面図を示す。燃料室12と一体化されたアノード端板13aの表面スリット部に拡散層付きMEA11が12枚実装される。燃料室内部には、A−A断面図に示すように、気液分離管31を組み合わせた気液分離モジュールが、燃料室12内に設けられた燃料分配溝27の中に挿入されている。気液分離モジュールの一方の端部は排ガス孔4に接続されている。また、燃料分配溝27の一方は、燃料室12の外周部に位置する燃料注入管28と接続されている。図示されていないカレントコレクタは、アノード端板13aの外表面にアノード端板表面と同一平面となるように接着されており、単電池をそれぞれ直列接続するためのインターコネクタ51及び出力端子3が設けられている。符号25eはネジ孔である。
図15には、MEAを固定し、それぞれの電池を直列接続するためのカソード端板13cの構造を平面図と断面図で示した。カソード端板13cにはカレントコネクタ42a、42b、42cをエポキシ樹脂で接着した。カソード端板の基板81とカレントコレクタ42には、予め空気拡散のためのスリット22が設けられており、それぞれ連通するように接着されている。なお、符号25fはネジ孔である。
メタノールを燃料とするDMFCについて更に詳細に説明する。DMFCは一例を図1に示すように、燃料電池1、燃料カートリッジタンク2、出力端子3、排ガス120の出口、直流/直流変換器5および制御器6を具備する。燃料カートリッジタンク2は、圧液化ガス、高圧ガス又はバネなどの圧力によって燃料を送り出す方式のものであり、燃料を燃料電池1の燃料室に供給するとともに、燃料室内を液体燃料で大気圧よりも高い圧力に維持する。
発電に伴って燃料電池1の燃料が消費されると、燃料カートリッジタンク2から燃料が燃料室に補給される。電池出力は出力端子3および直流/直流変換器5を介して負荷機器に供給される。制御器6は燃料電池1および燃料カートリッジタンク2の燃料残量、直流/直流変換器5の運転時或いは停止時の状況にかかわる信号などを得て直流/直流変換器5を制御する。また、制御器6は、燃料カートリッジタンク2の残量が設定値を下回る状況になった場合或いは空気拡散量などが所定の範囲から外れた場合に、直流/直流変換器5から負荷への電力供給を停止するとともに、音響、音声、パイロットランプ又は文字表示などの異常警報を出す。
燃料電池の部品構成について図2〜12を用いて説明する。燃料電池1は、図2に示すように燃料カートリッジホルダー14を備えた燃料室12を有し、燃料室の両面には、それぞれ、アノード端板13a、ガスケット7、拡散層付きMEA11、ガスケット7、カソード端板13cが順次積層される。これらの積層体はネジ等で固定され一体化される。図3に燃料室12の両面に発電部を有する燃料電池1の斜視図を示した。燃料室12の両面には、それぞれ複数の単電池が直列接続され、各面の単電池群はさらに接続端子16により直列接続され、出力端子3から電力が取り出される。アノードで生成した炭酸ガスは、図5に示す排ガスモジュール30を介して排ガス孔4から排出される。排ガスモジュールは、気体と液体を分離し排ガスを捕集する気液分離機能を持っている。酸化剤である空気は図8に示す空気拡散スリット22cを通して供給され、カソードで生成した水はこのスリットを通して拡散、排気される。電池を一体化するための締め付け方法はネジ15による締め付けに限定されることなく、たとえば電池を筐体内に挿入して筐体からの圧縮力によって一体化することも可能である。
図4に燃料室12の構造を示す。燃料室12には燃料を分配するための複数のリブ21が設けられ、リブ支持板23の支持を受けて両面貫通のスリット22aが形成されている。リブ支持板23は、燃料室12の厚さよりも薄く、この部分にも燃料分配のための溝部が形成されている。リブ支持板23には、図5に示す気液分離管31を支持する孔が設けられている。また、燃料室12には、排ガス孔4、電池締め付け用のネジ孔25a、燃料カートリッジ受け口26、及び燃料カートリッジホルダー14が設けられている。燃料室12はMEA装着時に面圧が均一にかかるようにするために平滑な面にすることが望ましい。また、面内に設置される複数の単電池が相互に短絡しないように、絶縁材料たとえば高密度塩化ビニル、高密度ポリエチレン、高密度ポリプロピレン、エポキシ樹脂、ポリエーテルエーテルケトン類、ポリエーテルスルフォン類、ポリカーボネート、或いはこれらをガラス繊維強化した材料などで構成されることが望ましい。スリット22aは燃料や酸化剤ガスなどの流体を分配するためのものであり、図4では平行溝構造をとっているが、流体が面内で均一に分配される構造であれば、他の構造でもよい。また、図3では電池構成部材をネジによって締め付けて、電気的接触と液体燃料のシールを図っているが、これも限定されるものではなく、例えば、電池部材をそれぞれ接着性高分子フィルムで張り合わせて、筐体で加圧、締め付けする方法でもよい。
図5に排ガスモジュール30の平面図と正面図を示す。排ガスモジュール30は撥水性を有し且つ多孔質の中空糸状又は筒状の気液分離管31を、モジュール基板32に接合したものである。気液分離管31は、モジュール基板32に接続されていない端の管が閉じられている。気液分離管材料には、通気性が高く、撥水性の強い、たとえば多孔質ポリテトラフルオロエチレン中空糸、ポリテトラフルオロエチレンフィブリルを押し出し成型したチューブ、織布或いは不織布で作られたチューブをポリテトラフルオロエチレン分散液で撥水化処理したものなどが用いられる。
図6には図4に示す燃料室12と図5に示す排ガスモジュール30を一体化した構造を示した。排ガスモジュール30の気液分離管31は、燃料室12に設けられたリブ支持板23の孔を通して固定され、モジュール基板は排ガス孔4に接続される。気液分離管に回収されたガスは排ガス孔4によって電池外へ排気される。燃料カートリッジをホルダーに装着すると、燃料室内は所定の圧力で燃料が満たされた状態になるが、発電しないときには、気液分離管の撥水性によって、燃料の漏洩が防止される。また、燃料内の溶存ガスの脱気或いは発電開始とともに発生する炭酸ガスは気液分離管に捕捉されて、液体燃料の圧力で電池外へ排気される。
図7に燃料室に接合されるアノード端板13aの構造を平面図と側面断面図で示した。図7のアノード端板は、同一面内に6個の単電池が配置されるように構成され、これらの単電池を直列に電気接続するために、カレントコレクタ42a,42b,42cと絶縁性シート41が接合され一体化されている。カレントコレクタには、それぞれ複数のスリット22bが設けられている。また、絶縁性シート41には、電池部品の一体化、締め付けのために、複数のネジ孔25bが設けられている。
図8にカソード端板13cの構造の一例を平面図と側面断面図で示した。カソード端板は、基板81に図7に示したカレントコネクタを接合するためのザグリ部82a,82b,82cを設け、そのザグリ部に酸化剤である空気及び生成物である水蒸気を拡散させるためのスリット22cを設け、更に燃料電池部品を締め付けるためのネジ孔25cを設けたものである。基板81にはアノード端板と同様の材料を用いることができる。図9に、基板81のザグリ部に図10に示すカレントコレクタを接合したものを示す。カレントコレクタは、基板81のフランジ面と可能な限り同一面を構成するように、ザグリ部に嵌め込まれて接着剤などで接合されることが望ましい。なお、カレントコレクタと基板81の一方の面が同一面を形成することも特に限定的なものではなく、この部分に段差が生じるような構造の場合には、例えば、基板81にザグリ部を設けることなくカレントコレクタを接合することも可能である。
図10にカレントコレクタの構造を示す。カレントコレクタには、同一面内の単電池を直列に接続するために、図10(a),(b),(c)に示す3種類の形状のものが用いられる。カレントコレクタ42aは電池の出力端子3を備え、面内には燃料もしくは酸化剤である空気の拡散のためのスリット22bが設けられている。カレントコレクタ42b及び42cには同一面内の単電池を直列に接続するためのインターコネクタ51b,51cとスリット22bが設けられている。カレントコレクタをアノード端板13aに用いるときには、図7に示す絶縁シート41と接合するためのフィン52を有するものが選択され、カソード端板13cに用いるときには、フィンを持たないものが選択される。
図11(a)に拡散層付きMEA11の構造を示す。電解質膜61にアノード62aとカソード62cがバインダーを用いて接着されている。図11(b)にカソード拡散層70cの一例を示し、図11(c)にアノード拡散層70aの一例を示す。カソード拡散層70cは、撥水性を強めて、カソード近傍の水蒸気圧を高め、生成水蒸気の拡散排気と水の凝集を防ぐための撥水層72と多孔質炭素基板71cとから構成されており、撥水層72がカソード電極62cと接するように積層される。アノード拡散層70aは多孔質炭素基板71a等により形成される。
図12にガスケット90の構造を示す。ガスケット90は、複数の実装するMEAに対応した、貫通切抜きの通電部91と締め付けネジを通すための複数のネジ孔25d及びアノード端板、カソード端板のインターコネクタを接続する電導体を貫通させる接続孔92から構成される。ガスケット90は、アノード62aに供給される燃料及びカソード62cに供給される酸化剤ガスをシールするためのものである。
図13に示した構成を有するDMFCを最大出力3W、平均出力約2Wの携帯用情報端末に実装して図16に示すようにした。燃料電池室の隔壁105の上面には、繊維性吸水材(セオα:東レ製)の一方の面に予め塗布、乾燥後の重量比が40重量%となるように希釈したポリテトラフルオロカーボン/水分散液(D−1:ダイキン工業社製)を噴霧塗布し、120℃で約1時間乾燥して撥水化した吸水シートを配置した。撥水化した面が隔壁側になるように配置した。この実施例品は環境室温が10℃以下になっても筐体内に結露は観測されず、100mA/cmの負荷電流密度で3時間発電できた。この発電状態で吸水速乾材である吸水シートを観測したところ、凝縮水を吸収して湿った状態にあった。これを更に25℃の室内において負荷電流密度50mA/cmで発電を継続すると、10時間後には吸湿速乾材はほぼ乾燥状態に戻っていた。
以上のように燃料電池から発生する凝縮性気体が燃料電池電源内又は燃料電池搭載電子機器内で凝縮液体として結露することなく、速やかに吸水速乾材に吸収され、環境温度、湿度の変化や負荷電流密度の減少時に乾燥することが確認された。
液体燃料を用いる燃料電池の一例を示す概略図。 燃料電池構成の一を示す斜視図。 カートリッジホルダー付き燃料電池の斜視図。 燃料室構造の一例を示す図。 排ガスモジュールの一例を示す図。 燃料室と排ガスモジュールを一体化した構造を示す平面図。 アノード端板構造の一例を示す図。 カソード端板構造の一例を示す図。 カレントコレクタとカソード端板を一体化した構造を示す図。 アノードカレントコレクタ構造の例を示す図。 MEA及び拡散層の構造の一例を示す図。 ガスケット構造の一例を示す図。 本発明の実施例に用いた燃料電池の外観構造を示す斜視図。 燃料室とアノード端板を一体化したものにMEAを配置した構造を示す図。 カレントコレクタ付きカソード端板構造の一例を示す図。 本発明の一実施例を示す燃料電池搭載携帯用情報端末の斜視図。 吸水部材を備えた燃料電池の一例を示す断面図。 吸水部材を備えた燃料電池搭載携帯用情報端末の一部を示す断面図。 水回収カートリッジの斜視図。 水回収カートリッジを設置した携帯用情報端末の一部分を示す断面図。
符号の説明
1…燃料電池、2…燃料カートリッジタンク、3…出力端子、4…排ガス孔、5…直流/直流変換器、6…制御器、7…ガスケット、11…拡散層付きMEA、12…燃料室、13a…アノード端板、13c…カソード端板、22c…スリット、102…メインボード、103…アンテナ、104…ヒンジ、105…隔壁、106…二次電池、107…空気フィルタ、108…吸水シート、109…表示部筐体、110…実装部筐体、111…吸水性材料、112a…吸水速乾性材料、112b…吸水速乾性材料、113…カソード側筐体、114…孔、201…枠、202…水回収カートリッジ。

Claims (20)

  1. 液体の燃料を酸化するアノードと酸素を還元するカソードを高分子電解質膜と一体化した膜/電極接合体を有する燃料電池において、前記カソードで生成された生成水を吸収する機能を有する吸水部材を備えたことを特徴とする燃料電池。
  2. 請求項1において、前記吸水部材が毛細管作用により水分を吸収するものであることを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項1において、前記吸水部材が、更に吸収した水分を揮発させる機能を有していることを特徴とする燃料電池。
  4. 請求項2において、前記吸水部材がシート状であり、シートの一方の面から毛細管作用により水分を吸い上げるように構成されていることを特徴とする燃料電池。
  5. 請求項4において、前記シートの他方の面が、水分が蒸発できるように撥水化されていることを特徴とする燃料電池。
  6. 液体の燃料を酸化するアノードと酸素を還元するカソードを高分子電解質膜と一体化した膜/電極接合体を有する燃料電池を搭載した電子機器において、前記燃料電池のカソードで生成された生成水を吸収する機能を有する吸水部材を備えたことを特徴とする燃料電池搭載電子機器。
  7. 請求項6において、前記吸水部材が毛細管作用により水分を吸い上げるものであることを特徴とする燃料電池搭載電子機器。
  8. 請求項6において、前記燃料電池を収納する燃料電池室が設けられ、前記燃料電池室内に前記吸水部材が備えられていることを特徴とする燃料電池搭載電子機器。
  9. 請求項8において、前記吸水部材がシート状になっており、シートの一方の面から毛細管作用により水分を吸い上げるように構成されていることを特徴とする燃料電池搭載電子機器。
  10. 請求項8において、前記燃料電池室の壁の一部にスリットが形成されていることを特徴とする燃料電池搭載電子機器。
  11. 請求項10において、前記吸水部材が、更に吸収した水分を揮発させる機能を有していることを特徴とする燃料電池搭載電子機器。
  12. 請求項11において、前記吸水部材がシート状になっており、シートの一方の面から毛細管作用により水分を吸い上げ、吸収した水分を他方の面から揮発させるように構成されていることを特徴とする燃料電池搭載電子機器。
  13. 請求項12において、前記シートの他方の面が、水分が蒸発できるように撥水化されていることを特徴とする燃料電池搭載電子機器。
  14. 請求項13において、前記シートが前記燃料電池室に室の壁と非接着の状態で設けられていることを特徴とする燃料電池搭載電子機器。
  15. 液体の燃料を酸化するアノードと酸素を還元するカソードを高分子電解質膜と一体化した膜/電極接合体を有する燃料電池を搭載した電子機器において、前記燃料電池を収納した燃料電池室と電子機器の制御部を含むメインボードを収納したメインボード室を有し、両者が隔壁によって区分けされ、前記燃料電池室の一部にスリットが形成され、前記燃料電池室にカソードで生成された生成水を吸収する機能と吸収した水分を揮発させる機能を有する吸水部材が備えられていることを特徴とする燃料電池搭載電子機器。
  16. 請求項15において、前記燃料電池室の前記隔壁の上に前記吸水部材が設けられていることを特徴とする燃料電池搭載電子機器。
  17. 請求項16において、前記吸水部材が前記隔壁と非接着の状態で設けられていることを特徴とする燃料電池搭載電子機器。
  18. 請求項6において、前記吸水部材として、吸水材を含む水回収カートリッジを備えたことを特徴とする燃料電池搭載電子機器。
  19. 請求項18において、前記水回収カートリッジを前記燃料電池が収納されている筐体に出し入れ可能に備えたことを特徴とする燃料電池搭載電子機器。
  20. 吸水機能を有する部材を枠にはめ込んだことを特徴とする燃料電池用水回収カートリッジ。
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