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JP2006169033A - 石英ガラスの成形方法及び成形装置 - Google Patents

石英ガラスの成形方法及び成形装置 Download PDF

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JP2006169033A JP2004362803A JP2004362803A JP2006169033A JP 2006169033 A JP2006169033 A JP 2006169033A JP 2004362803 A JP2004362803 A JP 2004362803A JP 2004362803 A JP2004362803 A JP 2004362803A JP 2006169033 A JP2006169033 A JP 2006169033A
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哲也 阿邊
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Abstract

【課題】 石英ガラス塊を加熱加圧成形する際、石英ガラスを所定形状に歩留よく成形することができる成形方法及び成形装置を提供する。
【解決手段】 石英ガラス7塊をモールド8内に収容して加熱し、天板13を移動させることにより、石英ガラス7塊を側壁部12との間で加圧して所定形状に成形する方法において、石英ガラス7塊の温度分布を底部7b側が側面側より高温となるように制御した状態で、天板13により加圧して所定形状の石英ガラスを成形する方法。
【選択図】 図2

Description

この発明は、モールド内に石英ガラスを収容して加熱しつつ、加圧して均質な石英ガラスを所定形状に成形するための成形方法及び成形装置に関する。
IC、LSI等の集積回路パターン転写には、主に投影露光装置(または、光リソグラフィ装置)が用いられる。この装置に用いられる投影光学系には、集積回路の高集積化に伴い、広い露光領域と、その露光領域全体にわたって、より高い解像力が要求される。投影光学系の解像力の向上については、露光波長をより短くするか、あるいは、投影光学系の開口数(NA)を大きくすることが行われる。
露光波長については、g線(436nm)からi線(365nm)、KrF(248nm)やArF(193nm)エキシマレーザーへと短波長化が進められている。また、更に高集積化を進めるに当たって、現在、F(157nm)エキシマレーザ,X線,電子線を光源に用いる方法が検討されている。この中で、これまでの設計思想を生かして作製することが可能なFエキシマレーザを用いた縮小投影露光装置がにわかに脚光を浴びてきている。
一般に、i線より長波長の光源を用いた縮小投影露光装置の照明光学系あるいは投影光学系のレンズ部材として用いられる光学ガラスは、i線よりも短い波長領域では光透過率が急激に低下し、特に250nm以下の波長領域ではほとんどの光学ガラスでは透過しなくなる。そのため、エキシマレーザを光源とした縮小投影露光装置の光学系を構成するレンズの材料には、石英ガラスとフッ化カルシウム結晶のみが使用可能である。この2つの材料はエキシマレーザの結像光学系で色収差補正を行う上で不可欠な材料である。
縮小投影露光装置でウェハー上に回路を焼き付けるためのもう一つの重要な要素としてレチクルが挙げられる。このレチクルに用いられる材料としては、エキシマレーザ耐久性はもとより、基板の発熱による熱膨張が大きな問題になるため、耐久性が良好で、なおかつ熱膨張係数の小さい、直接法と呼ばれる方法(火炎加水分解により透明石英ガラスを製造する方法)で合成された石英ガラスが用いられている。
直接法では、石英ガラス製バーナにて支燃性ガス(酸素含有ガス、例えば酸素ガス)及び可燃性ガス(水素含有ガス、例えば水素ガスあるいは天然ガス)を混合・燃焼させ、前記バーナの中心部から原料ガスとして高純度のケイ素化合物(例えば四塩化ケイ素ガス)をキャリアガス(通常酸素ガス)で希釈して噴出させ、前記原料ガスを周囲の前記酸素ガス及び水素ガスの燃焼により反応(加水分解反応)させて石英ガラス微粒子を発生させ、その前記石英ガラス微粒子を、前記バーナ下方に配置され、回転および揺動および引き下げ運動を行う不透明石英ガラス板からなるターゲット上に堆積させ、同時に前記酸素ガス及び水素ガスの燃焼熱により溶融・ガラス化して石英ガラスインゴットを得ている。
この方法によると、比較的大きな径の石英ガラスインゴットを得易いため、インゴットからブロックを切り出して所望の形状,大きさの光学部材を製造することができる。
また、近年、大型のレンズやレチクル、或いは大型の液晶ディスプレイ等、広い面積の面を有する光学部材を得るため、予め形成されたインゴット等の石英ガラス塊を加熱加圧成形することにより扁平形状にして面積を拡大する成形方法が利用されている。
この成形方法では、石英ガラス塊をモールド内に収容して加熱した状態で、加圧板により加圧することにより成形を行い、その後モールド内で徐冷したり、更にアニール処理を行い、1対向面の面積が拡大された所定形状の成形体を得ることができる。
このような加熱加圧成形を行うものとして、例えば、グラファイト製のモールド内で、絶対圧が 0.1Torr以上大気圧以下へのヘリウムガス雰囲気下に
、1700℃以上の温度に加熱加圧成形し、ついで1100〜1300℃まで急冷する方法が知られている。また、石英ガラスとモールドの型材との熱膨張率差に起因する応力を緩和する構造を有するグラファイト製のモールドを用いて1600℃〜1700℃で加圧成形する方法(下記、特許文献1参照。)や、そのグラファイト製のモールドが2分割以上の縦型構造である成型装置が提案されている(下記、特許文献2及び3参照。)。更には、黒鉛製のモールド内面に石英粉末からなる被覆層を設けて、1550℃〜1700℃で加圧成形する方法(下記、特許文献4参照。)も知られている。
特開昭61−83638号公報。 特開昭56−129621号公報。 特開昭57−67031号公報。 特開2002−220240号公報。
しかしながら、従来の加熱加圧成形では、均一に加熱可能なヒータで所定温度に加熱されたチャンバー内に、石英ガラス塊を収容したモールドを所定時間保持して石英ガラスを成形可能温度に昇温していた。そのため、円柱状或いは角柱状の石英ガラス塊を長手方向に加圧して成形する場合、石英ガラス塊の略全体が一様に成形可能温度に昇温されて軟化されているため、加圧終了時にガラス塊の底部が所定形状に変形されないことがあった。
特に、昨今の大面積を一括露光するために要求される大型のレンズ、ミラー、レチクル等の光学部材を形成する場合には、より大きな石英ガラス塊を用いて、大型の成形装置で成形しなければならず、より成形ガラスの底部が所定形状になり難くくなるため、歩留が悪くなり易かった。
そこで、この発明では、石英ガラス塊を加熱加圧成形する際、石英ガラスを所定形状に歩留よく成形することができる成形方法及び成形装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する請求項1に記載の発明は、石英ガラス塊をモールド内に収容して加熱し、加圧部を移動させることにより、前記石英ガラス塊を側壁部との間で加圧して所定形状に成形する方法において、前記石英ガラス塊の温度分布を底部側が側面側より高温となるように制御した状態で、前記加圧部により加圧することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1の構成に加え、前記石英ガラス塊の底部側と頂部側との間の温度分布の幅が、5℃以上50℃以下であることを特徴とする。
さらに、請求項3に記載の発明は、石英ガラス塊を収容可能な中空部を有するモールドと、前記中空部に移動可能に配置された加圧部と、前記中空部に収容された前記石英ガラス塊を加熱する加熱手段とを備え、前記石英ガラス塊を前記加熱手段で加熱しつつ、前記加圧部を前記底部側に移動させることにより、該石英ガラス塊を加圧して所定形状に成形する装置であって、前記加熱手段が、前記石英ガラス塊の底部側を側面側より高温となるように加熱するものであることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の構成に加え、前記加熱手段は、前記モールドの側面側と底部側に配置され、前記モールド側面側と前記モールド底部側とで発熱量を独立して調整可能に構成されていることを特徴とする。
上記請求項1に記載の発明によれば、石英ガラス塊の温度分布を、モールド底部側がモールド側面側より高温となるように調整して加圧するので、石英ガラス塊の底部側が側面部側より成形され易くて、加圧時に底部側から順に成形することが可能となる。そのため、石英ガラスが底部より変形するため成形後のガラス形状が所定形状に変形でき、歩留を向上させることができる。
更に、請求項2に記載の発明によれば、前記石英ガラス塊の底部側と頂部側との間の温度分布の幅が、5℃以上50℃以下であるので、成形後の石英ガラスが所定形状に確実に変形でき、且つ不純物による汚染、屈折率均質性の低下を抑制することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、モールドの中空部に収容された石英ガラス塊を加熱する加熱手段が、石英ガラス塊の底部側を側面側より高温となるように加熱するものであるので、成形時に加圧部をモールドの底部側に移動させて石英ガラス塊を加圧すると、底部側から順に成形することが可能である。そのため確実に石英ガラスが底部より変形するため成形後のガラス形状が所定形状に変形でき、歩留を向上させることができる。
更に、請求項4に記載の発明によれば、加熱手段がモールドの側面側及び底部側に配置され、それぞれ発熱量を独立して調整可能に構成されているので、モールドの中空部内に収容された石英ガラス塊の温度を調整し易い。
[発明の実施の形態]
以下、この発明の実施の形態について説明する。
図1及び図2はこの実施の形態の成形装置を示す。
この成形装置1は、四塩化ケイ素、シラン、有機ケイ素等のケイ素化合物を原料として製造される合成石英ガラスのインゴットやその一部、または、Ge、Ti、B、F、Al等の屈折率を変化させる成分を添加した合成石英ガラスのインゴットやその一部等の石英ガラス塊から、例えば、大型の液晶用マスク、半導体用マスク等のレチクル(フォトマスク)用基板、結像光学系の大型のレンズ材料などのように広い面を有する板状体やその他の大型ガラスブロックを成形するための装置である。
この成形装置1では、金属製の真空チャンバー2の内壁に、全面にわたって設けられた断熱材3と、断熱材3の縦壁の内側に設けられた加熱手段としての複数のカーボンヒータ4、及び断熱材3の底壁の上面側に設けられた加熱手段としてのカーボンヒータ5とが設けられ、更に、真空チャンバー2内部の略中央部に中空部6を有するモールド8が収容されている。ここでは、側面カーボンヒータ4、及び底面カーボンヒータ5はそれぞれ独立して発熱量を調整可能に構成されており、モールド8の側面側及び底面側全面に配置されている。
なお、ここでは、加熱手段としてカーボンヒータ4,5を用いているが、これに限らず、他のヒータでも良く、又、配設位置もこの実施の形態の位置に限定されず、モールド8との間に絶縁性等を確保することにより、このモールド8に接触させて配置することも可能である。但し、この実施の形態のように、モールド8からカーボンヒータ4,5を離間させて、雰囲気を介して間接的に加熱することにより、石英ガラス7での温度むらを抑制できる。
モールド8は、底板9及び受板10を備えた底部11と、底部11の上側に筒状に形成された側壁部12とを備え、この筒状の側壁部12と底部11とにより中空部6が形成されている。その側壁部12は、4枚の板状部材を互いに直角に組み合わせて構成され、底板9及び天板13と合わさって直方体状の中空部6が構成されている。
この中空部6には、中空部6の形状に対応する形状の加圧部としての天板13が配置され、天板13の押圧面13a(上面)を、真空チャンバー2の外部に配設された油圧シリンダのシリンダロッド14で押圧することにより、その天板13がモールド8の底部11側に移動可能となっている。
なお、このシリンダロッド14を備えた油圧シリンダは、外部から供給する油圧を調整することにより加圧されて移動するように構成されているが、詳細な図示は省略されている。
これらのモールド8及び天板13は、塊状の石英ガラス7の成形時の温度及び圧力に対する耐熱性及び強度を有し、且つ、成形時に塊状の石英ガラス7と接触しても不純物を混入し難い材料から形成されており、ここでは全てグラファイトにより形成されている。
また、図示していないが、真空チャンバー2内やモールド8等の温度を検出する温度センサが設けられ、この温度センサからの信号が制御装置に入力されて、この制御装置により、カーボンヒータ4,5等が後述するように制御されるように構成されている。
次に、以上のような構成の成形装置1を用いて、この実施の形態の方法により、塊状の石英ガラス7を成形する場合について説明する。まず、真空チャンバー2内に底板9、受板10、側壁部12を組合わせてモールド8を形成する。そして、モールド8の中空部6内に塊状の石英ガラス7を配置する。この実施の形態では、塊状の石英ガラス7として合成石英ガラスインゴットを使用する。
そして、中空部6内に収容した塊状の石英ガラス7の上部に天板13を配置し、更に、天板13の押圧面13aに油圧シリンダのシリンダロッド14の押圧部位14aを当接させてセットする。そして、真空チャンバー11内を不活性ガスで置換し、真空チャンバー2内を圧力を、例えば104KPa〜110KPaとする。
次に、カーボンヒータ4、5により、モールド8及びその中空部6に収容された塊状の石英ガラス7を加熱する。この加熱時には、まず、カーボンヒータ4、5を発熱させて、真空チャンバー2内を500〜1000℃/hrの昇温速度で昇温する。そして、モールド8の底部側のカーボンヒータ5の発熱量を増加させて、塊状の石英ガラス7の底板9側の温度が側壁部12側よりも高くなるように、カーボンヒータ4、5の発熱量を制御する。
この状態で、塊状の石英ガラス7の内部まで十分に加熱される程度の時間、例えば15〜45分間保持することにより、塊状の石英ガラス7の温度分布の幅、即ち、天板13側の頂部7aとモールド8の底部11側の底部7bとの温度差を5℃以上50℃以下とすることができる。ここでは、塊状の石英ガラス7の温度分布が5℃以上とすると、5℃未満の場合と比べ、成形終盤時に石英ガラス7の底部7bをより精度良く所定形状に変形させることができる一方、50℃以下とすると、50℃より高い場合と比べ、石英ガラス7の加圧方向の温度勾配が小さいため、石英ガラス7の加圧変形が狭い範囲で起こり難く、その結果、加圧変形に要する時間が短くなり、種々の利点が生じる。例えば、不純物による汚染が小さくなり、又、一回の成形に要するサイクルタイムが短くなることによって生産効率が向上し、更に屈折率の均質性の向上する。
更に、この成形に際しては、塊状の石英ガラス7の全体の温度を、結晶化温度以上軟化点以下にするのが好ましく、その温度は水酸基濃度により変化し、ここでは1570℃〜1670℃の成形温度に昇温している。成形の開始段階で、塊状の石英ガラス7の底部7b付近を加圧する時点では、少なくとも底部7b側が、成形温度に到達していればよい。
そして、このように塊状の石英ガラス7を加熱した状態で、油圧シリンダへの油圧を制御調整することにより、シリンダロッド14を下方へ移動させて、シリンダロッド14の押圧部位14aで天板13の押圧面13aを押圧する。これにより、天板13がモールド8の底部11側の加圧方向へ移動し、天板13の加圧面13bと底部11の底部7bとの間で塊状の石英ガラス7が加圧される。
すると、石英ガラス7は底部7b側が頂部7a側より高温となっているため、底部7b側が頂部7a側より変形し易く、天板13の加圧面13bにより加圧されると、底部7b側から順次変形されることになる。
このとき、天板13の下降速度を、例えば5〜15cm/minとすることにより、より底部7b側から変形させ易くできる。
また、成形時に天板13から加える圧力は、成形初期の段階で天板13の圧力を小さくし、最終段階で最大加圧力となるようにするのが好ましく、例えば、初期の段階では天板13の加圧面13aの単位面積当りに換算した圧力を0.1〜0.5Kg/cmとし、成形の最終段階では0.5〜2.0Kg/cmとすることができる。このような範囲とすることによっても、底部7b側から変形させ易くできる。
そして、石英ガラス7が所定形状の板状体に成形された段階で、天板13による加圧を終了する。その後、板状に成形された石英ガラス7を、モールド8内に配置した状態のままで冷却し、真空チャンバ2から成形体を取り出すことにより成形が完了する。
以上のようにして、塊状の石英ガラス7を成形すれば、モールド8の中空部6に収容された塊状の石英ガラス7を、モールド8の底部11側の底部7bを天板13側の頂部7aより高温となるようにカーボンヒータ4、5で加熱するので、塊状の石英ガラス7の底部11側が天板13側より成形され易く、成形時に天板13で塊状の石英ガラス7を加圧すると、底部11側から順に成形することができる。そのため、石英ガラス7が底部7bより変形するため、成形後の石英ガラス7の形状が所定形状に変形でき歩留が向上する。
また、ここでは、発熱量を独立して調整可能なカーボンヒータ4、5を、モールド8の側面及び底部に配置したので、モールド8の中空部6内に収容された塊状の石英ガラス7を、加圧方向に温度分布を形成するように加熱し易い。
なお、上記実施の形態では、結晶化温度以上軟化点温度以下の温度で成形する例について説明したが、成形温度は石英ガラス7の結晶化温度以上であればよく、例えば一部を軟化点より高い温度にして成形することも可能である。
以下、実施例について説明する。
[実施例1]
図1に示すような成形装置(中空部6の横断面形状が100cm×100cmの正方形である装置)を用い、直径50cmで高さが70cmの合成石英ガラスインゴットからなる塊状の石英ガラス7から、一辺が100cmの正方形形状で厚さが13.7cmの直方体状の石英ガラス7を成形した。
この成形では、真空ポンプにて、真空チャンバー2内の圧力を0.67Paまで減圧した後、純粋な窒素ガスを圧力110kPaまで充填させた後、400℃/hrの昇温速度で、塊状の石英ガラス7の頂部7aに相当する部分のモールド8の温度が1620℃、底部7bに相当する部分のモールド8の温度が1640℃で、分布の幅が20℃となるように制御して昇温し、その後、40分間保持した。
このとき、モールド8の温度は温度センサとして二色温度計により測定した。
その後、シリンダロッド14により、初期荷重を0.5ton、プレス速度を1mm/secにて天板13を押圧し、インゴットの成形を行った。プレス荷重が15tonとなった時点で加圧を終了し、冷却した。
得られた石英ガラス7の成形体の形状を観察したところ、石英ガラス7の頂部7a及び底部7bとも、モールド8の中空部6の形状に沿った形状が得られ、成形体のエッジ部分及びコーナ部分に肉眼で判別可能なR形状は認められなかった。また、不純物による汚染、屈折率均質性の低下を抑制することができた。
[実施例2]
図1に示すような成形装置を用い、頂部7aに相当する部分のモールド8の温度が1600℃、底部7bに相当する部分のモールド8の温度が1650℃で、分布の幅が50℃となるように昇温した他は、実施例1と同様にして板状体の石英ガラス7を成形した。
得られた石英ガラス7の成形体の形状を観察したところ、石英ガラス7の頂部7a及び底部7bとも、モールド8の中空部6の形状に沿った形状が得られ、成形体のエッジ部分及びコーナ部分に肉眼で判別可能なR形状は認められなかった。また、不純物による汚染、屈折率均質性の低下を抑制することができた。
[実施例3]
頂部7aに相当する部分のモールド8の温度を1550℃、底部7bに相当する部分のモールド8の温度を1650℃、分布の幅を100℃とした他は、実施例1と同様にして板状体の石英ガラス7を成形した。
得られた石英ガラス7の成形体の形状を観察したところ、石英ガラス7の頂部7a及び底部7bとも、モールド8の中空部6の形状に沿った形状が得られ、成形体のエッジ部分及びコーナ部分に肉眼で判別可能なR形状は認められなかった。但し、成形前に比べて若干の不純物の混入が認められた。また、屈折率の均質性について僅かな悪化が認められた。
[実施例4]
頂部7aに相当する部分のモールド8の温度を1600℃、底部7bに相当する部分のモールド8の温度を1604℃、分布の幅を4℃とした他は、実施例1と同様にして板状体の石英ガラス7を成形した。
得られた石英ガラス7の成形体の形状を観察したところ、石英ガラス7の頂部7a及び底部7bとも、モールド8の中空部6の形状にほぼ沿った形状が得られたが、成形体のエッジ部分及びコーナ部分に肉眼で判別可能な若干のR形状が認められた。
[比較例1]
頂部7aに相当する部分のモールド8の温度を1600℃、底部7bに相当する部分のモールド8の温度を1600℃として、底部7b側の温度を上げることなく、分布の幅をなくした他は、実施例1と同様にして板状体の石英ガラス7を成形した。
得られた石英ガラス7の成形体の形状を観察したところ、石英ガラス7の底部7bにおいて、石英ガラス7がモールド8の隅まで流動しなかったため、成形体のエッジ部分及びコーナ部分が大きなR形状となっており、その曲率半径は5mm以上であった。
以上のように、底部7bに相当する部分のモールド8の温度を、頂部7aに相当する部分のモールド8の温度より高くしていない比較例1にあっては、石英ガラス底部7bの角の部分がR形状となっていたが、上記各実施例のように、底部7bに相当する部分のモールド8の温度を、頂部7aに相当する部分のモールド8の温度より高くしたものにあっては、石英ガラス7の頂部7a及び底部7bともモールド8の中空部6に沿った所定形状に成形されていた。
そして、その所定の効果を奏する各実施例の中でも、温度分布の幅を5℃以上50℃以下とした実施例1,2にあっては、他の実施例と比較してもより精度良く所定の形状に形成できると共に、不純物による汚染、屈折率均質性の低下を抑制することができた。
この発明の実施の形態の成形装置の一部を示す概略縦断面図である。 この発明の実施の形態のモールドの一部を示す概略縦断面図である。
符号の説明
1 成形装置
2 真空チャンバー
3 断熱材
4 側面カーボンヒータ(加熱手段)
5 底面カーボンヒータ(加熱手段)
6 中空部
7 石英ガラス
8 モールド
9 底板
10 受板
11 底部
12 側壁部
13 天板
14 シリンダロッド

Claims (4)

  1. 石英ガラス塊をモールド内に収容して加熱し、加圧部を移動させることにより、前記石英ガラス塊を側壁部との間で加圧して所定形状に成形する方法において、
    前記石英ガラス塊の温度分布を底部側が側面側より高温となるように制御した状態で、前記加圧部により加圧することを特徴とする石英ガラスの成形方法。
  2. 前記石英ガラス塊の底部側と頂部側との間の温度分布の幅が、5℃以上50℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の石英ガラスの成形方法。
  3. 石英ガラス塊を収容可能な中空部を有するモールドと、該中空部に移動可能に配置された加圧部と、前記中空部に収容された前記石英ガラス塊を加熱する加熱手段とを備え、前記石英ガラス塊を前記加熱手段で加熱しつつ、前記加圧部を前記モールドの底部側に移動させることにより、該石英ガラス塊を加圧して所定形状に成形する装置であって、
    前記加熱手段は、前記石英ガラス塊の底部側を側面側より高温となるように加熱するものであることを特徴とする石英ガラスの成形装置。
  4. 前記加熱手段は、前記モールドの側面側と前記モールドの底部側に配置され、それぞれ発熱量を独立して調整可能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の石英ガラスの成形装置。
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