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JP2006162365A - 水素ガス検知センサ - Google Patents

水素ガス検知センサ Download PDF

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JP2006162365A
JP2006162365A JP2004352439A JP2004352439A JP2006162365A JP 2006162365 A JP2006162365 A JP 2006162365A JP 2004352439 A JP2004352439 A JP 2004352439A JP 2004352439 A JP2004352439 A JP 2004352439A JP 2006162365 A JP2006162365 A JP 2006162365A
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JP2004352439A
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English (en)
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Shinji Okazaki
慎司 岡崎
Takeshi Hatayama
健 畑山
Koichi Hiranaka
弘一 平中
Osamu Yamada
修 山田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】触媒の耐被毒性を向上させ、湿度依存性を除去し、且つ高速応答性が可能な水素ガス検知センサを提供する。
【解決手段】水素ガスを検知する水素ガス検知センサであって、電気的に絶縁性を有する基板1と、基板1上に積層される水素ガスを解離して水素ガスを検知する検知膜3と、基板1又は検知膜3のいずれかに接する一対の電極2と、検知膜3を所定の温度に加熱する絶縁基板1側に配置される加熱手段4とを備え、検知膜3は水素ガスを吸着してプロトン(H+)と電子(e)に解離する作用を有する触媒と当該作用で生じたプロトン(H+)と電子(e)との反応によって導電率が増加する金属酸化物からなることで、触媒の耐被毒性を向上させ、湿度依存性を除去し、且つ高速応答性を可能とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、触媒を金属酸化物に分散担持した検知膜を用いた水素ガス検知センサに関し、触媒で水素ガスを解離して発生されるプロトン(H+)と電子(e)との反応によって、金属酸化物が還元されて電気抵抗が変化する特性を利用した水素ガス検知センサに関するものであり、特に、安全上水素ガスを含むガス漏洩の監視が必要な容器,配管、自動車、燃料電池、水素燃料改質器等に設置する水素ガス検知センサに関する。
近年、地球環境保護や化石燃料の枯渇防止の観点から、クリーンかつ循環可能なエネルギーの活用が望まれており、その代用として、水素ガスが注目を浴びている。水素ガスにおいては、潜在的に豊富な燃料であり、環境負荷が少ないといった利点がある反面、爆発性が高い(爆発限界濃度が4%から75%と広い)、危険なガスであることが知られている。将来的に水素ガスをエネルギー源として普及させるには、システムを安心して利用するための安全対策が必要不可欠である。そのため、高速応答性を有し、高感度で、かつ信頼性に優れた水素ガス検知センサが望まれている。
現在、水素ガス検知センサとしては接触燃焼方式、半導体方式、固体電解質方式、光検知方式などがあり、特に、金属酸化物を用いた半導体方式が代表的である。
従来の半導体方式の水素ガス検知センサの中には、基板上に2つの電極を設け、前記電極にまたがって検知層である三酸化タングステン(WO3)を設け、さらにその上に触媒層である白金(Pt)もしくはパラジウム(Pd)を形成した水素ガス検知センサ(例えば、特許文献1参照。)や、三酸化タングステン(WO3)を主成分とする検知膜と、この検知層の表面に配置された電極と、前記検知膜の表面に設けた水素ガスを解離する触媒層とを備え、さらに前記検知層を加熱し、雰囲気の温度の低下における感度低下を防ぐためにヒータを設けた検知層と触媒層が積層された積層型水素ガス検知センサが知れている。(例えば、特許文献2参照。)
また、絶縁基板上に白金(Pt)触媒を三酸化タングステン(WO3)に分散担持した検知膜を形成し、前記三酸化タングステン(WO3)上に白金(Pt)により電極を作成した白金分散型酸化タングステンの水素ガス検知センサの研究もなされている。(例えば、非特許文献1参照。)
これらの水素ガス検知センサは、触媒で水素ガスをプロトン(H+)と電子(e)に解離し、前記触媒で発生したプロトン(H+)、電子(e)と三酸化タングステン(WO3)との反応でタングステンブロンズが形成され、これに伴って検知膜の導電率が変化し、前記導電率を検出することで、水素ガスの検知を行うものである。
特開昭60−211348号公報 特開2003−240746号公報 山本奈々子、外3名、「Pt/WO3膜を用いた常温型水素センサの検知特性と最適化」、Chemical Sensors、電気化学会 化学センサ研究会、Vol.18,Supplement A(2002)
しかしながら、上記の水素ガス検知センサでは以下のような課題がある。
検知膜と触媒膜が積層されたセンサにおいては、触媒膜にパラジウム(Pd)を用いた場合、水素曝露を繰り返すとパラジウム(Pd)膜にクラックが入る等、その性状が不可逆的に変化し、センサ特性が劣化するという問題がある。また、触媒膜に白金(Pt)を用いた場合、白金(Pt)が一酸化炭素(CO)と強く結合する性質があるため、雰囲気ガス中に一酸化炭素(CO)が存在すると、白金(Pt)の表面が一酸化炭素(CO)によって被毒されてしまい、水素ガスをプロトン(H+)と電子(e)に解離出来なくなり、水素ガスの検出が出来なくなるという問題がある。
また、白金分散型酸化タングステンにおいては、水素ガス検知センサの設置雰囲気の湿度の影響を大きく受け、水素濃度を一定にして湿度のみを変えた場合、低湿度のとき導電率が高く、高湿度のとき導電率が低くなるという湿度依存性の問題がある。また、湿度センサなどを設置し、設置雰囲気の湿度を検知し、その結果をもとに補正を行うことも可能だが、センサの小型化の妨げとなる他、コスト高にもつながってしまう。
さらに、一般的に水素ガスを検知する応答時間は安全性の確保のため高速応答性である必要があるが、応答時間が非常に遅いといった問題もある。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、触媒の耐被毒性を向上させ、湿度依存性を除去し、且つ高速応答性を可能とした水素ガス検知センサを提供することを目的とする。
従来の課題を解決するために、本発明の水素ガス検知センサは、水素ガスを検知する水素ガス検知センサであって、電気的に絶縁性を有する基板と、前記基板に積層される水素ガスを解離して当該水素ガスを検知する検知膜と、雰囲気ガスに暴露されない構造で前記基板又は検知膜に接して形成される電気的に導電性を有する一対の電極と、を備え、前記検知膜は、水素ガスを吸着してプロトン(H+)と電子(e)に解離する作用を有する触媒と当該作用で生じたプロトン(H+)と電子(e)との反応によって導電率が増加する金属酸化物からなり、前記触媒は前記検知膜を構成する金属酸化物の粒子より径の小さい粒子を前記金属酸化物の粒子上に分散担持する粒子構造を有することを特徴としたものである。
また、本発明の水素ガス検知センサは、水素ガスを検知する水素ガス検知センサであって、電気的に絶縁性を有する基板と、前記基板上に積層される水素ガスを検出する検知膜と、前記検知膜の導電性を測定するため前記検知膜に接して形成されると共に水素ガスや炭化水素系ガスや一酸化炭素ガスなどの還元性ガスに対して触媒活性を有さない金属からなる電極と、を備え、前記検知膜は、水素ガスを吸着してプロトン(H+)と電子(e)に解離する作用を有する触媒と、当該作用で生じたプロトン(H+)と電子(e)との反応によって導電率が増加する金属酸化物からなり、前記触媒は前記検知膜を構成する金属酸化物の粒子より径の小さい粒子を前記金属酸化物の粒子上に分散担持する粒子構造を有することを特徴としたものである。
また、本発明の水素ガス検知センサは、水素ガスを検知する水素ガス検知センサであって、電気的に絶縁性を有する基板と、前記基板に積層される水素ガスを解離して当該水素ガスを検知する検知膜と、雰囲気ガスに暴露されない構造で前記基板又は検知膜に接して形成される電気的に導電性を有する一対の電極と、を備え、前記検知膜は、水素ガスを吸着してプロトン(H+)と電子(e)に解離する作用を有する触媒と当該作用で生じたプロトン(H+)と電子(e)との反応によって導電率が増加する金属酸化物からなり、前記検知膜を所定の温度に加熱する加熱手段を備えることを特徴としたものである。
また、本発明の水素ガス検知センサは、水素ガスを検知する水素ガス検知センサであって、電気的に絶縁性を有する基板と、前記基板上に積層される水素ガスを検出する検知膜と、前記検知膜の導電性を測定するため前記検知膜に接して形成されると共に水素ガスや炭化水素系ガスや一酸化炭素ガスなどの還元性ガスに対して触媒活性を有さない金属からなる電極と、を備え、前記検知膜は、水素ガスを吸着してプロトン(H+)と電子(e)に解離する作用を有する触媒と、当該作用で生じたプロトン(H+)と電子(e)との反応によって導電率が増加する金属酸化物からなり、前記検知膜を所定の温度に加熱する加熱手段を備えることを特徴としたものである。
また、本発明の水素ガス検知センサは、水素ガスを検知する水素ガス検知センサであって、電気的に絶縁性を有する基板と、前記基板に積層される水素ガスを解離して当該水素ガスを検知する検知膜と、前記基板又は検知膜のいずれかの一に接して形成される電気的に導電性を有する一対の電極と、を備え、前記検知膜は、水素ガスを吸着してプロトン(H+)と電子(e)に解離する作用を有する触媒と当該作用で生じたプロトン(H+)と電子(e)との反応によって導電率が増加する金属酸化物からなり、前記検知膜を500Cから1500C所定の温度に加熱する加熱手段を備えることを特徴としたものである。
本発明の水素ガス検知センサによれば、水素ガスを検知する水素ガス検知センサであって、電気的に絶縁性を有する基板と、電気的に導電性を有する雰囲気ガスに暴露されない構造である一対の電極と、水素ガスを解離し、検知する検知膜とを備え、前記検知膜は水素ガスを吸着して最終的にプロトン(H+)と電子(e)に解離する作用を有する触媒と前記作用で生じたプロトン(H+)と電子(e)との反応によって導電率が増加する金属酸化物からなり、前記触媒は前記検知膜を構成する金属酸化物の粒子より径の小さい粒子を前記金属酸化物の粒子上に分散担持する粒子構造を有することにより、一酸化炭素ガスに水素ガス検知センサが暴露されても、水素ガス感度の劣化がない耐被毒性の優れた水素ガス検知センサを実現することができる。
また、本発明の水素ガス検知センサによれば、水素ガスを検知する水素ガス検知センサであって、電気的に絶縁性を有する基板と、電気的に導電性を有する雰囲気ガスに暴露されない構造である一対の電極と、水素ガスを解離し、検知する検知膜とを備え、前記検知膜は水素ガスを吸着して最終的にプロトン(H+)と電子(e)に解離する作用を有する触媒と前記作用で生じたプロトン(H+)と電子(e)との反応によって導電率が増加する金属酸化物からなり、前記検知膜を所定の温度に加熱する加熱手段を備えることによって、水素ガス検知センサの設置雰囲気における湿度依存性の影響を受けなくなり、且つ、高速応答性を可能とすることができる。
以下に、本発明の水素ガス検知センサの実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
実施例1においては、本発明における水素ガス検知センサの構造、材料、動作原理、作成方法について述べるとともに、本発明の水素ガス検知センサを用いて耐被毒性、湿度依存性、応答性について評価した結果を述べる。
水素ガス検知センサの構造について図1から図5を用いて説明する。
本発明の水素ガス検知センサの主な構成要素としては、電気的に絶縁性を有する基板1と、電気的に導電性を有する電極2と、水素ガスを吸着して最終的にプロトン(H+)と電子(e)に解離する作用を有する触媒と前記作用で生じたプロトン(H+)と電子(e)との反応によって導電率が増加する金属酸化物よりなる検知膜3から構成されている。実際には、図1に示すように、電気的に絶縁性を有する基板1と、前記同一基板1上に設けられた一対の電極2と、前記電極2を覆うように形成された検知膜3とで構成されており、電極2に用いられる金属は水素ガス検知センサの使用上350℃以上の耐熱性を有する金属を用いる必要があり、このような金属は、水素ガスや炭化水素系ガスや一酸化炭素ガスなどの還元性ガスに対して活性を有する。したがって水素ガスに対する選択性を有し、再現性の高い水素ガス検知センサを実現するためには、電極2は雰囲気ガスに暴露されない構造である必要がある。また、このほかの構造として、図2に示すように、電気的に絶縁性を有する基板1上に検知膜3を設け、前記検知膜3上に水素ガスに対して触媒活性の少ない一対の電極を形成しても良い。
あるいは、図2に示すように、検知膜3上にガスに活性のある金属触媒からなる電極2が使用される場合には、図3に示すように、電極2が雰囲気ガスに直接暴露されず、かつセンサの被毒をもたらすような還元性ガスを透過させない保護膜9で覆われていれば良い。なお電極2がガスに不活性な場合は、保護膜9は設けても設けなくても構わない。
加熱手段4を有する場合については、図4及び図5に示すように、図1及び図2の構造の水素ガス検知センサにおいて電極2と検知膜3が積層されていない基板1の面に、加熱手段4を形成させている。また、図6に示すように、電気的に絶縁性を有する基板1上に加熱手段4を設け、加熱手段4を覆うように、絶縁膜5を形成し、前記絶縁膜5上に一対の電極を設け、前記電極2を覆うように検知膜3を形成しても良い。
また、加熱手段4であるヒータを図6と類似の構成で、電極2を検知膜3の上に形成する構成でもよい。即ち、図6と同様に電気的に絶縁性を有する基材1上に加熱手段4を設け、加熱手段4を覆うように、絶縁膜5を形成し、絶縁膜5上に検知膜3を形成し、検知膜3上に一対の電極2を形成しても良い(図示せず)。構造としては、以上の構造に限られるものではない。更に、図6に類似であるが、図7に示すように、加熱手段4を検知膜3が積層されていない側の絶縁性基板1上に形成し、更に加熱手段4を絶縁層5で覆う構造でもよい。
次に検知膜の構造を説明する。図8において、検知膜3は粒径15nmから100nmの粒子金属酸化物18の集合体で構成され、隙間を有する。隙間は、検知膜3作成時において熱処理する際に、後述の金属酸化物18の合成材料であるゾルゲル溶液に含まれる水やアルコールの溶媒成分が蒸発することで形成される。金属酸化物18の集合体の隙間は、ガスの吸着に関係し、隙間が多いほど水素ガスの吸着面積が多くなり、水素ガス感度は向上する。金属酸化物18の表面には、粒径1nm〜35nmの触媒19が分散担持されている。分散担持とは図8に示すように金属酸化物18中に触媒19が粒子となって散らばって存在し、その中の金属酸化物18と触媒19が吸着された状態を示している。
金属酸化物18粒子に吸着している、触媒19粒子は、金属酸化物18粒子径より 、触媒19粒子径が小さい方が好ましく、触媒19は金属酸化物18の粒子の表面に露出する面積が広いほど、水素ガスの吸着解離作用が大きくなり、プロトン(H+)生成量が多くなる。図8では、金属酸化物18の粒子表面に複数の触媒19が存在するように示されているが、金属酸化物18の粒子表面の触媒19の個数を限定するものではない。
次に水素ガス検知センサが構成される材料について説明する。
基板1は、絶縁性を有するものであれば如何なる材質でも良いが、検知膜3の焼結時の加熱温度が350℃以上であるため、耐熱性の高い材料である必要がある。好ましくは、石英(SiO2)、表面に絶縁処理された(例えば、酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(Si34)、窒化アルミ(AlN)、アルミナ(Al23)またはこれらの複合膜が形成施された)シリコン基板(SiO2)、窒化アルミ(AlN)、アルミナ(Al23)などを用いることができる。
次に電極2は、図1、図4、図6、図7に示すように、基板1上または絶縁膜5と検知膜3の間に電極2が形成されている構造であれば電極2は雰囲気ガスに暴露されないので、電気的な導電性があり、検知膜3の焼結温度である約350℃以上で安定である材料を用いることができる。好ましくは、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、銀(Ag)、タンタル(Ta)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)白金(Pt)、金(Au)などの金属及び合金や炭素(C)などを用いることが可能である。
また、図2、図5に示すように、電極2が検知膜3上に形成され、雰囲気ガスに曝される場合、電気的な導電性があり、検知膜5の焼結温度である約350℃以上で安定し、且つ、電極2自体が酸化しにくく、雰囲気ガス中の水素ガスに不活性な金属であれば用いることが出来る。好ましくは、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)が用いられる。また、炭化水素系ガスや一酸化炭素ガスなどの還元性ガスに不活性な金属としては、銀(Ag)を用いることが出来る。また、電極2が炭化水素系ガスや一酸化炭素ガスなどの還元性ガスに活性な場合には図3に示したように電極2が雰囲気ガスに直接暴露しないように保護膜9を設ければ活性な金属でも用いることができる。
次に検知膜3は水素ガスを吸着して最終的にプロトン(H+)と電子(e)に解離する作用を有する触媒と前記作用で生じたプロトン(H+)と電子(e)との反応によって導電率が増加する金属酸化物に分散担持してなるものであって、検知膜3中の触媒材料としては、水素ガスを吸着しプロトン(H+)と電子(e)に解離するものであればよく、好ましくは、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)を用いることができる。また、検知膜3中の金属酸化物材料としては、触媒によって解離されたプロトン(H+)と電子(e)によって導電率が増加する材料であれば如何な材料でもよい。好ましくは、プロトン(H+)と電子(e)が注入されることにより、不定比化合物を形成し、導電率が増加する金属酸化物である三酸化モリブデン(MnO3)、三酸化タングステン(WO3)、二酸化チタン(TiO2)、五酸化バナジウム(V25)、酸化ニッケル(NiO2)、水酸化イリジウム(Ir(OH)n)などを用いることが可能である。
次に、加熱手段4としては、直接加熱を行う方法や外部から間接的に加熱を行う方法などを用いることが可能であり、図4から図7に記した加熱方法は、直接加熱を行う方法の実施例であり、具体的には薄膜を用いたヒータである。本発明はこれに限られるものではなく、市販されているセラミックヒータなどを検知膜が積層されていない側の前記絶縁性基板の上に固定して用いても良い(図示せず)。
また、図4から図6に示すように、加熱手段4としてヒータを用いた場合、検知膜3を常温から350℃以下に加熱できればよく、図4及び図5に示すように、加熱手段4であるヒータが雰囲気ガスに暴露される場合、酸化されにくい材料を用いることが好ましい。具体的には、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)などの金属及びこれらを含む合金を用いることが出来る。また、上記とは別に、図6及び図7に示すように、ヒータを絶縁膜5で覆うことによって、ヒータの酸化防止を行い、酸化しやすいヒータ材料も使用可能となる。絶縁膜5材料としては、二酸化ケイ素(SiO2)、窒化珪素(Si34)、窒化アルミ(AlN)、アルミナ(Al23)などを用いることが出来る。
また、図3に示すように、電極2の保護膜12は二酸化ケイ素(SiO2)、窒化珪素(Si34)、窒化アルミ(AlN)、アルミナ(Al23)など無機膜または、エポキシ、ポリイミド、ポリフッ化エチレンなど耐熱性有機膜、あるいはこれらを含む絶縁性の保護膜で且つ、ガス透過性が低い膜であれば良い。
本発明の水素ガス検知センサの動作原理について説明する。
動作原理としては、雰囲気ガス中に水素ガスが存在すると、はじめに、触媒粒子上に水素ガスが解離吸着し、次式に示すように、吸着水素原子(Had)となる。
2 → 2Had
この吸着水素原子は、次式に示すように、スピルオーバーによって触媒粒子から検知膜3の主成分である金属酸化物上に拡散するとともに、最終的にプロトン(H+)と電子(e)となって酸化物内に注入される。
ad → H+ + e-
XH+ + Xe- + Myz → Hxyz (M:金属)
前記検知膜3の主成分である金属酸化物(Myz)はほぼ絶縁体であり、水素が存在しない雰囲気では、検知膜3は電気的に高い抵抗を有する。一方、水素存在下で上記反応が起こり、良導体である不定比化合物(Hxyz)が生成すると、検知膜3の導電率は高くなる。
一方、水素が存在しない大気雰囲気に戻れば、次式に示すように、大気中の酸素ガスによって不定比化合物(Hxyz)が酸化され、金属酸化物(Myz)が再生する。これに伴って検知膜3の導電率は低くなり、もとの絶縁性の状態に復帰する。
xyz + (X/4) O2 → Myz + (X/2)H2
以上のような動作原理によって、雰囲気ガスに含まれる水素ガス濃度に応じて変化する検知膜3の導電率を測定することによって水素ガスの検出が可能となる。
電極2の形成方法としては、印刷法、蒸着法等を用いることが可能である。今回は、スパッタ蒸着法を用いて電極の形成を行った。電極2の形状は、成膜後にフォトリソグラフィーによってパターン形成後、イオンミリングや乾式エッチングなどの物理エッチングや、また化学エッチングで形成できる。あるいは、成膜前に所望のパターン形成するリフトオフを用いることもできる。あるいは、成膜時にメタルマスクを装着し、メタルマスクを介して成膜することもできる。あるいは、上記金属を含む金属ペーストを用いて印刷法やインクジェット法でパターン形成後、所定の加熱処理によりパターン形成することができる。今回は、任意の電極形状のメタルマスクを用いて、任意の形状を得ている。電極2の膜厚は、スパッタ時間とスパッタ電力で調整を行い、100nmから1000nmとした。
次に、検知膜3の形成方法としては、触媒を金属酸化物に分散担持してなるものであって、この様な構造が形成できる形成方法であれば如何なる方法でも良い。例えば蒸着法、浸漬法、ゾルゲル法等が上げられる。今回はゾルゲル法を用いて金属酸化物を形成させるための前駆体となる金属酸塩(一例としてナトリウム塩を挙げる)水溶液を陽イオン交換樹脂により、ナトリウムイオン(Na+)とプロトン(H+)を交換させたゾルゲル溶液を作成し、そこに、触媒前駆体である金属錯塩を純水に溶解させた溶液を加えて均一に分散混合し、この混合したゾルゲル溶液を、検知膜3を形成する面に塗布した。その後、塗布した膜を焼成して形成を行った。また、塗布方法としては、スピンコート法、ディップコート法、ディスペンス法などを用いることが可能である。
また、加熱手段4であるヒータの形成方法としては、印刷法、蒸着法等を用いることが可能である。今回はスクリーン印刷法を用いて基板1上に加熱手段4のヒータパターンを形成し、その後、前記基板1に形成した加熱手段4のヒータ4パターンを室温で十分乾燥させた後、電気炉にて高温で1時間焼成を行った。膜厚としては、0.5μmから500μmであれば良い。
以下に本発明における水素ガス検知センサを用いた耐被毒性の実験結果を示す。
今回、実験に使用した、水素ガス検知センサを図1に示す。水素ガス検知センサについては以下のよう作成した。
基板1として石英(SiO2)基板1を用いた。基板1のサイズとしては、縦10mm、横30mm、厚さ1mmの基板1を使用した。また、基板1は、中性洗剤(商品名:シュンマ)を用いて超音波洗浄を行い、純水にて数回リンスを行い、その後、沸騰させたイソプロピルアルコール(IPA)に浸漬し洗浄を行った。
次に、基板1の一方の面に、スパッタ蒸着法を用いて一対の金(Au)電極2を形成した。電極2は、電極間距離が0.5mm、電極長さが39mmの櫛型電極をメタルマスクにて作成した。電極2の膜厚は100nmとした。
次に、検知膜3については、一対の電極2を覆うように、触媒を白金(Pt)とし、金属酸化物を酸化タングステン(WO3)として、白金分散型酸化タングステンである検知膜3を形成した。形成方法としては、ゾルゲル法を用いた。具体的には、まず、タングステン酸ナトリウム二水和物(Na2WO4・2H2O:純正科学株式会社)41.2gをメスフラスコに取り、純水を加えて250mLに調製し、0.5mol/Lの無色透明のタングステン酸ナトリウム(Na2WO4)水溶液を得た。次に、陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR120B Na:オルガノ株式会社)をカラム塔に充填し、タングステン酸ナトリウム(Na2WO4)水溶液を通過させ、タングステン酸ナトリウム(Na2WO4)水溶液のナトリウムイオン(Na+)をプロトン(H+)に交換し、薄黄色のタングステン酸(H2WO4)水溶液を得た。タングステン酸(H2WO4)水溶液13mLに触媒金属であるヘキサクロロ白金酸(H2PtCl6・6H2O:和光純薬工業株式会社)を純水に、0.5mol/L溶解させた水溶液を4mLと、エタノールを8mL加えて均一に分散混合し、白金分散型酸化タングステンのゾルゲル溶液を合成した。上記ゾルゲル溶液を電極2を設けた基板1の一面を覆うように一様に滴下し、スピンコータを用いて均一なゾルゲル溶液の塗布を行った。その後、室温にて1時間乾燥させた後、電気炉を用いて200℃で1時間仮焼成した後、さらに、500℃で1時間焼成してから室温に冷却した。このときの検知膜3の膜厚は250nmであった。
検知膜3の導電率測定方法としては、電極2から導電率測定用リード線6を接続させ、LCRメータ(Agilent Technologies 製品番号:4263B)8を接続し計測を行った。今回はLCRメータ8によって、電圧1V、周波数1kHzの高周波を与えて検知膜3の導電率の測定を行った。
次に、実験設備として以下のような設備を用いて実験をおこなった。
上記水素ガス検知センサを図9に示すように密閉された容器11に設置する。この容器11にはガス導入口12とガス排出口13を有しており、ガス導入口12から、水素ガスボン15と圧縮空気ボンベ16と一酸化炭素ガスボンベが接続されている。また、各ボンベから導入されるガスは加湿器14により任意の湿度に調整を行ってから容器内に流入するように配管されている。
最初に水素ガス検知センサの耐被毒性の実験結果を図10に示す。
図1に示す構造の水素ガス検知センサの耐被毒性を明確化するために、比較として、図13に示す、検知層21に三酸化タングステン(WO3)と検知層22に白金(Pt)を用いた従来型の積層型水素ガス検知センサを準備し、比較を行った。実験結果を図10に示す。
測定条件は、図9に示すように、室温に保持された容器11にそれぞれの水素ガス検知センサ20を設置し、一酸化炭素ガスボンベから100vol.%の純一酸化炭素ガスをガス導入口12から導入させ、それぞれの水素ガス検知センサを上記雰囲気にて12時間暴露し、その後、一酸化炭素を排気後、水素ガス濃度1vol.%の空気希釈ガスに曝露したときの導電率を測定した。図13の縦軸は、一酸化炭素雰囲気に暴露する前の出力を基準として、一酸化炭素に暴露後、水素ガス濃度1vol.%にさらした時の導電率の減少率を表す。
図10において、従来型である積層型水素ガス検知センサは、一酸化炭素(CO)に暴露することで、暴露前の導電率と比較して導電率が80%減少しているが、本発明の水素センサは、暴露前と暴露後とも導電率は変化していないことを確認できた。
耐被毒性のメカニズムを調べるために、本発明の水素ガス検知センサの検知膜3を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察した。SEMによる観察の結果、検知膜3は酸化タングステン(WO3)の粒子の集合体であることが確認され、三酸化タングステン(WO3)粒子中に白金(Pt)触媒が粒子となって散らばって存在し、三酸化タングステン(WO3)粒子に白金(Pt)触媒粒子が吸着していた。酸化タングステン(WO3)粒子の粒子径をSEMによる約100個の粒子径度数分布より算出した結果、三酸化タングステン(WO3)粒子の粒子径は15nmから100nmであった。また、同様に白金(Pt)触媒の粒子径は1nmから35nmであった。
また、三酸化タングステン(WO3)粒子に吸着している、白金(Pt)触媒粒子は、三酸化タングステン(WO3)粒子径より 、白金(Pt)触媒粒子径が小さい物が吸着していた。
耐被毒性のメカニズムとしては、以下のように推測している。酸化タングステン(WO3)粒子が焼結した検知膜3は、緻密な孔を有する多孔性の膜となっており、これが一種の分子ふるい的効果を有するものと考えられる。従って、水素より大きな分子サイズの一酸化炭素ガスは検知膜3の内部まで到達できないため、膜内部の白金触媒が被毒を受けないものと考えられる。
以上のように、本発明の水素ガス検知センサを用いることによって、耐被毒性に強い水素ガス検知センサを作成することが出来る。
次に、本発明における水素ガス検知センサの湿度依存性の実験について説明する。
今回、実験に使用した、水素ガス検知センサを図4に示す。図4に示す水素ガス検知センサについては以下のようにして作成を行った。
基板1、電極2、検知膜3については、耐被毒性の実験と同様に形成した。
また、加熱手段4であるヒータとしては、基板1の一方の面に白金(Pt)にてヒータを作成した。作成方法としては、白金(Pt)ペーストを使用し、スクリーン印刷にてヒータパターンを形成した。その後、前記ヒータパターンを室温で十分乾燥させた後、電気炉にて約900℃で1時間焼成した。ヒータである白金(Pt)の膜厚は100μmであった。
そして、ヒータの温度制御方法として、ヒータパターンから加熱手段用リード線7を接続させ、直流電源10によって検知膜3の温度制御を行った。温度制御については、予めヒータの電流と電圧の値と検知膜3表面の温度を熱電対にて測定し、温度校正曲線を準備し、任意の温度を得た。
また、検知膜3の導電率測定方法としては、耐被毒性の実験と同様に、電極2から導電率測定用リード線6を接続させ、LCRメータ(Agilent Technologies 製品番号:4263B)8を接続し、電圧1V、周波数1kHzの交流信号を与えて検知膜3の導電率の測定を行った。
また、実験設備としては、耐被毒性の実験と同様に、図9に示す設備を用いた。
図4に示す構造の水素ガス検知センサを用いて、ヒータの温度を変化させて、高湿度及び低湿度時の導電率の測定を行い湿度依存性の実験結果を図11に示す。
測定は次のように行った。検知膜3の表面温度を常温(20℃)、50℃、80℃、120℃、150℃、200℃、250℃、300℃、350℃に設定し、湿度を低湿度(20%以下)と高湿度(75%以上)とした水素ガス濃度1vol.%の空気希釈ガスをガス導入口12から導入して検知膜3の導電率を測定した。
図11より、ヒータに電圧を加えていない場合、常温時(20℃)においては、低湿度の導電率は高い値を示しているのに対して、高湿度の導電率は低い値を示した。しかし、ヒータに電圧を印加するにつれ、検知膜3の表面温度は上昇し、検知膜3の表面温度が上昇するにつれ、高湿度時と低湿度時の導電率の差が小さくなり、50℃以上にすることで、同等の導電率を示すようになる。また、上限の加熱温度としては、検知膜3の温度を高くすると、炭化水素系ガスや一酸化炭素ガスなどの還元性ガスにも応答するようになり、誤検知の原因となる。そのため、水素ガス検知センサとして炭化水素系ガスや一酸化炭素ガスなどの還元性ガスに対する水素ガスの選択性を3倍以上に向上させる必要があり、加熱温度は350℃以下であることが好ましい。以上のように、ヒータを50℃から350℃に加熱することによって、水素ガス検知センサの設置雰囲気に置ける湿度依存性の影響を受けることなく測定を可能とした。また、さらに炭化水素系ガスや一酸化炭素ガスなどの還元性ガスに対する水素ガスの選択性を10倍以上向上させるためには、50℃から150℃であることが好ましい。
また、一般に白金(Pt)触媒においては、触媒温度150℃以下の場合、一酸化炭素により被毒するが、触媒温度を150℃以上にした場合、一酸化炭素を白金(Pt)触媒上で酸化させ二酸化炭素として排出するため、被毒を回避することが可能である。しかしながら、本発明に示すような、検知膜3を用いることによって150℃以下でも被毒しない水素ガス検知センサを可能にする。
また、白金分散型酸化タングステンの触媒であるヘキサクロロ白金酸(H2PtCl6・6H2O:和光純薬工業株式会社)を純水に、0.1mol/L溶解させた水溶液を用いても導電率のレベルは変わるものの50℃以上で加熱することによって湿度依存性は除去される結果が得られた。
本発明における水素ガス検知センサでは、まず、白金(Pt)粒子の触媒上で水素ガスの解離吸着とスピルオーバーが起こり、これに伴って生成したプロトン(H+)と電子(e)が検知膜3の主成分である三酸化タングステン(WO3)と反応してタングステンブロンズ(HxWO3)を形成する反応が生じている。この反応が雰囲気ガスの湿度に強く依存するのは、上記反応過程の律速段階に水分子が深く関与していることを示しており、水分子が三酸化タングステン(WO3)へ吸着することによって生じる表面水酸基が反応活性点として作用しているものと推測される。この場合、表面水酸基の三酸化タングステン(WO3)上における被覆率が反応速度に大きな影響を及ぼすことになるが、検知膜3の温度が50℃以上になると、被覆率が飽和するため、湿度依存性がなくなるものと考えられる。
次に、本発明における水素ガス検知センサの応答性の実験について説明する。
今回、実験に使用した水素ガス検知センサは、湿度依存性の実験と同様のもの使用した。
図4に示す構造の水素ガス検知センサを用いて、ヒータの温度を変化させたときの、高湿度及び低湿度の応答時間の測定を行った。その実験結果を図12に示す。
測定は次のように行った。検知膜3の表面温度を常温(20℃)、50℃、80℃、120℃、150℃、200℃、250℃、300℃、350℃に設定し、湿度を低湿度(20%以下)と高湿度(75%以上)とした水素ガス濃度1vol.%の空気希釈ガスをガス導入口12から導入させた。そのとき、水素ガスを導入してから導電率が安定するまでの時間を応答時間とし、その応答時間の測定を行った。
図12より、ヒータに電圧を加えていない場合、常温時(20℃)においては、低湿度及び高湿度ともに応答時間は、1000秒以上と非常に応答性が遅いことが分かる。しかしながら、ヒータ4に電圧を印加するにつれ、検知膜3の表面温度は上昇し、三酸化タングステン(WO3)、プロトン(H+)及び電子(e)が反応してタングステンブロンズを生成する速度が増加することで、高湿度時と低湿度時ともに応答速度が速くなる。検知膜3の表面温度を50度以上にすることで、応答時間は10秒程度になり、さらに、検知膜3の表面温度を100度以上にすることで、応答時間は5秒以内の高速応答性を可能とした。一般的に水素ガス検知センサの応答時間は、安全性の観点から、10秒以内であることが望ましい。
本発明にかかる水素ガス検知センサは、水素ガスを検知する水素ガス検知センサであって、電気的に絶縁性を有する基板と、電気的に導電性を有する雰囲気ガスに暴露されない構造である一対の電極と、水素ガスを解離し、検知する検知膜とを備え、前記検知膜は水素ガスを吸着して最終的にプロトン(H+)と電子(e)に解離する作用を有する触媒と前記作用で生じたプロトン(H+)と電子(e)との反応によって導電率が増加する金属酸化物からなり、前記触媒は前記検知膜を構成する金属酸化物の粒子より径の小さい粒子を前記金属酸化物の粒子上に分散担持する粒子構造を有することで、耐被毒性に優れており、且つ、水素ガスを検知する水素ガス検知センサであって、電気的に絶縁性を有する基板と、電気的に導電性を有する雰囲気ガスに暴露されない構造である一対の電極と、水素ガスを解離し、検知する検知膜とを備え、前記検知膜は水素ガスを吸着して最終的にプロトン(H+)と電子(e)に解離する作用を有する触媒と前記作用で生じたプロトン(H+)と電子(e)との反応によって導電率が増加する金属酸化物からなり、前記検知膜を所定の温度に加熱する加熱手段を有することによって、水素ガス検知センサの設置雰囲気における湿度依存性の影響を受けることなく、且つ、高速応答性を可能とする特徴を有し、如何なる環境下においても、高速で安定した水素ガスの漏洩検知が可能である水素ガス検知センサとして有用である。
本発明の実施例1における水素ガス検知センサの構造の一例を示す図 本発明の実施例1における水素ガス検知センサの他の構造の一例を示す図 本発明の実施例1における水素ガス検知センサの更に他の構造の一例を示す図 本発明の実施例1における加熱手段を有する水素ガス検知センサの構造の一例を示す図 本発明の実施例1における加熱手段を有する他の水素ガス検知センサの構造の一例を示す図 本発明の実施例1における加熱手段を有する他の水素ガス検知センサの構造の一例を示す図 本発明の実施例1における加熱手段を有する更に他の水素ガス検知センサの構造の一例を示す図 本発明の実施例1における水素ガス検知センサの検知膜の構造を模式的に示す図 本発明の実施例1における水素ガス検知センサの実験設備を模式的にを示す図 本発明の実施例1における水素ガス検知センサの耐被毒性を説明するための図 本発明の実施例1における水素ガス検知センサの湿度依存性を示す図 本発明の実施例1における水素ガス検知センサの応答性を示す図 従来の積層型水素ガス検知センサの構成を示す図
符号の説明
1 基板
2 電極
3 検知膜
4 加熱手段
5 絶縁膜
6 導電率測定用リード線
7 加熱手段用リード線
8 LCRメータ
9 保護膜
10 直流電源
11 容器
12 ガス導入口
13 ガス排出口
14 加湿器
15 水素ガスボンベ
16 圧縮空気ボンベ
17 一酸化炭素ボンベ
18 金属酸化物
19 触媒
20 水素ガス検知センサ
21 検知層
22 触媒層

Claims (22)

  1. 水素ガスを検知する水素ガス検知センサであって、
    電気的に絶縁性を有する基板と、
    前記基板に積層される水素ガスを解離して当該水素ガスを検知する検知膜と、
    雰囲気ガスに暴露されない構造で前記基板又は検知膜に接して形成される電気的に導電性を有する一対の電極と、
    を備え、
    前記検知膜は、水素ガスを吸着してプロトン(H+)と電子(e)に解離する作用を有する触媒と当該作用で生じたプロトン(H+)と電子(e)との反応によって導電率が増加する金属酸化物からなり、
    前記触媒は、前記検知膜を構成する金属酸化物の粒子より径の小さい粒子を前記金属酸化物の粒子上に分散担持する粒子構造を有することを特徴とする水素ガス検知センサ。
  2. 水素ガスを検知する水素ガス検知センサであって、
    電気的に絶縁性を有する基板と、
    前記基板上に積層される水素ガスを検出する検知膜と、
    前記検知膜の導電性を測定するため前記検知膜に接して形成されると共に水素ガスや炭化水素系ガスや一酸化炭素ガスなどの還元性ガスに対して触媒活性を有さない金属からなる電極と、
    を備え、前記検知膜は、水素ガスを吸着してプロトン(H+)と電子(e)に解離する作用を有する触媒と、
    当該作用で生じたプロトン(H+)と電子(e)との反応によって導電率が増加する金属酸化物からなり、
    前記触媒は、前記検知膜を構成する金属酸化物の粒子より径の小さい粒子を前記金属酸化物の粒子上に分散担持する粒子構造を有することを特徴とする水素ガス検知センサ。
  3. 前記検知膜は、前記触媒の粒子径が1nmから35nmの粒子構造を有し、
    前記触媒の粒子が、粒子径が15nmから100nmの金属酸化物粒子上に分散担持された構造を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水素ガス検知センサ。
  4. 前記電極は金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)のいずれか一つを含むことを特徴とする請求項2に記載の水素ガス検知センサ。
  5. 前記触媒は、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)若しくは白金(Pt)のいずれかの一つであること、又はこれらの少なくもいずれかの一つを含む混合物であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水素ガス検知センサ。
  6. 前記金属酸化物の主たる成分は、三酸化モリブデン(MoO3)、三酸化タングステン(WO3)、二酸化チタン(TiO2)、水酸化イリジウム(Ir(OH)n)、五酸化バナジウム(V2O5)、酸化ニッケル(NiO2)のいずれかの一つよりなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水素ガス検知センサ。
  7. 前記検知膜は、触媒の主たる成分が白金(Pt)であって、
    金属酸化物の主たる成分が三酸化タングステン(WO3)であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水素ガス検知センサ。
  8. 水素ガスを検知する水素ガス検知センサであって、
    電気的に絶縁性を有する基板と、
    前記基板に積層される水素ガスを解離して当該水素ガスを検知する検知膜と、
    雰囲気ガスに暴露されない構造で前記基板又は検知膜に接して形成される電気的に導電性を有する一対の電極と、
    を備え、
    前記検知膜は、水素ガスを吸着してプロトン(H+)と電子(e)に解離する作用を有する触媒と当該作用で生じたプロトン(H+)と電子(e)との反応によって導電率が増加する金属酸化物からなり、
    前記検知膜を所定の温度に加熱する加熱手段を備えることを特徴とする水素ガス検知センサ。
  9. 水素ガスを検知する水素ガス検知センサであって、
    電気的に絶縁性を有する基板と、
    前記基板上に積層される水素ガスを検出する検知膜と、
    前記検知膜の導電性を測定するため前記検知膜に接して形成されると共に水素ガスや炭化水素系ガスや一酸化炭素ガスなどの還元性ガスに対して触媒活性を有さない金属からなる電極と、
    を備え、前記検知膜は、水素ガスを吸着してプロトン(H+)と電子(e)に解離する作用を有する触媒と、
    当該作用で生じたプロトン(H+)と電子(e)との反応によって導電率が増加する金属酸化物からなり、
    前記検知膜を所定の温度に加熱する加熱手段を備えることを特徴とする水素ガス検知センサ。
  10. 前記検知膜は、前記触媒の粒子径が1nmから35nmの粒子構造を有し、
    前記触媒の粒子が、粒子径が15nmから100nmの金属酸化物粒子上に分散担持された構造を有することを特徴とする請求項8または請求項9に記載の水素ガス検知センサ。
  11. 前記検知膜の加熱温度は50℃から350℃に設定することを特徴とする請求項8または請求項9に記載の水素ガス検知センサ。
  12. 前記検知膜の加熱温度は好ましくは50℃から150℃に設定することを特徴とする請求項8または請求項9に記載の水素ガス検知センサ。
  13. 前記電極は金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)のいずれか一つを含むことを特徴とする請求項9に記載の水素ガス検知センサ。
  14. 前記触媒は、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)若しくは白金(Pt)のいずれかの一つであること、又はこれらの少なくもいずれかの一つを含む混合物であることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の水素ガス検知センサ。
  15. 前記金属酸化物の主たる成分は、三酸化モリブデン(MoO3)、三酸化タングステン(WO3)、二酸化チタン(TiO2)、水酸化イリジウム(Ir(OH)n)、五酸化バナジウム(V2O5)、酸化ニッケル(NiO2)のいずれかの一つよりなることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の水素ガス検知センサ。
  16. 前記検知膜は、触媒の主たる成分が白金(Pt)であって、
    金属酸化物の主たる成分が三酸化タングステン(WO3)であることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の水素ガス検知センサ。
  17. 前記検知膜を所定の温度に加熱する加熱手段を前記検知膜が積層されていない側の前記絶縁性基板の上に形成することを特徴とする請求項8または請求項9に記載の水素ガス検知センサ。
  18. 前記加熱手段は前記検知膜が積層されていない側の前記絶縁性基板上に形成し、更に前記加熱手段を絶縁層で覆うことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の水素ガス検知センサ。
  19. 前記加熱手段を前記基板と前記電極および前記検知膜の間に備えることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の水素ガス検知センサ。
  20. 前記加熱手段は、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)の内いずれかの一つであること、またはこれらの少なくともいずれか一つを含む混合物とすることを特徴とする請求項8または請求項9水素ガス検知センサ。
  21. 前記加熱手段は、白金(Pt)またはこれを含む混合物とすることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の水素ガス検知センサ。
  22. 水素ガスを検知する水素ガス検知センサであって、
    電気的に絶縁性を有する基板と、
    前記基板に積層される水素ガスを解離して当該水素ガスを検知する検知膜と、
    前記基板又は検知膜のいずれかの一に接して形成される電気的に導電性を有する一対の電極と、を備え、
    前記検知膜は、水素ガスを吸着してプロトン(H+)と電子(e)に解離する作用を有する触媒と当該作用で生じたプロトン(H+)と電子(e)との反応によって導電率が増加する金属酸化物からなり、
    前記検知膜を500Cから1500C所定の温度に加熱する加熱手段を備えることを特徴とする水素ガス検知センサ。
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