JP2006161114A - オーステナイト系ステンレス鋼材およびその溶接継手 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(1)C:0.10%以下、Si:1.5%以下、Mn:0.1〜2.0%、Cr:20〜35%、Ni:18〜65%、Mo:0〜3%およびN:0.001〜0.15%を含有し、残部はFeおよび不純物からなり、不純物中のPが0.05%以下、Sが0.05%以下であり、かつ表層部に、肉厚中央部の硬度よりもビッカース硬さで50以上硬い加工硬化層を有するオーステナイト系ステンレス鋼材、および(2)母材が上記の組成および加工硬化層を有するオーステナイト系ステンレス鋼材であり、かつ母材表層部の溶接熱影響部に、母材肉厚中央部の硬度よりもビッカース硬さで50以上硬い硬化層を有するオーステナイト系ステンレス鋼溶接継手。
【選択図】図1
Description
Cは、オーステナイト形成元素としてオーステナイト相の安定に寄与する。しかし、過剰なCは、炭化物を形成して耐食性の劣化を招くだけでなく熱間加工性をも劣化させる。特に、溶接熱影響部ではCr炭化物の析出に伴う鋭敏化に起因する応力腐食感受性が高くなり、耐食性の劣化が顕著になる。この鋭敏化を防止するにはCをできる限り低減するのが有効である。従って、0.10%を許容上限とする。より望ましいのは0.05%以下、さらに望ましいのは0.03%以下である。
Siは脱酸剤として利用される。しかし、過剰なSiは、金属間化合物を形成して靭性や熱間加工性を劣化させるとともに、溶接時の高温割れ感受性を増大させる。従って、Si含有量の上限は1.5%とする。熱間加工性の点から、より望ましい上限は1.0%である。脱酸剤としての作用効果を得るためには、下限を0.1%とするのが望ましい。
Mnは脱酸剤として添加され、また、熱間加工性の向上およびオーステナイト相の安定化にも寄与する。さらに、溶接時にSを固定化して高温割れ防止に主要な役割を果たす元素でもある。これらの効果を得るために、その含有量は0.1%以上とする。しかし、Mnを過剰に含有させると、鋼の清浄度が低下し、熱間加工性が低下する場合がある。また、溶接金属においては溶接部表面に硫化物が優先的に濃化して鋼材の耐食性を低下させるとともに、溶接作業性の低下、ヒュームの発生などの問題が生じる。従って、Mn含有量の上限は2.0%とする。より望ましいのは1.5%以下である。
Crは、高温純水環境のような使用環境における耐食性および耐応力腐食割れ性の確保に重要な元素である。Cr含有量が20%未満ではこの効果が十分に得られない。一方、Crが35%を超えると、窒化物や炭化物を形成し、熱間加工性が低下し、延性や靭性が劣化する。従って、Cr含有量の適正な含有量は20〜35%である。一層望ましいのは20〜30%である。
Niは、オーステナイト相を安定させ、良好な耐食性および耐応力腐食割れ性の確保に寄与する重要な元素である。特に耐応力腐食割れ性を確保するためには少なくとも18%は必要である。但し、過剰に含有させると鋼材が高価になるため、Ni含有量の上限は65%とする。従って、Ni含有量の適正な範囲は18〜65%である。なお、一層望ましいのは18〜40%である。
Moは、主として不働態皮膜の安定性の向上に有効である。即ち、SCCの起点となる不働態皮膜の破壊を抑制し耐SCC性の向上に寄与する。従って、必要に応じて含有させる。その場合は、含有量を0.05%以上とするのが望ましい。一方、Moの含有量が3%を超えると、靭性低下の要因となる金属間化合物が析出する。従って、含有量の上限は3%とする。望ましいのは0.1〜2.4%である。
Nは、オーステナイト相を安定させ、また、固溶強化によって強度を高めるのに有効な元素である。しかし、過剰に含有させると加工性や耐応力腐食割れ性を低下させる。従って、Nの適正な含有量は0.001〜0.15%である。一層望ましいのは0.003〜0.12%である。
Pは多量に存在すると耐粒界腐食性を劣化させるとともに溶接割れ感受性を高める。従って、できるだけ少ないことが望ましい。0.05%は許容上限値であり、これ以下で少ないほど望ましい。
Sは、過剰に存在すると形成された硫化物が耐食性を劣化させ、また、加工時のキズ発生の原因となる。さらに、溶接時の高温割れ感受性が高くなる。従って、その含有量は0.05%以下に抑えるべきである。望ましいのは0.01%以下である。
Claims (4)
- 質量%で、C:0.10%以下、Si:1.5%以下、Mn:0.1〜2.0%、Cr:20〜35%、Ni:18〜65%、Mo:0〜3%およびN:0.001〜0.15%を含有し、残部はFeおよび不純物からなり、不純物中のPが0.05%以下、Sが0.05%以下であり、かつ表層部に、肉厚中央部の硬度よりもビッカース硬さで50以上硬い加工硬化層を有することを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼材。
- 原子力発電の高温純水環境で用いられる鋼材である請求項1記載のオーステナイト系ステンレス鋼材。
- 母材および溶接金属からなる溶接継手であって、母材が請求項1に記載の組成および加工硬化層を有するオーステナイト系ステンレス鋼材であり、かつ母材表層部の溶接熱影響部に、母材肉厚中央部の硬度よりもビッカース硬さで50以上硬い硬化層を有することを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼溶接継手。
- 原子力発電の高温純水環境で用いられる溶接構造物用の溶接継手である請求項3記載のオーステナイト系ステンレス鋼溶接継手。
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2004
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