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JP2006035618A - 光情報記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

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勝 真貝
Michiaki Shinozuka
道明 篠塚
Hiroyuki Iwasa
博之 岩佐
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Abstract

【課題】 特に青色波長(380〜430nmの範囲)において優れた記録特性を有する相変化型記録材料を開発するとともに、さらに、単層用相変化記録材料として有用であるばかりでなく、特に多層光情報記録媒体のレーザー照射前面側に配置される、レーザー光透過性であって、かつレーザ光により記録を行う記録層(以下、半透過記録層という。)を構成するのに好適な記録材料を提供すること。
【解決手段】 少なくとも透明基板上に光照射により相転移可能な記録層を少なくとも一層有する相変化型光情報記録媒体において、該記録層に用いる記録層材料が、GeTeと共晶系近傍の組成を持つSbTeにより構成されてなり、Ge、Sb、Teを頂点とする組成図において、A(Ge29、Sb36、Te35)、B(Ge25、Sb36、Te39)、C(Ge、Sb64.8、Te30.2)、D(Ge、Sb76.5、Te18.5)の各組成点で囲まれる領域に存在することを特徴とする光情報記録媒体。
【選択図】 図1

Description

本発明は、特に青色波長(380〜430nmの範囲)において優れた記録特性を有する相変化型多層光情報記録媒体を提供することを目的とし、詳しくは、多層メディアのレーザー照射前面側に配置される透過性の記録層の記録材料に関する。
従来、CD−RやCD−RWなどの光ディスクは、ポリカーボネート等のプラスチックの円形基板、またはその上に設けた記録層に、円周方向に沿って、音や文字、あるいは画像の信号を記録し、その面にアルミニウムや金、銀などの金属を蒸着、またはスパッタリングして反射層を形成した構成で使用されている。この場合、光ディスクの基板面側からレーザー光を入射して、信号の記録、再生が行なわれる。
近年、コンピューターメモリ、画像および音声ファイル用メモリー、光カード等で扱う情報量が非常に増加しているため、DVD+RW、DVD−RW、DVD−RAMのように光ディスクの信号記録容量の増大および信号情報の高密度化が進んでいる。現在、CDの記録容量は650MB程度、DVDでは4.7GB程度の容量であるが、更に高記録密度化が要求されている。記録密度を高める方法として、光学系においては、用いる半導体レーザー光源の短波長化と対物レンズの開口数NA(Numerical Aparture)の増大化が検討されている。さらに、2次元方向の記録密度の向上のみでなく、記録媒体の厚さ方向に記録層を多層化し、情報記録を蓄積する手法が検討されている。
一方、材料的な観点から見ると、大きく二系統の材料開発の流れがある。すなわち、追記型の記録層材料であるGeTe、および、可逆的に相変化できるSbとTeとの合金であるSbTe、この2つの材料の固溶体または共晶組成からGeSbTeの三元合金からなる記録層材料が一つの流れである。さらに、もう一つの流れは同じくSbとTeとの合金であるが、SbとSbTeとの共晶組成であるSb含有量が70%前後となるSbTeに、微量元素を添加した記録層材料が知られている。前者の三元合金系材料は、可逆的相変化が可能なTeを主成分にGeの添加によりTeのアモルファス相の安定化を図り、さらに、SbTeと混合することによって記録に必要な光エネルギーを小さくするとともに、その混合比を最適な範囲とすることで高速に情報の記録、消去、書き換えが可能となることが、特許文献1および4に書かれている。この組成の開示は数多く、多層記録層を持つものとして、特許文献2、3および5がある。しかしながら、記録材料単体では書き換え速度的には十分ではなく、記録層の上下に線速を向上するために、金属合金による結晶化補助層を積層させた構成の特許文献6や、GeN等の界面層を設けた構成が一般的に用いられている。GeN等の界面層に関して特許文献7や非特許文献1に開示されている。
相変化材料のもう一つの流れであるSbとTeとの合金に関しては、特許文献8に開示されているごとく、第1情報記録部に、記録材料として、Sb及びTeを主成分とし、その原子比率が2.3<Sb/Te≦4.0である相変化記録材料が開示されている。この相変化記録材料は、結晶化速度が早い。このため、高転送レートでの安定した記録再生及び書き換えが可能となる記載されている。
一方、大容量の記録媒体を得る手段として、光の入射方向に多層記録層を設け、さらに、用いるレーザを青色波長化使用とする場合には、以下のような問題点がある。
例えば、2層構成のように記録層を多層化した場合、光入射奥側となる第2記録層への光の照射向上、また照射戻り光の透過を向上させるため、光入射側の第1記録層の光の透過性を確保する必要がある。そのために、記録層の膜厚を極薄にすると、光の透過性は増加するが、光が透過する分第1記録層へ吸収されるレーザパワーが少なくなり、信号読み取りに充分な記録信号差が得られ難くなってしまうという問題が生じ、多層構成の実現には技術的に難しい問題があった。多層光情報媒体を公知例として、特許文献2、3、5がある。この公知例の中でGeTeおよびSbTeを結ぶ線上の組成物が示されているが、この記録材料系ではそれぞれが融点も高く結晶化温度も高いため書き換え速度的には十分ではなく、記録層の上下に線速を向上するために、金属合金による結晶化補助層を積層させた構成の特許文献6や、GeN等の界面層を設けた構成が一般的に用いられている。GeN等の界面層に関して、特許文献7や非特許文献1に開示されている。ここで、線速を向上するために用いられる層は、少なからず光吸収があるため、光透過性を要求される第1記録層にはマイナスの要因といえる。したがって、第1記録層としては高いパワーを必要とせず記録可能で、さらに、シンプルな層構成で形成できる材料が望まれる。
さらに、GeTeおよびSbTeを結ぶ線上の組成物の場合は、C/N比(Carrier to Noise Ratio)が30dBと小さく、少なくとも45dB以上必要といわれている書き換え型の光ディスクシステムを構成する上で安定したシステムを構築し難いという難点がある。
一方で、青色波長化に対する課題としては、多くの相変化材料は青色波長で光学定数の値が変化するが、屈折率nが小さくなり、消衰系数kの値が大きくなる。消衰係数kは、材料の光吸収つまり透過率と関係しているため第1記録層としては小さい方が有利であり、またレーザー記録後の信号振幅差すなわちダイナミックレンジを得るためには、結晶相とアモルファス相での光学定数差が大きな材料が良いことになる。
特許第2692654号公報(請求項5) 特許第03216794号公報(請求項3〜8、第5頁第9欄第45行目[0017]) 特開平10−116441号公報(請求項10、11) 特公平8−032482号公報(請求項1、3) 特開2001−143322号公報(請求項3) 特開2002−123977号公報(請求項6) 特開2002−293025号公報(請求項1) 特開2002−288876号公報([要約]、[0006]、請求項8) 第10回相変化シンポジウム講演論文集、第85−90頁(1998)
従って、本発明の課題は、特に青色波長(380〜430nmの範囲)において優れた記録特性を有する相変化型記録材料を開発するとともに、さらに、単層用相変化記録材料として有用であるばかりでなく、特に多層光情報記録媒体のレーザー照射前面側に配置される、レーザー光透過性であって、かつレーザ光により記録を行う記録層(以下、半透過記録層という。)を構成するのに好適な記録材料を提供する点にある。
本発明者等は、上記課題を解決すべく、相変化型記録材料における種々の組成について検討し、その結果、SbとTeの二元合金の相図に立ち返ってみた。相図を、図4に示す。横軸下側の数字はTeの濃度を原子%を示している。グラフ中、Te原子60%の液相線凸部が合金系組成SbTeの組成で、数字622はその融点を示している。また、Te30原子%の液相線凹部はSbとSbTeの共晶組成で数字540はその融点を示している。SbとSbTeの共晶組成の方が合金系組成SbTeに比較し融点が低いことがわかる。合金組成および共晶組成付近で液相線の変化は緩やかであり、両組成ともその組成近傍で安定であることが読み取れる。SbとSbTeの共晶組成の場合、融点が低いために半導体レーザー光により十分溶融され、その結果50dB程度のC/N比が得られる点で合金組成のSbTeより優れているといえる。
しかしながら、その反面での青色波長における結晶状態およびアモルファス状態における光学定数をチェックして見ると、図5の結果が得られた。405nmにて、共晶組成近傍の光学定数差は、Δn 1.40、Δk 0.26である。アモルファス状態でのnが2.5、kが3.0程度である。DVD系メディアの波長である660nmでの値(Δn 1.40、Δk 2.7、アモルファス状態でのnが4.2、kが2.5)と比べると、光学定数の変化を信号差として捉え難くなり、その結果、信号振幅が取り難くなる。また、kの値が半透過層として用いるのには比較的大きいので半透過記録層としてはさらにkの小さい材料が望まれる。そこで、光学定数の値としてもその差が大きな材料を選ぶか組み合わせる必要があると考えた。
一方で、GeTeに着目して見ると結晶状態およびアモルファス状態での光学定数の変化は図6に表わされる。405nmにて、GeTeの光学定数差は、Δn 1.60、Δk 0.76である。アモルファス状態でのnが3.1、kが1.6程度である。GeTeは、青色波長域における結晶とアモルファスの光学定数差が得られるので、青色波長域における広いダイナミックレンジとモジュレーションを得ることができる。さらに、GeTe中のGeは材料のアモルファス状態の安定性を保つ機能があるためレーザーの再性光劣化を防止することができるようになる。そのため、再性光の光強度を強めることができ、その点からも広いダイナミックレンジとモジュレーションを得やすくなる。
しかしながら、GeTe単体では、融点および結晶化温度が高くアモルファス状態が非常に安定であるため、現在市販されている半導体レーザーのパワーでは、可逆的に変化させることができない。
以上のことから、本発明者は青色波長でダイナミックレンジとモジュレーションが取り易く再性光強度を強くできるGeTeと大きなC/N比が得られSbTeよりも低い融点を持つSbとSbTeの共晶組成近傍のSbTeとを組み合わせた材料系を考案するに至った。さらに、この材料系の利点としては、SbとSbTeの共晶組成近傍のSbTeの結晶化速度が速いために、記録層接触して結晶化促進層を用いる必要がなく、少ない層構成で半透過記録層を構成できる。
すなわち、本発明の課題は、以下の本発明の(1)「透明基板上に光照射により相転移可能な記録層を少なくとも一層有する相変化型光情報記録媒体において、該記録層に用いる記録層材料が、GeTeと共晶系近傍の組成を持つSbTeにより構成されてなり、Ge、Sb、Teを頂点とする組成図において、A(Ge29、Sb36、Te35)、B(Ge25、Sb36、Te39)、C(Ge、Sb64.8、Te30.2)、D(Ge、Sb76.5、Te18.5)の各組成点で囲まれる領域に存在することを特徴とする光情報記録媒体」、
(2)「透明基板上に少なくとも一層以上のレーザー光透過性を有する記録層を持ち、そのそれぞれの記録層が同一の光入射方向に、光学的に分離可能な間隔を持って積層された相変化型光情報記録媒体において、レーザー光透過性を有する記録層に用いる記録層材料が、GeTeと共晶系近傍の組成を持つSbTeにより構成されてなり、Ge、Sb、Teを頂点とする組成図において、A(Ge29、Sb36、Te35)、B(Ge25、Sb36、Te39)、C(Ge、Sb64.8、Te30.2)、D(Ge、Sb76.5、Te18.5)の各組成点で囲まれる領域に存在することを特徴とする光情報記録媒体」、
(3)「記録層に用いる記録材料が、Ge、Sb、Teの各元素を頂点とする組成図において、GeTeとSb80Te20を結ぶライン上の組成物により構成されてなることを特徴とする前記第(1)項または第(2)項に記載の光情報記録媒体」、
(4)「記録層に用いる記録材料がGe、Sb、Teの各元素を頂点とする組成図において、D(Ge、Sb76.5、Te18.5)、E(Ge7.5、Sb72.2、Te20.3)、F(Ge、Sb72.2、Te22.8)の各組成点で囲まれる領域に存在することを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項の何れかに記載の光情報記録媒体」、
(5)「記録層の膜厚が4nm以上20nm未満であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項の何れかに記載の光情報記録媒体」、
(6)「透明基板上に下部誘電体層、レーザー光透過性を有する記録層、上部誘電体層、中間層、反射層、透明導電層膜を順次積層して構成した層構成を有することを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項の何れかに記載の光情報記録媒体」、
(7)「使用するレーザー光の波長範囲が380〜430nmであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項の何れかに記載の光情報記録媒体」、
(8)「多値記録とすることを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項の何れかに記載の光情報記録媒体」、
また、上記課題は、本発明の(9)「記録層の成膜方法がパルス波形を有する直流スパッタ形成法によることを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)の何れかに記載の光情報記録媒体の製造方法」により達成される。
本発明によれば、複数の記録層のうち透過性の高い記録層においても、380〜430nmの範囲という青色波長においても十分な記録信号差が得られ、データ記録およびデータ読み出しができるとともに、さらに、高透過率故にさらに奥側の積層された記録層からデータ信号の十分な記録・再生が可能である相変化型光情報記録媒体を提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
すなわち、本発明の光情報記録媒体は、透明基板上に少なくとも1層以上の記録層を有するものである。また、透明基板上に複数の記録層を設けたものにあっては、そのそれぞれの記録層が同一の光入射方向に、光学的に分離可能な間隔を持って積層され、レーザー光を透過させ、かつ記録を行なう記録層(半透過記録層)を備える。本発明においては、これらの記録層を構成する材料は、GeTeと共晶系近傍の組成を持つSbTeにより構成されてなり、Ge、Sb、Teを頂点とする組成図である図3において、A(Ge29、Sb36、Te35)、B(Ge25、Sb36、Te39)、C(Ge、Sb64.8、Te30.2)、D(Ge、Sb76.5、Te18.5)の各組成点で囲まれる領域に存在する組成を有するものである。
SbTeの組成割合としては、通常SbTe+金属原子の混合系で青色記録として用いられる結晶化転移線速6m/sを確保できるSb量が72原子%以上となるSb72Te28を混合する1点としてGeTeと結んだラインよりSbが多くなる方が好ましく、さらに、上限としては線速が速すぎて記録書き換えの上限となるSb85Te15を混合する1点としてGeTeと結んだラインよりSbが少ない方が好ましい。さらに、Sbが多い組成となるので、保存特性を保持する点からGe単体として5原子%以上が必要である。GeTeと共晶組成近傍のSbTeの比は、書き換え特性確保の点からSb72Te28の存在量が50%以上となる範囲が好ましい。同一の構成組成では、系全体におけるSb量により書換えの速度が決定するので、Sbの等量線で領域を区切ることができる。
さらに、Ge、Sb、Teの各元素を頂点とする組成図において、GeTeとSb80Te20を結ぶライン上の組成物により構成されていることが好ましく、さらに好ましくは、Ge、Sb、Teの各元素を頂点とする組成図において、D(Ge、Sb76.5、Te18.5)、E(Ge7.5、Sb72.2、Te20.3)、F(Ge、Sb72.2、Te22.8)の各組成点で囲まれる領域の組成である。
また、レーザー光を透過させて記録を行なう半透過記録層の膜厚は4nm以上20nm以下、より好ましくは6nm以上14nm以下が好ましく、さらに、使用するレーザー光の波長範囲は380〜430nmが好適である。
本発明の光情報記録媒体においては、少なくとも透明基板上に、光照射により相転移可能料からなる記録層を少なくとも一層設ける。この記録層においては、上記したGe,Sb,Te組成の記録材料が用いられる。
以下、この層構成について例示する。
本発明の単層型記録層を有する光情報記録媒体の層構成は、例えば図1に示されるように、第1透明基板(1)上に、下部誘電体層(2)、記録層(3)、上部誘電体層(4)、中間層(5)、反射層(6)、環境保護層(7)、接着層(8)及び第2透明基板(9)を順次積層して設ける。
また、本発明の多層光情報記録媒体のうち記録層を2層有する場合を示すと、例えば、図2に示されるように、透明基板(1)上に、第1下部誘電体層(2)、記録層(3)、第1上部誘電体層(4)、中間層(5)、反射層(6)、透明導電膜層(61)、環境保護層(7)、接着層(8)、環境保護層(77)、第2下部誘電体層(22)、第2記録層(33)、第2上部誘電体層(44)、第2中間層(55)、第2反射層(66)及び第2透明基板(9)を順次積層した構造を有する。
このような構造は、透明基板(1)上に、第1下部誘電体層(2)、記録層(3)、第1上部誘電体層(4)、中間層(5)、反射層(6)、透明導電膜層(61)、環境保護層(7)を順次積層した第1情報記録基板と、第2透明基板(9)上に、第2反射層、第2中間層、第2上部誘電体層(44)、第2記録層(33)、第2下部誘電体層(22)、環境保護層(77)を順次積層した第2情報記録基板とを、接着層を介して張り合わせることにより作成できる。
ただし、中間層は上部誘電体層に硫黄を含まない場合は省略できる。
本発明の光情報記録媒体を構成する各層の構成材料について、すでに説明した記録層を除き以下に説明する。
透明基板としては、ガラス、セラミックス、樹脂などがあるが、樹脂基板が成型性、コストの点で好適である。樹脂の例としてはポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられるが、成型性、光学特性、コストの点で優れるポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂が好ましい。一般的には、CDおよびDVD用の基板として所定の溝を射出成型法により形成したポリカーボネート樹脂製の透明基板が多用されている。
第1又は第2誘電体層として用いる材料としては、SiO、SiO、ZnO、SnO、Al、TiO、In、MgO、ZrOなどの酸化物;Si、AlN、TiN、BN、ZrNなどの窒化物;ZnS、TaSなどの硫化物;SiC、TaC、BC、WC、TiC、ZrCなどの炭化物;ダイヤモンド状カーボン;或いはそれらの混合物が挙げられる。中でもZnS−SiO(15mol%)、ZnS−SiO(20mol%)、ZnS−SiO(25mol%)(何れも全体の中のSiOのmol%)などのZnSとSiOを含んだ物質が好ましく、特に熱膨張変化、高温・室温変化の熱ダメージを伴う記録層と基板の間に位置する第1誘電体層としては、光学定数、熱膨張係数、弾性率が最適化されているZnS−SiO(20mol%)が熱的特性、光学的な特性および生産性(成膜速度の速さ)が重視され、多用されている。
また、第1誘電体層の膜厚は、反射率、変調度、記録感度に大きく影響するので、第1誘電体層の膜厚に対して、媒体反射率が極小値近傍となる膜厚とすることが望ましい。この膜厚領域では記録感度が良好であり、熱ダメージのより小さいパワーで記録が可能になり、オーバーライト性能の向上が図られる。
反射層材料としては、通常、Al、Au、Ag、Pt、Cu、Ni、Cr、Ti、Si等の金属または半金属の単体あるいはこれらの1種以上を含む舎金などから構成すればよいが、記録マークを形成するためには急冷構造とすることが好ましいため、熱伝導率の高い材料から反射層を構成することが好ましい。熱伝導率の高い材料としては、AgまたはAg合金が好ましい。
透明導電膜層材料としては、一般に透明導電膜として用いられているIn、SnO、ITO(InとSnOの混合組成物)、ZnOあるいはこれらの混合物あるいは20mol%以下の金属または酸化物等の微量添加物を加えた材料など用いることができる。
環境保護層または接着層材料としては、紫外線硬化樹脂や熱硬化性樹脂を用いることができる。熱硬化性樹脂を用いると基板のチルトに影響することがあるため、一般的には、スピンコート法で作製した紫外線硬化型樹脂が好適である。
記録層が一層の光情報記録媒体の場合は、膜厚は3〜15μmが適当である。3μmより薄いと、オーバーコート層上に印刷層を設ける場合にエラーの増大が認められることがある。一方、15μmより厚くすると、内部応力が大きくなってしまい、媒体の機械特性に大きく影響してしまう。一方、記録層が二層の光情報記録媒体の場合は、第1記録層と第2記録層が光学的に分離可能な距離が必要であり、405nmの青色波長の場合は35μm±5μm程度とするのが好適である。
本発明の上記組成の記録材料からなる記録層は、ダイナミックレンジが大きく取れるため、多値記録とすることができる。また、この記録層の成膜方法としては、パルス波形を有する直流スパッタ系製法によるのが好ましい。
また、上記したように、本発明の光情報記録媒体は、透明基板上に形成してなり、少なくともGeTeとSbとSbTeの共晶系近傍組成の混合組成として含む合金からなる記録層を有する。この記録層のアモルファス状態の光学定数は、青色波長域での光学定数の値が大きいので、薄い膜厚においても信号差を得ることができる。さらに消衰係数kの値が小さいため高い透過率を有するので半透過記録層として用いることができる。この半透過記録層が確実に形成できることにより、多層の記録層を有する光情報記録媒体を得ることが容易となる。
以下、実施例に従い具体的な構成を説明するが、本発明は必ずしもこの実施例に限られるものではない。
(実施例1)
(Ge50Te5030(Sb80Te2070を半透過記録層として用いた場合の実施例
まず、レーザー照射方向前面にある半透過記録層の基板製作を以下の手順で行なった。
直径12cm、厚さ0.6mmで表面にウォブル付き連続溝による0.46μmのピッチのトラッキングガイドの凹凸を持つポリカーボネート製透明基板上に誘電体保護層(50nm)、記録層(8nm)、誘電体保護層(10nm)、中間層(3nm)、反射層(10nm)及び透明導電膜層(30nm)の各層を順次成膜した。誘電体保護層にはZnS−SiO(20mol%)を、記録層にはGeTeとSb80Te20を3:7の比率で混合した(Ge50Te5030(Sb80Te2070からなる相変化記録材料、中間層にはSiC−SiO(20mol%)の混合誘電体層、反射層にはAgが95mol%以上のAg合金、放熱層にはIZO(In 90mol%−ZnO 10mol%)を用いてBalzers社製枚葉スパッタ装置にて、Arガスをスパッタリングガスとして用いてスパッタリングにより形成した。スパッタ終了時点で基板を含む積層膜全体の透過率を測定したところ、波長405nmで46.4%であった。さらに、その上にスピンコーターを用いて紫外線硬化樹脂を塗布後紫外線照射により硬化させ、およそ3μmの膜厚で第1環境保護層を設けて第1情報記録基板を製作した。
次に、同じポリカーボネート製透明基板を用いてレーザー照射方向奥側にある記録層(第2記録層と呼ぶ)の基板製作を次の手順で行なった。
第2情報基板として、第2透明基板上に反射層(120nm)、中間層(2nm)、誘電体保護層(10nm)、光情報記録層(14nm)、誘電体保護層(70nm)の各層を順次形成した。反射層にはAgの比率が95%以上のAg合金、中間層にはSiC−SiO(20mol%)の混合誘電体層、誘電体保護層にはZnS−SiO(20mol%)を、記録層には第1情報層と同様な組成の材料を用いて、Balzers社製枚葉スパッタ装置にて、Arガスをスパッタリングガスとしてスパッタリングにより形成した。その上に、スピンコーターを用いて紫外線硬化樹脂を塗布後紫外線照射により硬化させ、およそ3μmの膜厚で第2環境保護層を設けて第2情報記録基板を製作した。
次に、第1情報基板と第2情報基板との貼り合わせを行なった。第1情報基板の環境保護層膜面上に接着層として紫外線硬化樹脂をスピンコートし、第1情報基板側から紫外線光を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させた。ここで、第1環境保護層、接着層、第2環境保護層の膜厚の合計の厚みは35±5μm程度に収まるようにそれぞれの厚みを測定しながら調整して形成した。このようにして、2つの情報層を有する2層相変化型情報記録媒体を製作した。
紫外線硬化樹脂の品番および条件を追加する。
評価を行なう前に、日立コンピューター製相変化型光ディスク用初期化装置(POP120−3Ra)を用いて、以下の条件により約100秒の処理時間でレーザー初期化を行なった。半透過記録層に関しては、CLV(Constant Linear Velocity)により記録媒体を回転させ、その線速は3.0m/s、送り量36μm/回転、初期化範囲は半径位置23〜58mm、またレーザーパワーは800mWとした。この装置のLDの中心発光波長は 810±10nm、スポットサイズは約1μm×96±5μmである。次に、フォーカス位置を基板厚みの0.6mm分ずらし、線速を2.6m/s、送り量36μm/s、半径位置は同じく23〜58mm、レーザーパワーは1000mWとした。
次に、この製作した光情報媒体について、405nmの半導体レーザーを搭載したNA(Numerical Aparture)0.65のピックアップを持つ光ディスク評価装置(Pulstec社 DDU1000)を用いて評価を行なった。記録の線密度は0.184μm/bit(評価のクロック周波数は65.4MHz)とし、3T〜14Tのランダムパターンを記録した。記録線速は6.0m/sである。評価項目は反射率、ランダムパターンのモジュレーション、ランダムパターンのジッター、最小パターンである3TパターンのC/N、書き換え記録すなわちDOW(Direct Over Wright)回数によるジッター変化、DOWしたときのパワーマージン、保存信頼性とした。
まず、半透過記録層を評価した。評価パワーの条件は、Pw=10〜14mW、Pe=6mW、読み取り再生のレーザーパワーPr=0.9mW、最適化したパルスストラテジーにより行なった。結果は、反射率が7〜8%であった。その他の特性は、ダイナミックレンジが155mW、モジュレーションが65%、ランダムパターンを記録したときのジッターは9.5%であり、書きこみ再生とも特にトラブルは発生しなかった。また、このときの3TパターンのC/N比は54dBであった。
さらに、第2記録層についても、ピックアップを奥側記録層にフォーカスをジャンプさせて評価を行なった。記録パワーを12〜15Wと高めたほかは同様の波形パターンにより記録・評価した。反射率はおなじく7〜9%になった。その他の特性は、モジュレーションが60%、ランダムパターンを記録したときのジッターは同じく9.5%であり、書きこみ再生とも特にトラブルは発生しなかった。
次に、このそれぞれの記録層に対し、オーバーライト記録を行なった。オーバーライトの条件は初期記録条件と全く同一とした。第1記録層についてのジッターは、2回目記録が10%、10回目が9.7%、100回目が9.6%、1000回目は9.8%と推移した。
次に、記録チェック後この光情報記録媒体を80℃、85%RHの条件下で高温高湿槽に400時間保管した後、再度ジッター(あるいは3TのC/N比)を評価した。ジッター(あるいは3TのC/N比)測定値はそれぞれ0.5%以下(2dB程度)の変化であり問題となるレベルではなかった。また、膜の浮き・膜の剥がれや異常と思われる班点状変色の発現などは観察されなかった。
(実施例2)
(Ge50Te5045(Sb72Te2855を半透過記録層として用いた場合の実施例
半透過記録層のみ実施例1の記録層材料に代えて(Ge50Te5045(Sb72Te2855を記録層材料として用いて、同じ構成の光情報記録媒体を製作後、同様にして評価を行なった。ただし、記録線速は3.5m/sとした。
まず、半透過記録層を評価した。評価パワーの条件は、Pw=11〜15mWと若干高めの記録パワーが必要であった。Pe=6mW、読み取り再生のレーザーパワーPr=0.9mW、最適化したパルスストラテジーにより行なった。結果は、反射率が7〜8%であった。その他の特性は、ダイナミックレンジが165mW、モジュレーションが70%、ランダムパターンを記録したときのジッターは9.3%であり、書きこみ再生とも特にトラブルは発生しなかった。また、このときの3TパターンのC/N比は52dBであった。記録パワーについては、1.1mWまで上げても信号振幅の劣化は見られなかった。
次に、第2記録層についても、ピックアップを奥側記録層にフォーカスをジャンプさせて評価を行なった。記録層材料は実施例1と変えていないので結果は全く同じであった。すなわち、パワーを12〜15Wと高めたほかは同様の波形パターンにより記録・評価した。反射率はおなじく7〜9%になった。その他の特性は、モジュレーションが60%、ランダムパターンを記録したときのジッターは同じく9.5%であり、書きこみ再生とも特にトラブルは発生しなかった。
次に、このそれぞれの記録層に対し、オーバーライト記録を行なった。オーバーライトの条件は初期記録条件と全く同一とした。第1記録層についてのジッターは、2回目記録が12%、10回目が10%、100回目が10.5%、1000回目は11%と推移した。繰り返しジッターは高めだが、オーバーライトは可能であった。
次に、記録チェック後この光情報記録媒体を80℃、85%RHの条件下で高温高湿槽に400時間保管した後、再度ジッター(あるいは3TのC/N比)を評価した。ジッター(あるいは3TのC/N比)測定値はそれぞれ0.3%以下(1.6dB程度)の変化であり問題となるレベルではなかった。また、膜の浮き・膜の剥がれや異常と思われる班点状変色の発現とかは観察されなかった。
(実施例3)
DEFの範囲内の組成:(Ge50Te5012(Sb82.5Te17.588
半透過記録層のみ実施例1の記録層材料に代えて(Ge50Te5012(Sb82.5Te17.588を記録層材料として用いて、同じ構成の光情報記録媒体を製作後、同様にして評価を行なった。評価線速は8m/sとした。
まず、半透過記録層を評価した。評価パワーの条件は、Pw=10〜14mWと若干高めの記録パワーが必要であった。Pe=6mW、読み取り再生のレーザーパワーPr=0.9mW、最適化したパルスストラテジーにより行なった。結果は、反射率が7〜8%であった。その他の特性は、ダイナミックレンジが140mW、モジュレーションが62%、ランダムパターンを記録したときのジッターは9.5%であり、書きこみ再生とも特にトラブルは発生しなかった。また、このときの3TパターンのC/N比は52dBであった。
次に、第2記録層についても、ピックアップを奥側記録層にフォーカスをジャンプさせて評価を行なった。記録層材料は実施例1と変えていないので結果は全く同じであった。すなわち、パワーを12〜15Wと高めたほかは同様の波形パターンにより記録・評価した。反射率はおなじく7〜9%になった。その他の特性は、モジュレーションが60%、ランダムパターンを記録したときのジッターは同じく9.5%であり、書きこみ再生とも特にトラブルは発生しなかった。
次に、このそれぞれの記録層に対し、オーバーライト記録を行なった。オーバーライトの条件は初期記録条件と全く同一とした。第1記録層についてのジッターは、2回目記録が10.2%、10回目が9.5%、100回目が9.6%、1000回目は9.8%と推移した。
次に、記録チェック後この光情報記録媒体を80℃、85%RHの条件下で高温高湿槽に400時間保管した後、再度ジッター(あるいは3TのC/N比)を評価した。ジッター(あるいは3TのC/N比)測定値はそれぞれ0.5%以下(2dB程度)の変化であり問題となるレベルではなかった。また、膜の浮き・膜の剥がれや異常と思われる班点状変色の発現とかは観察されなかった。
(実施例4)
(Ge50Te5025(Sb85Te1575を半透過記録層として用いた場合の実施例
半透過記録層のみ実施例1の記録層材料に代えて(Ge50Te5012(Sb82.5Te17.588を記録層材料として用いて、同じ構成の光情報記録媒体を製作後、同様にして評価を行なった。評価線速は6m/sとした。
まず、半透過記録層を評価した。評価パワーの条件は、Pw=10〜14mWと若干高めの記録パワーが必要であった。Pe=6mW、読み取り再生のレーザーパワーPr=0.9mW、最適化したパルスストラテジーにより行なった。結果は、反射率が7〜8%であった。その他の特性は、ダイナミックレンジが150mW、モジュレーションが62%、ランダムパターンを記録したときのジッターは9.5%であり、書きこみ再生とも特にトラブルは発生しなかった。また、このときの3TパターンのC/N比は52dBであった。
次に、第2記録層についても、ピックアップを奥側記録層にフォーカスをジャンプさせて評価を行なった。記録層材料は実施例1と変えていないので結果は全く同じであった。すなわち、パワーを12〜15Wと高めたほかは同様の波形パターンにより記録・評価した。反射率はおなじく7〜9%になった。その他の特性は、モジュレーションが60%、ランダムパターンを記録したときのジッターは同じく9.5%であり、書きこみ再生とも特にトラブルは発生しなかった。
次に、このそれぞれの記録層に対し、オーバーライト記録を行なった。オーバーライトの条件は初期記録条件と全く同一とした。第1記録層についてのジッターは、2回目記録が10.2%、10回目が9.5%、100回目が9.6%、1000回目は9.8%と推移した。
次に、記録チェック後この光情報記録媒体を80℃、85%RHの条件下で高温高湿槽に400時間保管した後、再度ジッター(あるいは3TのC/N比)を評価した。ジッター(あるいは3TのC/N比)測定値はそれぞれ0.5%以下(2dB程度)の変化であり問題となるレベルではなかった。また、膜の浮き・膜の剥がれや異常と思われる班点状変色の発現とかは観察されなかった。
(実施例5)多値記録の実施例
実施例1の記録媒体に対して、レーザービーム走査方向に0.26μm未満の非晶質の面積を7段階に制御して記録した場合のSDRを測定した。レーザー波長、NA、記録線速は実施例1と同様である。再生パワーは、1.0mWとした。非晶質の面積を7段階に制御して記録することにより、結晶の反射率を併せた8値の記録となり、レーザービームサイズが同一の場合でも、2値のEFM変調記録と比して、少なくとも1.5倍の記録容量とすることが可能である。ここで、SDR(sigma to dynamic range)とは、各段階の反射率の標準偏差を、最大反射率レベルと最小反射率レベルの差で除した値であり、SDRがほぼ3%以下の場合にエラー訂正が可能なエラー率である。実施例の記録媒体のSDRは、第1情報層で2.9%、第2情報層で2.8%であった。
本実施例による記録材料の場合は、青色波長において高い透過率とともに再生光劣化が小さいため高パワーで再生でき、さらに、記録した際の非結晶部と結晶部の反射信号振幅が大きく得られるため、多値記録を行なったときにもSDRを低減することができるものと考えられる。
(比較例1)
共晶系近傍の比較例Sb75Te25
共晶系近傍の組成を持つSbTe系を含む記録層材料AgInSbTe(Ag0.2In0.2Sb77.0Te18.6Ge4.0)を用いて、実施例1と同構成同膜厚光情報記録媒体を製作した。半透過記録層を含む単板を製作中に、第1環境保護層形成前で透過率を測定したところ34%であった。その後、およそ3μmの膜厚で第1環境保護層を設けた。その後、実施例1と同じ第2記録層基板を同一の条件にて貼り合わせ、同じ形状を持つ光情報記録媒体を製作した。
まず、半透過記録層を評価した。評価パワーの条件は、Pw=10〜14mWと若干高めの記録パワーが必要であった。Pe=6mW、読み取り再生のレーザーパワーPr=0.9mW、最適化したパルスストラテジーにより行なった。結果は、反射率が7〜8%であった。その他の特性は、モジュレーションが62%、ランダムパターンを記録したときの初期ジッターは9.5%であり、書きこみ再生とも特にトラブルは発生しなかった。しかし、再生光を照射し続けて40秒ほど経過後信号レベルを見た振幅が60%ほどになりジッターも13%になっていた。0.1mWずつ再生光パワーPrを下げてみたところ、0.6mWのところで変化が止まった。再生光劣化がない0.6mWでダイナミックレンジを見たところ0.9mWの60%まで小さくなっていた。Pr=0.6mWでのランダムパターンのジッターは13%、また、このときの3TパターンのC/N比は40dBであった。
次に、この半透過記録層に対し、オーバーライト記録を行なった。オーバーライトの条件は初期記録条件と全く同一とした。第1記録層についてのジッターは、2回目記録が15%、10回目が13.5%、100回目が14%、1000回目は14.6%と推移した。
次に、記録チェック後この光情報記録媒体を80℃、85%RHの条件下で高温高湿槽に100時間保管した後、再度ジッター(あるいは3TのC/N比)を評価した。記録マークは消えてしまっていて、ジッターが測定できなかった。
(比較例2)
GeSbTeでバッファー層のない場合
実施例1で、記録層をGeSbTeに代え、同一の層構成で光情報記録媒体を製作し、評価した。転移線速は3m/sであり、記録層に接触して形成された結晶化促進層がない層構成での転移線速が低いものであることがわかった。
(比較例3)
範囲外での比較例 Sbがさらに多い場合
記録層に、Sbの量の多い組成の(Ge50Te5010(Sb90Te1090を用いて、半透過層の光情報記録媒体を形成した。線速は、15m/sと速くなった。最大の設定パワー15mWで記録し、初期ジッターとして10%台の値は得られたが、80℃、85%RHの条件下で高温高湿試験を行い、100h後に取り出してみたところ、記録マークはすっかりとなくなってしまっていた。
(比較例4)
範囲外での比較例2 GeTeの多い場合:実施例2の比較例
GeTeの組成量が多い(Ge50Te5055(Sb72Te2845を用い、実施例2と同様にして光情報記録媒体を製作した。線速を測定したところ、1m/sであり、GeTe単体と同じであった。それでも、6m/sで初回の記録をしてみたところ書き込みは可能で、ライトワンス記録のときに用いる単一パルスのストラテジーによりランダムパターン記録することができた。ジッターは9%台を得ることができた。ただし、繰り返し記録を行ってみたところ、書き換えができず繰り返し記録を行なうと振幅が徐々に減少した。
本発明における1層メディアを表した図である。 本発明における2層メディアを表した図である。 本発明による材料の組成範囲を表した図である。 SbTeの相図を表した図である。 SbTe系のアモルファス相および結晶相の波長による光学定数の変化を表した図である。 GeTeのアモルファス相および結晶相の波長による光学定数の変化を表した図である。
符号の説明
1 透明基板
2 第1下部誘電体層
3 半透過記録層
4 第1上部誘電体層
5 中間層
6 反射層
7 環境保護層
8 接着層
9 第2透明基板(貼り合わせ基板)
22 第2下部誘電体層
33 第2記録層
44 第2上部誘電体層
55 第2中間層
61 透明導電膜層
66 第2反射層
77 環境保護層


Claims (9)

  1. 透明基板上に光照射により相転移可能な記録層を少なくとも一層有する相変化型光情報記録媒体において、該記録層に用いる記録層材料が、GeTeと共晶系近傍の組成を持つSbTeにより構成されてなり、Ge、Sb、Teを頂点とする組成図において、A(Ge29、Sb36、Te35)、B(Ge25、Sb36、Te39)、C(Ge、Sb64.8、Te30.2)、D(Ge、Sb76.5、Te18.5)の各組成点で囲まれる領域に存在することを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 透明基板上に少なくとも一層以上のレーザー光透過性を有する記録層を持ち、そのそれぞれの記録層が同一の光入射方向に、光学的に分離可能な間隔を持って積層された相変化型光情報記録媒体において、レーザー光透過性を有する記録層に用いる記録層材料が、GeTeと共晶系近傍の組成を持つSbTeにより構成されてなり、Ge、Sb、Teを頂点とする組成図において、A(Ge29、Sb36、Te35)、B(Ge25、Sb36、Te39)、C(Ge、Sb64.8、Te30.2)、D(Ge、Sb76.5、Te18.5)の各組成点で囲まれる領域に存在することを特徴とする光情報記録媒体。
  3. 記録層に用いる記録材料が、Ge、Sb、Teの各元素を頂点とする組成図において、GeTeとSb80Te20を結ぶライン上の組成物により構成されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の光情報記録媒体。
  4. 記録層に用いる記録材料がGe、Sb、Teの各元素を頂点とする組成図において、D(Ge、Sb76.5、Te18.5)、E(Ge7.5、Sb72.2、Te20.3)、F(Ge、Sb72.2、Te22.8)の各組成点で囲まれる領域に存在することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の光情報記録媒体。
  5. 記録層の膜厚が4nm以上20nm未満であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の光情報記録媒体。
  6. 透明基板上に下部誘電体層、レーザー光透過性を有する記録層、上部誘電体層、中間層、反射層、透明導電膜層を順次積層して構成した層構成を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の光情報記録媒体。
  7. 使用するレーザー光の波長範囲が380〜430nmであることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の光情報記録媒体。
  8. 多値記録とすることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の光情報記録媒体。
  9. 記録層の成膜方法がパルス波形を有する直流スパッタ形成法によることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の光情報記録媒体の製造方法。

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