JP2006008434A - 水素生成装置、燃料電池発電システム、水素生成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 改質触媒、シフト触媒、または一酸化炭素除去触媒において、耐熱性を高くすること、または運転停止や作動を繰り返した場合の酸素混入による影響を改善すること。
【解決手段】
原料および水を改質触媒で反応させて水素リッチガスを生成する改質部3と、生成された水素リッチガスと水蒸気とを反応させることにより水素リッチガス中の一酸化炭素を低減するシフト触媒を有するシフト部4と、シフト部4から出力されたガスに含まれる一酸化炭素を酸化および水素還元化する一酸化炭素除去触媒を有する一酸化炭素除去部5と、を備え、改質触媒、シフト触媒、および一酸化炭素除去触媒は、活性成分として貴金属元素またはNi元素を含み、活性成分の担体として金属酸化物を含む、水素生成装置。
【選択図】 図1
【解決手段】
原料および水を改質触媒で反応させて水素リッチガスを生成する改質部3と、生成された水素リッチガスと水蒸気とを反応させることにより水素リッチガス中の一酸化炭素を低減するシフト触媒を有するシフト部4と、シフト部4から出力されたガスに含まれる一酸化炭素を酸化および水素還元化する一酸化炭素除去触媒を有する一酸化炭素除去部5と、を備え、改質触媒、シフト触媒、および一酸化炭素除去触媒は、活性成分として貴金属元素またはNi元素を含み、活性成分の担体として金属酸化物を含む、水素生成装置。
【選択図】 図1
Description
本発明は、水素生成装置、燃料電池発電システム、水素生成方法に関する。
昨今、脱化石燃料の有力候補として水素エネルギーが注目されているが、その生成コスト、貯蔵および運搬などの点において様々な問題があるため、水素エネルギーは、一般的、特に民生用としてはほとんど利用されていない。水素エネルギーの利用を早期に実現するためには、既存の産業インフラストラクチャを利用し、必要なところで必要なだけ水素を生成することが有力な手段となる。例えば、中小規模のオンサイト型燃料電池には都市ガスを原料として用い、また、燃料電池自動車にはメタノールを原料として用い、触媒反応を利用した水蒸気改質方法、部分酸化方法または両者を組み合わせたオートサーマル方法などで水素を生成することが考えられる。
しかし、改質反応は高温で進行するため、水素以外の副生成物として一酸化炭素(CO)や二酸化炭素が生成される。100℃以下の低温で動作する固体高分子型燃料電池の場合には、電極に用いる白金触媒が改質ガスに含まれる一酸化炭素によって被毒される。白金触媒の被毒が起こると水素の反応が阻害され、燃料電池の発電効率が著しく低下するため、一酸化炭素を100ppm以下、好ましくは10ppm以下に除去する必要がある。
このため、水素発生装置においては、改質反応を行う改質部の下流側にシフト反応を行うシフト部、さらにその下流にCO除去を行う選択酸化部が設置され(例えば、特許文献1参照。)、これらのCO除去作用により水素中のCO濃度を数十ppm以下にして燃料電池への水素の供給を可能としている。
一酸化炭素を除去するために、シフト部においては、シフト反応、すなわち一酸化炭素と水蒸気を反応させて、二酸化炭素と水素に転換し、数千ppmから1%程度に一酸化炭素濃度を低減させる。
さらに、車載用や家庭用として用いられる固体高分子型燃料電池のように、100℃以下の低温で作動する燃料電池の場合には、電極に用いられているPt触媒が改質ガスに含まれているCOによって被毒される恐れがあるため、改質ガスを燃料電池に供給する前にCO濃度を100ppm以下、好ましくは10ppm以下に除去しておく必要がある。そのため触媒を充填したCO選択酸化部をシフト部の下流に設け、COをメタン化または微量の空気を加えて選択的に酸化することによって、改質ガスからCOを除去している。微量の空気を加える方法の場合には、一酸化炭素濃度の1〜3倍程度の酸素を供給する必要があるが、水素も酸素量に対応して酸化される。このとき、一酸化炭素濃度が高い場合には消費される水素が増大するため、全体の効率は大きく低下する。したがって、シフト部で一酸化炭素濃度を充分に低減させることが必要である。
従来、シフト触媒は、中温低温用触媒として150℃〜300℃で使用可能な銅−亜鉛触媒、銅−クロム触媒などが用いられ、高温用触媒として300℃以上で機能する鉄−クロム触媒などが用いられる。これらの触媒を化学プラントや燃料電池用水素発生器など用途に応じて、中低温用触媒のみで使用したり、高温用触媒と中低温用触媒を組み合わせて使用していた。
特開2002−284503号公報
上記のように、銅系の触媒を中心に用いた場合、触媒の活性は非常に高いが、使用前に還元処理を施して活性化させる必要がある。このとき、活性化処理中は発熱することから、触媒の耐熱温度以上にならないように、還元ガスを流通させながら長時間かけて処理する必要があった。また、一度活性化させた触媒は装置の停止時の酸素混入などで、再酸化されて劣化する可能性があるため、酸化を防止するなどの対策が必要であった。さらに、低温用触媒は触媒の耐熱性が低いことから装置の始動時に触媒を急激に加熱することはできず、徐々に温度を上昇させるなどの対策が必要であった。
一方、高温用触媒のみを用いた場合には、始動時の加熱などは容易になるが、COシフト反応(COシフト反応)が温度に依存する平衡反応であり、一酸化炭素濃度を1%以下にすることが困難であった。そのため、後に接続するCO選択酸化部での効率が低下していた。
このように従来の方法では、シフト部の起動に時間を要したり、反応器が大きくなるとともに、運転の停止、作動を繰り返すような用途には、多くの課題があった。同様に、改質触媒、一酸化炭素触媒においても、耐熱性の問題、運転停止や作動を繰り返した場合の酸素混入の問題があった。
本発明はこのような水素生成装置の課題を考慮し、耐熱性が高く、または運転停止や作動を繰り返した場合の酸素混入による影響を改善した、改質触媒、シフト触媒、または一酸化炭素除去触媒を有する、水素生成装置、水素生成方法、それを利用した燃料電池発電システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、第1の本発明は、原料および水を改質触媒で反応させて水素リッチガスを生成する改質部と、
前記生成された水素リッチガスと水蒸気とを反応させることにより前記水素リッチガス中の一酸化炭素を低減するシフト触媒を有するシフト部と、
前記シフト部から出力されたガスに含まれる一酸化炭素を酸化および水素還元化する一酸化炭素除去触媒を有する一酸化炭素除去部と、を備え、
前記改質触媒、前記シフト触媒、および前記一酸化炭素除去触媒は、活性成分として貴金属元素またはNi元素を含み、前記活性成分の担体として金属酸化物を含む、水素生成装置である。
前記生成された水素リッチガスと水蒸気とを反応させることにより前記水素リッチガス中の一酸化炭素を低減するシフト触媒を有するシフト部と、
前記シフト部から出力されたガスに含まれる一酸化炭素を酸化および水素還元化する一酸化炭素除去触媒を有する一酸化炭素除去部と、を備え、
前記改質触媒、前記シフト触媒、および前記一酸化炭素除去触媒は、活性成分として貴金属元素またはNi元素を含み、前記活性成分の担体として金属酸化物を含む、水素生成装置である。
第2の本発明は、前記改質触媒は、活性成分としてRuを含み、前記活性成分の担体としてAl2O3を含む、第1の本発明の水素生成装置である。
第3の本発明は、前記シフト触媒は、活性成分としてPtを含み、前記活性成分の担体として複合金属酸化物を含む、第1または2の本発明の水素生成装置である。
第4の本発明は、前記複合金属酸化物は、CeO2とZrO2との固溶体を含む、第3の本発明の水素生成装置である。
第5の本発明は、前記一酸化炭素除去触媒は、活性成分としてRuを含み、前記活性成分の担体として複合金属酸化物を含む、第1〜4のいずれかの本発明の水素生成装置である。
第6の本発明は、前記一酸化炭素除去触媒の前記活性成分の担体として、Al2O3とTiO2との固溶体を含む、第5の本発明の水素生成装置である。
第7の本発明は、前記一酸化炭素除去部は、第1浄化部と前記第1浄化部の後流に接続される第2浄化部とを含み、前記第1浄化部は、活性成分としてPt−Ru合金を含み、前記活性成分の担体としてAl2O3を含む触媒を有しており、前記第2浄化部は、活性成分としてRuを含み、前記活性成分の担体としてAl2O3を含む、第1〜4のいずれかの本発明の水素生成装置である。
第8の本発明は、少なくとも炭素と水素とを含む原料中の硫黄成分を除去する脱硫部と、
第1〜7のいずれかの本発明の水素生成装置と、
前記水素生成装置により生成された水素および酸化剤ガスが供給される燃料電池と、を備える、燃料電池発電システムである。
第1〜7のいずれかの本発明の水素生成装置と、
前記水素生成装置により生成された水素および酸化剤ガスが供給される燃料電池と、を備える、燃料電池発電システムである。
第9の本発明は、原料および水を改質触媒で反応させて水素リッチガスを生成する改質工程と、
前記生成された水素リッチガスと水蒸気とを反応させることにより前記水素リッチガス中の一酸化炭素をシフト触媒を用いて低減するシフト工程と、
前記シフト工程を経たガスに含まれる一酸化炭素を一酸化炭素除去触媒を用いて酸化および水素還元化する一酸化炭素除去工程と、を備え、
前記改質触媒、前記シフト触媒、および前記一酸化炭素除去触媒は、活性成分として貴金属元素またはNi元素を含み、前記活性成分の担体として金属酸化物を含む、水素生成方法である。
前記生成された水素リッチガスと水蒸気とを反応させることにより前記水素リッチガス中の一酸化炭素をシフト触媒を用いて低減するシフト工程と、
前記シフト工程を経たガスに含まれる一酸化炭素を一酸化炭素除去触媒を用いて酸化および水素還元化する一酸化炭素除去工程と、を備え、
前記改質触媒、前記シフト触媒、および前記一酸化炭素除去触媒は、活性成分として貴金属元素またはNi元素を含み、前記活性成分の担体として金属酸化物を含む、水素生成方法である。
本発明によれば、耐熱性が高く、または運転停止や作動を繰り返した場合の酸素混入による影響を改善した、改質触媒、シフト触媒、または一酸化炭素除去触媒を有する、水素生成装置、水素生成方法、それを利用した燃料電池発電システムを提供することができる。
(実施の形態1)
(全体の構成)
本発明の水素生成装置について、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の水素生成装置の全体の概略構成図である。原料供給部1および水供給部2が、内部に改質触媒を充填した改質部3に接続されている。原料供給部1により供給された原料は改質部3から流出し、シフト触媒(変成触媒)を充填したシフト(変成)部4に流入し、さらにシフト部4から流出するガスはCO除去触媒を充填した一酸化炭素除去部(選択酸化部)5に流入する。すなわち、図1に示す水素生成装置は、改質部3だけでなく、シフト部4および浄化部5を具備している。そして、浄化部5から流出するガスが、生成ガスとして三方バルブ6を通り、一方は水素生成装置から燃料電池7へ、また他方は改質部3近傍に設置したバーナ8に導かれるように流路が構成されている。
(全体の構成)
本発明の水素生成装置について、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の水素生成装置の全体の概略構成図である。原料供給部1および水供給部2が、内部に改質触媒を充填した改質部3に接続されている。原料供給部1により供給された原料は改質部3から流出し、シフト触媒(変成触媒)を充填したシフト(変成)部4に流入し、さらにシフト部4から流出するガスはCO除去触媒を充填した一酸化炭素除去部(選択酸化部)5に流入する。すなわち、図1に示す水素生成装置は、改質部3だけでなく、シフト部4および浄化部5を具備している。そして、浄化部5から流出するガスが、生成ガスとして三方バルブ6を通り、一方は水素生成装置から燃料電池7へ、また他方は改質部3近傍に設置したバーナ8に導かれるように流路が構成されている。
バーナ8には燃料供給部9と燃焼用空気を供給する空気供給部10が設置されている。バーナ8での燃焼ガスは改質部3に設けられた排気口11から排気される。ここで、原料供給部1および燃料供給部9から供給される原料および燃料は、天然ガス(都市ガス)もしくはLPGなどの気体状炭化水素燃料、またはガソリン、灯油もしくはメタノールなどの液体状炭化水素系燃料である。ただし、液体状燃料を用いるときには燃料の気化部が必要となる。この場合には、改質部3およびバーナ8からの伝導熱ならびに燃焼排気ガス中の顕熱などを利用した気化部を構成することが好ましい。
また、原料供給部1からの原料、燃料供給部9からの燃料および空気供給部1からの空気の供給量を調整するためには、例えばポンプもしくはファンなどを利用して制御する方法、またはポンプもしくはファンなどの下流側に設置したバルブなどで制御する方法などがあげられる。ただし、図1においては供給量(流量)調節器は特に図示していないが、それぞれの供給部が流量調節器を具備しているものとして示している。なお、図1中の矢印は、原料、燃料および反応ガスなどの流れの方向を示している。
(改質触媒)
図2は、本発明の水素生成装置の構成要素である改質部3の構成図である。
図2は、本発明の水素生成装置の構成要素である改質部3の構成図である。
改質触媒層21の下流部の一部には改質ガスが排出される出口部20が設けられている。本実施の形態は、炭化水素系の原料と水蒸気の改質反応から水素リッチな改質ガスを生成する改質触媒層21と、改質触媒層21を加熱するバーナ8と、バーナ8に供給する燃料の流量を調節する燃料調節弁23と、改質触媒層21の下流部に設けられ改質ガスの流れが集合する出口部20と、を有する。
次に動作、作用について説明する。バーナ8で生じた燃焼ガスは改質触媒層21を加熱し、排気口25から排出される。改質触媒層21の上流側である入口部29から供給された原料と水蒸気は、下流に向かって流れながら燃焼ガスとの熱交換で昇温され、水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスが生成され、下流部の出口部20に導かれる。
改質触媒層21に用いられる触媒としては、例えば、担持Ni系触媒、担持Ru系触媒などを挙げることができる(特開2001−155755号公報参照。)。特に、アルミナを担体としたルテニウム系改質触媒は、比較的高活性でかつ低スチーム/カーボン比の運転条件下でも炭素の析出を抑制するなどの利点を有し、改質用触媒の長寿命化が期待できる(特開2001−340759号公報参照。)。
特にRu系触媒を使用した場合、微量の酸素混入による影響を受けない。一般に、水素生成装置を停止させると、装置の温度低下に伴って反応室内部の圧力が低下し、外部の空気が微量に混入する。しかし、本発明の水素生成装置によれば、微量の酸素混入に対策を施す必要がなく、装置の停止、始動が非常に容易である。
(シフト触媒)
図3は本発明の第1の実施の形態である水素生成装置の断面を示した構成図である。図3において、31は触媒体で、反応室32の内部に充填した。33は改質ガス入口であり、ここから改質ガスを導入する。触媒体31の上流部に対して均一に改質ガスが接触するように、反応室32には触媒支持網34が設置し、触媒体31の上流側に空間を設けた。触媒体31上で反応を終えた改質ガスは改質ガス出口35から排出される。
図3は本発明の第1の実施の形態である水素生成装置の断面を示した構成図である。図3において、31は触媒体で、反応室32の内部に充填した。33は改質ガス入口であり、ここから改質ガスを導入する。触媒体31の上流部に対して均一に改質ガスが接触するように、反応室32には触媒支持網34が設置し、触媒体31の上流側に空間を設けた。触媒体31上で反応を終えた改質ガスは改質ガス出口35から排出される。
また、反応器を一定温度に保つために、反応室32の外周はセラミックウールからなる断熱材36で覆った。ここで、触媒体31は直径6mmの球状の多孔質アルミナペレットにCe、Ptを担持して作製したものである。
次に本実施の形態の原理について説明する。本発明の水素生成装置に供給する改質ガスを発生させるために用いる燃料としては天然ガス、メタノール、ガソリンなどがあり、改質方法も水蒸気を加える水蒸気改質や、空気を加えておこなう部分改質などがあるが、本実施例では天然ガスを水蒸気改質した改質ガスを用いた場合について記載する。
天然ガスに水蒸気を混合し、改質触媒に接触させて生成した改質ガスには、水素の他に副生成物として二酸化炭素と一酸化炭素、および改質前に加えた水蒸気の残りが含まれる。この改質ガスの組成は改質時の触媒温度によって多少変化するが、水蒸気を除いた平均的な値として、水素約80%、二酸化炭素、一酸化炭素がそれぞれ約10%含まれる。天然ガスの改質反応は500〜800℃程度でおこなうのに対し、一酸化炭素と水蒸気が反応するシフト反応は、150℃〜300℃程度で反応させるため、改質ガスは改質ガス入口33の手前で熱交換器を通過させて冷却してから供給する。
COシフト反応は、温度に依存する平衡反応であり、低温で反応させるほどCO濃度を低減できる。一方、温度が低下すると触媒上での反応速度が低下するため、低温で反応が可能な触媒ほど有効となる。通常、シフト触媒として用いられる銅−亜鉛触媒、銅−クロム触媒など、銅系のシフト触媒は150℃〜250℃程度の低温でCOシフト反応をおこなうことができ、CO濃度を数百〜数千ppm程度まで低減できる。しかしながら、銅系の触媒は反応器に充填した後、水素や改質ガスなどの還元ガスを流通させて活性化させる必要がある。銅系触媒の耐熱性は300℃前後と低いため、活性化時の反応熱で耐熱温度を越えないように、還元ガスを希釈して供給するか、小流量で徐々に反応させる必要がある。また、触媒中の銅の含有量も活性化に要する時間に影響するが、重量比で数10%程度は寿命信頼性を確保するために必要であり、活性化に長い時間を要することとなる。
一方、本発明の水素生成装置では、触媒体31に貴金属触媒を用いており、銅系の触媒に比べて非常に高い耐熱性を持つため、アルミナなどの担体に重量比で0.1%〜数%程度の貴金属を担持するだけで良い。このため、短時間の還元ガスによる活性化処理をするか、単に改質ガスを流通させるだけで使用できる。
本実施の形態で触媒体31に用いた貴金属触媒の特性の概要を図4に示した。比較として、低温用シフト触媒である銅−亜鉛触媒と、高温用シフト触媒である鉄−クロム触媒の特性を示した。本実施の形態で用いた貴金属触媒は、高温用触媒と低温用触媒の中間の性能を持つものである。高温用シフト触媒単独ではCO濃度を1%以下にすることは困難であり、低温用シフト触媒と組み合わせて用いることが多い。本例の貴金属触媒は低温用シフト触媒と同等であり、数千ppm程度の濃度まで一酸化炭素を低減でき、貴金属触媒単独でも、燃料電池用水素生成装置に適用することができる。
また、COシフト反応は、通常触媒体積あたりのガス流速(空間速度SV)が毎時1000以下で反応させ、多量の触媒が必要として熱容量が大きくなるため、装置始動時には触媒体を昇温するために長時間を要する。そのため、電気ヒーターなどで反応室の外部からの加熱を併用するか、供給する改質ガスの温度を高くして昇温速度を早める方法が考えられる。しかし、銅系触媒は耐熱温度が低いため、局所的に高温となるような急激な加熱は望ましくない。一方、本例の水素生成装置では、耐熱性の高い貴金属触媒を用いているため、局所的に500℃程度の高温部が生じても問題はなく、高温の改質ガスを供給することによって急速に加熱でき、速やかに装置を始動させることができる。
また、装置を停止させた場合、装置の温度低下に伴って反応室内部の圧力が低下し、外部の空気が微量に混入する。そのため、長期間にわたって繰り返し装置の停止、始動を繰り返した場合、銅系触媒は徐々に劣化する。したがって、酸素が混入するのを防止する手段などが必要となり、装置が複雑となる。一方、本例の水素生成装置では貴金属触媒を用いているため、微量の酸素混入に対策を施す必要がなく、装置の停止、始動が非常に容易である。
本実施の形態では、触媒体31に直径6mmの球状の多孔質アルミナペレットにCe、Ptを担持して作製したものを用いたが、活性成分としてはRu、Pd、Rhから選択される貴金属元素を用いても、銅系触媒のような長時間の活性化処理をすることなく使用できると同時に、耐熱性も問題ない。触媒体の形状は球状であっても、円錐状であっても、発泡体形状であっても、ガス流に対して圧力損失が用途に対して充分に小さければ問題はない。
また、Ceはシフト反応を促進する助触媒としての効果があり、低温で反応させるためには添加した方が好ましい。
また、本実施の形態では天然ガスを水蒸気改質した改質ガスを用いたが、他の燃料でも一酸化炭素と二酸化炭素の割合が多少変わる程度で、特に大きな違いはない。
また、水蒸気の代わりに空気を加える部分改質ガスを用いた場合には、水蒸気の割合が少ないため、反応室32に入る前に水を加える必要があるが、それ以外は水蒸気改質ガスと本質的には大差はない。
(実施の形態2)
本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は図5に示すように、触媒体311として、コージェライトハニカムに貴金属触媒を担持したものを用いてあり、作用効果の大部分は実施の形態1と類似である。したがって異なる点を中心に本実施の形態を説明する。
本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は図5に示すように、触媒体311として、コージェライトハニカムに貴金属触媒を担持したものを用いてあり、作用効果の大部分は実施の形態1と類似である。したがって異なる点を中心に本実施の形態を説明する。
図5は本実施の形態の断面構成図である。触媒体311をハニカム構造にすることにより、触媒と改質ガスの接触面積が増加し、触媒の容積を小さくできるとともに、熱容量を小さくできるため、装置始動時の時間を短縮することができる。また、耐熱性の高い貴金属触媒を用いていることから、ハニカムに担持して触媒量を少なくした場合でも、劣化することなく、長期間安定に特性を維持することができる。
本実施の形態では、担体基材としてハニカム形状のものを用いた。しかし、ハニカム形状に限らず、圧力損失が小さく触媒とガスとの接触面積が広くとれる形状であれば、発泡体形状のようなものであっても、耐熱性繊維に触媒を担持したものであってもかまわない。
また、本実施の形態では担体基材としてコージェライトハニカムを用いた。しかし、金属ハニカムを用いるなど、熱伝導の良い基材を用いると触媒体上流部から下流部にかけての温度格差が小さくなって、触媒体311上での反応熱を速やかに放熱することができ、安定した特性が得られる。
(実施の形態3)
本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は図6に示すように、COシフト触媒体を貴金属触媒からなる第一触媒体321と、銅系触媒からなる第二触媒体322に分割してあるものであり、作用効果の大部分は実施の形態1と類似である。したがって異なる点を中心に本実施の形態を説明する。
本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は図6に示すように、COシフト触媒体を貴金属触媒からなる第一触媒体321と、銅系触媒からなる第二触媒体322に分割してあるものであり、作用効果の大部分は実施の形態1と類似である。したがって異なる点を中心に本実施の形態を説明する。
図6は本実施の形態の断面構成図である。第一触媒体321には、コージェライトハニカムに貴金属系触媒を担持した触媒体を用いており、300℃程度で反応するように供給する改質ガス温度を制御する。第二触媒体322には、銅系触媒をコージェライトハニカムに担持したものを用いており、150℃〜250℃程度の温度領域で反応させる。通常、COシフト触媒体の上流部では、一酸化炭素が90%程度反応する。また、装置立ち上げ時に昇温する場合も、高温の改質ガスにCOシフト触媒体の上流部が曝される。このため、触媒劣化もシフト触媒の上流部の方が進行しやすい。ここで、本発明の水素生成装置では、第一触媒体321に耐熱性の高い貴金属触媒を用いているため、上述のような影響を無くすことができる。また、第二触媒体322に銅系触媒を用いているため、特性的にはCO濃度を銅系触媒単独で使用した場合と同等の数百〜数千ppmまで低下させることができる。また、第一触媒体321の貴金属触媒の代わりに、高温用シフト触媒を用いた場合には、同様に低温用シフト触媒の劣化を抑制することが可能であるが、高温用シフト触媒は400℃前後の温度が必要であり、本例のように第二触媒体322の低温用シフト触媒と組み合わせて用いるためには、二つの触媒の間で冷却用の熱交換器が必要となり、装置が大型化する。
(実施の形態4)
本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態は図7に示すように、触媒体331の上流側に空気の供給部を設けたものであり、作用効果の大部分は実施の形態1と類似である。したがって異なる点を中心に本実施の形態を説明する。
本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態は図7に示すように、触媒体331の上流側に空気の供給部を設けたものであり、作用効果の大部分は実施の形態1と類似である。したがって異なる点を中心に本実施の形態を説明する。
図7は本実施の形態の断面構成図である。COシフト部を改質部と一酸化炭素除去部に連結した場合には、始動時に改質部や一酸化炭素除去部と比較して熱容量が大きいことから、COシフト部が最も昇温に時間を必要とする。電気ヒーターもしくは燃焼による加熱が考えられるが、余分のエネルギーが必要になり効率的ではない。ここで、本実施の形態では触媒体331の上流側に空気供給部を設けてあり、酸素濃度が1から2%程度になるように空気を供給することによって、改質ガス中の水素もしくは一酸化炭素をシフト触媒上で燃焼し、加熱することができる。シフト触媒の温度が充分上昇していない間の改質ガスは、一酸化炭素濃度が高く燃料電池に供給することはできないため、このものを燃焼させることによって余分なエネルギーも必要とせず、効率的にシフト部を加熱することができる。また、定常運転時もシフト触媒の温度が低下した場合に空気を供給することによって、シフト触媒を安定に作動させることができる。シフト部に空気を加えることは銅系触媒の場合、触媒を劣化させることになるため、好ましくない。しかしながら、本実施の形態では触媒体331に貴金属触媒を用いているため、酸化による劣化がない。
また、触媒体331の温度を検知して、触媒温度を一定に保つように空気量を制御すると、さらに安定な動作が可能となる。
また、供給した酸素の消費は反応速度の速い酸化反応であって、触媒体331の上流部で完結し、下流部には酸素が到達しない。したがって、本実施例では、触媒体331に貴金属触媒のみを用いたが、下流部に銅系触媒を用いても劣化することがなく、さらに高い特性が得られることとなる。
(実施の形態5)
本発明の第5の実施の形態について説明する。本実施の形態は、実施の形態1で示した水素生成装置に貴金属触媒を用いた改質部と同じく貴金属触媒を用いた一酸化炭素除去部(CO浄化部)を連結したものである。
本発明の第5の実施の形態について説明する。本実施の形態は、実施の形態1で示した水素生成装置に貴金属触媒を用いた改質部と同じく貴金属触媒を用いた一酸化炭素除去部(CO浄化部)を連結したものである。
通常、天然ガスなどの改質触媒にはNiなどの触媒、またはPtやRuを主体とした触媒などが用いられるが、Niなどの遷移金属系の触媒はあらかじめ還元処理を施して、活性化させる必要があり、装置停止後も酸化されると再び活性化処理を要するため、空気の混入には注意する必要がある。一方、Ruをはじめとする貴金属触媒は活性化処理がほとんど必要なく、装置停止後も空気混入に対する対策をしなくても問題ない。また、一酸化炭素除去部もルテニウム触媒や白金触媒など貴金属触媒を用いることによって、還元ガスによる活性化処理の必要がなくなる。そこで、貴金属触媒を具備したシフト触媒に同じく貴金属触媒を具備した改質部、および一酸化炭素除去部を連結することによって、システム全体として、装置の停止と始動を繰り返した場合の空気混入による影響がなくなり、長期間安定した性能を得ることができる。
(実施例1)
直径6mmの球状多孔質アルミナペレットに、硝酸セリウムと白金塩の混合溶液を含浸させ、電気炉中500℃で焼成して触媒体331を作製した。この触媒体331を図3に示す水素生成装置の反応室32の中に充填し、一酸化炭素8%、二酸化炭素8%、水蒸気20%、残りが水素である改質ガスを350℃に冷却し、改質ガス入口33より毎分10リットルの流量で導入した。改質ガス出口35より排出された反応ガスの組成を、水蒸気除去後にガスクロマトグラフィで測定したところ、改質ガス導入後30分後には一酸化炭素濃度が3500ppmとなった。この後、反応室32内を窒素で置換してから空気を供給し、再び改質ガスを供給して、反応ガスの組成を測定したところ、一酸化炭素濃度は3400ppmであった。さらに同じ操作を50回繰り返し、同様に特性を調べたところ、一酸化炭素濃度は3600ppmであった。
直径6mmの球状多孔質アルミナペレットに、硝酸セリウムと白金塩の混合溶液を含浸させ、電気炉中500℃で焼成して触媒体331を作製した。この触媒体331を図3に示す水素生成装置の反応室32の中に充填し、一酸化炭素8%、二酸化炭素8%、水蒸気20%、残りが水素である改質ガスを350℃に冷却し、改質ガス入口33より毎分10リットルの流量で導入した。改質ガス出口35より排出された反応ガスの組成を、水蒸気除去後にガスクロマトグラフィで測定したところ、改質ガス導入後30分後には一酸化炭素濃度が3500ppmとなった。この後、反応室32内を窒素で置換してから空気を供給し、再び改質ガスを供給して、反応ガスの組成を測定したところ、一酸化炭素濃度は3400ppmであった。さらに同じ操作を50回繰り返し、同様に特性を調べたところ、一酸化炭素濃度は3600ppmであった。
(実施例2)
実施例1で一度改質ガスを反応させた後、改質ガスの供給を停止させ、水素生成装置を室温まで冷却した。その後、最初に所定温度まで冷却した改質ガスを再び供給し、触媒温度が300℃まで上昇したところで、供給する改質ガス温度を350℃にし、改質ガス出口35より排出される反応ガスを測定した。立ち上がりに要した時間を知るために、CO濃度が5000ppmを下回るまでの時間を測定した。最初に供給する改質ガスの温度を350℃、400℃、450℃、500℃としたところ、装置の立ち上がり時間は、それぞれ29分、25分、18分、および12分であった。
実施例1で一度改質ガスを反応させた後、改質ガスの供給を停止させ、水素生成装置を室温まで冷却した。その後、最初に所定温度まで冷却した改質ガスを再び供給し、触媒温度が300℃まで上昇したところで、供給する改質ガス温度を350℃にし、改質ガス出口35より排出される反応ガスを測定した。立ち上がりに要した時間を知るために、CO濃度が5000ppmを下回るまでの時間を測定した。最初に供給する改質ガスの温度を350℃、400℃、450℃、500℃としたところ、装置の立ち上がり時間は、それぞれ29分、25分、18分、および12分であった。
(実施例3)
アルミナ粉末に硝酸セリウム溶液と白金塩の混合溶液を含浸させ、電気炉中500℃で焼成した。このものを水に分散させ、スラリーとし、1平方インチ当たり400セルのコージェライトハニカムに担持して触媒体311とした。触媒体311を図5に示す水素生成装置中に設置し、実施例1と同様に改質ガス入口13より改質ガスを供給し、改質ガス出口15より排出される反応ガスを測定したところ、一酸化炭素濃度は2800ppmであった。また、実施例2と同様に350℃の改質ガスを供給し、CO濃度が5000ppmを下回るまでの時間を測定したところ、20分であった。
アルミナ粉末に硝酸セリウム溶液と白金塩の混合溶液を含浸させ、電気炉中500℃で焼成した。このものを水に分散させ、スラリーとし、1平方インチ当たり400セルのコージェライトハニカムに担持して触媒体311とした。触媒体311を図5に示す水素生成装置中に設置し、実施例1と同様に改質ガス入口13より改質ガスを供給し、改質ガス出口15より排出される反応ガスを測定したところ、一酸化炭素濃度は2800ppmであった。また、実施例2と同様に350℃の改質ガスを供給し、CO濃度が5000ppmを下回るまでの時間を測定したところ、20分であった。
(実施例4)
実施例3で使用したものと同じコージェライトハニカムを長さ方向に2分割した。このハニカムの一方には、実施例3で用いた白金触媒スラリーを担持して第一触媒体とし、もう一方には銅−亜鉛触媒粉末をスラリー化したものを担持して第二触媒体とした。これらの触媒体を図6に示す水素生成装置内に設置した。実施例1と同様に350℃に冷却した改質ガスを供給し、改質ガス出口26より排出される反応ガスを測定したところ、一酸化炭素濃度は1000ppmであった。この後、改質ガスの供給を停止させ、水素生成装置を室温まで冷却した。さらに、最初に所定温度まで冷却した改質ガスを再び供給し、触媒温度が300℃まで上昇したところで、供給する改質ガス温度を350℃にし、改質ガス出口35より排出される反応ガスを測定した。CO濃度が5000ppmを下回るまでの時間を測定した。最初に供給する改質ガスの温度を350℃、400℃、450℃、500℃としたところ、装置の立ち上がり時間は、それぞれ27分、23分、16分、および10分であった。最初の改質ガス温度を500℃として、繰り返し50回立ち上げを行った後、再び350℃の改質ガスを供給してCO濃度を測定したところ、1050ppmであった。
実施例3で使用したものと同じコージェライトハニカムを長さ方向に2分割した。このハニカムの一方には、実施例3で用いた白金触媒スラリーを担持して第一触媒体とし、もう一方には銅−亜鉛触媒粉末をスラリー化したものを担持して第二触媒体とした。これらの触媒体を図6に示す水素生成装置内に設置した。実施例1と同様に350℃に冷却した改質ガスを供給し、改質ガス出口26より排出される反応ガスを測定したところ、一酸化炭素濃度は1000ppmであった。この後、改質ガスの供給を停止させ、水素生成装置を室温まで冷却した。さらに、最初に所定温度まで冷却した改質ガスを再び供給し、触媒温度が300℃まで上昇したところで、供給する改質ガス温度を350℃にし、改質ガス出口35より排出される反応ガスを測定した。CO濃度が5000ppmを下回るまでの時間を測定した。最初に供給する改質ガスの温度を350℃、400℃、450℃、500℃としたところ、装置の立ち上がり時間は、それぞれ27分、23分、16分、および10分であった。最初の改質ガス温度を500℃として、繰り返し50回立ち上げを行った後、再び350℃の改質ガスを供給してCO濃度を測定したところ、1050ppmであった。
(実施例5)
直径6mmの球状多孔質アルミナペレットに硝酸セリウムと白金塩の混合溶液を含浸させ、電気炉中500℃で焼成して触媒体331を作製した。この触媒体331を図7に示す水素生成装置の反応室32の中に充填し、一酸化炭素8%、二酸化炭素8%、水蒸気20%、残りが水素である改質ガスを350℃に冷却し、改質ガス入口333より毎分10リットルの流量で導入した。このとき空気供給部37より酸素濃度が2%となるように、空気を供給した。触媒温度が300℃まで上昇したところで空気供給を停止させ、改質ガス出口35より排出される反応ガスを測定した。このときのCO濃度が5000ppmを下回るまでの時間を測定したところ15分であった。引き続いて、同じ方法で50回立ち上げをおこない、350℃の改質ガスを供給して、CO濃度を測定したところ3500ppmであった。
直径6mmの球状多孔質アルミナペレットに硝酸セリウムと白金塩の混合溶液を含浸させ、電気炉中500℃で焼成して触媒体331を作製した。この触媒体331を図7に示す水素生成装置の反応室32の中に充填し、一酸化炭素8%、二酸化炭素8%、水蒸気20%、残りが水素である改質ガスを350℃に冷却し、改質ガス入口333より毎分10リットルの流量で導入した。このとき空気供給部37より酸素濃度が2%となるように、空気を供給した。触媒温度が300℃まで上昇したところで空気供給を停止させ、改質ガス出口35より排出される反応ガスを測定した。このときのCO濃度が5000ppmを下回るまでの時間を測定したところ15分であった。引き続いて、同じ方法で50回立ち上げをおこない、350℃の改質ガスを供給して、CO濃度を測定したところ3500ppmであった。
(比較例1)
直径6mmの銅−亜鉛触媒を実施例1と同じく図3に示す水素生成装置の反応室32内に充填し、一酸化炭素8%、二酸化炭素8%、水蒸気20%、残りが水素である改質ガスを200℃まで冷却し、改質ガス入口33より毎分10リットルの流量で導入したところ、触媒温度が一時的に500℃まで上昇した。還元が終了し、触媒温度が低下した後は、供給する改質ガスの温度を変えても、一酸化炭素濃度は3%以下とはならなかった。
直径6mmの銅−亜鉛触媒を実施例1と同じく図3に示す水素生成装置の反応室32内に充填し、一酸化炭素8%、二酸化炭素8%、水蒸気20%、残りが水素である改質ガスを200℃まで冷却し、改質ガス入口33より毎分10リットルの流量で導入したところ、触媒温度が一時的に500℃まで上昇した。還元が終了し、触媒温度が低下した後は、供給する改質ガスの温度を変えても、一酸化炭素濃度は3%以下とはならなかった。
(比較例2)
直径6mmの銅−亜鉛触媒を実施例1と同じく図3に示す水素生成装置の反応室32内に充填し、一酸化炭素8%、二酸化炭素8%、水蒸気20%、残りが水素である改質ガスを200℃まで冷却し、改質ガス入口33より毎分1リットルの流量で導入したところ、触媒温度は290℃で定常状態となり、活性化が終了して触媒温度が低下するまでに50時間を要した。その後、改質ガス流量を毎分10リットルとして、改質ガス出口35より排出される反応ガスを測定したところ、1000ppmであった。この後、反応室32内を窒素で置換してから空気を供給し、再び上記の活性化処理を50時間かけて行い、同様に反応ガスの組成を測定したところ、一酸化炭素濃度は8000ppmであった。さらに同じ操作を5回繰り返し、同様に特性を調べたところ、CO濃度は温度条件を変えても2%以下とはならなかった。
直径6mmの銅−亜鉛触媒を実施例1と同じく図3に示す水素生成装置の反応室32内に充填し、一酸化炭素8%、二酸化炭素8%、水蒸気20%、残りが水素である改質ガスを200℃まで冷却し、改質ガス入口33より毎分1リットルの流量で導入したところ、触媒温度は290℃で定常状態となり、活性化が終了して触媒温度が低下するまでに50時間を要した。その後、改質ガス流量を毎分10リットルとして、改質ガス出口35より排出される反応ガスを測定したところ、1000ppmであった。この後、反応室32内を窒素で置換してから空気を供給し、再び上記の活性化処理を50時間かけて行い、同様に反応ガスの組成を測定したところ、一酸化炭素濃度は8000ppmであった。さらに同じ操作を5回繰り返し、同様に特性を調べたところ、CO濃度は温度条件を変えても2%以下とはならなかった。
(比較例3)
比較例2で触媒の活性化を終えた後、改質ガスを停止させ、水素生成装置を室温まで冷却した。その後、最初に所定の温度まで冷却した改質ガスを再び供給し、触媒温度が200℃まで上昇したところで、供給する改質ガス温度を250℃にし、排出される反応ガスを測定した。CO濃度が5000ppmを下回るまでの時間を測定した。最初に供給する改質ガスの温度を250℃、300℃、350℃、および400℃としたところ、装置の立ち上がり時間はそれぞれ50分、40分、30分、および20分であった。また、改質ガスの温度を350℃として、50回立ち上げをおこない、特性を調べたところ、温度条件を変えてもCO濃度は2%以下とはならなかった。
比較例2で触媒の活性化を終えた後、改質ガスを停止させ、水素生成装置を室温まで冷却した。その後、最初に所定の温度まで冷却した改質ガスを再び供給し、触媒温度が200℃まで上昇したところで、供給する改質ガス温度を250℃にし、排出される反応ガスを測定した。CO濃度が5000ppmを下回るまでの時間を測定した。最初に供給する改質ガスの温度を250℃、300℃、350℃、および400℃としたところ、装置の立ち上がり時間はそれぞれ50分、40分、30分、および20分であった。また、改質ガスの温度を350℃として、50回立ち上げをおこない、特性を調べたところ、温度条件を変えてもCO濃度は2%以下とはならなかった。
(比較例4)
直径6mmの銅−亜鉛触媒を実施例5と同じく図7に示す水素生成装置の反応室32内に充填し、一酸化炭素8%、二酸化炭素8%、水蒸気20%、残りが水素である改質ガスを250℃まで冷却し、改質ガス入口333より 毎分10リットルの流量で導入した。このとき空気供給部37より酸素濃度が2%となるように、空気を供給した。触媒温度が200℃まで上昇したところで空気供給を停止させ、改質ガス出口35より排出される反応ガスを測定した。このときのCO濃度が5000ppmを下回るまでの時間を測定したところ15分であった。引き続いて、同じ方法で50回立ち上げをおこない、特性を調べたところ、温度を変化させても、CO濃度が2%以下とはならなかった。
直径6mmの銅−亜鉛触媒を実施例5と同じく図7に示す水素生成装置の反応室32内に充填し、一酸化炭素8%、二酸化炭素8%、水蒸気20%、残りが水素である改質ガスを250℃まで冷却し、改質ガス入口333より 毎分10リットルの流量で導入した。このとき空気供給部37より酸素濃度が2%となるように、空気を供給した。触媒温度が200℃まで上昇したところで空気供給を停止させ、改質ガス出口35より排出される反応ガスを測定した。このときのCO濃度が5000ppmを下回るまでの時間を測定したところ15分であった。引き続いて、同じ方法で50回立ち上げをおこない、特性を調べたところ、温度を変化させても、CO濃度が2%以下とはならなかった。
以上の実施例と比較例の装置の評価結果を比較すると明らかなように、本発明によると、装置の始動時間が短縮でき、装置の運転停止、作動を繰り返した場合の酸素混入による影響を抑制し、長期間にわたって安定に動作する水素生成装置を提供することができた。
充分な触媒活性を得るためにはPt粒子を小さくし、多くの活性点を持つことが必要であるが、このためにはBET比表面積が10m2/g以上ある金属酸化物にPtを担持させるのが好ましい。ここで、BET比表面積とは、粉末に窒素を吸着させておこなう公知の測定法で求められる比表面積のことである。また、BET比表面積の上限は特に限定はなく、100〜200m2/gでも、数百m2/gであっても、同様に高い活性が得られる。Ptを担持する金属酸化物および/または複合金属酸化物は、Mg、Al、Si、Ca、Ti、Cr、Fe、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Sn、Baおよびランタノイドよりなる群から選択される少なくとも1種の酸化物であるのが好ましい。
これらの金属酸化物および複合金属酸化物としては、特に高い活性が得られるという点から、アルミナ、シリカ、シリカアルミナ、ジルコニア、チタニアおよびゼオライトから選択される1種を用いるのが好ましい。これは、これらの材料が酸、アルカリに対して比較的安定で、酸性またはアルカリ性であるPt塩によって変化しないためである。Pt塩によって金属酸化物などが変化した場合には、Ptが金属酸化物などの内部に埋没して、活性が低下することになる。
また、複合金属酸化物にあっては、Ceが複合化されてあるとさらに効果的である。CeはPt触媒上でのメタン化反応を抑制するとともに、COシフト反応に対する低温活性を向上させる効果がある。Ceの添加量は多いほど好ましい。よって、金属酸化物として、酸化セリウムを主として用いてもよい。Ceの原料は、硝酸塩、酢酸塩、水酸化物など、酸化物が得られるものであれば特に限定はない。
また、酸化セリウム単体では耐熱性が比較的低いため、Zrを複合化させることによって、耐熱性が向上する。すなわち、CeおよびZrを含む複合金属酸化物であるのが好ましい。酸化セリウムにZrを複合化させる方法も、特に限定はなく、例えば共沈法、ゾルゲル法、アルコキシド法などを用いることができる。また、酸化セリウムにZrを組み込んでも、酸化ジルコニウムにCeを組み込んでもよい。
また、Pd、Rh、Ruから選択される1種が、Ptの0.1〜0.5重量%に相当する量で添加されていると、さらに高い活性が得られる。これらの貴金属元素はメタン化反応を促進するため、単独ではCOシフト触媒として高い性能を得ることは困難であるが、Ptと複合化させることによって、Pt触媒の性能を向上させることができる。これらの貴金属はPtの0.5重量%より多く添加すると、添加した貴金属の特性が現れ、メタン化反応が顕著になり好ましくなく、Ptの0.1重量%未満であると全く添加の効果は見られなくなる。
シフト触媒として最も好ましいのは、Ptを複合金属酸化物であるCeO2とZrO2との固溶体に担持させたものである。
(実施の形態6)
次に、本発明の実施の形態6について、図面を参照して説明する。図8は本発明の実施の形態6に係る水素生成装置の構成を示す概略図である。図8において、41は選択酸化触媒層で、Ptをアルミナに担持した第1触媒と、Ruをアルミナに担持した第2触媒を混合したものを、コージェライトハニカムに被覆してある。
次に、本発明の実施の形態6について、図面を参照して説明する。図8は本発明の実施の形態6に係る水素生成装置の構成を示す概略図である。図8において、41は選択酸化触媒層で、Ptをアルミナに担持した第1触媒と、Ruをアルミナに担持した第2触媒を混合したものを、コージェライトハニカムに被覆してある。
この選択酸化触媒層41を反応室42内に設置する。改質ガス入口43から供給された改質ガスは、空気ポンプ44によって供給された空気とともに反応室42へ送られる。空気ポンプ44からは酸素濃度がCO濃度に対して1〜3倍程度、例えばCO濃度が1体積%の場合には酸素濃度が1〜3体積%となるように空気が供給される。
酸素と混合された改質ガスは、選択酸化触媒層41でCOが除去された後、改質ガス出口46へ送られる。また、選択酸化触媒層41の上流側には改質ガスが均一に流れるように拡散板45を設置してある。また、反応器を一定温度に保つために、必要箇所には外周をセラミックウールからなる断熱材47で覆ってある。
次に本発明の動作原理について説明する。選択酸化触媒には、従来よりCO選択酸化触媒としてPt、Pd、Ru、Rh等を触媒活性成分とする触媒(本発明における第1触媒)、COメタン化触媒としてPd、Ru、Rh、Ni等を触媒活性成分とする触媒(本発明における第2触媒)が用いられる。
第1触媒を単独で用いた場合(a)および第2触媒を単独で用いた場合(b)ならびに本実施の形態である第1触媒および第2触媒の両方を混合した場合(c)の触媒温度と選択酸化触媒層を通過後の改質ガス中のCO濃度との関係を図9に示す。
ここで、第1触媒には1重量%のPtをアルミナに分散状態で担持した触媒を、第2触媒層には1重量%のRuをアルミナに分散状態で担持した触媒を、それぞれコージェライトからなるハニカム形状の担体基材に被覆したものを用いた。選択酸化触媒層41が異なること以外、反応条件は全て同じである。
空気ポンプ44からは、改質ガス中に含まれるCOの酸化反応に必要な化学量論量の体積比で2〜6倍の酸素を供給した。
図9は、第1触媒を単独で用いた場合、改質ガス中のCOが選択的に酸化されてCO濃度が数ppmまで低下するが、二酸化炭素と水素との逆シフト反応の影響により、温度が上昇するにしたがって指数関数的にCO濃度が増加することを示している。このことは、CO濃度を充分に低減できる温度範囲が数十℃程度に限られていることを意味する。しかし、触媒温度は反応熱によって上昇するため、最適温度を維持するには高度な制御が必要となる。
また、図9は、第2触媒を単独で用いた場合、比較的高温域でCO濃度を数ppmまで除去できることを示している。これはRuがCOのメタン化反応を促進するためであるが、温度が上昇するにしたがって指数関数的に二酸化炭素のメタン化反応も進行して水素濃度が低下するため、水素生成装置としての効率が低下する。
したがって、メタン濃度を、システムの効率への影響が小さい1〜2体積%以下に抑えられる温度範囲は数十℃程度に限られている。しかし、メタン化反応も発熱反応であるため、最適温度を維持するには高度な制御が必要となる。
一方、図9は、第1触媒および第2触媒の両方を混合させた場合には、広い温度範囲でCOを低濃度まで除去することができることを示している。第1触媒がCOを数ppmまで除去できる温度範囲は数十℃程度であるが、数百ppmのCO濃度レベルまでであれば100deg程度の温度範囲でCOを低減できる。また、第2触媒は、0.5〜1体積%程度の高濃度COに対しては、数十℃程度の狭い温度範囲でしか実質上機能しないが、数百ppm程度の低濃度COに対しては、100degの温度範囲でCOを数ppm以下に除去できる。
したがって、第1触媒と第2触媒の複合効果により、逆シフト反応で発生したCOをメタン化反応によって除去できるため、広い温度範囲でCOを数ppmのレベルまで除去することができる。
COを効率的に除去できる温度範囲は、第1触媒でCOを数百ppmまで除去できる温度以上で、かつ、第2触媒で二酸化炭素のメタン化反応がシステムの効率に影響を与えるほど進行しはじめる温度未満の温度範囲である。この好ましい温度範囲は、触媒の活性成分や担持量等によって異なるが、一般に60〜350℃、好ましくは80〜250℃である。
本実施の形態は、改質ガス中のCO濃度が0.1〜2体積%の場合に好ましい形態である。第1触媒および第2触媒としては、0.1〜10重量%の触媒活性成分を担体に分散担持した触媒等が好ましく用いられる。
第1触媒に用いられる触媒活性成分としては、
(化1)
2CO + O2 → 2CO2
の反応に選択的に活性を示すもの、すなわち改質ガス中の水素とCOのうち、COの酸化反応のみに活性を示すかまたはCOの酸化反応に対して高選択に活性を示すものが用いられる。
(化1)
2CO + O2 → 2CO2
の反応に選択的に活性を示すもの、すなわち改質ガス中の水素とCOのうち、COの酸化反応のみに活性を示すかまたはCOの酸化反応に対して高選択に活性を示すものが用いられる。
このようなものとしては、Pt、Pd、Ru、Rhなどの貴金属が例示できる。特に、触媒活性成分として、少なくともPtもしくはRuを含有することが好ましい。
また、第2触媒に用いられる触媒活性成分としては、
(化2)
CO + 3H2 → CH4 + H2O
の反応に選択的に活性を示すもの、すなわち改質ガス中のCO2とCOのうち、COの水素化反応のみに活性を示すかまたはCOの水素化反応に対して高選択に活性を示すものが用いられる。このようなものとしては、Ru、Rh、Pd、Niなどの金属が例示できる。特に、触媒活性成分として、少なくともRu、RhまたはNiを含有することが好ましい。
(化2)
CO + 3H2 → CH4 + H2O
の反応に選択的に活性を示すもの、すなわち改質ガス中のCO2とCOのうち、COの水素化反応のみに活性を示すかまたはCOの水素化反応に対して高選択に活性を示すものが用いられる。このようなものとしては、Ru、Rh、Pd、Niなどの金属が例示できる。特に、触媒活性成分として、少なくともRu、RhまたはNiを含有することが好ましい。
第1触媒および第2触媒に用いられる触媒の活性成分の担体としては、特に限定はなく、触媒活性成分を高分散状態で担持できるものであればよい。このようなものとしては、アルミナ、シリカ、シリカアルミナ、マグネシア、チタニア、ゼオライトなどが例示できる。触媒活性成分を高分散状態で担持できるゼオライトの種類としては、A型ゼオライト、X型ゼオライト、Y型ゼオライト、ベータ型ゼオライト、モルデナイト、ZSM−5等が例示できる。これらの担体は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、本実施の形態では、あらかじめ各触媒活性成分をそれぞれ粉末状の担体に担持させて、第1触媒と第2触媒をそれぞれ別々の粒子で構成し、この第1触媒と第2触媒を物理的に混合したものを担体基材であるコージェライトハニカムに被覆させたが、第1触媒と第2触媒がCO選択酸化とCO水素化反応の機能をそれぞれ発揮できる状態であればよい。
すなわち、複合化の方法として、まず第1触媒を担体基材に被覆した後、第2触媒を被覆し層状に複合化させても同様の効果が見られる。また、ペレット形状の第1触媒と第2触媒を作製し、混合してもかまわない。
また、複合化した選択酸化触媒の組成の平均値が本実施の形態と同じであっても、例えばアルミナ担体にPtとRuを同時に担持した場合には、貴金属同士が合金化することがある。この場合、CO選択酸化に対する活性は向上するが、COメタン化反応に対する活性はあまり高くない。これはPtとRuが合金化することによって、それぞれの触媒活性成分の特性が平均化するためである。合金化した触媒は第1触媒として用いることができるため、第2触媒としてRu触媒等を混合すれば更に高い性能が得られる。
第1触媒と第2触媒の触媒活性成分の複合化の比率は、使用する反応条件によって選択酸化触媒層通過後のCO濃度が0.01〜100ppm、好ましくは0.01〜20ppmになるように当業者が選択すればよい。通常、第1触媒の比率は10重量%〜90重量%の範囲で高い性能が得られる。
また、Ru触媒のように単独でも選択酸化反応とメタン化反応の性能を併せ持ち、第1触媒と第2触媒の中間の性能を持つ触媒も存在するが、CO選択酸化反応とCO選択メタン化反応に対して最適な組成は異なるため、異なる組成もしくは調製条件のRu触媒を第1触媒、第2触媒として複合化させることによって高い特性が得られる。
(実施の形態7)
次に、選択酸化触媒層が複数段に分割されており、前記分割された各触媒層に酸素を含有するガスを導入するための酸素供給部が設けられた水素精製装置の実施の形態について、実施の形態6と異なる点を中心に説明する。
次に、選択酸化触媒層が複数段に分割されており、前記分割された各触媒層に酸素を含有するガスを導入するための酸素供給部が設けられた水素精製装置の実施の形態について、実施の形態6と異なる点を中心に説明する。
水素発生システムの小型化を目的としてCOと水蒸気を反応させるためのCOシフト触媒層の容積を小さくしたり、COシフト触媒層を省略した場合、CO濃度が高くなって1段の選択酸化触媒層ではCOを充分除去できない場合がある。また、一度に導入する空気量は、反応熱の影響や安全性の点から上限があるが、CO濃度が高い場合には、この上限より高い酸素濃度が必要となる場合がある。
本実施の形態では、選択酸化触媒層が複数段、好ましくは2〜3段に分割されており、各触媒層のそれぞれの上流側に酸素を含有するガスを導入するための酸素供給部が設けられているため、2回以上空気を供給することができ、CO濃度が比較的高い場合にも効率的にCOを除去することができる。本実施の形態は、改質ガス中のCO濃度が1〜3体積%の場合に好ましい形態である。
図10は本発明の実施の形態7に係る水素精製装置の構成を示す概略図である。図10において、選択酸化触媒層は、第1浄化触媒層411と、第2浄化触媒層412の2段に分割されており、その中間に第2空気供給部420が設置されている。
第1空気供給部419からは酸素濃度が全体の1〜2体積%となるように空気が供給され、第2空気供給部420からは酸素濃度が全体の0.5〜1.5体積%となるように空気が供給されることが好ましい。
CO濃度が高い場合、第1空気供給部419から供給された空気だけでは酸素が不足するため、改質ガスが第1触媒層411を通過するときに充分に酸化反応が進行しない。しかし、第2空気供給部420から再び空気が供給されるため、第2浄化触媒層412を通過するときにCOの酸化がさらに進行し、さらにCO濃度が数ppmレベルまで低減される。
以下、本発明の水素生成装置を実施例に基づいてより具体的に説明する。
(実施例6)
第1触媒としてPtを担持したアルミナ(Ptの担持量は1重量%)、第2触媒としてRuを担持したアルミナ(Ruの担持量は1重量%)を50重量%の比率で混合し、直径100mm、長さ50mmのコージェライトハニカムに被覆した。
第1触媒としてPtを担持したアルミナ(Ptの担持量は1重量%)、第2触媒としてRuを担持したアルミナ(Ruの担持量は1重量%)を50重量%の比率で混合し、直径100mm、長さ50mmのコージェライトハニカムに被覆した。
得られた選択酸化触媒層41を、図8に示すように水素生成装置の反応室42中に設置し、COが1体積%、二酸化炭素が15体積%、水蒸気が15体積%、残りが水素である改質ガスを、改質ガス入口より毎分10リットルの流量で導入した。
空気供給部4からは酸素濃度が全体の2体積%となるように空気を供給した。改質ガス入口43の手前で改質ガスを冷却し、改質ガス温度を80〜250℃まで変化させて反応させた。改質ガス出口46から排出されるガスの組成を、水蒸気を除去した後、ガスクロマトグラフィで測定し、CO濃度とメタン濃度とを算出した。結果を表1に示す。
(実施例7)
図10に示すように、選択酸化触媒層を第1浄化触媒411と、第2浄化触媒層412の2つに分割し、その中間に第2空気供給部420を配置し、COが2体積%、二酸化炭素が14体積%、水蒸気が15体積%、残りが水素である改質ガスを、改質ガス入口14より毎分10リットルの流量で導入した。第1空気供給部419、第2空気供給部420から、それぞれ酸素濃度が全体の2体積%となるように空気を供給した。
図10に示すように、選択酸化触媒層を第1浄化触媒411と、第2浄化触媒層412の2つに分割し、その中間に第2空気供給部420を配置し、COが2体積%、二酸化炭素が14体積%、水蒸気が15体積%、残りが水素である改質ガスを、改質ガス入口14より毎分10リットルの流量で導入した。第1空気供給部419、第2空気供給部420から、それぞれ酸素濃度が全体の2体積%となるように空気を供給した。
改質ガス入口414の手前で改質ガスを冷却し、改質ガス温度を80〜250℃まで変化させて反応させた。改質ガス出口417から排出されるガスの組成を、水蒸気を除去した後、ガスクロマトグラフィで測定し、CO濃度とメタン濃度とを算出した。結果を表2に示す。
なお、各触媒層の間に、放熱部又は冷却部を設けることにより、上流側で発生した熱を除去することによって、その下流側の触媒層の温度を最適にする事が出来る。
(実施例8)
第2触媒を、Ruの代わりにRhを用いたものと交換したこと以外は、実施例6と同様の操作を行った。結果を表3に示す。
(実施例8)
第2触媒を、Ruの代わりにRhを用いたものと交換したこと以外は、実施例6と同様の操作を行った。結果を表3に示す。
(実施例9)
第2触媒を、Ruの代わりにNiを用いたものと交換したこと以外は、実施例6と同様の操作を行った。結果を表4に示す。
第2触媒を、Ruの代わりにNiを用いたものと交換したこと以外は、実施例6と同様の操作を行った。結果を表4に示す。
(比較例5)
第2触媒を取り除いたこと以外は、実施例6と同様の操作を行った。結果を表5に示す。
第2触媒を取り除いたこと以外は、実施例6と同様の操作を行った。結果を表5に示す。
(比較例6)
第1触媒を取り除いたこと以外は、実施例6と同様の操作を行った結果を表6に示す。
第1触媒を取り除いたこと以外は、実施例6と同様の操作を行った結果を表6に示す。
(比較例7)
PtとRuをそれぞれ0.5重量%の比率でアルミナに担持し、直径100mm、長さ50mmのコージェライトハニカムに被覆し、選択酸化触媒層を作製した。この選択酸化触媒層を実施例6と同様の操作をおこなった結果を表7に示す。
PtとRuをそれぞれ0.5重量%の比率でアルミナに担持し、直径100mm、長さ50mmのコージェライトハニカムに被覆し、選択酸化触媒層を作製した。この選択酸化触媒層を実施例6と同様の操作をおこなった結果を表7に示す。
以上説明したところから明らかなように、本発明によると、選択酸化触媒層を広い温度範囲で機能させることができ、安定してCOを除去することが可能な水素生成装置を提供することができる。
なお、実施の形態7においては、第1浄化触媒層411においては、Ptを担持したアルミナ、第2浄化触媒層412においては、Ruを担持したアルミナを使用する例を説明したが、第1浄化触媒層411において、Pt−Ru合金を担持したアルミナが使用され、第2浄化触媒層412において、Ruを担持したアルミナが使用される場合も実施の形態6で説明した理由と同様の理由により好ましい。
なお、図8に示すように、選択酸化触媒層として単層のものを使用する場合は、このCOの選択的酸化除去触媒として、各種触媒が使用できるが、水素の純度の点で、特開平9−131531号公報に記載の耐火性無機酸化物担体に、ルテニウムと、アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物を担持した触媒を好適に使用できるが、特開2001−155755号公報に記載のように、チタニアとアルミナとの固溶体からなる担体にルテニウムを担持したもの、あるいは、チタニアとアルミナとの固溶体からなる担体にルテニウム、並びにアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を担持したものが特に好適である。
また、選択酸化触媒層は、単層であっても、2層であっても、触媒の活性成分の担体としては、上記以外の金属複合酸化物であることも考えられる。
また、以上までの説明において、改質触媒、シフト触媒、選択酸化触媒のそれぞれにおいて、好ましい触媒の活性成分、およびその活性成分を担持する担体を説明してきたが、それぞれ最も好ましい活性成分および担体を有する組み合わせが最も好ましい。すなわち、改質触媒の活性成分としては、Ruを含み、その担体としてはAl2O3を含み、シフト触媒の活性成分としてPtを含み、その担体としてCeO2とZrO2との固溶体を含み、一酸化炭素除去触媒が一部で構成される場合の活性成分としては、Ruを含み、その担体としてはAl2O3とTiO2との固溶体を含み、一酸化炭素除去触媒が第1浄化部および第2浄化部の2部で構成される場合は、第1浄化部は活性成分としてPt−Ru合金を含み、その担体としてAl2O3を含み、第2浄化部は活性成分としてRuを含み、その担体としてAl2O3を含む、構成が最も好ましい。
本発明にかかる、水素生成装置、水素生成方法によれば、改質触媒、シフト触媒、または一酸化炭素除去触媒において、耐熱性を高くすること、または運転停止や作動を繰り返した場合の酸素混入による影響を改善することができ、燃料電池発電システム等として有用である。
1 原料供給部
2 水供給部
3 改質部
4 シフト部
5 選択酸化部
6 三方バルブ
7 燃料電池
8 バーナ
9 燃料供給部
10 空気供給部
11 排気口
2 水供給部
3 改質部
4 シフト部
5 選択酸化部
6 三方バルブ
7 燃料電池
8 バーナ
9 燃料供給部
10 空気供給部
11 排気口
Claims (9)
- 原料および水を改質触媒で反応させて水素リッチガスを生成する改質部と、
前記生成された水素リッチガスと水蒸気とを反応させることにより前記水素リッチガス中の一酸化炭素を低減するシフト触媒を有するシフト部と、
前記シフト部から出力されたガスに含まれる一酸化炭素を酸化および水素還元化する一酸化炭素除去触媒を有する一酸化炭素除去部と、を備え、
前記改質触媒、前記シフト触媒、および前記一酸化炭素除去触媒は、活性成分として貴金属元素またはNi元素を含み、前記活性成分の担体として金属酸化物を含む、水素生成装置。 - 前記改質触媒は、活性成分としてRuを含み、前記活性成分の担体としてAl2O3を含む、請求項1に記載の水素生成装置。
- 前記シフト触媒は、活性成分としてPtを含み、前記活性成分の担体として複合金属酸化物を含む、請求項1または2に記載の水素生成装置。
- 前記複合金属酸化物は、CeO2とZrO2との固溶体を含む、請求項3に記載の水素生成装置。
- 前記一酸化炭素除去触媒は、活性成分としてRuを含み、前記活性成分の担体として複合金属酸化物を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の水素生成装置。
- 前記一酸化炭素除去触媒の前記活性成分の担体として、Al2O3とTiO2との固溶体を含む、請求項5に記載の水素生成装置。
- 前記一酸化炭素除去部は、第1浄化部と前記第1浄化部の後流に接続される第2浄化部とを含み、前記第1浄化部は、活性成分としてPt−Ru合金を含み、前記活性成分の担体としてAl2O3を含む触媒を有しており、前記第2浄化部は、活性成分としてRuを含み、前記活性成分の担体としてAl2O3を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の水素生成装置。
- 少なくとも炭素と水素とを含む原料中の硫黄成分を除去する脱硫部と、
請求項1〜7のいずれかに記載の水素生成装置と、
前記水素生成装置により生成された水素および酸化剤ガスが供給される燃料電池と、を備える、燃料電池発電システム。 - 原料および水を改質触媒で反応させて水素リッチガスを生成する改質工程と、
前記生成された水素リッチガスと水蒸気とを反応させることにより前記水素リッチガス中の一酸化炭素をシフト触媒を用いて低減するシフト工程と、
前記シフト工程を経たガスに含まれる一酸化炭素を一酸化炭素除去触媒を用いて酸化および水素還元化する一酸化炭素除去工程と、を備え、
前記改質触媒、前記シフト触媒、および前記一酸化炭素除去触媒は、活性成分として貴金属元素またはNi元素を含み、前記活性成分の担体として金属酸化物を含む、水素生成方法。
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JP2008081331A (ja) * | 2006-09-26 | 2008-04-10 | Aisin Seiki Co Ltd | 改質装置 |
| WO2016202461A1 (de) * | 2015-06-17 | 2016-12-22 | Bw-Energiesysteme Gmbh | Verfahren zur speicherung von chemischer und elektrischer energie über thermodynamisch reversible kreisprozesse |
| CN113432125A (zh) * | 2021-07-15 | 2021-09-24 | 山西新源煤化燃料有限公司 | 一种白油混氢掺烧燃烧器装置 |
-
2004
- 2004-06-23 JP JP2004185499A patent/JP2006008434A/ja active Pending
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