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JP2006077118A - 塗料用樹脂組成物 - Google Patents

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JP2006077118A JP2004262365A JP2004262365A JP2006077118A JP 2006077118 A JP2006077118 A JP 2006077118A JP 2004262365 A JP2004262365 A JP 2004262365A JP 2004262365 A JP2004262365 A JP 2004262365A JP 2006077118 A JP2006077118 A JP 2006077118A
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Yuji Taneda
祐路 種田
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Nippon Ester Co Ltd
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Nippon Ester Co Ltd
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Abstract

【課題】 加工性や金属密着性や耐経時劣化性に優れ、かつ加工性と耐レトルト性とのバランスに優れた塗膜となる塗料用樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 2種のポリエステル樹脂(A)及び(B)からなる塗料用樹脂組成物であって、樹脂(A)は、ジカルボン酸成分のうち、シクロヘキサンジカルボン酸が10〜50モル%、グリコール成分のうち、シクロヘキサンジメタノールが10〜60モル%であり、水酸基価が25〜60mgKOH/g、極限粘度が0.30以上、ガラス転移点が50℃以上であり、樹脂(B)は、ジカルボン酸成分のうち、芳香族ジカルボン酸が80〜100モル%であり、グリコール成分が、プロピレングリコール30〜60モル%と、2−メチル−1,3−プロパンジオール70〜40モル%とからなり、極限粘度が0.60以上、ガラス転移点が50℃以上であり、混合比率が(A)/(B)=95〜60/5〜40である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、家電製品や事務用品、食料品容器等に用いられる金属鋼板用塗料として適した塗料用樹脂組成物であり、特に食品及び飲料用金属缶等に塗装され、加工性や金属密着性、耐レトルト性に優れ、加工性の経時劣化がない塗膜を与えうる塗料用樹脂組成物に関するものである。
従来、金属鋼板を塗装する場合には、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ビニル樹脂等が塗料として用いられており、このような樹脂で塗装された金属鋼板は、家電製品や事務用品、食料品容器等の様々な用途に用いられている。
中でも食料や飲料用の缶に用いられる塗料は、内容物の風味やフレーバーを損なわず、かつ多種多様の食物による缶材質の腐食を防止することを目的として使用されるものであり、したがって、無毒性であること、さらに加熱殺菌処理に耐えること、接着性、加工性に優れること等が要求されているが、ポリ塩化ビニル系樹脂やエポキシ−フェノール系樹脂は、衛生上や環境上の問題を抱えているのが、現状である。
一方、このような問題を解決するものとして、加工性や金属板との密着性の面からポリエステル樹脂からなる塗料が種々検討されており、加工性の経時劣化を抑えるために側鎖を有するグリコール成分を主成分とするポリエステル樹脂からなる塗料樹脂組成物が提案されている。しかし、近年では食料缶や飲料缶の形態が複雑なものとなり、このような複雑で厳しい加工処理に対して、これらが提案している塗料樹脂組成物では加工性と耐レトルト性とのバランスがとれず、目的とするものが得られない(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
特開2001−106969号公報 特開2001−172561号公報 特開2002−201411号公報
本発明はかかる問題点を解決するために、加工性の耐経時劣化性に優れるとともに、加工性と耐レトルト性とのバランスに優れた塗料用樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記したポリエステル樹脂の加工性や耐レトルト性の問題を解決するために、鋭意検討を行った結果、特定の樹脂組成で水酸基価の異なる2種のポリエステル樹脂を特定比率で混合することにより、高い金属密着性を示し、加工性の耐経時劣化性に優れ、さらには加工性と耐レトルト性のバランスに優れた塗料用樹脂組成物を見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、次の構成を有するものである。
(1)2種のポリエステル樹脂(A)及び(B)からなる塗料用樹脂組成物であって、ポリエステル樹脂(A)は、ジカルボン酸成分のうち、シクロヘキサンジカルボン酸が10〜50モル%、グリコール成分のうち、シクロヘキサンジメタノールが10〜60モル%であり、水酸基価が25〜60mgKOH/g、極限粘度が0.30以上、ガラス転移点が50℃以上であり、ポリエステル樹脂(B)は、ジカルボン酸成分のうち、芳香族ジカルボン酸が80〜100モル%であり、グリコール成分が、プロピレングリコール30〜60モル%と、2−メチル−1,3−プロパンジオール70〜40モル%とからなり、極限粘度が0.60以上、ガラス転移点が50℃以上であり、ポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)との混合比率が質量比で(A)/(B)=95〜60/5〜40であることを特徴とする塗料用樹脂組成物。
(2)硬化剤を含むことを特徴とする(1)記載の塗料用樹脂組成物。
本発明の塗料用樹脂組成物によれば、加工性や金属密着性、耐レトルト性に優れ、加工性の経時劣化がない塗膜を得ることができ、家電製品や事務用品、特に食品及び飲料用金属缶用塗料として好適に用いることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の塗料用樹脂組成物は2種のポリエステル樹脂(A)及び(B)からなるものである。
本発明の塗料用樹脂組成物に用いられるポリエステル樹脂(A)は、ジカルボン酸成分のうち、シクロヘキサンジカルボン酸が10〜50モル%であることが必要である。シクロヘキサンジカルボン酸が10モル%未満では、硬化剤との相溶性や溶剤への溶解性が悪くなる。一方、シクロヘキサンジカルボン酸が50モル%を超えると、得られるポリエステルのガラス転移点が50℃未満となり、ブロッキングが起こりやすくなり、夏季や高温となる場所での保管が困難となる。
また、ポリエステル樹脂(A)を構成するシクロヘキサンジカルボン酸以外のジカルボン酸成分としては、芳香族ジカルボン酸が好ましく、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等を挙げることができ、好ましくはテレフタル酸、イソフタル酸である。さらに、芳香族ジカルボン酸以外のカルボン酸成分として、本発明の効果を損なわない範囲であれば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、水添ダイマー酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸等の脂環族ジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸、未水添ダイマー酸、シクロヘキセンジカルボン酸、テルペン−マレイン酸付加体等の不飽和ジカルボン酸、トリメリット酸等の多官能カルボン酸を共重合しても差し支えない。
ポリエステル樹脂(A)は、グリコール成分のうち、シクロヘキサンジメタノールが10〜60モル%であることが必要である。シクロヘキサンジメタノールが10モル%未満では、得られる樹脂のガラス転移温度が低くなり、耐レトルト性が劣ったり、有機溶剤への溶解性が劣ったりするため好ましくない。また、シクロヘキサンジメタノールが60モル%を超えると、得られるポリエステル樹脂が僅かながら結晶性を帯びることにより、得られる塗膜が保存経時により加工性に劣るものとなるため好ましくない。
また、ポリエステル樹脂(A)を構成するシクロヘキサンジメタノール以外のグリコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ジメチロールヘプタン、ジメチロールペンタン、2−エチル−2−ブチルプロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−エチル−1,5−ペンタンジオール、3−プロピル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,6−ヘキサンジオール、4−メチル−1,7−ヘプタンジオール、4−メチル−1,8−オクタンジオール、4−プロピル−1,8−オクタンジオール、シクロヘキサンジエタノール、トリシクロデカングリコール類、ビスフェノール類のエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド誘導体、水素化ビスフェノール類等が挙げられる。この中でも好ましくは、エチレングリコール、プロピレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールが挙げられる。
また、ポリエステル樹脂(A)は、後述する水酸基価を有することが必要であり、そのためには上記グリコール成分以外に、多官能アルコールを含有することが好ましい。多官能アルコールとしては、グリセリン、マンニトール、α−メチルグルコース、ペンタエリスリトール、ソルビトール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
本発明の塗料用樹脂組成物に用いられるポリエステル樹脂(A)の極限粘度は、0.30以上であることが必要である。ポリエステル樹脂(A)の極限粘度が0.30未満では、ポリエステル樹脂の分子量が小さいものとなり、得られる塗膜が加工性に劣るものとなるため好ましくない。
本発明の塗料用樹脂組成物に用いられるポリエステル樹脂(A)の水酸基価は、20〜60mgKOH/gであることが必要である。ポリエステル樹脂(A)の水酸基価が20mgKOH/g未満では硬化剤との反応点が少なく、架橋密度が不十分なものとなり、加工性や耐レトルト性に劣るものとなる。一方、ポリエステル樹脂(A)の水酸基価が60mgKOH/gを超えると、ポリエステル樹脂の分子量が低いものとなり、得られる塗膜が加工性に劣るものとなるため好ましくない。ポリエステル樹脂(A)の水酸基価を20〜60mgKOH/gとするには、多官能アルコールを2〜6モル%共重合量する方法が挙げられる。
本発明の塗料用樹脂組成物に用いられるポリエステル樹脂(A)のガラス転移点は、50℃以上であることが必要である。ポリエステル樹脂(A)のガラス転移点が50℃未満では、得られる塗膜の耐レトルト性が劣るものとなるため好ましくない。ポリエステル樹脂(A)のガラス転移点を50℃以上とするには、ポリエステル樹脂(A)の酸成分であるシクロヘキサンジカルボン酸の共重合量を50モル%以下とすることが必要である。
本発明の塗料用樹脂組成物に用いられるポリエステル樹脂(B)は、ジカルボン酸成分のうち、芳香族ジカルボン酸が80〜100モル%であることが必要である。芳香族ジカルボン酸が80モル%未満では、塗膜の強度や屈曲性が低下し、加工性に劣るものとなる。また、塗膜の経時劣化が起こりやすくなることから、加工時の損傷により耐レトルト性にも劣るものとなる。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等を挙げることができ、好ましくはテレフタル酸、イソフタル酸である。
また、ポリエステル樹脂(B)を構成する芳香族ジカルボン酸以外のジカルボン酸成分として、本発明の効果を損なわない範囲であれば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、水添ダイマー酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸等の脂環族ジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸、未水添ダイマー酸、シクロヘキセンジカルボン酸、テルペン−マレイン酸付加体等の不飽和ジカルボン酸、トリメリット酸等の多官能カルボン酸を共重合しても差し支えない。
ポリエステル樹脂(B)は、グリコール成分のうち、プロピレングリコールが30〜60モル%、2−メチル−1,3−プロパンジオールが70〜40モル%であることが必要である。プロピレングリコールが30モル%未満では、得られる樹脂のガラス転移温度が低くなり、耐レトルト性が劣ったりするため好ましくない。また、プロピレングリコールが60モル%を超えると、得られるポリエステル樹脂が僅かながら結晶性を帯びることにより、得られる塗膜が保存経時により加工性に劣るものとなるため好ましくない。2−メチル−1,3−プロパンジオールは70〜40モル%とすることで、加工性や耐レトルト性、耐経時劣化性に優れたものとなる。
また、ポリエステル樹脂(B)を構成するプロピレングリコールと2−メチル−1,3−プロパンジオール以外のグリコール成分として、本発明の効果を損なわない範囲であれば、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ジメチロールヘプタン、ジメチロールペンタン、2−エチル−2−ブチルプロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−エチル−1,5−ペンタンジオール、3−プロピル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,6−ヘキサンジオール、4−メチル−1,7−ヘプタンジオール、4−メチル−1,8−オクタンジオール、4−プロピル−1,8−オクタンジオール、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジエタノール、トリシクロデカングリコール類、ビスフェノール類のエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド誘導体、水素化ビスフェノール類、グリセリン、マンニトール、α−メチルグルコース、ペンタエリスリトール、ソルビトール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の多価アルコール成分等を共重合しても差し支えない。
本発明の塗料用樹脂組成物に用いられるポリエステル樹脂(B)の極限粘度は、0.60以上であることが必要である。ポリエステル樹脂(B)の極限粘度が0.60未満では、ポリエステル樹脂の分子量が小さいものとなり、得られる塗膜が加工性に劣るものとなるため好ましくない。
本発明の塗料用樹脂組成物に用いられるポリエステル樹脂(B)のガラス転移点は、50℃以上であることが必要である。ポリエステル樹脂(B)のガラス転移点が50℃未満では、得られる塗膜の耐レトルト性が劣るものとなるため好ましくない。ポリエステル樹脂(B)のガラス転移点を50℃以上とするには、ポリエステル樹脂(B)のグリコール成分であるプロピレングリコールの共重合量を30モル%以上とすることが必要である。
本発明の塗料用樹脂組成物において、ポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)は質量比で(A)/(B)=95〜60/5〜40の比率で混合されていることが必要である。ポリエステル樹脂(A)の比率が95質量%を超えると、加工性に劣るものとなる、また、ポリエステル樹脂(A)の比率が60質量%未満では、硬化剤との反応点が少なく、架橋密度が不十分なものとなり、加工性や耐レトルト性に劣るものとなるため好ましくない。
前記したポリエステル樹脂(A)と(B)を製造する方法は、特に制限されるものではなく、上記した1種以上のジカルボン酸成分と2種以上のグリコール成分とを用い、直接エステル化やエステル交換法等の溶融重縮合による従来公知の製造方法によって製造することができる。例えば、ジカルボン酸成分、グリコール成分及び重縮合触媒を一括して反応器に仕込み、系内の空気を排出し、窒素置換する。その後エステル化温度(200〜260℃)になるまで昇温し、攪拌しながら3〜5時間反応を行う。エステル化反応終了後、重縮合温度(220〜260℃)まで昇温し、さらに系内を減圧にし高真空下(5hPa以下)で重縮合反応を行い、目標とする極限粘度に到達した時点で終了する。反応時間は製造するポリエステル樹脂の目標の極限粘度やポリエステル樹脂の種類によって異なるが、通常2〜6時間である。重縮合反応終了後、系内に窒素を封入し減圧を解除した後、得られた樹脂を払い出す方法や、解重合剤として多価アルコール成分を添加する方法が挙げられる。また、重縮合触媒としては、従来から一般的に用いられているスズ、チタン、アンチモン、ゲルマニウム、コバルト等の金属化合物が好適である。
本発明の塗料用樹脂組成物は、上記したポリエステル樹脂(A)と(B)に、必要に応じて硬化剤を添加して用いられる。硬化剤としては、フェノール樹脂、アミノプラスト樹脂、メラミン樹脂、多官能イソシアネート化合物、ブロックイソシアネート化合物、多官能アジリジン化合物から選ばれる少なくとも1種のものが用いられる。硬化剤の配合量は、ポリエステル樹脂100質量部に対して2〜20質量部の範囲とすることが好ましく、3〜10質量部の範囲とすることがより好ましい。硬化剤の配合量が2質量部未満である場合には、架橋反応が不十分になり、特に缶とした場合にレトルト白化の問題が起こり易くなる。一方、硬化剤の配合量が20質量部を超える場合には、硬化剤が過剰になるため、飲料に溶け出しフレーバー性を悪化させる傾向となる。
本発明の塗料用樹脂組成物は有機溶剤に溶解され、塗料として使用される。有機溶剤としては、上述したポリエステル樹脂(A)と(B)(及び、必要に応じて加えられた硬化剤)を溶解すればいかなるものでもよい。この際には、固形分濃度は、10質量%以上となるように調整されることが好ましく、15〜50質量%の範囲とすることがより好ましい。固形分濃度が10質量%未満である場合には、分厚い塗膜を形成することが困難になるばかりでなく、塗料中の有機溶剤の比率が高くなり、塗膜を形成する際の溶剤留去に時間を要し、生産性が低下するといった問題が生じる。50質量%を超えると、溶液の粘性が高すぎて実用上使用できない、あるいは、固形分が完全には溶けないといった問題が生じる。
使用可能な有機溶剤を具体的に例示すると、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系の溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼン等の塩素系の溶剤、酢酸エチル、γ−ブチロラクトン等のエステル系の溶剤、イソホロン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系の溶剤、ジエチルエーテル、ブチルセルソルブ、エチルセルソルブ、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系の溶剤、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系の溶剤、ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、ソルベッソ100(エクソン化学社製)、ソルベッソ150(同)等の脂肪族炭化水素系の溶剤等が挙げられる。これらは単独で使用することもできるが、複数種以上混合して使用することもできる。この中で好適に用いられるものとして、シクロヘキサノンやシクロヘキサノンとソルベッソ100の混合溶剤、トルエンとメチルエチルケトンの混合溶剤が挙げられ、溶解性や蒸発速度を考慮して適宜選択し、使用すればよい。
また、塗料用樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリエステル樹脂と硬化剤として用いられる樹脂以外の樹脂、例えばアルキド樹脂、ウレタン樹脂、ビスフェノール構造を含有しないエポキシ樹脂、アクリル樹脂変性オレフィン樹脂、セルロース誘導体等を併用させることができる。さらに必要に応じて、硬化反応を促進させる反応触媒、ハジキ防止剤、レベリング剤、消泡剤、ワキ防止剤、レオロジーコントロール剤、顔料分散剤、滑剤、離型剤等を併用することもできる。
本発明の塗料用樹脂組成物を含んだ塗料は、ディップコート法、はけ塗り法、ロールコート法、スプレーコート法、グラビアコート法、カーテンフローコート法、各種印刷法等により、金属板に均一に塗布され、塗膜が形成される。
次に、前記塗料を用いて得られる塗装金属板について説明する。
塗布用基材である金属板としては、シート状又は帯状の鋼板、アルミニウム板、あるいはそれらの表面に種々のメッキ処理や化成処理を施したものが挙げられる。その中でも、クロム水和酸化物皮膜を有したものが好ましく、下層が金属クロムで上層がクロム水和酸化物の二層構造の皮膜をもつティンフリースチール(TFS)が好ましい。また、鋼板表面に錫、ニッケル、亜鉛、アルミニウム等の1種又は2種以上の複層メッキもしくは合金メッキを施し、その上層に前記の二層構造をもつ皮膜もしくはクロム水和酸化物皮膜を形成させたもの、アルミニウムに電解クロム酸処理もしくは浸漬クロム酸処理等を施し、表層にクロム水和酸化物皮膜を形成させたもの等も用いることができる。
そして、塗料を金属板上に塗布後、焼き付けつけることで金属板コート層を形成することができる。塗膜の厚みは、0.2〜100μmとすることが好ましく、1〜10μmとすることがより好ましい。0.2μm未満の厚みでは、例えば、缶成形工程において塗膜が破損(剥離、亀裂)し、耐食性やフレーバー性の劣った缶しか得られない。一方、100μmを超える厚みでは、塗料に用いられる有機溶剤が残留する恐れがあり、有機溶剤を完全に除去できたとしても、溶剤留去工程に時間がかかり生産性が低下する問題が生じる。
焼き付け工程は、温度180〜250℃で10〜60分の範囲で行うことが好ましく、温度200〜240℃で20〜40分の範囲で行うことがより好ましい。温度180℃未満で焼き付けた場合には、有機溶剤の留去が不完全になることや、硬化反応が十分に進行せず、耐食性の劣った塗装金属板しか得られないことがある。一方、温度250℃を超える温度で焼き付けた場合には、硬化剤との反応は十分に進行するが、ポリエステル樹脂が熱分解することがある。また、焼き付け時間が10分未満である場合には、有機溶剤の留去が不完全になることや、硬化反応が十分に進行せず、耐食性の劣った塗装金属板しか得られないことがある。一方、焼き付け時間が60分を超える場合には、生産性が低下する。
このようにして得られた金属被膜が形成された金属板を用いることにより、耐熱性に優れ、レトルト処理のような高温処理が可能で、過酷な加工処理を施してもピンホールやミクロクラック等の欠陥が生じることがなく、しかも耐食性や耐衝撃性に優れた塗装金属板、例えば金属缶体を製造することができる。
金属缶体としては、飲食料を充填して使用に供することができ得る形態にまで加工処理が施された金属容器及びその一部分、例えば巻き締め加工が可能な形状に成形された缶蓋も含まれる。
以下実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。
各測定、評価項目は以下の方法に従った。
(1)樹脂組成の測定
日本電子工業社製1H−NMRスペクトロメータJNM−LA400装置で測定した。
(2)極限粘度([η])の測定
フェノールと四塩化エタンとの等質量混合物を溶媒として、温度20℃で測定した。
(3)ガラス転移温度(Tg)の測定
セイコー電子工業社製示差走査熱量計SSC5200を用いて10℃/分の昇温速度で測定した。
(4)水酸基価の測定
樹脂を過剰の無水酢酸でアセチル化後、中和滴定により測定した。
(5)溶剤溶解性
得られたポリエステル樹脂をシクロヘキサノンに溶解し、30質量%溶液とした後、25℃で48時間放置した後の溶解安定性を溶解性として評価した。
○:良好
×:白濁、固化あるいは不溶
(6)加工性
塗装金属板と同じ材質であるTFS基材1枚を挟むように塗装金属板を塗膜が外側になるように180度方向に折り曲げた後、屈曲部をルーペで観察し、塗膜の亀裂の有無あるいはブリスターの状態を目視で判定した。
○:良好
×:亀裂、あるいはブリスターあり
(7)経時加工性
塗装金属板を40℃の恒温槽室内に入れ、1ヶ月間保管した後、上記加工性と同様にして評価を行った。
○:良好
×:亀裂、あるいはブリスターあり
(8)耐レトルト性
塗装金属板を130℃水蒸気下で30分処理した後、塗膜の白化、ブリスターの状態を目視で判定した。
○:良好
×:白化、又はブリスターあり
また、ポリエステル樹脂は下記の方法により製造した。
樹脂1の製造
テレフタル酸15.1kg、イソフタル酸11.3kg、シクロヘキサンジカルボン酸11.7kg、シクロヘキサンジメタノール11.1kg、エチレングリコール18.3kg、グリセリン630gをエステル化反応器に仕込み、圧力0.5MPa、温度240℃で4時間エステル化反応を行った。得られたポリエステルオリゴマーを重合反応器に移送し、ヒドロキシブチルスズオキサイド41.8gを投入した後、反応系内を60分かけて0.4hPaとなるまで徐々に減圧し、その後、温度235℃で4時間の重縮合反応を行った。重縮合反応終了後、系内に窒素を封入し減圧を解除した後、得られた樹脂を払い出し、ポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂の特性値を表1に示す。
樹脂2〜11の製造
原料の仕込条件を変更し、ポリエステル樹脂の組成を表1に示すように変更した以外は、樹脂1の製造と同様にしてポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂の特性値を表1に示す。
樹脂12の製造
テレフタル酸26.4kg、イソフタル酸11.3kg、1,2−プロピレングリコール14.7kg、2−メチル−1,3−プロパンジオール10.7kgをエステル化反応器に仕込み、圧力0.5MPa、温度240℃で4時間エステル化反応を行った。得られたポリエステルオリゴマーを重合反応器に移送し、ヒドロキシブチルスズオキサイド41.8gを投入した後、反応系内を60分かけて0.4hPaとなるまで徐々に減圧し、その後、温度235℃で4時間の重縮合反応を行った。重縮合反応終了後、系内に窒素を封入し減圧を解除した後、得られた樹脂を払い出し、ポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂の特性値を表1に示す。
樹脂13〜18の製造
原料の仕込み条件を変更し、ポリエステル樹脂の組成を表1に示すように変更した以外は、樹脂12の製造と同様にしてポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂の特性値を表1に示す。
実施例1
ポリエステル樹脂(A)として樹脂1を、ポリエステル樹脂(B)として樹脂12を用い、質量比(A)/(B)=80/20となるように混合した後、ポリエステル樹脂(A)及び(B)合計100質量部に対し、硬化剤としてヘキサメチレンジイソシアネート(コロネート2507:日本ポリウレタン社製)を5質量部配合し、シクロヘキサノンに30質量%となるように溶解し、塗料を作製した。
得られた塗料用樹脂組成物をTFS(70mm×150mm×0.3mm)上にバーコーター#38にて膜厚が10〜15μmになるように塗布し、引き続き200℃に調節した熱風循環型のオーブン内で30分間乾燥と焼き付けを行って、塗装金属板を作製した。得られた塗装金属板による加工性と耐レトルト性の評価結果を表2に示す。
実施例2〜8、比較例1〜11
ポリエステル樹脂(A)及び(B)、さらには混合比率を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして塗料用樹脂組成物、及び塗装金属板を得た。得られた塗装金属板による加工性と耐レトルト性の評価結果を表2に示す。
表1及び表2から明らかなように、実施例1〜8の塗料用樹脂組成物から得られる塗膜は、加工性と耐レトルト性の両特性をともに満足するものであったが、比較例では、次のような問題があった。
比較例1では、ポリエステル樹脂(A)として用いた樹脂6が溶剤溶解性に劣るために塗料用樹脂組成物を得ることができず、塗装金属板による評価に至らなかった。
比較例2では、ポリエステル樹脂(A)の組成において、シクロヘキサンジカルボン酸の比率が高いために、得られた樹脂のTgが低く、耐レトルト性に劣るものであった。
比較例3では、ポリエステル樹脂(A)のシクロヘキサンジメタノールが少ないため得られた樹脂のTgが低く、耐レトルト性に劣るものであった。
比較例4では、ポリエステル樹脂(A)が結晶性を帯びており、経時加工性にに劣るものであった。
比較例5では、ポリエステル樹脂(A)の水酸基価が小さく、架橋密度が不充分なため、加工性や耐レトルト性に劣るものであった。
比較例6では、ポリエステル樹脂(A)の極限粘度が低く、加工性に劣るものであった。
比較例7では、ポリエステル樹脂(B)の組成において、芳香族ジカルボン酸の比率が少なく、樹脂のTgが低く、耐レトルト性に劣るものであった。
比較例8では、ポリエステル樹脂(B)の組成において、プロピレングリコールの比率が小さく、樹脂のTgが低く、耐レトルト性に劣るものであった。
比較例9では、ポリエステル樹脂(B)の組成において、プロピレングリコールの比率が大きく、樹脂が結晶性を帯びたため、経時加工性にに劣るものであった。
比較例10では、ポリエステル樹脂(B)の極限粘度が小さいため、加工性に劣るものであった。
比較例11では、ポリエステル樹脂(A)のみで塗料化を行ったため、加工性に劣るものであった。

Claims (2)

  1. 2種のポリエステル樹脂(A)及び(B)からなる塗料用樹脂組成物であって、ポリエステル樹脂(A)は、ジカルボン酸成分のうち、シクロヘキサンジカルボン酸が10〜50モル%、グリコール成分のうち、シクロヘキサンジメタノールが10〜60モル%であり、水酸基価が25〜60mgKOH/g、極限粘度が0.30以上、ガラス転移点が50℃以上であり、ポリエステル樹脂(B)は、ジカルボン酸成分のうち、芳香族ジカルボン酸が80〜100モル%であり、グリコール成分が、プロピレングリコール30〜60モル%と、2−メチル−1,3−プロパンジオール70〜40モル%とからなり、極限粘度が0.60以上、ガラス転移点が50℃以上であり、ポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)との混合比率が質量比で(A)/(B)=95〜60/5〜40であることを特徴とする塗料用樹脂組成物。
  2. 硬化剤を含むことを特徴とする請求項1記載の塗料用樹脂組成物。

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