以下、本発明の実施形態を説明する。
<第1実施形態>
先ず、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態の部品表管理システムのシステム構成の一例を示す図である。
図示するように、部品表管理システムは、設計情報入力端末10、付加情報入力端末20、設計情報管理装置30、部品詳細情報記憶装置40、およびシミュレーション端末50を有する。設計情報入力端末10、付加情報入力端末20、設計情報管理装置30、部品詳細情報記憶装置40、およびシミュレーション端末50は、ネットワーク106を介して相互に接続されている。
設計情報入力端末10は、設計者が設計した製品およびその製品を構成する部品(設計部品)を識別する部品番号、および部品の数量を示す設計部品情報の入力を受付ける端末装置である。なお、設計部品情報(以下において「部品表情報401」という)のデータ構成は、後述する図4において詳細に説明する。また、以下では、製品の設計者が部品表情報401を設計情報入力端末10に入力する場合を例にして説明する。
具体的には、設計情報入力端末10は、設計情報入力部101、およびネットワークI/F部110aを有する。また、設計情報入力端末10には、表示装置(図示しない)および入力装置(図示しない)が接続されている。ネットワークI/F部110aは、ネットワーク106に接続されている他の装置(付加情報入力端末20、設計情報管理装置30、部品詳細情報記憶装置40、およびシミュレーション端末50等)との間で行うデータの送受信を制御する。設計情報入力部101は、表示装置に入力画面を表示して、設計者が入力装置を介して入力する部品表情報401を受付ける。設計情報入力部101は、受付けた部品表情報401をネットワークI/F部110aを介して設計情報管理装置30に出力する。なお、設計情報入力端末10のハードウェア構成については後述する。
付加情報入力端末20は、設計された製品の製造工程で使用される接着剤等の生産材料や梱包材等を識別する部品番号、およびその数量を示す情報の入力を受付ける端末装置である。本実施形態では、製品の製造工程で使用される接着剤およびテープ等の生産材料や梱包材等のことを「副部品」ということとする。また、副部品を識別する部品番号とその数量を示す情報のことを「副部品表情報402」という。付加情報入力端末20は、副部品表情報402の入力を受付けた後、設計部品と副部品とを予め定めた部品の区分(部品表区分)に対応付けた部品表関連付け情報405の入力を受付ける。なお、副部品表情報402および部品表関連付け情報405のデータ構成は、後述する図5〜6において詳細に説明する。また、以下の説明では、製造部門の生産管理者が副部品表情報402および部品表関連付け情報405を付加情報入力端末20に入力する場合を例にする。
具体的には、付加情報入力端末20は、付加情報入力部102、およびネットワークI/F部110bを有する。付加情報入力端末20には、表示装置(図示しない)および入力装置(図示しない)が接続されている。ネットワークI/F部110bは、ネットワーク106に接続されている他の装置(設計情報入力端末10、設計情報管理装置30、部品詳細情報記憶装置40、およびシミュレーション端末50等)との間で行うデータの送受信を制御する。付加情報入力部102は、表示装置に入力画面を表示し、生産管理者が入力装置を介して入力する副部品表情報402および部品表関連付け情報405を受付ける。そして、付加情報入力部102は、受付けた副部品表情報402および部品表関連付け情報405をネットワークI/F部110aを介して設計情報管理装置30に出力する。なお、付加情報入力端末20のハードウェア構成については後述する。
設計情報管理装置30は、設計情報入力端末10が出力した部品表情報401と、付加情報入力端末20が出力した副部品表情報402および部品表関連付け情報405とを受付けて、受付けた部品表情報401、副部品表情報402、および部品表関連付け情報405を記憶する。また、設計情報管理装置30は、記憶している部品表情報401、副部品表情報402、および部品表関連付け情報405を利用して、後述する部品表作成するための処理を行なう。
具体的には、設計情報管理装置30は、設計情報管理部103、各種情報を格納するための記憶部130、およびネットワークI/F部110cを有する。ネットワークI/F部110cは、ネットワーク106に接続されている他の装置(設計情報入力端末10、付加情報入力端末20、部品詳細情報記憶装置40、およびシミュレーション端末50等)との間で行うデータの送受信を制御する。
設計情報管理部103は、設計情報入力端末10が出力した部品表情報401と、付加情報入力端末20が出力した副部品表情報402および部品表関連付け情報405とをネットワークI/F部110cを介して受付ける。設計情報管理部103は、受け付けた部品表情報401、副部品表情報402、および部品表関連付け情報405を記憶部130に格納する。さらに、設計情報管理部103は、後述するシミュレーション装置50が出力する部品表作成要求を受付ける。設計情報管理部103は、部品表作成要求を受付けた場合、記憶している部品表情報401、副部品表情報402、および部品表関連付け情報405を利用して部品表作成に必要な情報を作成して、シミュレーション端末50に出力する。なお、設計情報管理部103が行なう上記の処理は、後段で詳細に説明する。また、設計情報管理装置30のハードウェア構成については後述する。
部品詳細情報記憶装置40は、設計部品および副部品の部品詳細情報104を格納するための記憶装置である(部品詳細情報104のデータ構成は後述する)。部品詳細情報記憶装置40は、ネットワークI/F部110d、記憶制御部120、および部品詳細情報104を格納するための記憶部121を有する。ネットワークI/F部110dは、ネットワーク106に接続されている他の装置(設計情報入力端末10、付加情報入力端末20、設計情報管理装置30、およびシミュレーション端末50等)との間で行うデータの送受信を制御する。記憶制御部121は、ネットワーク106に接続されている他の装置からの部品詳細情報104の読出し要求を受付ける。そして、記憶制御部121は、受付けた読出し要求にしたがい、記憶部121に格納されている部品詳細情報104を読出し、読み出した部品の詳細情報を要求元の装置に出力する。
なお、部品詳細情報記憶装置40の具体的な構成について特に限定しない。例えば、部品詳細情報記憶装置40にはハードディスク装置を用いることができる。また、本実施形態では、部品詳細情報104は、予め部品詳細情報記憶装置40に格納されているものとする。上記の部品詳細情報104を格納する方法については特に限定しない。例えば、部品提供業者が外部のネットワークを介して自身が提供する部品の部品詳細情報104を部品詳細情報記憶装置40に格納するようにしてもよい。
シミュレーション端末50は、設計者からの部品表の作成要求を受付けて、受付けた提示要求に対応する部品表を提示する端末装置である。具体的には、シミュレーション端末50は、部品表活用部105およびネットワークI/F部110eを有する。シミュレーション端末50には、入力装置(図示しない)、および表示装置(図示しない)が接続されている。
ネットワークI/F部110eは、ネットワーク106に接続されている他の装置(設計情報入力端末10、付加情報入力端末20、設計情報管理装置30、および部品詳細情報記憶装置40等)との間で行うデータの送受信を制御する。部品表活用部105は、設計者からの部品表の提示要求を受付けて、受付けた提示要求に対応する部品表を作成して、作成した部品表を表示装置に表示する。なお、部品表活用部105が行なう上記の処理は、後段で詳細に説明する。また、シミュレーション端末50のハードウェア構成については後述する。
続いて、設計情報入力端末10、付加情報入力端末20、設計情報管理装置30、およびシミュレーション端末50のハードウェア構成について説明する。
図2は、本発明の第1実施形態の部品表管理システムのハードウェア構成の一例を示す図である。なお、部品詳細情報記憶装置40のハードウェア構成については、上述したため、ここでの説明は省略する。
設計情報入力端末10には、各種プログラムを実行するCPU(中央処理装置)60aと、CPU60aが実行するプログラムや各種データを一時的に記憶する主記憶装置70aと、CPU60aが実行するプログラム等が予め記憶されているハードディスク等の補助記憶装置80aと、外部とのデータの送受信の制御を行なうIOI/F90aとを有するコンピュータシステムを用いることができる。
ここで、補助記憶装置80aには、上述した設計情報入力部101およびネットワークI/F部110aの機能を実現するための各プログラム(設計情報入力プログラムおよびネットワークI/Fプログラム)が格納されている。そして、設計情報入力部101およびネットワークI/F部110aの機能は、CPU60aが補助記憶装置80aに格納されている上記の各プログラムを主記憶装置70aにロードして実行することにより実現される。
付加情報入力端末20には、設計情報入力端末10と同様、CPU60b、主記憶装置70b、補助記憶装置80b、およびIOI/F90bを有するコンピュータシステムを用いることができる。ここで、補助記憶装置80bには、上述した付加情報入力部102およびネットワークI/F部110bの機能を実現するための各プログラム(付加情報入力プログラムおよびネットワークI/Fプログラム)が格納されている。そして、設計情報入力部101およびネットワークI/F部110bの機能は、CPU60bが補助記憶装置80bに格納されている上記の各プログラムを主記憶装置70bにロードして実行することにより実現される。
設計情報管理装置30には、設計情報入力端末10と同様、CPU60c、主記憶装置70c、補助記憶装置80c、およびIOI/F90cを有するコンピュータシステムを用いることができる。ここで、補助記憶装置80cには、上述した設計情報管理部103およびネットワークI/F部110cの機能を実現するための各プログラム(設計情報管理プログラムおよびネットワークI/Fプログラム)が格納されている。そして、設計情報管理部103およびネットワークI/F部110cの機能は、CPU60cが補助記憶装置80cに格納されている上記の各プログラムを主記憶装置70cにロードして実行することにより実現される。また、記憶部130は、補助記憶装置80cの所定領域に設けられていることとする。
シミュレーション端末50には、設計情報入力端末10と同様、CPU60d、主記憶装置70d、補助記憶装置80d、およびIOI/F90dを有するコンピュータシステムを用いることができる。ここで、補助記憶装置80dには、上述した部品表活用部105およびネットワークI/F部110eの機能を実現するための各プログラム(部品表活用プログラムおよびネットワークI/Fプログラム)が格納されている。そして、部品表活用部105およびネットワークI/F部110eの機能は、CPU60dが補助記憶装置80dに格納されている上記の各プログラムを主記憶装置70dにロードして実行することにより実現される。
続いて、本実施形態の設計情報管理装置30の記憶部130に格納されている部品表情報401、副部品表情報402、および部品表関連付け情報405について図3〜図6を用いて説明する。
最初に、部品表情報401、副部品表情報402、および部品表関連付け情報405の概略構成について図3を用いて説明する。
図3は、本実施形態の部品表情報401、副部品表情報402、および部品表関連付け情報405の関係を模式的に示した図である。
部品表情報401とは、設計者が設計入力端末10を介して設計情報管理装置30に登録する設計部品の構成を示したものである。図示する201〜205、208〜210、および214〜217は、製品または部品を示している。また、製品と部品とを結ぶ接続線、あるいは、部品と部品とを結ぶ接続線の上にある200a〜jは、部品の数量を示している。例えば、製品201は、部品202および部品208が各々1個ずつで構成されていることを示している。また、部品202は、5個の部品203と、10個の部品204と、7個の部品205とで構成されることを示している。また、部品208は、5個の部品209と、2個の部品210とで構成されることを示している。
副部品表情報402とは、生産管理者が付加情報入力端末20を介して設計情報管理装置30に登録する副部品の構成を示したものである。図示する206〜207、211〜213、および403〜404は、副部品を示している。また、図示する副部品と副部品との接続を示す線上にある200k〜oは、副部品の数量を示している。例えば、副部品403は、1個の副部品211と、2個の副部品212と、1個の副部品213とを有する副部品であることを示している。
部品表関連付け情報405とは、生産管理者が付加情報入力端末20を介して設計情報管理装置30に登録する部品表情報401および副部品表情報402を関連付ける情報である。図示する406〜408は、部品区分を示している。ここで、部品区分406〜408とは、部品および副部品のそれぞれが属するカテゴリを示すものである。例えば、部品区分の梱包406は、製品201および副部品403に線分で接続されている。これは、製品201の梱包に用いられる梱包材が副部品403であることを示している。また、部品区分の製造部材407は、部品202および副部品404に線分で接続されている。部品区分の製造部材408は、部品215および副部品404に線分で接続されている。これは、部品202および部品215の両者には、それぞれ、副部品404が必要であることを示している。
本実施形態では、異なる製品に対しても同一の条件で製造できる場合などがあることに着目して、複数の製品に対して副部品の構成情報を共通的に用いるようにしている。図示する例では、製品201を構成する部品202および製品214を構成する部品215には、同じ数量の同じ副部品206、207が関連付けられている。すなわち、部材206が10g、207が20g使用されるという情報をいったん副部品表情402に登録しておけば、部品202と215とで共通に使用できることになる。
このように部品と副部品との関連付けを行うことにより、部品や製品の構成部品の評価を行なう際に、部品表区分を参照して設計者が作成した部品表から必要な部品構成を検索することができるようになる。したがって、本実施形態では、様々の評価毎に必要な部品構成を示す情報を生成することができる。
続いて、上述した部品表情報401の具体的なデータ構成を、図4を用いて説明する。
図4は、本実施形態の部品表情報のデータ構成の一例を模擬的に示した図である。
部品表情報401には、設計部品の親子関係、数量、および単位が対応付けられている。図示するように、部品表情報401は、親部品である部品(製品または設計部品)を識別する部品番号を登録するためのフィールド4010と、フィールド4010に登録された親部品の下位に属する子部品を識別する部品番号を登録するためのフィールド4011と、フィールド4011に登録された子部品の数量を登録するためのフィールド4012と、フィールド4012に登録された数量の単位を登録するためのフィールド4013と、を備えて1つのレコードが構成される。
図示する例では、フィールド4010に製品201の部品番号「XXXXXX10」が登録されているレコードには、対応するフィールド4011〜4013に製品201の下位の属する部品202の部品番号「XXXXXX20」とその数量および単位と、製品201の下位に属する部品208の部品番号「XXXXXX30」とその数量および単位と、が登録されている。
続いて、副部品表情報402の具体的なデータ構成を、図5を用いて説明する。
図5は、本実施形態の副部品表情報のデータ構成の一例を模擬的に示した図である。
副部品表情報402は、上述した部品表情報401と同様のデータ構成を有する。具体的には、副部品表情報402は、部品表情報401と同様に、副部品の親部品を識別する部品番号を登録するためのフィールド4020と、フィールド4020に登録された副部品の下位に属する子部品を識別する部品番号を登録するためのフィールド4021と、フィールド4021に登録された子部品の数量を登録するためのフィールド4022と、フィールド4022に登録された数量の単位を登録するためのフィールド4013と、を備えて1つのレコードが構成される。
続いて、上述した部品表関連付け情報405の具体的なデータ構成を、図6を用いて説明する。
図6は、本実施形態の部品表関連付け情報のデータ構成の一例を模擬的に示した図である。
図示するように、部品表関連付け情報405は、部品番号を登録するフィールド4050と、部品表区分を登録するためのフィールド4051と、フィールド4051に登録された部品表区分に対応する副部品の部品番号を登録するためのフィールド4052と、を備えて1つのレコードが構成される。
具体的には、フィールド4050には、部品表情報401(図4)のフィールド4010に登録されている製品或いは設計部品を識別する部品番号が登録される。フィールド4051には、フィールド4050に登録された部品番号に副部品を対応付けるための部品表区分が登録される。フィールド4052には、副部品表情報402(図5)のフィールド4020に登録されている副部品を識別する部品番号が登録される。
図示する例では、フィールド4050に部品番号「XXXXXX10」が登録されているレコードには、対応するフィールド4051に、部品表区分として「製造部材」と「梱包」とが登録されていて、「梱包」に対応するフィールド4052に副部品403の部品番号「YYYYYY10」が登録されている。これは、部品表区分「梱包」に、部品番号「XXXXXX10」の設計部品201および副部品番号「YYYYYY10」の副部品403が対応付けられていることを示している。また、フィールド4050に部品番号「XXXXXX20」が登録されているレコードには、対応するフィールド4051に、部品表区分として「製造部材」と「梱包」とが登録されていて、「製造部材」に対応するフィールド4052に副部品404を示す「YYYYYY20」が登録されている。これは、部品表区分「製造部材」に部品番号「XXXXXX20」の設計部品202および副部品番号「YYYYYY20」の副部品404が対応付けられていることを示している。
続いて、部品詳細情報記憶装置40の記憶部121に格納されている部品詳細情報104のデータ構成を、図7を用いて説明する。
図7は、本実施形態の部品詳細情報のデータ構成の一例を模擬的に示した図である。部品詳細情報104には、部品表情報401および副部品表情報402に登録されている部品および副部品の詳細情報が登録されている。
図示するように、部品詳細情報104には、部品および副部品を示す部品番号を登録するためのフィールド1040と、フィールド1040に登録された部品番号に対応付けて、その部品番号の「メーカ名」、「型番」、「部品区分」、および「評価用情報」をそれぞれ登録するためのフィールド1041〜1044とを有する。なお、フィールド1040に格納する「部品番号」とは、図4〜6で説明した部品番号のことをいう。また、フィールド1044に格納する評価情報とは、フィールド1040に格納された部品番号により特定される部品あるいは副部品を評価するための情報のことをいう。図示する例では、評価情報として部品に含まれる化学物質およびその含有量を示しているが、特にこれに限定するものではない。フィールド1044に他の評価情報を登録するようにしてもよい。例えば、フィールド1044に、化学物質含有量の代わりに、あるいは、化学含有量と共に各部品の原価等を示すコストを登録するようにしておいてもよい。
続いて、図3〜6で説明した部品表情報401、副部品表情報402、および部品表関連付け情報405を設計情報管理装置30に登録する処理について図8〜10を用いて説明する。
初めに、部品表情報401の登録処理を説明する。図8は、本実施形態の部品表管理システムが行なう部品表情報登録処理のフローを説明するための図である。
最初に設計情報入力端末10の設計情報入力部101は、部品表情報401(図4参照)の入力を受付ける(S901)。具体的には、設計者は、製品の設計図面を作成した後、作成した設計図面を用いて使用する設計部品とその数量とを選定する。設計者は、選定した設計部品の部品番号およびその数量を示す情報を、入力装置を介して設計情報入力端末10に入力する。なお、設計者が入力する設計部品の部品番号およびその数量を示す情報には、部品の親子関係についても設定されている。設計情報入力部101は、入力装置を介して入力された部品番号およびその数量を示す部品表情報401(図4)を受付ける。
続いて、設計情報入力部101は、設計情報管理装置30の設計情報管理部103に対して、受付けた部品表情報401をネットワークI/F部110aを介して送信し、送信した部品表情報401の登録を要求する(S902)。設計情報管理装置30の設計情報管理部103は、設計情報入力部101が送信した部品表情報401をネットワークI/F部110cを介して受付けて、記憶部130に格納する。
次に、設計情報入力部101は、付加情報入力端末20の付加情報入力部102に対して、製品の工程設計依頼通知A1を送信して、S904の処理に進む(S903)。付加情報入力端末20は、上記の工程設計依頼通知A1を受付けた場合、副部品表情報402および部品表関連付け情報の入力を受付ける処理を行なう。付加情報入力端末20は、受付けた副部品表情報402および部品表関連付け情報を設計情報管理装置30に送信して、送信した情報の登録を要求する(付加情報入力端末20が行なう処理は図9で説明する)。設計情報管理装置30の設計情報管理部103は、付加情報入力端末20から送信された副部品表情報402および部品表関連付け情報405を記憶部130に格納して、その後、工程設計完了通知A2を設計情報入力部101に送信する。
S904では、設計情報入力部101は、設計情報管理部103からの工程設計完了通知A2を受付けるまで待機している。そして、設計情報入力部101は、設計情報管理部103からの工程設計完了通知A2を受付けた場合、S905の処理に進む。
S905では、設計情報管理部103は、設計者に対して、設計完了を通知すると共に、設計情報管理装置30に登録した情報(部品表情報401、副部品表情報402、および部品表関連付け情報)の内容確認を促す。なお、本実施形態では、上記の設計完了の通知および内容確認を促す具体的な方法について特に限定しない。例えば、設計情報入力部101は、接続されている表示装置に設計完了および登録した情報の内容確認を促すメッセージを表示することにより設計完了の通知および内容確認を促すようにしてもよい。
設計情報入力部101は、設計者が入力する登録された情報の承認を示す情報を受付けた場合、設計情報管理装置30の設計情報管理部103に承認を示す情報(承認通知)A3を送信し、処理を終了する。
続いて、付加情報入力端末20が行なう副部品表情報402および部品表関連付け情報405の登録処理を、図9を用いて説明する。図9は、本実施形態の部品表管理システムが行なう副部品表情報および部品表関連付け情報の登録処理のフローを説明するための図である。
最初に、付加情報入力端末20は、副部品表情報登録処理を行なう。具体的には、付加情報入力端末20の付加情報入力部102は、設計情報入力端末10が送信した製品の工程設計依頼通知A1(図8参照)をネットワークI/F部110bを介して受付けて(S1001)、S1002の処理に進む。
S1002では、付加情報入力部102は、設計情報管理装置30の設計情報管理部103にアクセスして、S1101で受付けた製品の工程設計に必要な設計情報(設計図面等)を取得する。なお、設計情報管理装置30の記憶部130には、設計情報が登録されていることとする。そして、設計情報管理部103は、付加情報入力部102からの設計情報送信要求を受付けて、要求された設計情報を設計情報入力部102に出力する。生産管理者は、付加情報入力部102が取得した設計情報等を利用して、その製品の副部品の選定を行なう。例えば、生産管理者は、設計情報にしたがい製品を試作して、品質評価等を行い接着材の種類やその付着量等の構成を選定する。
続いて、付加情報入力部102は、生産管理者が選定した副部品の部品番号およびその数量の入力を、入力装置を介して受付ける(S1003)。なお、生産管理者が入力する副部品の部品番号およびその数量を示す副部品表情報402(図5参照)には、副部品の親子関係も設定されている。
そして、付加情報入力部102は、設計情報管理装置30の設計情報管理部103に、S1003で受付けた副部品表情報402をネットワークI/F部110bを介して送信し、送信した副部品表情報402の登録を要求する(S1004)。設計情報管理装置30の設計情報管理部103は、付加情報管理部102が送信した副部品表情報402をネットワークI/F部110cを介して受付けて、記憶部130に格納する。本ステップで副部品表情報402の登録処理が終了する。その後、付加情報入力部102は、以下の部品表関連付け情報405の登録処理を行なう。
付加情報入力部102は、設計情報管理装置30の設計情報管理部103から部品表情報401および副部品表情報402を取得して(S1005)、S1006の処理に進む。具体的には、付加情報入力部102は、設計情報管理装置30の設計情報管理部103にアクセスして、設計情報管理装置30の記憶部130に登録されている部品表情報401および副部品表情報402の送信を要求する。設計情報管理部103は、上記の要求を受付けた場合、要求された部品表情報401および副部品表情報402を付加情報入力部102に送信する。そして、付加情報入力部102は、設計情報管理部103が送信する部品表情報401および副部品表情報402を受信する。
S1006では、付加情報入力部102は、取得した部品表情報401および副部品表情報402を用いて、部品と副部品とを関連付ける処理を行なう。具体的には、付加情報入力部102は、部品表情報401の部品と副部品表情報402の副部品とを関連付けるための設定画面を表示装置に表示する。付加情報入力部102は、設定画面に従い生産管理者が入力する部品と副部品とを関連付けるための情報を受付ける。ここで、設定画面の一例を図10に示す。図10は、本実施形態の部品表管理システムが表示する部品表関連付け情報の設定画面の一例を示した図である。図10では、(a)図に設計部品の部品リストを示した画面1000を示し、(b)図に部品と副部品とを部品表区分で関連付けるための画面1001を示している。
付加情報入力部102は、画面1000を表示装置に表示して、副部品と関連付けを行なう製品或いは設計部品の部品番号の選択を受付ける。なお、関連付けを行なう部品を選択する手段について特に限定しない。例えば、画面1000上に表示した部品番号を、入力装置を介してカーソル1020で指定させることで、副部品と関連付けを行なう部品番号の選択を受付けるようにしてもよい。付加情報入力部102は、副部品と関連付けを行なう部品の選択を受付けた場合、表示画面を(b)図に示す画面1001に遷移させる。画面1001には、画面1000上で指定した製品または部品に関連付ける副部品の部品番号を入力するエリア1201と、部品番号に対応付ける部品表区分を入力するエリア1202とが設けられている。そして、画面上の各エリア1201、1202に入力される情報を入力装置を介して受付ける。(b)図に示す画面例では、部品番号「XXXXXX20」の部品と、部品番号「YYYYYY20」の副部品とが部品表区分「製造部材」に関連付けられていることを示している。そして、付加情報入力部102は、画面1001上で確定ボタン1203が選択されると、上記の部品と副部品とを関連づけた情報を設計情報管理装置30に登録する情報として受付ける。
図9に戻り、説明を続ける。付加情報入力部102は、S1006において受付けた部品と副部品とを関連付けた情報から部品表関連付け情報405(図6参照)を作成する。付加情入力部102は、作成した部品表関連付け情報405を設計情報管理装置30の設計情報管理部103にネットワークI/F部110bを介して送信し、送信した部品表関連付け情報405の登録を要求する(S1007)。設計情報管理部103は、付加情報管理部102が送信した部品表関連付け情報405をネットワークI/F部110cを介して受付けて、記憶部130に格納する。設計情報管理部103は、部品表関連付け情報405を記憶部130に格納した場合、工程設計完了通知A2を設計情報入力部101に送信する。さらに、設計情報管理部103は、設計情報入力部101からの承認通知A3を受信した場合、登録された副部品表情報402および部品表関連付け情報405が承認されたことを示す情報(承認通知)A4を付加情報入力部102に送信する。
付加情報入力部102は、承認通知A4を受信して(S1008)、副部品表情報402および部品表関連付け情報405の登録処理を終了する。
続いて、本実施形態の部品表を作成する処理を、図11を用いて説明する。
図11は、本実施形態の部品表管理システムが行なう部品表作成処理のフローを説明するための図である。なお、部品表の作成を要求する処理主体は誰でもよいが、以下では部品表作成要求を製品の設計者が行う場合を例にする。
部品表作成処理では、最初にシミュレーション端末50が設計者の入力する部品表区分および部品番号が指定された部品表作成要求を受付ける。シミュレーション端末50は、設計情報管理装置30に対して、部品表区分および部品番号を指定した部品表作成要求を行う。設計情報管理装置30は、受付けた部品表作成要求にしたがい部品表を作成するための情報を生成して、その生成した情報をシミュレーション端末50に送信する。シミュレーション端末50は、部品表を作成するための情報を受信して、受信した情報を利用して部品表を作成して設計者に提示する。以下で、具体的に説明する。
最初に、シミュレーション端末50の部品表活用部105は、設計者が入力する「部品表区分」および部品表作成要求の入力を受付ける(S1100)。ここでは、設計者は、部品表の使用目的に応じた「部品表区分」を入力する。例えば、製品の製造部材の構成が必要な場合、設計者は、部品表区分として「製造部材」を示す情報を入力する。また、設計者は、製品の梱包部材の構成を知りたい場合には、部品表区分として「梱包」を入力する。
続いて、部品表活用部105は、部品表トップ図番の設定を受付けて(S1101)、S1102の処理に進む。ここで受付ける「部品表トップ図番」とは、いずれの親部品にも属さない設計部品の「部品番号」のこと、すなわち、製品を示す部品番号のことをいう。例えば、図2の例では、「部品表トップ図番」とは、製品201を識別する部品番号「XXXXXX10」および製品214を識別する部品番号「XXXXXX40」のことをいう。
S1102では、部品表活用部105は、S1100およびS1101で受付けた「部品表区分」および「部品表トップ図番」を指定した部品表作成要求B1を、設計情報管理装置30の設計情報管理部103に対して行なう(S1102)。部品表活用部105は、上記の部品表作成要求B1を行った後、後述する設計情報管理装置30が出力する結合部品情報B2を受付けるまで待機する。
続いて、設計情報管理装置30の設計情報管理部103が行なう処理を説明する。
設計情報管理部103は、部品表活用部105が出力した部品表作成要求を受付けた場合、以下で説明する処理(S1103〜S1108)を行なう。
具体的には、設計情報管理部103は、「部品表区分」および「部品表トップ図番」を指定した部品表作成要求B1を受付ける。設計情報管理部103は、記憶部130に格納されている部品表情報401を検索して、上記の受付けた「部品表トップ図番」が示す「部品番号」に対応付けられている部品表情報を特定する(S1103)。
例えば、設計情報管理部103が受付けた「部品表トップ図番」が「XXXXXX10」であったとする。この場合、設計情報管理部103は、記憶部130に格納されている部品表情報401(図4参照)の中から、フィールド4010に「XXXXXX10」が登録されているレコードを検索する。そして、設計情報管理部103は、フィールド4010に「XXXXXX10」が登録されているレコードを読み出す。また、設計情報管理部103は、読み出したレコードのフィールド4011に登録さている部品番号を特定する。設計情報管理部103は、部品表情報401の中から、フィールド4010に特定した部品番号を登録しているレコードが在るか否かを検索する。検索の結果、フィールド4010に特定した部品番号が登録されているレコードが在る場合、設計情報管理部103は、そのレコードを読み出す。
その後、設計情報管理部103は、読み出したレコードのフィールド4011に登録さている部品番号を特定し、上記と同様の検索処理を行なう。設計情報管理部103は、フィールド4010に特定した部品番号を登録しているレコードがなくなるまで検索処理を行なう。
続いて、設計情報管理部103は、S1103で読み出した部品表情報のレコードのフィールド4010に登録されている「部品番号」を特定する。設計情報管理部103は、記憶部130に格納されている部品表関連付け情報の中から、特定した「部品番号」が登録されているレコードを検索する(S1104)。そして、設計情報管理部103は、検索された部品表関連付け情報のレコードを読み出す。
例えば、S1103で読み出した部品情報のレコードの中に「XXXXXX10」、および「XXXXXX20」が含まれていたとする。この場合、設計情報管理部103は、部品表関連付け情報405の中から、フィールド4050に「XXXXXX10」が登録されているレコードを読み出す。また、設計情報管理部103は、部品表関連付け情報405の中から、フィールド4050に「XXXXXX20」が登録されているレコードを読み出す。
設計情報管理部103は、受け付けた「部品表区分」と、S1104で読み出した部品表関連付け情報405のレコードとを用いて、部品番号と部品表区分に対応付けられている「副部品」の部品番号を特定して(S1105)、S1106の処理に進む。例えば、「部品表関連付け情報405」が図6に示す場合において、受け付けた「部品表区分」が「梱包」であり、かつS1104でフィールド4050に「XXXXXX10」が登録されているレコードを読出したとする(図6の一番上段に登録されたレコード)。この場合、設計情報管理部103は、副部品403の部品番号「YYYYYY10」を特定する。
S1106では、設計情報管理部103は、S1103と同様に、S1106で特定した副部品の部品番号に対応付けられている副部品表情報を記憶部130に格納されている副部品表情報402から検索して、当該特定した副部品の部品番号に対応付けられている副部品表情報を特定する(S1106)。
続いて、設計情報管理部103は、読み出した部品表情報401および副部品表情報402と、読み出した部品表関連付け情報405とを用いて、部品表を作成するための情報(結合部品情報)を生成する部品表結合処理を行い(S1107)、S1108の処理に進む。ここで、「結合部品情報」とは、受け付けた「部品表トップ図番号」に対応付けられている設計部品の構成に副部品の構成を対応付けたものである。
例えば、「部品表区分」が「製造部材」であって、「部品表トップ図番号」が「XXXXXX10」の場合の結合部品情報とは、「XXXXXX10」を製造するために必要な部品(設計部品および副部品)の構成を示す情報のことをいう。以下、結合部品情報を説明する。
図12は、本実施形態の結合部品情報を模擬的に示した図である。図示する(a)図には、「部品表区分」が「製造部材」であって、「部品表トップ図番号」が「XXXXXX10」を指定した部品表作成要求にしたがい生成された結合部品表情報を示している。(b)図には、「部品表区分」が「製造部材」であって、「部品表トップ図番号」が「XXXXXX40」を指定した部品表作成要求にしたがい生成された結合部品情報を示している。例えば、製品含有化学物資量を知りたい場合には、製品が含有する全ての部材を考慮する必要がある。そのため、本実施形態では、「部品表区分」に「製造部材」を設けておいて、「製造部材」の指定を受付けた場合、設計部品に加えて、製造上の必要部材206および207と、それぞれの数量とを示すようにしている。なお、(a)図および(b)図では、製品201を構成する部品202および製品214を構成する部品215は、共に、製造工程で部材206、207がそれぞれ10g、20g使用されることを示している。
また、(c)図には、「部品表区分」が「梱包」であって、「部品表トップ図番号」が「XXXXXX10」を指定した部品表作成要求にしたがい生成された結合部品情報を示している。図示する例では、梱包部材の構成を知るために不要な部品は示されてない。
このように、本実施形態によれば、設計者は、利用したい目的の「部品表区分」を指定することで、目的に対応した構成の部品表を作成させることができる。例えば、設計者は、接着剤やテープ等の生産材料が含まれた製造部品の部品構成を知りたい場合、「部品表区分」として「製造部材」を設定するようにすればよい。また、例えば、設計者は、製品に利用する梱包材の部品構成を知りたい場合、「部品表区分」として「梱包」を設定するようにすればよい。
図11に戻り、説明を続ける。S1108において、設計情報管理部103は、生成した結合部品情報B2をシミュレーション端末50の部品表活用部105に出力する。その後、部品表作成処理は、シミュレーション端末50が行なう処理に移行する。なお、設計情報管理部103は、結合部品情報B2を出力した後、部品表作成処理を終了する。
シミュレーション端末50の部品表活用部105は、設計情報管理部103が結合部品情報B2を出力した場合、その結合部品情報B2の入力を受付けて、S1110の進む(S1109)。
S1110では、部品表活用部105は、部品情報検索処理を行う。部品情報検索処理とは、部品詳細情報記憶装置40にアクセスして、受付けた結合部品情報B2に含まれている部品および副部品の詳細情報を取得する処理である。具体的には、部品表活用部105は、S1109で受付けた結合部品情報B2に含まれる部品および副部品を示す「部品番号」を特定する。部品表活用部105は、特定した「部品番号」により識別される部品および副部品の詳細情報の送信を部品詳細情報記憶装置40に要求する。部品詳細情報記憶装置40は、要求された部品および副部品の詳細情報を記憶している部品詳細情報104から読み出し、その部品の詳細情報を部品表活用部105に出力する。部品表活用部105は、部品詳細情報記憶装置40が出力した部品および副部品の詳細情報を受信する。
部品表活用部105は、S1110で取得した部品および副部品の詳細情報と、S1109で取得した結合部品情報B2とを用いて、部品の構成情報毎にその部品の評価情報を対応付けた部品表評価情報を作成する(S1111)。そして、部品表活用部105は、S1111で作成した部品表評価情報を用いて評価リストを作成して、作成した評価リストを表示装置の表示画面に出力する(S1112)。例えば、部品表活用部105は、図13に示す部品表評価リスト画面を表示装置に表示する。
図13は、本実施形態のシミュレーション端末50が表示する部品表評価リストの表示画面の一例を示した図である。
表示画面1400は、設計者から受け付けた「部品表区分」および「部品表トップ図番」を表示するエリア1400aと、結合部品表情報に示された部品の構成情報に評価情報を対応付けた部品表評価リストを表示する部品表評価情報表示エリア1400bとが設けられている。このように、表示画面1400では、部品表評価リストとして構成部品毎の含有化学物質量が示されている。設計者は、図示する表示画面1400から、製品「XXXXXX10」を製造するために必要な設計部品および副部品の部品構成を確認でき、かつ、製品「XXXXXX10」に含まれる化学物質量を確認することができる。
このように、本実施形態によれば、利用する部品表の目的に対応する「部品表区分」と「部品表トップ図番」を設定することで、使用目的に応じた構成の部品表を作成させることができる。また、本実施形態の部品表管理システムが作成する部品表には、部品および副部品の評価情報を対応付けるようにしている。そのため、本実施形態によれば、使用目的毎に部品の構成を容易に評価することができる。
<第2実施形態>
続いて、本発明の第2実施形態を説明する。
第2実施形態は、第1実施形態が有する部品表作成処理の機能を変形したもので、各種の規制を考慮した上で部品表の評価を行なうようにしたものである。なお、以下の説明では、第2実施形態を製品含有化学物質量に対する環境規制の評価に適用した場合を例に説明する。また、第2実施形態の説明において、第1実施形態と同じ構成には同じ符号を用いることとする。
さて、最初に本発明の第2実施形態のシステム構成を説明する。
図14は、本発明の第2実施形態の部品表管理システムのシステム構成の一例を示す図である。
第2実施形態の部品表管理システムは、第1実施形態とシミュレーション端末の機能が異なる点、評価情報記憶装置700が設けられている点、および部品詳細情報記憶装置40に格納されている部品詳細情報104のデータ構成が異なる点以外は、第1実施形態と同様の構成を有する。具体的には、第2実施形態の部品表管理システムは、設計情報入力端末10、付加情報入力端末20、設計情報管理装置30、部品詳細情報記憶装置40、シミュレーション端末500、および評価情報記憶装置700を有する。なお、以下の説明では、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
シミュレーション端末500は、部品表評価部200およびネットワークI/F部110eを有する。ネットワークI/F部110eは、第1実施形態のものと同じである。部品表評価部200は、第1実施形態の部品表活用部105の機能に加えて、さらに、規制を考慮した部品表を評価する機能を有している。なお、シミュレーション端末500のハードウェア構成は、第1実施形態のシミュレーション端末50(図2参照)と同じである。そして、シミュレーション端末500の補助記憶装置80dには、上述した部品表評価部200およびネットワークI/F部110eの機能を実現するための各プログラム(部品表評価プログラムおよびネットワークI/Fプログラム)が格納されている。そして、シミュレーション端末500の機能は、CPU60dが補助記憶装置80dに格納されている上記の各プログラムを主記憶装置70dにロードして実行することにより実現される。
評価情報記憶装置700は、部品を評価するための評価用情報1300を格納するための記憶装置である(評価用情報のデータ構成は後述する)。評価情報記憶装置700は、ネットワークI/F部110f、記憶制御部710、および評価用情報1300を格納するための記憶部720を有する。ネットワークI/F部110fは、ネットワーク106に接続されている他の装置との間で行うデータの送受信を制御する。記憶制御部710は、ネットワーク106に接続されている他の装置からの評価用情報1300の読出し要求を受付ける。そして、記憶制御部710は、受付けた読出し要求にしたがい、記憶部720に格納されている評価用情報1300を読出し、読み出した評価用情報1300を要求元の装置に出力する。なお、評価情報記憶装置700には、例えば、ハードディスク装置を用いることができる。また、本実施形態では、評価用情報1300は、予め評価情報記憶装置700に格納されているものとする。
続いて、第2実施形態の部品詳細情報記憶装置40に格納されている部品詳細情報のデータ構成を、図15を用いて説明する。
図15は、第2実施形態の部品詳細情報のデータ構成の一例を模擬的に示した図である。部品詳細情報104aには、図7で例示した第1実施形態と同様、部品表情報401および副部品表情報402に登録されている部品および副部品の詳細情報が登録されている。
図示するように、部品詳細情報104には、部品および副部品を示す部品番号を登録するためのフィールド1040と、フィールド1040に登録された部品番号により識別される部品の「メーカ名」、および「型番」を登録するためのフィールド1041〜1042と、フィールド1040に登録された部品番号により識別される部品の「化学物質名」および「化学物質量」を登録するためのフィールド1045〜1046とを有する。なお、図示する例では、評価情報(部品を評価するための情報)として部品に含まれる化学物質およびその含有量を示しているが、特にこれに限定するものではない。フィールド1045〜1046に他の情報を格納するようにしてもよい。
続いて、評価情報記憶装置700に格納される評価用情報1300のデータ構成を、図16を用いて説明する。
図16は、評価用情報のデータ構成の一例を模擬的に示した図である。
図示するように、評価用情報1300は、「化学物質名」を登録するためのフィールド1301と、フィールド1301に登録された「化学物質名」が示す化学物質に適用されている規制の名称を示す「規制名称」を登録するためのフィールド1302と、フィールド1302に登録された「規制名称」の内容を示す「規制レベル」を登録するためのフィールド1303と、を備えて1つのレコードが構成される。なお、上記の規制には、法律上の規制や政令で定められた規制だけでなく、メーカや業界等が定めた自主的な規制も含まれる。
図示する例では、フィールド1301に「物質1」が登録されているレコードのフィールド1302には、「規制1」、「規制2」、および「規制3」の3つの規制名称が登録されていて、「規制名称」に対応するそれぞれのフィールド1303には「禁止」が登録されている。これは、物質1には、3つ規制が適用されていて、3つの規制の内容が「使用禁止」であることを示している。
続いて、第2実施形態の部品表を評価する処理を、図17を用いて説明する。
図17は、第2実施形態の部品表管理システムが行なう部品表評価処理のフローを説明するための図である。
さて、最初にシミュレーション端末500の部品表評価部200は、図11で示したS1100〜S1102と同様の処理を行なう。具体的には、シミュレーション端末500の部品表評価部200は、設計者が入力する「部品表区分」および「部品表トップ図番」を受け付ける。そして、部品表評価部200は、設計情報管理装置30の設計情報管理部103に受付けた「部品表区分」および「部品表トップ図番」を指定した部品表作成要求B1を、設計情報管理装置30の設計情報管理部103に対して行なう。
設計情報管理装置30の設計情報管理部103は、部品表評価部200が出力した部品表作成要求B1を受付けた場合、図11で示したS1103〜1108と同様の処理を行なう。その後、部品表評価処理は、シミュレーション端末500が行なう処理に移行する。なお、設計情報管理部103が行う処理は、上述したため説明を省略する。
シミュレーション端末500の部品表評価部200は、設計情報管理部103が結合部品情報B2を出力した場合、図11で示したS1109〜S1110と同様の処理を行い、S1700の処理に進む。
S1700では、部品表評価部200は、S1100で部品詳細情報記憶装置40から取得した部品の詳細情報およびS1109で取得した結合部品情報B2を用いて、設計者が入力した「部品表トップ図番」に対応付けられている部品(設計部品および副部品)に含まれる化学物質の含有量を化学物質毎に集計する。
続いて、部品表評価部200は、規制情報検索処理を行なう(S1701)。具体的には、部品表評価部200は、S1700で集計した化学物質名を特定する。部品表評価部200は、特定した「化学物質名」が示す化学物質の詳細情報の送信を評価情報記憶装置700に要求する。評価情報記憶装置700は、要求された「化学物質」の詳細情報を記憶している評価用情報1300から読み出し、その化学物質の評価用情報を部品評価部200に出力する。部品評価部200は、評価情報記憶装置700が出力した化学物質の評価用情報を受付ける。
その後、部品表評価部200は、規制対応評価処理を行なう(S1702)。規制対応評価処理とは、S1700で集計した化学物資と、S1701で受付けた化学物質の評価情報とを対応付けた規制対応評価情報を生成する処理である。具体的には、部品表評価部200は、S1700で集計した化学物資およびS1701で受付けた化学物質の評価情報を用いて、規制の規制レベル毎に集計した化学物質量を対応付けた規制対応評価情報を生成する。
部品表評価部200は、S1702で生成した規制対応評価情報を用いて評価リストを作成して、作成した評価リストを表示装置の表示画面に出力する(S1703)。
続いて、部品評価部200が表示画面に出力した評価リストについて図18を用いて説明する。
図18は、第2実施形態の製品含有化学物質の評価結果の評価リスト画面の一例を模擬的に示した図である。
図示するように画面1800には、「規制名」を表示するエリア1801と、規制レベル毎に集計した化学物質含有量を表示するエリア1802とが設けられている。画面1800は、「規制1」のレベル別に化学物質を分類して、分類した各々の化学物質毎に製品中の化学物質含有量の集計結果を表示している。設計者は、画面1800を見て禁止物質の有無とその量を把握することにより、設計改善の検討を行なうことができるようになる。
このように、第2実施形態によれば、製品を構成する設計部品だけでなく、接着剤や梱包材等を含めた製品の化学物質の集計が自動的に行なえるため、精度のよい集計結果を速やかに行なうことができ、環境規制に適切に対処することができる。
なお、本発明は、以上で説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、上述した第1実施形態において、複数の装置で実現している各部(設計情報入力部101、付加情報入力部102、設計情報管理部103、部品表活用部105、ネットワークI/F部110、記憶部130、記憶部121、および記憶制御部120)の機能を1台のコンピュータで実現するようにしてもよい。第2実施形態についても、同様に、各部の機能を1台のコンピュータで実現するようにしてもよい。なお、この場合、上記各部の機能を実現するためのプログラムも1つのプログラムとしてもよい。
また、部品表活用部105(或いは部品表評価部200)に部品表区分の設定を受付ける機能に加えて、受付けた部品表区分にしたがって、部品詳細情報104の「評価用情報」を選択する機能を設けるようにしてもよい。この場合、部品詳細情報104には、複数種の評価情報(部品の属性情報)を保持させておく。そして、部品表活用部105(或いは部品表評価部200)は、部品表区分にしたがい選択した「評価用情報」を用いて部品表の評価リストトを作成して、当該評価リストを表示する。これは、各種の評価において、必要な部品構成が同じであっても評価するための部品の属性データが異なる場合があることを考慮したものである。例えば、「製品に含有される化学物質量の評価」では、「部品に含まれる化学物質の量」が必要であり、「LCA(Life Cycle Assessment,”製品”の環境負荷量の評価)」では、「部品」を製造するためのCO2排出量等が必要になる。
そのため、上記の構成を採用することにより、製品の評価に必要な情報を一元的に管理でき、その結果、情報の収集・管理の工数を軽減することができる。また、上記の構成を採用することにより、各種の評価を複雑なシステムを構築することなく実現することができる。
また、上述した部品表活用部105(或いは部品表評価部200)に部品表区分の設定を受付ける機能に加えて、受付けた部品表区分にしたがって、部品表401の「数量」情報を選択する機能を設けるようにしてもよい。
また、シミュレーション端末50(または500)に、予め部品表の使用目的と部品表区分とを対応付けした情報を保持させるようにしてもよい。例えば、「製品に対する環境評価という使用目的」に対応付けて部品表区分に「製造部材」を対応付けておく。また、「梱包材に対する環境評価という使用目的」に対応付けて部品表区分に「製造部材」を対応付けておく。このようにしておけば、設計者は、「使用目的」を設定するだけで、使用目的に応じた構成の部品構成を評価することができる。さらに、使用目的として「設計部品」、「副部品」、「梱包材」、「生産材料(接着剤、テープ等)」等を設定できるようにしてもよい。シミュレーション端末50が使用目的として「設計部品」や「副部品」の選択を受付けた場合、設計情報管理装置30は、部品結合処理を行なわずに、対応する設計部品や副部品の部品構成情報だけを作成してシミュレーション端末50に出力する。このようにすることで、本実施形態のシミュレーション端末は、設計部品の評価だけを行いたい場合や副部品の評価だけを行いたい場合等にも対応することができる。
また、部品表評価部200に、「規制内容」の選択を受付ける機能を設けておいて、部品評価部200が受付けた「規制内容」に対する評価だけを行なうようにしてもよい。
10…設計情報入力端末、20…付加情報入力端末、30…設計情報管理装置、40…部品詳細情報記憶装置、50…シミュレーション端末、60…CPU、70…主記憶装置、80…補助記憶装置、90…IOI/F、101…設計情報入力部、102…付加情報入力部、103…設計情報管理部、104…部品詳細情報、105…部品表活用部、110…ネットワークI/F部、120…記憶制御部、121…記憶部、130…記憶部、200…部品評価部、401…部品表情報、402…副部品表情報、405…部品表関連付け情報、500…シミュレーション端末、700…評価情報記憶装置、710…記憶制御部、720…記憶部、1300…評価用情報