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JP2006069030A - インクカートリッジ - Google Patents

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英樹 椙山
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Abstract

【課題】インクの充填機能と供給機能を一体化させたインク漏れしない、脱気しやすいインクカートリッジを提供するとともに、使用済の廃インクカートリッジの容積を減少させて(減容化)、環境に与える負荷を低減する。
【解決手段】インクカートリッジ1は、可撓性を有するインク袋2と、インク袋2に取り付けられたインク供給口3と、インク袋2の扁平面の20〜30%をカバーするインク袋カバー4からなり、インク袋2はポリエチレンフィルム、アルミニウムフィルム、ナイロンフィルムからなる層構造のフィルムで形成され、最内層のポリエチレンフィルムの表面にメッシュ状の気道を有する。インク供給口3は、シール材からなる充填シールとその外方に取り付けられたシール材からなる供給シールとが一体化されて取り付けられていることにより、インク袋内は−65Kpa以下の真空圧で脱気が可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット噴射方式の画像形成装置の記録ヘッドにインクを供給するインクカートリッジに関し、さらに詳細には、インクを充填したインク袋内の脱気が十分に行え、インク充填後の封止が完全に行え、しかも使用済みインクカートリッジの容積が小さく、リサイクル時の解体が容易であるインクカートリッジに関する。
インクジェット方式のプリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置においては、インクカートリッジに貯蔵したインクをインク供給チューブを介してキャリッジに搭載したヘッドユニットに供給し、キャリッジをガイドロッドに沿って主走査方向に移動させながら、副走査方向に移動する記録用紙に対しヘッドユニットからインクを液滴として噴射して印字するようにしている。
インクジェット方式の画像形成装置におけるインクカートリッジとして、インク袋内を脱気し、インク袋内へ充填部インクを充填し、インク充填後に充填部を封止し、使用時にインク袋からヘッドユニットへインクを供給する容器が知られている。
しかしながら、従来のインクカートリッジは、インク袋内へのインクの充填工程において、インク袋の脱気が十分に行われにくく、インク充填後においても空気が残存している。したがって、時間経過とともにインク袋内のインク溶存酸素量が大きくなり、これがインク吐出不良の要因の1つとなっている。また、インク充填後になされるインク充填部のヒートシール(封止)が不良であると、その部分よりインク漏れが発生し、空気が侵入する事態にもなる。また、ヒートシールによる生産タクト増大によりインクカートリッジのコストアップの要因ともなっている。
また、特許文献1に開示されたインクカートリッジは、ケースの小型化を図りながらインクの充填容量を大きくするとともに、組立やリサイクル時の解体を容易にすることを目的とし、インク容器の側面有効面積の30%未満の範囲をケースの内面に接着してインク容器の変形する表面積を大きくするとともにインク容器をケースに接着する接着剤等の使用量を少なくするものである。インク容器にインクを充填するとき、インク容器をケース内に隙間なく変形させてケースの小型化を図りながら、充分な量のインクをインク容器に充填するものである。
また、図6は、前記した従来のインクカートリッジと異なるインクカートリッジの例を示す斜視図である。
この従来例のインクカートリッジ11は、インク袋12と、インク供給口13と、ハードケース14から構成されており、ハードケース14にはインク袋12の一方の側面がハードケース14の内面に両面接着テープ等で接着されている。インク袋12は、例えばアルミフィルムを基材として内側にポリエチレンフィルムが、外側にはナイロンフィルムがラミネートされた可撓性を有するフィルムからなる扁平な袋からなり、ポリエチレンからなるインク供給口13がヒートシール等により取り付けられている。インク供給口13にはインクを充填する充填口とインク供給チューブを接続する供給口が形成されている。
特開2001−187460号公報
前記したように、一般的にインクカートリッジはインク袋とハードケースから構成されており、インク袋はインク充填口と画像形成装置本体へインク供給をするためのインク供給口から構成されており、インク袋内へインクを充填するインク充填工程においては、インク袋内の空気をインク充填口より脱気し、次にインク充填を行い、その後インク充填口をヒートシールすることによりインク充填口を封止しているが、次のような問題点が指摘されている。
1.インク充填後において、インク袋内に空気が1.0mg/L程度残存している。
2.インク充填口をヒートシールするのに多くの時間を要し、インクカートリッジの製造コストを上昇させる原因となっている。
3.インクカートリッジは、インク袋がハードケースで完全に覆われている構成となっているため、インク使用後における容積を減少させること(減容化)が困難である。
したがって、本発明は上記問題点を改善したインクの充填機能とインク供給機能を一体化させ、インク漏れしにくく、脱気しやすいインクカートリッジを提供するとともに、インクを全て消費した使用済の廃インクカートリッジの容積を減少させて(減容化)、環境に与える負荷を低減すること(環境負荷低減)ができるインクカートリッジを提供することを目的とするものである。
請求項1の発明は、可撓性を有するインク袋と、該インク袋に取り付けられたインク供給口と、前記インク袋の一部をカバーするインク袋カバーからなるインクカートリッジにおいて、前記インク袋を形成するフィルムの内表面にメッシュ状の気道を有し、前記インク袋は−65Kpa以下の真空圧で脱気が可能であることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載のインクカートリッジにおいて、前記インク供給口は、シール材による充填シールと該充填シールの外方に取り付けられたシール材による供給シールとが一体化されて前記インク袋に取り付けられていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載のインクカートリッジにおいて、前記インク袋は扁平状であって、対向する一対の厚み相当部分は前記インク袋内側に折り癖が付けられていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記インク袋カバーは、インクカートリッジの画像形成装置本体へのセット機能及び前記インク供給口と前記インク袋を保持する機能を有し、前記インク袋側面の投影面積に対して20〜30%の投影面積を有することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、インク袋を形成するフィルムの内面ポリエチレンフィルムにメッシュ状の気道を有し、インク袋内は−65Kpa以下の真空圧で脱気が可能であるので、インク袋の脱気性能が80%程向上し、画像形成におけるインク吐出性が向上する。また、インク袋カバーはインク袋の一部のみをカバーするので、インクカートリッジに使用する原料を削減し、インクを全て消費した使用済の廃インクカートリッジの容積を減少させて環境に与える負荷を低減するインクカートリッジを提供することができる。
請求項2の発明によれば、インク袋に取り付けられたインク供給口は、その開口部にシール材からなる充填シールとシール材からなる供給シールとが一体化されて取り付けられているので、充填シールを介してインクを充填した後、充填シールに供給シールを取り付ければよく、充填シールのヒートシール工程が不要となり、生産能率が約1.5倍向上する。
請求項3の発明によれば、インク袋は扁平状であって、対向する一対の厚み相当部分はインク袋内側に向かって折り癖が付けられているので、インク未充填時、あるいはインクを使い終えた時におけるインクカートリッジが減容化され、廃棄物運搬効率が向上し環境負荷低減を図ることができる。
請求項4の発明によれば、インク袋カバーはインク袋側面の投影面積に対して20〜30%の投影面積を有するので、インクカートリッジがコンパクトで軽量化が可能となり、具体的にはインクカートリッジのセット性能と使用済みインクカートリッジの減容化効果が両立し、従来より50%程減量化でき環境負荷低減を図ることができる。
本発明は、インクの充填機能とインク供給機能を一体化させた、インク漏れしにくく、脱気しやすいインクカートリッジを提供するとともに、使用済のインクカートリッジの容積を減少させて(減容化)、環境に与える負荷を低減すること(環境負荷低減)ができるインクカートリッジを提供することを目的とするもので、そのための構成は、可撓性を有するインク袋と、該インク袋に取り付けられたインク供給口と、前記インク袋の一部をカバーするインク袋カバーからなるインクカートリッジにおいて、前記インク袋を形成するフィルムの内表面にメッシュ状の気道を有し、インク供給口は、開口部にシール材による充填シールと該充填シールの外方に取り付けられたシール材による供給シールとが一体化されて取り付けられていることにより、インク袋を−65Kpa以下の真空圧で脱気することが可能になるものである。
図1は、本発明の実施の形態によるインクカートリッジを示す斜視図、図2は、インク袋を形成しているフィルムの層構造を示す図で、図2(A)は断面図、図2(B)は図2(A)においてフィルムをA方向から見た平面図、図3は、インク供給口を示す断面図である。
図1に示すように、本発明のインクカートリッジ1は、インク袋2と、インク袋2に取り付けられたインク供給口3と、インク袋カバー4とから構成されている。
インク袋2を形成するフィルムの層構成は、図2(A)に示すように、接液側からポリエチレンフィルム(厚み50〜100μm)2a、アルミニウムフィルム2b(厚み2〜10μm)、ナイロンフィルム2c(厚み5〜20μm)がラミネートされた総厚み130μm以下の可撓性を有する多層構成フィルムで、接液面となるポリエチレンフィルム2aの表面には、図2(B)に示すように、一辺が2〜10mmの凹凸を付したメッシュ状の脱気気道が形成されている。このような層構成のフィルムを用いることにより真空圧−80Kpa以下においても脱気が可能となる。また、最外層となるナイロンフィルム2cの外側を空気層をもった層構成にするとインク袋の耐接触衝撃性を向上させることができる。
また、インク袋2は、図2に示すような層構造のフィルムがヒートシール等によって全体が扁平な形状に形成され、図1に示すようにインク袋2の上下一対の厚みに相当する部分がインク袋2の内側に向かうように折り癖が付けられている。フィルムの折り癖は、0.2Rの曲げを60℃の熱と2kgfの圧力をかけ、急冷することで形成できる。
図4はインクが未充填の状態、あるいはインク使用済みの状態のインクカートリッジを示す斜視図である。
インクカートリッジ1のインク袋2にインクが未充填の状態、あるいはインク使用済みの状態では、インク袋2の一対の折り癖が付けられた部分がインク袋の内方に引き込まれるように折り癖が付けられていることにより、インク袋2の表裏面同士が接近してより扁平な形状となって、容積が極めて小となるようになっている。
インク袋2に取り付けられるインク供給口3は、筒状部材3aとキャップ部材3dとから構成されている。筒状部材3aには拡大径部3cが形成され、拡大径部3c内には硬度Hs40〜50のシリコンゴム、ウレタンゴム等からなる充填シール3bが嵌合されている。また、キャップ部材3d内には硬度Hs40〜50のシリコンゴム、ウレタンゴム等からなる供給シール3eが嵌合され、開口端には複数のフック部3fが形成されており、キャップ部材3dを筒状部材3aに嵌合して押し込むことにより、フック部3fが拡大径部3cに係合し、充填シール3bと供給シール3eのそれぞれ中央に形成された突起同士が互いに当接し、押圧した状態に固定することができる。
インク供給口3は、その筒状部材3aがインク袋2の一辺にヒートシール等によって取り付けられている。
インク袋カバー4は、インクカートリッジ1を画像形成装置本体(キャリッジ)へのセット機能、及びインク供給チューブ等のインク供給部とインク袋2を保持する機能を有するものであるが、本発明のインク袋カバー4は、図1に示すように、インク袋2の上端付近のみを取り囲み、上端の厚み方向に頂板4aを有し、また保持したインク袋2に取り付けられたインク供給口3と対応する位置に取り付け孔4bを有する。そして、インク袋カバー4の大きさについては、その投影面積をインク袋2の最大面積を有する面の投影面積に対して20〜30%とすることが最良である。つまり、インク袋カバー4の投影面積が20〜30%を超えると、使用済みインクカートリッジの減溶化効果が低くなり、20〜30%以下であると、インクカートリッジのセット性能、インク袋の保持性能が十分でなくなる。
次に、インクカートリッジ1のインク袋2にインクを充填する方法について説明する。
図5は、インク袋にインクを充填する際に行うインク供給口の操作を示す図で、図5(A)はインク袋の脱気操作及びインク充填操作を示し、図5(B)は筒状部材に対するキャップ部材の取り付け操作を示し、図5(C)はインク充填済のインク供給口を示す。なお、図ではインク袋、インク袋カバーの図示は省略している。
インク袋2にインクを充填する際は、インクカートリッジ1のインク供給口3からキャップ部材3dを取り外し、筒状部材3aから供給シール3eが露出した状態にしておく。次に、用意しておいた減圧タンクや真空ポンプのような減圧源に接続された中空針5を、筒状部材3aの充填シール3bに突き刺し、インク袋内の空気を吸引して脱気する。次に、中空針5への接続を減圧源からインク供給源に切り替え、中空針5を介してインクをインク袋に注入する。(図5(A))
インク袋2にインクが全て注入し終えたら、中空針5を充填シール3bから取り外すが、このとき充填シール3bは、硬度Hs40〜50のシリコンゴム、ウレタンゴム等であるため、ゴム弾性により中空針5の抜き痕からインクが漏れる恐れはない。(図5(B))
次に、供給シール3eが嵌合されたキャップ部材3dを筒状部材3aに被せ、キャップ部材3dのフック部3fを筒状部材3aの拡大径部3c端に係止させる。このとき、供給シール3eは充填シール3bを押圧する状態で取り付けられる。この状態では、インク供給口3が充填シール3bと供給シール3eで二重に蜜封されるのでインク漏れ、空気の侵入等が起きることはない。(図5(C))
以下、本発明の図1に示す実施の形態のインクカートリッジと、図6に示す従来例のインクカートリッジをそれぞれ50個作成し、それぞれのインク袋に、粘度:7〜8Pa・sの顔料系シアンインクを50g充填したものを用意し、(1)インク袋内充填後のインク溶存酸素量、(2)インク漏れ、(3)インク袋脱気速度、(4)インクカートリッジ生産性について比較評価した。
評価結果は表1に示すとおりである。
表1に示すように、本発明によれば、カートリッジの基本性能である溶存酸素量が2倍に性能向上する。また、インク袋内の脱気性能が良く、図3に示すようにインク充填口はシール材により封止を行うため、ヒートシールが不要となりインクカートリッジの生産効率が1.36倍向上する。脱気時間においても大幅に性能向上する。
また、作成した50個の本発明のインクカートリッジを用いて、インク袋脱気性能を評価するために、脱気時間を1.0秒としたときの、インク袋内の真空圧(−Kpa)とインク袋内残存空気量(mg/L)の関係を求め、脱気性能に関する評価を行った。
評価結果は表2に示すとおりである。
表2に示すように、本発明によれば、インク袋内の真空圧が−65(Kpa)では、充填されたインク中に残存する空気量が0.7(mg/L)であって、許容量(狙い値)である0.5(mg/L)を超え、脱気性能が劣るので、真空圧が−65(Kpa)以下に脱気を行う必要がある。
本発明の実施の形態によるインクカートリッジを示す斜視図である。 インク袋を形成しているフィルムの層構造を示す図で、図2(A)は断面図、図2(B)は図2(A)においてフィルムをA方向から見た平面図である。 インク供給口を示す断面図である。 インクが未充填の状態、あるいはインク使用済みの状態のインクカートリッジを示す斜視図である。 インク袋にインクを充填する際に行うインク供給口の操作を示す図で、図5(A)はインク袋の脱気操作及びインク充填操作を示し、図5(B)は筒状部材に対するキャップ部材の取り付け操作を示し、図5(C)はインク充填済のインク供給口を示す。 従来のインクカートリッジを示す斜視図である。
符号の説明
1…インクカートリッジ、2…インク袋、2a…ポリエチレンフィルム、2b…アルミニウムフィルム、2c…ナイロンフィルム、2d…メッシュ状脱気気道、3…インク供給口、3a…筒状部材、3b…充填シール、3c…拡大径部、3d…キャップ部材、3e…供給シール、3f…フック部、4…インク袋カバー、4a…頂板、4b…取り付け孔、5…中空針。

Claims (4)

  1. 可撓性を有するインク袋と、該インク袋に取り付けられたインク供給口と、前記インク袋の一部をカバーするインク袋カバーからなるインクカートリッジにおいて、前記インク袋を形成するフィルムの内表面にメッシュ状の気道を有し、前記インク袋は−65Kpa以下の真空圧で脱気が可能であることを特徴とするインクカートリッジ。
  2. 前記インク供給口は、シール材による充填シールと該充填シールの外方に取り付けられたシール材による供給シールとが一体化されて前記インク袋に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジ。
  3. 前記インク袋は扁平状であって、対向する一対の厚み相当部分は前記インク袋内側に折り癖が付けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のインクカートリッジ。
  4. 前記インク袋カバーは、インクカートリッジの画像形成装置本体へのセット機能及び前記インク供給口と前記インク袋を保持する機能を有し、前記インク袋側面の投影面積に対して20〜30%の投影面積を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインクカートリッジ。
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