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JP2005519054A - 皮膚または経皮吸収治療システムのための接着剤および結合剤 - Google Patents

皮膚または経皮吸収治療システムのための接着剤および結合剤 Download PDF

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JP2005519054A JP2003557557A JP2003557557A JP2005519054A JP 2005519054 A JP2005519054 A JP 2005519054A JP 2003557557 A JP2003557557 A JP 2003557557A JP 2003557557 A JP2003557557 A JP 2003557557A JP 2005519054 A JP2005519054 A JP 2005519054A
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Abstract

本発明は、(a)アクリル酸またはメタクリル酸のラジカル重合したC〜C−アルキルエステルと、アルキル基中にカチオン性アンモニウム基を有する(メタ)アクリレートモノマーとからなる(メタ)アクリレートコポリマー、(b)有機ジカルボン酸またはトリカルボン酸または酸基を有するアクリレートもしくは(メタ)アクリレートのポリマーもしくはコポリマーを(a)に対して0.1〜45質量%、ならびに(c)皮膚浸透性を促進する物質および(d)場合により医薬作用物質、軟化剤および/または1種以上の医薬品添加剤、を含有し、浸透促進物質(c)が、10〜12個の炭素原子を有するアルコールであることを特徴とする、皮膚または経皮吸収治療システムのための接着剤および結合剤に関する。

Description

本発明は、皮膚または経皮吸収治療システムのための接着剤および結合剤に関する。
従来技術
EP−A315218は、カチオン性を有するポリアクリレートを含有するレザバー中に薬物が存在することを特徴とする、経皮的に薬物を全身投与するための医薬組成物を記載している。軟化剤は3〜33質量%の量で含有されていてもよい。浸透促進剤は10〜100質量%の量で含有されていてもよい。該医薬組成物はさらに、皮膚上での良好な付着を達成するために接着層を有していてもよい。
EP−A617972は、ポリ(メタ)アクリレートの混合物からなり、かつ溶融物から製造される、遅延された作用物質放出を有する層状の皮膚治療システムを記載している。その際、1つのポリ(メタ)アクリレート成分は官能基を有しており、他方、もう1つのポリ(メタ)アクリレート成分は官能基を有していないか、またはわずかな量で含有しているにすぎず、かつ実質的にポリマー接着層の流動性を調整している。浸透促進剤は可能な添加剤としてあげられている。
EP−A848950およびEP−A848960は高い親水性もしくは高い水蒸気透過性により優れており、かつその際、同時に高い接着力をわずかな低温流れで有している、医薬品目的のための接着剤および結合剤を記載している。従って該接着剤および結合剤は皮膚接着剤または経皮吸収治療システムとして好適である。
EP−A0848960は、(a1)構造的および機能的モノマーからなる(メタ)アクリレートコポリマー55〜99.9質量%、その際、機能的モノマーは第三もしくは第四アミノ基を有する、(a2)酸基を有するアクリレートもしくは(メタ)アクリレートのポリマーもしくはコポリマー0.1〜45質量%、および(b)(a1)および(a2)の合計に対して軟化剤25〜80質量%からなる、皮膚または経皮吸収治療システムのための接着剤および結合剤を記載している。
EP−A848950は、構造的および機能的モノマー85〜99質量%、その際、機能的モノマーは第三もしくは第四アミノ基を有する、(b)有機ジカルボン酸またはトリカルボン酸15〜0.1質量%ならびに(c)(a)および(b)の合計に対して軟化剤40〜70質量%からなる、皮膚または経皮吸収治療システムのための接着剤および結合剤を記載している。
DE4020144C2は作用物質の局所および全身投与のための装置を記載している。これはポリアクリレート接着剤と塗膜形成剤、たとえばメチルメタクリレートとブチルメタクリレートとからなる中性コポリマー(PLASTOID(R)B)との混合物であり、軟化助剤、たとえば可溶化剤または浸透促進剤、たとえば脂肪アルコール、たとえばドデカノールをたとえば20質量%の量で含有していてもよい。
課題および解決方法
皮膚または経皮吸収治療システムのための接着剤および結合剤における基本的な問題は、一連のパラメーターが同時に満足されるように成分を調整することである。以下に挙げるパラメータのための適切な測定法は皮膚または経皮吸収治療システムの分野の当業者にとっては慣例である(たとえば実施例の記載も参照のこと)。
まず十分な接着力が挙げられるが、しかしこれは接着層を剥離する際に接着破壊を生じるが、凝集破壊は生じない程度の高さであるべきである。
さらに粘着性および低温流れの特性に対する最低限の要求を満足しなくてはならない。粘着性は一般に少なくとも1の値を達成すべきであり、低温流れは1mm/24時間を超えるべきではない。
最終的に含有されている医薬作用物質は良好に皮膚へと浸透すべきである。少なくとも1μg作用物質/cmが望まれる。
まさに最後の目標を達成することが困難である。というのも、これは自体公知の浸透促進物質を比較的大量に添加することが必要だからである。必要とされる相対的に高い量割合は、その他の必要成分、たとえば軟化剤とならんで多くの場合、全システムに否定的な影響を生じる。これに対して浸透促進物質のためにその他の成分、たとえば軟化剤の含有率を低減すると、たしかに所望の浸透率が得られるが、この場合、その他の特性、特に接着力は通常、もはや望ましい範囲にはない。
従って、冒頭に記載した基準をできる限り全て同時に満足する皮膚または経皮吸収治療システムのための接着剤および結合剤を提供するという課題が生じた。さらに浸透性を促進しない軟化物質の含有率をできる限り低下させるか、または該物質を全く省略し、従ってその他の成分および添加剤の含有率が本来のマトリックス形成システムの含有率に対して高すぎず、そのためたとえば制御された作用物質放出が損なわれないことが望まれる。
意外なことに、前記課題は、
(a)アクリル酸またはメタクリル酸のラジカル重合したC〜C−アルキルエステルと、アルキル基中にカチオン性アンモニウム基を有する(メタ)アクリレートモノマーとからなる(メタ)アクリレートコポリマー、
(b)有機ジカルボン酸またはトリカルボン酸または酸基を有するアクリレートもしくは(メタ)アクリレートのポリマーもしくはコポリマーを(a)に対して0.1〜45質量%、ならびに
(c)皮膚に対して浸透性を促進する物質および
(d)場合により医薬作用物質、軟化剤および/または1種以上の医薬品に通例の添加剤、
を含有する経皮吸収治療システムのための接着剤および結合剤において、浸透促進物質(c)が、10〜12個の炭素原子を有するアルコールであることを特徴とする皮膚または経皮吸収治療システムのための接着剤および結合剤により解決されることが判明した。
発明の実施
成分(a)
成分(a)は、アクリル酸またはメタクリル酸のラジカル重合したC〜C−アルキルエステルと、アルキル基中にカチオン性アンモニウム基を有する(メタ)アクリレートモノマーとからなる(メタ)アクリレートコポリマーである。この定義には特に商品名EUDRAGIT(R)E、EUDRAGIT(R)RSまたはEUDRAGIT(R)RLで以前から医薬用被覆として公知のコポリマーが該当する。
アルキル基中にカチオン性アンモニウム基を有する(メタ)アクリレートモノマーの含有率はコポリマーに対して有利には少なくとも2質量%、好ましくは少なくとも4質量%である。
アクリル酸またはメタクリル酸のC〜C−アルキルエステルは特にメタクリレート、エタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレートおよびメチルメタクリレートである。
アルキル基中にカチオン性アンモニウム基を有する(メタ)アクリレートモノマーは特にアルキル基中に第三もしくは第四アミノ基もしくはアンモニウム基を有する(メタ)アクリレートモノマーである。
第三アンモニウム基を有する官能性モノマーの含有率は有利には30〜70質量%、好ましくは40〜60質量%であってよい。
第三アンモニウム基を有する適切なモノマーはUS4705695、第3欄、第64行目から第4欄、第13行目に記載されている。特に挙げられるものは、ジメチルアミノエチルアクリレート、2−ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、ジメチルアミノベンジルアクリレート、ジメチルアミノベンジルメタクリレート、(3−ジメチルアミノ−2,2−ジメチル)プロピルアクリレート、ジメチルアミノ−2,2−ジメチル)プロピルメタクリレート、(3−ジエチルアミノ−2,2−ジメチル)プロピルアクリレートおよびジエチルアミノ−2,2−ジメチル)プロピルメタクリレートである。特に有利であるのはジメチルアミノエチルメタクリレートである。
成分(a)に相応する第三アミノ基を有する(メタ)アクリレートコポリマーはたとえばメチルメタクリレート20〜30質量%、ブチルメタクリレート20〜30質量%およびジメチルアミノエチルメタクリレート60〜40質量%から構成されていてもよい。
成分(a)に相応する第三アミノ基を有する(メタ)アクリレートコポリマーはたとえばメチルメタクリレート25質量%、ブチルメタクリレート25質量%およびジメチルアミノエチルメタクリレート50質量%から構成されていてもよい(EUDRAGIT(R)E100)。
第四アンモニウム基を有する官能性モノマーの含有率は有利には2〜15質量%、特に好ましくは4〜12質量%であってよい。官能性第四アンモニウム基を有するモノマーとして2−トリメチルアンモニウムメチルメタクリレートクロリドが特に有利である。
相応する(メタ)アクリレートコポリマーはたとえばEP−A181515またはDE特許1617751から公知である。これはpH値とは無関係に可溶性であるか、または膨潤性のポリマーであり、薬剤の被覆のために適切である。可能な製造方法としてモノマー混合物中に溶解したラジカル形成開始剤の存在下での塊状重合が挙げられる。同様に溶液重合または沈澱重合によりポリマーを製造することもできる。該ポリマーはこの方法で微粒子状の粉末の形で得られ、これは塊状重合の場合には粉砕により、溶液重合および沈澱重合の場合にはたとえば噴霧乾燥により得られる。
相応するコポリマーはたとえばメチルメタクリレート50〜70質量%、エチルアクリレート20〜40質量%および2−トリメチルアンモニウムメチルメタクリレートクロリド7〜2質量%から構成されていてもよい。
もう1つの適切な(メタ)アクリレートコポリマーはたとえばアクリル酸またはメタクリル酸のC〜C−アルキルエステル85質量%から93質量%未満およびアルキル基中に第四アンモニウム基を有する(メタ)アクリレートモノマー7質量%以上から15質量%からなっていてもよい。このような(メタ)アクリレートモノマーは市販されており、かつ以前から遅延被覆として使用されている。
成分(a)に相応する第四アミノ基を有する(メタ)アクリレートコポリマーはたとえばメチルメタクリレート60質量%、エチルアクリレート30質量%および2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレートクロリド10質量%から構成されていてもよい(EUDRAGIT(R)RL100)。
成分(a)に相応するもう1つの有利な第四アミノ基を有する(メタ)アクリレートコポリマーはたとえばメチルメタクリレート65質量%、エチルアクリレート30質量%および2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレートクロリド5質量%から構成されていてもよい(EUDRAGIT(R)RS100)。
コポリマー(a)は自体公知の方法によりラジカル的な塊状重合、溶液重合、真珠重合またはエマルション重合により得られる。これらは押出成形された顆粒、粉砕された粉末、溶液または分散液として存在していてよい。
成分(b)
成分(b)はカチオン性の成分(a)に対する対イオンとして機能する。この場合、成分(b)は、部分的に、または完全に中和が生じるように調整することができる。カチオン性(メタ)アクリレートコポリマー(a)のカチオン基は成分(b)により有利には2〜100%、特に有利には5〜60%中和される。
成分(b)は、有機ジカルボン酸またはトリカルボン酸または酸基を有するアクリレートもしくは(メタ)アクリレートのポリマーまたはコポリマーが、成分(a)に対して0.1〜45質量%、有利には1〜30質量%、特に有利には5〜25質量%からなる。有利には有機ジカルボン酸またはトリカルボン酸を使用する。というのも、これらの量割合は多くの場合、0.1〜18質量%、有利には5〜15質量%に制限されるからである。
有機ジカルボン酸またはトリカルボン酸、有利にはコハク酸(スクシネート)、フマル酸またはクエン酸が適切である。
もう1つの適切な成分(b)は酸基を有するアクリレートまたは(メタ)アクリレートのポリマーまたはコポリマーである。
たとえばポリアクリル酸((R)Carbopol)が適切である。
しかし構造的および機能的(メタ)アクリレートモノマーからなるコポリマーが有利である。構造的なアクリレートモノマーまたはメタクリレートモノマーはたとえばアクリル酸またはメタクリル酸のC〜C−アルキルエステルである。有利にはメチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレートおよびメチルメタクリレートである。官能性の酸基を有するモノマーとしてメタクリル酸が特に有利である。
成分(b)に相応するコポリマーはたとえばエチルアクリレートまたはメチルアクリレート30〜70質量%およびメタクリル酸70〜30質量%から構成されていてもよい。
本発明にとって重要なことは、成分(a)および(b)が記載した比で存在することである。酸基を有するコポリマー(b)の割合が0.1質量%より低い場合、通常は低温流れが大きすぎる。この割合が45質量%を超えると加工性が損なわれるという欠点を有する。
成分(c)
成分(c)は10〜12個の炭素原子を有するアルコールである浸透促進物質である。成分(c)はたとえばデカノールもしくはn−デカノール、ウンデカノール(1−ウンデカノールまたは2−ウンデカノール)またはドデカノールもしくはn−ドデカノールである。
医薬作用物質
適切な医薬作用物質(群および個々の物質)のための重要な例は以下のものであるが、これらが全てではない:
鎮痛薬、抗アレルギー薬、抗不整脈薬、抗生物質、化学療法薬、抗糖尿病薬、解毒薬、抗てんかん薬、抗高血圧薬、抗低血圧薬、抗凝血薬、抗真菌薬、抗炎症薬、β−受容体遮断薬、カルシウム拮抗薬およびACE阻害薬、気管支治療薬/抗喘息薬、コリン作用薬、コルチコイド(Interna)、皮膚薬、利尿薬、酵素阻害薬、酵素調製物および輸送蛋白質、去痰薬、老人病薬(Geriatrika)、痛風薬、インフルエンザ薬、ホルモンおよびその阻害物質、睡眠薬/鎮静薬、強心薬、リピド低下薬、副甲状腺ホルモン/カルシウム代謝調節剤、精神作用薬、性ホルモンおよびその阻害物質、鎮痙薬、抗アドレナリン薬、交感神経作用薬、ビタミン、創傷治療薬、細胞増殖抑制剤。
作用物質の例:
本発明は特に以下に記載する作用物質を含有する剤形を提供するために特に適切である。
治療カテゴリー:
鎮痛薬、抗リウマチ薬、抗アレルギー薬、抗不整脈薬、β−受容体遮断薬、カルシウム拮抗薬、レニン−アンギオテンシン系の阻害薬、気管支治療薬/抗喘息薬、コリン作用薬、利尿薬、血行促進剤、痛風薬、インフルエンザ薬、冠動脈薬(Koronarmittel)、リピド低下薬、胃腸薬、精神作用薬、栓球凝集抑制因子、泌尿器作用薬、静脈治療薬、ビタミンまたはミネラル。
作用物質:
モルヒネおよび/またはその誘導体、トラマドール、アセチルサリチル酸、ジクロフェナック、インドメタシン、ロナゾラック、イブプロフェン、ケトプロフェン、プロピフェナゾン、ナプロキセン、パラセタモール、フルルビプロフェン、ジメチンデン、キニジン、メトプロロール、プロプラノロール、オキシプレノロール、ピンドロール、アテノロール、メトプロロール、ジソピラミド、ベラパミル、ジチアゼム、ガロパミル、ニフェジピン、ニカルジピン、ニソルジピン、ニモジピン、アムロジピン、テオフィリン、サルブタモール、ミルデナフィル、テルブタリン、アンブロキソール、アミノフィリン、コリンテオフィリネート、ピリドスチグミン、ピレタニド、フロセミド、ペトキシフィリン、ナフチドロフリル、ブフロメジル、キサンチノールニコチネート、ベンサイクラン、アロプリノール、ノルエフェドリン、クロロフェナミン、イソソルビドモノニトレート、イソソルビドジニトレート、グリセロールトリニトレート、モルシドミン、ベザフィブレート、フェノフィブレート、ゲンフィブロジル、セリバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、シンバスタチン、キサンチノール、メトクロプラミド、アミトリプチリン、ジベンゼピン、ベンラファキシン、チオリダジン、オキサゼパム、リチウム、ニトロフラントイン、植物性乾燥エキストラクト、アスコルビン酸およびカリウムおよび/または製薬に使用可能なこれらの塩。
経皮吸収治療システムのための重要な作用物質は特にニコチン、グリセロールトリニトレート、スコポラミン、クロニジン、フェンタニル、エストラジオール、テストステロン、オキシブチニン、ジクロフェナック、たとえばワクチン用のデソキシリボ核酸、イブプロフェン、ケトプロフェン、ジルチアゼム、プロプラノロール、アルブテロール、アルプラゾラム、アメトカイン、アテノロール、ベンゾポルフィリン、ブプレノルフィン、カルシトニン、ジトラノール、ジフェンシプロン、皮膚浸透性もしくは皮膚を介して吸収されるペプチド、エプタゾシン、エチニルエストラジオール、メトロトレキサートまたはナロキソンである。
医薬作用物質のための通例の量割合は成分(a)に対して10〜100質量%である。
軟化剤
室温または体温で十分な接着力が達成されるように軟化剤を添加することによって物理的特性を個々の剤形の要求に適合させることができる。記載した比率での軟化剤は使用される液状のポリマーの溶融粘度を低下させることができる。室温で軟化する効果が認められる。埋め込まれた作用物質の放出挙動に対して影響を与えることも可能である。軟化剤は成分(a)に対して最大で30質量%、有利には最大で20質量%まで存在していてもよい。特に有利には軟化剤が含有されていない。
軟化剤として適切な物質は通常、100〜20000の分子量を有し、かつ分子中に1以上の親水基、たとえばヒドロキシル基、エステル基またはアミノ基を有する。クエン酸エステル、フタル酸エステル、セバシン酸エステル、ひまし油が適切である。適切な軟化剤の例はクエン酸アルキルエステル、グリセリンエステル、フタル酸アルキルエステル、セバシン酸アルキルエステル、スクロースエステル、ソルビタンエステル、ジブチルセバケートおよびポリエチレングリコール4000〜20000である。有利な軟化剤はトリブチルシトレート、トリエチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、ジブチルセバケートおよびジエチルセバケートである。使用量は(メタ)アクリレートコポリマーに対して1〜35質量%、有利には2〜10質量%である。
医薬品において通例の添加剤
医薬品において通例の添加剤は次のものであってよい:ここではたとえば安定剤、着色剤、酸化防止剤、湿潤剤、顔料、光沢剤などが挙げられる。これらは特に加工助剤として使用され、かつ確実で再現可能な製造方法ならびに良好な貯蔵安定性を保証することができるべきである。その他の通例の医薬品添加剤はコポリマーに対して0.001質量%〜100質量%、有利には0.1〜50質量%の量で存在していてよい。乾燥増量剤のための例は次のものである:酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、カオリン、タルク、ケイ酸(アエロジル)、硫酸バリウム、カーボンブラックおよびセルロース。分離剤(離型剤)の例は次のものである:脂肪酸または脂肪酸アミドのエステル、脂肪族の長鎖カルボン酸、脂肪アルコールならびにそのエステル、モンタンワックスまたはパラフィンロウおよび金属石鹸、特にグリセロールモノステアレート、ステアリルアルコール、グリセロールベヘン酸エステル、セチルアルコール、パルミチン酸、カルナウバロウ、蜜ろうなど。
組成を変えることにより場合により剤形に条件付けられた添加剤の不所望の効果のバランスをとることができる。本発明による接着剤および結合剤は、特殊な調製を必要とする場合には、場合によりその他の添加剤を少量含有していてもよい:中性ポリマー、増粘剤、安定剤、着色剤、酸化防止剤、湿潤剤、気孔形成剤、保湿剤、錯化剤など。
製造法:
経皮吸収治療システムの製造は、ポリマーの使用される形に依存する:固体の物質は、加熱可能であり、かつ場合により真空処理可能な適切な混合機、混練機または押出機中で添加剤と混合することにより直接使用することができる。押出機は適切な混合および輸送特性を達成するために、1軸または有利には2軸スクリュー押出機である。
加工温度は材料の溶融特性に応じて調節し、かつ有利には20℃〜200℃である。限定的な要因は使用物質の熱安定性である。固体の添加剤は押出前にポリマーと混合することができる。液状の添加剤は溶融物の押出帯域のおよそ半分に供給し、かつ粘度の低下および温度の低下が生じる。
ポリマー溶液または分散液に添加剤を添加して、該添加剤を溶解または懸濁させる。これらの溶液、分散液または懸濁液から薄い塗膜へと乾燥させることにより結合剤が得られる。
加工:
被覆、造粒、コーティングまたは埋め込みは、適切な助剤の有機溶液または水性分散液を用いて行う。溶融液の使用は加工温度の範囲内の定義された融点を有する物質に限定される。通常、加工のために低い溶融粘度が必要である。
1変法では本発明による固体の接着剤および結合剤を粉末と混合し、かつ適切な溶剤と混合するか、または一緒に溶融する。
有利には溶液もしくは懸濁液から、または直接、溶融液から、平坦な担体、たとえばシート、織布または不織布上に塗布し、乾燥または冷却した後に接着層が得られ、これはシステムを皮膚の上に固定し、かつ親水性であるために特に良好な相容性がある。被覆は実験室中ではナイフを用いて不連続的に、および工業専門学校および生産においてはローラーナイフまたはロール塗布により連続的に行う。被覆の直後は付着力が弱く、しばしばシリコーン処理されているカバーシートを施与し、これを適用前に除去する。
得られる凝集体または接着層は剤形へと適用するためにさらに加工することができる。その際、すでに接着剤および結合剤を製造する間に薬剤を混合することが可能である。次いでこれらの作用物質を粒子状もしくは溶解した形で固定する。接着剤および結合剤により作用物質放出に影響を与えることが可能であり、かつ剤形の調製のために利用することができる。
剤形
本発明の範囲で使用される薬剤は、
1.病気、持病、体のダメージまたは病気による苦痛を治療、軽減、予防または診断するため、
2.体の性質、状態もしくは機能または精神状態を診断するため、
3.ヒトまたは動物の体から生じる作用物質または体液と交換するため、
4.病原体、寄生虫または体外物質を予防、除去または無害にするため、または
5.体の性質、状態もしくは機能または精神状態に影響を与えるため
に、ヒトまたは動物の体に適用するためのものである。
慣用の薬剤は参考書、たとえばレッドリストまたはメルクインデックスに記載されている。
本発明によれば、上記の定義の意味で所望の治療効果を満足する全ての作用物質を使用することができる。
剤形は本発明により製造される中間段階から通例の投与技術により製造することができる。
接着剤および結合剤を施与した支持体は通常、ロール状で存在しており、カバーシート(剥離用ライナー)により保護されている。このウェブから必要とされるサイズの個々の硬膏を切断または打ち抜き、かつ個別包装する。
ポリマーを含有する液体による平面状の支持体の被覆はたとえばMass, J.およびSchmidt, H.: Coating Technology for Transdermal Drug Delivery Systems, Medical Device Technology、3/41990、第46〜50頁に記載されている。
適用のために関連する特性、要求される試験および規格は医学書に記載されている。
詳細は通例の参考書、たとえば次のものに記載されている:
− Voigt, R. (1984): Lehrbuch der pharmazeutischen Technologie; Verlag Chemie Weinheim - Beerfield Beach/Florida - Basel、
− Sucker, H., Fuchs, P., Speiser, P.: Pharmazeutische Technologie, Georg Thieme Verlag Stuttgart(1991)、特に第15章および第16章、第626〜642頁、
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− Heilmann, K.: Therapeutische Systeme, Ferdinand Euler Verlag, Stuttgart、第52〜57頁、
− Brandau, R.およびLippold, B. H.(1982): Dermal and Transdermal Absorption. Wissenschaftliche Verlagsgesellschaft mbH, Stuttgart、第171〜200頁。
実施例
実施例の実施:
EUDRAGIT (R) E100:メチルメタクリレート25質量%、ブチルメタクリレート25質量%およびジメチルアミノエチルメタクリレート50質量%からなるコポリマー。
PLASTOID (R) B:メチルメタクリレート50質量%およびブチルメタクリレート50質量%からなるコポリマー。
Durotak (R) 280 2516:ポリアクリレート接着剤(レッドリストによる成分:アクリレート/ビニルアセテート/メタクリレート−コポリマー)。
例1:
EUDRAGIT (R) E100(メチルメタクリレート25質量%、ブチルメタクリレート25質量%およびジメチルアミノエチルメタクリレート50質量%からなるコポリマー)100gをアセトン53.6g、エタノール29.8gおよびイソプロパノール6.0gからなる混合物中に撹拌下で溶解させる。該溶液にジブチルセバケート40g、コハク酸12gおよびアルプラゾラム16gを配合する。厚さ50μmのアルミニウムホイル上で厚さ160μmの接着剤の層を60℃で10分間乾燥させる。厚さ約100μmの清澄な層が得られる。
例2:
EUDRAGIT (R) E100(メチルメタクリレート25質量%、ブチルメタクリレート25質量%およびジメチルアミノエチルメタクリレート50質量%からなるコポリマー)100gをアセトン53.6g、エタノール29.8gおよびイソプロパノール6.0gからなる混合物中に撹拌下で溶解させる。該溶液にドデカノール40g、コハク酸12gおよびアルプラゾラム16gを配合する。厚さ50μmのアルミニウムホイル上で厚さ160μmの接着剤の層を60℃で10分間乾燥させる。厚さ約100μmの清澄な層が得られる。
例3:
EUDRAGIT (R) E100(メチルメタクリレート25質量%、ブチルメタクリレート25質量%およびジメチルアミノエチルメタクリレート50質量%からなるコポリマー)100gをアセトン53.6g、エタノール29.8gおよびイソプロパノール6.0gからなる混合物中に撹拌下で溶解させる。該溶液にデカノール40g、コハク酸9gおよびアルプラゾラム16gを配合する。厚さ50μmのアルミニウムホイル上で厚さ160μmの接着剤の層を60℃で10分間乾燥させる。厚さ約100μmの清澄な層が得られる。
例4:
EUDRAGIT (R) E100(メチルメタクリレート25質量%、ブチルメタクリレート25質量%およびジメチルアミノエチルメタクリレート50質量%からなるコポリマー)100gをアセトン53.6g、エタノール29.8gおよびイソプロパノール6.0gからなる混合物中に撹拌下で溶解させる。該溶液にデカノール20g、ジブチルセバケート20g、コハク酸12gおよびアルプラゾラム16gを配合する。厚さ50μmのアルミニウムホイル上で厚さ160μmの接着剤の層を60℃で10分間乾燥させる。厚さ約100μmの清澄な層が得られる。
例5:
EUDRAGIT (R) E100(メチルメタクリレート25質量%、ブチルメタクリレート25質量%およびジメチルアミノエチルメタクリレート50質量%からなるコポリマー)100gをアセトン53.6g、エタノール29.8gおよびイソプロパノール6.0gからなる混合物中に撹拌下で溶解させる。該溶液にミリスチンアルコール50g、コハク酸9gおよびアルプラゾラム16gを配合する。厚さ50μmのアルミニウムホイル上で厚さ160μmの接着剤の層を60℃で10分間乾燥させる。厚さ約100μmの清澄な層が得られる。
例6:
PLASTOID (R) B 100gをアセトン53.6g、エタノール29.8gおよびイソプロパノール6.0gからなる混合物中に撹拌下で溶解させる。この溶液にドデカノール40g、アルプラゾラムを配合する。厚さ50μmのアルミニウムホイル上で厚さ160μmの接着剤の層を60℃で10分間乾燥させる。厚さ約100μmの清澄な層が得られる。
例7:
PLASTOID (R) B 100gをアセトン53.6g、エタノール29.8gおよびイソプロパノール6.0gからなる混合物中に撹拌下で溶解させた。この溶液にドデカノール50g、アルプラゾラムを配合する。厚さ50μmのアルミニウムホイル上で厚さ160μmの接着剤の層を60℃で10分間乾燥させる。厚さ約100μmの清澄な層が得られる。
例8:
Durotak (R) 280 2515 100gをデカノール30gと混合する。厚さ50μmのアルミニウムホイル上で厚さ160μmの接着剤の層を60℃で10分間乾燥させる。厚さ約100μmの清澄な層が得られる。
測定法:
粘着性の測定:
被験者集団に約16mの大きさの硬膏を皮膚の上に貼付し、かつ次の分類により評価する:
0=該システムは1分間、軽く押しつけた後でも皮膚の上に付着しない、
1=該システムは最大1分間、軽く押しつけて皮膚の上に付着する、
2=該システムは付加的に押しつけなくても皮膚の上に付着する。
低温流れの測定:
被験者集団に約16mの大きさの硬膏を皮膚の上に貼付し、かつ該硬膏を同一に維持される条件下で24時間着用する。その後、硬膏の移動またはずれをmmで測定する。
破壊挙動(接着破壊または凝集破壊)および接着性の測定:
測定は幅50mmの被覆した、有利にはアルミニウムからなるストリップを、VAスチール板から剥離することにより、このために必要とされる力を同時に測定しながら行う。
浸透性の測定:
測定は変性されたフランツセル(Franzzelle)およびヒトの皮膚を用いて行う。
Figure 2005519054

Claims (12)

  1. (a)アクリル酸またはメタクリル酸のラジカル重合したC〜C−アルキルエステルと、アルキル基中にカチオン性アンモニウム基を有する(メタ)アクリレートモノマーとからなる(メタ)アクリレートコポリマー、
    (b)有機ジカルボン酸またはトリカルボン酸または酸基を有するアクリレートもしくは(メタ)アクリレートのポリマーもしくはコポリマーを(a)に対して0.1〜45質量%、ならびに
    (c)皮膚に対する浸透性を促進する物質、
    (d)場合により医薬作用物質、軟化剤および/または1種以上の医薬品に通例の添加剤、
    を含有する皮膚または経皮吸収治療システムのための接着剤および結合剤において、浸透促進物質(c)が、10〜12個の炭素原子を有するアルコールであることを特徴とする皮膚または経皮吸収治療システムのための接着剤および結合剤。
  2. 浸透促進物質(c)が、デカノール、ウンデカノールまたはドデカノールである、請求項1記載の接着剤および結合剤。
  3. カチオン性(メタ)アクリレートコポリマー(a)が、アクリル酸またはメタクリル酸のラジカル重合したC〜C−アルキルエステル30〜80質量%およびアルキル基中に第三アンモニウム基を有する(メタ)アクリレートモノマー70〜20質量%からなる、請求項1または2記載の接着剤および結合剤。
  4. カチオン性(メタ)アクリレートコポリマー(a)が、アクリル酸またはメタクリル酸のラジカル重合したC〜C−アルキルエステル85〜98質量%およびアルキル基中に第四アンモニウム基を有する(メタ)アクリレートモノマー15〜2質量%からなる、請求項1から3までのいずれか1項記載の接着剤および結合剤。
  5. 有機ジカルボン酸またはトリカルボン酸(b)としてコハク酸(スクシネート)、フマル酸またはクエン酸が含有されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の接着剤および結合剤。
  6. 酸基を有するアクリレートもしくは(メタ)アクリレートのポリマー(b)として、エチルアクリレートまたはメチルメタクリレート30〜70質量%およびメタクリル酸70〜30質量%が含有されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の接着剤および結合剤。
  7. 酸基を有するアクリレートまたは(メタ)アクリレートのポリマー(b)としてポリアクリル酸が含有されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の接着剤および結合剤。
  8. カチオン性(メタ)アクリレートコポリマー(a)のカチオン基が、成分(b)により2〜100%まで中和されている、請求項1から7までのいずれか1項記載の接着剤および結合剤。
  9. 医薬作用物質として、鎮痛薬、抗リウマチ薬、抗アレルギー薬、抗不整脈薬、β−受容体遮断薬、カルシウム拮抗薬、レニン−アンギオテンシン系の阻害薬、気管支治療薬/抗喘息薬、コリン作用薬、利尿薬、血行促進剤、痛風薬、インフルエンザ薬、冠動脈薬、リピド低下薬、胃腸薬、精神作用薬、栓球凝集抑制因子、泌尿器作用薬、静脈薬、ビタミンまたはミネラルの治療カテゴリーからの作用物質が含有されている、請求項1から8までのいずれか1項記載の接着剤および結合剤。
  10. 医薬作用物質として、モルヒネおよび/またはその誘導体、トラマドール、アセチルサリチル酸、ジクロフェナック、インドメタシン、ロナゾラック、イブプロフェン、ケトプロフェン、プロピフェナゾン、ナプロキセン、パラセタモール、フルルビプロフェン、ジメチンデン、キニジン、メトプロロール、プロプラノロール、オキシプレノロール、ピンドロール、アテノロール、メトプロロール、ジソピラミド、ベラパミル、ジチアゼム、ガロパミル、ニフェジピン、ニカルジピン、ニソルジピン、ニモジピン、アムロジピン、テオフィリン、サルブタモール、テルブタリン、アンブロキソール、アミノフィリン、コリンテオフィリネート、ピリドスチグミン、ピレタニド、フロセミド、ペトキシフィリン、ナフチドロフリル、ブフロメジル、キサンチノールニコチネート、ベンサイクラン、アロプリノール、ノルエフェドリン、クロロフェナミン、イソソルビドモノニトレート、イソソルビドジニトレート、グリセロールトリニトレート、モルシドミン、ベザフィブレート、フェノフィブレート、ゲンフィブロジル、セリバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、シンバスタチン、キサンチノール、メトクロプラミド、アミトリプチリン、ジベンゼピン、ベンラファキシン、チオリダジン、オキサゼパム、リチウム、ニトロフラントイン、植物性乾燥エキストラクト、アスコルビン酸およびカリウムおよび/または製薬に使用可能なこれらの塩が含有されている、請求項9記載の接着剤および結合剤。
  11. 医薬作用物質としてニコチン、グリセロールトリニトレート、スコポラミン、クロニジン、フェンタニル、エストラジオール、テストステロン、オキシブチニン、ジクロフェナック、たとえばワクチン用のデソキシリボ核酸、イブプロフェン、ケトプロフェン、ジルチアゼム、プロプラノロール、アルブテロール、アルプラゾラム、アメトカイン、アテノロール、ベンゾポルフィリン、ブプレノルフィン、カルシトニン、ジトラノール、ジフェンシプロン、皮膚浸透性もしくは皮膚を介して吸収されるペプチド、エプタゾシン、エチニルエストラジオール、メトロトレキサートまたはナロキソンが含有されている、請求項9記載の接着剤および結合剤。
  12. 請求項1から11までのいずれか1項記載の接着剤および結合剤の製造方法において、成分(a)〜(c)および場合により(d)を相互に混合し、水を添加するか、または添加しないで、溶融、射出成形、押出、注型、刷毛塗り、噴霧または圧縮成形により被覆または結合剤にすることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載の接着剤および結合剤の製造方法。
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