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JP2005518868A - インプラントの位置決め装置およびその方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】歯科用インプラントを特定の軸線で差し込むことができる穴を開けるための歯科用ドリルを案内する方法および器具。
【解決手段】歯科医はまず最初に患者の歯列弓の印象を採り、次いでこの印象から歯列弓模型を作る。次いで所望軸線の所望位置を決定する。代用軸線を有する代用インプラントを代用軸線が所望の軸線の所望位置と一致するように歯列弓模型に配置し、歯列弓模型から患者の歯冠のステントを作る。このステントに位置決めバレルを取り込む。位置決めバレルを取り込んだステントを用いることによってドリル整合アームピンがステント内の位置決めバレルと係合し、歯科医のドリルは所望位置に案内される。ドリルの長さを調節することによって歯科医が作るドリル穴の位置、軸線、深さがインプラントの計画された位置、深さ、向きに正確に一致する。

Description

本発明は歯科の分野、特に歯科用インプラントの位置決めに関するものである。
歯科用インプラントは歯科治療で広く用いられている。歯が抜けたときには顎骨にインプラントを取り付け、そのインプラントを用いて義歯を位置決めすることが多い。このインプラントは骨材料中に取り込まれて各種形式の義歯のアンカーの役目をする。
歯科用インプラントを取り付ける際には歯科医は一般に患者の歯列弓の型を作る。この型はデンタルラボへ送られてテンプレートが作られる。デンタルラボは患者の歯列弓条件に基づいて使用に適したインプラント位置を決めた後に上記のテンプレートを歯科医へ送る。歯科医はこのテンプレートをガイドにしてインプラントを取り付ける。
この場合の問題の1つは、歯科医がインプラントをどこ取り付けるべきかに関してはテンプレートでは大雑把かつ不正確な案内しかできない点にある。実際に、テンプレートを用いたときのインプラントの最終位置の選択には歯科医にかなりの裁量が与えられている。換言すれば、インプラントの取り付け位置の決定では歯科医にかなりの自由が与えられているため、インプラント位置を制御することができず、デンタルラボが意図した位置にならず、各方向で位置に誤差が生じる。すなわち、デンタルラボが予定した位置の右側、左側、前方または後方にインプラントが位置決めされることになる。また、デンタルラボが予定していた位置に対してインプラントの軸線位置が角度を成すこともある。さらに、骨内でのインプラントの深さも歯科医にまかされている。従って、これらの全ての位置がデンタルラボで当初意図した位置から変わることになり、強度、美観または義歯の生物学的応答の点で義歯の設計が理想的でないものになる。
本発明は、歯科用インプラントの予定取り付け位置とその歯科用インプラントを歯科医が実際に取り付ける位置との間の関係をより良くするシステムを提供する。
本発明の1つの観点では、本発明はパーツキットを含む。
本発明のパーツキットは選択された患者の歯列弓における所望位置に歯科用ドリル頭部のドリル軸線を整合させるのに用いる。このキットは特定のドリル頭部位置に歯科用ドリル頭部を取り付けるためのドリル整合アームを有する。このドリル整合アームはドリル整合アームピンを有し、このドリル整合アームピンはドリル整合アームピン軸線を有する。本発明のキットはさらに、選択された患者の歯列弓に嵌められるステントを有する。このステントは位置決めバレルを有する。この位置決めバレルはドリル整合アームピンを収容および位置決めするためのボアを有する。
本発明の好ましい実施例では、位置決めバレルは深さ制御面を有している。本発明のさらに好ましい実施例のキットは少なくとも1つのドリルを有し、このドリルは深さ制御面と相関する長さを有し、このドリルを用いてボア穴を所望の深さまであけることができる。穴を少しずつ大きくすることができるように本発明のキットは直径が互いに異なる複数のドリルを有するのが有利である。
さらに、本発明キットはステント整合アームを有している。このステント整合アームはステント整合アームピンを有し、このステント整合アームピンはステント整合アームピン軸線を有している。ステント整合アームピンは位置決めバレルのボア内に収容される。
本発明のさらに好ましい実施例のキットは代用インプラントをさらに有し、この代用インプラントは代用軸線を有する中央ボアを有している。
さらに好ましい実施例では、ステント整合アームが整合コーピングを有し、この整合コーピングが整合コーピングボア軸線を有する整合コーピングボアを有している。
本発明のさらに好ましい実施例のキットは整合コーピングボア軸線が代用軸線と整合した状態でステント整合アームの整合コーピングを代用インプラントに対して整合固定するための止めネジを有している。
本発明の別の観点では、本発明は、選択された患者の歯列弓に対する所望位置に所望軸線を有するボアを開けるために歯科用ドリル頭部を案内するための整合装置を作る方法を含む。本発明方法は選択された患者の歯列弓の印象を採り、この印象から歯列弓模型を作り、所望軸線の所望位置を決定し、代用軸線を有する代用インプラントを代用軸線が所望軸線の所望位置と一致するように歯列弓模型に配置するステップを含んでいる。本発明方法はさらに、歯列弓模型から選択された患者の歯冠のステントを作ることを含んでいる。本発明方法はさらにこのステントに位置決めバレルを取り込むステップを含む。この位置決めバレルは位置決めバレル軸線を有し、従って、位置決めバレルは第1の選択された距離の分だけ代用軸線から隔てられている。本発明方法はさらにドリル整合アームを提供するステップを含む。このドリル整合アームはドリル整合アームを所定の位置で歯科用ドリル頭部に固定するための固定手段を有している。歯科用ドリル頭部はドリル軸線を有している。ドリル整合アームはドリル整合アームピン軸線を有するドリル整合アームピンを有している。本発明方法はさらに上記のような部品を提供するステップを含む。ドリル整合アームピンは第2の選択された距離の分だけドリル軸線から隔てられ、この第2の距離は第1の選択された距離に等しい。
[図1]は本発明の好ましい実施例に従って本発明方法を実施するのに有用なパーツキット(a kit of parts)を示している。
全体を10で示したこのパーツキットは歯列弓模型12と、代用インプラント14と、止めネジ16と、ステント整合アーム18と、位置決めバレル20と、ステント22と、ドリル整合アーム24と、複数のドリル26とを含んでいる。このキットはカスタムドリルヘッド110と一緒に用いられる。このカスタムドリルヘッド110はキットの一部にするか、上記キットとは別体にすることができる。
上記のパーツキット10には本発明の好ましい実施例に従って用いるのに必要な全ての部品が含まれている。本発明のパーツキットを用いる人は歯科医とその補助スタッフ、デンタルラボの専門家とその補助スタッフおよびパーツキットの構成部品メーカーである。部品の全てがこれらの人達によって作られ、使用され、製造されるわけではないが、これらの人達は以下で説明するようにして全ての部品を用いて歯科用インプラントを患者の顎の定位置に確実に取り付ける歯科治療に関与する人達である。
先ず、歯科用インプラントを患者に合わせて形成するために患者の歯列弓の印象を採る。この歯列弓は患者の歯列弓の複製であり、必要に応じて上顎または下顎のいずれかの歯列弓にすることができる。患者の歯列弓から採った印象から歯列弓模型 (cast dental) を作る。この歯列弓模型は歯科医が採った印象から歯科医が作ることが多い。いずれにせよ、歯科医によって採られた印象または歯列弓模型はデンタルラボ施設へ送られる。この歯列弓模型は患者の歯冠、歯肉および骨構造の位置を示している。印象から作られたこの歯列弓模型は失われた歯の隙間の位置を複製しており且つ義歯を位置決めするためにのインプラントの最終的位置を示している。
歯科医が作った印象を受け取ったデンタルラボ施設は、患者の歯列弓の複製である印象から歯列弓模12を作る。[図2.1]はこうした歯列弓模12を示している。[図2.1]は上顎の右中切歯位置の歯が無くなった状態を示している。患者の歯科医はこの位置(この部位を矢印30で示す)に歯科用インプラントを用いる必要があることをアドバイスする。歯列弓模型は適当な硬さの任意の材料で作ることができる。デンタルラボではインプラント28([図10参照)を取付けるべき部位30に専門家が穴32を形成する([図2.2]参照)。
次のステップは、歯科医およびデンタルラボの専門家が決定した位置に代用インプラント(proxy implant)14を位置決めすることである。この代用インプラント14は歯科用インプラント28の代わりとなるものである。代用インプラント14の位置は患者の骨構造内で歯科用インプラント28が一体化するのに適した位置である。代用インプラント14は中央にネジが切られたボア40を有し、この中央ネジ付ボア40が代用インプラントの軸線42を規定する。最終的にはこの軸線42がインプラント28のインプラント軸線29の位置を規定する。すなわち、[図2.3]に示すように、歯列弓に対してインプラント28の代わりとなる代用インプラント14を位置決めすることによって、最終的にはその代用インプラントの軸線42の位置によってインプラントの軸線29が規定される。この代用インプラントの位置によって患者の歯列弓に対する代用インプラントの軸線42(従って、インプラント軸線29)の位置が決まると同様に、歯科用インプラント20の基端の深さを決めることもできる。この深さ位置を決める機能は[図1]に示されたキット10の他の要素を説明した後に説明する。
代用インプラントの位置が決定されると、[図2.3]に示すようにシリコンのような固化可能な材料で代用インプラント14を覆って代用インプラント14の位置を固定する。固化可能な材料が硬化するとは歯列弓模型12に対する代用インプラント14の位置は永久に固定される。
デンタルラボで選択したインプラントの位置が歯科医の許容範囲内にあるか否かを調べ、確認するために、必要な場合には代用インプラントが付いた歯列弓模型を歯科医へ送り返すこともできる。例えば、歯科医は代用インプラントと同じようにインプラントが位置決めされた時に患者の要求に合うか否か、すなわち、患者の口の中で隣接する歯の根や他の骨や生体構造にぶつからないか否かを確認することができる。
次のステップではステント整合アーム18を使用する([図3.2]参照)。このステント整合アーム18は中央ボア52と、整合コーピング軸線54とを有する整合コーピング50を有している。ステント整合アーム18はステント整合アームピン56をさらに有し、ステント整合アームピン56はほぼ円筒形で、ピン軸線58を有する。このピン軸線58は上記軸線54と同一の面内にあり、それと平行である。
ステント整合アーム18は再使用が可能で、寸法が正確な任意の材料で作ることができる。すなわち、ステント整合アーム18は必要な寸法精度を有する金属または硬質プラスチックで作ることができる。ステント整合アーム18はデンタルラボでしか使用せず、患者の口内に配置するものではない。従って、この部品は滅菌する必要がない。整合コーピング50の軸線54はステント整合アーム18の整合コーピング50を軸線方向に通るボア52を規定している。整合コーピング50のボア52は[図3.1]に示す止めネジ16のシャンクをぴったりと受けるような直径を有している。止めネジ16は軸線60を有している。この止めネジは一端にネジ山62を有し、さらに頭部64を有している。この頭部64にはドライバーによって頭部64を回すためのソケットまたはスロット66が形成されている。止めネジ16の軸線60方向の長さは整合コーピング50の軸線54に沿った軸線方向長さよりも長い。このことは、止めネジ16を整合コーピング50のボア52内に配置し、頭部64が[図3.2]および[図3.1]に示す整合コーピング50の最上部の表面と当接したときに、ネジ付端部62が整合コーピング50の長さを超えて突出するということを意味する。
[図1]に示すキット10はさらに、位置決めバレル20を有している。この位置決めバレル20は円筒形部分70と、ウイング部分72とを有している。位置決めバレル20の円筒形部分70はほぼ円筒形の中央ボア74を有し、この中央ボア74はステント整合アームピン56の円筒形部分とほぼ同じ直径を有し、位置決めバレル軸線76を有している。位置決めバレル20のウイング部分72は中央穴78を有し、この中央穴78の幅は軸線54と58とを含む面を横切る方向におけるステント整合アーム18の幅と同じである。穴78およびボア74は位置決めバレル20を完全に貫通してるのではなく、[図3.3]の破線で示す面80で終わっている。
位置決めバレルは使い捨ての部品で、患者の口内に配置されるステントに組み込まれるものである。従って、位置決めバレル20は滅菌可能な材料で作るが、位置決めバレルは使い捨てであるので金属のよな高価な材料よりも滅菌可能なプラスチックで作るのが好ましい。
次のステップは各種の部品を組み立てる工程である。位置決めバレル20をステント整合アーム18上にスライドさせると、ステント整合アームピン56は位置決めバレル20のボア74内に収容され、ステント整合アーム18はその一部が穴78内に収容される。次に、ステント整合アーム18が底面80に達するまで位置決めバレル20をステント整合アーム18に対して押す。[図3.4]はこれら2つの部分が組み立てられた状態を示している。
次のステップは、歯列弓模型12と一体化されている代用インプラント14上にステント整合アーム18と位置決めバレル20の組立体を配置することである。これは、整合コーピング50の軸線54が封入された代用インプラント14の軸線42と一致するように整合させることによって達成される。次に、整合バレルボア52に沿って止めネジ16を整合コーピング50に下方へ通す。止めネジ16のネジ付端部62が代用インプラント14のネジ付ボア40に当たっと時にソケットまたはスリット66を用いて止めネジ16を回転させる。ネジ山62の長さはネジ付中央ボア40と係合するのに十分な長さである。これに対して、ネジ付中央ボア40の深さは、[図4.3]に示すようにネジの頭部64が位置決めバレル50の上側面と係合し、位置決めバレル50の下側表面が代用インプラント14の上側表面と係合するまでネジ16を回転するのに十分な深さである。[図4.1]は最初の整合ステップを示し、[図4.2]は組立体の平面図を示し、[図4.3]はその側面図を示している。
次の操作は歯列弓模型12の歯冠上にステント22を製作する操作で、デンタルラボ施設で行われる。ステント22は複数の歯冠を取り込んでいなければならず、さらに、代用インプラント14、止めネジ16、ステント整合アーム18および位置決めバレル20から成る組立体に対するステントの正確な位置が決定できるだけの取十分な数の歯列弓模型12からの歯冠を含んでいなければならない。ステント22は位置決めバレル20の円筒形部分70およびウイング部分72を覆うが、ステント整合アーム18および止めネジ16とは係合せず、これらを封入もしない。ステント22はポリメチルメタクリレート樹脂のような任意の材料で作ることができるが、かなり精密でなければならず、最終的に患者の口の内に配置されるということも考慮に入れなければならない。従って、この材料は滅菌可能であるか、少なくとも患者の口の内に短時間配置するのに適したものでなければならない。
ステント22は時間が経過すると完全に凝固または硬化する。
ステントは完全に凝固または硬化した後に歯列弓模型12から取り外す。[図6]はこの取り外し状態を示す分解立面図である。先ず、止めネジ16を抜いてネジ付端部62を代用インプラント14のネジ付中央ボア40から解放する。次に、[図6]に示すように止めネジ16を上方へ抜き出して外す。止めネジ16を取り外すことによって、ステント整合アーム18は代用インプラント14との整合位置から外すことができる。[図6]に示すように整合アームをステント22に対して上方へスライドさせることによってステント整合アーム18をステント22から取り外すことができる。これによって位置決めバレル20を取り込んだステント22の組立体が離れる。この場合、位置決めバレル20のボア74と位置決めバレルの軸線76は代用インプラント14の代用軸線42に対して特定の位置と向きになっている。これ以降、歯列弓模型12は不用になり、歯列弓模型12中に入っ代用インプラント14は不用になった段階で処分してよい。代用インプラント14は処分されるものであるのでアルミニウム等の材料で作ることができる。
位置決めバレル20は深さ制御面80によって規定される深さを有しているので、ステント22に取り込まれたときの位置決めバレルの表面80によって基準深さ(depth reference)が形成されるということは理解できよう。
インプラント28を取り付ける歯科医は上記のようにして患者の歯に正確に合うように加工されたステント22をデンタルラボから受け取る。歯科医はドリル26を用いて歯科インプラント28を取り付けるのに適した部位を患者の口内に作る。ドリルは必要に応じて一つまたは複数を用いる。
[図2.1]〜[図6]では全て歯冠が上方を向いた位置で作業台のような平面上に歯列弓模型を置いた状態を図示しており、上下に関する基準はこれらの図に対する方向を示している。しかし、本発明方法および部品は患者のインプラントの部位が患者の上側歯列弓でも下側歯列弓でも等しく利用できるということは理解できよう。[図7.1]、[図7.2]、[図9]および[図10]は[図2]〜[図6]で説明した歯列弓模型12を用いて患者の上側歯列弓に歯科用インプラント28を取り付ける場合の本発明の方法および部品を示している。
歯科医が行う最初のステップは、インプラント28の取付部位を準備することである。患者の歯列弓は[図7.1]の90で示されている。歯科用インプラント28の移植部位は柔組織を除去して骨を露出させて準備をする。このことは柔組織92をめくって骨94を露出した状態で図示されている。インプラント28を収容するための穴をドリリングする部位の準備ができた後、患者の歯列弓90にステント22を嵌める。患者の歯列弓90にステント22を嵌めることでステント22に取り込まれた位置決めバレル20は患者の歯列弓90に対して正確に位置決めされる。[図7.2]はステント22が患者の歯列弓90に組み合わされた状態を示している。
[図8.1]は[図1]のキットのさらに別の部品を示しており、このドリル整合アーム24はドリル整合アームピン100を有している。このドリル整合アームピン100はドリル整合ピン軸線102を有する全体的に円筒形の構造体である。ドリル整合アーム24は歯科医のドリルハンドピース112に取り付けられたドリル頭部110に取り付けられ、締付けネジ104をさらに有している。
ドリル頭部110は[図8.1]に示すドリル26aを収容する。[図8.2]はドリル整合アーム24をドリル頭部110に取り付けたものの平面図である。ドリル整合アーム24はドリル頭部110に取り付けられたときのドリル26aのドリル整合アームピン100の軸線102に対するドリル軸線106の相対位置を規定している。この相対距離は[図8.2]の130で示されている。軸線102と軸線106との間の距離130はステント整合アーム18の軸線54と軸線58との間の距離132と同じである。
歯科用インプラント28が収容される穴をあける処理を開始するために、歯科医は第1ドリル26aをドリル頭部110に取り付ける。次いで、軸線102を有するドリル整合アームピン100を位置決めバレル20のボア74内をスライドさせてドリル26aを正確な位置に整合させる。これによってドリル整合アームピン100の軸線102は位置決めバレル20の軸線76と整合する。ステント22は軸線76を代用インプラント14の軸線42に対して正確に位置決めしているので、ドリル26の軸線106は代用インプラント14の軸線42の位置に整合する。この状態で第1ドリル26aが患者の骨94にボアをあける。このボアは代用インプラント14の軸線42(取り付けるインプラント28の軸線となる)と全く同じ位置にある。患者の骨94に適した直径を有するボアを形成するためにインプラント28の各形状に合わせて複数のドリル26を使用することができる。外面にネジを有するインプラントもある。この形式のインプラントを使用する場合には骨に部位を作る最終ステップでタップを用いてインプラントを取り付けるためのネジを骨に切ることができる。
既に述べたように、インプラントの正確な位置の決定において患者の骨に対するインプラントの基端高さも重要な構成要素である。インプラントを取り付けるボアの深さはインプラントを取り付けるために歯科医が使用するドリルの長さを調節することによって調節される。歯科医はステント22とそれに取り込まれた位置決めバレル20とを用いることによって所定長さの複数のドリルでドリル頭部110を整合させ、ドリルを骨の中に進めることができる。ドリル整合アーム24の下側表面([図8.1]参照)が位置決めバレル20の面80と当接するまでドリル頭部をホストの骨に対して基端方向に前進させる。すなわち、位置決めバレル20が患者の歯列弓の歯冠に対するドリル106の軸線位置とその角度(向き)を決定し、ドリルの長さと位置決めバレルの面80とによって患者の骨にあけるボアの深さが決まる。
既に述べたように、本発明キットでは所望寸法および深さの穴を骨にあけるために長さが同じで直径が異なる一組のドリルセットを使用するのが好ましい。あるいは、インプラントを取り付ける歯科医がより自由に判断できるようにするために、代替できる複数のドリルセットを提供するのが望ましい。1つのセットはデンタルラボが推奨する長さを有し、追加のセットは推奨長さより長いか、短い長さにすることができる。追加のセットは推奨長さよりかなり長いあるいは短い長さにすることができる。そうすることによって歯科医の技能および判断を用いやすくなる。例えば、患者の柔組織を切開したときに所望位置に存在する骨の量が予想量と異なるため当初計画した位置より高いまたは低い位置で骨にインプラントを位置決めしたほうがよいと歯科医が判断する場合がある。
各ドリルセットではドリルは全て同じ長さにする。従って、歯科医が適した深さを決定すると、ドリルセットが選択されるが、あけられた全てのボアは同じ深さを有するようになる。
インプラントを収容する部位に穴があけられ、必要に応じてタッピングされると、歯科医はドリル整合アーム24をドリル頭部110に固定した状態で、ドリル頭部110を用いてインプラントを取り付ける。ドリル整合アームピン100が位置決めバレル20に通し、インプラント28を取り付けると、その軸線はボアを作るのに用いたドリル26の軸線と同軸になる。
インプラントを正確な深さに取り付けた後、ドリル頭部110とドリル整合アーム24との組立体をステント22から取り外す。次に、ステント22を患者の歯から外し、インプラントの取付部位を閉じてインプラント28を一体化させる。
上記の処置および部品の使用で、[図2.2]に示すようなデンタルラボで歯科専門家による調査で患者の歯科模型から決定された位置にインプラント28を正確に位置決めすることができる。
処置の完了後はドリル整合アーム24をドリル頭部110から外して、ドリル頭部110を他の目的で使用することができる。ドリル頭部110は歯科医のドリルハンドピース112で駆動でき、歯科医が既に所有しているドリル頭部と類似しており、ドリル整合アーム24をドリル頭部110に取り付けることができるように改造することだけが必要である。そのためにはドリル整合アーム24にネジ104を付けるのが好ましい。すなわち、ドリル頭部110を改造するためにはネジ付ボア136を設け、このボア136にネジ104を受けるためのネジを切る。
ドリル頭部110はドリルハンドピース112に取り付けられる。本発明のパーツキットの部品にはいくつか選択儀がある。標準的なドリル頭部を上記のように改造することができる。あるいは、ドリルヘッド/ドリル整合アームを単一部品で製造することもできる。この場合に守るべき原理はドリル頭部に差し込まれるドリルの軸線106をドリル整合アームピンの軸線102から所定距離だけ離れたところに位置するということである。
上記の好ましい実施例の説明では「上」および「下」という用語を用いたが、ドリリングの軸線は垂直方向の上または下ではなく、患者の要求に合った任意の向きに位置決めすることができる。
本発明は本発明の精神または基本的特徴から逸脱せずに上記以外の特定の形に具体化することができる。従って、ここに開示した実施例は全て例示であり、本発明を限定するものではない。本発明の範囲は上記の説明に限定されるものではなく、特許請求の範囲でのみ定められ、従って、請求の範囲と均等な意味および範囲に入る変更は全て本発明に含まれる。
本発明の方法の好ましい実施例を実行するのに用いることができる本発明の好しい実施例を形成する複数の部品から成るキットを示す図。 図1のキットの第1部品の拡大図。 図1の第2部品の配置状態を示す図2.1と同様な図。 図2.1の部品の中で図2.2に示した部品を組み込んだ図。 図1のキットの第3部品の拡大図。 図1の第4部品の拡大図。 図1の第5部品の側面図。 図3.2と図3.3の部品から成る組立体の平面図。 図3.2と図3.3の部品から成る組立体と図3.4に示した組立体とを一緒に示した側面図。 図4.1に示した部品の完成組立体の平面図。 図4.2の組立体の側面図。 図4.3の組立体と図1のキットの第6部品とを係合した平面図。 図5.1に示した部品から成る組立体の側面図。 図5.2の部品の分解組立図。 図1の部品の1つを患者に整合させるときの側面図。 図7.1に示した部品の配置が完了したときの図2.1と同様な側面図。 歯科用ドリルハンドピースに取り付けられた図1の第7部品を示す側面図。 図8.1の組立体の平面図。 患者の口の中にドリリングするために図8.1で示される部品を用いたときの側面図。 歯科用インプラントを示す側面図。

Claims (19)

  1. 特定のドリル頭部位置に歯科用ドリル頭部を取り付けるためのドリル整合アームを有し、このドリル整合アームはドリル整合アームピンを有し、このドリル整合アームピンはドリル整合アームピン軸線を有し、さらに、患者の選択された歯列弓に嵌められるステントを有し、このステントは位置決めバレルを有し、この位置決めバレルは上記のドリル整合アームピンを収容し且つ位置決めするためのボアを有することを特徴とする、患者の選択された歯列弓の所望位置に歯科用ドリル頭部のドリル軸線を整合させるためのパーツキット。
  2. 位置決めバレルが深さ制御面を有する請求項1に記載のキット。
  3. 少なくとも1つのドリルをさらに有する請求項2に記載のキット。
  4. 少なくとも1つのドリルが選択されたドリル長さを有し、この選択されたドリル長さと深さ制御面とによって少なくとも1つのドリルがドリル頭部に取り付けられたときにあけることができるボアの深さが所望深さに制限される請求項4に記載のキット。
  5. キットが直径が互いに異なる複数のドリルをさらに有する請求項4に記載のキット。
  6. 外部ボアを有する歯科用インプラントをさらに有し、複数のドリルの中の1つがインプラントを収容する寸法のボアをあけるのに適している請求項5に記載のキット。
  7. ステント整合アームをさらに有し、このステント整合アームがステント整合アームピンを有し、このステント整合アームピンがステント整合アームピン軸線を有し、ステント整合アームピンは位置決めバレルのボア内に収容される請求項6に記載のキット。
  8. キットが代用インプラントを有し、この代用インプラントが中央ボアを有し、この中央ボアが代用軸線を有する請求項7に記載のキット。
  9. ステント整合アームが整合コーピングを有し、この整合コーピングが整合コーピングボア軸線を有する整合コーピングボアを有する請求項8に記載のキット。
  10. 整合コーピングボア軸線が代用軸線と整合した状態でステント整合アームの整合コーピングを代用インプラントに対して整合固定するための止めネジをさらに有する請求項9に記載のキット。
  11. 整合コーピングボア軸線とステント整合アームピン軸線との間の距離がドリル整合アームがドリル頭部に固定されたときの整合アームピン軸線とドリル軸線との間の距離と同じである請求項10に記載のキット。
  12. ステント整合アームピンが位置決めバレルのボア内に収容されたときに、ステント整合アームの一部を着脱自在に収容するための穴部を位置決めバレルが有する請求項11に記載のキット。
  13. 下記のステップを含むことを特徴とする、患者の選択された歯列弓に対して所望位置に所望の軸線を有するボアを明けるために歯科用ドリル頭部を案内するための整合装置を作る方法:
    1) 患者の選択された歯列弓の印象を採り、
    2) この印象から歯列弓模型を作り、
    3) 上記の所望軸線の所望位置を決定し、
    4) 代用軸線を有する代用インプラントを代用軸線が所望軸線の所望位置と一致するように歯列弓模型に配置し、
    5) 歯列弓模型から患者の選択された歯冠のステントを作り、
    6) このステントに位置決めバレルを取り込み、この位置決めバレルは位置決めバレル軸線を有し、従って、位置決めバレルは第1の選択された距離の分だけ代用軸線から離れており、
    7) ドリル整合アームを用意し、このドリル整合アームはドリル整合アームを所定位置で歯科用ドリル頭部に固定するための固定手段を有し、歯科用ドリル頭部はドリル軸線を有し、ドリル整合アームはドリル整合アームピン軸線を有するドリル整合アームピンを有し、
    8) ドリル整合アームピンは第2の選択された距離の分だけドリル軸線から離れており、この第2の距離は第1の選択された距離と等しい。
  14. 位置決めバレルに深さ制御面を設けるステップをさらに含む請求項13に記載の方法。
  15. ドリル頭部で使用するための少なくとも1つのドリルを用意し、少なくとも1つのドリルの長さを決定するステップを含み、上記の所望位置で所望軸線に沿ってあけられるボアの深さが位置決めバレルの深さ制御面によって制限される請求項14に記載の方法。
  16. 下記のステップを含むことを特徴とする、所望位置に所望軸線を有するボアをあけるための歯科用ドリル頭部を案内するための整合装置を作る方法:
    1) 患者の口で作った印象から歯列弓模型を作り、
    2) 歯科用インプラントを取り付ける所望の位置を歯列弓模型で決定し、
    3) 歯列弓模型の所望位置に代用インプラントを固定し、
    4) 代用インプラントに対してステント整合アームを固定し、ステント整合アームはステント整合アームピンを含んでおり、
    5) 位置決めバレルをステント整合アームに取りつけ、ステント整合アームピンを位置決めバレル内に取り込み、
    6) 歯列弓の歯冠から作ったステントを作り、このステントに位置決めバレルを取り込み、
    7) ドリル整合アームを用意し、このドリル整合アームはドリル整合アームピンを有し、ドリル整合アームピンは位置決めバレルのボア内に収容可能であり、
    8) ドリル整合アームを特定位置でドリル頭部に固定するための固定手段をドリル整合アームに設ける。
  17. 患者の所望位置に所望の軸線を有するボアをあけるために、ステントとドリル整合アームとを歯科医に提供するステップをさらに含む請求項16に記載の方法。
  18. 所定長さを有する少なくとも1本のドリルを歯科医に提供するステップを含む請求項17に記載の方法。
  19. 位置決めバレルに深さ制御面を設ける追加のステップを含む請求項18に記載の方法。
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