JP2005329708A - 平版印刷版原版 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 支持体上に、(A)ラジカル重合開始剤、(B)重合性化合物、および(C)実質的に酸基を含有しない親油性バインダーポリマーを含有し、印刷インキ、湿し水またはこれらの両方により除去可能な画像記録層を有する平版印刷版原版であって、該重合性化合物が、分子中に、(1)エチレンオキシド鎖、(2)アルコール性水酸基および(3)イソシアヌル酸構造から選ばれる少なくとも一つの構造を有することを特徴とする平版印刷版原版。
【選択図】 なし
Description
この平版印刷版を作製するため、従来、親水性の支持体上に親油性の感光性樹脂層(画像記録層)を設けてなる平版印刷版原版(PS版)が広く用いられている。通常は、平版印刷版原版を、リスフィルム等の原画を通した露光を行った後、画像部となる画像記録層を残存させ、それ以外の不要な画像記録層をアルカリ性水溶液、有機溶剤などの現像液によって溶解して除去することで親水性の支持体の表面を露出させて非画像部を形成する方法により製版を行って平版印刷版を得ている。
機上現像の具体的方法としては、例えば、湿し水、インキ溶剤または湿し水とインキとの乳化物に溶解しまたは分散することが可能な画像記録層を有する平版印刷版原版を用いる方法、印刷機のローラ類やブランケットとの接触により、画像記録層の力学的除去を行う方法、湿し水、インキ溶剤等の浸透によって画像記録層の凝集力または画像記録層と支持体との接着力を弱めた後、ローラ類やブランケットとの接触により、画像記録層の力学的除去を行う方法が挙げられる。
なお、本発明においては、特別な説明がない限り、「現像処理工程」とは、印刷機以外の装置(通常は自動現像機)を使用し、液体(通常はアルカリ性現像液)を接触させることにより、平版印刷版原版の不要な画像記録層を除去し、親水性支持体表面を露出させる工程を指し、「機上現像」とは、印刷機を用いて、液体(通常は印刷インキおよび/または湿し水)を接触させることにより、平版印刷版原版の不要な画像記録層を除去し、親水性支持体表面を露出させる方法および工程を指す。
しかし、上記のような微粒子の単なる熱融着による合体で画像を形成させる方法は、良好な機上現像性を示すものの、画像強度が弱く、耐刷性が不十分であることが分かった。
従って本発明の目的は、これらの課題の改良であり、良好な機上現像性を有し、かつ細線再現性、耐刷性、保存安定性または現像除去成分の水付けローラへの付着汚染も良好な機上現像型の平版印刷版原版および平版印刷方法を提供することである。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
3.支持体が、架橋性基含有化合物を含有する下塗層を有する前記1または2に記載の平版印刷版原版。
4.架橋性基含有化合物が、さらに吸着性基を有する前記3に記載の平版印刷版原版。
6.画像記録層上に保護層を有する前記1〜5のいずれか1項に記載の平版印刷版原版。
7.保護層の膜厚が0.1〜5μmである前記6に記載の平版印刷版原版。
本発明の画像記録層は、(A)ラジカル重合開始剤、(B)分子中に、(1)エチレンオキシド鎖、(2)アルコール性水酸基および(3)イソシアヌル酸構造から選ばれる少なくとも一つの構造を有する重合性化合物(以下、特定構造を有する重合性化合物ともいう。)、および(C)実質的に酸基を含有しない親油性バインダーポリマーを含有し、印刷インキ、湿し水またはこれらの両方により除去可能である。
以下、画像記録層の構成成分について詳細に説明する。
(1)エチレンオキシド鎖を有する重合性化合物
本発明に用いることができる分子中にエチレンオキシド鎖(EO鎖)を有するラジカル重合性化合物(以下では、EO鎖含有重合性化合物ともいう。)は、少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合とEO鎖とを有する付加重合性化合物である。エチレン性不飽和二重結合は2個以上有することが好ましい。
保存安定性改良の詳細な発現機構は不明であるが、適度な親水性を有するエチレンオキシド鎖を分子中に導入したことによって水浸透性が高まったために、現像性が向上するとともに、他の親水性極性基と比較してエチレンオキシド鎖と基板支持体との相互作用が極めて弱いため、高現像性の割に保存時の密着性変化が少なく、保存安定性向上効果が得られたものと推定される。また、単にエチレンオキシド基含有化合物を添加した場合と異なり、エチレンオキシド鎖を重合性化合物に導入することで、膜を硬化する重合反応に組み込まれることになる。その結果、硬化膜中での未反応化合物の量が減少し、印刷時の画像強度が増加し、感度、耐刷性が向上することとなり、これにより機上現像性と画像形成性の両立が可能となった。
ニル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、アリル基、2−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、メチレンスクシニル基、ジアルキルマレイミド基などが挙げられる。なかでも、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基が好ましく、アクリロイル基、メタクリロイル基がより好ましい。
O-)nで表される。nは好ましくは2〜15の整数を表し、2〜9の整数がより好ましい。
エチレン性不飽和二重結合とEO鎖を有するラジカル重合性化合物としては、具体例には特に限定はされないが、例えば下記式(i)で示される構造を分子中に有する化合物、および下記式(ii)で表される化合物、が挙げられる。
CH2=C(R1)−COO−(C2H4O)n−Y (ii)
このような化合物の具体例として、下記の化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の特定構造を有する重合性化合物である分子中にアルコール性水酸基を有するラジカル重合性化合物(以下では、水酸基含有モノマーともいう。)においては、分子中のアルコール性水酸基の含有量は、好ましくは1.9〜20meq./g、さらに好ましくは3〜11meq./gである。
本発明のさらにもう一つの特定構造を有する重合性化合物であるイソシアヌル酸構造を含有する重合性化合物は、下記の構造式で示される化合物である。
重合性基は、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシアルキル基およびアリル基から選ばれる基であり、アルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基が好ましい。上記R4はアルキレン基を表し、炭素数1〜6のアルキレン基が好ましい。
なお、本明細書ではアクリロイルおよびメタクリロイルを総称して(メタ)アクリロイルという。
また、水酸基を有する化合物は、特にマイクロカプセルを含む画像記録層と組み合わせた場合に、高い耐刷性能を発現するため好ましい。これは、水酸基がマイクロカプセル壁や分散剤と相互作用し、画像部強度が向上するためと考えている。
これらは単独で用いても2種以上併用してもよい。
機上現像は、湿し水とインキの画像記録層を溶解する力および湿し水とインキを供給する水着けローラとインキローラによる物理的な力によって未露光の画像記録層を除去して行われるが、イソシアヌル酸構造を含有する重合性化合物は、湿し水と水着けローラによる画像記録層の機上現像性を低下させ、インキとインキローラによる現像を向上させる効果が、他の有機溶剤可溶な重合性化合物に比べて特異的に大きく、そのため、機上現像除去物質が水着けローラ上にカスとなって析出することが起こりにくいと推定される。
上記の特定構造を有するもの以外の重合性化合物を用いる場合、全重合性化合物に対する特定の構造を有する重合性化合物の割合は30質量%以上であるのが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。この範囲内で、上記の特定の構造を有する重合性化合物の効果が十分に発現される。
本発明に用いられるラジカル重合開始剤(以下では、単に重合開始剤あるいはラジカル発生剤ともいう。)は、光または熱エネルギーによりラジカルを発生し、重合性不飽和基を有する化合物の重合を開始、促進する化合物である。このようなラジカル発生剤としては、公知の重合開始剤や結合解離エネルギーの小さな結合を有する化合物などから、適宜、選択して用いることができる。
ェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニルビイミダゾール、2,2'−ビス(o−ブ
ロモフェニル))4,4',5,5'−テトラフェニルビイミダゾール、2,2'−ビス(
o,p−ジクロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニルビイミダゾール、2,2'−ビス(o−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラ(m−メトキシフェニル
)ビイジダゾール、2,2'−ビス(o,o'−ジクロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニルビイミダゾール、2,2'−ビス(o−ニトロフェニル)−4,4',5,
5'−テトラフェニルビイミダゾール、2,2'−ビス(o−メチルフェニル)−4,4'
,5,5'−テトラフェニルビイミダゾール、2,2'−ビス(o−トリフルオロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニルビイミダゾール等が挙げられる。
202-232、特開2000−66385号公報記載の化合物、特開2000−80068号
公報記載の化合物、具体的には、下記の構造式で示される化合物が挙げられる。
本発明において好適に用いられるオニウム塩は、下記一般式(RI−I)〜(RI−II
I)で表されるオニウム塩である。
キル基、炭素数2〜12のアルケニル基、炭素数2〜12のアルキニル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリーロキシ基、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキルアミノ基、炭素数2〜12のジアルキルアミノ基、炭素数1〜12のアルキルアミド基またはアリールアミド基、カルボニル基、カルボキシル基、シアノ基、スルホニル基、炭素数1〜12のチオアルキル基、炭素数6〜12のチオアリール基が挙げられる。Z21 -は1価の陰イオンを表す。具体的には、ハロゲンイオン、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、テトラフルオロボレートイオン、スルホン酸イオン、スルフィン酸イオン、カルボン酸イオン、チオスルホン酸イオン、硫酸イオンが挙げられる。中でも、安定性、反応性の面から過塩素酸イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、テトラフルオロボレートイオン、スルホン酸イオン、スルフィン酸イオン、カルボン酸イオンが好ましい。
す。具体例としては、ハロゲンイオン、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、テトラフルオロボレートイオン、スルホン酸イオン、スルフィン酸イオン、チオスルホン酸イオン、硫酸イオンが挙げられる。中でも安定性、反応性の面から、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、テトラフルオロボレートイオン、スルホン酸イオン、スルフィン酸イオン、カルボン酸イオンが好ましい。より好ましいものとして特開2001−343742号公報記載のカルボン酸イオン、特に好ましいものとして特開2002−148790号公報記載のカルボン酸イオンが挙げられる。
本発明の平版印刷版原版に用いられる画像記録層には、(C)実質的に酸基を含有しない親油性バインダーポリマーを含有する。バインダーポリマーは、画像記録層の膜強度や皮膜性の向上、および機上現像後の画像記録層のインキ中での分散安定性向上のために用いられ、酸基がないことが平版印刷版原版の保存安定性の向上に効いている。また、親油性であることが、油性インキに対する溶解性または分散性をよくして、機上現像に寄与している。
このようなバインダーポリマーの例としては、アクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、メタクリル樹脂、ポリスチレン系樹脂、ノボラック型フェノール系樹脂、ポリエステル樹脂、合成ゴム、天然ゴムが挙げられる。
分子の主鎖中にエチレン性不飽和結合を有するポリマーの例としては、ポリ−1,4−ブタジエン、ポリ−1,4−イソプレン等が挙げられる。
分子の側鎖中にエチレン性不飽和結合を有するポリマーの例としては、アクリル酸またはメタクリル酸のエステルまたはアミドのポリマーであって、エステルまたはアミドの残基(−COORまたは−CONHRのR)がエチレン性不飽和結合を有するポリマーを挙げることができる。
アリール基、アルコキシ基もしくはアリールオキシ基を表し、R1 とR2 またはR3 とは互いに結合して環を形成してもよい。nは、1〜10の整数を表す。Xは、ジシクロペンタジエニル残基を表す。)を挙げることができる。
エステル残基に結合するエステル性不飽和結合の具体例としては、−CH2 CH=CH2 (特公平7−21633号公報に記載されている。)、−CH2 CH2 O−CH2 CH=CH2 、−CH2 C(CH3 )=CH2 、−CH2 CH=CH−C6 H5 、−CH2 CH2 OCOCH=CH−C6 H5 、−CH2 CH2 −NHCOO−CH2 CH=CH2 および−CH2 CH2 O−X(式中、Xはジシクロペンタジエニル残基を表す。)が挙げられる。
アミド残基に結合するエステル性不飽和結合の具体例としては、−CH2 CH=CH2 、−CH2 CH2 −Y(式中、Yはシクロヘキセン残基を表す。)、−CH2 CH2 −OCO−CH=CH2 が挙げられる。
バインダーポリマーは、ランダムポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリマー等のいずれでもよいが、ランダムポリマーであるのが好ましい。
バインダーポリマーを合成する際に用いられるラジカル重合開始剤としては、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤等の公知の化合物を用いることができる。
バインダーポリマーの含有量は、画像記録層の全固形分に対して、10〜90質量%であるのが好ましく、20〜80質量%であるのがより好ましく、30〜70質量%であるのがさらに好ましい。この範囲内で、良好な画像部の強度と画像形成性が得られる。
また、(B)特定構造を有する重合性化合物と(C)バインダーポリマーとは、質量比で1/9〜7/3となる量で用いるのが好ましい。
本発明の平版印刷版原版を赤外線レーザー感光性として用いる場合には、画像記録層に光熱変換剤を含有させることが好ましい。光熱変換剤は、吸収した赤外線を熱に変換する機能を有している。本発明において使用される光熱変換剤は、波長760〜1200nmに吸収を有する染料または顔料であり、一般に赤外線吸収剤と呼ばれる染料または顔料である。本発明で用いる赤外線吸収剤としては、波長760〜1200nmに吸収極大を有するものがより好ましい。
また、本発明の赤外線吸収色素の好ましい他の例としては、以下に例示するような特開2002−278057号公報記載の特定インドレニンシアニン色素が挙げられる。
示す基を表す。
R1およびR2は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜12の炭化水素基を示す。記録層塗布液の保存安定性から、R1およびR2は、炭素原子数2個以上の炭化水素基であることが好ましく、更に、R1とR2とは互いに結合し、5員環または6員環を形成していることが特に好ましい。
以下の炭化水素基を示す。原料の入手性から、好ましくは水素原子である。また、Za-
は、対アニオンを示す。ただし、一般式(I)で示されるシアニン色素が、その構造内にアニオン性の置換基を有し、電荷の中和が必要ない場合にはZa-は必要ない。好ましい
Za-は、記録層塗布液の保存安定性から、ハロゲンイオン、過塩素酸イオン、テトラフ
ルオロボレートイオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、およびスルホン酸イオンであり、特に好ましくは、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、およびアリールスルホン酸イオンである。
また、特に好ましい他の例としてさらに、前記した特開2002−278057号公報に記載の特定インドレニンシアニン色素が挙げられる。
理の方法には、樹脂やワックスを表面コートする方法、界面活性剤を付着させる方法、反応性物質(例えば、シランカップリング剤、エポキシ化合物、ポリイソシアネート等)を顔料表面に結合させる方法等が考えられる。上記の表面処理方法は、「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)および「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載されている。
添加量としては、平版印刷版原版を作成した際に、画像記録層の波長760nm〜1200nmの範囲における極大吸収波長での吸光度が、反射測定法で0.3〜1.2の範囲にあるように添加することが好ましく、より好ましくは、0.4〜1.1の範囲である。この範囲で、画像記録層の深さ方向での均一な重合反応が進行し、良好な画像部の膜強度と支持体に対する密着性が得られる。
画像記録層の吸光度は、画像記録層に添加する光熱変換剤の量と画像記録層の厚みにより調整することができる。吸光度の測定は常法により行うことができる。測定方法としては、例えば、アルミニウム等の反射性の支持体上に、乾燥後の塗布量が平版印刷版として必要な範囲において適宜決定された厚みの画像記録層を形成し、反射濃度を光学濃度計で測定する方法、積分球を用いた反射法により分光光度計で測定する方法等が挙げられる。
本発明においては、上記(A)〜(D)の画像記録層構成成分および後述のその他の成分を画像記録層に含有させる方法として、該構成成分の全てまたは一部をマイクロカプセルに内包させて画像記録層に含有させることができる。同一成分をマイクロカプセル内とマイクロカプセル外の両方に含有させることもできる。
良好な機上現像性を得るためには、画像記録層は、マイクロカプセルを含有することが好ましい。内包する成分としては、疎水性または親油性化合物が好ましい。
重合によるin situ法、英国特許第930422号、米国特許第3111407号明細書にみられるスプレードライング法、英国特許第952807号、同第967074号の明細書にみられる電解分散冷却法などがあるが、これらに限定されるものではない。
本発明の画像記録層には、さらに、必要に応じて種々の添加剤を含有させることができる。以下、それらについて説明する。
本発明において、画像記録層には、印刷開始時の機上現像性を促進させるため、および、塗布面状を向上させるために界面活性剤を用いるのが好ましい。界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。界面活性剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
リオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、アルキルリン酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステル塩類、スチレン/無水マレイン酸共重合物の部分けん化物類、オレフィン/無水マレイン酸共重合物の部分けん化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類が挙げられる。
本発明に用いられる両性界面活性剤は、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、カルボキシベタイン類、アミノカルボン酸類、スルホベタイン類、アミノ硫酸エステル類、イミタゾリン類が挙げられる。
界面活性剤の含有量は、画像記録層の全固形分に対して、0.001〜10質量%であるのが好ましく、0.01〜7質量%であるのがより好ましい。
本発明においては、機上現像において画像記録層の吸水性向上、構成成分の分散安定性の向上、機上現像時の湿し水への分散性向上などのため、親水性ポリマーを含有させることができる。
親水性ポリマーとしては、例えば、ヒドロキシ基、カルボキシル基、カルボキシレート基、ヒドロキシエチル基、ポリオキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ポリオキシプロピル基、アミノ基、アミノエチル基、アミノプロピル基、アンモニウム基、アミド基、カルボキシメチル基、スルホン酸基、リン酸基等の親水性基を有するものが好適に挙げられる。
チルメタクリレートのホモポリマーおよびコポリマー、ヒドロキシブチルアクリレートのホモポリマーおよびコポリマー、ポリエチレングリコール類、ヒドロキシプロピレンポリマー類、ポリビニルアルコール類、加水分解度が60モル%以上、好ましくは80モル%以上である加水分解ポリビニルアセテート、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、アクリルアミドのホモポリマーおよびコポリマー、メタクリルアミドのホモポリマーおよびポリマー、N−メチロールアクリルアミドのホモポリマーおよびコポリマー、ポリビニルピロリドン、アルコール可溶性ナイロン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロロヒドリンとのポリエーテル等が挙げられる。
親水性ポリマーの画像記録層への含有量は、画像記録層全固形分の0.5〜20質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。
本発明では、更に必要に応じてこれら以外に種々の化合物を添加してもよい。例えば、可視光域に大きな吸収を持つ染料を画像の着色剤として使用することができる。具体的には、オイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業(株)製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、エチルバイオレット、ローダミンB(CI145170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)等、および特開昭62−293247号公報に記載されている染料を挙げることができる。また、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チタン等の顔料も好適に用いることができる。
本発明の画像記録層には、焼き出し画像生成のため、酸またはラジカルによって変色する化合物を添加することができる。このような化合物としては、例えばジフェニルメタン系、トリフェニルメタン系、チアジン系、オキサジン系、キサンテン系、アンスラキノン系、イミノキノン系、アゾ系、アゾメチン系等の各種色素が有効に用いられる。
学工業(株)製]、m−クレゾールパープル、クレゾールレッド、ローダミンB、ローダミン6G、スルホローダミンB、オーラミン、4−p−ジエチルアミノフェニルイミノナフトキノン、2−カルボキシアニリノ−4−p−ジエチルアミノフェニルイミノナフトキノン、2−カルボキシステアリルアミノ−4−p−N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノ−フェニルイミノナフトキノン、1−フェニル−3−メチル−4−p−ジエチルアミノフェニルイミノ−5−ピラゾロン、1−β−ナフチル−4−p−ジエチルアミノフェニルイミノ−5−ピラゾロン等の染料やp,p',p"−ヘキサメチルトリアミノトリフェニルメタン(ロイコクリスタルバイオレット)、Pergascript Blue SRB(チバガイギー社製)等のロイコ染料が挙げられる。
本発明の画像記録層には、画像記録層の製造中または保存中において、ラジカル重合性化合物の不要な熱重合を防止するために、少量の熱重合防止剤を添加するのが好ましい。
熱重合防止剤としては、例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩が好適に挙げられる。
熱重合防止剤の添加量は、画像記録層の全固形分に対して、約0.01〜約5質量%であるのが好ましい。
本発明の画像記録層には、酸素による重合阻害を防止するために、ベヘン酸やベヘン酸
アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の過程で画像記録層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、画像記録層の全固形分に対して、約0.1〜約10質量%であるのが好ましい。
本発明の画像記録層は、機上現像性を向上させるために、可塑剤を含有してもよい。
可塑剤としては、例えば、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジオクチルフタレート、オクチルカプリルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジアリルフタレート等のフタル酸エステル類;ジメチルグリコールフタレート、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート、トリエチレングリコールジカプリル酸エステル等のグリコールエステル類;トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;ジイソブチルアジペート、ジオクチルアジペート、ジメチルセバケート、ジブチルセバケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルマレエート等の脂肪族二塩基酸エステル類;ポリグリシジルメタクリレート、クエン酸トリエチル、グリセリントリアセチルエステル、ラウリン酸ブチル等が好適に挙げられる。
可塑剤の含有量は、画像記録層の全固形分に対して、約30質量%以下であるのが好ましい。
本発明の画像記録層は、画像部の硬化皮膜強度向上および非画像部の機上現像性向上のために、無機微粒子を含有してもよい。
無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化チタン、炭酸マグネシウム、アルギン酸カルシウムまたはこれらの混合物が好適に挙げられる。これらは光熱変換性でなくても、皮膜の強化、表面粗面化による界面接着性の強化等に用いることができる。
無機微粒子は、平均粒径が5nm〜10μmであるのが好ましく、0.5〜3μmであるのがより好ましい。上記範囲内であると、画像記録層中に安定に分散して、画像記録層の膜強度を十分に保持し、印刷時の汚れを生じにくい親水性に優れる非画像部を形成することができる。
上述したような無機微粒子は、コロイダルシリカ分散物等の市販品として容易に入手することができる。
無機微粒子の含有量は、画像記録層の全固形分に対して、20質量%以下であるのが好ましく、10質量%以下であるのがより好ましい。
本発明の画像記録層は、機上現像性向上のため、親水性低分子化合物を含有してもよい。親水性低分子化合物としては、例えば、水溶性有機化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等のグリコール類およびそのエーテルまたはエステル誘導体類、グリセリン、ペンタエリスリトール等のポリヒドロキシ類、トリエタノールアミン、ジエタノールアミンモノエタノールアミン等の有機アミン類およびその塩、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等の有機スルホン酸類およびその塩、フェニルホスホン酸等の有機ホスホン酸類およびその塩、酒石酸、シュウ酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、グルコン酸、アミノ酸類等の有機カルボン酸類およびその塩等が上げられる。
本発明の画像記録層には増感剤を含有させることができる。増感剤は、前記ラジカル重合開始剤と組み合わせて用いることにより、光重合速度を増大させることができ、特に、
本発明をUVレーザー感光性の平版印刷版原版とする場合に有効である。
原子群、例えばベンゾチアゾール類(ベンゾチアゾール、5−クロロベンゾチアゾール、6−クロロベンゾチアゾールなど)、ナフトチアゾール類(α−ナフトチアゾール、β−ナフトチアゾールなど)、ベンゾセレナゾール類(ベンゾセレナゾール、5−クロロベンゾセレナゾール、6−メトキシベンゾセレナゾールなど)、ナフトセレナゾール類(α−ナフトセレナゾール、β−ナフトセレナゾールなど)、ベンゾオキサゾール類(ベンゾオキサゾール、5−メチルベンゾオキサゾール、5−フェニルベンゾオキサゾールなど)、ナフトオキサゾール類(α−ナフトオキサゾール、β−ナフトオキサゾールなど)を表わす。
み合わせた化学構造を有するものであり、多くのものが公知物質として存在する。従って、これらの公知のものから適宜選択して使用することができる。さらに、本発明における好ましい増感剤としては、特公平5−47095号公報に記載のメロシアニン色素、また下記一般式(III)で示されるケトクマリン系化合物も挙げることができる。
本発明の画像記録層は、必要な上記各成分を溶剤に分散、または溶かして塗布液を調製し、塗布される。ここで使用する溶剤としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチルラクトン、トルエン、水等を挙げることができるが、これに限定されるものではない。これらの溶剤は、単独または混合して使用される。塗布液の固形分濃度は、好ましくは1〜50質量%である。
本発明の画像記録層は、同一または異なる上記各成分を同一または異なる溶剤に分散、または溶かした塗布液を複数調製し、複数回の塗布、乾燥を繰り返して形成することも可能である。
像記録層の良好な皮膜特性が得られる。
塗布する方法としては、種々の方法を用いることができる。例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等を挙げられる。
本発明の平版印刷版原版に用いられる支持体は、特に限定されず、寸度的に安定な板状物であればよい。例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上述した金属がラミネートされまたは蒸着された紙またはプラスチックフィルム等が挙げられる。好ましい支持体としては、ポリエステルフィルムおよびアルミニウム板が挙げられる。中でも、寸法安定性がよく、比較的安価であるアルミニウム板が好ましい。
除去するための界面活性剤、有機溶剤、アルカリ性水溶液等による脱脂処理が行われる。
機械的粗面化処理の方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研磨法等の公知の方法を用いることができる。
電気化学的粗面化処理の方法としては、例えば、塩酸、硝酸等の酸を含有する電解液中で交流または直流により行う方法が挙げられる。また、特開昭54−63902号公報に記載されているような混合酸を用いる方法も挙げられる。
陽極酸化処理の条件は、用いられる電解質により種々変わるので一概に特定することはできないが、一般的には、電解質濃度1〜80質量%溶液、液温5〜70℃、電流密度5〜60A/d m2 、電圧1〜100V、電解時間10秒〜5分であるのが好ましい。形成される陽極酸化皮膜の量は、1.0〜5.0g/m2 であるのが好ましく、1.5〜4.0g/m2 であるのがより好ましい。この範囲内で、良好な耐刷性と平版印刷版の非画像部の良好な耐傷性が得られる。
スを有する親水層、あるいは、金属酸化物を含有する表面を有する無機薄膜からなる親水層が好ましい。中でも、珪素の酸化物または水酸化物のコロイドを含有する塗布液を塗布してなる親水層が好ましい。
また、支持体の色濃度としては、反射濃度値として0.15〜0.65であるのが好ましい。この範囲内で、画像露光時のハレーション防止による良好な画像形成性と現像後の良好な検版性が得られる。
本発明の平版印刷版原版においては、特に機上現像型平版印刷版原版の場合、必要に応じて、画像記録層と支持体との間に下塗層を設けることができる。下塗層は、未露光部において、画像記録層の支持体からのはく離を生じやすくさせるため、機上現像性が向上する。また、赤外線レーザー露光の場合は、下塗層が断熱層として機能することにより、露光により発生した熱が支持体に拡散せず、効率よく利用されるようになるため、高感度化が図れるという利点がある。
下塗層としては、具体的には、特開平10−282679号公報に記載されている付加重合可能なエチレン性二重結合反応基を有しているシランカップリング剤、特開平2−304441号公報記載のエチレン性二重結合反応基を有しているリン化合物等が好適に挙げられる。
最も好ましい下塗層構成成分としては、吸着性基を有するモノマー/親水性基を有するモノマー/架橋性基を有するモノマーを共重合した高分子樹脂が挙げられる。
試験化合物を易溶性の溶媒に溶解させた塗布夜を作製し、その塗布夜を乾燥後の塗布量が30mg/m2となるように支持体上に塗布・乾燥させる。次に試験化合物を塗布した支持体を、易溶性の溶媒を用いて十分に洗浄した後、洗浄除去されなかった試験化合物の残存量を測定して支持体吸着量を算出する。ここで残存量の測定は、残存化合物量を直接定量してもよいし、洗浄液中に溶解した試験化合物量を定量して算出してもよい。化合物の定量は、例えば蛍光X線測定、反射分光吸光度測定、液体クロマトグラフィー測定などで実施できる。支持体吸着性がある化合物は、上記のような洗浄処理を行っても1mg/m2以上残存する化合物である。
酸基は、酸解離定数(pKa)が7以下であることが好ましい。酸基の例は、フェノール性水酸基、カルボキシル基、−SO3H、−OSO3H、−PO3H2、−OPO3H2、−
CONHSO2−、−SO2NHSO2−および−COCH2COCH3を含む。リン酸基(−OPO3H2、―PO3H2)が特に好ましい。またこれら酸基は、金属塩であっても構わない。
カチオン性基は、オニウム基であることが好ましい。オニウム基の例は、アンモニウム基、ホスホニウム基、アルソニウム基、スチボニウム基、オキソニウム基、スルホニウム基、セレノニウム基、スタンノニウム基、ヨードニウム基を含む。アンモニウム基、ホスホニウム基およびスルホニウム基が好ましく、アンモニウム基およびホスホニウム基がさらに好ましく、アンモニウム基が最も好ましい。
式(IV)において、Xは、酸素原子(−O−)またはイミノ(−NH−)である。Xは、酸素原子であることがさらに好ましい。式(IV)および式(V)において、Lは、2価の連結基である。Lは、2価の脂肪族基(アルキレン基、置換アルキレン基、アルケニレン基、置換アルケニレン基、アルキニレン基、置換アルキニレン基)、2価の芳香族基(アリーレン基、置換アリーレン基)または2価の複素環基であるか、あるいはそれらと、酸素原子(−〇−)、硫黄原子(―S―)、イミノ(−NH−)、置換イミノ(−NR−、Rは脂肪族基、芳香族基または複素環基)またはカルボニル(−CO−)との組み合わせであることが好ましい。
複素環基は、複素環として5員環または6員環を有することが好ましい。複素環に他の複素環、脂肪族環または芳香族環が縮合していてもよい。複素環基は、置換基を有していてもよい。置換基の例は、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、オキソ基(=O)、チオキソ基(=S)、イミノ基(=NH)、置換イミノ基(=N−R、Rは脂肪族基、芳香族基または複素環基)、脂肪族基、芳香族基および複素環基を含む。
式(IV)および式(V)において、Zは、親水性支持体表面に吸着する官能基である。また、Yは、炭素原子または窒素原子である。Y=窒素原子でY上にLが連結し四級ピリジニウム基になった場合、それ自体が吸着性を示すことからZは必須ではない。
吸着性の官能基については、前述した通りである。
以下に、式(IV)または(V)で表される代表的なモノマーの例を示す。
エステル残基の具体例としては、−CH2CH=CH2(特公平7−21633号公報に記載されている。)、−CH2CH2O−CH2CH=CH2、−CH2C(CH3)=CH2、−CH2CH=CH−C6H5、−CH2CH2OCOCH=CH−C6H5、−CH2CH2NHCOO−CH2CH=CH2、および−CH2CH2O−X(式中、Xはジシクロペンタジエニル残基を表す。)が挙げられる。
アミド残基の具体例としては、−CH2CH=CH2、−CH2CH2O−Y(式中、Yはシクロヘキセン残基を表す。)、−CH2CH2OCO−CH=CH2が挙げられる。
下塗り用高分子樹脂の架橋性基を有するモノマーとしては、上記架橋性基を有するアクリル酸またはメタクリル酸のエステルまたはアミドが好適である。
下塗り用の高分子樹脂は、ランダムポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリマー等
のいずれでもよいが、ランダムポリマーであるのが好ましい。
下塗層の塗布量(固形分)は、0.1〜100mg/m2であるのが好ましく、1〜30mg/m2であるのがより好ましい。
支持体に表面処理を施した後または下塗層を形成させた後、必要に応じて、支持体の裏面にバックコートを設けることができる。
バックコートとしては、例えば、特開平5−45885号公報に記載されている有機高分子化合物、特開平6−35174号公報に記載されている有機金属化合物または無機金属化合物を加水分解および重縮合させて得られる金属酸化物からなる被覆層が好適に挙げられる。中でも、Si(OCH3 )4 、Si(OC2 H5 )4 、Si(OC3 H7 )4 、Si(OC4 H9 )4 等のケイ素のアルコキシ化合物を用いるのが、原料が安価で入手しやすい点で好ましい。
本発明の平版印刷方法に用いられる本発明の平版印刷版原版においては、画像記録層における傷等の発生防止、酸素遮断、高照度レーザー露光時のアブレーション防止のため、必要に応じて、画像記録層の上に保護層を設けることができる。
本発明においては、通常、露光を大気中で行うが、保護層は、画像記録層中で露光により生じる画像形成反応を阻害する大気中に存在する酸素、塩基性物質等の低分子化合物の画像記録層への混入を防止し、大気中での露光による画像形成反応の阻害を防止する。従って、保護層に望まれる特性は、酸素等の低分子化合物の透過性が低いことであり、更に、露光に用いられる光の透過性が良好で、画像記録層との密着性に優れ、かつ、露光後の機上現像処理工程で容易に除去することができるものであるのが好ましい。このような特性を有する保護層については、以前より種々検討がなされており、例えば、米国特許第3、458、311号明細書および特公昭55−49729号公報に詳細に記載されている。
物が挙げられる。具体的には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、酸性セルロース類、ゼラチン、アラビアゴム、ポリアクリル酸等の水溶性ポリマーが挙げられる。中でも、ポリビニルアルコール(PVA)を主成分として用いると、酸素遮断性、現像除去性等の基本的な特性に対して最も良好な結果を与える。ポリビニルアルコールは、保護層に必要な酸素遮断性と水溶性を与えるための未置換ビニルアルコール単位を含有する限り、一部がエステル、エーテルまたはアセタールで置換されていてもよく、一部が他の共重合成分を有していてもよい。
ポリビニルアルコールの具体例としては、71〜100モル%加水分解された重合度300〜2400の範囲内のものが好適に挙げられる。具体的には、例えば、株式会社クラレ製のPVA−105、PVA−110、PVA−117、PVA−117H、PVA−120、PVA−124、PVA−124H、PVA−CS、PVA−CST、PVA−HC、PVA−203、PVA−204、PVA−205、PVA−210、PVA−217、PVA−220、PVA−224、PVA−217EE、PVA−217E、PVA−220E、PVA−224E、PVA−405、PVA−420、PVA−613、L−8が挙げられる。
保護層の塗布方法については、例えば、米国特許第3,458,311号明細書および特公昭55−49729号公報に詳細に記載されている。
本発明においては、支持体上に塗布、形成された画像記録層は、線画像、網点画像等を有する透明原画を通して露光するかデジタルデータによりレーザー等で像様に露光することにより原画に対してネガのレリーフ像を与える。露光に好適な光源としては、カーボンアーク灯、水銀灯、キセノランプ、メタルハイラドランプ、ストロボ、紫外線、赤外線、レーザー光線などが挙げられる。特にレーザー光線が好ましく、760〜1200nmの赤外線を放射する固体レーザーおよび半導体レーザー、バイオレットレーザーと呼ばれる青紫色半導体レーザーなどが挙げられる。
具体的には、平版印刷版原版をレーザーで露光した後、現像処理工程を経ることなく印刷機に装着して印刷する方法、平版印刷版原版を印刷機に装着した後、印刷機上においてレーザーで露光し、現像処理工程を経ることなく印刷する方法等が挙げられる。
その結果、水性成分は露出した親水性の表面に付着し、油性インキは露光領域の画像記録層に着肉し、印刷が開始される。ここで、最初に版面に供給されるのは、水性成分でもよく、油性インキでもよいが、水性成分が未露光部の画像記録層により汚染されることを防止する点で、最初に油性インキを供給するのが好ましい。水性成分および油性インキとしては、通常の平版印刷用の湿し水と印刷インキが用いられる。
このようにして、平版印刷版原版はオフセット印刷機上で機上現像され、そのまま多数枚の印刷に用いられる。
1.平版印刷版原版の作製
(1)支持体の作製
厚み0.3mmのアルミニウム板(材質1050)の表面の圧延油を除去するため、10質量%アルミン酸ソーダ水溶液を用いて50℃で30秒間、脱脂処理を施した後、毛径0.3mmの束植ナイロンブラシ3本とメジアン径25μmのパミス−水懸濁液(比重1.1g/cm3)を用いアルミ表面を砂目立てして、水でよく洗浄した。この板を45℃
の25質量%水酸化ナトリウム水溶液に9秒間浸漬してエッチングを行い、水洗後、さらに60℃で20質量%硝酸に20秒間浸漬し、水洗した。この時の砂目立て表面のエッチング量は約3g/m2であった。
きの電解液は、硝酸1質量%水溶液(アルミニウムイオンを0.5質量%含む)、液温50℃であった。交流電源波形は、電流値がゼロからピークに達するまでの時間TPが0.8msec、duty比1:1、台形の矩形波交流を用いて、カーボン電極を対極として電気化学的な粗面化処理を行った。補助アノードにはフェライトを用いた。電流密度は電流のピーク値で30A/dm2 、補助陽極には電源から流れる電流の5%を分流させた。硝酸電解における電気量はアルミニウム板が陽極時の電気量175C/dm2であった。
その後、スプレーによる水洗を行った。
実験に用いる支持体を作製した。
・下記の下塗り化合物(1) 0.017g
・メタノール 9.00g
・水 1.00g
上記の下塗層を有する支持体上に、下記組成の画像記録層塗布液(1)をバー塗布した後、100℃、60秒でオーブン乾燥し、乾燥塗布量1.0g/m2の画像記録層を形成して平版印刷版原版を得た。
画像記録層塗布液(1)は下記感光液(1)およびマイクロカプセル液(1)を塗布直前に混合し攪拌することにより得た。
・ポリメチルメタクリレート(質量平均分子量12万) 0.385g
・下記の重合開始剤(1) 0.100g
・下記の赤外線吸収剤(1) 0.020g
・表1に示すEO鎖含有重合性化合物 表2に示す添加量
・フッ素系界面活性剤 0.044g
メガファックF−176(大日本インキ化学工業(株)製)
・メチルエチルケトン 1.091g
・1−メトキシ−2−プロパノール 8.609g
・下記の通り合成したマイクロカプセル(1) 2.640g
・水 2.425g
油相成分として、トリメチロールプロパンとキシレンジイソシアナート付加体(三井武田ケミカル(株)製、タケネートD−110N)10g、ペンタエリスリトールトリアクリレート(日本化薬(株)製、SR444)3.15g、下記の赤外線吸収剤(2)0.35g、3−(N,N−ジエチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン(山本化成(株)製ODB)1g、およびパイオニンA−41C(竹本油脂(株)製)0.1gを酢酸エチル17gに溶解した。水相成分としてPVA−205の4質量%水溶液40gを調製した。油相成分および水相成分を混合し、ホモジナイザーを用いて12,000rpmで10分間乳化した。得られた乳化物を、蒸留水25gに添加し、室温で30分攪拌後、40℃で3時間攪拌した。このようにして得られたマイクロカプセル液の固形分濃度を、15質量%になるように蒸留水を用いて希釈した。平均粒径は0.2μmであった。
感光液(1)に使用した重合性モノマー(1)の代わりに比較物質(1)を使用した以外は実施例1と同様の方法により平版印刷版原版を得た。
感光液(1)に使用した重合性モノマー(1)の半分量を比較物質(2)と置き換えた以外は実施例1と同様の方法により平版印刷版原版を得た。
得られた平版印刷版原版を水冷式40W赤外線半導体レーザー搭載のCreo社製Trendsetter3244VXにて、出力9W、外面ドラム回転数210rpm、解像度2400dpiの条件で露光した。露光画像には細線チャートを含むようにした。得られた露光済み原版を現像処理することなく、ハイデルベルグ社製印刷機SOR−Mのシリンダーに取り付けた。湿し水(EU−3(富士写真フイルム(株)製エッチ液)/水/イソプロピルアルコール=1/89/10(容量比))とTRANS−G(N)墨インキ(大日本インキ化学工業社製)とを用い、湿し水とインクを供給した後、毎時6000枚の印刷速度で印刷を1000枚行った。
本実施例では、表3に示すように、ネガ型平版印刷版原版の細線再現性を評価すること
により、平版印刷版原版の感度の指標とした。すなわち細線再現性における細線幅が細いほど、平版印刷版原版の感度が高いと言える。印刷物の細線チャート(10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、60、80、100および200μm巾の細線を含むチャート)を25倍のルーペで観察し、途切れることなくインキで再現された細線幅により、細線再現性を評価した。結果を表3に示す。
実施例1〜8と同じ下塗層を有する支持体上に、下記組成の画像記録層塗布液(2)をバー塗布した後、100℃、60秒でオーブン乾燥し、乾燥塗布量1.0g/m2の画像記録層を形成して平版印刷版原版を得た。
画像記録層塗布液(2)は下記感光液(2)および上記マイクロカプセル液(1)を塗布直前に混合し攪拌することにより得た。
・ポリメチルメタクリレート(質量平均分子量12万) 0.218g
・上記の重合開始剤(1) 0.100g
・上記の赤外線吸収剤(1) 0.020g
・表5に示す重合性化合物(構造は表4に記載) 0.162g
・フッ素系界面活性剤 0.044g
メガファックF−176(大日本インキ化学工業(株)製
・メチルエチルケトン 1.091g
・1−メトキシ−2−プロパノール 8.609g
・上記のマイクロカプセル(1) 2.640g
・水 2.425g
細線再現性は、実施例1〜8の場合と同様に評価した。インキ着肉性および耐刷性に ついては下記のように評価した。評価結果は表5に示した。
印刷開始後、徐々にインキが画像記録層に付着し、結果として紙上でのインキ濃度が
高まる。インキ濃度が標準的印刷物濃度に達したときの印刷枚数をインキ着肉性として 評価した。
(耐刷性)
細線再現性を評価する印刷を行った後、更に印刷を続けた。印刷枚数を増やしていく と徐々に画像記録層が磨耗しインキ受容性が低下するため、印刷用紙におけるインキ濃 度が低下した。インキ濃度(反射濃度)が印刷開始時よりも0.1低下したときの印刷 枚数により、耐刷性を評価した。
実施例1〜8と同じ下塗層を有する支持体上に、下記表6記載の画像記録層塗布液をバー塗布した後、100℃、60秒でオーブン乾燥し、乾燥塗布量1.0g/m2の画像記録層を形成して実施例19〜22および比較例4、5の平版印刷版原版を得た。
油相成分として、トリメチロールプロパンとキシレンジイソシアナート付加体(三井武田ケミカル(株)製、タケネートD−110N)10g、ペンタエリスリトールトリアクリレート(日本化薬(株)製、SR444)3.15g、上記の赤外線吸収剤(1)0.35g、3−(N,N−ジエチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン(山本化成(株)製ODB)1g、およびパイオニンA−41C(竹本油脂(株)製)0.1gを酢酸エチル17gに溶解した。水相成分としてPVA−205の4質量%水溶液40gを調製した。油相成分および水相成分を混合し、ホモジナイザーを用いて12000rpmで10分間乳化した。得られた乳化物を、蒸留水25gに添加し、室温で30分攪拌後、40℃で3時間攪拌した。このようにして得られたマイクロカプセル液の固形分濃度を、15質量%になるように蒸留水を用いて希釈した。平均粒径は0.2μmであった。
実施例21、22の画像記録層上に、それぞれ下記組成のオーバーコート層塗布液をバー塗布した後、100℃、90秒でオーブン乾燥し、乾燥塗布量0.1g/m2のオーバーコート層を形成して実施例23および24の平版印刷版原版を得た。
・ポリビニルアルコール(PVA−105、クラレ(株)製
(ケン化度98モル%、重合度500) 6.0g
・EMALEX710(日本エマルジョン(株)製、界面活性剤) 0.1g
・ポリビニルピロリドンK30 0.2g
・ルビッテクVA64(BASF製ビニルピロリドンとビニルアセテート
の6:4比の共重合体) 0.2g
・水 100.0g
比較例5の画像記録層上に、上記組成のオーバーコート層塗布液をバー塗布した後、100℃、90秒でオーブン乾燥し、乾燥塗布量0.1g/m2の画像記録層を形成して比較例3の平版印刷版原版を得た。
○:水着けローラ上にカスは見られない
△:水着けローラ上にカスが少量みられる
×:水着けローラ上にカスが多くみられる
Claims (8)
- 支持体上に、(A)ラジカル重合開始剤、(B)重合性化合物、および(C)実質的に酸基を含有しない親油性バインダーポリマーを含有し、印刷インキ、湿し水またはこれらの両方により除去可能な画像記録層を有する平版印刷版原版であって、該重合性化合物が、分子中に、(1)エチレンオキシド鎖、(2)アルコール性水酸基および(3)イソシアヌル酸構造から選ばれる少なくとも一つの構造を有することを特徴とする平版印刷版原版。
- 画像記録層が、さらに(D)光熱変換剤を含有する請求項1記載の平版印刷版原版。
- 支持体が、架橋性基含有化合物を含有する下塗層を有する請求項1または2に記載の平版印刷版原版。
- 架橋性基含有化合物が、さらに吸着性基を有する請求項3に記載の平版印刷版原版。
- 画像記録層が、さらに(E)マイクロカプセルを含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の平版印刷版原版。
- 画像記録層上に保護層を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の平版印刷版原版。
- 保護層の膜厚が0.1〜5μmである請求項6に記載の平版印刷版原版。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の平版印刷版原版を、印刷機に装着し、レーザーで画像様に露光した後、または、レーザーで画像様に露光した後、印刷機に装着し、該平版印刷版原版に、印刷インキと湿し水とを供給して、該画像記録層のレーザー未露光部分を除去し、印刷する平版印刷方法。
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