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JP2005328691A - モータ制御装置 - Google Patents

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JP2005328691A
JP2005328691A JP2005067654A JP2005067654A JP2005328691A JP 2005328691 A JP2005328691 A JP 2005328691A JP 2005067654 A JP2005067654 A JP 2005067654A JP 2005067654 A JP2005067654 A JP 2005067654A JP 2005328691 A JP2005328691 A JP 2005328691A
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Kenichi Wakabayashi
健一 若林
Soichi Yoshinaga
聡一 吉永
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Denso Corp
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Denso Corp
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P29/00Arrangements for regulating or controlling electric motors, appropriate for both AC and DC motors
    • H02P29/50Reduction of harmonics

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Abstract

【課題】回路構成や回路処理の簡素を図るとともに制御精度を向上可能な高調波電流制御性に優れたモータ制御装置を提供すること。
【解決手段】検出したモータ電流を座標変換部19、20によりn次dq軸信号とm次dq軸信号とに変換してから、ローパスフィルタ22、23によりそれらの直流成分を抽出し、これらの直流成分と指令値との偏差を再度、三相交流信号に変換してモータ電流制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、高調波電流制御性に優れたモータ制御装置に関する。
多相交流回転電機において、磁束の空間高調波が大きいとモータの効率や出力が低下したり、トルクリップルが大きくなるため、高調波電流を制御する必要があることが知られている。このモータ電流に含まれる高調波電流成分を選択的に制御することを目的として下記の特許文献1、2が提案されている。
特許文献1、2は、モータ電流の1次dq信号からハイパスフィルタによりその高調波電流成分を抽出し、抽出した高調波電流成分を回転磁界の高調波次数成分と同期回転するdq信号に変換してフィードバック処理することにより高調波電流を制御するモータ制御装置を提案している。
特開2002-247899号公報 特開2002-223600号公報
しかしながら、上記した特許文献1、2を用いた高調波電流制御は、回路構成が複雑である他、座標系変換処理が煩雑でそれによる信号劣化や信号遅延が大きくなるために高調波電流制御の精度が低下するという欠点を有していた。
また、上記した特許文献1,2を用いた高調波電流制御では、例えば7次高調波電流と逆相順の5次高調波電流のように、1次dq座標へ変換したときに同一周波数となる成分を同時に含む場合、各成分を分離して抽出することはできなかった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、回路構成や回路処理の簡素を図るとともに制御精度を向上可能な高調波電流制御性に優れたモータ制御装置を提供することをその目的としている。
上記課題を解決する本発明のモータ制御装置は、回転電機の電機子に通電される多相交流電流をフィードバック制御するモータ制御装置において、前記多相交流電流に含まれる各高調波電流成分のうちで制御すべき高調波電流成分の次数に相当する周波数で回転する高次dq軸座標系上の信号である高次dq信号に前記多相交流電流を変換する高次dq座標変換部と、前記高次dq信号に含まれる直流信号成分を抽出するローパスフィルタと、前記直流信号成分とその指令値との偏差を求める減算器と、前記偏差を0に収束させるための信号を元の多相交流電流座標系に変換する高次多相座標変換部とからなる高調波制御用回路ブロックを有し、前記高調波制御用回路ブロックが出力する高調波電流成分を前記電機子に通電することにより、前記制御すべき高調波電流成分を制御することを特徴としている。
すなわち、この発明では、制御すべき高調波電流成分の次数に相当する周波数で回転する回転座標系上にモータ電流全体を投影することにより、この制御すべき高調波電流成分を直流成分とし、モータ電流中の他の次数の高調波電流成分や基本周波数成分をすべてこの回転座標系上にて高調波成分とした後、制御すべき高調波電流成分だけをローパスフィルタにより抽出する。その後、抽出した直流信号形式の制御すべき高調波電流成分を、同じく直流信号形式の指令値と比較し、比較結果を基の静止座標系すなわち多相交流座標系に戻してモータ電流に加える。
なお、上記した制御すべき高調波電流成分の次数に対応する回転座標系上に制御すべき高調波電流成分を変換する際、この制御すべき高調波電流成分の次数と異なる他の高調波電流成分や基本周波数成分は、自己の元の次数から前記制御すべき高調波電流成分の次数を差し引いた次数の高調波電流成分に変換される。
したがって、たとえ頻繁な回転数変更により制御すべき次数の高調波電流成分の周波数が頻繁に変化したとしても、制御すべき次数の高調波電流成分を簡素なローパスフィルタ処理により簡素な回路構成で信号劣化を抑止しつつ必要レベルに制御することが可能となる。また、フィードバック制御される信号の周波数がほとんど直流信号成分であるため、制御すべき高調波電流成分の抽出とその後の信号処理が容易となり、制御に伴う位相補償も問題とはならない。
なお、モータ電流の基本周波数成分の制御は、検出したモータ電流の基本周波数成分をこの周波数に相当する1次の回転座標系(好適には1次のdq軸座標系)上に投影して直流信号成分として同様にフィードバック制御することが簡単であるが、これに限定されるものではなく、たとえば検出したモータ電流すなわち静止座標系上のモータ電流を用いて直接フィードバック制御してもよく、あるいはオープン制御を採用してもよい。また、上記フィードバック制御において、偏差を0とするPI電圧をそれぞれ発生させ、このPI電圧を多相交流座標系(静止座標系)の多相電圧にそれぞれ変換し、モータに通電するべきモータ電流の基本周波数成分や高調波電流成分に個別に対応する各多相電圧を相ごとに加算して加算相電圧となし、これら加算相電圧に基づいて電機子に印加する相電圧を発生させる制御を行うことが好ましい。この制御自体は従来のモータフィードバック制御と同等である。
好適な態様において、高次dq座標変換部は、基本波電流成分に対して逆相順で重畳されるn次高調波電流に対して、前記基本波電流成分のdq回転座標系の回転方向と逆向きに前記基本波電流周波数のn倍で回転する座標系である−n次の座標系を用いてdq変換を行う。このようにすれば、電機子電流がその基本周波数成分に対して逆相順の高調波電流成分を有していたとしても、問題なく、それのみを所望のレベルに変更することができる。ただし、高次dq座標変換部が上記−n次のdq回転座標系を用いて高調波電流成分をdq座標変換する場合、上記高次多相座標変換部においても逆相順のn次すなわち−n次のdq信号を、逆相順の三相交流電流となるように三相交流電流座標系へ変換する座標変換を行う必要がある。
好適な態様において、前記制御すべき高調波電流成分の次数が互いに異なる前記高調波制御用回路ブロックを複数有することを特徴としている。このようにすれば、複数の制御すべき高調波電流成分を簡素な回路と処理にて精度良く制御することが可能となる。
好適な態様において、このモータ制御装置は、電機子に通電する高調波電流成分を制御することにより磁気音を変更する。このようにすれば、簡素な回路構成により高精度に磁気音を所望のレベルに調整することができる。
好適な態様において、磁気音および振動の周波数についても前記多相交流電流の基本波周波数を基準(1次)として、前記高調波制御用回路ブロックが出力する高調波電流成分が前記多相交流電流の基本周波数成分と同相順をもつ場合には、前記制御すべき高調波電流成分の次数は前記磁気音の次数より1大きい次数に設定され、前記高調波制御用回路ブロックが出力する高調波電流成分が前記多相交流電流の基本周波数成分と逆相順をもつ場合には、前記制御すべき高調波電流成分の次数は前記磁気音の次数より1小さい次数に設定される。このようにすれば、磁気音の所定の次数の高調波成分を良好に制御することができる。
詳細は下記の実施態様で詳述するが、モータ電流の基本周波数成分と同相順の高調波電流成分を前記モータ電流に加える場合には、この同相順の高調波電流成分の次数から基本周波数成分の次数(1)を差し引いた次数の径方向振動が生じる。したがって、この同相順の高調波電流成分を制御することにより、この同相順の高調波電流成分の次数より1だけ小さい次数の騒音高調波成分が制御される。また、モータ電流の基本周波数成分と逆相順の高調波電流成分を前記モータ電流に加える場合には、この逆相順の高調波電流成分の次数に基本周波数成分の次数(1)を加算した次数の径方向振動が生じる。したがって、この逆相順の高調波電流成分を制御することにより、この逆相順の高調波電流成分の次数より1だけ大きい次数の騒音高調波成分が制御される。なお、ここで言う逆相順とは多相電機子電流の相回転順序を言う。更に説明すると、逆相順の高調波電流成分の次数はその次数に負の符号を付けた次数をもつとみなすことができる。二つの次数の電流成分が通電されると、それらの次数差に等しい騒音高調波成分が生じるため、逆相順の高調波電流成分を基本周波数成分に付け加えた場合には、逆相順の高調波電流成分の次数に1を加えた次数の騒音高調波成分が生じるわけである。
更に、この態様において、互いに異なる次数をもつ複数の高調波電流成分をモータ電流に加えることができる。各高調波電流成分の次数は上記したように同相順の場合には基本周波数成分の2以上の整数倍の値から1を差し引いた値とされ、逆相順の場合には基本周波数成分の2以上の整数倍の値に1を加算した値とされる。このようにすれば、各高調波電流成分の次数差に等しい騒音高調波成分が生じるため、更に多数の騒音高調波成分を制御することができる。詳細については、後述する実施態様を参照されたい。
好適な態様において、前記多相交流回転電機は三相交流回転電機であり、前記高調波制御用回路ブロックが出力する高調波電流成分が前記多相交流電流の基本周波数成分と同相順をもつ場合には、前記制御すべき高調波電流成分の次数は6k(kは自然数)+1に設定され、前記高調波制御用回路ブロックが出力する高調波電流成分が前記多相交流電流の基本周波数成分と逆相順をもつ場合には、前記制御すべき高調波電流成分の次数は6k−1に設定される。このようにすれば、磁気騒音の所定の次数の騒音基本周波数成分を良好に制御することができる。なお、この技術の詳細は下記の実施態様に詳述される。
好適な態様において、6k−1の次数をもつ逆相順の前記高調波電流成分を出力する前記高調波制御用回路ブロックと、6k+1の次数をもつ同相順の前記高調波電流成分を出力する前記高調波制御用回路ブロックとをそれぞれ一つ以上有する。このようにすれば、容易に複数次数の騒音高調波成分を制御することができる。
なお、更に他の態様において、三つ以上の高調波制御用回路ブロックが設けられ、その少なくとも一つは6k−1の次数をもつ逆相順の高調波電流成分を出力する高調波制御用回路ブロックであり、その少なくとも他の一つは、6k+1の次数をもつ同相順の高調波制御用回路ブロックとをそれぞれ一つ以上有する。このようにすれば、多数の次数の騒音高調波成分を制御することができる。また、4つ以上の高調波制御用回路ブロックを設けることも可能である。
好適な態様において、前記高調波制御用回路ブロックにより前記多相交流電流へ重畳される所定次数の高調波電流の振幅及び位相は、前記多相交流回転電機の磁気音を低減する値に設定される。このようにすれば、多相交流回転電機へ給電される多相交流電流への高調波電流の重畳により、この重畳された高調波電流の次数に対して所定の次数関係をもつ多相交流回転電機のコアの振動(特にその径方向振動)を発生させることができるため、この重畳された高調波電流による振動の位相、振幅を調整することにより、この重畳された高調波電流による上記振動と、この振動と同一次数を有してこの高調波電流の重畳前のコアの振動との合成振動の振幅を低減することができる。したがって、この合成振動による磁気音を、上記高調波電流の重畳前より低減することができる。
以下、本発明のモータ制御装置の好適な実施形態を説明する。なお、以下に記載するn、mは、2以上の正の整数であり、三相機ではたとえば5(逆相順)、7(同相順)、11(逆相順)、13(同相順)、17(逆相順)、19(同相順)などに設定される。なお、以下の記載における「直流成分」は真のDC成分以外にたとえば指令値や回転数の変更などにより生じる低周波数の交流成分を含むものとする。
実施例1を図1に示すブロック回路図を参照して説明する。
(構成)
図1において、1は電流指令部、2〜4は減算器、5〜7はPIアンプ、8〜10はdq/3相座標変換部、11は加算器、12はPWM電圧発生回路、13は三相インバータ、14、15は二つの相電流を検出する電流センサ、16は三相同期モータ、17は三相同期モータ16の回転角を検出するたとえばレゾルバなどの回転角センサ(図示せず)が出力する回転角信号から回転角θに相当する信号を抽出する位置信号処理部、18〜20は3相/dq座標変換部、21〜23はたとえば遮断周波数が数百Hzより小さいローパスフィルタである。
電流指令部1は、電流指令値をその各次数ごとに出力する回路であって、1次電流(基本波電流成分)の指令値を出力する基本波指令ブロック31と、n(nは2以上の整数)次電流(n次高調波電流成分)の指令値を出力する第1高調波指令ブロック32と、m(mは2以上の整数)次電流(m次高調波電流成分)の指令値を出力する第2高調波指令ブロック33とを有している。
dq/3相座標変換部8は入力される1次dq信号を3相交流電流に変換する座標変換回路、dq/3相座標変換部9は入力されるn次dq信号を3相交流電流に変換する座標変換回路、dq/3相座標変換部10は入力されるm次dq信号を3相交流電流に変換する座標変換回路である。
3相/dq座標変換部18は入力される三相交流電流を1次dq信号に変換する座標変換回路、3相/dq座標変換部19は入力される三相交流電流をn次dq信号に変換する座標変換回路、3相/dq座標変換部20は入力される三相交流電流をm次dq信号に変換する座標変換回路である。
PWM電圧発生回路12、三相インバータ13、電流センサ14、15、三相同期モータ16、回転角センサなどを除く各回路部の一部又は全部は専用回路やDSP回路で構成する以外にソフトウエア演算処理により実現することもできる。
(動作説明)
モータ16には1次電流とn次電流とm次電流とだけが流れているものと簡略化して以下説明を行う。電流センサ14、15で検出されたU相電流iuと、V相電流ivとは、3相/1次dq座標変換部18と3相/n次dq座標変換部19と3相/m次dq座標変換部20に送られる。
3相/1次dq座標変換部18は、モータ電流の基本周波数成分の周波数で回転するdq軸座標系上の信号である1次dq信号に、検出した3相交流電流を変換する回路である。3相/n次dq座標変換部19は、モータ電流の基本周波数成分のn倍の周波数で回転するdq軸座標系すなわちn次dq軸座標系上の信号であるn次dq信号に、検出した3相交流電流を変換する回路である。3相/m次dq座標変換部20は、モータ電流の基本周波数成分のm倍の周波数で回転するdq軸座標系すなわちm次dq軸座標系上の信号であるm次dq信号に、検出した3相交流電流を変換する回路である。
ローパスフィルタ21は、座標変換部18から出力された1次dq信号の直流成分を抽出して減算器2に出力する。この1次dq信号の直流成分は実際にはモータ電流の基本波電流成分に相当する信号である。ローパスフィルタ22は、座標変換部19から出力されたn次dq信号の直流成分を抽出して減算器3に出力する。このn次dq信号の直流成分は実際にはモータ電流のn次高調波電流成分に相当する信号である。ローパスフィルタ23は、座標変換部20から出力されたm次dq信号の直流成分を抽出して減算器4に出力する。このm次dq信号の直流成分は実際にはモータ電流のm次高調波電流成分に相当する信号である。
減算器2は、基本波指令ブロック31が出力する1次dq信号形式の1次電流指令値と、ローパスフィルタ21が出力する1次dq信号とを、d軸電流とq軸電流とで別々に減算して、1次d軸電流偏差Δid1と1次q軸電流偏差Δiq1とを抽出し、抽出されたこれら二つの電流偏差Δid1、Δiq1は、PIアンプである電流制御器5に送られる。電流制御器5は、入力されるこれらの電流偏差を0とするべく1次電圧指令Vd1、Vq1を算出し、算出された1次電圧指令Vd1、Vq1は1次dq/3相交流座標変換部8に出力される。
減算器3は、第1高調波指令ブロック32が出力するn次dq信号形式のn次電流指令値と、ローパスフィルタ22が出力するn次dq信号とを、d軸電流とq軸電流とで別々に減算して、n次d軸電流偏差Δidnとn次q軸電流偏差Δiqnとを抽出し、抽出されたこれら二つの電流偏差Δidn、Δiqnは、PIアンプである電流制御器6に送られる。電流制御器6は、入力されるこれらの電流偏差を0とするべくn次電圧指令Vdn、Vqnを算出し、算出されたn次電圧指令Vdn、Vqnはn次dq/3相交流座標変換部9に出力される。
減算器4は、第2高調波指令ブロック33が出力するm次dq信号形式のm次電流指令値と、ローパスフィルタ23が出力するm次dq信号とを、d軸電流とq軸電流とで別々に減算して、m次d軸電流偏差Δidmとm次q軸電流偏差Δiqmとを抽出し、抽出されたこれら二つの電流偏差Δidm、Δiqmは、PIアンプである電流制御器7に送られる。電流制御器7は、入力されるこれらの電流偏差を0とするべくm次電圧指令Vdm、Vqmを算出し、算出されたm次電圧指令Vdm、Vqmはm次dq/3相交流座標変換部10に出力される。
1次dq/3相座標変換部8は入力される1次電圧指令Vd1、Vq1を静止座標変換して三相電圧指令値に変換し、n次dq/3相座標変換部9は入力されるn次電圧指令Vdn、Vqnを静止座標変換して三相電圧指令値に変換し、m次dq/3相座標変換部10は入力されるm次電圧指令Vdm、Vqnを静止座標変換して三相電圧指令値に変換し、これら3種類の三相電圧指令は相ごとに加算されて三相合成電圧指令が形成される。
この三相合成電圧指令は、PWM電圧発生回路12にてPWM電圧に変換されて三相インバータ13のPWMデユーティ比を制御し、三相インバータ13が三相同期モータ29に給電される三相交流電流を制御する。
なお、1次dq座標変換部18とn次dq座標変換部19とm次dq座標変換部20とは検出した回転角θを基準として静止座標系から自己の次数の回転座標系への座標変換を行う。したがって、1次dq座標変換部18の回転角θは、n次dq座標変換部19においてnθに相当し、m次dq座標変換部19においてmθに相当することはもちろんである。
上記した回路構成のモータ制御装置によれば、モータ電流の基本波電流成分とn次、m次の高調波電流成分とを互いに独立に制御することができる。特にこの実施例では、
回路18、21、2、5、8からなる一次電流制御ブロックの他に、回路19、22、3、6、9からなるn次電流制御ブロックと、回路20、23、4、7、10からなるm次電流制御ブロックを設けたので、回転数変化にもかかわらず、所望の次数の高調波電流成分だけを簡単な回路で精度良く抽出することができ、更に高調波電流制御用のフィードバック演算を直流制御により行うことができるため回路構成を複雑化することなく高精度のフィードバック制御を行うことができる。
図1の回路で制御されるモータ相電流波形の一例を図2に示し、回路18から出力される電流波形を図3に示し、回路21から出力される電流波形を図4に示し、回路19から出力される電流波形を図5に示し、回路22から出力される電流波形を図6に示す。
(磁気音制御の説明)
次に、高調波電流と磁気音との関係に基づく一つの制御例を以下に詳しく説明する。したがって、図1で示す第1高調波指令ブロック32、第2高調波指令ブロック33では以下で説明する高調波電流と高調波磁気騒音との関係に基づいて、通電する次数の高調波電流成分の振幅と位相角とを決定すればよい。
まず以下、本発明を3相交流回転電機に適用した場合の磁気騒音制御原理を以下に説明する。
図7は、3相交流回転電機の一相分の磁気回路を模式図示した図であり、図8は図7の等価磁気回路図である。同期機では磁束φはロータの磁極(コイル又は永久磁石により形成される)により形成され、ロータ起磁力Fmagは磁気回路におけるロータの磁極の起磁力すなわち磁界強度であり、ステータ起磁力Fcoilは、ステータ電流により磁気回路に形成される起磁力すなわち磁界強度である。Rgはステータとロータとの間のギャップの磁気抵抗である。なお、上記図及び下記の数式において、Icoilはステータ電流(電機子の相電流)、xはギャップ幅、Sはギャップ部対向面積、μ0は空気の透磁率、Nは電機子の各相コイルのターン数である。
磁束を数1にて、磁気エネルギーを数2にて、磁気加振力を数3にて、U相のロータ起磁力及びステータ電流を数4にて、V相のロータ起磁力及びステータ電流を数5にて、W相のロータ起磁力及びステータ電流を数6にて規定する。ここでは図1で模式化したロータは、実際の回転電機では回転するため、ロータ起磁力を正弦波の関数として表現している。すなわち、磁気加振力fは、ロータ起磁力の2乗と、ステータ起磁力の2乗と、ロータ起磁力とステータ起磁力との積との合計として定義される。ここでは、例としてロータ起磁力は、基本周波数成分(1次成分)にロータ形状などの影響により生じた3、5、7次の高調波成分を含んでいる。ここでは、ステータ電流は基本周波数成分のみからなると仮定する。もちろんロータ起磁力、ステータ電流共、これ以外の高調波成分を含んでいてもよい。
Figure 2005328691
Figure 2005328691
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Figure 2005328691
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数4〜数6と数3とから、各相の磁気加振力(単に加振力とも言う)を計算すると、数7〜数9が得られる。
Figure 2005328691
Figure 2005328691
Figure 2005328691
なお、Fi(iは下付き添え字である)はロータ起磁力のi次成分の振幅、Iiはステータ電流のi次成分の振幅、θはロータの回転角、α、β、γ、δ、s、t、uは位相角である。数7〜数9において、実線で示した項は、各相で位相が同一となる項であり、破線で示した項は各相ごとに120度位相がずれた項である。磁気音はこれら各相の加振力を合成した加振力により形成されるので、数7〜数9を加算すると数10となる。
Figure 2005328691
数10において、数7〜数9の実線で示した項は同相であるため強め合い、数7〜数9の破線で示した項は3相ベクトル和が0となるためキャンセルされる。つまり、数10における丸数字2、3、4、6、7で示される6次成分と、丸数字5で示される12次成分が強め合う項であり、これらが3相交流回転電機の磁気音の原因となっている。更に細かい条件を入れて計算すると、3相交流回転電機の合成加振力は6の整数倍となり、磁気音の高調波成分は6k(kは自然数)次の成分をもつことが理解される。
次に、ステータ電流の基本周波数成分(1次成分)に、この基本周波数成分に二つの高調波電流成分を重畳した場合を以下に説明する。ここで非常に重要な点は、m次の高調波電流成分は基本周波数成分と逆の相順をもち、n次の高調波電流成分が基本周波数成分と同じ相順をもつ点である。具体的に説明すると、基本周波数成分の相順がU、V、Wの場合、m次高調波電流成分の相順はU、W、Vであり、n次の高調波電流成分の相順はU、V、Wとされる。
一般化のために、ロータ起磁力は1次、j次、k次、l次とする。この場合の各相のロータ起磁力とステータ電流とは数11〜数13により示されるので、この数11〜数13をそれぞれ上記と同様に計算すると、数14〜数16が得られる。
Figure 2005328691
Figure 2005328691
Figure 2005328691
Figure 2005328691
Figure 2005328691
Figure 2005328691
数14〜数16において、実線で示した項は、各相で位相が同一となる項であり、破線で示した項は各相ごとに120度位相がずれた項である。磁気音はこれら各相の加振力を合成した加振力により形成される。すなわち、逆相順のm次の高調波電流成分と、同相順のn次の高調波電流成分を加えると、m+1次と、n−1次、m+n次の加振力を発生できることがわかる。
つまり、m次、n次の高調波電流成分により、m+1次、n+1次、m−n次の加振力を自在に発生でき、これにより磁気音を増大させたり、低減させたりできる。
次に、上記解析結果を利用して、3相交流回転電機で問題となる6次、12次の磁気音低減のために、逆相順で5次、同相順で7次の高調波電流成分を重畳する場合を分析する。
数11〜数13にて、j=3、k=5、l=7、m=5、n=7とすることにより、1次、3次、5次、7次のロータ起磁力と、1次、5次(逆相順)、7次(同相順)のステータ電流を考えると、各相のロータ起磁力とステータ電流とは数17、数18、数19で示される。
Figure 2005328691
Figure 2005328691
Figure 2005328691
これらの式から、上記と同様の演算により各相の加振力は数20〜数22にて示され、各相の加振力を合成した加振力は数23で示されることがわかる。
Figure 2005328691
Figure 2005328691
Figure 2005328691
Figure 2005328691
したがって、高調波電流成分を重畳しない場合の合成加振力の式を示す数10と、高調波電流成分を重畳した場合の合成加振力の式を示す数23とを比較すると、数10で生じていた6次、12次の加振力とは別に、逆相順である逆相順5次と、同相順7次の高調波電流成分の重畳により新たに6次、12次の加振力が生じたことがわかる。
つまり、逆相順5次、同相順7次の高調波電流成分の振幅及び位相を調整することにより、3相交流回転電機で問題となる6次、12次の磁気音(径方向振動)の大きさを制御できることがわかる。たとえば、数23において、6次の加振力の振幅と12次の加振力の振幅とを最小とすることができる逆相順5次、同相順7次の高調波電流成分の振幅及び位相を決定すればよい。もしくは、どちらかの一方の加振力を優先して許容可能な範囲内にて、他方の加振力を最小化すればよい。
6次の加振力を0とする場合における逆相順5次、同相順7次の高調波電流成分の条件を数24に示す。
Figure 2005328691
数24において、磁気音項とキャンセル項の和を0とするように高調波電流成分の振幅、位相を定めればよい。12次の加振力を0とする場合における逆相順5次、同相順7次の高調波電流成分の条件を数25に示す。
Figure 2005328691
数25において、磁気音項とキャンセル項の和を0とするように高調波電流成分の振幅、位相を定めればよい。
(変形態様1)
上記した数式演算は、3相交流回転電機を例として行ったが、他の相数の交流回転電機においても同じ方法により同様の演算結果を得ることができる。上記数式演算では、ロータ起磁力が1、3、5、7次で構成され、ステータ電流の基本周波数成分(1次)に逆相順5次、同相順7次の高調波電流成分を重畳する場合を説明したが、本発明がこれに限定されるものではないことはもちろんである。ロータ起磁力に9、11次を追加してもよく、ロータ起磁力を1、3、5次で構成してもよく、1、3、7次で構成してもよい。また、磁気音は6、12次の低減又は変更を図ったが、同様に18次、24次等の変更を行うこともできる。
本発明において重要な第1の点は、ステータ電流の基本周波数成分(1次)にそれと逆相順でx次の高調波電流成分を重畳すると、1−高調波電流成分の次数に等しい次数の加振力を発生できる点にある。すなわち、逆順であるx次の高調波電流成分の重畳により、(1−(−x))=1+xの加振力を発生することができる。なお、逆相順であるx次の高調波電流成分は基本周波数成分の相順を基準とすれば−x次の次数の高調波電流成分となる。つまり、加振力は、複数の周波数電流の次数差に等しい次数をもつため、ステータ電流の基本周波数成分に逆相順でx次の高調波電流成分を加えると、両者の次数差であるx+1の次数の加振力が発生する。交流回転電機のn次の磁気音を増加又は低減するために、n−1次の高調波電流を逆相順で好適な位相、好適な振幅で重畳すればよいという知見は、従来まったく知られていなかったものであり、今後の低騒音モータの開発において非常に重要である。更に説明すると、加振力は、複数の周波数電流の次数差に等しい次数をもつため、ステータ電流の基本周波数成分に逆相順でx次の高調波電流成分を加えると、両者の次数差であるx+1の次数の加振力が発生する。
また、ステータ電流の基本周波数成分(1次)にそれと同相順でy次の高調波電流成分を重畳する場合にも、高調波電流成分―1の次数に等しい次数の加振力を発生できる。すなわち、同順であるy次の高調波電流成分の重畳により、y―1次の加振力を発生することができる。つまり、加振力は、複数の周波数電流の次数差に等しい次数をもつため、ステータ電流の基本周波数成分に同相順でy次の高調波電流成分を加えると、両者の次数差であるy―1の次数の加振力が発生する。交流回転電機のn次の磁気音を増加又は低減するために、n−1次の高調波電流を同相順で好適な位相、好適な振幅で重畳すればよいという知見は、従来まったく知られていなかったものであり、今後の低騒音モータの開発において非常に重要である。また、基本周波数成分に対して同相順でm、n次の高調波電流成分を重畳することにより、(m−1)次、(n-1)次、(m−n)次の磁気加振力成分を同時に変更(増加又は低減)することもできることも従来知られていなかったことであり、これを利用して加えるm、n次の高調波電流成分の振幅、位相の調整により複数の加振力を調整することが可能となる。
次に、上記したように逆相順で5次と、同相順で7次の高調波電流成分を加えると、逆相順で5次の高調波電流成分と基本周波数成分(1次)との存在により6次の加振力が生じ、同相順で7次と基本周波数成分との存在により6次の加振力を生じ、逆相順の5次と同相順の7次との高調波電流成分の存在により12次の加振力を生じると考えることができる。すなわち、逆相順の5次と同相順の7次の高調波電流成分を加えることにより、それらを単独で加える場合には6次の加振力を発生できるだけであるのに比べて、6次と12次という2種類の加振力を発生(好適には低減)できるわけである。
つまり、ステータ電流の基本周波数成分に逆相順のm次と同相順のn次の高調波電流成分を重畳することにより、m+1次、nー1次、n+m次の加振力を発生することができる。この場合、本出願人が先に説明した所定次数の加振力に対してそれよりも1だけ次数が大きい高調波電流成分を基本周波数成分に加える磁気音低減方法に比べて、重畳する高調波電流成分の次数すなわち周波数を大幅に低減でき、その発生や制御が容易であるということも、この発明の重要な利点である。つまり一例をあげて具体的に説明すると、同相順の高調波電流重畳のみの場合は、例えば6次、12次の磁気音を低減する場合は7次と13次の高調波電流重畳が必要である。また逆相順の高調波電流重畳のみの場合には5次と11次の高調波電流重畳が必要である。それに対し、本発明は同相順と逆相順の両方を重畳することで、5次と7次の高調波電流重畳で6次と12次の磁気音を低減できるため重畳する電流の周波数を大幅に低減できる。このことにより高い周波数の電流を制御する際に引き起こる種々な課題を解決できる。例えば電流制御の負荷を減らすことができる、また電流の位相等の精度悪化を防ぐことができる。
このように基本周波数成分に対して逆相順でm次、同相順でn次の高調波電流成分により、(m+1)次、(nー1)次、(n+m)次の磁気加振力成分を同時に変更(増加又は低減)することもできることも従来知られていなかったことであり、これを利用して加えるm、n次の高調波電流成分の振幅、位相の調整により複数の加振力を調整することが可能となる。
(変形態様2)
上記説明は、一つの逆相順高調波電流成分と一つの同相順高調波電流成分とをステータ電流の基本周波数成分に重畳させた場合に2種類の高調波径方向振動成分を発生させる点に関してであったが、同様の技術思想により、少なくとも一つの逆相順高調波電流成分と少なくとも一つの同相順高調波電流成分とを含む合計3つの互いに異なる次数の高調波電流成分を加えることにより、それらの間の次数差に等しい次数の種々の加振力の高調波成分を発生させることもできる。
たとえば、基本周波数成分(1次)に逆相順で5次の第1高調波電流成分と、逆相順で11次の第2高調波電流成分と、同相順で13次の第3高調波電流成分とを重畳すると、基本周波数成分と第1高調波電流成分とから6次の加振力が発生し、基本周波数成分と第2高調波電流成分とから12次の加振力が発生し、基本周波数成分と第3高調波電流成分とから12次の加振力が発生し、第1、第2高調波電流成分から6次の加振力が発生し、第1、第3高調波電流成分から18次の加振力が発生し、第2、第3高調波電流成分から24次の加振力が発生する。したがって、これら第1〜第3高調波電流成分の振幅、位相を上記数式や実験マップなどにより調整することにより、6次、12次、18次、24次と言う4つの加振力を制御又は低減することができる。もちろん、第1〜第3高調波電流成分に更に異なる次数の高調波電流成分を加えても良いし、4種類以上の異なる次数の高調波電流成分を加えても良い。
(磁気音低減の具体制御例)
上記説明した磁気騒音制御を用いることにより、磁気音は容易に低減できることがわかる。たとえば、上記説明したようにステータ電流の基本周波数成分(1次)に重畳する逆相順5次、同相順7次の高調波電流成分の振幅と位相とを好適に設定することにより6次の磁気音を低減することができる。当然、この場合、重畳した高調波電流による磁気音(振動)の振幅は、高調波電流成分重畳前の磁気音の振幅(振動)と等しくされることが最適であり、重畳した高調波電流による磁気音(振動)の位相は、高調波電流成分重畳前の磁気音の位相と反対とされることが最適である。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、重畳前の磁気音(振動)と重畳すべき高調波電流成分による磁気音(振動)との合成磁気音(合成振動)の振幅が、重畳前の磁気音(振動)の振幅よりも小さくなるように、重畳すべき高調波電流の位相を定めれば、磁気音低減効果は確保される。
6n(nは正の整数)次の磁気音をキャンセルする場合の磁気音制御フローを図9を参照してわかりやすく説明する。
図9(a)は、磁気音低減のための高調波電流重畳を行わない従来の磁気音発生フローを示す。図1のモータ制御装置において、基本波指令ブロック31からの基本波電流指令値だけでモータ給電電流が形成されるため、このモータ給電電流は基本波電流(1次電流)のみとなり、これにより、ステータコアに6n次の径方向磁気可振力が生じ、その結果として6n次の磁気音が生じる。
図9(b)は、磁気音低減のための高調波電流重畳を行なうこの実施例の磁気音制御フローを示す。図1のモータ制御装置において、順相では6n+1次、逆相では6nー1次の高調波電流が基本波電流指令値に重畳されるため、モータ給電電流は基本波電流+順相の6n+1次高調波電流、又は、基本波電流+逆相の6nー1次高調波電流、又は、基本波電流+順相の6n+1次高調波電流+逆相の6nー1次高調波電流となる。
重畳された順相の6n+1次高調波電流と逆相の6nー1次高調波電流とは、ステータコアに6n次の径方向磁気加振力を発生させるため、ステータコアの6n次の合成の径方向加振力は、基本波電流による6n次の径方向磁気加振力と、高調波電流による6n次の径方向磁気加振力とのベクトル和となる。
したがって、高調波電流による6n次の径方向磁気加振力が、基本波電流による6n次の径方向磁気加振力に対して、等しい振幅と逆位相となるように、順相の6n+1次高調波電流又は逆相の6nー1次高調波電流の位相と振幅とを設定すれば、従来において低減できなかったモータコアの径方向磁気加振力による磁気音をキャンセルできることがわかる。なお、これら重畳する高調波電流の位相と振幅とは、上記理論解析結果に基づいて数式演算により算出しても良いが、実験により好適値を導出してもよい。
(実験例)
上記磁気音低減のためのFEM解析を図10に示す三相同期機(8極、24スロット、IPM)を用いて行った。なお、ステータ電流の基本周波数成分を70Aとし、ロータ位相角はトルクが最大となる状態にて、上記方式により演算した径方向振動制御用高調波電流、ここでは基本波と逆の相順をもつ5次高調波電流のみを振幅3Aで重畳したものと、さらにそれに加え基本波と同じ相順をもつ7次高調波電流を振幅1Aで重畳した場合と、径方向振動制御用高調波電流を重畳しなかった場合とにおいて得られた径方向磁気加振力の波形を図11に示し、そのスペクトルを図12に示す。5次高調波電流により6次加振力が低減でき、さらに7次高調波電流を重畳することにより、12次加振力を低減できることがわかった。なお振幅や位相は6次と12次の加振力がそれぞれ低減できるように調整したものである。この加振力は3相分の合計となる隣り合う3つのティースに加わる加振力を合計したものである。
このように、本発明は、基本波と相順が同じのn1次の径方向振動制御用高調波電流と基本波と相順が逆のn2次の径方向振動制御用高調波電流を重畳することで、n1−1次、n2+1次、n1+n2次の磁気音を制御できることが特徴であり、回転電機の極数やスロット数に関係なく適用できる。本例は極毎、相毎のティースが1の場合(24/8/3=1)を示したため3ティース分を合計したが、それ以外の場合でもよい。例えば8極、48スロットの場合には隣り合う6つのティースを合計すれば3相分の合計となるし、8極、96スロットであれば隣り合う12個のティースを合計すれば3相分の合計となる。また12極、18スロット等の集中巻の場合には、となり合う3つのティースで3相分となる。
(変形態様)
上記制御例では、目標電流値を用いたオープン制御やフィードバック電流制御を説明したが、たとえばマイクにより磁気音を直接検出し、その所定次数の高調波成分を抽出し、この高調波成分とその所定目標値との偏差を求め、この偏差を0とするべく、この偏差に相当する重畳径方向振動制御用高調波電流の振幅と位相とを計算又はマップから求め、この決定された重畳径方向振動制御用高調波電流をステータ電流に重畳するフィードバック制御を行ってもよい。
同じく、マイクにより磁気音を直接検出する代わりに、ステータコアに設けた振動センサや力検出センサ、その磁界を検出するサーチコイルやピックアップコイルなどの出力を用いて、それらが所定の目標値となるように上記と同様のフィードバック制御を行ってもよい。
なお本発明は磁気音制御のために高調波電流を制御する例について述べたが、それ以外の用途で高調波電流を制御することに用いてもよいことは言うまでもない。
実施例1のモータ制御装置を示すブロック回路図である。 図1の電流波形を示す波形図である。 図1の電流波形を示す波形図である。 図1の電流波形を示す波形図である。 図1の電流波形を示す波形図である。 図1の電流波形を示す波形図である。 3相交流回転電機の一相分の磁気回路を模式図示した図である。 図1の等価磁気回路図である。 6n(nは正の整数)次の磁気音をキャンセルする場合の磁気音制御フローを示す図であり、図9(a)は磁気音低減のための高調波電流重畳を行わない従来の磁気音発生フローを示し、図9(b)は磁気音低減のための高調波電流重畳を行なう場合の磁気音制御フローを示す。 実験に用いた三相同期機の模式径方向断面である。 図8の三相同期機を用いた実験で得た径方向磁気加振力の波形を示す波形図である。 上記実験で得た径方向磁気加振力のスペクトルを示す図である。
符号の説明
1 電流指令部
2〜4 減算器
5〜7 PIアンプ
8 1次dq/3相座標変換部
9 n次dq/3相座標変換部
10 m次dq/3相座標変換部
11 加算器
12 PWM電圧発生回路
13 三相インバータ
14、15 電流センサ
16 三相同期モータ
18 3相/1次dq座標変換部
19 3相/n次dq座標変換部
20 3相/m次dq座標変換部
21〜23 ローパスフィルタ

Claims (8)

  1. 多相交流回転電機の電機子に通電される多相交流電流をフィードバック制御するモータ制御装置において、
    前記多相交流電流に含まれる各高調波電流成分のうちで制御すべき高調波電流成分の次数に相当する周波数で回転する高次dq軸座標系上の信号である高次dq信号に前記多相交流電流を変換する高次dq座標変換部と、
    前記高次dq信号に含まれる直流信号成分を抽出するローパスフィルタと、
    前記直流信号成分とその指令値との偏差を求める減算器と、
    前記偏差を0に収束させるための信号を元の多相交流電流座標系に変換する高次多相座標変換部と、
    からなる高調波制御用回路ブロックを有し、
    前記高調波制御用回路ブロックが出力する高調波電流成分を前記電機子に通電することにより、前記制御すべき高調波電流成分を制御することを特徴とするモータ制御装置。
  2. 請求項1記載のモータ制御装置において、
    高次dq座標変換部は、
    基本波電流成分に対して逆相順で重畳されるn次高調波電流に対して、前記基本波電流成分のdq回転座標系の回転方向と逆向きに前記基本波電流周波数のn倍で回転する座標系である−n次の座標系を用いてdq変換を行うことを特徴とするモータ制御装置。
  3. 請求項1又は2記載のモータ制御装置において、
    前記制御すべき高調波電流成分の次数が互いに異なる前記高調波制御用回路ブロックを複数有することを特徴とするモータ制御装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか記載のモータ制御装置において、
    高調波電流成分を前記電機子に通電することにより前記制御すべき高調波電流成分を制御することにより磁気音を変更することを特徴とするモータ制御装置。
  5. 請求項4記載のモータ制御装置において、
    前記高調波制御用回路ブロックが出力する高調波電流成分が前記多相交流電流の基本周波数成分と同相順をもつ場合には、前記制御すべき高調波電流成分の次数は前記磁気音の次数より1大きい次数に設定され、
    前記高調波制御用回路ブロックが出力する高調波電流成分が前記多相交流電流の基本周波数成分と逆相順をもつ場合には、前記制御すべき高調波電流成分の次数は前記磁気音の次数より1小さい次数に設定されることを特徴とするモータ制御装置。
  6. 請求項4記載のモータ制御装置において、
    前記多相交流回転電機は三相交流回転電機であり、
    前記高調波制御用回路ブロックが出力する高調波電流成分が前記多相交流電流の基本周波数成分と同相順をもつ場合には、前記制御すべき高調波電流成分の次数は6k(kは自然数)+1に設定され、
    前記高調波制御用回路ブロックが出力する高調波電流成分が前記多相交流電流の基本周波数成分と逆相順をもつ場合には、前記制御すべき高調波電流成分の次数は6k−1に設定されることを特徴とするモータ制御装置。
  7. 請求項6記載のモータ制御装置において、
    6k−1の次数をもつ前記高調波電流成分を出力する前記高調波電流制御回路ブロックと、6k+1の次数をもつ前記高調波電流成分を出力する前記高調波電流制御回路ブロックとをそれぞれ一つ以上有することを特徴とするモータ制御装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか記載のモータ制御装置において、
    前記高調波制御用回路ブロックにより前記多相交流電流へ重畳される所定次数の高調波電流の振幅及び位相は、前記多相交流回転電機の磁気音を低減する値に設定されることを特徴とするモータ制御装置。
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