JP2005311329A - 光電変換素子及び撮像素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
少なくとも一つの電子輸送性を有する有機材料と少なくとも一つのホール輸送性を持つ材料を有する光電変換素子において、該電子輸送性を有する有機材料のイオン化ポテンシャルが5.5eVよりも大きい光電変換素子。
【選択図】 図1
Description
(1)少なくとも一つの電子輸送性を有する有機材料と少なくとも一つのホール輸送性を持つ材料を有する光電変換素子において、該電子輸送性を有する有機材料のイオン化ポテンシャルが5.5eVよりも大きいことを特徴とする光電変換素子。
(2)少なくとも一つの電子輸送性を有する有機材料と少なくとも一つのホール輸送性を持つ材料を有する光電変換素子において、該電子輸送性を有する有機材料のイオン化ポテンシャルが該ホール輸送性を持つ材料の最も高い準位にある電子を真空無限遠点まで取り出すのに必要なエネルギーよりも大きいことを特徴とする光電変換素子。
(3) 該ホール輸送性を持つ材料が、ホール輸送性を持つ有機材料であり、該真空無限遠点まで取り出すのに必要なエネルギーがイオン化ポテンシャルであることを特徴とする(2)に記載の光電変換素子。
(4)該電子輸送性を有する有機材料のイオン化ポテンシャルが6.0eVよりも大きいことを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の光電変換素子。
(5)該電子輸送性を有する有機材料が下記一般式(I)で表される化合物であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の光電変換素子。
(6)該電子輸送性を有する有機材料が下記一般式(II)で表される化合物であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の光電変換素子。
(7)該電子輸送性を有する有機材料が下記一般式(III)で表される化合物であること
を特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の光電変換素子。
(8)該電子輸送性を有する有機材料が下記一般式(IV)で表される化合物であることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の光電変換素子。
(9)該電子輸送性を有する有機材料が下記一般式(V)で表される化合物であることを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載の光電変換素子。
(10)該電子輸送性を有する有機材料が下記一般式(VI)で表される化合物であることを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載の光電変換素子。
(11)該電子輸送性を有する有機材料が下記一般式(VII)で表される化合物であることを特徴とする(1)〜(10)のいずれかに記載の光電変換素子。
(12)該電子輸送性を有する有機材料が下記一般式(VIII)で表される化合物であることを特徴とする(1)〜(11)のいずれかに記載の光電変換素子。
(13)該電子輸送性を有する有機材料が下記一般式(IX)で表されることを特徴とする(1)〜(12)のいずれかに記載の光電変換素子。
(14)該電子輸送性を有する有機材料が下記一般式(X)で表されることを特徴とする(1)〜(13)のいずれかに記載の光電変換素子。
(15)該電子輸送性を有する有機材料が下記一般式(XI)で表される化合物であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の光電変換素子。
(16) 該電子輸送性を有する有機材料および/またはホール輸送性材料が真空製膜により作成されたことを特徴とする(1)〜(15)のいずれかに記載の光電変換素子。
(17) (1)〜(16)のいずれかに記載の光電変換素子を用いて作成されたことを特徴とする撮像素子。
(18)該光電変換素子が少なくとも一つの光電変換素子を持つSi基板上に作成されたことを特徴とする(17)に記載の撮像素子
(19) (1)〜(16)のいずれかに記載の光電変換素子を基板上に少なくとも二つ積層したことを特徴とする撮像素子。
(20) (1)〜(16)のいずれかに記載の光電変換素子を基板上に少なくとも三つ積層したことを特徴とする撮像素子。
(21) 該少なくとも3つの光電変換素子が青色光電変換素子、緑色光電変換素子、赤色光電変換素子からなることを特徴とする(20)に記載の撮像素子。
本発明におけるホール輸送材料は有機材料や無機半導体であることが非常に好ましいが、特に好ましいのは、有機材料であるため該電子輸送性を有する有機材料のイオン化ポテンシャルが該ホール輸送性を持つ有機材料のイオン化ポテンシャルよりも大きいことが非常に好ましい。このエネルギー差の好ましい例は、0.2eV以上が好ましく、より好ましくは0.4eV、より好ましくは0.6eV以上である。ホール輸送性材料のイオン化ポテンシャルが小さいと、さまざまな電子輸送性有機材料を用いることができるため、イオン化ポテンシャルの小さなホール輸送性材料を用いることが好ましい。
本発明における電子輸送性材料としては、例えばアクセプター性有機半導体(化合物)を好ましく用いることができる。アクセプター性有機半導体(化合物)とは主に電子輸送性有機化合物に代表され、電子を受容しやすい性質がある有機化合物をいう。さらに詳しくは2つの有機化合物を接触させて用いたときに電子親和力の大きい方の有機化合物をいう。したがって、アクセプター性有機化合物は、電子受容性のある有機化合物であればいずれの有機化合物も使用可能である。例えば、縮合芳香族炭素環化合物(ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、テトラセン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、フルオランテン誘導体)、窒素原子、酸素原子、硫黄原子を含有する5ないし7員のヘテロ環化合物(例えばピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、キノリン、キノキサリン、キナゾリン、フタラジン、シンノリン、イソキノリン、プテリジン、アクリジン、フェナジン、フェナントロリン、テトラゾール、ピラゾール、イミダゾール、チアゾール、オキサゾール、インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、カルバゾール、プリン、トリアゾロピリダジン、トリアゾロピリミジン、テトラザインデン、オキサジアゾール、イミダゾピリジン、ピラリジン、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジン、ジベンズアゼピン、トリベンズアゼピン等)、ポリアリーレン化合物、フルオレン化合物、シクロペンタジエン化合物、シリル化合物、含窒素ヘテロ環化合物を配位子として有する金属錯体などが挙げられる。なお、これに限らず、ドナー性有機化合物として用いた有機化合物よりも電子親和力の大きな有機化合物であればアクセプター性有機半導体として用いてよい。
上記化合物119や21における化合物と同様に、大きなイオン化ポテンシャルを持つ化合物群が多数存在し、その中でも良い光電変換特性を有する化合物の特徴としては以下のとおりである。すなわち、本発明においては、下記のような構造を有する化合物群を電子輸送性材料として用いることは大変好ましい。
まず、一般式(I)で表される化合物について説明する。Aは二つ以上の芳香族ヘテロ環が縮合したヘテロ環基を表し、Aで表されるヘテロ環基は同一または異なってもよい。Aで表されるヘテロ環基として好ましくは5員環または6員環の芳香族ヘテロ環が縮合したものであり、より好ましくは2ないし6個、更に好ましくは2ないし3個、特に好ましくは2個の芳香族ヘテロ環が縮合したものである。この場合のヘテロ原子として好ましくは、N、O、S、Se、Te原子であり、より好ましくはN、O、S原子であり、更に好ましくはN原子である。Aで表されるヘテロ環基を構成する芳香族ヘテロ環の具体例としては、例えばフラン、チオフェン、ピラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、チアジアゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、セレナゾール、テルラゾールなどが挙げられ、好ましくはイミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、チアゾール、オキサゾールであり、より好ましくはイミダゾール、チアゾール、オキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジンである。
化合物である。
合成例1.例示化合物2の合成
2−クロロ−3−ニトロピリジン50.8g(0.320モル)、炭酸カリウム90.8g(0.657モル)、ヨウ化銅(I)7.90g(0.0416モル)、トルエン300ミリリットルを室温にて窒素雰囲気下攪拌しているところへ、アニリン45.7g(0.490モル)を加えた。5時間加熱還流した後、反応液を濾過し、濾液を減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム)にて精製した後、クロロホルム/ヘキサンにて再結晶することにより化合物2aを45.7g(0.21モル)得た。収率66%。
化合物2a17.0g(0.0790モル)をテトラヒドロフラン170ミリリットルに溶解し、室温にて窒素雰囲気下攪拌しているところへハイドロサルファイトナトリウム69.0g(0.396モル)/水220ミリリットルの溶液を滴下した。1時間攪拌した後、酢酸エチル170ミリリットルを加え、次に炭酸水素ナトリウム13.6g(0.162モル)/水140ミリリットルの溶液を滴下した。更に4,4'−ビフェニルジカルボニルクロリド10.0g(0.0358モル)/酢酸エチル100ミリリットルの溶液を滴下し、室温下5時間攪拌した。析出した固体を濾取し、水、次いで酢酸エチルで洗浄することにより化合物2bを16.0g(0.0277モル)得た。収率77%。
化合物2b10.0g(0.0173モル)、p−トルエンスルホン酸一水和物2.3g(0.0121モル)にキシレン300ミリリットルを加え、窒素雰囲気下6時間加熱還流し、共沸脱水した。反応液を室温まで冷却した後、析出した固体を濾取し、ジメチルホルムアミド/アセトニトリルにて再結晶することにより例示化合物2を5.20g(9.62ミリモル)得た。収率57%。融点:298〜300℃。
化合物2a15.0g(0.0697モル)をテトラヒドロフラン150ミリリットルに溶解し、室温にて窒素雰囲気下攪拌しているところへハイドロサルファイトナトリウム60.9g(0.345モル)/水200ミリリットルの溶液を滴下した。2時間攪拌した後、酢酸エチル150ミリリットルを加え、次に炭酸水素ナトリウム12.0g(0.143モル)/水120ミリリットルの溶液を滴下した。更にトリメシン酸クロリド5.2g(0.0196モル)/酢酸エチル50ミリリットルの溶液を滴下し、室温下3時間攪拌した。反応液に飽和食塩水を加え、酢酸エチルにて抽出した後、有機相を飽和食塩水で洗浄し、有機相を無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール=10/1(vol/vol))にて精製した後、ジメチルホルムアミド/アセトニトリルにて再結晶することにより化合物18bを4.1g(5.76ミリモル)得た。収率29%。
化合物18b3.70g(5.20ミリモル)、p−トルエンスルホン酸一水和物0.7g(3.68ミリモル)にキシレン100ミリリットルを加え、窒素雰囲気下3時間加熱還流し、共沸脱水した。反応液を室温まで冷却した後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール=20/1(vol/vol))にて精製した後、クロロホルム/メタノールにて再結晶することにより例示化合物18を1.70g(2.58ミリモル)得た。収率50%。融点:279〜281℃。
3−1.化合物19aの合成
2−クロロ−3−ニトロピリジン50.0g(0.315モル)、炭酸カリウム90.8g(0.657モル)、ヨウ化銅(I)7.90g(0.0416モル)、トルエン300ミリリットルを室温にて窒素雰囲気下攪拌しているところへ、m−トルイジン45.0g(0.420モル)を加えた。8時間加熱還流した後、反応液を濾過し、濾液を減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム)にて精製した後、クロロホルム/ヘキサンにて再結晶することにより化合物19aを51.0g(0.222モル)得た。収率71%。
化合物19a32.5g(0.142モル)をテトラヒドロフラン320ミリリットルに溶解し、室温にて窒素雰囲気下攪拌しているところへハイドロサルファイトナトリウム124g(0.712モル)/水320ミリリットルの溶液を滴下し、次いでメタノール100ミリリットルを加えた。1時間攪拌した後、酢酸エチル380ミリリットルを加え、次に炭酸水素ナトリウム24.4g(0.290モル)/水55ミリリットルの溶液を滴下した。更にトリメシン酸クロリド10.5g(0.0396モル)/酢酸エチル100ミリリットルの溶液を滴下し、室温下3時間攪拌した。反応液に飽和食塩水を加え、酢酸エチルにて抽出した後、有機相を飽和食塩水で洗浄し、有機相を無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール=10/1(vol/vol))にて精製することにより化合物19bを10.2g(0.0135モル)得た。収率34%。
化合物19b3.30g(4.38ミリモル)、p−トルエンスルホン酸一水和物0.5g(2.63ミリモル)にキシレン50ミリリットルを加え、窒素雰囲気下3時間加熱還流し、共沸脱水した。反応液を室温まで冷却した後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール=20/1(vol/vol))にて精製した後、クロロホルム/メタノールにて再結晶することにより例示化合物19を1.97g(2.81ミリモル)得た。収率64%。融点:258〜259℃。
4−1.化合物20aの合成
2−クロロ−3−ニトロピリジン45.5g(0.286モル)、炭酸カリウム81.1g(0.587モル)、ヨウ化銅(I)7.10g(0.0373モル)、トルエン300ミリリットルを室温にて窒素雰囲気下攪拌しているところへ、4−tert−ブチルアニリン40.0g(0.268モル)を加えた。8時間加熱還流した後、反応液を濾過し、濾液を減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム)にて精製した後、クロロホルム/ヘキサンにて再結晶することにより化合物20aを52.0g(0.192モル)得た。収率72%。
化合物20a34.8g(0.128モル)をテトラヒドロフラン350ミリリットルに溶解し、室温にて窒素雰囲気下攪拌しているところへハイドロサルファイトナトリウム112g(0.643モル)/水320ミリリットルの溶液を滴下し、次いでメタノール90ミリリットルを加えた。1時間攪拌した後、酢酸エチル350ミリリットルを加え、次に炭酸水素ナトリウム22.0g(0.262モル)/水50ミリリットルの溶液を滴下した。更にトリメシン酸クロリド9.5g(0.0358モル)/酢酸エチル90ミリリットルの溶液を滴下し、室温下2時間攪拌した。反応液に飽和食塩水を加え、酢酸エチルにて抽出した後、有機相を飽和食塩水で洗浄し、有機相を無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール=10/1(vol/vol))にて精製することにより化合物20bを12.0g(0.0136モル)得た。収率38%。
化合物20b3.00g(3.41ミリモル)、p−トルエンスルホン酸一水和物0.3g(1.58ミリモル)にキシレン50ミリリットルを加え、窒素雰囲気下3時間加熱還流し、共沸脱水した。反応液を室温まで冷却した後、析出した固体を濾取した後、クロロホルム/メタノールにて再結晶することにより例示化合物20を2.06g(2.49ミリモル)得た。収率73%。融点:300℃以上。
5−1.化合物21aの合成
2−クロロ−3−ニトロピリジン50.0g(0.315モル)、炭酸カリウム90.8g(0.657モル)、ヨウ化銅(I)7.90g(0.0416モル)、トルエン300ミリリットルを室温にて窒素雰囲気下攪拌しているところへ、o−トルイジン45.0g(0.420モル)を加えた。8時間加熱還流した後、反応液を濾過し、濾液を減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム)にて精製した後、クロロホルム/ヘキサンにて再結晶することにより化合物21aを46.3g(0.202モル)得た。収率64%。
化合物21a32.5g(0.142モル)をテトラヒドロフラン320ミリリットルに溶解し、室温にて窒素雰囲気下攪拌しているところへハイドロサルファイトナトリウム124g(0.712モル)/水320ミリリットルの溶液を滴下し、次いでメタノール100ミリリットルを加えた。1時間攪拌した後、酢酸エチル380ミリリットルを加え、次に炭酸水素ナトリウム24.4g(0.290モル)/水55ミリリットルの溶液を滴下した。更にトリメシン酸クロリド10.5g(0.0396モル)/酢酸エチル100ミリリットルの溶液を滴下し、室温下3時間攪拌した。反応液に飽和食塩水を加え、酢酸エチルにて抽出した後、有機相を飽和食塩水で洗浄し、有機相を無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール=10/1(vol/vol))にて精製することにより化合物21bを8.5g(0.0112モル)得た。収率28%。
化合物21b3.30g(4.38ミリモル)、p−トルエンスルホン酸一水和物0.5g(2.63ミリモル)にキシレン50ミリリットルを加え、窒素雰囲気下7時間加熱還流し、共沸脱水した。反応液を室温まで冷却した後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール=20/1(vol/vol))にて精製した後、クロロホルム/アセトニトリルにて再結晶することにより例示化合物21を2.02g(2.88ミリモル)得た。収率66%。融点:250℃。
6−1.化合物24aの合成
2−クロロ−3−ニトロピリジン59.0g(0.347モル)、炭酸カリウム105g(0.760モル)、ヨウ化銅(I)9.40g(0.0494モル)、トルエン300ミリリットルを室温にて窒素雰囲気下攪拌しているところへ、8−アミノキノリン75.0g(0.520モル)を加えた。16時間加熱還流した後、反応液を濾過し、濾液を減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム)にて精製した後、クロロホルム/ヘキサンにて再結晶することにより化合物24aを27.0g(0.102モル)得た。収率29%。
化合物24a25.0g(93.9ミリモル)をテトラヒドロフラン220ミリリットルに溶解し、室温にて窒素雰囲気下攪拌しているところへハイドロサルファイトナトリウム82.2g(0.472モル)/水420ミリリットルの溶液を滴下し、次いでメタノール70ミリリットルを加えた。1時間攪拌した後、酢酸エチル380ミリリットルを加え、次に炭酸水素ナトリウム24.4g(0.290モル)/水55ミリリットルの溶液を滴下した。更にトリメシン酸クロリド7.55g(28.4ミリモル)/酢酸エチル100ミリリットルの溶液を滴下し、室温下3時間攪拌した。反応液に飽和食塩水を加え、酢酸エチルにて抽出した後、有機相を飽和食塩水で洗浄し、有機相を無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール=10/1(vol/vol))にて精製することにより化合物24bを7.86g(9.09ミリモル)得た。収率32%。
化合物24b5.00g(5.78ミリモル)、p−トルエンスルホン酸一水和物0.5g(2.63ミリモル)にキシレン100ミリリットルを加え、窒素雰囲気下5時間加熱還流し、共沸脱水した。反応液を室温まで冷却した後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール=20/1(vol/vol))にて精製した後、クロロホルム/アセトニトリルにて再結晶することにより例示化合物24を1.87g(2.31ミリモル)得た。収率40%。融点:384℃
化合物2a50.0g(0.232モル)をテトラヒドロフラン500ミリリットルに溶解させ、窒素雰囲気下、室温で攪拌しているところに、ハイドロサルファイトナトリウム200g(1.149モル)/水700ミリリットルの溶液を滴下した。更にメタノール20ミリリットルを加えて、1時間攪拌した。次に、酢酸エチル500ミリリットルを加えて、炭酸水素ナトリウム40g(0.476モル)/水400ミリリットルの溶液を加えた。更に5−ブロモイソフタロイルクロリド65.4g(0.232モル)/酢酸エチル150ミリリットルの溶液を滴下し、室温で5時間攪拌した。酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム)で精製した後、クロロホルム/ヘキサンで再結晶することにより化合物101bを29.6g(0.051モル)得た。収率22%。
化合物101b30g(0.05モル)をキシレン1リットルに溶解させ、p−トルエンスルホン酸一水和物4.7g(0.025モル)を加え、窒素雰囲気下、2時間加熱還流しながら共沸脱水を行った。反応液を室温まで冷却した後、析出した固体を濾取し、エタノール/クロロホルムで再結晶することにより、化合物101cを16.3g(0.03モル)得た。収率58%。
化合物101c500ミリグラム(0.92ミリモル)と化合物101d332ミリグラム(1.01ミリモル)をエチレングリコールジメチルエーテル20ミリリットルおよび水10ミリリットルに懸濁させた。この懸濁液に炭酸ナトリウム214.5ミリグラム(2.02ミリモル)、パラジウムカーボン15ミリグラム、トリフェニルホスフィン12ミリグラムを加え、2時間加熱還流した。加熱停止後、熱時濾過で触媒を除き、濾液を酢酸エチルで抽出後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒留去した。残渣をクロロホルムから再結晶し、例示化合物101を180ミリグラム(0.27ミリモル)得た。収率29%。
本発明における光電変換素子とは、光を吸収して電子に変える光電変換層を含み、かつ、その電子を分離するために必要な電極間材料や電極を含む。その好ましい構成としては、まず基板上に積層される光電変換素子が一つの光電変換素子の場合として、下から[1]下部電極層、電子輸送性材料層、ホール輸送性材料層、透明電極という構成、[2]下部電極層、ホール輸送性材料層、電子輸送性材料層、透明電極という構成などが挙げられるが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、電子輸送性材料を二つ以上の層に分割しても良いし、ホール輸送性材料層を二つ以上に分割しても構わない。例えば、[3]下部電極層、電子輸送性材料層、電子輸送性材料層、ホール輸送性材料層、透明電極という構成、[4]部電極層、電子輸送性材料層、ホール輸送性材料層、ホール輸送性材料、透明電極という構成、[5]下部電極層、電子輸送性材料層、電子輸送性材料層、ホール輸送性材料層、ホール輸送性材料、透明電極という構成である。さらに、基板上に積層される光電変換素子が二つの場合は、基本的に光電変換素子が一つの場合の組み合わせを作成することができる。すなわち、例えば、[1]と[1]との組み合わせである下から下部電極層、電子輸送性材料層、ホール輸送性材料層、透明電極、層間絶縁膜、下部電極層(透明電極)、電子輸送性材料層、ホール輸送性材料層、透明電極という構成や、[1]と[2]の組み合わせである下部電極層、電子輸送性材料層、ホール輸送性材料層、透明電極、層間絶縁膜、下部電極層(透明電極)、ホール輸送性材料層、電子輸送性材料層、透明電極という構成などが挙げられ、そのような複数層の構成は基本的に[1]、[2]、[3]、[4]、[5]から選ばれる組み合わせで任意に構成しても良いし、[1]、[2] [3]、[4]、[5]以外の他の構成と[1]、[2]、[3]、[4]、[5]とを任意に組み合わせても良い。基板上に少なくとも二つの光電変換素子を積層することは、一つの場合よりも単位面積あたりの光利用効率が上がるため、本発明ではより好ましく構成要件として挙げることができる。さらに、基板上に少なくとも三つの光電変換素子を積層することは、さらに光利用効率を上げることができるため、本発明では特に好ましい。特に少なくとも3つの場合では、青色光電変換素子、緑色光電変換素子、赤色光電変換素子を作成することができるため、フルカラー撮像素子を作成することが可能となる。そのため、本発明では非常に好ましい。当然のことながら、基板上に少なくとも三つの光電変換素子を積層する場合の構成は、二つの場合と同様に、[1]、[2]から選ばれる任意の組み合わせや他の構成と[1]、[2]との組み合わせが挙げられ、もちろん、それ以外の組み合わせでも構わない。
また、本発明におけるホール輸送性材料は無機材料であっても、有機材料であっても構わないが、本発明では有機材料が含まれている場合、特に好ましく用いることができるため、その好ましく用いることのできる例を記載する。例えば、ポリ-N-ビニルカルバゾール誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリフェニレン、ポリチオフェン、ポリメチルフェニルシラン、ポリアニリン、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、カルバゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、ポリフィリン誘導体(フタロシアニン等)、芳香族三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、ブタジエン化合物、ベンジジン誘導体、ポリスチレン誘導体、トリフェニルメタン誘導体、テトラフェニルベンジン誘導体、スターバーストポリアミン誘導体等が使用可能である。また、有機色素を用いることも非常に好ましく、上記の材料を光を吸収する構造を持たせることや、他にも金属錯体色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、フェニルキサンテン系色素、トリフェニルメタン系色素、ロダシアニン系色素、キサンテン系色素、大環状アザアヌレン系色素、アズレン系色素、ナフトキノン、アントラキノン系色素、アントラセン、ピレン等の縮合多環芳香族及び芳香環乃至複素環化合物が縮合した鎖状化合物、キノリン、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール等の2ケの含窒素複素環、スクアリリウム基及びクロコニツクメチン基により結合したシアニン系類似の色素等を好ましく用いることができる。金属錯体色素である場合、ジチオール金属錯体系色素、金属フタロシアニン色素、金属ポルフィリン色素又はルテニウム錯体色素が好ましく、ルテニウム錯体色素が特に好ましい。ルテニウム錯体色素としては、例えば米国特許4927721号、同4684537号、同5084365号、同5350644号、同5463057号、同5525440号、特開平7-249790号、特表平10-504512 号、WO98/50393号、特開2000-26487号等に記載の錯体色素等が挙げられる。また、シアニン色素、メロシアニン色素、スクワリリウム色素などのポリメチン色素の具体例としては特開平11-35836号、特開平11-67285号、特開平11-86916号、特開平11-97725号、特開平11-158395号、特開平11-163378号、特開平11-214730 号、特開平11-214731号、特開平11-238905号、特開2000-26487号、欧州特許892411号、同911841号及び同991092号の各明細書に記載の色素である。
また、本発明においては1対の電極間に、p型半導体層とn型半導体層とを有し、該p型半導体とn型半導体の少なくともいずれかが有機半導体であり、かつ、それらの半導体層の間に、該p型半導体およびn型半導体を含むバルクヘテロ接合構造層を中間層として有する光電変換膜(感光層)を含有する場合が好ましい。このような場合、光電変換膜において、有機層にバルクへテロ接合構造を含有させることにより有機層のキャリア拡散長が短いという欠点を補い、光電変換効率を向上させることができる。なお、バルクへテロ接合構造については、特願2004−080639号において詳細に説明されている。
本発明において、1対の電極間にp型半導体の層とn型半導体の層で形成されるpn接合層の繰り返し構造(タンデム構造)の数を2以上有する構造を持つ光電変換膜(感光層)を含有する場合が好ましく、さらに好ましくは、前記繰り返し構造の間に、導電材料の薄層を挿入する場合である。pn接合層の繰り返し構造(タンデム構造)の数はいかなる数でもよいが、光電変換効率を高くするために好ましくは2〜50であり、さらに好ましくは2〜30であり、特に好ましくは2または10である。導電材料としては銀または金が好ましく、銀が最も好ましい。なお、タンデム構造については、特願2004−079930号において詳細に説明されている。
また、本発明における透明電極の材料は、基本的に何であっても構わない。例えば、金属、合金、金属酸化物、有機導電性化合物、これらの混合物等が好適に挙げられ、具体例としては、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化インジウム錫(ITO)等の導電性金属酸化物、金、白金、銀、クロム、ニッケル等の金属、更にこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロ−ル等の有機導電性材料、これらとITOとの積層物、などが挙げられる。また、沢田豊監修「透明導電膜の新展開」(シーエムシー刊、1999年)、日本学術振興会著「透明導電膜の技術」(オーム社、1999年)等に詳細に記載されているものを用いても良い。しかし、本発明において、特に好ましいのは、ITO、IZO、SnO2、ATO、ZnO、TiO2、FTOのいずれかの材料を含むことである。本発明における透明電極の透過率は、光電変換層の吸収ピーク波長において、60%以上が好ましく、より好ましくは80%以上で、より好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上である。また表面抵抗は、10000Ω/□以下が好ましく、より好ましくは、100Ω/□以下、より好ましくは10Ω/□以下である。厚みは薄い方が好ましく、0.5μm以下が好ましく、より好ましくは0.3μm以下、より好ましくは0.15μm以下である。
また、本発明の光電変換素子には素子を構成している各層への水分や酸素の侵入を防止するための封止層を設けることが望ましい。これらの封止材料としては、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーを含む共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリユリア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレンやクロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質および吸水率0.1%以下の防湿性物質、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、Ni等の金属、MgO、SiO、SiO2、Si3N4、Al2O3、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe2O3、Y2O3、TiO2等の金属酸化物、MgF2、LiF、AlF3、CaF2等の金属フッ化物、パーフルオロアルカン、パーフルオロアミン、パーフルオロエーテル等の液状フッ素化炭素および等該液状フッ素化炭素に水分や酸素を吸着する吸着剤を分散させたもの等が用いられる。
電荷転送/読み出し部位については特開昭58−103166、特開昭58−103165、特開2003−332551等を参考にすることができる。半導体基板上にMOSトランジスタが各画素単位に形成された構成や、あるいは、素子としてCCDを有する構成を適宜採用することができる。例えばMOSトランジスタを用いた光電変換素子の場合、電極を透過した入射光によって光導電膜の中に電荷が発生し、電極に電圧を印加することにより電極と電極との間に生じる電界によって電荷が光導電膜の中を電極まで走行し、さらにMOSトランジスタの電荷蓄積部まで移動し、電荷蓄積部に電荷が蓄積される。電荷蓄積部に蓄積された電荷は、MOSトランジスタのスイッチングにより電荷読出し部に移動し、さらに電気信号として出力される。これにより、フルカラーの画像信号が、信号処理部を含む固体撮像装置に入力される。
一定量のバイアス電荷を蓄積ダイオードに注入して(リフレッシュモード)おき、一定の電荷を蓄積(光電変換モード)後、信号電荷を読み出すことが可能である。受光素子そのものを蓄積ダイオードとして用いることもできるし、別途、蓄積ダイオードを付設することもできる。
信号処理には、ADC回路によるガンマ補正、AD変換機によるデジタル化、輝度信号処理や、色信号信号処理を施すことができる。色信号処理としては、ホワイトバランス処理や、色分離処理、カラーマトリックス処理などが挙げられる。NTSC信号に用いる際は、RGB信号をYIQ信号の変換処理を施すことができる。
デバイスのチップサイズは、ブローニーサイズ、135サイズ、APSサイズ、1/1.8インチ、さらに小型のサイズでも選択することができる。本発明の積層光電変換素子の画素サイズは複数の電磁波吸収・光電変換部位の最大面積に相当する円相当直径で表す。いずれの画素サイズであっても良いが、2−20ミクロンの画素サイズが好ましい。さらに好ましくは2−10ミクロンであるが、3−8ミクロンが特に好ましい。
画素サイズが20ミクロンを超えると解像力が低下し、画素サイズが2ミクロンよりも小さくてもサイズ間の電波干渉のためか解像力が低下する。
本発明の光電変換素子は、デジタルスチルカメラに利用することが出来る。また、TVカメラに用いることも好ましい。その他の用途として、デジタルビデオカメラ、下記用途などでの監視カメラ(オフィスビル、駐車場、金融機関・無人契約機、ショッピングセンター、コンビニエンスストア、アウトレットモール、百貨店、パチンコホール、カラオケボックス、ゲームセンター、病院)、その他各種のセンサー(テレビドアホン、個人認証用センサー、ファクトリーオートメーション用センサー、家庭用ロボット、産業用ロボット、配管検査システム)、医療用センサー(内視鏡、眼底カメラ)、テレビ会議システム、テレビ電話、カメラつきケータイ、自動車安全走行システム(バックガイドモニタ、衝突予測、車線維持システム)、テレビゲーム用センサーなどの用途に用いることが出来る。
中でも、本発明の光電変換素子は、テレビカメラ用途としても適するものである。その理由は、色分解光学系を必要としないためにテレビカメラの小型軽量化を達成することが出来るためである。また、高感度で高解像力を有することから、ハイビジョン放送用テレビカメラに特に好ましい。この場合のハイビジョン放送用テレビカメラとは、デジタルハイビジョン放送用カメラを含むものである。
更に、本発明の光電変換素子においては、光学ローパスフィルターを不要とすることが出来、更なる高感度、高解像力が期待できる点で好ましい。
更に、本発明の光電変換素子においては厚みを薄くすることが可能であり、かつ色分解光学系が不要となる為、「日中と夜間のように異なる明るさの環境」、「静止している被写体と動いている被写体」など、異なる感度が要求される撮影シーン、その他分光感度、色再現性に対する要求が異なる撮影シーンに対して、本発明の光電変換素子を交換して撮影する事により1台のカメラにて多様な撮影のニーズにこたえることが出来、同時に複数台のカメラを持ち歩く必要がない為、撮影者の負担も軽減する。交換の対象となる光電変換素子としては、上記の他に赤外光撮影用、白黒撮影用、ダイナミックレンジの変更を目的に交換光電変換素子を用意することが出来る。
本発明のTVカメラは、映像情報メディア学会編、テレビジョンカメラの設計技術(1999年8月20日、コロナ社発行、ISBN 4-339-00714-5)第2章の記述を参考にし、例えば図2.1テレビカメラの基本的な構成の色分解光学系及び撮像デバイスの部分を、本発明の光電変換素子と置き換えることにより作製することができる。
上述の積層された受光素子は、配列することで撮像素子として利用することができるだけでなく、単体としてバイオセンサや化学センサーなどの光センサやカラー受光素子としても利用可能である。
[実施例]
2.5cm角のコーニング1737ガラス基板を、アセトン、セミコクリーン、イソプロピルアルコール(IPA)でそれぞれ15分超音波洗浄した。最後にIPA煮沸洗浄を行った後、UV/O3洗浄を行った。その基板をスパッタ室に移動し、ITO幅5mm電極間隔5mmのパターン2本になるようなマスクと共に基板ホルダーに固定して室内を3×10-5Paに減圧した。その基板にITOを厚み0.2μmでスパッタ製膜した。得られたITOの表面抵抗は、7Ω/□であった。その基板を有機層蒸着室に移動し、室内を3×10-4Paに減圧した。その後、基板ホルダーを回転させながら、下記のルテニウム錯体を、蒸着速度3〜4Å/secで厚み400Åとなるように蒸着し、この上に、化合物119を厚み600Åになるように蒸着し、製膜した。その後Alを厚み0.02μmで抵抗加熱真空蒸着装置にて製膜した。その上から再びITOを厚み0.20μmで製膜した(素子A1)。化合物119を、化合物21、化合物A、B、C、D及びAlq(トリス−8−ヒドロキシキノリンアルミニウム)にそれぞれ替えて、素子A1と同様にして素子A2〜A7を作成した。また、透明なガラス上に化合物119、21、化合物A、B、C、D及びAlqそれぞれのみを2000Åに製膜し、AC−1にてイオン化ポテンシャルを求めた(AC−1で測定できないほど大きな値のものは、UPSにて測定を行った)。これらの素子A1〜A7それぞれに白色光を1/100秒にて照射し、流れた電流から発生した電子数を計算し、量子効率を求めた。その結果を表1に示した。なお、Al付きITO(上部電極)に、ITO(下部電極)に対して3Vの電圧を印加して試験を行った。光照射前に電流が流れてしまう場合、その電流値を光入射時の電流値から引くことで量子効率を求めた。
表1
実施例1の素子A1〜A7それぞれにおいてルテニウム錯体を用いる代わりに、下記の亜鉛フタロシアニンを用いて同様の赤色光電変換素子を作成し、その上に実施例1の素子を積層し、二つの素子に関して実施例1と同様の評価を行った結果、実施例1と全く同様の傾向が得られた。なお、表2にルテニウム錯体、亜鉛フタロシアニン、化合物Eのイオン化ポテンシャルを示した。
表2
実施例1の素子A1〜A7それぞれにおいてルテニウム錯体を用いた代わりに、下記化合物Eを用いた素子を積層し、実施例1と同様の評価を行った。その結果が表3である。この結果をみると、化合物Eと同等以下のイオン化ポテンシャルを有する材料は、効率が大きく低下することがわかる。すなわち、本発明における該電子輸送性有機材料のイオン化ポテンシャルは、該ホール輸送性材料のイオン化ポテンシャルよりも大きいことが望ましいことがわかる。特に青色変換素子において有効である。もちろん、このような化合物を見出すことは膜質やいろいろな理由から難しく、本発明はその困難を乗り越え発見されたものである。
表3
実施例1において、ルテニウム錯体を用いる代わりに、下記化合物120を用いて同様の光電変換素子を作成し、実施例1と同様の評価を行った結果、実施例1と全く同様の傾向が得られた。
化合物120
実施例1と同様のITO基板を準備し、その上にm−MTDATAを厚み20nmで蒸着し、その後化合物120を厚み100nmで蒸着し この上に、厚み50nmで製膜する材料を、7種類(化合物119、21、化合物A、B、C、D及びAlq(トリス−8−ヒドロキシキノリンアルミニウム))変化させて7種類の素子を作成した。さらに、その7種類の素子全てに化合物121を厚み20nmで蒸着し、その後Alを厚み0.02μmで抵抗加熱真空蒸着装置にて製膜した。その上から再びITOを厚み0.20μmで製膜した。これらの素子E1〜E7を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様の効果が見られた。
化合物121
実施例1と同様のITO基板を準備し、その上にm−MTDATAを厚み20nmで蒸着し、その後化合物120を厚み100nmで蒸着し この上に、厚み50nmでAlq(トリス−8−ヒドロキシキノリンアルミニウム)を蒸着し、その上から6種類(化合物119、21、化合物A、B、C及びD)の材料を変化させて厚み20nmで蒸着し6種類の素子を作成した。その後Alを厚み0.02μmで抵抗加熱真空蒸着装置にて製膜し、その上から再びITOを厚み0.20μmで製膜した。この素子を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様の効果が見られた。
以下では、上記実施例の光電変換素子を用いた撮像素子について説明する。
本発明における電荷転送部基板は、以下のようなものを用いることができる。
図1は本発明の実施形態に用いる電荷転送部基板の概略構成を示す図である。この方式の一つの特徴について触れると、受光部は、ある受光部に隣接する受光部を水平及び垂直方向の画素ピッチの半分ずらした位置に配した、すなわち受光部の画素配列をハニカム状に配置したいわゆるハニカム配列のCCD撮像素子(以下、ハニカムCCDという)を固体撮像素子として用いる。このハニカムCCDの詳細構成は、特開平10−136391号公報などに開示されている。
上記基板上の下部電極β上に、実施例1〜6で述べた光電変換素子A1〜A7、B1〜B7、C1〜C7、D1〜D7、E1〜E7およびF1〜F6素子を有機層を完全に逆転して作成し、それぞれの撮像素子を得た。それらの撮像素子の量子効率を評価した結果、実施例1と同様の傾向が見られた。
213はシリコン単結晶基盤でありB光とR光の電磁波吸収/光電変換部位と光電変換により生成した電荷の電荷蓄積/転送/読み出し部位を兼ねている。通常、p型のシリコン基盤が用いられる。221、222、223はシリコン基盤中に設けられたn層、p層、n層を各々示す。221のn層はR光の信号電荷の蓄積部でありpn接合により光電変換されたR光の信号電荷を蓄積する。蓄積された電荷は226に示したトランジスタを介して219のメタル配線により227の信号読み出しパッドに接続される。223のn層はB光の信号電荷の蓄積部でありpn接合により光電変換されたB光の信号電荷を蓄積する。蓄積された電荷は226に類似のトランジスタを介して219のメタル配線により227の信号読み出しパッドに接続される。ここでp層、n層、トランジスタ、メタル配線等は模式的に示したが、それぞれが前論で詳述したように、構造等は適宜最適なものが選ばれる。B光、R光はシリコン基盤の深さにより分別しているのでpn接合等のシリコン基盤からの深さ、ドープ濃度の選択などは重要である。212はメタル配線を含む層であり酸化珪素、窒化珪素等を主成分とする層である。212の層の厚みは薄いほど好ましく5μ以下、好ましくは3μ以下、さらに好ましくは2μ以下である。211も同様に酸化珪素、窒化珪素等を主成分とする層である。211と212の層にはG光の信号電荷をシリコン基盤に送るためのプラグが設けられている。プラグは211と212の層の間で216のパッドにより接続されている。プラグはタングステンを主成分としたものが好ましく用いられる。パッドはアルミニウムを主成分としたものが好ましく用いられる。前述したメタル配線も含めてバリア層が設けられていることが好ましい。215のプラグを通して送られるG光の信号電荷はシリコン基盤中の225に示したn層に蓄積される。225に示したn層は224に示したp層により分離されている。蓄積された電荷は226に類似のトランジスタを介して219のメタル配線により227の信号読み出しパッドに接続される。224と225のpn接合による光電変換は雑音となるために211の層中に217に示した遮光膜が設けられる。遮光膜は通常、タングステン、アルミニウム等を主成分としたものが用いられる。212の層の厚みは薄いほど好ましく3μ以下、好ましくは2μ以下、さらに好ましくは1μ以下である。227の信号読み出しパッドはB、G、R信号別に設ける方が好ましい。以上のプロセスは従来公知のプロセス、いわゆるCMOSプロセスにより調製できる。
G光の電磁波吸収/光電変換部位は206、207、208、209、210、214により示される。206と214は透明電極であり、各々、対向電極、画素電極に相当する。画素電極214は透明電極であるが、215のプラグと電気的接続を良好にするために接続部にアルミニウム、モリブデン等の部位が必要な場合が多い。これらの透明電極間には218の接続電極、220の対向電極パッドからの配線を通じてバイアスがかけられる。対向電極206に対して画素電極214に正のバイアスをかけて225に電子が蓄積できる構造が好ましい。この場合207は電子ブロッキング層、208がp層、209がn層、210が正孔ブロッキング層であり、有機層の代表的な層の構成を示した。207、208、209、210から成る有機層の厚みは好ましくは合わせて0.5μ以下、より好ましくは0.3μ以下、特に好ましくは0.2μ以下である。206の透明対向電極、214の透明画素電極の厚みは特に好ましくは0.2μ以下である。203、204、205は窒化珪素等を主成分とする保護膜である。これらの保護膜により、有機層を含む層の製造プロセスが容易となる。特にこれらの層は218等の接続電極作成時のレジストパタ−ン作成、エッチング時等の有機層に対するダメ−ジを低減させることができる。また、レジストパタ−ン作成、エッチング等を避けるために、マスクによる製造も可能である。203は218の接続電極の保護膜である。202は赤外カット誘電体多層膜である。201は反射防止膜である。
信号読出は以下のように行われる。例えば、赤を検出する光電変換膜に光が当たると、光電変換膜323rに電子が発生し画素電極320r及び柱状電極344rを通って接続部318rに信号電荷が流れ込む。該信号電荷は速やかにソース341r(出力トランジスタのゲート)の下にできた電位井戸内に流れ込み、蓄積される。
この蓄積部はこの断面図とは違う場所に位置するトランジスタのゲート部に電極を通してつながっており、この蓄積部に電子がたまることにより変化した電位を検出して、その信号量を増幅する。このような機構により323rに発生した信号電荷量を読み出す。
上記基板の青色光電変換膜、緑色光電変換膜、赤色光電変換膜の部位に実施例1〜6で記載された光電変換膜を有機層を逆転させていつくかの組み合わせで積層し評価した結果、実施例1と同様の傾向が見られた。
102第2層(ポリシリコン電極)
105受光部
106電荷転送路
107読み出しゲート
108素子分離領域(チャネルストップ)
109絶縁膜
111,112,113,114 転送電極(ポリシリコン電極)
122 垂直電荷転送部(VCCD)
123 水平電荷転送部(HCCD)
124 信号読み出し回路
125 金属配線
126 コンタクトホール
127 ポリシリコン電極
129 絶縁膜
130 配線パターン
201 反射防止膜
202 赤外カット誘電体多層膜
203,204,205 保護膜
206 透明対向電極
207 電子ブロッキング層
208 p層
209 n層
210 正孔ブロッキング層
211,212 メタル配線を含む層
213 シリコン単結晶基盤
214 透明画素電極
215 プラグ
216 パッド
217 遮光膜
218 接続電極
219 メタル配線
220 対向電極パッド
221 n層
222 p層
223 n層
224 p層
225 n層
226 トランジスタ
227 信号読み出しパッド
316r MOSトランジスタ
318r 接続部
320r,320g,320b 透明の画素電極膜
322r,322g,322b 透明の共通電極膜
323r,323g,323b 光電変換膜
324 透明絶縁膜
330 n型半導体基板
331 Pウェル層
332 ゲート絶縁膜
333 絶縁膜
334 光遮蔽膜
340r リセット用トランジスタ116rのゲート電極
341r リセット用トランジスタ116rのソース(n+領域)
342r リセット用トランジスタ116rのドレイン(n+領域)
344r 柱状の配線電極
345r n型半導体領域(電荷通路)
Claims (21)
- 少なくとも一つの電子輸送性を有する有機材料及び少なくとも一つのホール輸送性を持つ材料を有する光電変換素子において、該電子輸送性を有する有機材料のイオン化ポテンシャルが5.5eVよりも大きいことを特徴とする光電変換素子。
- 少なくとも一つの電子輸送性を有する有機材料及び少なくとも一つのホール輸送性を持つ材料を有する光電変換素子において、該電子輸送性を有する有機材料のイオン化ポテンシャルが該ホール輸送性を持つ材料の最も高い準位にある電子を真空無限遠点まで取り出すのに必要なエネルギーよりも大きいことを特徴とする光電変換素子。
- 該ホール輸送性を持つ材料がホール輸送性を持つ有機材料であり、該真空無限遠点まで取り出すのに必要なエネルギーがイオン化ポテンシャルであることを特徴とする請求項2に記載の光電変換素子。
- 該電子輸送性を有する有機材料のイオン化ポテンシャルが6.0eVよりも大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光電変換素子。
- 該電子輸送性を有する有機材料および/またはホール輸送性材料が真空製膜により作成されたことを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の光電変換素子。
- 請求項1〜16のいずれかに記載の光電変換素子を用いて作成されたことを特徴とする撮像素子。
- 該光電変換素子が少なくとも一つの光電変換素子を持つSi基板上に作成されたことを特徴とする請求項17に記載の撮像素子。
- 請求項1〜16のいずれかに記載の光電変換素子を基板上に少なくとも二つ積層したことを特徴とする撮像素子。
- 請求項1〜16のいずれかに記載の光電変換素子を基板上に少なくとも三つ積層したことを特徴とする撮像素子。
- 該少なくとも3つの光電変換素子が青色光電変換素子、緑色光電変換素子、赤色光電変換素子からなることを特徴とする請求項20に記載の撮像素子。
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