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JP2005343119A - 被覆プラスチック物品の製造方法、被覆プラスチック物品および光硬化性コーティング液組成物 - Google Patents

被覆プラスチック物品の製造方法、被覆プラスチック物品および光硬化性コーティング液組成物 Download PDF

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JP2005343119A JP2004168358A JP2004168358A JP2005343119A JP 2005343119 A JP2005343119 A JP 2005343119A JP 2004168358 A JP2004168358 A JP 2004168358A JP 2004168358 A JP2004168358 A JP 2004168358A JP 2005343119 A JP2005343119 A JP 2005343119A
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hard coat
meth
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coated plastic
acrylate
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Nobuharu Okaseri
展治 岡芹
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SDC Technologies Asia Ltd
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SDC Technologies Asia Ltd
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Abstract

【課題】 耐擦傷性および密着性に優れた光硬化性ハードコート膜被覆プラスチック物品の製造方法、特に熱硬化性眼鏡用プラスチックレンズの製造方法を提供する。
【解決手段】 (A)分子内に少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物、(B)イオン系光重合開始剤、および(C)Si,Al,Sn,Sb,Ta,Ce,La,Fe,Zn,W,Zr,In,TiおよびGeから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物粒子を含有する光硬化性コーティング液をプラスチック基材の表面に塗布し、放射線照射により光硬化させて被覆プラスチック物品を製造する。
【選択図】 なし

Description

本発明は被覆プラスチック物品の製造方法、特にプラスチック眼鏡レンズのような透明樹脂基材の表面に耐擦傷性を付与するためのハードコート用被覆コーティング液を塗布、硬化させる被覆プラスチック物品の製造法、この製造方法によって得られる被覆プラスチック物品およびこの製造方法のための光硬化性コーティング液組成物に関する。
眼鏡用のレンズは、割れにくい、軽いなどの特徴から従来のガラスを使用したものからプラスチック化が進んでいる。しかしながら、プラスチック製のレンズは、割れにくい反面、表面に傷がつきやすいのでその表面にハードコート処理をするのが一般的になっている。
プラスチックレンズの材料として、ポリカーボネート(屈折率1.58 アッベ数30)などの熱可塑性樹脂と比較して、眼鏡レンズ用に開発された高屈折率の熱硬化性樹脂はアッベ数が高いなど、光学性能に優れており、好んで眼鏡用途に使われる。この高屈折率の熱硬化性樹脂としては、例えば、PPGのモノマー「CR-39」を用いたジエチレングリコールビスアリルカーボネート樹脂(屈折率1.50、アッベ数58)を挙げることができ、また、硫黄や芳香環を含むモノマーを用いることにより、さらに高い屈折率のレンズが製造され、厚みの薄いレンズがメジャーになっている。例えば日本油脂(株)製のフマル酸エステル樹脂モノマー「NK-55」を用いたレンズ(屈折率1.55、アッベ数40)、三井化学(株)製のチオウレタン樹脂モノマー「MR-6」を用いたレンズ(屈折率1.60、アッベ数36)、同じく「MR-7」を用いたレンズ(屈折率1.66、アッベ数32)などを挙げることができる。
樹脂レンズ基材へのハードコートは、一般的に金属酸化物とシリコーン化合物を主成分とするハードコート液の塗布および加熱硬化処理により行なっている。そして高屈折率樹脂レンズ向けには、ハードコート膜の屈折率を基材の屈折率にできるだけ近づけて干渉縞が目立たないようにするために、チタンやジルコニウム、スズなどの屈折率の高い金属酸化物を含有するコーティング液を用いてハードコート処理を行なっている。(例えば、特許文献1)
しかしながら、上記のハードコートは、加熱硬化のための硬化に長時間かかる、大規模な設備を必要とする、加熱の際にレンズ特に高屈折率の薄いレンズが変形しやすく製造時の歩留まりの低下原因となるという問題がある。これらの問題を解決して小規模な設備で短時間硬化が可能なハードコートとして、紫外線硬化可能な樹脂と光重合開始剤を主成分とするコーティング液を低温硬化する製造方法が開示されている。例えば特許文献2には、ペンタエリスリトールトリアクリレートのような多官能アクリレート、酸化アンチモンのような金属酸化物微粒子および1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンのような光重合開始剤を含有する組成物を樹脂基材表面に塗布し、光照射により低温硬化してハードコート膜被覆樹脂物品を得ることが記載されている。
特開平8−48940号公報 特開平8−179123号公報
しかし、上記のハードコート膜は光硬化時の硬化収縮が大きく、特に熱硬化性樹脂を基材とした場合密着性が劣り、耐湿試験後に膜剥がれが生じるなどの不具合が生じやすく、熱硬化性のハードコート膜に比較して実用性に劣る。従って熱硬化レンズ向けに屈折率調整が可能で、密着性及び耐擦傷性に優れた光硬化性ハードコート膜が求められている。
本発明の課題は、耐擦傷性および密着性に優れた光硬化性ハードコート膜被覆プラスチック物品の製造方法、特に眼鏡用熱硬化性樹脂プラスチックレンズの製造方法、この製造方法によって得られる被覆プラスチック物品およびこの製造方法のための光硬化性コーティング液組成物を提供することである。
すなわち本発明は、(A)分子内に少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物、(B)イオン系光重合開始剤、および(C)Si,Al,Sn,Sb,Ta,Ce,La,Fe,Zn,W,Zr,In,TiおよびGeから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物粒子を含有する光硬化性コーティング液をプラスチック基材の表面に塗布し、放射線照射により光硬化させる被覆プラスチック物品の製造方法である。
本発明におけるハードコート液は(A)分子内に少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物、(B)イオン系光重合開始剤、および(C)Si,Al,Sn,Sb,Ta,Ce,La,Fe,Zn,W,Zr,In,TiおよびGeから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物粒子を含有する。以下各成分について説明する。
(A)成分である分子内に少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えば(メタ)アクリル酸エステルモノマー、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート、共重合系アクリレートを挙げることができる。なお本明細書において、アクリロイル基又はメタクリロイル基を(メタ)アクリロイル基と、アクリレート又はメタクリレートを(メタ)アクリレートと、アクリル酸又はメタクリル酸を(メタ)アクリル酸という。
ポリ(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトレエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコーリジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ(ブタンジオール)ジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリイソプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートおよびポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートのようなジ(メタ)アクリレート類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノヒドロキシトリアクリレート及びトリメチロールプロパントリエトキシトリアクリレートのようなトリアクリレート類;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びジ‐トリメチロールプロパンテトラアクリレートの如きテトラ(メタ)アクリレート類;並びにペンタエリスリトール(モノヒドロキシ)ペンタアクリレートのようなペンタアクリレート類を挙げることができる。これらは、1種または2種類以上一緒に用いられる。3官能以上のアクリレート(トリアクリレート、テトラアクリレート)のものを用いると、一般的にハードコート膜の硬度が向上するが、ハードコート液の粘度が上昇し、またハードコート膜にクラックが入りやすくなったりする。膜の機能および作業性等を考慮して上記化合物を単体もしくは複数で用いられる。
ウレタン(メタ)アクリレートとは主鎖となるポリオール、イソシアネート部位および(メタ)アクリレート部位からなる化合物である。主鎖としては、例えばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、イソシアネート部位としてはトルエンジイソシアネート、モノメリック4,4’ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリック4,4’ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン4,4’ジイソシアネートなどが挙げられる。これらとしては下記の市販品を利用することができる。共栄社化学(株)製のAH−600、AT−600、UA−306H、AI−600、UA−101TUA−101I、UA−306T、UA−306I;サンノプコ(株)製のフォトマー6008、フォトマー6010、フォトマー6019、フォトマー6022、フォトマー6060;東亞合成(株)製のアロニックスM−1100、アロニックスM−1200、アロニックスM−1210、アロニックスM−1310アロニックス、M−1600;根上工業(株)製のアートレジンUN−3320HA、アートレジンUN−3320HB、アートレジンUN−3320HC、アートレジンUN−3320HS;日本化薬(株)製のKAYARAD UX−2201、KAYARAD UX−2301、KAYARAD UX−3204、KAYARAD UX−3301、KAYARAD UX−4101、KAYARAD UX−6101、KAYARAD UX−7101、KAYARAD UX−8101;ダイセル・ユーシービー(株)より販売されているEbecryl230、Ebecryl244、Ebecryl245、Ebecryl270、Ebecryl280、Ebecryl284、Ebecryl285、Ebecryl4830、Ebecryl4835、Ebecryl4858、Ebecryl4883、Ebecryl8402、Ebecryl8804、Ebecryl8807、Ebecryl8803、Ebecryl8807、Ebecryl8803、Ebecryl8800、Ebecryl8800−20R、Ebecryl254、Ebecryl264、Ebecryl265、Ebecryl294/35HD、Ebecryl1259、Ebecryl1264、Ebecryl4866、Ebecryl9240、Ebecryl8210、Ebecryl、Ebecryl1290、Ebecryl1290K、Ebecryl5129、Ebecryl2000、Ebecryl2001、Ebecryl2002、Ebecryl2100、EbecrylKRM7222、EbecrylKRM7735、Ebecryl4842、Ebecryl210、Ebecryl215、Ebecryl4827、Ebecryl4849、Ebecryl6700、Ebecryl6700−20T、Ebecryl204、Ebecryl205、Ebecryl6602、Ebecryl220、Ebecryl4450など。
上記ウレタンアクリレートは、黄変型と無黄変型があるが、透明性を特に問われる場合には無黄変型の方が好ましいが、膜の硬度や密着性などの機能のバランスを考慮して黄変型の方が好ましいと思われる場合には黄変型のものを用いても差し支えない。
ポリエステル(メタ)アクリレートは、末端に水酸基がついた、ポリエステルポリオールと(メタ)アクリル酸のエステル化化合物である。これらとしては下記の市販品を利用することができる。 東亞合成化学工業(株)製のアロニックスM−7100、アロニックスM−8030、アロニックスM−8060やダイセル・ユーシービー(株)より販売されているEbecryl770、EbecrylIRR467、Ebecryl81、Ebecryl84、Ebecryl83、Ebecryl80、Ebecryl657、Ebecryl800、Ebecryl805、Ebecryl808、Ebecryl810、Ebecryl812、Ebecryl1657、Ebecryl1810、EbecrylIRR302、Ebecryl450、Ebecryl670、Ebecryl830、Ebecryl835、Ebecryl870、Ebecryl1830、Ebecryl1870、Ebecryl2870、EbecrylIRR267、Ebecryl813、EbecrylIRR483、Ebecryl811など。
エポキシ(メタ)アクリレートは、例えばポリエステルポリオールやポリエーテルポリオール類などのポリグリシジルエーテルと、(メタ)アクリル酸との反応で得られる化合物である。これらとしては下記の市販品を利用することができる。共栄社化学(株)製のエポキシエステル40EM、エポキシエステル70PA、エポキシエステル200PA、エポキシエステル200PA、エポキシエステル80MFA、エポキシエステル3002M、エポキシエステル3002A、エポキシエステル1600A、エポキシエステル3000M、エポキシエステル3000A、エポキシエステル200EA、エポキシエステル400EA、ダイセル・ユーシービー(株)より販売されているEbecryl600、Ebecryl601、Ebecryl604、Ebecryl605、Ebecryl607、Ebecryl608、Ebecryl609、Ebecryl600/25TO、Ebecryl616、Ebecryl645、Ebecryl648、Ebecryl860、Ebecryl1606、Ebecryl1608、Ebecryl1629、Ebecryl1940、Ebecryl2958、Ebecryl2959、Ebecryl3404、Ebecryl3411、Ebecryl3412、Ebecryl3415、Ebecryl3502、Ebecryl3600、Ebecryl3603、Ebecryl3604、Ebecryl3605、Ebecryl3608、Ebecryl3700、Ebecryl3700−20H、Ebecryl3700−20T、Ebecryl3700−25R、Ebecryl3701、Ebecryl3701−20T、Ebecryl3703、Ebecryl3702、Ebecryl3708、EbecrylRDX63182、Ebecryl6040、EbecrylIRR419など。
また、上記化合物は(メタ)アクリル酸とポリオールのエステル化合物として表すことができるが、皮膚刺激値の低減等を目的として(メタ)アクリル酸部位がダイマー酸やトリマー酸等のアクリル酸オリゴマーになったポリオールポリアクリル酸オリゴマーエステルを用いても差し支えない。
本発明における(B)成分であるイオン系光重合開始剤としてはカチオン系光重合開始剤またはアニオン系光重合開始剤が用いられる。カチオン系光重合開始剤としては、例えばアリールスルホニウム塩、アリールヨードニウム塩、ジアゾニウム塩およびメタロセン誘導体を挙げることができる。
本発明におけるアリールスルホニウム塩は、アリール基と3価の硫黄カチオンとの結合を少なくとも1個有するカチオン部、及びアニオン部からなる塩である。上記のアリール基としては、例えばフェニル基、トリル基、アニシル基、イソプロピルフェニル基、ブチルフェニル基、アルキルフェニル基、アルケニルフェニル基、アルカニルフェニル基などが挙げられる。上記アリール基は芳香族が2個以上縮環した例えばナフタレン、アントラセンなどを含んでいてもよい。また、これらの芳香環は酸素、窒素、硫黄、セレン、テルル、リンなどを含んだ複素環でもよい。アリールスルホニウム塩としてアリール基を1個有するものまたはアリール基を2個以上有するもののいずれも用いられるが、溶解度・反応性・使用する照射光源の波長などにより適宜選ばれる。
アリールスルホニウム塩の対イオンとしては、例えば、BF4 -、PF6 -、SbF6 -、ClO4 -、BrO4 -、IO4 -、ClO3 -、BrO3 -、IO3 -、ClO2 -、BrO2 -、IO2 -、ClO-、BrO-、IO-、Cl-、Br-、I- 等が挙げられる。
上記アリールスルホニウム塩としては、例えば4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−クロロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−メチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−(α−ヒドロキシエトキシ)フェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−メチル−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(3−メチル−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−フルオロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、フルオロフルオロ4−(2,3,5,6−テトラメチル−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2,6−ジクロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2,6−ジメチル−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2,3−ジメチル−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−メチル−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−クロロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(3−メチル−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−クロロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−フルオロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−クロロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、フルオロ4−(2,3,5,6−テトラメチル−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−クロロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2,6−ジクロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−クロロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2,6−ジメチル−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−クロロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2,3−ジメチル−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−クロロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−アセチルフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−(4−メチルベンゾイル)フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−(4−メトキシベンゾイル)フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−ドデカノイルフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−アセチルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−(4−メチルベンゾイル)フェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−(4−メトキシベンゾイル)フェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−ドデカノイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−アセチルフェニルチオ)フェニルビス(4−クロロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−(4−メチルベンゾイル)フェニルチオ)フェニルビス(4−クロロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニルチオ)フェニルビス(4−クロロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−(4−メトキシベンゾイル)フェニルチオ)フェニルビス(4−クロロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−ドデカノイルフェニルチオ)フェニルビス(4−クロロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムパークロレート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムテトラフルオロボレート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムパークロレート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムp−トルエンスルフォネート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムカンファースルフォネート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムノナフルオロブタンスルフォネート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−クロロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−クロロフェニル)スルホニウムテトラフルオロボレート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−クロロフェニル)スルホニウムパークロレート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−クロロフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネートなどが挙げられる。
上記アリールスルホニウム塩として下記の市販品を利用することができる。ユニオンカーバーイド株式会社製「CYRACURE」UVI−6950、UVI−6970、UVI−6974、UVI−6990、旭電化工業株式会社製「アデカオプトマー」SP−150、SP−152、SP−170、SP−172、三新化成工業株式会社製「サンエイドSI−60L」、和光純薬工業製「WPAG−281」、「WPAG−336」、「WPAG−367」など。
本発明におけるアリールヨードニウム塩は、アリール基と2価のヨウ素カチオンの結合を少なくとも1個有するカチオン部、及びアニオン部からなる塩である。上記のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、アニシル基、アルキルフェニル基、アルケニルフェニル基、アルカニルフェニル基などが挙げられる。上記アリール基は芳香族が2個以上縮環した例えばナフタレン、アントラセンなどを含んでいてもよい。また、これらの芳香環は酸素、窒素、硫黄、セレン、テルル、リンなどを含んだ複素環でもよい。アリールヨードニウム塩としてアリール基を1個有するものまたはアリール基を2個以上有するもののいずれも用いられるが、溶解度・反応性・使用する照射光源の波長などにより適宜選ばれる。
アリールヨードニウム塩の対イオンとしては、例えば、BF4 -、PF6 -、SbF6 -、ClO4 -、BrO4 -、IO4 -、ClO3 -、BrO3 -、IO3 -、ClO2 -、BrO2 -、IO2 -、ClO-、BrO-、IO-、Cl-、Br-、I- 等が挙げられる。
上記アリールヨードニウム塩としては例えばジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジ(4−ノニルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。アリールヨードニウム塩として下記の市販品を利用することができる。チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製「IRGACURE250」、和光純薬工業「WPI−113」、東洋合成工業「DTBPI−PFBS」など。
通常は光硬化性コーティング液中にアリールヨードニウム塩を添加するが、光硬化性コーティング液の系内でアリールヨードニウム塩を発生させてもよい。
本発明におけるジアゾニウム塩は分子内にC=N+=N-結合を含む塩である。その他の置換基は、溶解度、反応性、使用する光源の波長などによりなどにより最適なものを選択する。ジアゾニウム塩の構造としては、例えば、BF4 -、PF6 -、SbF6 -、ClO4 -、BrO4 -、IO4 -、ClO3 -、BrO3 -、IO3 -、ClO2 -、BrO2 -、IO2 -、ClO-、BrO-、IO-、Cl-、Br-、I- 等を対イオンとして含んでもよく、また、分子内にカチオン部とアニオン部が共存するベタイン構造となっていてもよい。このカチオン部として、例えば2,5−ジエトキシ−4−(p−トルイルメルカプト)ベンゼン、2,4−ジクロロベンゼン、D−ニトロベンゼン、p−クロロベンゼン、p−(N モルホリノ)ベンゼン、2,5−ジクロロベンゼン、o−ニトロベンゼンを挙げることができ、そしてアニオン部として、例えばBF4 -、FeCl4 -、PF6 -、SbF6 -等を挙げることができる。上記ジアゾニウム塩として下記の市販品を利用することができる。和光純薬工業のWPAG-145、WPAG-170、WPAG-199、およびみどり化学工業のDAM-101、DAM-102、等。
本発明におけるメタロセン誘導体は中心部の金属にシクロペンタジエニル骨格を持つアニオンが少なくとも1個配位した構造を持つ化合物である。中心部の金属としては、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au等が挙げられる。メタロセン誘導体の市販品としては、例えばチバ・スペシャリティ・ケミカルズ製「IRGACURE261」などが挙げられる。
本発明におけるアニオン系光重合開始剤としては、例えばコバルトアミン系錯体、o-ニトロベンジルアルコールカルバミン酸エステル、オキシムエステル等が挙げられる。
上記のイオン系光重合開始剤の中では、ハードコート膜の黄変が少ないので、アリールスルホニウム塩、アリールヨードニウム塩が好ましく用いられる。
本発明におけるハードコート液の(C)成分は、ハードコート膜の硬度を高くして膜のクラックの発生を防止する成分であり、Si,Al,Sn,Sb,Ta,Ce,La,Fe,Zn,W,Zr,In,TiおよびGeから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物粒子である。これらの金属酸化物としては、例えばSiO,Al,SnO,Sb,Ta,CeO,La,Fe,ZnO,WO,ZrO,In,TiO、GeOなどを挙げることができる。(C)成分はこれらの金属酸化物微粒子の単体もしくはこれらの混合物または2種類以上からなる複合酸化物微粒子もしくはこれらの混合物であってもよい。金属酸化物の微粒子としては1〜100nmの粒径を有するものが好ましく用いられる。
複合酸化物微粒子として、チタンとケイ素の複合酸化物微粒子(TiO2・SiO2)、チタンとセリウムとケイ素の複合酸化物微粒子(TiO2・CeO2・SiO2)、チタンと鉄とケイ素の複合酸化物微粒子(TiO2・Fe2O3・SiO2)、チタンとジルコニウムとケイ素の複合酸化物微粒子(TiO2・ZrO2・SiO2)、チタンとアンチモンとケイ素の複合酸化物微粒子(Sb2O3・ZrO2・SiO2)、チタンとアルミニウムとケイ素の複合酸化物微粒子(TiO2・Al2O3・SiO2)などを挙げることができる。これらの複合酸化物微粒子中にSiO2成分が5モル%以上(モル比 金属:SiO=9.5:0.5 以上)含まれていることが好ましい。
前記金属酸化物微粒子は固形分が10〜50質量%になるように溶媒に分散させて使用されることが好ましい。この溶媒への分散性を高めるために有機シラン化合物で金属酸化物微粒子表面を改質してもよい。有機シラン化合物の添加量は微粒子質量に対して0〜20質量%である。表面改質処理は、加水分解させずに、または加水分解した有機シラン化合物を金属酸化物微粒子と混合し、その後に加熱または乾燥させることにより行われる。
表面改質に用いられる有機シラン化合物の具体例は次の(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)などが挙げられる。
(ア)R3SiX(Rはアルキル基、フェニル基、ビニル基、メタクリロキシ基、メルカプト基、アミノ基、エポキシ基を有する有機基、Xは加水分解可能な基)で表される単官能性シラン);
例えば、トリメチルメトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリエチルエトキシシラン、トリフェニルメトキシシラン、ジフェニルメチルメトキシシラン、フェニルジメチルメトキシシラン、フェニルジメチルエトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、γ-アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルジメチルエトキシシラン、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルジメチルメトキシシラン、γ-アミノプロピルジメチルメトキシシラン、γ-アミノプロピルジメチルエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルジメトキシエトキシシラン、β-(3.4-エポキシシクロヘキシル)エチルジメチルメトキシシランである。
(イ)R2SiX2で表される二官能性シラン;
例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、γ-アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルジメチルジメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメトキシジエトキシシラン、β-(3.4-エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシランである。
(ウ)RSiX3で表される三官能性シラン;
例えば、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル(β-メトキシエトキシ)シラン、γ-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β-(3.4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランである。
(エ)SiX4 で表される四官能性シラン;
例えば、テトラエチルオルソシリケート、テトラメチルオルトシリケート、テトラn-ブチルオルトシリケートである。
金属酸化物微粒子の分散溶媒としては 水;飽和脂肪族アルコール類、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n-ブタノール、2-ブタノール;セロソルブ類、例えばメチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ;プロピレングリコール誘導体類、例えばプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルアセテート;エステル類、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル;エーテル類、例えばジエチルエーテル、メチルイソブチルエーテル;ケトン類、例えばアセトン、メチルイソブチルケトン;芳香族類、例えばキシレン、トルエン;その他有機溶媒、例えばエチレングリコール、テトラヒドロフラン、N,N,-ジメチルホルムアミド、ジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素などが用いられる。
SiO微粒子の市販品としては、例えばNalco1057(Nalco社製、平均粒径20nm、固形分30%、プロポキシエタノール分散液)、スノーテックスO−40(日産化学(株)製、平均粒径20nm、固形分40%の水分散液)、IPA−ST(日産化学(株)製、平均粒径20nm、固形分30%のイソプロピルアルコール分散液)等を挙げることができる。
Al微粒子の市販品としては、例えば日産化学工業(株)製 水分散品:アルミナゾル−100、−200、−520;住友大阪セメント(株)製 イソプロパノール分散品:AS−150I;住友大阪セメント(株)製 トルエン分散品:AS−150T等を挙げることができる。
SnO微粒子の市販品としては、例えば石原産業(株)製 アンチモンドープ酸化スズの水分散ゾル:SN−100Dを挙げることができる。CeO微粒子の市販品としては、例えば多木化学(株)製 酸化セリウム水分散液:ニードラールを挙げることができる。ZrO微粒子の市販品としては、例えばとしては、住友大阪セメント(株)製 ジルコニアのトルエン分散品:HXU−110JCを挙げることができる。酸化チタン、酸化インジウム、および酸化亜鉛の各微粒子の市販品としては、例えばシーアイ化成(株)製 粉末及び溶剤分散品:ナノテックを挙げることができる。
本発明に使用されるハードコート液は、(A)成分を総固形分に対する固形分で表して10〜99.4重量%、前記(B)成分を(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計に対して0.1〜20重量%、より好ましくは0.2〜10重量部、および前記(C)成分を総固形分に対して0.5〜70重量%、より好ましくは3〜60重量部それぞれ含有する。(B)成分が少なすぎると硬化不足となり密着性や膜硬度が不十分となり、逆に多すぎると主成分が少なくなりすぎて充分な膜硬度が得られなくなる。(C)成分が少なすぎると、ハードコート膜の硬度が不足したり、ハードコート膜の硬化収縮が大きすぎてハードコート膜が白化したりクラックが発生しやすくなる。また、多すぎると、反応活性部位と基材との接触部位が少なくなり、密着性が低下する。
ハードコート膜の屈折率と基材樹脂の屈折率との差が大きい場合に干渉縞が目視しやすくなるので、この屈折率差をできるだけ小さくなるようにして干渉縞が目立たなくするためにも、基材樹脂の種類に応じて上記(C)成分の種類、含有量を調整してハードコート膜の屈折率を制御することが好ましい。ハードコート膜の屈折率を低下させたいときにはSiの酸化物微粒子またはこれを主成分とする複合金属酸化物微粒子を用いるのが好ましい。膜の屈折率を上昇させたいときには、Ti、Zr、Hf、V、Ce、Fe、Zn、Sbから選ばれる少なくとも1種の金属酸化物微粒子またはこれを主成分とする複合酸化物微粒子を用いるのが好ましい。
本発明のハードコート液は、好ましくは、上記(A)、(B)および(C)成分を所定量で含む液体媒体中分散液として調製される。ハードコート液は、固形分濃度が例えば2〜50重量%に調整されて好ましく用いられる。液体媒体はハードコート液の粘度およびハードコート膜の膜厚を調整するためなどに使用される。上記液体媒体としては、水、アルコール系、もしくは他の有機溶媒および単官能モノマーが用いられる。有機溶媒としては例えば以下の飽和脂肪族アルコール類、セロソルブ類、プロピレングリコール誘導体類、エステル類、エーテル類、ケトン類、芳香族類、その他の溶媒を挙げることができる。
(ア)飽和脂肪族アルコール類の例
メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n-ブタノール、2-ブタノール
(イ)セロソルブ類の例
メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ
(ウ)プロピレングリコール誘導体類の例
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルアセテート
(エ)エステル類の例
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル
(オ)エーテル類の例
ジエチルエーテル、メチルイソブチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン
(カ)ケトン類の例
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
(キ)芳香族類の例
ベンゼン、キシレン、トルエン、ニトロベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン
(ク)その他の例
エチレングリコール、N,N,-ジメチルホルムアミド、ジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、アセトニトリルなど
上記溶媒の中では、(B)成分であるイオン系光重合開始剤の溶解性と、安全性、揮発性を考慮すると、飽和脂肪族アルコール系を使用するのが好ましい。
基材として例えばポリカーボネートなどの熱可塑性のものが使用される場合は、ケトン系やハロゲン系の溶媒を用いると、基材を侵して白化などの不具合を生じやすいので、基材によって溶媒を選択する際に注意することが好ましい。
単官能モノマーは主にハードコート液の粘度調整のために用いられる。単官能モノマーは溶媒と異なり硬化時に反応して、最終のハードコート膜に残留しない。従ってハードコート膜の耐水性や耐溶剤性をさらに向上させたいときには、単官能モノマーは希釈用の化合物として溶媒よりも好ましく用いられる。また単官能モノマーは揮発性が低いので、揮発性有機化合物(VOC)低減を目的とする場合に好ましく使用される。さらに、ハードコート膜の硬化収縮が大きく、膜にクラックが入りやすいときには、単官能モノマーは好ましく使われる。しかし単官能モノマーはハードコート膜の硬度を低下させる傾向があるので、注意することが好ましい。
単官能モノマーとしては以下のような、(メタ)アクリレート類、エポキシ基を有する化合物、ビニル基を有する化合物、エピスルフィド基を有する化合物、チオール基を有する化合物、アリル基を有する化合物が挙げられる。
(1)(メタ)アクリレート類の例;
(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等
(2)エポキシ基を有する化合物の例;
アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、エトキシフェニルグリシジルエーテル、ジエトキシフェニルグリシジルエーテル、トリエトキシフェニルグリシジルエーテル、テトラエトキシフェニルグリシジルエーテル、ペンタエトキシフェニルグリシジルエーテル、t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ラウリルアルコールEO付加体グリシジルエーテル、ステアリルアルコールグリシジルエーテル、ステアリルアルコールEO付加体グリシジルエーテル、ラウリルアルコールグリシジルエーテル、オレイルアルコールグリシジルエーテル、オレイルアルコールEO付加体グリシジルエーテル等
(3)ビニル基を有する化合物の例;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル
(4)エピスルフィド基を有する化合物の例;
エポキシ基を有する化合物の例にあげたエポキシの酸素原子が硫黄原子に変わったもの
(5)チオール基を有する化合物の例;
チオリンゴ酸、2−メルカプトナフタレン、ステアリルメルカプタン、2−メルカプトエチルオクタン酸エステル、チオサリチル酸、4−メルカプトピリジン、4−メルカプトフェノール、p−t−ブチルチオフェノール、o−チオクレゾール、2、4−ジメチルチオフェノール2−メルカプトプロピオン酸、ジメチルアミノエタンチオール塩酸塩、βーメルカプトイソ酪酸、フェニルチオエタンチオール、6−メルカプトヘキシル酸メチル等
(6)アリル基を有する化合物の例;
塩化アリル、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、臭化アリル、ヨウ化アリルなど
本発明のハードコート液は、上記(A)、(B)、(C)成分および液体媒体の外に
、下記に詳述するように、カチオン系の光重合開始剤によって反応可能部位を少なくとも2個持つ化合物、ラジカル系の光重合開始剤、光重合促進剤、レベリング剤、および紫外線吸収剤・紫外線安定剤等を含有することができる。
(1)カチオン系の光重合開始剤によって反応可能な部位である官能基を少なくとも2個有する化合物;上記の官能基は例えばエポキシ基、ビニル基、エピスルフィド基、チオール基またはアリル基である。上記化合物の分子内にある複数の官能基は同種でもよく互いに異なる種類であってもよい。この化合物は(A)成分に対して50重量%以下でハードコート液に含有させることができる。
エポキシ基を少なくとも2個有する化合物は例えばハードコート膜の親水性を高め、洗浄性や染色性を向上したいときに用いられる。この化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルのようなグリシジルエーテル、ビス−(3、4−エポキシシクロヘキシル)アジペートのような脂環式ポリエポキシドおよび一般的なエポキシ樹脂等を挙げることができる。市販品として、旭電化工業(株)製 商品名:「アデカレジン」、ジャパンエポキシレジン(株)製 商品名:「エピコート」、「エピレッツ」などを挙げることができる。
ビニル基を少なくとも2個有する化合物は例えばチオール基を含む化合物と併用して、エン‐チオール反応をさせたいときに用いられる。ビニル基を少なくとも2個有する化合物としては、例えば、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル等のジビニルエーテル類を挙げることができる。
エピスルフィド基を少なくとも2個有する化合物は例えば(C)成分の金属酸化物のみではハードコート膜の屈折率を充分に高くすることができず更に屈折率を高くしたいときに用いられる。この化合物としては、例えば、1、2、6、7−ジエピチオ−4−チアヘプタン、2−(2−β-エピチオプロピルチオ)-1,3-ビス(β-エピチオプロピルチオ)プロパン等を挙げることができる。
チオール基を少なくとも2個有する化合物は例えば上記エピスルフィド基を少なくとも2個有する化合物と同様にハードコート膜の屈折率を更に高くしたいときに用いられる。チオール基を少なくとも2個有する化合物は例えばビニル基、アリル基または(メタ)アクリロイルオキシ基を含む化合物と併用して、エン‐チオール反応を起こさせる。チオール基を少なくとも2個有する化合物としては、例えば、ジメルカプトエチルスルフィド、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)、4-メルカプトメチル-3,6-ジチオ-1,8-オクタンジチオール等を挙げることができる。
アリル基を少なくとも2個有する化合物は例えばチオール基を含む化合物と併用して、エン‐チオール反応をさせたい時に用いられる。アリル基を少なくとも2個有する化合物としては、例えば、1、1、2、2-テトラアリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、1,6-ヘキサンジオールジビニルエーテル等のポリアリルエーテル類を挙げることができる。
(2)ラジカル系の光重合開始剤
(B)成分のイオン系光重合開始剤は、ハードコート膜の表面硬化に優れている。しかしラジカル系光重合開始剤を(B)成分と併用することによりハードコート膜の表面硬化だけでなく内部硬化に優れた膜を作ることができる。また膜の耐候性等の機能を向上させることができる。ラジカル系の光重合開始剤としては、例えばαーヒドロキシケトン、αーアミノケトン、アシルフォスフィンオキサイド、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、チオキサントン、アントラキノン等を挙げることができ、(B)成分に対して重量比で20%〜5倍の範囲でハードコート液に含有させることができる。
α−ヒドロキシケトンの市販品としては、例えばチバ・スペシャリティ・ケミカルズ製イルガキュア184、ダロキュア1173、イルガキュア500、イルガキュア1000、イルガキュア2959などを挙げることができる。αーアミノケトンの市販品としては、例えばチバ・スペシャリティ・ケミカルズ製イルガキュア907、イルガキュア369などを挙げることができる。アシルフォスフィンオキサイドの市販品としては、例えばチバ・スペシャリティ・ケミカルズ製イルガキュア1700、イルガキュア149、イルガキュア1800、イルガキュア1850、イルガキュア819などを挙げることができる。ベンジルジメチルケタールの市販品としては、例えばチバ・スペシャリティ・ケミカルズ製イルガキュア651を挙げることができる。ベンゾフェノンの市販品としては、例えば日本化薬株式会社製KAYACURE BP−100、KAYACURE BMS、KAYACURE BTC、KAYACURE ABQなどを挙げることができる。チオキサントンの市販品としては、例えば日本化薬株式会社製KAYACURE DETX−S、KAYACURE CTX、などを挙げることができる。アントラキノンの市販品としては、例えば日本化薬株式会社製KAYACURE 2−EAQなどを挙げることができる。
(3)光重合促進剤
(B)成分のみまたは(B)成分とラジカル系光重合開始剤の併用ではハードコート膜の硬化が充分でないときに光重合促進剤が用いられる。光重合促進剤としては、市販品、例えば、日本化薬株式会社製KAYACURE DMBI、KAYACURE EPAなど挙げることができる。光重合促進剤は、(B)成分の量、またはラジカル系光重合開始剤を使用する場合には(B)成分とラジカル系光重合開始剤の合計量に対して、好ましくは2〜100重量%の範囲内で用いられる。
(4)レベリング剤
ハードコート膜の外観、表面すべり性能、防汚性能等を発揮するために、フッ素系、シリコーン系、ハイドロカーボン系等のレベリング剤が使用される。レベリング剤はコーティング液の液量に対して、0.01%〜20%の割合で好ましく用いられる。
フッ素系レベリング剤の市販品としては、例えば大日本インキ株式会社製「メガファック」、住友スリーエム株式会社製「フローラッド」、デュポン株式会社製「Zonyl」、ネオス株式会社製「フタージェント」、旭硝子株式会社製「サーフロン」、ダイキン工業株式会社製「ゼッフル」などが挙げられる。
シリコーン系レベリング剤の市販品としては、例えば日本ユニカー株式会社製「NUCシリコーン」、ダウコーニング社製「ペインタッド」、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製「SH」「SB」などを挙げることができる。
ハイドロカーボン系レベリング剤の市販品としては、例えば大信化学(株)製「サーフィノール」、共栄社化学製「ポリフロー」、旭電化工業製「アデカノール」、「アデカトール」などを挙げることができる。
(5)紫外線吸収剤、紫外線安定剤
塗膜の耐候性向上、黄変防止等の目的で紫外線吸収剤、紫外線安定剤が使用される。紫外線吸収剤、紫外線安定剤としてはサリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、ヒンダードアミン系などを挙げることができる。
サリチル酸系紫外線吸収剤としては、例えばフェニルサリシレート、p−t−ブチルフェリルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート等を挙げることができる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば2、4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシー4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシー4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシー4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2、2‘−ジヒドロキシー4−メトキシベンゾフェノン、2、2’−ジヒドロキシー4、4‘−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシー4−メトキシー5−スルホベンゾフェノン、ビス(2−メトキシー4−ヒドロキシー5−ベンゾイルフェニル)メタン等を挙げることができる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば2−(2’−ヒドロキシー5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシー5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシー3’、5’−ジt−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシー3’、5’−ジt−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシー3’、5’−ジt−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシー3’、5’−ジt−アミノフェニル)ベンゾトリアゾール、2−{2’−ヒドロキシー3、5’−ジt−アミノフェニル}ベンゾトリアゾール、2−{2’−ヒドロキシー3’−(3’、4’、5’、6’)テトラヒドロフタルイミドメチル}−5’−メチルフェニル}ベンゾトリアゾール、2、2−メチレンビス{4−(1、1、3、3、−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾールー2−イル)フェノール}、2(2‘−ヒドロキシー5’−メタアクリロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等を挙げることができる。
シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、例えば2−エチルヘキシルー2−シアノー3、3’−ジフェニルアクリレート、エチルー2−シアノー3、3’−ジフェニルアクリレート等を挙げることができる。
ヒンダードアミン系紫外線安定剤としては、例えばニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、{2、2’−チオビス(4−t−オクチルフェノラート)}−n−ブチルアミンニッケル、ニッケルコンプレックスー3、5−ジt−ブチルー4−ヒドロキシベンジル、リン酸モノエチレート、ニッケルジブチルジチオカーバメート、ヒンダードアミン等を挙げることができる。
ハードコート液はプラスチック基材の表面、例えば1〜5mm厚みの透明樹脂レンズ基材の片側表面または両表面に塗布する。塗布は、例えばディップコート法、フローコート法、スプレーコート法、グラビアコート法、バーコート法、スピンコート法、、ロールコート法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、はけ塗り法等により行うことができる。塗布は、硬化後の膜厚が0.05−10μm、好ましくは1.0〜10μmとなるような厚みで実施することが好ましい。0.05μmより小さいと膜の硬度が十分でなく、一方10μmより大きいと白化、可とう性の低下などの原因になる。
塗布後、紫外線、電子ビームのような放射線(活性エネルギー線)を照射することにより硬化したハードコート膜が形成される。紫外線照射には高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯等の各種紫外線ランプ、レーザ光等を用いることができる。紫外線の照射条件は、例えば、波長が200〜400nm程度で、照度が数10〜100mW/cm2(波長365nm)程度の紫外線を総紫外線照射エネルギーが300〜3000(mJ/cm2)になるように数秒〜30分間照射させる。光照射の際にオゾンが発生して塗布膜の硬化反応が阻害されることを防止するためにオゾン除去装置を設けることができる。
ハードコート膜の密着性等を向上させるために、プラスチック基材を例えば30〜100℃に加熱した後に塗布、光照射を行ってもよい。その他に公知の前処理、例えば基材表面を予めアルカリ、酸または界面活性剤で処理したり、無機または有機微粒子で研磨処理したり、プラズマ処理したり、後述のプライマー処理を行ってもよい。更にハードコート液の塗布および光照射硬化の後に例えば30℃〜200℃に加熱してもよい。
前記プラスチック基材に対する記ハードコート膜の密着性、染色性、耐衝撃性、耐候性等をさらに高めるために、プラスチック基材表面とハードコート膜の間にプライマー層を設けることができる。このプライマー層としては例えば、下記式(1)
1nSi(R24-n (1)
ここで、R1はメタクリロキシ基、アクリロキシ基、ビニル基、アリル基、アミノ基から選ばれる官能基を有する有機官能基であり、R2はアルコキシル基、アセトキシル基及び塩素から選ばれる1種もしくは複数の加水分解基であり、nは1〜3の整数である、
で表される有機珪素化合物を含むプライマー層用処理液を、プラスチック基材表面に塗布し、乾燥することにより得られる。上記式(1)におけるR1としてアミノ基が好ましく用いられ、R1がアミノ基である珪素化合物とR1がビニル基である珪素化合物との混合物、およびR1がともにアミノ基である2種の珪素化合物の混合物が、更に付着性を高めるので、より好ましく用いられる。このプライマー層の好ましい厚みは2〜50nmである。プライマー層用処理液の溶媒としてはアルコール等の有機溶媒の他、水でもよい。プライマー層用処理液中の前記有機珪素化合物の濃度はプライマー層の厚みおよび塗布方法などによって決められるが、通常は0.2〜5重量%である。塗布方法は、ディッピング法、スプレー法、フローコート法、ロールコート法、スピンコート法などいずれでもよい。
本発明におけるハードコート膜の上に、単層または多層の反射防止膜を20nm〜1000nmの膜厚(2層以上の場合は合計膜厚)で形成させることができる。上記反射防止膜各層の組成としては、Si、Al、Sn、Nb、Sb、Ta、Ce、La、Fe、Zn、W、Zr、In、Ti等の金属の酸化物が好ましく用いられる。
反射防止膜の被覆法としては、化学的気相成長法(CVD法)、物理的気相成長法(PVD法)が挙げられる。CVD法としては、プラズマCVD法、PVD法としては真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法が挙げられる。
本発明においてプラスチック基材としては、熱硬化性チオウレタン樹脂、熱硬化性ウレタン樹脂、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート樹脂等の透明な熱硬化性樹脂、および熱可塑性の透明樹脂が用いられる。これらの中で熱硬化性チオウレタン樹脂、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート樹脂が好ましく用いられる。プラスチック基材としては、平板状、曲板状、フィルム状等の形状のものが使用される。
本発明における被覆プラスチック物品は、眼鏡レンズ、建築用透明樹脂板、携帯電話導光板、ディスプレイ(ノート型パソコン、モニター、PDP、PDAの最表面処理)、タッチパネルモニター、携帯電話窓、高光学特性が要求される部位、自動車用透明部品などに用いられる。
本発明の被覆プラスチック物品の製造方法においては、光硬化性コーティング液に含有させる光重合開始剤として酸素により硬化阻害を受けないイオン系の光重合開始剤を利用しているために、従来のこれまでのラジカル系の光重合開始剤を用いるよりも架橋密度が密となり、耐湿試験前、耐湿試験後両方とも硬度の優れたハードコート膜が得られる。また、金属酸化物を屈折率調整のためのフィラーおよび充填剤として用いることにより、高屈折率基材、低屈折率基材の両方に干渉縞が目視しにくいハードコート膜を提供することが可能になる。さらに、イオン系光重合開始剤、特にカチオン系光重合開始剤の高い反応性によりハードコート膜が基材表面と強固に化学結合または相互作用し、且つ硬化収縮が小さいために従来は密着性の得にくい熱硬化性樹脂の基材に対しても優れた密着性を得ることができる。本発明によれば、生産性が良く、耐湿性に優れ、耐擦傷性を有する屈折率調整の可能な保護被膜を提供できる。
以下に実施例をあげて本発明の実施の形態を具体的に説明する。
実施例および比較例で用いたプラスチック基材、ハードコート液の調製、ハードコート液の塗布および硬化、プライマー液の塗布および硬化、反射防止層の形成、評価方法等は次の通りである。
[プラスチック基材]
(A1)熱硬化性チオウレタン樹脂からなるプラスチック眼鏡レンズ基材。三井化学(株)製モノマー「MR−6」を用いて成型・熱硬化したもの(屈折率1.60、アッベ数36)。
(A2)熱硬化性チオウレタン樹脂からなるプラスチック眼鏡レンズ基材。三井化学(株)製モノマー「MR−7」を用いて成型・熱硬化したもの(屈折率1.66、アッベ数32)。
(A3)熱硬化性チオウレタン樹脂からなるプラスチック眼鏡レンズ基材。三井化学(株)製モノマー「MR−20」を用いて成型・熱硬化したもの(屈折率1.60、アッベ数43)。
(B)ジエチレングリコールビスアリルカーボネートからなるプラスチック眼鏡レンズ基材。PPG社製モノマー「CR−39」を用いて成型・熱硬化したもの(屈折率1.50、アッベ数58)。
[ハードコート液の調製]
ハードコート液1の調製
メタノール284g、メトキシプロパノール284gを攪拌子を備えたビーカーに入れ,激しく攪拌する。ウレタンアクリレート「KAYARAD UX−3204」(日本化薬(株)製)240gを徐々に加え,さらに酸化ケイ素微粒子(粒径10〜20nm)の30重量%メタノール分散液(以下ゾルAとする)170g、およびカチオン系光重合開始剤としてのアリールスルホニウム塩「アデカオプトマーSP−170」(旭電化工業(株)製、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、50重量%プロピレンカーボネート溶液)を18g入れ、激しく攪拌し、最後にシリコーン系レベリング剤「NUCシリコーンL−77」(日本ユニカー(株)製)の10%メトキシプロパノール溶液を4g加え,ハードコート液1を得た。このハードコート液の塗布硬化後の屈折率は1.49であった。
ハードコート液2の調製
メタノール186g、メトキシプロパノール186gを攪拌子を備えたビーカーに入れ,激しく攪拌する。ウレタンアクリレート「KAYARAD UX−3204」(日本化薬(株)製)156gを徐々に加え、酸化チタン、酸化鉄、酸化ケイ素の複合酸化物(モル比でTiO2:Fe23:SiO2=98:2:10)の30重量%メタノール分散溶液(以下ゾルBとする))450g、「アデカオプトマーSP−170」を18g入れ、激しく攪拌し、最後に「NUCシリコーンL−77」の10%メトキシプロパノール溶液を4g加え,ハードコート液2を得た。このハードコート液の塗布硬化後の屈折率は1.66であった。
ハードコート液3の調製
メタノール129.8g、メトキシプロパノール216.4g及びテトラヒドロフルフリルアクリレート(「ライトアクリレートTHF−A」(共栄社化学(株)製)86.5gを攪拌子を備えたビーカーに入れ、激しく攪拌する。1、6ヘキサンジオールジアクリレート(「ライトアクリレート1、6HX−A」、共栄社化学(株)製)66g及び「KAYARAD UX−3204」 120gをこれに徐々に加え、さらに酸化チタン、酸化アンチモン、酸化ケイ素の複合酸化物(モル比でTiO2:Sb23:SiO2=90:10:10)の30%メタノール分散溶液(以下ゾルCとする)350g、カチオン系光重合開始剤としてのアリールスルホニウム塩「サンエイドSI−60L」(三新化学工業(株)製、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート33重量%プロピレンカーボネート溶液)を27.3g入れ、激しく攪拌した。さらに、これに「NUCシリコーンL−77」の10%メトキシプロパノール溶液を4g加え,ハードコート液3を得た。このハードコート液の塗布硬化後の屈折率は1.59であった。
ハードコート液4の調製
メトキシプロパノール 459.2gおよびフェノキシジエチレングリコールアクリレート(「NKエステルAMP−20GY」、新中村化学工業(株)製)114.8gを攪拌子を備えたビーカーに入れ、激しく攪拌する。トリメチロールプロパントリアクリレート(「ライトアクリレートTMP−A」、共栄社化学(株)製)235.5gをこれに徐々に加え,さらにゾルA 170gおよびカチオン系光重合開始剤としてのアリールヨードニウム塩「IRGACURE250」(チバ・ケミカル・スペシャリティズ製、ヨードニウム、[4−(2−メチルプロピル)フェニル](4−メチルフェニルヘキサフルオロフォスフェイト)75重量%プロピレンカーボネート溶液)12gおよびラジカル系光重合開始剤としてのα−ヒドロキシケトンである「IRGACURE184」、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製の1−ヒドロキシーシクロヘキシルーフェニルーケトン)4.5gを入れ、激しく攪拌した。最後にフッ素系レベリング剤「フローラッドFC−4430」(住友スリーエム(株)製)の10重量%メトキシプロパノール溶液4gをこれに加え,ハードコート液4を得た。このハードコート液の塗布硬化後の屈折率は1.49であった。
ハードコート液5の調製
前記ハードコート液4の調製で用いたゾルAの代わりにハードコート液2の調製で用いたゾルBを用いた以外は全てハードコート液4の調製と同じように行なって、ハードコート液5を得た。このハードコート液の塗布硬化後の屈折率は1.59であった。
ハードコート液6の調製
メトキシプロパノール132.3g、「NKエステルAMP−20GY」189gおよび「ライトアクリレートTHF−A」 56.7gを攪拌子を備えたビーカーに入れ、激しく攪拌する。エポキシアクリレート「エポキシエステル3002M」(共栄社化学(株)製)156gをこれに徐々に加え,さらに酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素の複合酸化物(モル比でTiO2:ZrO2:SiO2=98:2:8)の30重量%メタノール分散液(以下ゾルDとする)450gおよび「IRGACURE250」 12gを加えて激しく攪拌した。最後に「フローラッドFC−4430」の10重量%メトキシプロパノール溶液4gをこれに加え,ハードコート液6を得た。このハードコート液の塗布硬化後の屈折率は1.66であった。
ハードコート液7の調製
メトキシプロパノール152.95g、「NKエステルAMP−20GY」 218.5gおよび「ライトアクリレートTHF−A」 65.55gを攪拌子を備えたビーカーに入れ、激しく攪拌する。「エポキシエステル3002M」 180gをこれに徐々に加え,さらにゾルA 370gおよびカチオン系光重合開始剤としてのジアゾニウム塩「WPAG−145」(和光純薬(株)製、ビス(シクロヘキシルスルフォニル)ジアゾメタン) 9gを加えて激しく攪拌した。最後に「フローラッドFC−4430」の10重量%メトキシプロパノール溶液4gをこれ加え、ハードコート液7を得た。このハードコート液の塗布硬化後の屈折率は1.48であった。
ハードコート液8の調製
メトキシプロパノール306gおよびメタノール 306gを攪拌子を備えたビーカーに入れ、激しく攪拌する。ポリエステルアクリレート「Ebecryl 657」(ダイセル・ユーシービー(株)販売)255gを徐々にこれに加え,さらにゾルA 120gおよびカチオン系光重合開始剤としてのアリールヨードニウム塩「WPI−113」(和光純薬(株)製、ビス(アルキル(C=10〜14)フェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフォスファネート)9gを入れて激しく攪拌した。最後に「NUCシリコーンL−77」の10重量%メトキシプロパノール溶液4gを入れ、ハードコート液8を得た。このハードコート液の塗布硬化後の屈折率は1.49であった。
ハードコート液9の調製
メトキシプロパノール260.5gおよびメタノール 260.5gを攪拌子を備えたビーカーに入れ、激しく攪拌する。「Ebecryl 657」216gを徐々にこれに加え,さらにゾルD250gおよびカチオン系光重合開始剤としてのメタロセン誘導体「IRGACURE261」(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製η5−シクロペンタジエニル-η6−クメイル-アイアン(1+)−ヘキサフルオロフォスフォスフェイト)9gを入れて激しく攪拌した。最後に「NUCシリコーンL−77」の10重量%メトキシプロパノール溶液4gを入れ、ハードコート液9を得た。このハードコート液の塗布硬化後の屈折率は1.59であった。
ハードコート液10の調製
メタノール208g、メトキシプロパノール208gを攪拌子を備えたビーカーに入れ、激しく攪拌する。1、6ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(「デナコールEX−212」、ナガセケムテックス(株)製)51g及び「KAYARAD UX−3204」 120gをこれに徐々に加え、さらにゾルA 400gおよび光アニオン発生剤であるカルバミン酸o-ニトロベンジルアルコールエステルを9g加えて激しく攪拌した。最後に「NUCシリコーンL−77」の10%メトキシプロパノール溶液を4g加え,ハードコート液10を得た。このハードコート液の塗布硬化後の屈折率は1.48であった。
ハードコート液11の調製
前記ハードコート液1の調製で用いた「アデカオプトマーSP−170」 18gの代わりにハードコート液4の調製で用いた「IRGACURE184」 9gを用いた以外は全てハードコート液1の調製と同じように行なって、ハードコート液11を得た。
ハードコート液12の調製
前記ハードコート液2の調製で用いた「アデカオプトマーSP−170」 18gの代わりにハードコート液4の調製で用いた「IRGACURE184」 9gを用いた以外は全てハードコート液2の調製と同じように行なって、ハードコート液12を得た。
ハードコート液13の調製
前記ハードコート液3の調製で用いた「サンエイドSI−60L」 27gの代わりにハードコート液4の調製で用いた「IRGACURE184」 9gを用いた以外は全てハードコート液3の調製と同じように行なって、ハードコート液13を得た。
ハードコート液14の調製
前記ハードコート液4の調製で用いた「IRGACURE250」 12gおよび「IRGACURE184」 4.5gの代わりに、「IRGACURE250」を使用せず「IRGACURE184」 9gを用いた以外は全てハードコート液4の調製と同じように行なって、ハードコート液14を得た。
ハードコート液15の調製
前記ハードコート液5の調製で用いた「IRGACURE250」 12gおよび「IRGACURE184」 4.5gの代わりに、「IRGACURE250」を使用せず「IRGACURE184」 9gを用いた以外は全てハードコート液5の調製と同じように行なって、ハードコート液15を得た。
ハードコート液16の調製
前記ハードコート液6の調製で用いた「IRGACURE250」 12gおよびゾルD 270gの代わりに、「IRGACURE184」 9gおよびゾルA 450gを用いた以外は全てハードコート液6の調製と同じように行なって、ハードコート液16を得た。
ハードコート液17の調製
前記ハードコート液7の調製で用いた「WPAG145」9gの代わりに、「IRGACURE184」 9gを用いた以外は全てハードコート液7の調製と同じように行なって、ハードコート液17を得た。
ハードコート液18の調製
前記ハードコート液8の調製で用いた「WPI−113」 9gの代わりに、「IRGACURE184」 9gを用いた以外は全てハードコート液8の調製と同じように行なって、ハードコート液18を得た。
ハードコート液19の調製
前記ハードコート液9の調製で用いた「WPI−113」 9gの代わりに、ラジカル系光重合開始剤としての「Darocur1173」(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン)を用いた以外は全てハードコート液9の調製と同じように行なって、ハードコート液19を得た。
ハードコート液20の調製
前記ハードコート液10の調製で用いたカルバミン酸o-ニトロベンジルアルコールエステル 9gの代わりに、「ダロキュア1173」 9gを用いた以外は全てハードコート液10の調製と同じように行なって、ハードコート液20を得た。
ハードコート液21の調製
前記ハードコート液5の調製で用いたα−ヒドロキシケトン(「IRGACURE184」を使用しなかった以外は全てハードコート液5の調製と同じように行なって、ハードコート液21を得た。
上記調製で使用したゾルA〜Dの組成および上記ハードコート液1〜21の組成をそれぞれ表1および表2にまとめて示す。
[表1]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ゾルA:酸化ケイ素の30%メタノール分散液
ゾルB:酸化チタン、酸化鉄、酸化ケイ素の複合酸化物(モル比でTiO2:Fe23
SiO2=98:2:10)の30%メタノール分散溶液
ゾルC:酸化チタン、酸化アンチモン、酸化ケイ素の複合酸化物(モル比でTiO2
Sb23:SiO2=90:10:10)の30%メタノール分散溶液
ゾルD:酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素の複合酸化物(モル比でTiO2: ZrO2:SiO2=98:2:8)の30%メタノール分散液
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Figure 2005343119





























[ハードコート液の塗布および硬化]
上記ハードコート液1〜21はスピンコート法により回転数2,500rpmで塗布し、その後にメタルハライドランプによりコンベアの上に載せた試料に光照射し、光量が1J/cmとなるようにコンベアのスピードを調整して、塗布膜を硬化した。レンズ基材の凸面に塗布、硬化した後に、凹面に塗布、硬化した。なお、光照射の際にレンズ基材の温度が上昇しないようにメタルハライドランプの前面にコールドフィルターを設けて赤外光を遮蔽した。
[プライマー液の塗布および硬化]
基材とハードコート膜の接着性を改善する易接着層として、ウレタン系のプライマー液である「CP620」(日本エーアールシー(株)製)をディップ法により引き上げ速度10cm/分で樹脂レンズ基材表面に塗布し、50℃で30分間加熱して硬化させて、1.0μm厚みのプライマー層を成膜した。
[反射防止層の形成]
ハードコート膜被覆レンズの表面に真空蒸着法(電子ビーム加熱法)で、ビームパワーを2.0kWとし、蒸着速度を270nm/分とし、蒸着距離:25cm、蒸気圧 :10-4Torrの条件でTiO2を成膜した。TiO2膜の屈折率は2.30であった。そのTiO2膜の上に真空蒸着法(電子ビーム加熱法)で、ビームパワーを5.0kWとし、蒸着速度を15000nm/分とし、蒸着距離:25cm、蒸気圧 :10-4Torrの条件でSiO2を成膜した。SiO2膜の屈折率は1.46であった。第1層から順に、TiO2(nd=110nm)/SiO2(nd=140nm)の2層構造とした。なおカッコ内は光学膜厚(屈折率n×物理膜厚d)の値を示している。
[評価方法]
以下に示す各実施例、比較例で得られた被覆した被膜の評価方法は次の通りである。
(a)密着性試験:碁盤目試験JIS K5400に準拠して行った。すなわち、ニチバン(株)製のセロハンテープをハードコート被膜上に貼り付けた後に、勢い良く引き剥がす方法で、耐湿試験前(初期)と耐湿試験(50℃、95%RHの槽内に10日間)後の被膜の密着性(易接着性)および耐透湿性を評価し、ハードコート被膜の100個のます目のうち剥がれなかったます目の数z個によって百分率100×(z/100)で判定した。
(b)耐湿試験:雰囲気温度50℃、相対湿度98%RHの恒温恒湿器中に500時間放置して、初期と同様に密着性、耐擦傷性の評価を行った。
(c)キズ付き性(耐擦傷性):市販のスチールウール(#0000)を用いて1kgの荷重をかけて10往復表面を擦り、キズ付きかたを目視で評価を行った。評価結果を次のようには1−5の5段階で表した。
━━━━━━━━━━━━━━━━━
5: 全く傷が付かない
4: 若干の傷が付く
3: 傷が付く
2: ひどい傷が付く
1: 基材まで傷が付く
━━━━━━━━━━━━━━━━━
(d)干渉縞の度合い
干渉縞の度合いは蛍光等下目視にて以下の3段階で評価した
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
3: ほとんど干渉縞が観測されない
2: やや薄い干渉縞が確認できる
1: 干渉縞が目立つ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(e)
ハードコート膜の着色
ハードコート膜の透明性の良否を黄変度(YI)を測定して判定した。YIの値が小さい程、黄色着色が少なく透明性が高いことを表す。
[実施例1]
前記レンズ基材Bにハードコート液1を塗布、光硬化して3μmの厚みのハードコート被膜を形成した。得られたハードコート被覆プラスチックレンズについて耐湿試験前の干渉縞の度合い、密着性、耐擦傷性および耐湿試験後の密着性、耐擦傷性を測定した。その結果を表3に示す。
[比較例1]
前記レンズ基材Bにハードコート液11を塗布、光硬化して3μmの厚みのハードコート被膜を形成した。得られたハードコート被覆プラスチックレンズについて実施例1と同様に各種性能を測定した。その結果を表3に示す。
[実施例2〜13、比較例2〜10]
前記レンズ基材A1、A2、A3またはBにハードコート液1〜21を表3に示すように塗布、光硬化して3μmの厚みのハードコート被膜を形成した。得られたハードコート被覆プラスチックレンズについて実施例1と同様に各種性能を測定した。その結果を表3に示す。なお実施例12については基材A3を用いて、ハードコート液5(実施例5)を塗布する前にプライマー液を塗布、硬化した。また実施例13については基材A1を用いて、ハードコート液4(実施例4)を塗布、硬化したハードコート膜の上に反射防止層を形成した。実施例4および実施例11について、別にキズ付き性(耐擦傷性)試験を荷重条件を2kgに変更して行ったところ、当初の耐擦傷性は実施例4、11ともに5であったが、耐湿試験後の耐擦傷性は実施例4では5であるに対して実施例11では4であり、実施例4が実施例11に比してさらに耐湿性に優れていることがわかった。
Figure 2005343119

表3に示す結果から、実施例1〜13については、干渉縞は目視できず、膜の密着性、耐擦傷性、透明性および耐候性(耐湿性)に優れていることがわかる。それに対して比較例では膜の密着性が劣る(比較例4,5,10)、耐擦傷性が劣る(比較例1,2,3,6,7,10)、耐湿性が劣る(比較例1〜10)、および干渉縞が目立つ(比較例6)ことがわかる。

Claims (10)

  1. (A)分子内に少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物、(B)イオン系光重合開始剤、および(C)Si,Al,Sn,Sb,Ta,Ce,La,Fe,Zn,W,Zr,In,TiおよびGeから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物粒子を含有する光硬化性コーティング液をプラスチック基材の表面に塗布し、放射線照射により光硬化させる被覆プラスチック物品の製造方法。
  2. 前記光硬化性コーティング液は、前記(A)成分を総固形分に対する固形分で表して10〜99.4重量%、前記(B)成分を(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計に対して0.1〜20重量%、および前記(C)成分を総固形分に対して0.5〜70重量%それぞれ含有する請求項1記載の被覆プラスチック物品の製造方法。
  3. 前記(A)成分はポリ(メタ)アクリレートモノマー、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートまたはエポキシ(メタ)アクリレートである請求項1または2に記載の被覆プラスチック物品の製造方法。
  4. 前記(B)成分はアリールスルホニウム塩、アリールヨードニウム塩、ジアゾニウム塩、メタロセン誘導体、コバルトアミン系錯体、カルバミン酸o-ニトロベンジルアルコールエステルまたはオキシムエステルである請求項1〜3のいずれか1項に記載の被覆プラスチック物品の製造方法。
  5. 前記(B)成分はアリールスルホニウム塩またはアリールヨードニウム塩である請求項1〜3のいずれか1項に記載の被覆プラスチック物品の製造方法。
  6. 前記プラスチック基材は熱硬化性樹脂からなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の被覆プラスチック物品の製造方法。
  7. 前記プラスチック基材はプラスチックレンズ基材である請求項1〜6のいずれか1項に記載の被覆プラスチック物品の製造方法。
  8. 前記プラスチック基材はチオウレタン樹脂からなる請求項6または7記載の被覆プラスチック物品の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項の製造方法によて得られる被覆プラスチック物品。
  10. (A)分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物、
    (B)イオン系光重合開始剤、および
    (C)Si,Al,Sn,Sb,Ta,Ce,La,Fe,Zn,W,Zr,In,TiおよびGeから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物粒子、
    を含有する請求項1〜8のいずれか1項記載の被覆プラスチック物品の製造方法のための光硬化性コーティング液組成物。
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