JP2005343037A - インクジェット記録用のインク残量検出モジュール、該インク残量検出モジュールを備えたインクタンク、およびインクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型のインクタンクにも適用できるよう簡便な構成でインクタンク内のインクに関する情報を検出することができ、しかも検出した情報を簡便割確実に格納可能とする。
【解決手段】インク残量検出モジュール20は、支持基板21と支持基板21の第1の面21aに設けられた、情報記憶素子22および検出用電極23と、支持基板21の第2の面21bに設けられた、検出用外部コンタクト電極24および素子用外部コンタクト電極25とを有する。インク残量検出モジュール20は、検出用電極23をインク収容室6内に露出させて、インクタンクの筐体の一部を構成するカップ部2に取り付けられる。
【選択図】図2
【解決手段】インク残量検出モジュール20は、支持基板21と支持基板21の第1の面21aに設けられた、情報記憶素子22および検出用電極23と、支持基板21の第2の面21bに設けられた、検出用外部コンタクト電極24および素子用外部コンタクト電極25とを有する。インク残量検出モジュール20は、検出用電極23をインク収容室6内に露出させて、インクタンクの筐体の一部を構成するカップ部2に取り付けられる。
【選択図】図2
Description
本発明は、インクジェット記録において、インクジェット記録ヘッドに供給するインクを収容するインクタンク内のインク残量を検出するのに用いられるインク残量検出モジュール、このインク残量検出モジュールを備えたインクタンク、およびインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録には、インクを吐出する記録ヘッドと、記録ヘッドに供給するインクを収容するインクタンクとが少なくとも用いられる。インクは消耗品であるので、インクジェット記録装置においては、インクタンクを単体で、あるいは記録ヘッドと一体としたカートリッジ形態でインクジェット記録装置に着脱自在とし、インクタンク内のインクがなくなったら新たなインクタンクに交換できるように構成されている。
従来のインクジェット記録装置においては、インクタンクの交換時期をユーザに知らせるために、インクタンク内のインクの有無を検出する技術が提案され、かつ実用に供されている。インクの有無を検知する方法としては、
(1)インクタンク内に一対の電極を設け、インクを介して電極間に電流が流れることを利用して、インクが所定のレベル(インク液面の高さ)に達したことを検出する方法、
(2)インクタンクの内壁面にインクの屈折率に近いプリズムを設け、プリズムに向けて光を入射したときの、インクの液面位置がプリズムの位置よりも高い場合と低い場合での光の屈折の違いを利用して、インクが所定のレベルに達したことを検出する方法、
(3)インクタンク内のインクと、インクタンクの外部に設けた電極との間の静電容量の変化を利用して、インクが所定のレベルに達したことを検出する方法、
などが挙げられる。また、これらの方法を組み合わせたり、インクの吐出回数等からインクの使用量を換算するドットカウント法と呼ばれる方法と組み合わせたりすることも行われている。
(1)インクタンク内に一対の電極を設け、インクを介して電極間に電流が流れることを利用して、インクが所定のレベル(インク液面の高さ)に達したことを検出する方法、
(2)インクタンクの内壁面にインクの屈折率に近いプリズムを設け、プリズムに向けて光を入射したときの、インクの液面位置がプリズムの位置よりも高い場合と低い場合での光の屈折の違いを利用して、インクが所定のレベルに達したことを検出する方法、
(3)インクタンク内のインクと、インクタンクの外部に設けた電極との間の静電容量の変化を利用して、インクが所定のレベルに達したことを検出する方法、
などが挙げられる。また、これらの方法を組み合わせたり、インクの吐出回数等からインクの使用量を換算するドットカウント法と呼ばれる方法と組み合わせたりすることも行われている。
以下に、上述した各方法のうち、光学的にインクの残量を検出する従来の検出システムの一例について図12(a)〜(c)を参照して説明する。
図12(a)に、光学的にインク残量を検出する手段を備えた従来のインクタンク101の断面図を示す。また、図12(b)に、このインクタンク101のカップ部102の斜視図を示す。
インクタンク101は、カップ部102と蓋部103とを有し、これらで構成される筐体104内にインクを収容している。筐体104の内部は、下部に連通部109を有しカップ部102に形成された仕切壁114によって2つの空間に仕切られている。一方の空間は、連通部109を除いて密閉されインクを直接収容するインク収容室106である。他方の空間は、インクを吸収して保持する負圧発生部材111を収納する負圧発生部材収納室105である。負圧発生部材収納室105を形成する壁面には、記録ヘッド部(不図示)にインクを供給するためのインク供給口110と、インクの消費に伴って外部からインクタンク101内へ大気を導入するための大気連通口108とが形成されている。図12(a)において、負圧発生部材111がインクを保持している領域を斜線で示している。
仕切壁114の負圧発生部材収納室105側の壁面には、負圧発生部材収納室105からインク収容室106への大気導入を促進するための構造として、連通部109から上向きに延びる気体導入溝119が形成されている。また、負圧発生部材収納室105の内部において、大気連通口108の周囲は、負圧発生部材111が存在しない空間(バッファ部)となっている。
記録ヘッド部により負圧発生部材111のインクが消費され、負圧発生部材収納室105内の気液界面111aが図12(a)に示した気体導入溝119の上端に達すると、以後のインク消費に伴って大気連通口108から負圧発生部材収納室105内に空気が導入され、導入された空気は連通部109を通じてインク収容室106に入る。これに替わって、インク収容室106内のインクが、連通部109を通じて負圧発生部材収納室105に入り、負圧発生部材111に充填される。この動作を、気液交換動作という。
したがって、記録ヘッド部により負圧発生部材収納室105内のインクが消費されても、その消費量に見合う分のインクがインク収容室106から負圧発生部材111に充填され、負圧発生部材収納室105内での気液界面111aがほぼ一定の高さに維持される。つまり、負圧発生部材111はほぼ一定量のインクを保持しており、それによって、記録ヘッド部に対する負圧がほぼ一定に保たれ、記録ヘッド部へのインク供給が安定する。
インク収容室106の底面には、カップ部102と一体に形成され頂点の角度を90°とした三角プリズム状の光学反射体113が配置されている。一方、インクタンク101が装着されるインクジェット記録装置(不図示)側においては、図12(c)に示すように、発光部152と受光部153とを有する光学センサーモジュール151が、光学反射体113の下方に配置されている。
インク収容室106内にインクがない場合は、図12(c)に実線矢印で示すように、発光部152から出射した光は、光学反射体113に入射し、その2つの斜面でそれぞれ反射して受光部153へ戻る。発光部152から出射した光の、光学反射体113の斜面への入射位置よりも高い位置までインクが存在している場合は、破線矢印で示すように、発光部152から出射して光学反射体113に入射した光は、その大部分が光学反射体113を透過する。したがって、受光部153に戻る光の光量によってインクの有り無しを検出することができる。
上述した、光学的なインク残量検出手段を有するインクタンクの構成は特許文献1にも開示されている。
ところで、近年のインクジェット記録装置はフルカラー化が進み、それに伴って使用するインクの色も多色化の傾向にある。そのため、インクジェット記録装置に搭載するインクタンクの種類も多くなってきており、インクタンクの誤装着を防止するために、インクタンクに固有の情報を持たせることも行われている。インクタンクに固有の情報を持たせるためには、機械的なID構造をインクタンクに設けたり、バーコードラベルをインクタンクに貼り付けたり、ROMなどの情報格納素子をインクタンクに設けたりすることが知られている。
特開平7−164626号公報
上述のように、従来のインクジェット記録装置においては、高品位記録の要求から多色化が進みそれに伴って搭載するインクタンクの種類も多くなってきている。その一方で、設置面積をできるだけ小さくしたい、あるいはモバイルユースにおいて携帯性を向上したいという観点から、小型化の要求も高い。インクジェット記録装置の小型化が進むと、インクタンクの小型化も要求され、さらにはインク残量検出手段も簡便な構造であることが要求される。
また、従来は、検出したインクの残量に関する情報は、インクジェット記録装置へ送られ、インクジェット記録装置側からユーザにインクタンク交換のための警告を発している。前述したように、インクタンク固有の情報を持たせたインクタンクもあるが、この情報はあくまでも、収容しているインクの種類といった、インクタンクの誤装着を防止するのに必要な情報である。
しかしながら、従来、インクに関する情報を簡便な構造で検出可能であり、しかも検出した情報を簡便かつ確実にインクタンクに格納できる技術はなかった。
そこで本発明は、小型のインクタンクにも適用できるよう簡便な構成でインクタンク内に収容されたインクに関する情報を検出でき、しかも検出した情報を簡便かつ確実に格納可能とすることを目的とする。
上記目的を達成するため本発明のインク残量検出モジュールは、インクジェット記録に用いられるインクタンク内のインク残量を検出するために前記インクタンクに取り付けられるインク残量検出モジュールであって、支持基板と、前記支持基板の片面に設けられた、少なくとも一つの検出用電極、および情報の書き込みおよび読み出しが可能な不揮発性の情報記憶手段と、前記支持基板に設けられた、前記検出用電極がインクと接触しているか否かに応じて得られるインク残量に関する情報を外部に伝達し、かつ前記情報記憶素子に書き込むべき情報を外部から伝達させるための情報伝達手段とを有する。
本発明のインク残量検出モジュールによれば、検出用電極、情報記憶手段、および情報伝達手段が支持基板に設けられているので、小型のインクタンクに取り付けるのにも適した、コンパクトでかつ構成が簡易なインク残量検出モジュールが達成される。しかも不揮発性の情報記憶手段を有しているので、インク残量に関する情報を、簡便かつ確実にインク残量検出モジュール自身に格納することが可能である。
本発明のインクタンクは、インクを内部に収容るためのインク室と、該インク室内のインクを記録ヘッドに供給するためのインク供給口とを有するインクタンクにおいて、上記本発明のインク残量検出モジュールと、前記インク室の外壁および前記インク供給口を構成する筐体部材とを有し、前記インク残量検出モジュールは、前記検出用電極を前記インク室に露出させて、前記筐体部材に取り付けられていることを特徴とする。
本発明のインクタンクによれば、上述した本発明のインク残量検出モジュールが取り付けられているので、インクタンクの小型化が阻害されることなく、インク残量を検出し、かつ、インク残量に関する情報をインクタンク自身に持つことが可能である。
本発明のインクジェット記録装置は、上記の本発明のインクタンクを着脱可能に搭載し、前記インクタンクから供給されたインクを吐出する記録ヘッドを用いて記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、前記インクタンクを着脱可能に保持する保持部と、前記インクタンクに取り付けられた前記インク残量検出モジュールの前記情報伝達手段を介して前記インク残量検出モジュールとの間で情報のやり取りを行うための装置側情報伝達手段を有する。
本発明のインクジェット記録装置によれば、上述した本発明のインクタンクが搭載され、そのインクタンクに取り付けられたインク残量検出モジュールとの間で情報のやり取りを行うための装置側情報伝達手段を有しているので、インクジェット記録装置は、その動作をインク残量検出モジュールから得られた情報に基づいて制御したり、インクタンクのインク残量に関する情報をインクタンク自身に持たせたりすることが可能となる。
本発明のインクタンクの製造方法は、インクを内部に収容したインク室と、該インク室内のインクを記録ヘッドに供給するためのインク供給口とを有するインクタンクの製造方法において、前記インク室の外壁および前記インク供給口を構成し、かつ、上記本発明のインク残量検出モジュールが前記検出用電極を前記インク室に露出させて取り付けられた筐体部材を用意する工程と、前記インク室内にインクを充填する工程と、前記インク残量検出モジュールの前記情報記憶手段に、インク有りを意味する情報を書き込む工程とを有する。
本発明のインクタンクの製造方法によれば、インクを充填した後に、インク残量検出モジュールの情報記憶手段に、インク有りを意味する情報を書き込むので、インクタンク自身に、インクタンク内のインク残量に関する情報が簡便かつ確実に格納される。また、使用済みのインクタンクを、インクを再充填して利用した場合に生じる、インク残量検出モジュールで検出された情報と、情報記憶手段に保持された情報との不整合さが解消される。
本発明によれば、支持基板上に、検出用電極、情報記憶素子および情報伝達手段を設けたインク残量検出モジュールを用いることにより、インクタンク内のインク残量を、コンパクトかつ簡易な構成で検出することができるとともに、インク残量に関する情報を簡便かつ確実にインクタンク自身に持たせることができる。
また、本発明のインクタンクの製造方法によれば、インクタンク内のインク残量を、インクジェット記録装置に装着することなくインクタンク単体で簡便かつ確実に知ることができる。また、インクタンクを再利用する場合に、インク残量検出モジュールで検出された情報と、情報記憶素子に保持された情報との不整合さを解消することができる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるインクタンクの断面図である。本実施形態のインクタンク1は、基本的な構造は図12に示したインクタンク101と同様である。すなわち、カップ部2と蓋部3とで筐体4が構成され、この筐体4の内部は、下部に連通部9を有しカップ部2に形成された仕切壁14によって、インクを直接収容すべきまたは収容しているインク収容室6と、負圧発生部材11を収納する負圧発生部材収納室5とに仕切られている。負圧発生部材収納室5を形成する壁面には、インク供給口10と大気連通口8とが形成されている。このインクタンク1の使用時の姿勢(記録動作可能に設置されたインクジェット記録装置に装着した状態での姿勢)において、大気連通口8が上方に位置し、インク供給口10が下方に位置するように、大気連通口8は蓋部3に形成され、インク供給口10はカップ部2の底壁に形成されている。また、負圧発生部材11とインク供給口10との間には、負圧発生部材11に吸収保持されたインクをインク供給口10に導き易くするためのインク導出部材12が設けられている。
カップ部2の底壁には、インク収容室6内のインク残量に関する情報を検出するためのインク残量検出モジュール20が、インク収容室6を形成する領域に設けられている。このインク残量検出モジュール20に関連する構造が、図12に示したインクタンク101と異なっている。以下に、インク残量検出モジュール20について詳細に説明する。
図2は、本実施形態のインクタンクの、インク残量検出モジュール近傍での断面図である。図3は、本実施形態のインクタンクの、インク残量検出モジュールが設けられた領域での、カップ部の底壁をカップ部の内側から見た斜視図である。図4は、図2に示すインク残量検出モジュールの斜視図である。なお、図2はインク残量検出モジュール20に関連する主要な構成が表れるように模式的に示した断面であり、特定の領域で切断した断面を示すものではない。
図2〜図4を参照して、インク残量検出モジュール20に関連する構造について説明する。カップ部2の底壁のインクタンク1(図1参照)の外表面を構成する面には凹部2aが形成され、この凹部2aにインク残量検出モジュール20が嵌め込まれている。インク残量検出モジュール20は、支持基板21と、支持基板21の第1の面21aに搭載された情報記憶素子22とを有する。情報記憶素子22は、電気的、磁気的あるいは電磁気的に情報の書き込み消去および読み出しが可能な不揮発性の記憶デバイスであり、例えば、EEPROM、フラッシュメモリ、磁気メモリなどを用いることができる。また、情報記憶素子22は、不図示の封止剤で覆われて保護されている。
支持基板21の第1の面21aにはさらに、インク収容室6内のインク残量を検出するのに用いられる一対の検出用電極23が、互いに間隔をあけて設けられている。支持基板21の第1の面21aと反対側の面である第2の面21bには、検出用電極23とそれぞれ電気的に接続された、一対の検出用外部コンタクト電極24と、情報記憶素子22の端子とそれぞれ電気的に接続された複数の素子用外部コンタクト電極25とが設けられている。
カップ部2の凹部2aが形成された領域には、カップ部2の厚さ方向に貫通した2つの貫通穴2bが形成されている。各貫通穴2bは、それぞれインク残量検出モジュール20の検出用電極23の位置および数に対応して形成されており、各検出用電極23は、それぞれ各貫通穴2b内でインク収容室6内に露出して配置されている。これにより、支持基板21の第2の面21bはインクタンク1の外側を向いており、検出用外部コンタクト電極24および素子用外部コンタクト電極25はインクタンク1の外表面に露出している。インク残量検出モジュール20とカップ部2との隙間および情報記憶素子22は、接着剤26で封止され、これによってインク残量検出モジュール20の固定がなされるとともに、インク収容室6からのインク漏れが防止される。
カップ部2の内壁面において、各貫通穴2bの間には、分断溝2cが形成されている。これによって、各貫通穴2bの間の、分断溝2cの両側の領域が分断領域27となっている。これは、インク収容室6内のインクがなくなり、インク無しを検出すべき量となったときに、貫通穴2b間でインクブリッジ(インクの繋がり)が形成されるのを防ぐためのものである。分断溝2cに限らず、他の凹凸構造をカップ部2の内壁面の、各貫通穴2bの間の領域に設けても同様の効果が得られる。
また、貫通穴2bは、カップ部2の内側から見て漏斗状に形成されており、残り少なくなったインクが貫通穴2b内に集まり易い形状とされている。さらに、図3に示すように、貫通穴2bの内側面には、毛管力を発生させる複数の毛管溝2dが、貫通穴2b内のインクをインク残量検出モジュール20へ導くような向きで形成されている。これによって、貫通穴2b内のインクを良好に検出用電極23上に引き込むことができる。毛管溝2dはまた、インクタンク1(図1参照)をインクジェット記録装置から取り外し、その姿勢を上下ひっくり返したとき等に、万が一、貫通穴2bの内側面に気泡が付着した場合であっても、本来の装着姿勢(使用時の姿勢)に復帰させた際にはインクをより良好にインク残量検出モジュール20上に引き込む効果もある。
インク残量検出モジュール20の電気的構成を図5に示す。インクタンク1側では、インク残量検出モジュール20の、情報記憶素子22に接続された各素子用外部コンタクト電極25は、例えば、データ入出力用の端子DI/DO、情報記憶素子22の駆動用の電源端子Vdd、グランド用のコモン端子COM、およびクロック端子CLKとされる。一方、インクジェット記録装置50は、このインクタンク1を着脱可能に保持するキャリッジ51を有し、インクタンク1はキャリッジ51に装着される。このキャリッジ51は、インクを吐出するインクジェット記録ヘッド(不図示)を一体にまたは着脱可能に搭載しており、インクタンク1からインクジェット記録ヘッドにインクを供給し、供給されたインクをインクジェット記録ヘッドから吐出することで、紙や樹脂シートなどの記録媒体に記録を行う。
また、このキャリッジ51には、インクタンク1が装着されたときに、各検出用外部コンタクト電極24および素子用外部コンタクト電極25とそれぞれ電気的に接続される、検出用コンタクト端子51aおよび素子用コンタクト端子51bが設けられている。検出用コンタクト端子51aおよび素子用コンタクト端子51bは、このインクジェット記録装置50の制御部(不図示)と電気的に接続され、検出用コンタクト端子51aから得られた情報は、必要に応じて制御部で処理されて、素子用コンタクト端子51bを介して情報記憶素子22に入力される。
検出用コンタクト端子51aおよび素子用コンタクト端子51bは、インクタンク1がキャリッジ51に装着されることによって、それぞれ検出用外部コンタクト電極24および素子用外部コンタクト電極25と接触し、これによって電気的な接続がなされる。インクタンク1がキャリッジ51に装着されたときに、検出用コンタクト端子51aおよび素子用コンタクト端子51bを検出用外部コンタクト電極24および素子用外部コンタクト電極25に良好に接触させるために、例えば図6に示すように、検出用コンタクト端子51aおよび素子用コンタクト端子51bは、導電性を有する部材からなる板ばねとして構成するのが好ましい。なお、図6に示す検出用コンタクト端子51aおよび素子用コンタクト端子51bは、インクタンク1との接続部の構造の一例を示すものであり、形状や配置等は適宜変更することができる。
引き続き図6を参照して、本実施形態によるインク残量の検出について説明する。インク収容室6内に十分にインクがある場合は、図6(a)に示すように、インク残量検出モジュール20の2つの検出用電極23は、インク収容室6内のインクを介して電気的に接続されている。したがって、インク有無の情報として検出用電極23間での電流の流れを検出することで、インクジェット記録装置50の制御部は、インクタンク1にインクが残っていると判断する。そして、インクジェット記録装置50の制御部(図5参照)での判断結果が、インク有りを示す情報として、データの入出力用の端子(図5に示した端子DI/DO)を通じて、インク残量検出モジュール20の情報記憶素子22に適宜書き込まれる。
インク収容室6内のインクが消費され、図6(b)に示すように、インク収容室6内のインクが、分断領域27によって、2つの検出用電極23間で分断されると、検出用電極23間には電流は流れない。検出用電極23間での電流の流れが検出されなければ、インクジェット記録装置50の制御部は、これをインク無しと判断する。制御部は、その判断結果に基づき、インク残量検出モジュール20に対し、データの入出力用の端子を通じて、インク無しを示す情報として、情報記憶素子22のインク有りを示すデータを更新する。このデータの更新は、情報記憶素子22に書き込まれているインク有りを示すデータを書き換えることによって行ってもよいし、インク有りを示すデータを残したまま、情報記憶素子22内の別の記憶領域にインク無しを示すデータを書き加えることによって行ってもよい。それと同時に、制御部は、インクジェット記録装置50自身を通じて、ユーザに対してインクがない旨の警告を発してインクタンク1の交換を促すとともに、必要に応じて記録動作を中断する。
以上説明したように、本実施形態によれば、支持基板21の片面に検出用電極23を設けるとともに、その反対側の面に検出用外部コンタクト電極24を設けた構成とすることで、電気伝導度を利用した確実なインク残量検出手段を狭いスペースで設置することができる。さらに、光学的手段を用いていないので、インクと反射部材(例えばプリズム)との反射界面の反射率劣化による誤検出の問題も生じないので、インクがなくなったインクタンクの再利用、すなわち、インクを再充填しての再使用も可能である。
また、支持基板21に情報記憶素子22を搭載しているので、検出用電極23で検出してインクジェット記録装置50で処理されたインク残量に関するデータを、この情報記憶素子22に書き込むことができる。その結果、素子用外部コンタクト電極25を利用して、情報記憶素子22に記憶されているデータを読み出すことによって、インクタンク1内のインク残量に関する情報を簡便かつ確実に知ることができる。しかも、情報記憶素子22はインクタンク1の内側向きの面に搭載され、結果的に情報記憶素子22は支持基板21に保護されることになるので、情報記憶素子22の損傷が防止される。
インク残量に関する情報は厳密である必要はなく、「有り/無し」程度の段階的な情報で良く、データ量も比較的少なくてよい。情報記憶素子22としても半導体を利用した小型のチップ状素子を用いることができるので、情報記憶素子22を搭載したとしても、インク残量検出モジュール20の小型化が損なわれることはない。また、情報記憶素子22としては、情報の消去および書き込みによって情報を書き換えるものに限定されるものではなく、記録済みの領域とは別の領域に逐次追記が可能なもの、すなわち、少なくとも書き込みおよび読み出しが行えるものであってもよいことはもちろんである。
インク残量検出モジュール20を小型化できることにより、インク残量の確実な検出およびインク残量に関する情報の格納を、小型のインクタンク、ひいては小型のインクジェット記録装置に対しても適用することができる。
以上の説明では、インク残量検出モジュール20が取り扱う情報が、インク「有り/無し」である場合について説明したが、検出用電極23間に流れる電流の大小を高い精度で検出できる場合は、インク「有り/無し」だけでなく、インク無しの直前の状態であることも検出することができる。インクが図6(b)に示すように2つの検出用電極23間で分断される直前では、検出用電極23間に電流は流れるものの、インクが十分に存在している場合と比較して検出用電極23間の電気抵抗値が極めて高くなり、電流値は極めて小さくなる。したがって、検出用電極23間に電流が流れなくなる直前の、この電流の大きさの変化を検出できれば、インク収容室6内のインク残量が僅かであることも検出できる。また、そうした電流の変化がより大きく現れるように、分断領域27の三次元的形状を工夫することも可能である。
情報記憶素子22には、インク残量に関する情報だけでなく、他の情報を格納することもできる。情報記憶素子22に格納できる他の情報としては、そのインクタンク1に固有の情報、例えば、品番、収容されているインクの種類、色、製造年月日、ロット番号などが挙げられる。これらの情報は、インクタンク1の製造時に、情報記憶素子22に予め書き込んでおく。
インクジェット記録装置50の制御部は、インクタンク1が装着されたときに、情報記憶素子22に書き込まれている情報を読み込む。インクジェット記録装置50側には、情報記憶素子22に書き込まれている情報との比較の対照となるデータが格納されている。インクジェット記録装置50は、このデータをインクタンク1側のデータと比較することによって、装着されたインクタンク1がこのインクジェット記録装置50に適合するものであるか否か、装着位置が正しいか否か、などを判断し、必要に応じてユーザに警告を発することができる。
ここで、装着されたインクタンク1が、インクを再充填した再使用品である場合、そのインク残量検出モジュール20の情報記憶素子22には、インク残量に関する情報として「インク無し」を意味する情報が書き込まれている。したがって、インクジェット記録装置50に再使用品であるインクタンク1が装着されたとき、インク残量に関する情報について、検出用電極23から得られる情報と、情報記憶素子22から得られる情報との間に矛盾が生じる。
そこで、このような場合、インクジェット記録装置50の制御部は、検出用電極23から得られた情報を優先的に用い、情報記憶素子22のインク残量に関する情報を書き換えれば、上記の矛盾は解消される。あるいは、インクタンク1の再利用品の製造時も新規の製造時も含め、インクタンク1の製造工程において、インクが充填されていない筐体4(図1参照)を用意しておき、この筐体4内にインクを充填した後、情報記憶素子22に、インク残量に関する情報として「インク有り」を意味する情報を書き込む。ここでいう情報の書き込みは、新たに書き込むことだけでなく、既に書き込まれている情報を更新することも含む。例えば、再利用品のインクタンク1においては、情報記憶素子22には、「インク無し」を意味する情報が既に書き込まれているので、このような場合は、「インク無し」の意味する情報を「インク有り」を意味する情報に書き換えてもよいし、情報記憶素子22の別の領域に「インク有り」を意味する情報を追記してもよい。インクの充填は、インクタンク1の使用時の姿勢において、少なくとも検出用電極にインクが接触し、かつ接触したインクがインク供給口まで連通するように、インクを充填する。
こうすることによって、再使用品のインクタンク1をインクジェット記録装置50に装着したときであっても、検出用電極23から得られる情報と、情報記憶素子22から得られる情報との間に矛盾は生じない。また、インクタンク1が新品か使用済みか、外見だけからは不明な場合においても、情報記憶素子22に格納されている情報を読み出すことによって、インクタンク1内のインクの有無を簡便かつ確実に確認することができる。
ところで、インクジェット記録装置50として現在最も普及しているのは、複数色のインクを用いてフルカラーの画像を出力することのできるものである。そのために、インクジェット記録装置50は、それぞれ異なる色のインクを収容した複数のインクタンク1を装着する構成とし、各色のインクタンク1は、その筐体部材を共通で用い、収容するインクの色だけを変更した構成とする場合が多い。各色のインクタンク1は、予め決められた所定の位置に装着される。このような場合、情報記憶素子22には、インク残量に関する情報だけでなく、インクの色に関する情報も書き込むことが望ましい。そして、インクジェット記録装置50の制御部は、情報記憶素子22に書き込まれているインクの色に関する情報も読み出し、そのインクタンク1が所定の位置に装着されているか否かを判断するように構成することで、ユーザのインクタンク1の誤装着も検出することができる。
このようなカラー記録用のインクタンク1を再利用する場合、使用済みのインクタンク1においては、インクの色に関する情報が情報記憶素子22に既に書き込まれている。したがって、インクタンク1にインクを充填する際には、インクを充填する前に、情報記憶素子22に書き込まれているインクの色に関する情報を読み出し、その情報に対応する色と同じ色のインクを充填すれば、情報記憶素子22に書き込まれているインクの色に関する情報を書き換える必要がない。インクの色に関する情報に対応する色とは異なる色のインクを充填することもできるが、この場合は、充填するあるいは充填したインクの色に応じて、情報記憶素子22に書き込まれているインクの色に関する情報を書き換える。また、インクタンク1を再利用する場合、インクを充填する前に、インク室内を洗浄することが望ましい。これは、インクタンク1がカラー記録用のインクタンク1であって、前回収容していた色と異なる色のインクを収容する場合は、インク室内に僅かにインクが残っている場合があるのでインクの混色を防止するうえで特に好ましい。ただし、同じ色のインクを収容する場合や、単色記録が前提であり情報記憶素子22にインクの色に関する情報が含まれていない場合においても、インク室内に僅かに残っているインクが経時的に変質している場合があるので、インク室を洗浄することは有効である。
インク残量検出モジュール20の電気的構成は、図5に示したものに限られない。インク残量検出モジュール20の、電気的構成の他の例を、図7(a)〜(c)を参照して説明する。
図7(a)に示す例は、検出用電極23と接続される検出用外部コンタクト電極24のうち一つを、素子用外部コンタクト電極25の端子COMと共通に用いた例である。検出用電極23間に流れる電流を検出するためには、検出用電極23間に電位差を与えればよく、このような場合、通常は一方をグランド電位とする。そこで、情報記憶素子22の端子の一つがCOMすなわちグランド電位であることを利用し、これらを共通に用いた。これにより、図5に示した例と比較して、インク残量検出モジュール20の、外部とのコンタクト電極の数を一つ減少させ、それに伴ってインクジェット記録装置側のコンタクト端子の数も一つ減少させることができる。つまり、インクタンクとインクジェット記録装置との間での電気的な接続箇所を減少させることができ、その分だけ両者間での接触不良を減少させることができる。
図7(b)に示す例は、アナログ/デジタル処理機能を有する情報記憶素子22aを用いた場合の電気的構成の一例である。検出用電極23から得られる情報はアナログ情報であるので、情報記憶素子22a自身が、このアナログ情報を、情報記憶素子22aのメモリ領域が取り扱うデジタルのデータ形式に変換する機能を有していれば、検出用電極23からの情報を直接、情報記憶素子22aに入力し、情報記憶素子22aの内部で所定のアナログ/デジタル処理を行い、インク残量に関する情報を情報記憶素子22aのメモリ領域に格納するとともに、外部コンタクト電極25aを介してインクジェット記録装置との間で情報の入出力を行うことができる。この構成によれば、インク残量検出モジュール20の検出用外部コンタクト電極、およびインクジェット記録装置側の検出用コンタクト端子が不要となり、電気的な接続箇所をより減少させることができる。情報記憶素子22aは、ワンチップ構成に限らず、ハイブリッド構成であってもよい。
図7(c)に示す例は、インク収容室6内のインクと接触する電極の数を一つとした例である。インク残量検出のための一対の電極は、これら電極間に流れる電流を検出することができれば、必ずしもインクタンクに設けなくてもよい。そこで、図7(c)に示す例では、一対の電極のうち、一方の検出用電極23をインク残量検出モジュール20すなわちインクタンクに設け、もう一方の検出用電極23aを、そのインクタンクから供給されたインクを吐出する記録ヘッド52の、インクと接触する領域に設けている。記録ヘッド52には、インクを吐出させるための素子(不図示)が設けられており、それに付随して種々の電気回路が構成されているので、記録ヘッド52に設ける検出用電極23aには、その電気回路の一部を利用することができる。例えば、インクの吐出方式として、電気熱変換素子を用いてインクを加熱することによりインクを膜沸騰させそのときに生じる気泡の圧力を利用する吐出方式においては、電気熱変換素子の表面に耐キャビテーション膜としてTa膜が形成されることが多い。そこで、このTa膜を、記録ヘッド52に設ける検出量電極23aとして利用することができる。この構成によれば、インク残量検出モジュール20に設ける電極の数をさらに減少することができる。
図7(a)〜(c)では、いずれもインクタンクとインクジェット記録装置との間での情報の伝達に、電極同士の物理的な接触を伴う例を示したが、非接触型とすることもできる。図8に、その一例を示す。
図8に示すインク残量検出モジュール30は、RF−ID(Radio Frequency Identification)と呼ばれる方式により、マイクロ波と呼ばれる数GHzオーダーの高周波電波を利用して非接触で情報の送受信を行うものであり、一対の検出用電極33と、情報記憶素子32と、情報記憶素子32とインクジェット記録装置との間で情報の送受信を行うためのアンテナ部34とを有する。これら検出用電極33、情報記憶素子32、およびアンテナ部34は、支持基板(不図示)上に設けられている。検出用電極33および情報記憶素子32は、インクタンクの外部に露出しないように支持基板の片側の面に設けられる。アンテナ部34は、受信すべき電波の高周波エネルギーがインクタンク内のインクに吸収されることをできるだけ避けるため、検出用電極33および情報記憶素子32とは反対側の面に設けられる。一方、インクジェット記録装置には、インク残量検出モジュール30との間での情報の送受信のためのアンテナ部36が設けられている。
情報記憶素子32は、図8(b)に示すように、インク残量に関する情報、またはインク残量に関する情報およびインクタンク固有の情報を格納するメモリ領域32cと、検出用電極33からのアナログ情報をデジタル情報に変換するアナログ/デジタル処理部32aと、アンテナ部34に接続された、RF信号をデジタル信号へ変換したりデジタル信号をRF信号へ変換したりするRF部(高周波処理部)32dと、アナログ/デジタル処理部32aで変換されたデジタル情報をインク残量に関するデータ形式に変換したり、変換したインク残量に関するデータをメモリ領域32cに書き込んだり、変換したインク残量に関するデータをRF部32dに送ったり、アナログ/デジタル処理部32a、メモリ領域32cおよびRF部32d間での相互の信号のやり取りを制御するロジック部32bとを有する。
なお、図8(b)に示す構成は、情報記憶素子32の構成は、RF部32dを有している点を除いて、図7(b)、(c)に示した情報記憶素子と同様の構成である。図7(b)、(c)に示した情報記憶素子は、図8(b)のRF部32dの代わりに、コンタクト端子と接続する配線を有している。
このように、非接触で情報の送受信を行う構成とすることで、インク残量検出モジュール30およびインクジェット記録装置には相互間での情報の伝達のための接触構造が不要となるので、より簡便かつコンパクトに構成することができるとともに、インク残量検出モジュール30の取り付け位置の自由度も大幅に向上する。
以上、情報記憶素子としてGHzオーダーの高周波電波を利用したRF−IDを用いた例を説明したが、本発明においては、コンパクトさの点では高周波電波を利用したRF−IDにやや劣るものの、高周波電磁誘導を利用した電磁誘導結合型のRF−IDを用いても、インク残量検出手段と一体化された情報記憶手段が持つ大きな作用効果が得られることは言うまでもない。電磁誘導を利用した場合、アンテナ部としてはループコイルアンテナが用いられる。
図7(b)、(c)および図8で述べた情報記憶素子のように、アナログ/デジタル処理機能を持った情報記憶素子を用いた場合、インクタンクの残量情報に基づいて、情報記憶素子自身が、メモリ領域への格納方法を切り替えたり、判断アルゴリズムを切り替えたりする構成とすることもできる。こうすることで、例えば「インク有り/無し」の判断だけでなく、インク残量を段階的に検出可能に構成した場合に、限られたメモリ領域を有効に使用することができる。その結果、情報記憶素子のメモリサイズが抑えられるので、低コスト化が図られるとともに、インク残量検出モジュールの小型化にもつながる。
次に、本発明が適用可能なインクタンクの形態について説明する。上述した実施形態では、図1に示したように、負圧発生部材収納室5とインク収容室6とを有するインクタンク1に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。
図9に、本発明を適用したインクタンクの他の例の断面図を示す。図9に示すインクタンク60は、筐体の内部が全て、インクを直接収容するインク収容室65となっている。インクタンク60の底壁には、収容されているインクを記録ヘッド(不図示)に供給するためのインク供給口62が形成されている。インク供給口62には弾性弁膜63が設けられている。弾性弁膜63は、インクタンク60をインクジェット記録装置(不図示)に装着したとき、インク導出管(不図示)が挿入されたときにのみ開き、これによって、インクタンク60がインクジェット記録装置に装着されていない状態でのインクタンク60からのインクの漏れを防止している。
また、インクタンク60の底壁には、インク収容室65内に負圧を発生させるための負圧発生構造64が設けられている。負圧発生構造64は、インクタンク60の外側表面に対して凹状に形成された第1の凹部64aと、インクタンク60の内側表面に対して凹状に形成された第2の凹部64bと、これら凹部64a,64b間を連絡する、例えば蛇行した経路とされた連絡通路64cとを有する。インクタンク60の内圧は外圧より低く、インクは第2の凹部64bにおいてメニスカスを形成してインク収容室65内に保持されている。インクの消費に伴って内圧が小さくなると、それに伴って連絡通路64cを通じてインク収容室65内に空気が導入され、これによりインク収容室65が所定の負圧に保たれる。
インクタンク60の側壁には、インク残量検出モジュール61が取り付けられている。インク残量検出モジュール61としては上述した各形態のいずれも用いることができ、検出用電極(不図示)がインク収容室65内のインクと接触するように取り付けられる。このように、インク残量検出モジュール61をインクタンク60の側壁に取り付けることで、インクタンク60の使用時の姿勢における高さ方向でのインク残量検出モジュール61の取り付け位置を適宜設定することで、インク無しを検出したいインク液面レベルを任意に設定することができる。また、インク残量検出モジュール61のコンパクトさを損なわない範囲で、3つ以上の検出用電極を互いに上記高さ方向での位置が異なるように設け、各検出用電極間での導通状態を検出することで、上述した「インク有り/無し」だけでなく、その中間でのインク残量を段階的に検出することもできる。
図10に、本発明を適用したインクタンクのさらに他の例の断面図を示す。図10に示すインクタンク70は、筐体の内部が全て、インクを吸収保持した負圧発生部材74を収納した負圧発生部材収納室75となっている。このインクタンク70は、実質的には図1に示したインクタンク1のインク収容室6を除いたものと同様に構成されているので、ここではその詳細な説明は省略する。
本例でも、インク残量検出モジュール71は、インクタンク70の側壁に取り付けられている。インク残量検出モジュール71としては、図9に示した例と同様に、上述した各形態のいずれも用いることができ、検出用電極(不図示)が負圧発生部材収納室75内のインクと接触するように取り付けられる。また、3つ以上の検出用電極を設けることによって、「インク有り/無し」だけでなく、その中間でのインク残量を段階的に検出できることも、図9に示した例と同様である。ただし、本例の場合、インクは負圧発生部材74に吸収された状態で検出用電極と接触するので、図3に示したような毛管溝を検出用電極の周囲に配置し、負圧発生部材74の毛管力と毛管溝の毛管力とを適宜設定し、インクタンク70内のインクが所望の量になったときに検出用電極間が電気的にオープンとなるようにすることが望ましい。図10に示した構成は、図1に示したインクタンク1に適用することもできる。
図11に、本発明を適用したインクタンクのさらに他の例の、インク残量検出モジュール近傍での断面図を示す。図11に示すインクタンク80は、インク残量検出モジュール81をインク供給口86の中に配置したものである。インク室80aは、インクを直接収容したものであってもよいし、負圧発生部材に吸収させた状態で保持したものであってもよい。インク供給口86の内部においては、インク室80a側の端部にフィルタ88を有するとともに、インクの出口側の端部には弾性弁膜89が設けられており、これによって、フィルタ88と弾性弁膜89との間にインク中間室87が形成されている。
インク残量検出モジュール81は、支持基板82の片面の一端部をインク中間室87に臨ませ、かつもう一方の面の一部をインクタンク80の外側に露出させてインクタンク80に固定されている。検出用電極84は、支持基板82の片面の、インク中間室87内に突き出た領域に形成されている。情報記憶素子83も、支持基板82の片面に搭載され、封止剤で封止されている。支持基板82のもう一方の面の、インクタンク80の外側に露出した領域には、外部との電気的接続のための外部コンタクト電極85が形成されている。インク残量検出モジュール81とインクタンク80との隙間は、接着剤により封止されている。インク残量検出モジュール81をこのように構成しても、インクタンク80内のインク残量を検出し、そのインク残量に関する情報を格納できるインクタンク80とすることができる。
なお、本発明の作用効果を確実に得るためには、残量検知したいインク量に対応した位置に検出用電極を配置するのはもちろんのこと、少なくとも検出用電極に接触するようにインクが充填され、かつ充填されたインクがインク供給部近傍にまで連通するようにインクが収容されていることが重要である。このことは、使用済みのインクタンクに再充填して再利用する場合にも同様である。
1,60,70,80 インクタンク
2b 貫通穴
4 筐体
20,30,61,71,81 インク残量検出モジュール
21 支持基板
22,22a,32 情報記憶素子
23,23a 検出用電極
24 検出用外部コンタクト電極
25 素子用外部コンタクト電極
50 インクジェット記録装置
51 キャリッジ
51a 検出用コンタクト端子
51b 素子用コンタクト端子
52 記録ヘッド
2b 貫通穴
4 筐体
20,30,61,71,81 インク残量検出モジュール
21 支持基板
22,22a,32 情報記憶素子
23,23a 検出用電極
24 検出用外部コンタクト電極
25 素子用外部コンタクト電極
50 インクジェット記録装置
51 キャリッジ
51a 検出用コンタクト端子
51b 素子用コンタクト端子
52 記録ヘッド
Claims (19)
- インクジェット記録に用いられるインクタンク内のインク残量を検出するために前記インクタンクに取り付けられるインク残量検出モジュールであって、
支持基板と、
前記支持基板の片面に設けられた、少なくとも一つの検出用電極、および情報の書き込みおよび読み出しが可能な不揮発性の情報記憶手段と、
前記支持基板に設けられた、前記検出用電極がインクと接触しているか否かに応じて得られるインク残量に関する情報を外部に伝達し、かつ前記情報記憶素子に書き込むべき情報を外部から伝達させるための情報伝達手段とを有するインク残量検出モジュール。 - 前記情報伝達手段は、前記支持基板の片面と反対側の面に設けられた、前記検出用電極と電気的に接続された検出用外部コンタクト電極、および前記情報記憶素子と電気的に接続された素子用外部コンタクト電極である請求項1に記載のインク残量検出モジュール。
- 前記情報記憶手段は、前記検出用電極から得られるアナログ情報をデジタル情報に変換するアナログ/デジタル処理部と、前記インク残量に関する情報を格納するメモリ領域とを有する、請求項1に記載のインク残量検出モジュール。
- 前記情報伝達手段は、前記支持基板の片面と反対側の面に設けられた、前記情報記憶素子と電気的に接続された素子用外部コンタクト電極である請求項3に記載のインク残量検出モジュール。
- 前記情報伝達手段は、高周波電磁誘導または高周波電波を利用して非接触で情報を送受信するアンテナ部を有し、前記情報記憶手段は、前記アナログ/デジタル処理部で変換されたデジタル情報と高周波信号の相互変換を行う高周波処理部をさらに有する、請求項3に記載のインク残量検出モジュール。
- インクを内部に収容するためのインク室と、該インク室内のインクを記録ヘッドに供給するためのインク供給口とを有するインクタンクにおいて、
請求項1ないし5のいずれか1項に記載のインク残量検出モジュールと、
前記インク室の外壁および前記インク供給口を構成する筐体部材とを有し、
前記インク残量検出モジュールは、前記検出用電極を前記インク室に露出させて、前記筐体部材に取り付けられていることを特徴とするインクタンク。 - 少なくとも前記検出用電極に接触し、前記検出用電極に接触したインクが前記インク供給口まで連通するようにインクを収容した請求項6に記載のインクタンク。
- 前記インク残量検出モジュールは、前記情報記憶手段が設けられた面を前記インク室側に向けて取り付けられている請求項6または7に記載のインクタンク。
- 前記筐体部材には前記検出用電極の数および位置に対応した貫通穴が形成され、前記インク残量検出モジュールは、前記検出用電極を前記貫通穴内に位置させて取り付けられている、請求項6ないし8のいずれか1項に記載のインクタンク。
- 請求項6ないし9のいずれか1項に記載のインクタンクを着脱可能に搭載し、前記インクタンクから供給されたインクを吐出する記録ヘッドを用いて記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、
前記インクタンクを着脱可能に保持する保持部と、
前記インクタンクに取り付けられた前記インク残量検出モジュールの前記情報伝達手段を介して前記インク残量検出モジュールとの間で情報のやり取りを行うための装置側情報伝達手段を有するインクジェット記録装置。 - 請求項2または4に記載のインク残量検出モジュールを備えたインクタンクを着脱可能に搭載し、前記インクタンクから供給されたインクを吐出する記録ヘッドを用いて記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、
前記インクタンクを着脱可能に保持する保持部と、
前記インクタンクに取り付けられた前記インク残量検出モジュールの前記情報伝達手段を介して前記インク残量検出モジュールとの間で情報のやり取りを行うための装置側情報伝達手段とを有し、
前記インクタンクは、インクを内部に収容すべきまたは収容したインク室の外壁を構成する筐体部材を備えるとともに、前記インク残量検出モジュールが、前記検出用電極を前記インク室に露出させて前記筐体部材に取り付けられており、
前記装置側情報伝達手段は、前記インクタンクが前記保持部に装着されたときに、前記インク残量検出モジュールの前記支持基板の片面と反対側の面に設けられた外部コンタクト電極と接触するコンタクト端子を有する、インクジェット記録装置。 - 請求項5に記載のインク残量検出モジュールを備えたインクタンクを着脱可能に搭載し、前記インクタンクから供給されたインクを吐出する記録ヘッドを用いて記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、
前記インクタンクを着脱可能に保持する保持部と、
前記インクタンクに取り付けられた前記インク残量検出モジュールの前記情報伝達手段を介して前記インク残量検出モジュールとの間で情報のやり取りを行うための装置側情報伝達手段とを有し、
前記インクタンクは、インクを内部に収容すべきまたは収容したインク室の外壁を構成する筐体部材を備えるとともに、前記インク残量検出モジュールが、前記検出用電極を前記インク室に露出させて前記筐体部材に取り付けられており、
前記装置側情報伝達手段は、前記インク残量検出モジュールのアンテナ部との間で情報の送受信を行う装置側アンテナ部を有する、インクジェット記録装置。 - インクを内部に収容したインク室と、該インク室内のインクを記録ヘッドに供給するためのインク供給口とを有するインクタンクの製造方法において、
前記インク室の外壁および前記インク供給口を構成し、かつ、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のインク残量検出モジュールが前記検出用電極を前記インク室に露出させて取り付けられた筐体部材を用意する工程と、
前記インク室内にインクを充填する工程と、
前記インク残量検出モジュールの前記情報記憶手段に、インク有りを意味する情報を書き込む工程とを有するインクタンクの製造方法。 - 前記インク室内にインクを充填する工程は、少なくとも前記検出用電極にインクが接触し、かつ前記検出用電極に接触したインクが前記インク供給口まで連通するように、インクを充填することを含む請求項13に記載のインクタンクの製造方法。
- 前記情報記憶手段には、インク無しを意味する情報が予め書き込まれており、
前記情報記憶手段にインク有りを意味する情報を書き込む工程は、前記情報記憶手段に予め書き込まれている情報を更新することを含む請求項13または14に記載のインクタンクの製造方法。 - 前記インク残量検出モジュールの前記情報記憶手段に、前記インクの色に関する情報を書き込む工程をさらに有する請求項13ないし15のいずれか1項に記載のインクタンクの製造方法。
- 前記インク残量検出モジュールの前記情報記憶手段にはインクの色に関する情報が予め書き込まれており、
前記インク室内にインクを充填する工程は、前記情報記憶手段に予め書き込まれているインクの色に関する情報に対応した同じ色のインクを充填することを含む請求項13ないし15のいずれか1項に記載のインクタンクの製造方法。 - 前記インク残量検出モジュールの前記情報記憶手段にはインクの色に関する情報が予め書き込まれており、
前記インク室内にインクを充填する工程は、前記情報記憶手段に予め書き込まれているインクの色に関する情報に対応する色とは異なる色のインクを充填することを含み、
前記情報記憶手段に書き込まれているインクの色に関する情報を更新する工程をさらに有する請求項13ないし15のいずれか1項に記載のインクタンクの製造方法。 - 前記インク室内にインクを充填する工程の前に、前記インク室内を洗浄する工程をさらに有する請求項15、17または18に記載のインクタンクの製造方法。
Priority Applications (9)
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