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JP2005289891A - Pde1阻害剤 - Google Patents

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Zen Kubohara
禅 久保原
Kohei Hosaka
公平 保坂
Kasumi Shimizu
香澄 清水
Migaku Murata
琢 村田
Toshiro Tagawa
俊郎 田川
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

【課題】 注目すべき薬理学的活性を持つDIF−1およびその類縁体について、これらが標的とする分子を探索、同定することで、新しい生理的機能を実現することのできる試薬や薬理的処方剤を提供する。
【解決手段】 次式(1)
【化1】

(式中のXはハロゲン原子または水素原子を示し、少くとも一方のXはハロゲン原子を示している。R1はアルキル基を示し、R2およびR3は、各々、水素原子またはアルキル基を示す)
で表わされる化合物の少くともいずれかを有効成分とするPDE1阻害剤を提供する。
【選択図】図2

Description

この出願の発明は、PDE1阻害剤に関すものである。
キイロタマホコリカビ(Dictyostelium discoideum)から単離された柄細胞分化誘導因子(DIF−1)は、in vitroで哺乳類細胞の増殖停止と分化を誘導する強力な抗腫瘍因子であるが、現状では、このDIF−1の特異的な標的分子は同定されていない。
次式
に示したDIF−1(1−(3,5−ジクロロ−2,6−ジヒドロキシ−4−メトキシフェニル)ヘキサン−1−オン)は、キイロタマホコリカビの柄細胞分化を誘導するシグナル分子として発見された。また、DIF−1の脱塩素形態であるDIF−3は、DIF−1の第一代謝産物である。一方、2−MIDIF−1と6−MIDIF−3はそれぞれ、DIF−1およびDIF−3の人工的に合成されたアイソマーである。
これらの化合物については、すでに物質そのものとして、また製造方法についても特許文献において開示されてもいる(特許文献1−3)。
このような状況において、この出願の発明者らは、最近、DIF−1およびDIF−3が哺乳類細胞において抗増殖活性を示し、また場合によっては、細胞分化を誘導することを確認した。発明者らが得たいくつかの確認結果、すなわち、DIF−1がいくつかの腫瘍細胞において[Ca2+iを増加させること、ヒト白血病K562細胞においてAkt/プロテインキナーゼB(PKB)を活性化すること、胃癌細胞においてSTAT3を不活性化させること、血管平滑筋細胞においてG1サイクリンを減少させることは、哺乳類細胞におけるDIF−1の分子レベルでの作用機序を解明する上で重要な知見となる。さらに発明者らは、DIF−1が細胞内環状AMP濃度([cAMP]i)に影響することによって、アフリカツメガエル(Xenopus laevis)におけるプロゲステロン誘導卵成熟を阻害することを発見した。しかし、タマホコリカビ、アフリカツメガエルおよび哺乳類細胞におけるDIF−1のシグナル伝達系の詳細、特にDIF−1の標的分子は不明であった。
そこで、この出願の発明者らは、いくつかの候補酵素の活性に対に対するDIF−1とその類似体の作用を検討することによって、哺乳類細胞におけるDIF−1の標的分子の同定を進めてきた。
米国特許第5037854号明細書 WO 88/09321 WO 97/47270
この出願の発明は、上記のとおりの背景からなされたものであって、その薬理活性が注目されるDIF−1およびその類縁体について、これらが標的とする分子を探索、同定することで、新しい生理的機能を実現することのできる試薬や薬理的処方剤を提供することを課題としている。
この出願の発明者は、上記のような課題を解決すべく検討を進め、その結果10〜40μMのDIF−1がK562白血病細胞の細胞増殖を濃度依存的に抑制し、細胞内のcAMP濃度を増加させるとともに、0.5〜20μMのDIF−1がin vitroでカルモジュリン(CaM)依存性環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼ(PDE1)を濃度依存的に阻害することを見出した。そして、その速度論的分析からは、DIF−1がcAMP基質と競合するPDE1の阻害剤として働くことが明らかとなった。DIF−1は他のPDEやCaM依存性酵素の活性には顕著な影響を示さず、また、DIF−1のアイソマーは阻害活性が低かったことから、発明者は、PDE1がDIF−1の特異的な薬理学的標的であると判断した。
この出願の発明は、以上のとおりの検討結果に基づいて完成されたものである。すなわち、この出願は、以下の発明を提供する。
〔1〕次式(1)
(式中のXはハロゲン原子または水素原子を示し、少くとも一方のXはハロゲン原子を示している。R1はアルキル基を示し、R2およびR3は、各々、水素原子またはアルキル基を示す)
で表わされるDIF化合物の少くともいずれかを有効成分とすることを特徴とするPDE1阻害剤。
〔2〕Xはいずれも塩素原子であり、R1は炭素数3〜8のアルキル基であり、R2およびR3は一方がOHであって他方が炭素数1〜3のアルコキシ基であることを特徴とする上記のPDE1阻害剤。
〔3〕次式(2)
で表わされるDIF−1であることを特徴とするPDE1阻害剤。
〔4〕上記いずれかのPDE1阻害剤を有効成分とする抗腫瘍剤。
cAMP(サイクリックエーエムピー)は細胞内情報伝達物質として多くの生命現象を媒介する重要物質あって、このcAMPの細胞内での濃度を調節する酵素の1つがカルモジュリン依存性サイクリックヌクレオチドホスホジエステラーゼ(PDE1)である。この酵素は、cAMPを分解することによってcAMP量を制御している。近年、このPDE1の阻害剤に抗腫瘍活性があることが示され注目されている。しかしながら、既存のPDE1阻害剤は、その特異性や毒性・副作用の点で問題があり、より特異性の高いPDE1阻害剤の開発が望まれていた。また、生命科学の基礎研究分野においても、より多様な、新規PDE1阻害剤の利用価値は高い。
このため、上記のとおりの、この出願の発明によって、学術研究、そして産業のいずれにおいても、試薬や抗腫瘍剤等の薬理的処方剤等として極めて有用な、新しいPDE1阻害剤が提供されることになる。
この出願の発明のPDE1阻害剤は、化学物質そのものとしては公知のもの、もしくは公知技術に基づいて合成可能とされているものであって、たとえば前記特許文献に記載の方法等によって提供されるものである。
しかしながら、これら物質をPDE1阻害剤とすることは、この出願の発明によって初めて提案されることである。このPDE1阻害剤は、抗腫瘍剤等として有用なものとなる。
以下に、この出願の発明のPDE1阻害剤について詳しく例示説明する。
以下の説明においては前記のとおりの次式
のDIF−1とその類似体が用いられている。
<A>試薬および酵素:DIF−1およびその類似体は、公知方法に従い合成した。ウシ脳カルシニューリン(CN)、カルモジュリン(CaM)、CaM依存的環式ヌクレオチドホスホジエステラーゼ(PDE1)、p−ニトロフェニルリン酸(pNPP)およびビス−pニトロフェニルリン酸(bpNPP)は、シグマ社(Sigma)から購入した。ヘビ毒ホスホジエステラーゼ(svPDE)はワージントンバイオケミカルコーポレーション社(Worthington Biochemical Corporation)から、仔ウシ腸管アルカリホスファターゼ(AP)はニューイングランドバイオラボ社(New England BioLabs)から購入した。平滑筋ミオシンおよびミオシン軽鎖キナーゼ(MLCK)は、ニワトリ砂嚢から精製した。なお、酵素活性の単位(U)の定義は、製造業者説明書の記述に基づいている。
<B>細胞増殖の検定:ヒト白血病K562細胞を培養培地(10%ウシ胎仔血清を含むRPMI1640培地。以下、RPMIという)中、37℃(5% CO2)で維持し、既報どおり細胞の増殖を評価した。簡単に述べると、細胞をDIF類似体またはCaMもしくはPDEの阻害剤の存在下もしくは非存在下で、1mLのRPMI(5×104細胞/mL)を含むマルチ12ウェルプレートの各ウェル中でインキュベートした。3日目、50μLのAlamar Blue(細胞数を測定するための試薬)を各ウェルに加え、37℃(5% CO2)で1〜2時間インキュベーションし発色させた後、各ウェルから150μLづつ取って96ウェルプレートに移し、マイクロプレートリーダー(バイオ・ラッド社(Bio−Rad)、モデル550)によって570nmの吸光度(リファレンス:595nm)を測定した。そして、吸光比(対照の%)として細胞数を得た。
<C>細胞内cAMP含量の測定:細胞をアッセイバッファー(20mMのHEPES−NaOH、pH7.4、137.5mMのNaCl.5mMのKCl、1.5mMのCaCl2、0.8mMのMgCl2、5.5mMのグルコース、0.6mMのNaHCO3、0.1%(w/v)のウシ血清アルブミン)中に懸濁した(2×106細胞/mL)。チューブに入れた細胞懸濁液1mLを10〜40μMのDIF−1の存在下または非存在下、室温でインキュベートし、遠心(3,500rpm、30秒)して細胞を回収し、100μLの0.2N HCl中に再懸濁し、超音波を軽くあてて破壊した。サンプルを中和し、既報どおり(Hattori, M.,Ozawa,K.,and Wakabayashi, K.,Sialic acid moiety is responsible for the charge heterogeneity and the biological potency of rat lutropin.Biochem.Biophys.Res.Commun.,127: 501-508,1985.)、cAMPの含量を測定した。
<D>PDE1活性の測定:ウシのPDE1(0.75mU)、CaM(10U)およびCaCl2(0.2mM)をDIF−1、DIF類似体または阻害剤を含む0.3mLの反応バッファー(50mMのHEPES−NaOH、pH7.5、0.1mMのEGTA、8.3mMのMgCl2、0.5μMの[3H]cAMP(18,000cpm))中、30℃で10分間インキュベートした。CaMの非存在下におけるPDE1活性の測定試験では、PDE1(3mU)をDIF−1、DIF類似体または阻害剤を含む反応バッファー中、30℃で15分間インキュベートした。PDE1活性のアッセイは、既報どおりの手順(Murata, T., Taira, M., and Manganiello, V.C. Differential expression of cGMP-inhibited cyclic nucleotide phosphodiesterases in human hepatoma cell lines. FEBS lett.,390:29-33,1996.)を修正して行なった。
<E>PDE3A、PDE3BおよびPDE8Aの活性測定:ヒト完全長PDE3A、ヒトPDE3AのN末端欠失変異体(アミノ酸511〜1141)、ヒト完全長PDE3BおよびラットPDE3BのN末端欠失変異体(アミノ酸577〜1108)を含むバキュロウイルスはV.C.Manganiello博士(米国国立衛生研究所)から提供を受けた。マウスPDE8Aは以下のとおり調製した。まず、トータルRNAは、RNeasy(登録商標)ミニキット(キアゲン社(Qiagen)を用いて、マウス骨芽細胞MC3T3−E1から分離した。特異的なオリゴヌクレオチド・プライマー対
(5’−CCTAAATGTCTGCCTCGTTTGCTAGTG−3’および
5’−GTGCCGCCGCCGCCAGTATGGGCTGCGCCCCG−3’)を合成し、QIAGEN(登録商標)ワンステップRT−PCRキット(キアゲン社(Qiagen))を用いてRT−PCRを行なった。精製したPCR産物をプラスミドpCR(登録商標)II−TOPO(登録商標)ベクター(インビトロジェン社(Invitrogen)に導入し、DNA塩基配列決定によって確認した。マウスPDE8AのcDNAはpVL1393のBamHI/XbaI部位にサブクローニングした。pVL1393からAutographa California核多角体ウイルスへのcDNAの転移は、BaculoGold(商標)トランスフェクションキット(ファーミンジェン社(PharMingen))を使用して行なった。PDE8Aをコードする高力価組換えウイルス株が得られ、昆虫Sf9細胞(ファーミンジェン社(PharMingen))への導入に使用した。
膜結合型(完全長)および可溶型(短縮型)のPDE3AおよびPDE3Bならびに可溶型(完全長)のPDE8Aを既報どおりSf9細胞中で発現させた(Leroy, M. J., Degerman, E., Taira, M., Murata, T., Wang, L. H., Movsesian, M. A., Meacci, E., and Manganiello, V. C. Characterization of two recombinant PDE3 (cGMP-inhibited cyclic nucleotide phosphodiesterase) isoforms, RcGIP1 and HcGIP2, expressed in NIH 3006 murine fibroblasts and Sf9 insect cells. Biochemistry, 35: 10194-10202, 1996)。Sf9細胞をTNM−FH昆虫培地(ファーミンジェン社(PharMingen))中、27℃で維持、増殖させてから回収し、1mLのホモジナイゼーションバッファー(100mMのTris−HCl、pH7.4、5mMのMgSO4)中で超音波処理し、細胞を破壊した。この完全長のPDE3AまたはPDE3Bを含む破壊細胞サンプルをPDE活性測定に用いた。また、切断型のPDE3AあるいはPDE3B、あるいはPDE8Aを含む破壊細胞サンプルについては、遠心分離(100,000×g、60分、4℃)して可溶性分画を取得し、これをPDE活性測定に用いた。
サンプルをDIF−1または他の阻害剤の存在下で、0.3mLの反応バッファー(50mMのHEPES−NaOH、pH7.4、0.1mMのEGTA、8.3mMのMgCl2、0.1μMの[3H]cAMP(18,000cpm))と共に30℃で10分間インキュベートし、PDE活性を既報に沿って測定した(Murata, T., Taira, M., and Manganiello, V. C. Differential expression of cGMP-inhibited cyclic nucleotide phosphodiesterases in human hepatoma cell lines. FEBS lett., 390: 29-33, 1996.)。
<F>他の酵素活性の測定:さまざまな濃度のDIF−1の存在下または非存在下で、各3単位のウシCN(約0.1μM)およびCaM(約0.2μM)を200μLの反応バッファー中、30℃で60分間インキュベートし、既報に従って(Takahashi, K., Akaishi, E., Abe, Y., Ishikawa, R., Tanaka, S., Hosaka, K., and Kubohara, Y. Zinc inhibits calcineurin activity in vitro by competing with nickel. Bicchem. Biophys. Res. Commun., 307: 64-68, 2003)CN活性を測定した。
ニワトリ砂嚢ミオシン(3.7μM)のリン酸化は、10〜20μMのDIF−1または10μMのカルミダゾリウムの存在下または非存在下、25℃で20分間、0.086μMのMLCKおよび0.3μMのCaMを含む反応バッファー中で行なわれた。等量のサンプルバッファー(6Mの尿素、14mMの2−メルカプトエタノール、50mMのTris−HCl pH6.8)を添加し反応を停止させた後、サンプルを尿素−グリセリンPAGE(ポリアクリルアミドゲル電気泳動)により、既報に従って(Nakamura, S., and Nonomura, Y. A simple and rapid method to remove light chain phosphatase from chicken gizzard myosin. J. Biochem, 96: 575-578, 1984)MLCK活性を分析した。
svPDE(0.1U)を200μLのアッセイバッファー(138mMのTris−HCl、pH8.7、9mMのbpNPP)中、37℃で15分間インキュベートし、800μLの1MのNa2CO3を加えることで反応を停止させた。svPDE活性は反応混合液のA410を測定することで定量した。
AP(26mU)をさまざまな濃度のDIF−1の存在下、37℃で5分間、200μLのアッセイバッファー(0.4Mのグリシン−NaOH、pH10.5、1mMのMgCl2、0.1mMのZnCl2、6mMのpNPP)中でインキュベートし、AP活性を評価した。
<G>結果
まず、K562白血病細胞においてDIF−1が細胞内cAMP濃度([cAMP]iと表記)に影響を及ぼすか否かを評価した。その結果を図1に示した。10〜40μMのDIF−1は[cAMP]iを用量依存的にわずかに増加させ(図1A、1B)、増殖停止を誘導した(図1C)。DIF−1による[cAMP]i増加の発見は、哺乳類細胞におけるDIF−1の薬理学的標的の同定にヒントを与えるものである。つまり、このことから、DIF−1はcAMPの産生または分解あるいはその双方に影響する可能性がある。さらに、CaMおよびcAMP分解酵素(PDE)の阻害剤が、DIF−1と同様にK562細胞において抗増殖活性を示したことから(図1C)、発明者は、CaM依存性酵素とPDEに対するDIF−1の阻害効果をin vitroで検討した(図2−4)。そして、薬理学的濃度のDIF−1が濃度依存的にCaM依存性環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼ(PDE1)の活性を阻害することが判明した(図2A)。
次に、DIF−1がPDE1とCaMのどちらに結合するかどうかを評価するため、CaMの非存在下でDIF−1がPDE1に与える阻害効果を検討した(図2B)。CaM阻害剤であるW−7はCaMの非存在下ではPDE1の活性を阻害しなかったが、カルミダゾリウム(CZM)は、CaMだけでなくPDE1にも直接結合することが可能であり、PDE1の活性を阻害した(図2B)。対して、薬理学的濃度範囲のDIF−1はCaMの非存在下においても、濃度依存的にPDE1活性を阻害した(図2B)。これはDIF−1の標的分子がCaMではなくPDE1であることを示している。DIF類似体を用いた比較研究を行った結果、DIF−1およびDIF−3(これらを以下DIFsという)がCaMの存在下(図2C)または非存在下(図2D)の双方でPDE1を強力に阻害した。
次に、DIF−1が他のcAMP分解酵素(PDE)に与える影響を検討した(図3)。DIF−1は、cGMP阻害型cAMP特異的PDEであるPDE3AおよびPDE3Bの活性に影響を及ぼさなかった(図3A)。しかしながら、PDE3AおよびPDE3Bは細胞膜結合型タンパク質であり、測定液中に持ち込まれた細胞膜破片がDIF−1の作用を妨げた可能性があるため、細胞膜の残骸が存在しない状況下で可溶型(短縮型)のPDE3AおよびPDE3Bに対するDIF−1の作用を検討した(図3B)。しかし、このような条件下においても、DIF−1はPDE3AとPDE3B活性に影響を与えなかった(図3B)。他方、50μMのDIF−1はcAMP特異的PDEであるPDE8Aの活性を約40%低下させたが(図3C)、この酵素に対するDIF−1の効果はPDE1に対する効果に比べはるかに弱かった。よって、DIF−1によるPDE8Aの阻害は非特異的なものと言える。
さらに、DIF−1が他の2つのCaM依存的酵素(カルシニューリンおよびミオシン軽鎖キナーゼ(MLCK))、ヘビ毒PDE(svPDE)ならびにアルカリホスファターゼ(AP)に対して与える影響を検討した。10μMまでのDIF−1はカルシニューリンの活性を阻害しなかったが、30μMのDIF−1は活性を約20%低下させた(図4A)。一方、MLCKの活性は20μMのDIF−1によっても影響を受けなかった(図4B)。また、30μMまでのDIF−1はsvPDEまたはAPには影響を及ぼさないことが示された(データは省略)。これらの結果はすべて、PDE1こそがDIF−1の特異的な薬理学的標的であることを示している。
DIF−1がK562細胞の[cAMP]iと細胞増殖に与える影響を示した図である。 DIF−1およびその類似体がPDE1活性に与える影響を示した図である。 DIF−1がPDE3A、PDE3BおよびPDE8Aの活性に与える影響を示した図である。 DIF−1がカルシニューリンおよびMLCKに与える影響を示した図である。

Claims (4)

  1. 次式(1)
    (式中のXはハロゲン原子または水素原子を示し、少くとも一方のXはハロゲン原子を示している。R1はアルキル基を示し、R2およびR3は、各々、水素原子またはアルキル基を示す)
    で表わされる化合物の少くともいずれかを有効成分とすることを特徴とするPDE1阻害剤。
  2. Xはいずれも塩素原子であり、R1は炭素数3〜8のアルキル基であり、R2およびR3は一方がOHであって他方が炭素数1〜3のアルコキシ基であることを特徴とする請求項1のPDE1阻害剤。
  3. 次式(2)
    で表わされるDIF−1であることを特徴とする請求項2のPDE1阻害剤。
  4. 請求項1から3のうちのいずれかのPDE1阻害剤を有効成分とする抗腫瘍剤。
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