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JP2005281511A - グリース組成物およびそれを封入した直動装置 - Google Patents

グリース組成物およびそれを封入した直動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】粘度基油を利用しても長寿命であり、かつ、低トルクの直動装置を実現するためのグリース組成物および該グリース組成物を封入した直動装置を提供する。
【解決手段】基油動粘度が、40℃において、14〜70mm2/sである基油と、ステアリン酸リチウム、12−ヒドロキシステアリン酸リチウム、特定のジウレア化合物から選ばれる少なくとも一種を含む増ちょう剤と、モリブデンジチオフォスフェート、モリブデンジチオカルバーメートおよびチオリン酸エステルから選ばれる少なくとも一種を含む極圧添加剤と、を含むグリース組成物であって、前記増ちょう剤の配合量が、前記グリース組成物の全量に対して10〜17重量%であり、前記極圧添加剤の配合量が、前記グリース組成物の全量に対して1〜5重量%であり、前記グリース組成物の混和ちょう度が、230〜320であるグリース組成物を開示する。
【選択図】なし

Description

本発明は、グリース組成物の改良と、改良したグリース組成物を封入した直動装置に係り、より詳細には、かかる改良したグリース組成物を封入した、高性能および往復動での耐久性に優れた直動装置に関する。
近年、直動装置の省電力化や高速回転化が促進されているため、低トルク性能が重要視されてきている。これは、高トルクの装置では、回転速度の上昇に伴い、摩擦・トルクが増大して発熱やモータ過負荷が発生し、省電力化や高速回転化の妨げとなってしまうためである。
ところで、従来の直動装置の潤滑剤には、基油に、鉱油と増ちょう剤にリチウム石けんを用いたリチウム石けん/鉱油系グリースや、基油に、エステル系合成油と増ちょう剤にリチウム石けんを用いたリチウム石けん/エステル油系グリースが、主に使用されている。そして、従来の基油動粘度としては、25〜200mm2/s(40℃)、ちょう度としては、220〜280のものが多いという現状である(たとえば、特許文献1参照)。
また、直動装置のトルクは、転がり接触面の微小滑りによる摩擦、滑り接触面における滑り摩擦、グリースの粘性抵抗等が原因で発生する。この中で、グリースの粘性抵抗は、グリースの基油の動粘度およびグリースのちょう度、増ちょう剤の配合量に影響を受けるため、動粘度の小さな基油を使用したり、ちょう度を高めること、増ちょう剤の配合量を低減することが、グリースの粘性抵抗を低減するのに有効となる。
特開2003−294107号
しかしながら、グリースの基油動粘度を低減させると、潤滑面での油膜厚さが薄くなり、潤滑性能に問題が生じ、磨耗、焼付け等の損傷を引き起こす場合がある。さらに、通例、低動粘度の基油は耐熱性が低く、高温雰囲気下における耐久性能に問題が生じる場合がある。
一方、グリースちょう度を増加させると、相対的にグリース中の増ちょう剤含有量が少なくなり、機械的剪断に対する抵抗力が弱まり、直動装置運転時のグリースの軟化漏洩や耐衝撃性が問題となる。また、直動装置の可動体へのグリース封入量を低減することも、トルク低減に効果があるが、潤滑不良の原因となる場合がある。さらに、ボールねじ特有の現象として、起動、停止時に、加減速による負荷が繰り返しかかる。このような場合には、増ちょう剤が多かったり、粘度が高いとダンパー効果があるが、トルク低減には効果がない。
そこで、上記事情に鑑み、本発明の目的は、低粘度基油を利用しても長寿命であり、かつ、低トルクの直動装置を実現するためのグリース組成物および該グリース組成物を封入した直動装置を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、グリース組成物中に特定の増ちょう剤および極圧添加剤を所定量配合し、前記グリース組成物の混和ちょうを特定の範囲にすることにより、本発明を完成するに至った。すなわち、上記目的は、基油動粘度が40℃において、14〜70mm2/sである基油と、ステアリン酸リチウム、12−ヒドロキシステアリン酸リチウム、下記式IおよびIIで示されるジウレア化合物から選ばれる少なくとも一種を含む増ちょう剤と、モリブデンジチオフォスフェート、モリブデンジチオカルバーメートおよびチオリン酸エステルから選ばれる少なくとも一種を含む極圧添加剤と、を含むグリース組成物であって、前記増ちょう剤の配合量が、前記グリース組成物の全量に対して8〜17重量%であり、前記極圧添加剤の配合量が、前記グリース組成物の全量に対して1〜5重量%であり、前記グリース組成物の混和ちょう度が、230〜320である、グリース組成物により達成される。
Figure 2005281511
(ここで、R1およびR2は各々独立に、炭素数8〜18の直鎖状のアルキル基を表す。)
本発明の好ましい態様によれば、前記グリース組成物において、前記基油がポリオールエステル油またはポリα−オレフィン油から選ばれる少なくとも一種を含む、かつ、前記ポリオールエステル油またはポリα−オレフィン油が、前記基油の全量に対して80重量%以上含有することを特徴とする。
また、上記目的は、前記グリース組成物を封入した、直動装置により達成される。
本発明のグリース組成物によれば、低粘度基油を利用しても長寿命であるグリース組成物が実現され、かかるグリース組成物を封入した直動装置は、低トルクの直動装置を提供する。
以下、本発明に関して詳細に説明する。なお、後記の実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな形態で実施することができる。
まず、本発明に係るグリース組成物が適用される直動装置について説明するが、特定の直動装置自体の構成や構造は制限されるものではない。図1は、本発明による直動装置の一実施形態である、半導体や液晶製造装置などに組み込まれて使用するボールねじ装置を示す断面図である。このボールねじ装置は、外周面にらせん状のボールねじ溝12が形成されたボールねじ軸10と、そのねじ軸10のボールねじ溝12に対向するらせん状のボールねじ溝24が内周面22に形成されたボールナット20と、ねじ軸10のボールねじ溝12とボールナット20のボールねじ溝24とが対向するらせん状のボール転動空間に転動自在に介装された多数のボール30と、それらのボール30を循環させるチューブ式循環路40と、を備える。前記チューブ式循環路40は、外形略コ字状のチューブからなり、その両端部42をそれぞれボールナット20を径方向に貫通するチューブ取付け孔29からボールナット20内のボール転動空間に差し込み、止め金46でボールナット20の外面に固定される。らせん状のボール転動空間内を転動するボール30は、ボールねじ溝12,24を複数回回って移動してから、チューブ式循環路40の一方の端部42ですくい上げられ、チューブ式循環路40の中を通り、他方の端部42からボールナット20内のボール転動空間に戻る循環を繰り返すようになっている。
ボールナット20の両端の開口部には、円形の凹部26が形成してあり、これに嵌着した円板形のシール部材28の内周面がボールねじ軸10の外周面およびボールねじ溝12の面に摺接してボールねじ装置内部をシールしている。かかる直動装置によれば、ボールねじ軸10とボールナット20とは、ボール30の転がりを介して接触することから、ボールナット20をボールねじ軸10に対して小さい駆動力で相対的にらせん運動させることができる。
次に、前示の直動装置に封入される、本発明に係るグリース組成物について説明する。本発明の基油は、40℃における動粘性が、14〜70mm2/sの低粘度基油を使用する。基油の具体例としては、低温における流動性と、高温耐久性とを勘案するに、ポリオールエステル油(以下「POE」という。)、またはポリα−オレフィン油(以下「PAO」という。)から選ばれる少なくとも一種を主成分とするものが好ましい。
POEとしては、以下に示す多価アルコールと一塩基酸とを適宜反応させて得られる油が挙げられる。多価アルコールに反応させる一塩基酸は単独でもよいし、複数用いてもよい。さらに、多価アルコールと二塩基酸・一塩基酸の混合脂肪酸とのエステルであるコンプレックスエステルとして用いてもよい。多価アルコールとしては、以下のものに限定されるわけではないが、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。また、一塩基酸としては、以下のものに限定されるわけではないが、主に炭素数4〜16の一価脂肪酸が用いられる。具体的には、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、エナント酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリル酸、ミステリン酸、パルミチン酸、牛脂脂肪酸、ステアリン酸、カプロレイン酸、パルミトレイン酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、エライジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレイン酸、リシノール酸等が挙げられる。
一方、PAOとしては、下記式で表されるオレフィンを挙げることができる:
Figure 2005281511
ここで、R3はアルキル基であり、同一分子中に2種以上の異なるアルキル基が混在してもよく、nは3〜10の数であることが好ましい。具体的なPAOとしては、以下のものに限定されるわけではないが、ポリブテン、ポリイソブチレン、1−デセンオリゴマーや、1−デセンとエチレンとのオリゴマー等を挙げることができる。
以上の基油には、必要に応じて、他の潤滑油を混合することができる。かかる場合、基油全量の80重量%以上を、POEおよびPAOから選ばれる少なくとも一種であれば、高温性能、低温流動点当の諸特性を、ほぼ損ねることなく、好適に使用できる。
本発明の増ちょう剤としては、配合量の経済性や剪断安定性を勘案し、ステアリン酸リチウム、12−ヒドロキシステアリン酸リチウム(以下「Li-12OHst」という。)、下記式IおよびIIで示されるジウレア化合物からなる群から選択される化合物を使用する:
Figure 2005281511
ここで、R1およびR2は各々独立に、炭素数8〜18の直鎖状のアルキル基を表す。
本発明に用いる増ちょう剤の配合量は、グリース組成物の攪拌抵抗、直動装置のトルクや摺動時の発熱の上昇させない観点から、増ちょう剤の配合量が、グリース組成物全体に対して、10〜17重量%であり、より好ましくは8〜15重量%である。また、剪断安定性の悪い増ちょう剤は、直動装置の運転中に容易に軟化してグリース組成物の漏洩の原因となる。さらに、前記式IおよびIIで表される化合物において、アルキル基の炭素数が8未満であると、適切なちょう度を呈するのに必要な増ちょう剤の配合量が少なくなりすぎ、グリース組成物の剪断安定性が悪化してしまう。加えて、極端に炭素数が少ない場合は、ウレアと基油の親和性が減衰してしまうため、ウレアの増ちょう性を失うおそれがある。他方、前記式IおよびIIで表される化合物において、アルキル基の炭素数が19以上であると増ちゅう剤の配合量が多くなり、グリースのトルク性能、発熱特性を悪化させてしまう。
優れた耐磨耗性を付与するため、本発明に係るグリース組成物は極圧添加剤を含む。具体的な極圧添加剤としては、モリブデンジチオカルバメート(以下「MoDTC」という。)、モリブデンジチオフォスフェート(以下「MoDTP」という。)、チオリン酸エステル等を挙げることができる。極圧添加剤の配合量としては、グリース組成物の全量に対して1〜5重量%である。極圧添加剤の配合量が1重量%以下では、耐磨耗性の効果が得られず、5重量%以上では、腐食磨耗を引き起こす。
本発明に係るグリース組成物の混和ちょう度は、230〜320であることが好ましい。230以下の混和ちょう度では、グリース組成物が硬くなりすぎ、直動装置開始時のトルクが大きくなってしまう。また、230以下の混和ちょう度を有するグリース組成物では、グリース自体の流動性が不足し、直動装置の寿命が短命となる。一方、320以上の混和ちょう度を有するグリース組成物では、グリース自体が柔らかくなりすぎ、摺動部に留まれず、やはりグリース自体の寿命が低下する。
加えて、本発明に係るグリース組成物は、各種特性を向上させるために、所望により種々の添加剤を添加してもよい。たとえば、酸化防止剤、防錆剤、油性剤、金属不活性化剤等を、本発明の効果を損なわない範囲内で、単独又は複数組み合わせ添加することができる。
酸化防止剤の具体例としては、フェニル−1−ナフチルアミン等のアミン系化合物、2,6−t−ブチルフェノール等のフェノール系化合物、硫黄系の化合物、ジチオリン酸亜鉛系化合物等を挙げることができる。また、防錆剤の具体例としては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の有機スルフォン酸塩、アルキル又はアルケニルコハク酸エステル等のアルキルまたはアルケニルコハク酸誘導体、ソルビタンモノオレート等の多価アルコールの部分エステル等を挙げることができる。さらに、油性剤の具体例としては、脂肪酸や動植物油等を挙げることができる。さらにまた、金属不活性化剤の具体例としては、ベンゾトリアゾール等を挙げることができる。特に、極圧添加剤に伴う金属表面の変色や腐食磨耗に対して、前記ベンゾトリアゾール誘導体を腐食防止剤としてグリース組成物に添加することが好ましい。この場合、ベンゾトリアゾール誘導体の添加量は、グリース組成物の全量に対して、0.05〜0.2重量%であることが好ましい。
以下に示す本発明の実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、これらは例示的なものであり、本発明は以下の具体例に制限されるものではない。当業者は、以下に示す実施例に様々な変更を加えて本発明を実施することができ、かかる変更は本願特許請求の範囲に包含される。
図1に示すボールねじ装置に、本発明に係るグリース組成物を封入して実際の使用に供する。ここで、封入するグリースの組成・性状を、実施例および比較例毎に種々変化させて、直動装置であるボールねじ装置の耐久寿命、トルク等の測定を行い、比較検討する。
試験1
ボールねじのナットに加速度ピックアップを取り付け、振動値が12mm2/sを超えた時点の運転時間を直動装置の耐久寿命とした。耐久試験は、ナットの移動速度3m/s、負荷荷重10kg、雰囲気温度140℃の条件下で行った。
試験2
トルク測定は、移動速度1m/s、負荷荷重10kg、雰囲気温度25℃の運転条件で始動時の起動トルクと定常運転の動トルクの双方を測定した。
試験3
周波数3Hz,ねじ回転角度±10°で、ボールねじを往復動させた場合の耐久寿命も評価した。かかる場合、負荷荷重10kg、雰囲気温度140℃であり、振動値が初期値から5mm2/s増大した時点の運転時間を耐久寿命とした。
以下の説明では、前示の試験1および試験3で得られた耐久寿命を、それぞれ耐久寿命1と耐久寿命2とする。なお、耐久被検体として、軽径15mm、リード10mmのボールねじ装置を使用した。
次に、本発明に係る実施例と、比較例とについて詳細に説明する。
図2は、種々の極圧添加剤と増ちょう剤について、前記の試験条件における耐久試験を実施した結果を示す。図2から、ボールねじの耐久寿命1および耐久寿命2を、それぞれ比較例1(Li-12OHst-POE組成、極圧添加剤未配合品)の耐久寿命1、耐久寿命2に対する比として示してある。実施例1ないし6の結果より、極圧添加剤として、MoDTP、MoDTC、チオリン酸エステルを添加することによってボールねじの耐久寿命1で2.5倍以上、耐久寿命2で5倍以上の寿命延長が実現できることが判明した。また、実施例1および7の結果の比較から、Li-12OHstよりも脂肪族ジウレアの方が、若干耐久寿命1および2が長いことも分かった。さらに、実施例8および9の結果の比較から、前記した化学式IIのジウレアよりも化学式Iのジウレアの方が、若干耐久寿命1および2に関して有利であることも分かった。
実施例10および比較例2の結果の比較から、極圧添加剤の配合量は、グリース組成物の全量に対して、1重量%以上であることが好ましいことが分かる。一方、極圧添加剤の配合量は多くても5重量%以下に抑えるべきである。本発明に利用する極圧添加剤を5重量%以上添加しても、添加量に応じた効果が得られるわけではない。また、本発明で使用するような含硫黄系の極圧添加剤は腐食を起こしやすく、多量に添加すると金属表面を変色させたり、腐食磨耗を引き起こす等の望ましくない現象の原因となることがある。
実施例4〜6では、チオリン酸エステルの中でも、トリフェニルフォスフォロチオネートという極圧添加剤を使用した。実施例4で使用した極圧添加剤は、分子内のフェニル基に置換基を導入していない類型の添加剤である。それに対し、実施例5および6で使用した極圧添加剤は、分子内フェニル基にアルキル基を導入した類型の極圧添加剤である。
実施例4〜6に示す結果の比較から、フェニル基にアルキル基を導入した類型のトリフェニルフォスフォロチオネートの方が、アルキル基未導入のトリフェニルフォスフォロチオネートよりも、耐久寿命1および2に関して有利であることが判明した。これは、フェニル基にアルキル基を導入した類型のトリフェニルフォスフォロチオネートがアルキル基未導入のトリフェニルフォスフォロチオネートよりも溶油性に優れ、効率よく摺動部に導引されやすいためである。
図3は、実施例1に示すグリース組成物の基油動粘度を変化させたとき、ボールねじの耐久寿命1および2と、動摩擦トルクの挙動を調べた結果を示す。図3では、40℃における基油動粘度が10mm2/sである場合、それぞれの測定値を基準として各試験における結果を比として示したものである。図3から明らかなように、耐久寿命1および2と、低トルク性能を兼ね備えるグリース基油の動粘度としては、40℃において、14〜70mm2/sが好適であり、15〜60mm2/sであるとより好ましい、ことが分かる。基油動粘度が40℃において、70mm2/sを超えると、耐久寿命2が急激に低下する。これは、基油粘度増加に伴い、揺動する摺動面への潤滑油の補給性が悪化することが原因であると推測される。また、基油動粘度が70mm2/sを超えると、基油動粘度増加に伴うトルクの増加が顕著となる。これに伴って発熱も著しくなるためと考えられるが、基油動粘度が70mm2/sを超えると、耐久寿命1も若干ではあるが低下する傾向である。
図4は、増ちょう剤の配合量と動摩擦トルク、混和安定度の関係を示す図である。図4に示す実施例では、基油として40℃における動粘度が30mm2/sであるPAO(モービル・ケミカル・プロダクツ製、Mobil SHF 63)を使用し、増ちょう剤として化学式Iで示されるジウレア化合物と、を含むグリース組成物であって、その混和ちょう度が280である組成物を用意した。図4に示す結果では、増ちょう剤の配合量が10重量%であるときの動摩擦トルクを基準として、他の配合量の動摩擦トルクを比で示す。図4に示す結果から明らかなように、低トルク性能、剪断安定性を兼備する増ちょう剤の配合量としては、グリース組成物の全量に対して、10〜17重量%において良好であることが判明した。さらに好ましくは、増ちょう剤の配合量としては、10〜15重量%であることが分かる。
本発明による直動装置の一実施形態である、半導体や液晶製造装置などに組み込まれて使用するボールネジ装置を示す断面図である。 種々の極圧添加剤と増ちょう剤について、本発明による耐久試験を実施した結果を示す。図2中における、PAOは、モービル・ケミカル・プロダクツ製、Mobil SHF41とSHF63の混合物であり、POEとは、日本油脂製、ユニスターH-310であり、リチウムステアレートは堺化学工業製S-700であり、Li-120HStとは、堺化学工業製S-7000 OHである。 実施例1に示すグリース組成物の基油動粘度を変化させたとき、ボールねじの耐久寿命1および2と、動摩擦トルクの挙動を調べた結果を示す。 本発明における、増ちょう剤の配合量と動摩擦トルク、混和安定度の関係を示す図である。なお、図4に示す実験では、極圧添加剤として、MoDTP(サクラループ300)を4重量%添加した。
符号の説明
10…ボールねじ軸、12…ボールねじ溝、20…ボールナット、24…ボールねじ溝、30…ボール、40…チューブ式循環路

Claims (3)

  1. 基油動粘度が、40℃において、14〜70mm2/sである基油と、
    ステリアン酸リチウム、12−ヒドロキシステアリン酸リチウム、下記式IおよびIIで示されるジウレア化合物から選ばれる少なくとも一種を含む増ちょう剤と、
    モリブデンジチオフォスフェート、モリブデンジチオカルバーメートおよびチオリン酸エステルから選ばれる少なくとも一種を含む極圧添加剤と、を含むグリース組成物であって、
    前記増ちょう剤の配合量が、前記グリース組成物の全量に対して8〜17重量%であり、前記極圧添加剤の配合量が、前記グリース組成物の全量に対して1〜5重量%であり、前記グリース組成物の混和ちょう度が、230〜320である、グリース組成物。
    Figure 2005281511
    (ここで、R1およびR2は各々独立に、炭素数8〜18の直鎖状のアルキル基を表す。)
  2. 前記基油が、ポリオールエステル油またはポリα−オレフィン油から選ばれる少なくとも一種を含み、かつ、前記ポリオールエステル油またはポリα−オレフィンが、前記基油の全量に対して80重量%以上含有する、請求項1記載のグリース組成物。
  3. 請求項1または2に記載のグリース組成物を封入した、直動装置。

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