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JP2005274640A - 液晶パネルおよび液晶パネルの製造方法 - Google Patents

液晶パネルおよび液晶パネルの製造方法 Download PDF

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JP2005274640A JP2004083944A JP2004083944A JP2005274640A JP 2005274640 A JP2005274640 A JP 2005274640A JP 2004083944 A JP2004083944 A JP 2004083944A JP 2004083944 A JP2004083944 A JP 2004083944A JP 2005274640 A JP2005274640 A JP 2005274640A
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Abstract

【課題】表示品質を向上させ、耐湿性および耐光性にも優れた液晶パネルおよびその製造方法液晶パネルの製造方法および液晶パネルを提供する。
【解決手段】表面に配向膜32が形成された一対の基板S間に液晶層33を封止してなる液晶パネルおよびその製造方法であって、配向膜32は、疎水性の無機材料で形成されており、少なくとも一方の基板Sと配向膜32との間に、親水性の無機材料からなる吸着層31が設けられていることを特徴とする液晶パネルおよびその製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶パネルおよび液晶パネルの製造方法に関するものであって、特には、投射型液晶表示装置に好適に用いられる液晶パネルおよびその製造方法に関する。
近年、液晶パネルを備えた表示装置は、直視型のみではなく、プロジェクションテレビ等の投射型表示装置としても需要が高まってきている。そして、AV機器としての需要の高まりとともに、長寿命、高信頼性に対する要求も強まってきている。
このような液晶パネルは、表面に配向膜が形成された一対の基板間に液晶層が封入されて構成されている。これら一対の基板は、配向膜を対向させて配置され、これらの基板の周縁部に設けられたシール層により貼り合わされている。そして、シール層に設けられた液晶を注入するための注入口から基板間に液晶層が充填され、注入口を封止剤で塞ぐことで、配向膜間に液晶層が挟持された状態となっている。
上述したような液晶パネルの寿命および信頼性の向上において、従来からの課題の1つに、液晶パネル内への水分の侵入があり、液晶パネル内に水分が浸入すると、液晶層に含まれる液晶分子の配向異常が生じ、画像表示が悪化することが知られている。
そこで、シール層の幅を広くする、または、シール層の厚みを薄くする等の様々な手法により、液晶パネルの表示領域内への水分の浸入を防止することが検討されている。さらに、シール層から水分やイオン成分が侵入することを防止するために、表示領域の周辺部分に水分やイオン成分を吸着するイオン吸着層を備えた液晶表示装置(例えば、特許文献1参照)が報告されている。
また、液晶パネル内に水分が浸入した場合であっても、水分による影響を抑制するために、基板と配向膜との間に吸水性有機物質を含む層構造を有する液晶表示装置(例えば、特許文献2参照)や、基板上に形成した無機配向膜の上に吸湿性の低い有機配向膜を有する液晶表示装置(例えば、特許文献3参照)等が報告されている。
特開2001−201734号公報 特開2003−29246号公報 特開2003−165175号公報
しかし、液晶パネルへの水分の浸入を確実に防止することは、長期間湿度の高い場所に液晶パネルを保存した場合には、困難であった。さらに、表示領域の周辺部分にイオン吸着層を備えた液晶表示装置では、表示領域の外側の周辺部分が狭くなる傾向にあり、イオン吸着層を設ける領域が確保し難いという問題があった。
また、液晶パネル内に侵入した水分による影響を抑制するために、基板と配向膜との間に吸水性有機物質を含む層構造を有する液晶表示装置では、吸水性有機物質における化学反応を利用した吸湿作用であるために、液晶パネルが乾燥と高湿を繰り返すような環境で保存された場合に、吸水性有機物質の吸湿力が顕著に低下するといった問題があった。
さらに、基板上に形成した無機配向膜の上に吸湿性の低い有機配向膜を有する液晶表示装置であっても、水分による液晶分子の配向異常を十分に低減することは困難であった。また、無機配向膜上に有機配向膜を形成することから、成膜する際のそれぞれの材料のコンタミネーションを避けるために、無機配向膜と有機配向膜とで成膜装置を変える必要があり、製造工程が煩雑であった。
また、液晶パネル内に上述したような吸水性有機物質、または有機配向膜層等の有機層が設けられることで、上述した液晶表示装置を、プロジェクター等の投射型液晶表示装置として使用した場合には、強い読み出し光に曝されるため、有機物が分解するといった問題が生じていた。
したがって、液晶パネル内に侵入した水分による液晶分子の配向異常が防止されることで、表示品質を向上させ、耐湿性および耐光性にも優れるとともに、生産性にも優れた液晶パネルおよびその製造方法が要望されていた。
上述した課題を解決するために、本発明の液晶パネルは、表面に配向膜が形成された一対の基板間に液晶層を封止してなる液晶パネルであって、配向膜は、疎水性の無機材料で形成されている。そして、特に、少なくとも一方の基板と配向膜との間に、親水性の無機材料からなる吸着層が設けられていることを特徴としている。
このような液晶パネルによれば、少なくとも一方の基板と疎水性の無機材料からなる配向膜との間に、親水性の無機材料からなる吸着層が設けられている。これにより、液晶パネル内に水分が侵入したとしても、この水分が配向膜に吸着することなく、吸着層に保持される。このため、水分による液晶分子の配向異常が防止されることで、画像表示の悪化が防止される。さらに、配向膜と吸着層が無機材料で形成されていることにより、この液晶パネルが強い光に曝されたとしても、配向膜および吸着層の破壊が防止される。
また、本発明の液晶パネルの製造方法は、表面に配向膜が形成された一対の基板間に液晶層を封止してなる液晶パネルの製造方法であって、少なくとも一方の基板上に、親水性の無機材料からなる吸着層を形成した後、吸着層上に、疎水性の無機材料からなる配向膜を形成することを特徴としている。
このような液晶パネルの製造方法によれば、少なくとも一方の基板と疎水性の無機材料からなる配向膜との間に、親水性の無機材料からなる吸着層が設けられた上記構成の液晶パネルが得られる。また、吸着層と配向膜を無機材料で形成することで、吸着層と配向膜を同一の成膜装置を用いて連続的に形成することができる。
以上説明したように、本発明の液晶パネルおよびその製造方法によれば、液晶パネル内に水分が浸入したとしても、水分による液晶分子の配向異常が防止されるため、画像表示の悪化が防止され、液晶パネルの耐湿性を向上させることができる。また、液晶パネルが強い光に曝されたとしても、配向膜および吸着層の破壊が防止されることで、液晶パネルの耐光性も向上できる。したがって、液晶パネルの表示品質および長期信頼性を向上させることができ、歩留まりを向上させることができる。さらに、吸着層と配向膜を同一の成膜装置を用いて形成可能であるため、生産性にも優れている。
以下、本発明の液晶パネルおよび液晶パネルの製造方法に係わる実施の形態の一例を、詳細に説明する。ここでは、図1に示すように、負の誘電異方性を有するとともに、常温下でネマティック層を呈する垂直配向(Vertically Aligned(VA))の透過型の液晶パネルを用いて説明する。
この液晶パネルは、一対の基板間に液晶層が封入された構成であり、これら一対の基板は、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor(TFT))が配列形成されたTFT基板S1と、これに対向配置された対向基板S2とで構成されている。
TFT基板S1は、光透過性の例えばガラスからなる絶縁基板11の中央部となる表示領域11a上に、TFT12とこれに接続された配線13および透明導電性膜からなる画素電極14とを備えている。一方、対向基板S2は、光透過性の例えばガラスからなる絶縁基板21を用いて構成され、その一主面側に透明導電膜からなる共通電極22が形成されている。絶縁基板21もその中央部が表示領域21aとなる。
そして、TFT基板S1および対向基板S2においては、上記電極形成面側の表示領域11a上および表示領域21a上に、親水性の無機材料からなる吸着層31がそれぞれ設けられている。この吸着層31は、例えば二酸化珪素(SiO2)からなる親水性の無機材料からなり、このような親水性の無機材料としては、二酸化珪素(SiO2)の他に、一酸化珪素(SiO)や、酸化チタン(TiO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化タンタル(Ta25)等の金属酸化物がある。これにより、液晶パネルに水分が侵入した場合であっても、水分が吸着層31に保持される。
また、この吸着層31上には、疎水性の無機材料からなる配向膜32が設けられている。この配向膜32は、例えばフッ化マグネシウムMgF2からなる疎水性の無機材料からなり、このような疎水性の無機材料としては、MgF2の他に、フッ化セリウム(CeF3)、フッ化ランタン(LaF3)、フッ化マグネシウム(MgF2)、フッ化ネオジウム(NdF3)、フッ化ナトリウム(NaF)等のフッ素含有化合物や、ダイヤモンドライクカーボン等がある。これにより、水分の配向膜32への吸着が防止される。
なお、ここでは、TFT基板S1と対向基板S2に吸着層31がそれぞれ設けられることとするが、吸着層31はどちらか一方に設けられていればよい。ただし、TFT基板S1と対向基板S2の両方に吸着層31が設けられていた方が、液晶パネルに侵入した水分が吸着層31で確実に保持されるため、好ましい。
ここで、上述した吸着層31と配向膜32の合計膜厚は、150nm以下であることが好ましく、150nm以下とすることで、電圧降下が防止されるため、電圧保持率の低下が抑制され、画像表示における焼きつきの発生、すなわち、TFT基板S1と対向基板S2との間に封入される液晶層33の液晶分子34の応答速度が遅くなることによる画像表示の悪化が防止される。また、より高い電圧保持率と焼きつき特性を加味すると、100nm程度までが最適となる。これにより、吸着層31と配向膜32の各膜厚の上限が決定される。
そして、吸着層31の膜厚は、20nm以上130nm以下であることが好ましく、20nm以上であれば、吸着層31を均一な膜厚で形成することが可能であり、液晶パネル内に侵入した水分を十分に吸着することができる。また、30nm以上50nm以下であることがさらに好ましく、30nm以上であれば、量産におけるマージンをとり、より確実に均一な膜厚で形成することができる。
また、配向膜32の膜厚は、20nm以上130nm以下であることが好ましい。配向膜32の膜厚が20nm以上であることで、TFT基板S1と対向基板S2との間に封入される液晶層33の液晶分子34を安定に配向させることができるとともに、リーク電流の発生も防止されるため、画像表示の悪化が防止される。また、30nm以上50nm以下であることがさらに好ましく、30nm以上であれば、量産におけるマージンをとり、より確実な配向特性を得ることができる。
なお、吸着層31がTFT基板S1および対向基板S2のどちらか一方の基板のみに形成される場合には、他方の基板上には配向膜32のみが形成されるが、この場合の配向膜32の膜厚は20nm以上150nm以下であることが好ましく、30nm以上100nm以下であればさらに好ましい。
以上のような構成のTFT基板S1と対向基板S2とは、配向膜32を対向させて、表示領域11aと表示領域21aとを平面視的に重ね合わせた状態で対向配置される。これらの基板の周縁部にはシール層35が設けられ、このシール層35により、TFT基板S1と対向基板S2とが貼り合わせられる。そして、シール層35に設けられた液晶層33を注入するための注入口(図示省略)から上記基板間に液晶層33が充填され、注入口を封止剤で塞ぐことで、配向膜32間に液晶層33が挟持された状態となっている。
このような液晶パネルによれば、TFT基板S1または対向基板S2と、疎水性の無機材料からなる配向膜32との間に、親水性の無機材料からなる吸着層31が設けられている。これにより、液晶パネル内に水分が侵入した場合であっても、この水分が配向膜32に吸着することなく、吸着層31に保持される。これにより、高湿度下に本実施形態の液晶パネルを保存した場合であっても、水分による液晶分子34の配向異常が防止される。したがって、液晶パネルの画像表示の悪化を防止することができるとともに、液晶パネルの耐湿性を向上させることができる。
また、配向膜32と吸着層31が無機材料で形成されていることにより、この液晶パネルが強い光に曝されたとしても、配向膜32および吸着層31の破壊が防止されるため、液晶パネルの耐光性も向上できる。これにより、プロジェクターのような強力な読み出し光に曝される投射型液晶表示装置にも好適に用いることができる。
以上のことから、液晶パネルの表示品質および長期信頼性を向上させることができ、歩留まりを向上させることができる。
次に、この液晶パネルの製造方法について説明する。まず、一対のガラスからなる絶縁基板11を用意する。そして、一方の絶縁基板11の中央部の表示領域11a上に、TFT12およびこれに接続された配線13および画素電極14を形成し、これをTFT基板S1とする。また、他方の絶縁基板21の一主面上には、共通電極22を形成し、これを対向基板S2とする。ここで、絶縁基板21もその中央部が表示領域21aとなる。また、上述したTFT基板S1および対向基板S2を基板Sとする。
次に、これらの基板Sの一主面側、すなわち、TFT基板S1および対向基板S2における電極形成面側の表示領域11a上および表示領域21a上に、蒸着法によりSiO2からなる吸着層31を形成する。続いて、この吸着層31上に、斜方蒸着法によりMgF2からなる配向膜32を形成する。
ここで、本実施形態における垂直蒸着法による吸着層31の形成および斜方蒸着法による配向膜32の形成に用いられる真空蒸着装置について、図2を用いて詳細に説明する。
この図に示す真空蒸着装置40は、装置内の底部に設けられるとともに加熱可能に構成された蒸着源41と、蒸着源41の上方に配置され、基板Sを保持する基板保持部材42とを備えている。この基板保持部材42は、蒸着源41に対する基板装着面42aの傾きを変更可能に設けられている。また、真空蒸着装置40内の蒸着源41と基板保持部材42との間には、蒸着源41を覆う位置と、蒸着源41からの蒸着方向から外れる位置とに移動自在なシャッター43が設けられている。さらに、真空蒸着装置40には、基板Sを搬入、搬出するための開閉扉44が設けられており、装置内を脱気することで真空度を調整するための排気口45が設けられている。
このような真空蒸着装置40を用いて、基板Sの電極形成面側に真空蒸着法により吸着層31(前記図1参照)を形成するには、まず、装置内に基板Sを搬入し、基板保持部材22に電極形成面を下方に向けた状態で基板Sを装着する。
次に、蒸着源41となる「るつぼ」内に、親水性の無機材料として、上述したSiO2の粉末を投入する。ここでは、例えばリボルバー式の「るつぼ」を用いることとする。このようには、リボルバー式の「るつぼ」を用いることで、真空蒸着装置40の開閉扉44を開閉することなく、蒸着源41を遠隔操作で取り替えられる機能を有することが可能となり、好ましい。
また「るつぼ」内に投入する粉末の平均粒径は0.1mm以上5.0mm以下が好ましく、1.0mm以上5.0mm以下であることがさらに好ましい。粒径が5.0mmより大きいと、十分に溶解するまでに時間がかかる。また、0.1mm未満のものはコストがかかり実用的でない。粒形には特に制限はなく、不定形、球状などのものを用いることができる。また、この粉末の平均粒径差は、±2.0mm以内程度が好ましい。粒径差が2.0mmより大きいと溶解速度が不均一となり、基板S表面に形成する吸着層31の膜厚に差が生じるなど、膜の均一性が低下する。
次いで、真空蒸着装置40の開閉扉44を閉じ、密閉状態とした後、所定の真空度に達するまで排気口45から真空脱気装置(図示省略)により十分な真空度になるまで脱気する。真空脱気装置としては、特に制限はないが、クライオポンプ、ドライポンプ、油回転ポンプ、水封式ポンプ等を使用することができる。
次に、シャッター43により蒸着源41を覆った状態で、イオンビーム(EB)源46などにより蒸着源41を加熱し、シャッター43を蒸着方向から外れた位置に移動させた状態で蒸着を開始する。この蒸着源41の加熱方式としては特に制限はなく、上述したイオンビームによる加熱の他に、高周波誘導加熱、抵抗加熱、電子線加熱などの従来公知の加熱方法を用いることができる。
ここでの蒸着における蒸着時の温度に関しては本発明において規定するものではないが、20℃以上200℃未満であって、25℃以上150℃以下であることが好ましい。20℃未満に蒸着時の温度を設定する場合には、冷却装置など、装置に多くの費用がかかるうえに、生産において毎回常温以下に蒸着装置を冷却することは効率的ではない。また、一般に蒸着時の温度をあげることは、蒸着機内の真空度や水分などを制御する面で効果があるが、150℃程度まででその効果は十分であり、200℃以上とすることに配向膜の特性および生産性の利点はみられない。
以上のようにして、基板S上に吸着層31を形成する。続いて、装置内の真空雰囲気を維持した状態で、斜方蒸着法により、吸着層31上にMgF2からなる配向膜32(前記図1参照)を形成する。
具体的には、まず、基板Sが基板保持部材42に装着された状態で、基板S表面の法線Lvに対して蒸着角度θから蒸着分子が供給されるように、基板装着面42aを傾ける。次に、遠隔操作によりMgF2の粉末が投入された、蒸着源41となる「るつぼ」を装置の底部に配置する。
次に、シャッター43により蒸着源41を覆った状態で、EB源46などにより蒸着源41を加熱し、シャッター43を蒸着方向から外れた位置に移動させた状態で蒸着を開始する。
このようにして、図3(a)に示すように、基板S上に設けられた吸着層31上に配向膜32を形成する。これにより、配向膜32の蒸着分子32’が基板Sに対して斜めに蒸着されることで、配向性が付与され、後工程で基板S間に封入される液晶層33に含まれる液晶分子34が所定のプレチルト角で配向される。
なお、ここでは、斜方蒸着法により配向膜32を形成することとしたが、液晶分子34に配向性を付与することが可能な成膜方法であれば、斜方蒸着法でなくてもよい。このような方法としては、指向性スパッタ法、イオンビーム照射法がある。ただし、斜方蒸着法を用いる方が、汎用性が高いため好ましい。また、ここでは、るつぼ方式の真空蒸着装置40を用いて吸着層31と配向膜32を形成することとしたが、原料連続供給機構を有するフラッシュ蒸着装置を用いてもよい。
次に、再び図1に示すように、これらの基板S、すなわち、TFT基板S1と対向基板S2とを用いて、透過型の液晶パネルを組み立てる。
この際、まず、TFT基板S1における画素電極13および上述の配向膜32の形成面側、または対向基板S2における共通電極22および上述の配向膜32の形成面側にスペーサ(図示省略)を散布するとともに、その周囲にシール層35を土手状に形成する。その後、これらのTFT基板S1と対向基板S2とを配向膜32を対向させて、表示領域11aと表示領域21aとを平面視的に重ね合わせた状態で配置し、シール層35により、TFT基板S1と対向基板S2とを貼り合わる。この際、TFT基板S1と対向基板S2における配向膜32の配向方向がアンチパラレルとなるようにする。
このような状態で、シール剤35に設けられた液晶層33を注入するための注入口(図示省略)からTFT基板S1と対向基板S2との間に液晶分子34を含む液晶層33を充填する。その後、シール剤35の注入口を塞ぎ、透過型の液晶パネルを完成させる。
以上の液晶パネルの製造方法によれば、図1を用いて説明した構成の液晶パネルを製造することが可能となる。また、吸着層31と配向膜32を無機材料で形成することにより、同一の成膜装置を用いて連続的に形成することができるため、コンタミネーションを防ぐとともに、生産効率がよく生産性に優れている。
なお、本実施形態では、吸着層31を単なる蒸着法により形成することとしたが、配向膜32と同様に、基板Sの一主面の法線Lvに対して蒸着角度θから蒸着分子を供給する斜方蒸着法により、吸着層31を形成してもよい。これにより、図3(b)に示すように、基板S表面に対して、吸着層31の蒸着分子31’を配向膜32の蒸着分子32’と同一の方向に傾斜させることができる。したがって、吸着層31によっても、液晶分子34に配向性を付与することが可能となり、液晶分子34への配向力を強化することが可能である。したがって、吸着層31と配向膜32の合計膜厚の薄膜化することが可能となるため、電圧保持率を向上させることができ、画像の焼き付きをより確実に防止することができる。
さらに、蒸着角度θを変えずに吸着層31とその上層に形成する配向膜32を斜方蒸着する場合には、吸着層31を形成した後、図2に示す真空蒸着装置40における基板保持部材42の基板装着面42aの角度は維持した状態で、蒸着源41のみを変更すればよく、吸着層31と配向膜32との形成工程が容易である。また、吸着層31を指向性スパッタ法、イオンビーム照射法のような、後工程で基板S間に封入される液晶分子34に配向性を付与可能な成膜方法で形成してもよい。
なお、上記実施形態では、図1に示すような各画素電極にそれぞれTFTを接続させたアクティブ型の液晶表示素子について述べたが、これに限らず、単純マトリクス型の液晶パネルにも適用することができ、斜方蒸着法により形成する配向膜32により液晶分子34を配向規制する種々の液晶パネルに広く適用することができる。
また、本実施形態ではTFT基板S1に形成される画素電極13と、対向基板S2に形成される共通電極22を透明電極とすることで、透過型の液晶パネルの例について説明したが、画素電極13または共通電極22に反射性の材料を用いた、反射型の液晶パネルであっても、本発明は適用可能である。
さらに、本実施形態の液晶パネルは、この液晶パネルを挟む状態で配置された入射側偏光板と出射側偏光板を備えるとともに、入射側偏光板に光を入射する光源と、出射側偏光板から出射した光を投射させる投射レンズとを備えた、プロジェクター等の投射型液晶表示装置に、特に好適に適用することができる。
また、この投射型液晶表示装置には、光源と入射側偏光板との間の光路中に、光源からの光を、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色の光に分解する色分解部と、出射側偏光板と投射レンズとの光路中に各色の光を1つの光軸に合成する色合成部とを有していてもよい。
上述したような投射型液晶表示装置に、本実施形態の液晶パネルを用いる場合には、吸着層31および配向膜32に無機材料を用いていることから、ポリイミド等の有機材料を配向膜に用いる場合および吸着層31に有機材料を用いる場合と比較して、プロジェクターに用いる強い光に対する耐光性に優れ、吸着層31および配向膜32の破壊が防止される。また、高湿度下での保存または駆動に対しても、液晶パネル内に浸入した水分が吸着層31に保持されるため、水分による液晶分子34の配向異常が防止され、画像表示の悪化が防止される。したがって、投射型液晶表示装置の表示品質および長期信頼性を向上させることができ、歩留まりを向上させることができる。
上述した実施形態の製造方法により、図1に示す液晶パネルを製造した。この際、吸湿層31を垂直蒸着法により、約50nmの膜厚で形成し、配向膜32を斜方蒸着法により約50nmの膜厚で形成した。
一方、これに対する比較例として、吸着層31を形成せずに配向膜32に有機系材料であるポリイミドを用いた液晶パネル(比較例1)と、吸着層31を形成せずに配向膜32に親水性の無機材料であるSiO2を用いた液晶パネル(比較例2)を製造した。
そして、実施例、比較例1および比較例2の液晶パネルを用いて、耐光性試験および耐湿性試験を行った。耐光性試験については、光源として200WのUHPランプを用い、上記の3種類の液晶パネルを光速密度50lm/mm2にて曝露した場合の画像表示を経時的に目視評価した。耐湿性試験については、高温高湿度下の恒温機内に上記の3種類の液晶パネルを保存した場合の画像表示を経時的に目視評価した。
この結果、耐光性試験については、配向膜32に有機系材料を用いた比較例1の液晶パネルと比較して、吸着層31および配向膜32に無機材料を用いた実施例の液晶パネルおよび配向膜32に親水性の無機材料を用いた比較例2の液晶パネルは、経時的な画像表示の悪化が抑制され、優れた耐光性を示すことが確認された。
また、耐湿性試験については、実施例の液晶パネルは、比較例1の液晶パネルと比較して画像表示の悪化が抑制された。また、実施例の液晶パネルは、比較例2の液晶パネルと比較した場合に、顕著に画像表示の悪化が抑制され、優れた耐湿性を示すことが確認された。
本発明の半導体装置の製造方法に係る実施形態を説明するための液晶パネルの構成図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る実施形態に用いる真空蒸着装置の構成図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る実施形態を説明するための液晶パネルの拡大模式図である。
符号の説明
S…基板、S1…TFT基板、S2…対向基板、31…吸着層、32…配向膜、33…液晶層

Claims (7)

  1. 表面に配向膜が形成された一対の基板間に液晶層を封止してなる液晶パネルであって、
    前記配向膜は、疎水性の無機材料で形成されており、
    少なくとも一方の前記基板と前記配向膜との間に、親水性の無機材料からなる吸着層が設けられている
    ことを特徴とする液晶パネル。
  2. 前記配向膜は、斜方蒸着法により形成されたものである
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
  3. 前記吸着層は、配向性を有して形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
  4. 前記吸着層は、斜方蒸着法により形成されたものである
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
  5. 表面に配向膜が形成された一対の基板間に液晶層を封止してなる液晶パネルの製造方法であって、
    少なくとも一方の前記基板上に、親水性の無機材料からなる吸着層を形成した後、当該吸着層上に、疎水性の無機材料からなる配向膜を形成する
    ことを特徴とする液晶パネルの製造方法。
  6. 前記配向膜を、斜方蒸着法により形成する
    ことを特徴とする請求項5記載の液晶パネルの製造方法。
  7. 前記吸着層を、斜方蒸着法により形成する
    ことを特徴とする請求項5記載の液晶パネルの製造方法。
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