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JP2005270082A - グルコース脱水素酵素 - Google Patents

グルコース脱水素酵素 Download PDF

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JP2005270082A JP2004124826A JP2004124826A JP2005270082A JP 2005270082 A JP2005270082 A JP 2005270082A JP 2004124826 A JP2004124826 A JP 2004124826A JP 2004124826 A JP2004124826 A JP 2004124826A JP 2005270082 A JP2005270082 A JP 2005270082A
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Abstract

【課題】グルコースに対する選択性が高い改変型水溶性PQQGDHを提供すること。
【解決手段】 本発明は、ピロロキノリンキノンを補酵素とするグルコース脱水素酵素において、Acinetobacter calcoaceticus由来水溶性PQQGDHの第193残基または他の種における同等の位置のアミノ酸残基が中性あるいは酸性の側鎖を有するアミノ酸残基で置換されていることを特徴とする改変型グルコース脱水素酵素を提供する。本発明はまた、上述の改変型グルコース脱水素酵素をコードする遺伝子、該遺伝子を含むベクターおよび該遺伝子を含む形質転換体、ならびに本発明の改変型グルコース脱水素酵素を含むグルコースアッセイキットおよびグルコースセンサーを提供する。
【選択図】 なし

Description

発明の詳細な説明
本発明はピロロキノリンキノンを補酵素とするグルコース脱水素酵素(PQQGDH)の製造、およびグルコースの定量におけるその使用に関する。
血中グルコース濃度は、糖尿病の重要なマーカーである。また、微生物を用いる発酵生産においては、プロセスをモニタリングするためにグルコース濃度を定量する。従来、グルコースはグルコースオキシダーゼ(GOD)あるいはグルコース6リン酸脱水素酵素(G6PDH)を用いる酵素法により定量されていた。しかし、GODを用いる方法ではグルコース酸化反応にともない発生する過酸化水素を定量するためカタラーゼあるいはパーオキシダーゼをアッセイ系に添加する必要があった。G6PDHは分光学的手法に基づくグルコース定量に用いられてきたが、反応系に補酵素であるNAD(P)を添加しなければならない。
そこで、これまでのグルコース酵素定量方法に用いられてきた酵素にかわる新たな酵素としてPQQGDHの応用が注目されている。PQQGDHは、ピロロキノリンキノンを補酵素とするグルコース脱水素酵素であり、グルコースを酸化してグルコノラクトンを生成する反応を触媒する。
PQQGDHには、膜結合性酵素と水溶性酵素があることが知られている。膜結合性PQQGDHは、分子量約87kDaのシングルペプチド蛋白質であり、種々のグラム陰性菌において広く見いだされている。例えば、AM.Cleton−Jansen et al.,J.Bacteriol.(1990)172,6308−6315を参照されたい。一方、水溶性PQQGDHはAcinetobacter calcoaceticusのいくつかの株においてその存在が確認されており(Biosci.Biotech.Biochem.(1995),59(8),1548−1555)、その構造遺伝子がクローニングされアミノ酸配列が明らかにされている(Mol.Gen.Genet.(1989),217:430−436)。A.calcoaceticus由来水溶性PQQGDHは、分子量約50kDaのホモダイマーである。他のPQQ酵素とは蛋白質の一次構造上でのホモロジーがほとんどない。
最近、Acinetobacter calcoaceticus由来の水溶性PQQGDHのX線結晶構造解析の結果が報告され、活性中心をはじめとした本酵素の高次構造が明らかとなった。(A.Oubrie et al.,J.Mol.Biol.,289,319−333(1999);A.Oubrie et al.,The EMBO Journal,18(19)5187−5194(1999);A.Oubrie et al.PNAS,96(21),11787−11791(1999))。これらの論文によれば、水溶性PQQGDHは6つのW−モチーフから構成されるβプロペラ蛋白質であることが明かとなった。
PQQGDHはグルコースに対して高い酸化活性を有していること、およびPQQGDHは補酵素結合型の酵素であるため電子受容体として酸素を必要としないことから、グルコースセンサーの認識素子をはじめとして、アッセイ分野への応用が期待されている。しかしながらPQQGDHはグルコースに対する選択性が低いことが問題であった。
発明が解決しようとする課題
したがって本発明は、グルコースに対する選択性が高い改変型水溶性PQQGDHを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
本発明者は水溶性PQQGDHを遺伝子工学的に改良してそのグルコースに対する選択性を高め、臨床検査や食品分析などに応用できる改変型PQQGDHを開発すべく鋭意研究を行なった結果、水溶性PQQGDHの特定の領域においてアミノ酸変異を導入することにより、グルコースに対する選択性が高い酵素を得ることに成功した。
すなわち、本発明は、ピロロキノリンキノンを補酵素とする水溶性グルコース脱水素酵素において、天然の水溶性グルコース脱水素酵素の1またはそれ以上のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基で置換されており、かつ前記天然の水溶性グルコース脱水素酵素と比較してグルコースに対する高い選択性を有する改変型グルコース脱水素酵素を提供する。本発明の改変型グルコース脱水素酵素は、天然の水溶性グルコース脱水素酵素と比較してグルコースに対して高い選択性を有する。好ましくは本発明の改変型PQQGDHは、グルコースに対する反応性と比べて、ラクトースあるいはマルトースに対する反応性が野生型より低下している。より好ましくは、グルコースに対する反応性を100%とした場合、マルトースに対する活性が40%以下であり、より好ましくは30%以下であり、さらに好ましくは20%以下である。
本発明の1つの態様においては、本発明の改変型グルコース脱水素酵素において、Acinetobacter calcoaceticus由来水溶性PQQGDHの第186残基から第206残基の領域または他の種における同等の領域において1またはそれ以上のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基(すなわち天然に存在するPQQグルコース脱水素酵素中の対応するアミノ酸残基とは異なるアミノ酸残基)で置換されている。なお、本明細書においては、アミノ酸の位置は、開始メチオニンを1として番号付けする。
本明細書においてアミノ酸残基の位置または領域に関して用いる場合、「同等の」との用語は、構造上類似するが同一ではない2以上の蛋白質において、あるアミノ酸残基または領域が等価の生物学的または生化学的機能を有することを表す。例えば、Acinetobacter calcoaceticus以外の生物に由来する水溶性PQQGDHにおいて、Acinetobacter calcoaceticus由来水溶性PQQGDHと80%以上の相同性を有する蛋白質でかつグルコース脱水素酵素活性を有する酵素において第186残基から206残基の領域とアミノ酸配列類似性の高い領域が存在し、かつ蛋白質の二次構造から見て該領域がその蛋白質において同じ役割を果たしていると合理的に考えられる場合、該領域は「Acinetobacter calcoaceticus由来水溶性PQQGDHの第186残基から206残基の領域と同等の領域」と言われる。さらに、該領域の第8番目のアミノ酸残基は「Acinetobacter calcoaceticus由来水溶性PQQGDHの第193残基と同等の位置のアミノ酸残基」と言われる。
好ましくは、本発明の改変型グルコース脱水素酵素は、Acinetobacter calcoaceticus由来水溶性PQQGDHの193番目のロイシン残基、または他の種における同等の位置のアミノ酸残基が中性あるいは酸性の側鎖を有するアミノ酸残基で置換されている。
さらに好ましくは、本発明の改変型グルコース脱水素酵素は、配列番号1で表されるアミノ酸配列の193番目のロイシン残基がグルタミン酸、アスパラギン酸、ヒスチジン、チロシン、トレオニン、グルタミン、あるいはアスパラギン残基に置換されている。
また別の観点においては、本発明の改変型グルコース脱水素酵素は、配列:
Gly−Arg−Asn−Xaa1−Xaa2−Ala−Tyr−Leu
(式中、Xaa1、Xaa2、は任意の天然アミノ酸残基である、ただし、Xaa1がGlnであるときXaa2はGlu,Asp,His,Tyr,Thr,GlnあるいはAsnである)を含む。
本発明はまた、上述の改変型グルコース脱水素酵素をコードする遺伝子、該遺伝子を含むベクターおよび該遺伝子を含む形質転換体、ならびに本発明の改変型グルコース脱水素酵素を含むグルコースアッセイキットおよびグルコースセンサーを提供する。
本発明の改変型グルコース脱水素酵素の酵素蛋白質はグルコースに対して高い選択性を示し、かつグルコースに対して高い酸化活性を有していることから、グルコースの高選択的かつ高感度の測定に応用することができる。
改変型PQQGDHの構造
本発明の好ましい改変型グルコース脱水素酵素においては、Acinetobacter calcoaceticus由来水溶性PQQGDHの第186残基から第206残基の領域または他の種における同等の領域において1またはそれ以上のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基で置換されている。好ましくは、本発明の改変型PQQGDHは、配列番号1で表されるアミノ酸配列の193番目のロイシン残基がグルタミン酸、アスパラギン酸、ヒスチジン、チロシン、トレオニン、グルタミン、あるいはアスパラギン残基で置換されている。
また別の観点においては、本発明の改変型PQQGDHは、配列:
Gly−Arg−Asn−Xaa1−Xaa2−Ala−Tyr−Leu
(式中、Xaa1、Xaa2、は任意の天然アミノ酸残基である、ただし、Xaa1がGlnであるときXaa2はGlu,Asp,His,Tyr,Thr,GlnあるいはAsnである)を含む。
改変型PQQGDHの製造方法
Acinetobacter calcoaceticus由来の天然の水溶性PQQGDHをコードする遺伝子の配列は配列番号2で規定される。本発明の改変型PQQGDHをコードする遺伝子は、天然の水溶性PQQGDHをコードする遺伝子において、置換すべきアミノ酸残基をコードする塩基配列を、所望のアミノ酸残基をコードする塩基配列に置換することにより構築することができる。このような部位特異的塩基配列置換のための種々の方法が、当該技術分野において知られており、例えば、Sambrookら,”Molecular Cloning;ALaboratory Manual”,第2版,1989,Cold Spring Harbor Laboratory Press,New Yorkに記載されている。
このようにして得た変異遺伝子を遺伝子発現用のベクター(例えばプラスミド)に挿入し、これを適当な宿主(例えば大腸菌)に形質転換する。外来性蛋白質を発現させるための多くのベクター・宿主系が当該技術分野において知られており、宿主としては例えば、細菌、酵母、培養細胞などの種々のものを用いることができる。
本発明の改変型PQQGDHにおいては、所望のグルコースデヒドロゲナーゼ活性を有する限り、さらに他のアミノ酸残基の一部が欠失または置換されていてもよく、また他のアミノ酸残基が付加されていてもよい。このような部位特異的塩基配列置換のための種々の方法が当該技術分野においてよく知られている。
さらに、当業者は、他の細菌に由来する水溶性PQQGDHについても、蛋白質の一次構造を並列して比較すること、あるいは当該酵素の一次構造をもとに予測された二次構造を比較することにより、Acinetobacter calcoaceticus由来の水溶性PQQGDHの第186残基から第206残基の領域にと同等の領域を容易に認識することができ、本発明にしたがって、この領域中のアミノ酸残基を他のアミノ酸残基で置換することにより、グルコース選択性の向上した改変型グルコース脱水素酵素を得ることができる。これらの改変型グルコース脱水素酵素も本発明の範囲内である。
上述のようにして得られた、改変型PQQGDHを発現する形質転換体を培養し、培養液から遠心分離などで菌体を回収した後、菌体をフレンチプレスなどで破砕するか、またはオスモティックショックによりペリプラズム酵素を培地中に放出させる。これを超遠心分離し、PQQGDHを含む水溶性画分を得ることができる。あるいは、適当な宿主ベクター系を用いることにより、発現したPQQGDHを培養液中に分泌させることもできる。得られた水溶性画分を、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、HPLCなどにより精製することにより、本発明の改変型PQQGDHを調製する。
酵素活性の測定方法
本発明のPQQGDHは、PQQを補酵素として、グルコースを酸化してグルコノラクトンを生成する反応を触媒する作用を有する。酵素活性の測定は、PQQGDHによるグルコースの酸化にともなって還元されるPQQの量を酸化還元色素の呈色反応により定量することができる。呈色試薬としては、例えば、PMS(フェナジンメトサルフェート)−DCIP(2,6−ジクロロフェノールインドフェノール)、フェリシアン化カリウム、フェロセンなどを用いることができる。
グルコースに対する選択性
本発明のPQQGDHのグルコースに対する選択性は、基質としてガラクトース、およびマルトース等の各種の糖を用いて上述のように酵素活性を測定し、グルコースを基質としたときの活性に対する相対活性を調べることにより評価することができる。
本発明の改変型PQQGDHは野生型酵素と比較して、グルコースに対する選択性が向上しており、特にマルトースに対する反応性と比較してグルコースに対する反応性が高い。したがって、本改変型酵素を用いて作成されたアッセイキットあるいは酵素センサーはグルコース測定に関して選択性が高く、種々の糖が存在する試料においても高感度でグルコースが検出できるという利点を有する。
グルコースアッセイキット
本発明はまた、本発明に従う改変型PQQGDHを含むグルコースアッセイキットを特徴とする。本発明のグルコースアッセイキットは、本発明に従う改変型PQQGDHを少なくとも1回のアッセイに十分な量で含む。典型的には、キットは、本発明の改変型PQQGDHに加えて、アッセイに必要な緩衝液、メディエーター、キャリブレーションカーブ作製のためのグルコース標準溶液、ならびに使用の指針を含む。本発明に従う改変型PQQGDHは種々の形態で、例えば、凍結乾燥された試薬として、または適切な保存溶液中の溶液として提供することができる。好ましくは本発明の改変型PQQGDHはホロ化した形態で提供されるが、アポ酵素の形態で提供し、使用時にホロ化することもできる。
グルコースセンサー
本発明はまた、本発明に従う改変型PQQGDHを用いるグルコースセンサーを特徴とする。電極としては、カーボン電極、金電極、白金電極などを用い、この電極上に本発明の酵素を固定化する。固定化方法としては、架橋試薬を用いる方法、高分子マトリックス中に封入する方法、透析膜で被覆する方法、光架橋性ポリマー、導電性ポリマー、酸化還元ポリマーなどがあり、あるいはフェロセンあるいはその誘導体に代表される電子メディエーターとともにポリマー中に固定あるいは電極上に吸着固定してもよく、またこれらを組み合わせて用いてもよい。好ましくは本発明の改変型PQQGDHはホロ化した形態で電極上に固定化するが、アポ酵素の形態で固定化し、PQQを別の層としてまたは溶液中で提供することもできる。典型的には、グルタルアルデヒドを用いて本発明の改変型PQQGDHをカーボン電極上に固定化した後、アミン基を有する試薬で処理してグルタルアルデヒドをブロッキングする。
グルコース濃度の測定は、以下のようにして行うことができる。恒温セルに緩衝液を入れ、PQQおよびCaCl、およびメディエーターを加えて一定温度に維持する。メディエーターとしては、フェリシアン化カリウム、フェナジンメトサルフェートなどを用いることができる。作用電極として本発明の改変型PQQGDHを固定化した電極を用い、対極(例えば白金電極)および参照電極(例えばAg/AgCl電極)を用いる。カーボン電極に一定の電圧を印加して、電流が定常になった後、グルコースを含む試料を加えて電流の増加を測定する。標準濃度のグルコース溶液により作製したキャリブレーションカーブに従い、試料中のグルコース濃度を計算することができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
改変型酵素PQQGDH遺伝子の構築
配列番号2に示されるAcinetobacter calcoaceticus由来PQQGDHの構造遺伝子をもとに、変異の導入を行った。プラスミドpGB2は、ベクターpTrc99A(ファルマシア社製)のマルチクローニング部位に、Acinetobacter calcoaceticus由来PQQGDHをコードする構造遺伝子を挿入したものである。常法に従って部位特異的変異法により193番目のロイシン残基をコードする塩基配列をグルタミン酸残基をコードする塩基配列に置換した。部位特異的変異はプラスミドpGB2を用いて行った。変異に用いた合成オリゴヌクレオチドターゲットプライマーの配列を表1に示す。
Figure 2005270082
ベクタープラスミドpKF18k(宝酒造(株))にAcinetobacter calcoaceticus由来PQQGDHをコードする遺伝子の一部を含むKpn I−Hind III断片を組み込み、これをテンプレートとした。このテンプレート50fmolと宝酒造(株)製Mutan(登録商標)−Express Kmキットに付属のセレクションプライマー5pmol、リン酸化したターゲットプライマー50pmolを全体(20μl)の1/10量の同キットのアニーリングバッファーとともに混合し、100℃、3分間の熱処理でプラスミドを変性させ、1本鎖にした。セレクションプライマーはpKF18kのカナマイシン耐性遺伝子上にある二重のアンバー変異を復帰させるためのものである。これを5分間氷上に置き、プライマーをアニーリングさせた。これに3μlの同キットエクステンションバッファー、1μlのT4 DNAリガーゼ、1μlのT4 DNAポリメラーゼおよび5μlの滅菌水を加えて相補鎖を合成した。これをDNAのミスマッチ修復能欠損株であるE.coli BMH71−18mutSに形質転換し、一晩振とう培養を行ってプラスミドを増幅させた。
次に、ここから抽出したプラスミドをE.coli MV1184に形質転換し、そのコロニーからプラスミドを抽出した。そしてこれらのプラスミドについてシークエンスを行い、目的とした変異の導入を確認した。この断片を、プラスミドpGB2上の野生型PQQGDHをコードする遺伝子のKpnI−HindIII断片と入れ替え、改変型PQQGDHの遺伝子を構築した。
実施例2
改変型酵素の調製
野生型または改変型PQQGDHをコードする遺伝子を、E.coli用の発現ベクターであるpTrc99A(ファルマシア社)のマルチクローニングサイトに挿入し、構築されたプラスミドをE.coliDH5α株に形質転換した。これを450mlのL培地(アンピシリン50μg/ml、クロラムフェニコール30μg/ml含有)で坂ロフラスコを用いて37℃で一晩振とう培養し、1mM CaCl、500μMPQQを含む71のL培地に植菌した。培養開始後約3時間でイソプロピルチオガラクトシドを終濃度0.3mMになるように添加し、その後1.5時間培養した。培養液から遠心分離(5000×g、10分、4℃)で菌体を回収し、この菌体を0.85%NaCl溶液で2回洗浄した。集菌した菌体をフレンチプレスで破砕し、遠心分離(10000×g、15分、4℃)で未破砕の菌体を除去した。上清を超遠心分離(160500×g(40000r.p.m.)、90分、4℃)し、水溶性画分を得た。これを粗精製酵素標品として以下の実施例において用いた。
実施例3
酵素活性の測定
実施例2で得られた野生型および各改変型PQQGDHの粗精製酵素標品をそれぞれ1μMPQQ、1mM CaCl存在下で1時間以上ホロ化した。これを187μlずつ分注し、3μlの活性試薬(6mMDCIP48μl,600mMPMS 8μl,10mMリン酸緩衝液pH7.0 16μl)および各濃度のD−グルコース溶液10μlを加え、酵素活性を測定した。
酵素活性の測定は、室温において、10mM MOPS−NaOH緩衝液(pH7.0)中においてPMS(フェナジンメトサルフェート)−DCIP(2,6−ジクロロフェノールインドフェノール)を用い、DCIPの600nmの吸光度変化を分光光度計を用いて追跡し、その吸光度の減少速度を酵素の反応速度とした。このとき、1分間に1μmolのDCIPが還元される酵素活性を1ユニットとした。また、DCIPのpH7.0におけるモル吸光係数は16.3mM−1とした。
基質濃度対酵素活性のプロットから、Kmを求めた。その結果グルコースに対して48mMであり、ガラクトースに対して18mMであり、マルトースに対して20mMであった。
実施例4
基質特異性の評価
各改変型酵素の粗精製酵素標品について基質特異性を調べた。実施例2で得られた野生型および各改変型PQQGDHの粗精製酵素標品をそれぞれ1μMPQQ、1mM CaCl存在下で1時間以上ホロ化した。これを187μlずつ分注し、3μlの活性試薬(6mM DCIP,600mM PMS,10mMリン酸緩衝液pH7.0を含む)および基質を加えた。基質として、種々の濃度のグルコースまたは他の糖を加えそれぞれの酵素活性を検討した。値はグルコースを基質としたときの活性を100%とし、これに対する相対活性で表した。その結果、図1から求められる値としてグルコースを100%とした場合、マルトースに対しては5%であり、本発明の酵素はマルトースに対する反応性と比較してグルコースに対する高い反応性を示した。
実施例6
酵素センサーの作製および評価
5ユニットのLeu193Glu改変型酵素にカーボンペースト20mgを加えて凍結乾燥させた。これをよく混合した後、既にカーボンペーストが約40mg充填されたカーボンペースト電極の表面だけに充填し、濾紙上で研磨した。この電極を1%のグルタルアルデヒドを含む10mM MOPS緩衝液(pH7.0)中で室温で30分間処理した後、20mMリジンを含む10mM MOPS緩衝液(pH7.0)中で室温で20分間処理してグルタルアルデヒドをブロッキングした。この電極を10mM MOPS緩衝液(pH7.0)中で室温で1時間以上平衡化させた。電極は4℃で保存した。
作製した酵素センサーを用いてグルコース濃度の測定を行った。本発明の改変型PQQGDHを固定化した酵素センサーを用いて、0.1mM−5mMの範囲でグルコースを選択的に定量できた。
本発明の改変型PQQGDHの活性の基質濃度依存性を示すグラフである。

Claims (10)

  1. ピロロキノリンキノンを補酵素とする水溶性グルコース脱水素酵素において、天然の水溶性グルコース脱水素酵素の1またはそれ以上のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基で置換されており、かつ前記天然の水溶性グルコース脱水素酵素と比較してグルコースに対する高い選択性を有する改変型グルコース脱水素酵素。
  2. ピロロキノリンキノンを補酵素とするグルコース脱水素酵素において、Acinetobacter calcoaceticus由来水溶性PQQGDHの193番目のロイシン残基もしくは他の種における同等の位置のアミノ酸残基が中性あるいは酸性の側鎖を有するアミノ酸残基で置換されている、請求項1記載の改変型グルコース脱水素酵素。
  3. 配列番号1で表されるアミノ酸配列の193番目のロイシン残基がグルタミン酸、アスパラギン酸、ヒスチジン、チロシン、トレオニン、グルタミン、あるいはアスパラギン残基に置換されている、請求項7記載の改変型グルコース脱水素酵素。
  4. ピロロキノリンキノンを補酵素とするグルコース脱水素酵素において、配列
    Gly−Arg−Asn−Xaa1−Xaa2−Ala−Tyr−Leu
    (式中、Xaa1、Xaa2、は任意の天然アミノ酸残基である、ただし、Xaa1がGlnであるときXaa2はGlu,Asp,His,Tyr,Thr,GlnあるいはAsnである)
    を含むことを特徴とする改変型グルコース脱水素酵素。
  5. 請求項1−4のいずれかに記載の改変型グルコース脱水素酵素をコードする遺伝子。
  6. 請求項5に記載の遺伝子を含むベクター。
  7. 請求項5に記載の遺伝子を含む形質転換体。
  8. 請求項5に記載の遺伝子が主染色体に組み込まれている、請求項7記載の形質転換体。
  9. 請求項1−5のいずれかに記載の改変型グルコース脱水素酵素を含むグルコースアッセイキット。
  10. 請求項1−5のいずれかに記載の改変型グルコース脱水素酵素を含むグルコースセンサー。
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