JP2005263124A - 弾性ホイール及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 低コストで耐久性に優れ、また、ディスクとリムとの位置合わせを確実に行うことができる弾性ホイールとその製造方法を提供する。
【解決手段】 タイヤを支承するリム12と、車軸に固着されるディスク14とを備える弾性ホイール10であって、ディスク14がリム12の内周面に対して隙間30をおいて対向配置された筒状部26を備え、ディスク14にリム12を組付けた後に、帯状のゴム部材32を環状に丸めて筒状部26とリム12との隙間30に圧入して装着したものである。
【選択図】 図1
【解決手段】 タイヤを支承するリム12と、車軸に固着されるディスク14とを備える弾性ホイール10であって、ディスク14がリム12の内周面に対して隙間30をおいて対向配置された筒状部26を備え、ディスク14にリム12を組付けた後に、帯状のゴム部材32を環状に丸めて筒状部26とリム12との隙間30に圧入して装着したものである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車両の車輪に用いられる弾性ホイールに関し、特にタイヤを装着する自動車用に適した弾性ホイールおよびその製造方法に関するものである。
弾性ホイールは、一般に車軸ハブに固着されるディスクとタイヤを支承するリムとを備え、かかるディスクとリムとの間に弾性体を設けてタイヤの持つ振動伝達緩和作用を補助し、防振性能や乗り心地性能、防音性能を高めるものである。特に、高空気圧化したランフラットタイヤや、タイヤのサイドウォール部の低いロープロファイルタイヤ等のサイドウォール部の剛性の高いタイヤとの組合せにおいて上記各性能を向上するために使用されつつあって種々の構造の弾性ホイールが提案されている。
例えば、特許文献1には、リムとディスクとの間に、軸方向、径方向及び回転方向の移動を許容する隙間を設けて、この隙間にゴム部材を介装した弾性ホイールが開示されている。また、特許文献2には、リムとディスクとの間に厚さに比べて幅が大なゴム部材を挟み、該ゴム部材に軸方向に延びる貫通穴からなるスグリを複数開けた弾性ホイールが開示されている。
特開平5−338401号公報
特開2002−59703号公報
特許文献1記載の弾性ホイールにおいて、前記ゴム部材は、加硫接着によってリムとディスクの間に設けられており、そのため、加硫成形設備が大がかりで複雑なものとなり、コストが高いという問題がある。また、加硫後にゴム部材に対して予圧縮を与えることが難しく、そのため耐久性という点でも不利である。
特許文献2記載の弾性ホイールにおいて、前記ゴム部材は、予めディスク又はリムに組付けておいて、その後、このゴム部材を組付けたディスク又はリムを、他方のリム又はディスクと組み合わせることで、リムとディスクとの間に装着されている。しかしながら、この場合、ゴム部材を組付けたディスク又はリムと、他方のリム又はディスクとを組み合わせる際に、圧縮させながら挿入されるゴム部材により剪断方向に力が作用するため、ディスクとリムとの位置合わせ精度が出しにくいという問題がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、低コストかつ耐久性に優れ、また、ディスクとリムとの位置合わせを確実に行うことができる弾性ホイールおよびその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の弾性ホイールは、タイヤを支承するリムと、車軸に固着されるディスクとを備える弾性ホイールであって、前記ディスクが前記リムの内周面に対して隙間をおいて対向配置された筒状部を備え、帯状のゴム部材を環状に丸めて前記筒状部とリム内周面との隙間に圧入して装着したものである。
また、本発明の弾性ホイールの製造方法は、前記筒状部と前記リム内周面との間に隙間を設けた状態で前記ディスクと前記リムを組み合わせる工程と、前記帯状のゴム部材を環状に丸めた状態で前記隙間に対して軸方向に圧入して、該隙間に前記ゴム部材を装着する工程と、を含むものである。
このような本発明によれば、リムとディスクとの弾性的に結合するゴム部材として、リムやディスクとは別に加硫成形された帯状のゴム部材を用いるので、低コストに加硫成形を行うことができる。また、ディスクとリムとを予め組み合わせて両者を正確に位置合わせした状態で、両者間の隙間にゴム部材を圧入するものであるため、ディスクとリムの位置合わせ精度を高めることができる。更に、ゴム部材は圧入によってディスクとリムの間に圧縮した状態に保持されるので、耐久性にも優れる。
上記本発明の製造方法においては、前記ゴム部材の表面、又は、前記筒状部の外周面と前記リムの内周面に、接着剤を含有する滑剤を塗布しておいて、前記ゴム部材を前記隙間に圧入してもよい。このように滑剤を塗布しておくことにより、ゴム部材を圧入しやすく、また、滑剤には接着剤が含まれているため、装着後にはゴム部材はリム内周面及び筒状部の外周面にしっかりと固定される。
上記本発明の製造方法においては、また、内筒と外筒とを備えて両筒間に前記ゴム部材を保持可能なガイドを用いて、該ガイドの両筒間に前記ゴム部材を挿入することで該ゴム部材を環状に丸めた状態に保持し、該ゴム部材を保持したガイドを前記リムと筒状部との隙間に対して側方から当接させ、該ガイド内のゴム部材を前記リムと筒状部との隙間に向けて背後から軸方向に押圧することで、該ゴム部材を前記リムと筒状部との隙間に圧入するようにしてもよい。このような圧入方法を採用すれば圧入作業性に優れる。
本発明によれば、ディスクとリムの位置合わせを確実に行うことで、乗り心地や防振、防音性能を向上することができ、しかも低コストかつ耐久性に優れる弾性ホイールを提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る弾性ホイール10の半断面図であり、図2はその組立前の半断面図である。弾性ホイール10は、タイヤTを支承するリム12と、その内周側に配されて車軸ハブAに固着されるディスク14とを備えている。
リム12は、全体として筒状をなし、タイヤTの両ビード部b1,b2を支承する軸方向両端のリムフランジ部16,18と、その間を接続するリム底部20とからなる。
ディスク14は、中央のハブ取付部22と、その外周に連なる縦壁部24と、縦壁部24の外周縁からホイール裏面側に向かって軸方向に延設された筒状部26とからなる。ハブ取付部22には、軸方向に貫通する複数のボルト孔28が設けられている。縦壁部24には、図示しないが通常は複数の飾り穴が設けられる。
筒状部26は、リム12の内周面、詳細にはリム底部20の内周面に対して、ホイール径方向に所定の隙間30をおいて対向配置されており、このリム12の内周面12aと筒状部26の外周面26aとの間の隙間30に、リム12をディスク14に対してホイール径方向に弾性支持するゴム部材32が介装されている。この隙間30は、ホイール裏面側に向けて開口しており、図2に示すように、この開口部31からゴム部材32を圧入して組付けるようになっている。また、この隙間30は、ホイール軸方向において略一定の寸法で形成されており、奥の方にゴム部材32のそれ以上の進入を防止するための凸壁34がリム底部20の内周面から径方向内方に突出形成されている。
ゴム部材32は、厚さに比べて幅が広い扁平な断面形状を有し、リム12と筒状部26との隙間30を埋めるように、これらリム内周面12aと筒状部外周面26aとにより、所定の圧縮率でホイール径方向に圧縮された状態で挟持されている。この圧縮率は、防振性能と耐久性の面から、20〜50%程度の範囲内で行われることが好ましい。
ゴム部材32は、帯状に成形されたゴム弾性体を、図3に示すように環状に丸めた状態で、上記隙間30に圧入することにより、リム12とディスク14との間に装着されている。従って、成形時のゴム部材32の断面形状における高さ(厚さ)と、上記隙間30の径方向寸法との設定により、上記したゴム部材32の圧縮率を調整することができる。なお、ゴム部材32は、1本の帯状ゴムだけで環状に丸めて用いることもできるが、複数の帯状ゴムをそれぞれ円弧状に丸めて繋げることで全体として1つの環状に丸めることもできる。その際、複数の帯状ゴムは、接着剤等を用いて連結してもよいが、例えば後述するガイド56等を用いることで互いに接合することなくで環状に配置しただけでもよい。
リム12の内周面には、ホイール表面側の縁部に、ホイール径方向内方に突出する第1の凸条36が全周にわたって設けられており、この凸条36のホイール裏面側の側面とこれに対向するディスク14の縦壁部24の外周縁部との間に、第1のストッパゴム38が全周にわたって介装されている。また、リム12の内周面には、筒状部26の軸方向先端面との間に所定の隙間をおいて対向するように、ホイール径方向内方に突出する第2の凸条40が全周にわたって設けられており、この凸条40と筒状部26の軸方向先端面との間に、第2のストッパゴム42が全周にわたって介装されている。なお、この第2の凸条40は、図2に示すように、リム12とは別部材により構成し、リム12の内周面に対して溶接などにより固設されている。そして、この第1のストッパゴム38及び第2のストッパゴム42により、ホイール軸方向における過大変位を制限するように構成されている。
なお、上記リム12及びディスク14は、スチール、アルミニウム、アルミ合金、合成樹脂等、いずれの材質でもよく、軽量化に対応するときはアルミニウム、アルミ合金または合成樹脂等の軽量材料が好ましい。
また、上記ゴム部材32としては、弾性特性や耐久性の点で従来からの防振ゴム用配合が好ましく、天然ゴムや合成ゴム、例えば、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム等のジエン系ゴムに適宜配合剤、例えば、硫黄、加硫促進剤、老化防止剤、カーボンブラック等を適宜配合することにより調製することができる。かかるゴム材料は、振動吸収特性と耐久性の観点からJIS−A硬度(Hd)が30〜80°であり、弾性率は1×103 〜1×105 N/cm2 であるゴム組成物が好ましく使用できる。
本実施形態の弾性ホイール10を製造する際には、リム12と、ディスク14と、ゴム部材32とを予め別々に成形しておく。その際、ゴム部材32は、単なる帯状のゴムとして加硫成形しておく。
そして、まず、ディスク14にリム12を組付ける。その際、上記第1の凸条36とこれに対向するディスク14の縦壁部24の外周縁部とのいずれかに予め第1のストッパゴム38を接着しておいて、ディスク14とリム12を組み合わせることで両者間に、上記第1のストッパゴム38を介装させる。また、ディスク14とリム12を組み合わせることにより、図2に示すように、筒状部外周面26aとリム内周面12aとの間に隙間30が形成される。
次いで、ゴム部材32を環状に丸めた状態で、上記隙間30に対して軸方向に圧入することにより、該隙間30にゴム部材32を装着する。その際、ゴム部材32の表面、又は、筒状部外周面26aとリム内周面12aに、接着剤を含有する滑剤を塗布しておけば、ゴム部材32を隙間30に圧入しやすい。また、滑剤に含まれる接着剤により、装着後にはゴム部材32がリム内周面12a及び筒状部外周面26aにしっかりと固着される。滑剤としては、鉱物油や植物油などの公知の潤滑油を用いることができ、これに配合させる接着剤としては公知の瞬間接着剤が好適に用いられる。
また、隙間30にゴム部材32を圧入する工程は、本実施形態では、図4に示すような圧入治具50を用いて行う。圧入治具50は、内筒52と外筒54とを備えて両筒52,54間にゴム部材32を保持可能なガイド56と、ガイド56内に保持されたゴム部材32を軸方向に進退して押圧可能な押圧部材58とを備える。圧入に際しては、まず、ガイド56の両筒52,54間にゴム部材32を挿入して、ゴム部材32を環状に丸めた状態でガイド56内に保持する。なお、ガイド56の両筒52,54間の隙間は、ゴム部材32を無理なく挿入することができるように、ゴム部材32の厚みとほぼ同じ寸法に設定されている。
そして、このゴム部材32を保持したガイド56を、図4に示すように、リム12と筒状部26との隙間30に対して側方から当接させる。すなわち、隙間30の上記開口部31の上下の縁部に内筒52と外筒54の先端をそれぞれ当接させて、ガイド56の両筒52,54間の隙間がリム12とディスク14間の隙間30と連通するようにセットする。その状態で、ガイド56内のゴム部材32を、押圧部材58によって、リム12とディスク14との隙間30に向けて背後から軸方向に押圧する。これにより、ゴム部材32がリム12とディスク14との隙間30に圧入される。
このようにしてゴム部材32を隙間30に圧入した後に、図2に示すように、第2の凸条40を、上記隙間30の開口部31を塞ぐようにして、リム12の内周面に対して溶接などにより固設する。その際、第2の凸条40に第2のストッパゴム42を予め接着しておくことにより、第2の凸条40と筒状部26の軸方向先端面との間に第2のストッパゴム42が介装される。
このようにして製造された弾性ホイール10は、車軸ハブAのボルトBにディスク14のボルト孔28を合わせて取り付け、該ボルトBに不図示のナットを螺合させ定格で締め付けることで車軸ハブAに取り付けられ、これにより、タイヤTが車軸ハブAに装着される。
以上説明した本実施形態によれば、リム12とディスク14との間に介装するゴム部材32として、リム12やディスク14とは別に加硫成形された帯状ゴムを用いるので、複雑で大かがりな加硫成形設備は不要であり、そのため、低コストに加硫成形を行うことができる。
また、ディスク14とリム12とを予め組み合わせて両者を正確に位置合わせした状態で、両者間の隙間30にゴム部材32を圧入するものであるため、ディスク14とリム12の位置合わせを確実に行うことができる。特に、上記した圧入治具50を用いてゴム部材32を圧入することにより、圧入作業をスムーズに行うことができる。そして、このようにディスク14とリム12の位置合わせを確実にすることにより、乗り心地や防振、防音性能を向上することができる。
更に、ゴム部材32は圧入によってディスク14とリム12の間に圧縮した状態に保持されるので、ゴム自体の耐久性にも優れる。
本発明は、ランフラットタイヤやロープロファイルタイヤなどの空気入りタイヤ、ソリッドタイヤなど各種構造のタイヤにおいて、自動車を始めとする鉄道、モノレール等の各種車両の弾性ホイールとして、またその製造に使用することができる。
10……弾性ホイール
12……リム
14……ディスク
26……筒状部
30……隙間
32……ゴム部材
52……内筒
54……外筒
56……ガイド
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Claims (4)
- タイヤを支承するリムと、車軸に固着されるディスクとを備える弾性ホイールであって、前記ディスクが前記リムの内周面に対して隙間をおいて対向配置された筒状部を備え、帯状のゴム部材を環状に丸めて前記筒状部とリム内周面との隙間に圧入して装着したことを特徴とする弾性ホイール。
- 請求項1記載の弾性ホイールの製造方法であって、
前記筒状部と前記リム内周面との間に隙間を設けた状態で前記ディスクと前記リムを組み合わせる工程と、
前記帯状のゴム部材を環状に丸めた状態で前記隙間に対して軸方向に圧入して、該隙間に前記ゴム部材を装着する工程と、
を含む弾性ホイールの製造方法。 - 前記ゴム部材の表面、又は、前記筒状部の外周面と前記リムの内周面に、接着剤を含有する滑剤を塗布しておいて、前記ゴム部材を前記隙間に圧入することを特徴とする請求項2記載の弾性ホイールの製造方法。
- 内筒と外筒とを備えて両筒間に前記ゴム部材を保持可能なガイドを用いて、該ガイドの両筒間に前記ゴム部材を挿入することで該ゴム部材を環状に丸めた状態に保持し、該ゴム部材を保持したガイドを前記リムと筒状部との隙間に対して側方から当接させ、該ガイド内のゴム部材を前記リムと筒状部との隙間に向けて背後から軸方向に押圧することで、該ゴム部材を前記リムと筒状部との隙間に圧入することを特徴とする請求項2又は3記載の弾性ホイールの製造方法。
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