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JP2005254098A - 光学被膜の形成方法及びその方法で製造された光学物品 - Google Patents

光学被膜の形成方法及びその方法で製造された光学物品 Download PDF

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JP2005254098A JP2004067237A JP2004067237A JP2005254098A JP 2005254098 A JP2005254098 A JP 2005254098A JP 2004067237 A JP2004067237 A JP 2004067237A JP 2004067237 A JP2004067237 A JP 2004067237A JP 2005254098 A JP2005254098 A JP 2005254098A
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Abstract

【課題】抜けやスジムラ等のない均一で外観不良のない光学被膜を形成することが可能な光学被膜の形成方法およびその方法で製造された光学物品を提供することを目的とする。
【解決手段】重合性有機化合物、無機微粒子、並びに溶媒として水及び有機溶剤を含有する光学被膜形成用組成物を、1又は複数のノズル列が形成されたインクジェットヘッドを1又は複数含むインクジェットヘッド群から被塗布物に対してドット状に吐出して塗布し、塗布した光学被膜形成用組成物を硬化させて光学被膜を形成する光学被膜の形成方法において、前記被塗布物に塗布される光学被膜形成用組成物のドットは、直交する2方向の隣接ドットが互いに隙間無く重なり合うように、副走査方向のドットピッチをPXμm、主走査方向のドットピッチをPYμm、前記被塗布物に着弾した際のドットの直径をDμmとした場合、PY 2≦D2−PX 2の関係になるように形成される。
【選択図】 図6

Description

本発明は、被塗布物に光学被膜を形成できる光学被膜の形成方法及びその方法で形成された光学物品に関し、詳細には、重合性有機化合物、無機微粒子、並びに溶媒として水及び有機溶剤を含有する光学被膜形成用組成物をインクジェット方式で被塗布物に吐出して塗布し、塗布した光学被膜形成用組成物を硬化させて光学被膜を形成する光学被膜の形成方法及びその方法で製造された光学物品に関する。
プラスチックレンズや携帯機器の表示装置を保護する有機カバーガラス等のプラスチック製の光学物品では、ガラス製のものと比べて傷が付きやすいため、ハードコート膜を形成し、耐擦傷性を与えることが行われる。このハードコート膜は、耐擦傷性の付与の他、反射防止膜などの蒸着膜との密着性向上、染色性の安定化等多くの機能を付与する加工であるため、プラスチック製の光学物品では極めて有用である。
ハードコート膜の形成方法としては、液状のハードコーティング用組成物(以下、ハードコート液と略称する場合がある)を光学物品に均一に塗布し、その後硬化させるのが一般的である。ハードコート液を光学物品に均一に塗装できる方法として、スピンコート法とディッピング(浸漬)法が知られている。
スピンコート法では、光学物品を高速回転させつつ表面に液滴を滴下し、遠心力で液膜を塗り広げる。
ディッピング法は、光学物品を治具で保持し、ハードコート液中に浸漬、放置後、引き上げることによりハードコート液膜を形成する。
ハードコート液を塗布後、乾燥・焼成工程で液膜の乾燥と硬化を行ってハードコート膜を光学物品表面に形成する。
しかしながら、スピンコート法では、滴下したハードコート液の大部分を高速回転による振り切り工程で廃棄してしまう。この廃棄物の回収、再利用も考えられるが、不純物の混入や回収設備の設置による装置コスト上昇等の問題がある。
一方、ディッピング法では、多数の光学物品とこれを保持する治具の両方を浸漬できうる大型の浸漬槽と駆動設備が必要になる。また、このような大型の浸漬槽に入ったハードコート液を維持管理するためには、攪拌、フィルタリング、冷却、空調等様々な付帯設備が必要となる。よって必然的に装置は大型化し、コンパクト性が失われると同時に、多くの電力エネルギーを必要とする。さらには、揮発成分の補充、ハードコート液の補充等、繁雑な日常の液管理が必要となる。かつ、ハードコート液を長時間使用すると、液が劣化して耐久品質が低下するため、その時点で液を大量に廃棄しなければならない。
以上のように、スピンコート法及びディッピング法では、ハードコート液の利用効率が低い。その一方で、光学物品の高機能化のためハードコート液自体の価格は上昇しており、表面処理工程におけるハードコート液のコストが占める割合が大きくなっている。そのため、ハードコート液の有効利用が強く求められている。
そこで、ハードコート液の利用効率を向上させるコーティング技術として、インクジェット方式が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。インクジェット方式による塗布方法は、処理液体を微小なノズルから液滴として吐出するものである。インクジェット方式では、装置を小型化できる上、少ない電力で塗布でき、さらに、処理液体の利用効率が高いことから、生産コストを低減できるとともに、溶剤使用量の低減、廃棄物の低減等、環境対策の進歩が期待できる。
特開2003−126770号公報 国際公開WO00/67051号
しかしながら、プラスチックレンズ等の被塗布物に対してインクジェットヘッド方式によりハードコート膜を形成する際、被塗布物に対して着弾したハードコート液のドット同士の重なりがないと、抜けやスジムラ等が発生して均一なハードコート膜を形成できないため、ハードコート膜の外観不良が発生するという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、抜けやスジムラ等のない均一で外観不良のない光学被膜を形成することが可能な光学被膜の形成方法およびその方法で製造された光学物品を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、重合性有機化合物、無機微粒子、並びに溶媒として水及び有機溶剤を含有する光学被膜形成用組成物を、1又は複数のノズル列が形成されたインクジェットヘッドを1又は複数含むインクジェットヘッド群から被塗布物に対してドット状に吐出して塗布し、塗布した光学被膜形成用組成物を硬化させて光学被膜を形成する光学被膜の形成方法において、前記被塗布物に塗布される光学被膜形成用組成物のドットは、直交する2方向の隣接ドットが互いに隙間無く重なり合うように、副走査方向のドットピッチをPXμm、主走査方向のドットピッチをPYμm、前記被塗布物に着弾した際のドットの直径をDμmとした場合、PY 2≦D2−PX 2の関係になるように形成されることを特徴とする。
これにより、前記被塗布物に塗布される光学被膜形成用組成物のドットは、直交する2方向の隣接ドットが互いに隙間無く重なり合うように、光学被膜形成用組成物のドットを被塗布物に塗布しているので、抜けやスジムラ等のない均一な光学被膜の塗膜を形成することができる。この結果、抜けやスジムラ等のない均一で外観不良のない光学被膜の形成方法を提供することが可能となる。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記光学被膜形成用組成物は、前記被塗布物に重ね塗りされることが望ましい。これにより、所望の膜厚の光学被膜を形成することが可能となる。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記インクジェットヘッド群は、主走査方向に対してそのノズル列が直交方向または斜め方向に配置されることが望ましい。これにより、光学被膜形成用組成物を被塗布物に塗布する場合に、効率的かつ高密度の塗布を行うことが可能となる。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記光学被膜形成用組成物は、ハードコート膜を形成するためのハードコーティング用組成物であることが望ましい。これにより、ノズルムラや改行ムラ等がなく、外観不良のないハードコート膜を形成することが可能となる。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記有機溶剤が、水9に対して1の重量比で薄めた水溶液の前記被塗布物の前記ハードコーティング用組成物を塗布する表面に対する接触角θが30°以下である接触角低下溶剤を含有することが望ましい。これにより、ハードコーティング組成物がノズルから微小液滴として吐出されて被塗布物に着弾したときに被塗布物によってはじかれることなく均一な塗膜を形成することが可能となる。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記接触角低下溶剤が、水と相溶性があり、沸点が135℃以上の溶剤であることが望ましく、特に、セロソルブ類であることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記光学被膜形成用組成物は、反射防止膜を形成するための反射防止膜用コーティング組成物であることが望ましい。これにより、ノズルムラや改行ムラ等がなく、外観不良のない反射防止膜を形成することが可能となる。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記有機溶剤が、水9に対して1の重量比で薄めた水溶液の前記被塗布物の前記低屈折率コーティング用組成物を塗布する表面に対する接触角θが40°以下である接触角低下溶剤を含有することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記接触角低下溶剤が、水と相溶性があり、沸点が110℃以上の溶剤であることが望ましい。これにより、反射防止膜用コーティング組成物がノズルから微小液滴として吐出されて被塗布物に着弾したときに被塗布物によってはじかれることなく均一な塗膜を形成することが可能となる。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記接触角低下溶剤が、水と相溶性があり、沸点が110℃以上の溶剤であることが望ましく、特に、アルコール類であることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、光学物品は本発明の光学被膜の形成方法で製造されることが望ましい。これにより、ノズルムラや改行ムラ等の外観不良のない光学被膜が形成された光学物品を提供することが可能となる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。本明細書において、光学被膜とは、光学基材上に形成されるハードコート膜、有機AR膜(反射防止膜)、プライマー膜、および防汚膜等の光学用の被膜を言う。また、インクジェットヘッド群とは、1または複数のインクジェットヘッドを纏めたものを言う。
本発明に係る光学被膜の形成方法およびその方法で製造された光学物品の好適な実施例を、[光学レンズの構造例]、[インクジェットヘッド]、[ハードコーティング組成物]、[ハードコート膜の形成の実験例]、[反射防止膜用コーティング組成物]、[反射防止膜の形成の実施例]の順に詳細に説明する。
[光学レンズの構造例]
図1は、本実施例に係る光学レンズ1の構造例の一例を示す図である。同図において、11はプラスチックレンズ基材、12はプライマー膜、13はハードコート膜、14は反射防止膜(有機AR膜)、15は防汚膜を示している。
本発明の光学被膜の形成方法は、被塗布物に光学被膜形成用組成物を塗布し、塗布した光学被膜形成用組成物を硬化させて光学被膜を形成するものである。
本発明の光学被膜の形成方法の対象となる被塗布物としては、耐擦傷性が必要なものであれば、全て適用可能であり、例えば、眼鏡レンズ、調光用レンズ、サングラス、カメラレンズ、望遠鏡レンズ、拡大鏡レンズ、プロジェクターレンズ、ピックアップレンズ、マイクロレンズ等の各種光学レンズおよび光学ミラー、光学フィルター、半導体露光用のステッパー、携帯機器の有機カバーガラス等の光学物品に適用することができる。
被塗布物の材質としては、特に制限されず、ABS樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、メタクリル樹脂、チオウレタン系樹脂、チオエポキシ樹脂、アリルカーボネート樹脂等、光学物品に用いられている樹脂を例示することができる。
本発明では、光学被膜を形成するための光学被膜形成用組成物の塗布方法として、必要量を被塗布物の必要な場所にだけ塗布できるインクジェット方式を使用している。以下では、光学被膜の形成方法として、インクジェット方式によるハードコート膜と反射防止膜の形成方法を例示して説明する。
[インクジェットヘッド]
インクジェット方式は、10〜100μm径の微小なノズル開口部と圧力発生素子とが設けられた圧力室にインクが充填され、圧力発生素子を電子的に制御することによって圧力室内のインクを加圧し、その圧力で、ノズル開口部からインクを微小な液滴として吐出するものである。
圧力発生素子の種類により、ピエゾ素子による圧電振動子を用いたピエゾ方式や、発熱素子を用い、インクを加熱して気泡を発生させ、その圧力を利用するいわゆるバブルジェット(登録商標)方式など、種々の方式がある。本発明では、いずれのインクジェット方式も用いることができる。
図2は、ピエゾ方式のインクジェットヘッド20の部分構造を示す図である。ピエゾ方式のインクジェットヘッド20は、ピエゾ素子によって液室を圧縮し、その圧力で液滴(液状材料)を吐出させるものであり、一列又は複数列に等間隔で配列された複数のノズル(ノズル孔)を有している。図2−1はインクジェットヘッド20の分解斜視図、図2−2は、インクジェットヘッド20の断面図である。
図2−1および図2−2に示すように、インクジェットヘッド20は、例えばステンレス製のノズルプレート21と振動板22とを備え、仕切り部材(リザーバプレート)23を介して両者を接合したものである。ノズルプレート23と振動板22との間には、仕切り部材によって複数の空間24と液溜まり25とが形成されている。各空間24と液溜まり25の内部は塗布液30(図示せず)で満たされており、各空間24と液溜まり25とは供給口26を介して連通したものとなっている。塗布液30としては、例えば、光学被膜形成用組成物を使用することができる。また、ノズルプレート21には、各空間24から塗布液30を噴射するための微小孔のノズル27が形成されている。一方、振動板22には、液溜まり25に塗布液30を供給するための孔27aが形成されている。
振動板22の空間に対向する面と反対側の面上には、図2−1および図2−2に示すように、圧電素子(ピエゾ素子)28が接合されている。この圧電素子28は、図2−2に示すように、一対の電極29,29の間に位置し、通電するとこれが外側に突出するように撓曲するようになっている。そして、このような構成のもとに圧電素子28が接合されている振動板22は、圧電素子28と一体になって同時に外側へ撓曲するようになっており、これによって空間24の内部容積が増大するようになっている。したがって、空間24内に増大した容積分に相当する塗布液30が液溜まり25から供給口26を介して流入する。また、このような状態から圧電素子28への通電を解除すると、圧電素子28と振動板22とは共に元の形状に戻る。したがって、空間24も元の容積に戻ることから、空間内部の塗布液30の圧力が上昇し、ノズル27から被塗布物に向けて塗布液30のドット状液滴が吐出される。
かかる構成のインクジェットヘッド20においては、ノズル27で塗布液30(インク)が増粘したり、乾燥すると、ノズル27が目詰まりして安定吐出ができなくなる。吐出される塗布液30として光学被膜形成用組成物を用いる場合、このような安定吐出性に加えて、被塗布物の表面に着弾した微小液滴が集合して均一な塗膜を形成する均一塗布性が必要である。吐出された微小液滴が被塗布物の光学物品の表面で均一な塗膜を形成できないと、光学性能に悪影響があるため、光学被膜として好ましくない。
そのため、インクジェットヘッド用の光学被膜形成用組成物は、ノズルで目詰まりを生じにくい吐出性と被塗布物表面で均一な塗膜を形成できる塗布性を両立させる必要がある。インクジェットヘッド用の光学被膜形成用組成物は、その詳細は後述するが、スピンコート法やディッピング法に用いられている光学被膜形成用組成物と同様に、光学被膜を形成するために、重合性有機化合物、無機微粒子、並びに溶媒として水及び有機溶剤を含有する。
本発明では、光学被膜形成用組成物をインクジェット方式で被塗布物に塗布する場合に、単一のインクジェットヘッドを使用する場合と、複数のインクジェットヘッドを使用する場合とがあるので、1または複数のインクジェットヘッドを纏めてインクジェットヘッド群と称する。
図3は、インクジェットヘッド群100の配列パターンの一例を説明するためのその一部を示す底面図である。インクジェットヘッド群100の配置パターンとしては、図3に示すように、(1)1ヘッド水平タイプ(図3−1参照)、(2)2ヘット水平ワイドタイプ(図3−2参照)、(3)2ヘッド水平高密度タイプ(図3−3参照)、(4)1ヘッド回転タイプ(図3−4参照)、(5)2ヘッド回転タイプ(図3−5参照)等がある。ここで、水平タイプとは、インクジェットヘッド20のノズル列が、主走査方向(Y軸方向)に対して直交方向(X軸方向)に配置されるものをいう。回転タイプとは、インクジェットヘッド20のノズル列が、主走査方向(Y軸方向)に対して斜め方向に配置されるものをいう。なお、本発明のインクジェットヘッド群100の配列パターンはこれに限られるものではなく、上記(1)〜(5)のインクジェットヘッド群を複数配置した構成としても良い。
図3−1〜図3−5において、インクジェットヘッド群100のX軸方向(副走査方向)のノズルピッチNPXは、インクジェットヘッド群100におけるノズルの全てをY軸方向(主走査方向=スキャン方向)に沿ってX軸上に射像して得られた複数のノズル像間のピッチに相当する。インクジェットヘッド群100が単一タイプ(1ヘッド水平タイプ(図3−1参照)、1ヘッド回転タイプ(図3−4参照))の場合には、インクジェットヘッド群100のX軸方向のノズルピッチNPXは、1つのインクジェットヘッド20におけるノズルの全てをY軸方向に沿ってX軸上に射像して得られた複数のノズル像間のピッチに相当する。他方、インクジェットヘッド群100が2ヘッドタイプ(2ヘット水平ワイドタイプ(図3−2参照)、2ヘッド水平高密度タイプ(図3−3参照)、2ヘッド回転タイプ(図3−5参照))の場合には、インクジェットヘッド群100のX軸方向のノズルピッチNPXは、2つのインクジェットヘッド20におけるノズルの全てをY軸方向に沿ってX軸上に射像して得られた複数のノズル像間のピッチに相当する。
1ヘッド水平タイプの場合には、図3−1に示すように、複数のノズルがそれぞれX軸方向に延びるノズル列Aと、ノズル列Bとをなしている。ノズル列Aとノズル列Bとは、Y軸方向に並んでいる。そして、ノズル列Aおよびノズル列Bのそれぞれにおいて、180個のノズルが一定間隔でX軸方向に一列に並んでいる。本実施例では、この一定間隔は約141μmである。ノズル列AのノズルピッチLNPと、ノズル列BのノズルピッチLNPは、ともに約141μmである。
ノズル列Bの位置は、ノズル列Aの位置に対して、ノズルピッチLNPの半分の長さ(70μm)だけX軸方向の正の方向(右方向)にずれている。このため、ヘッドのX軸方向のノズルピッチNPXは、ノズル列A(またはノズル列B)のノズルピッチLNPの半分の長さ(約71μm)である。したがって、インクジェットヘッドのX軸方向のノズル線密度は、ノズル列A(またはノズル列B)のノズル線密度の2倍である。なお、本明細書において、「X軸方向のノズルの線密度」とは、複数のノズルをY軸方向に沿ってX軸上に射像して得られた複数のノズル像の単位長さ当たりの数に相当する。
もちろん、インクジェットヘッドが含むノズル列の数は、2つだけに限定されるものではない。インクジェットヘッドは、M個のノズル列を含んでいても良い。ノズル列Aおよびノズル列Bのそれぞれが180個のノズルからなるため、1つのインクジェットヘッドは360個のノズルを有する。ただし、ノズル列Aの両端のそれぞれは10ノズルは、「休止ノズル」として設定されている。同様に、ノズル列Bの両端のそれぞれ10ノズルも「休止ノズル」として設定されている。「休止ノズル」を設定しているのは、ノズル列の端部においては、他の部分に比べて吐出分布が変化する(吐出量が多い)ためである。そして、これら40個の「休止ノズル」からは液滴の材料が吐出されない。このため、インクジェットヘッドにおける360個のノズルのうち、320個のノズルが液滴の材料を吐出するノズルとして機能する。本明細書においては、これら320個のノズルを「有効ノズル」、ノズル列のうち有効ノズルの列を「有効ノズル列」と表記することもある。
図3−2に示す2ヘット水平ワイドタイプは、この1ヘッド水平タイプをX軸方向に並べて印字幅を2倍にしたものである。また、図3−3に示す2ヘッド水平高密度タイプは、1ヘッド水平タイプをY軸方向に並べてX軸方向のノズルの線密度を2倍にしたものである。図3−4および図3−5に示す回転タイプは、インクジェットヘッドを回転させることにより、X軸方向のノズルの線密度を高くしたものである。
図3−1〜図3−5のインクジェットヘッド群100では、(1)1ヘッド水平タイプは、ノズルピッチNPX=約70μm(360dpi)、印字幅(有効ノズル列幅)=320ノズル=22.58mm、(2)2ヘッド水平ワイドタイプは、ノズルピッチNPX=約70μm(360dpi)、印字幅(有効ノズル列幅)=640ノズル=45.16mm、(3)2ヘッド水平高密度タイプは、ノズルピッチNPX=約35μm(720dpi)、印字幅(有効ノズル列幅)=640ノズル=22.58mm、(4)1ヘッド回転タイプは、ノズルピッチNPX=約18μm(720/1440dpi(角度により))、印字幅(有効ノズル列幅)=160ノズル=5.64mm(720dpi)/2.84mm(1440dpi)、(5)2ヘッド回転タイプは、ノズルピッチNPX=約18μm(720/1440dpi(角度により))、印字幅(有効ノズル列幅)=320ノズル=11.28mm(720dpi)/5.04mm(1440dpi)となっている。
本発明では、抜けやスジムラ等を防止して均一な光学被膜を形成するために、前記被塗布物に塗布される光学被膜形成用組成物のドットにおいて、その直交する2方向の隣接ドットが互いに隙間無く重なり合うように、インクジェットヘッド群100のノズルの配列並びに液滴の吐出間隔及び吐出量を設定している。具体的には、被塗布物に塗布される光学被膜形成用組成物のドットは、副走査方向(X軸方向)のドットピッチをPXμm、主走査方向(Y軸方向)のドットピッチをPYμm、被塗布物に着弾した際のドットの直径をDμmとした場合に、下記の条件式(A)を満たすように、インクジェットヘッド群100のノズルの配列並びに液滴の吐出間隔及び吐出量を設定している。
Y 2≦D2−PX 2・・・(A)
(1ヘッド水平タイプの場合:360DPIの場合)
図4−1は、図3−1で示した1ヘッド水平タイプの場合のドットピッチとドット径の関係を説明するための図である。副走査方向(X軸方向)のドットピッチPXμmは、その副走査方向(X軸方向)のノズルピッチNPXと等しく、71μmである。主走査方向(Y軸方向)のドットピッチPYμmと、被塗布物に着弾した際のドットの直径Dは、上記条件式(A)を満たす値に設定される。例えば、ドット径Dが71μm以下の場合には、X軸方向では塗膜は形成されない。また、ドット径Dが72μmの場合、主走査方向(Y軸方向)のドットピッチPYμmは、12.0μm以下である必要がある。同様に、ドット径Dが130μmの場合、主走査方向(Y軸方向)のドットピッチPYμmは、108.9μm以下である必要がある。
(2ヘッド水平高密度タイプの場合:720DPIの場合)
図4−2は、図3−2で示した2ヘッド高密度タイプの場合のドットピッチとドット径の関係を説明するための図である。このタイプは、ドットの線密度を高めると共に、塗布量を確保する意味でも優れている。副走査方向(X軸方向)のドットピッチPXμmは、その副走査方向(X軸方向)のノズルピッチNPXと等しく、35μmである。主走査方向(Y軸方向)のドットピッチPYμmと、被塗布物に着弾した際のドットの直径Dは、上記条件式(A)を満たす値に設定される。例えば、ドット径Dが35μm以下の場合には、X軸方向では塗膜は形成されない。また、ドット径Dが70μmの場合、主走査方向(Y軸方向)のドットピッチPYμmは、60.6μm以下である必要がある。同様に、ドット径Dが130μmの場合、主走査方向(Y軸方向)のドットピッチPYμmは、125.2μm以下である必要がある。
(1ヘッド回転タイプの場合:1440DPIの場合)
図4−3は、図3−4で示した1ヘッド回転タイプの場合のドットピッチとドット径の関係を説明するための図である。このタイプは、ドットの線密度に優れるが、塗布面積が狭くなっている。副走査方向(X軸方向)のドットピッチPXμmは、その副走査方向(X軸方向)のノズルピッチNPXと等しく18μmである。主走査方向(Y軸方向)のドットピッチPYμmと、被塗布物に着弾した際のドットの直径Dは、上記条件式(A)を満たす値に設定される。例えば、ドット径Dが18μm以下の場合には、X軸方向では塗膜は形成されない。また、ドット径Dが70μmの場合、主走査方向(Y軸方向)のドットピッチPYμmは67.6μm以下である必要がある。同様に、ドット径Dが130μmの場合、主走査方向(Y軸方向)のドットピッチPYμmは、128.7μm以下である必要がある。
ノズルピッチNPX=18μm、35μm、71μmのインクジェットヘッド群を使用した場合には、ハードコート液の着弾時のドット径Dは、被塗布物の表面状態により異なるため、70μm〜130μmの範囲が望ましい。また、前記条件式(A)において塗膜が形成できるのは、主走査方向(Y軸方向)のドットピッチPYμmを5〜130μmとした場合である。
不図示の制御手段は、インクジェットヘッド群100に充填された塗布液の吐出条件を調整し、形成する薄膜の塗布量を制御している。すなわち、不図示の制御手段は、上記塗布量を制御する機能として、被塗布物に対する塗布液の吐出間隔を調整する機能と、1ドットあたりの塗布液の吐出量を調整する機能と、被塗布物を複数の領域に分けて各領域に吐出条件を設定する機能とを有している。また、不図示の制御手段は、上記吐出間隔を調整する制御機能として、被塗布物とインクジェットヘッド群100との相対的な移動の速度を調整して吐出間隔を調整する制御機能と、被塗布物とインクジェットヘッド群100間の距離を調整して、塗布液30を吐出する場合に両者のギャップを一定にする機能と、複数のノズルのうち同時に塗布液30を吐出させるノズルを任意に設定して吐出間隔を調整する機能とを備えている。
図5および図6は、本発明の光学被膜形成用組成物をインクジェットヘッド群100によって被塗布物に塗布する方法を説明するための模式図である。図5において、プラスチックレンズ基材等の被塗布物200は、保持部材40で保持される。インクジェットヘッド群100は、不図示の駆動機構によりX軸方向(副走査方向)およびY軸方向(主走査方向)に移動可能に構成されている。インクジェットヘッド群100に光学被膜形成用組成物を充填し、インクジェットヘッド群100を被塗布物200の表面と概ね等間隔を保ちながら、被塗布物200との相対位置を制御しつつ、被塗布物の表面をスキャンして、インクジェットヘッド群100のノズルから吐出を制御することによって、被塗布物に光学被膜形成用組成物を均一に塗布することができる。被塗布物に対する光学被膜形成用組成物の塗布性を向上させるために、詳細は後述するが、光学被膜形成用組成物に塗布性を向上させるための有機溶剤を含有させている。
具体的には、図6に示すように、インクジェットヘッド群100では、被塗布物を複数のエリア1〜エリア5に分割し、各エリア毎に光学被膜形成用組成物の塗布を行う。まず、インクジェットヘッド群100は、初期位置から被塗布物200に対してY軸方向に1回スキャンして光学被膜形成用組成物を塗布する。つぎに、インクジェットヘッド群100を有効ノズル列幅分(印字幅)だけX軸方向に移動させた後、同様に、被塗布物200に対して軸方向に1回スキャンして光学被膜形成用組成物を塗布し、この動作を被塗布物200の全面について行なう。所望の膜厚の光学被膜を得るために、インクジェットヘッド群100で被塗布物200に対して重ね塗りを行うことにしても良い。
本発明の光学被膜形成用組成物を用いてインクジェット方式で被塗布物を塗装した後、40〜200℃、好ましくは80〜130℃の温度で、30分〜8時間乾燥させることにより、光学被膜を被塗布物表面に形成することができる。
本実施例によれば、インクジェットヘッド群で被塗布物に塗布される光学被膜形成用組成物のドットは、直交する2方向の隣接ドットが互いに隙間無く重なり合うように、副走査方向のドットピッチをPXμm、主走査方向のドットピッチをPyμm、前記被塗布物に着弾した際のドットの直径をDμmとした場合、PY 2≦D2−PX 2の関係になるように形成しているので、抜けやスジムラ等のない均一な光学被膜の塗膜を形成することができる。
なお、また、上記実施例では、インクジェットヘッド群100をX軸方向およびY軸方向に移動させる構成としたが、被塗布物200をX軸方向およびY軸方向に移動させる構成としても良く、また、両者を移動させる構成としても良い。
[ハードコーティング用組成物]
ハードコート膜を形成するためのハードコーティング用組成物は、重合性有機化合物、無機微粒子、並びに溶媒として水及び有機溶剤を含有している。本発明では、ハードコーティング組成物をインクジェット方式で被塗布物に塗布する場合に、ハードコーティング用組成物の被塗布物に対する接触角に着目した。被塗布物表面に対する接触角θが、30°以下となるようにハードコーティング用組成物を調製する。あるいはこのような接触角となるように被塗布物表面の濡れ性を改良する。このようなハードコーティング用組成物とするには、具体的には、水9に対して1の重量比で薄めた水溶液の被塗布物表面に対する接触角θが30°以下の有機溶剤を用いる。なお、本明細書における接触角の測定では、有機溶剤の接触角を測定する場合は水9に対して1の重量比で薄めた水溶液の接触角を測定し、ハードコーティング用組成物の接触角を測定する場合はハードコーティング用組成物そのものの接触角を測定する。有機溶剤の接触角の測定方法において水の割合を多くしているのは、接触角が小さすぎると測定が困難になるので、水分量を多くして接触角を大きくし、接触角の測定を容易にするためである。また、接触角を測定する固体試料は、実際にハードコーティング用組成物を塗布する表面を有する平板である。
接触角の測定方法を図7に示す。図示しない注射器状の液滴調整器に測定する水溶液試料を入れる。(a)に示すように、上下左右に位置を変更可能な図示しない試料台に表面を水平に調整した固体試料を載置し、光学鏡でこの固体試料表面を観察する。光学鏡には回転可能な回転クロスが組み込まれている。固体試料の直上に配置された液滴調整器の針先に液滴を作る。
次に、(b)に示すように、固体試料の表面を上昇させ、液滴を固体試料表面に触れさせる。その後、(c)に示すように、元の位置まで固体試料を下降させ、針先より液滴を固定試料表面に移行させ、更に、液滴を回転クロスの中心に合わせる。
そして、(d)に示すように、回転クロスを回転させて液滴と固体試料表面の接線を作り、その角度θを読み取る。このθが接触角である。
この読み取り方法では個人誤差があるので、液滴が円の一部であるという仮定に基づき、(e)〜(g)に示す接触角の読み取り方法が行われる。
まず、(e)に示すように、回転クロスを45゜に合わせ、クロスが液滴の両側と左右対称に接するように試料台を調整する。次に、(f)に示すように、試料台を上昇させ、クロスの中心を液滴の頂点に合わせる。そして、(g)に示すように、液滴の頂点と固体試料と液滴の接点を結び、その延長上の角度を測定する。その角度が接触角θの半値θ/2となる。
表1に、水に溶解性の有機溶剤の種類とその分子量、沸点及び水9に対して1の重量比で薄めた水溶液の接触角θを示す。接触角測定装置は、協和界面科学株式会社製の接触角計OA−D型を用いた。固体試料は、アセトンで洗浄した厚さ3mm、外径70mmのチオウレタン系のプラスチックレンズ素材からなる平面板を用いた。
Figure 2005254098
図8に、表1に示した有機溶剤のそれぞれの接触角θをグラフとして示した。表1および図8において、水分を15重量%含み、固形分が20重量%、残りを上述した有機溶剤を含むハードコーティング用組成物を調製し、実際にインクジェット方式のヘッドから吐出させた結果では、ブチルセロソルブが最も良好な塗布性を示し、均一に塗膜を形成することができた。次に、イソプロピルセロソルブ、その次にエチルセロソルブの塗布性が良好であり、それ以外の有機溶剤はそれほど塗布性が良くないことが認められた。なお、セロソルブは、エチレングリコールモノアルキルエーテルの通称である。従って、実用的には、エチルセロソルブの水9に対して1の重量比で薄めた水溶液の接触角θが30°であるから、前述した測定方法で測定した接触角θが30°以下、好ましくは20°以下、最も好ましくはブチルセロソルブの10.6°以下である有機溶剤を用いることによって、水分量を多くしても均一塗布性を確保できることが確認できた。実際のハードコーティング用組成物においても、被塗布物のハードコーティング用組成物を塗布する実際の表面に対するハードコーティング用組成物そのものの接触角θが30°以下、好ましくは20°以下、最も好ましくは12°以下に調製することにより、良好な塗布性を示すことが認められた。
表1より、接触角に対して分子量と沸点とが相関性があり、分子量に関しては90以上、特に100以上、最適には115以上が好ましく、沸点に関しては、135℃以上、特に150℃以上、最適には170℃以上が好ましい。
以上の実験結果より、ハードコーティング用組成物においては、被塗布物のハードコーティング用組成物を塗布する表面に対する接触角θを30°以下とすることにより、塗布性を良好にすることができる。このような塗布性を有するハードコーティング用組成物とするには、被塗布物のハードコーティング用組成物を塗布する表面に対する水9に対して1の重量比で薄めた水溶液の接触角θが30°以下の接触角低下溶剤を配合することが有効である。具体的には、沸点が135℃以上、特に150℃以上、最適には170℃以上で水と相溶性のある高沸点有機溶剤である。なお、相溶性とは、同時に配合する水と均一な溶液を形成できることを意味する。
高沸点有機溶剤としては、上述したエチルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類以外の溶剤も使用可能である。高沸点有機溶剤の配合量は、組成物全体の40〜70重量%、特に45〜65重量%の範囲とすることが好ましい。
このように、イソプロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ等の高沸点有機溶剤を用いることによって、塗布性が良好になる理由としては、被塗布物に対する濡れ性が良好なことに加えて、インクジェットヘッドから吐出された微小液滴が、被塗布物の表面に着弾するまでの間の空気中で、微小液滴の表面からの溶媒の蒸発が抑制されることが、良好な塗布性の原因であると考えられる。
本発明のハードコーティング用組成物における有機溶剤としては、高沸点有機溶剤の1種を単独で又は2種以上を混合して高沸点の有機溶剤のみを用いることができるが、ハードコーティング用組成物の接触角θを30°以下となるようにすることができれば、低沸点の有機溶剤を配合することができる。
低沸点溶剤としては、メタノール、エタノール、IPA、ブタノール等のアルコール類、MEK、2−ペンタノン、MIBK、2−ヘプタノン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸secブチル、酢酸イソペンチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸ブチル、3−メトキシブチルアセテート等のエステル類、メチルセロソルブ、1,4−ジオキサン等の低沸点溶剤の1種を単独で又は2種以上を高沸点有機溶剤に適宜混合して用いることができる。これらの低沸点有機溶剤は、後述する無機微粒子を分散する分散媒としてハードコーティング用組成物に配合することが好ましい。また、重合性有機化合物中の加水分解性基の加水分解によってもハードコーティング用組成物に配合される場合がある。
また、有機溶剤として、沸点が200℃以上の高沸点の水溶性有機溶剤を目詰まり防止の液状湿潤剤として配合することができる。水溶性有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜10の2価〜5価アルコール類、ホルムアミド類、イミダゾリジノン類、ピロリドン、アミノ類等の含窒素炭化水素溶媒、あるいは含硫黄炭化水素溶媒の1種を単独で又は2種以上を混合して添加することができる。このような高沸点の水溶性有機溶剤は、接触角低下溶剤として配合することも可能である。
上記接触角θは固体の液体による濡れを評価する尺度である。そのため、被塗布物の表面の性質によっても接触角は変化する。被塗布物表面に対して表面改質処理を施すことにより、接触角θを低下させることができる。
本発明のハードコーティング用組成物を用いれば、濡れ性が良いため、通常の被塗布物表面にインクジェット方式で均一な塗膜を形成することが可能であるが、被塗布物と被膜の密着性及び更に濡れ性を向上させる目的で、被塗布物表面を予めアルカリ処理、酸処理、界面活性剤処理、無機あるいは有機物の微粒子による研磨処理、酸化剤処理、プライマー処理、紫外線照射処理、アルゴン又は酸素雰囲気下で高周波放電によるプラズマ処理、アルゴン、酸素又は窒素などのイオンビーム処理などによって、表面改質処理を行うことが好ましい。また、超純水による洗浄を行うことが好ましい。
上述した表面改質処理の中でも、紫外線照射処理が透明な光学物品の表面に対して良好な濡れ性を付与することができる。紫外線照射処理としては、低圧水銀ランプを用いて、主として波長が185nm及び254nmの紫外線を1〜3000mJ/cm2の光量で照射する方法や、エキシマランプを用いて、主として波長が172nmの紫外線を1〜3000mJ/cm2の光量で照射する方法を例示することができる。
このような紫外線は、活性酸素やオゾンを生成し、被塗布物表面の有機物を分解して清浄化することが可能であり、また、被塗布物表面に直接作用して被塗布物表面にヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基等の親水性基を生成し、濡れ性を向上させることができる。
前述したハードコーティング用組成物の溶媒を構成する有機溶剤の種類や組成だけでなく、被塗布物に表面改質処理を施すことによって、接触角θを低下させることが可能である。例えば、アセトンで洗浄したチオウレタン系の平板に対するハードコーティング用組成物の接触角θが23°である場合、紫外線照射を行ったチオウレタン系の平板では、11.8°に下げることができる。従って、ハードコーティング用組成物の被塗布物表面に対する接触角θを30°以下にするためには、被塗布物表面に対する表面改質処理及びハードコーティング用組成物の有機溶剤の種類と組成の選択のいずれか一方又は両方を採用することによって達成することができる。
本発明のハードコーティング用組成物の有機溶剤以外の組成成分について説明する。本発明のコーティング用組成物における固形分としては、ハードコート膜として十分な性能を確保するため、重合性有機化合物及び無機微粒子を必須成分として含有する。
重合性有機化合物はハードコート膜における、いわゆるバインダーとして機能するものである。重合性有機化合物としては、例えば、一分子中にビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基、エポキシ基、メルカプト基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基等の重合可能な重合性基とアルコキシ基等の加水分解性基とを含む有機けい素化合物を用いることができる。重合性有機化合物としてかかる有機ケイ素化合物を用いることによってシリコン系ハードコート膜を形成することができる。
一分子中に重合性基と加水分解性基とを含む有機けい素化合物としては、ビニルトリアルコキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリ(β−メトキシ−エトキシ)シラン、アリルトリアルコキシシラン、アクリルオキシプロピルトリアルコキシシラン、メタクリルオキシプロピルトリアルコキシシラン、メタクリルオキシプロピルジアルコキシメチルシラン、メルカプトプロピルトリアルコキシシラン、γ−アミノプロピルトリアルコキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジアルコキシシラン等を例示することができる。
また、一分子中にエポキシ基と加水分解性基とを含む有機けい素化合物としては、モノエポキシ基含有トリアルコキシシランが好ましい。モノエポキシ基含有トリアルコキシシランとしては、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、グリシドキシメチルトリプロポキシシラン、グリシドキシメチルトリブトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリプロポキシシラン、α−グリシドキシエチルトリブトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリプロポキシシラン、β−グリシドキシエチルトリブトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、α−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、α−グリシドキシブチルトリブトキシシラン、β−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、β−グリシドキシブチルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリブトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリブトキシシラン、β−メチルグリシドキシメチルトリメトキシシラン、β−メチルグリシドキシメチルトリエトキシシラン、β−メチルグリシドキシメチルトリプロポキシシラン、β−メチルグリシドキシメチルトリブトキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシエチルトリプロポキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシエチルトリブトキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシエチルトリプロポキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシエチルトリブトキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、β−メチル−γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−メチル−γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−メチル−γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、β−メチル−γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシブチルトリブトキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシブチルトリブトキシシラン、β−メチル−γ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、β−メチル−γ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−メチル−γ−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、β−メチル−γ−グリシドキシブチルトリブトキシシラン、β−メチル−δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、β−メチル−δ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−メチル−δ−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、β−メチル−δ−グリシドキシブチルトリブトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の脂肪族エポキシ化合物、あるいは、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリプロポキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリブトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリブトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリプロポキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリブトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリエトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリプロポキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリブトキシシラン等の脂環式エポキシ化合物を例示することができる。
重合性有機化合物の配合量は、ハードコーティング用組成物の固形分の10〜90重量%、特に20〜80重量%、最適には30〜70重量%の範囲が好ましい。配合量が少なすぎるとプラスチック被塗布物や後に成膜する反射防止膜との密着性が悪くなる場合があり、一方、配合量が多すぎると硬化被膜にクラックが生じる場合がある。
無機微粒子は、ハードコート膜のいわゆるフィラーとして機能するもので、一般に粒径が1〜100mμm程度のものが用いられる。具体的には、Si,A1,Sn,Sb,Ce,La,Fe,Zn,W,Zr,In,Tiから選ばれる1種以上の金属酸化物からなる微粒子及び/又はSi,A1,Sn,Sb,Ta,Ce,La,Fe,Zn,W,Zr,In,Tiから選ばれる2種以上の金属酸化物から構成される複合微粒子を例示することができる。
無機微粒子の具体例としては、SiO2,SiO,Al23,Fe23,CeO2,SnO2,Sb25,Ta25,CeO2,WO3,ZrO2,TiO,Ti23,Ti25,TiO2等の微粒子が、分散媒たとえば水、アルコール系もしくはセロソルブ類その他の有機溶剤にコロイド状に分散したものである。または、Si,A1,Sn,Sb,Ta,Ce,La,Fe,Zn,W,Zr,In,Tiの無機酸化物の2種以上によって構成される複合微粒子が水、アルコール系もしくはセロソルブ類その他の有機溶剤にコロイド状に分散したものである。
また、これらの無機微粒子のハードコート液中での分散安定性を高めるために、これらの微粒子表面を有機珪素化合物又はアミン系化合物で処理したものを使用することも可能である。この表面処理に用いられる有機珪素化合物としては、単官能性シラン、三官能性シラン、四官能性シラン等を例示できる。処理に際しては、加水分解基が微粒子の水酸基と反応した状態が好ましいが、一部残存した状態でも安定性にはなんら問題はない。アミン化合物としては、アンモニウム、エチルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミン、n−プロピルアミン等のアルキルアミン、ベンジルアミン等のアラルキルアミン、ピペリジン等の脂環式アミン、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン等を例示できる。これらの有機珪素化合物とアミン化合物の添加量は無機微粒子の重量に対して1〜15重量%程度の範囲が好ましい。
ハードコーティング用組成物の固形分中における無機微粒子の配合量は、20〜80重量%、特に30〜70重量%程度が好ましい。配合量を少なくすると、組成物の粘度が低くなるが、ハードコート膜を形成するために十分な厚さの被膜の膜厚を確保できなくなる場合があり、一方、配合量が多すぎると、被膜にクラックが発生する場合がある。
本発明のハードコーティング用組成物の硬化速度を早くする目的でジシランを配合することも可能である。
このジシランとしては、下記一般式(1)で示される化合物を例示することができる。
Figure 2005254098
(式中、R1、R2は炭素数1〜6の炭化水素基であり、X1、X2は加水分解性基であり、Yはカーボネート基又はエポキシ基を含有する有機基であり、m及びkは0又は1である。)
1、R2の炭素数1〜6の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、ブチル基、ビニル基、フェニル基などが挙げられる。X1、X2の加水分解性基としては、メトキシ基、エトキシ基、メトキシエトキシ基等のアルコキシ基、クロロ基、ブロモ基などのハロゲン基、アシルオキシ基等が挙げられる。
また、Yのカーボネート基又はエポキシ基を含有する有機基としては、下記のものを例示することができる。
Figure 2005254098
Figure 2005254098
Figure 2005254098
Figure 2005254098
Figure 2005254098
Figure 2005254098
Figure 2005254098
Figure 2005254098
Figure 2005254098
Figure 2005254098
これらのジシラン化合物は、従来公知の方法で合成することができる。例えば、ジアリルカーボネートとトリクロロシラン等を付加反応させ、その後アルコキシ化させることにより得ることができる。あるいは、両末端に付加可能な置換基を持ち、更にその内部にエポキシ化可能な官能基を含む化合物にトリクロロシランなどを付加反応させ、その後アルコキシ化させることにより得ることができる。
ジシランの配合により、硬化速度が向上して硬化時間が短くなることは、塗膜形成工程における塗布表面へのゴミや不純物の付着の可能性を少なくして歩留まりを向上させることができる。更に、染色性を向上させる効果や、次に述べる多官能性エポキシ化合物の配合量を少なくする効果、あるいは塗工する対象物の表面に存在する傷などの不良個所の存在を目立たなくする上でも優れた効果を有する。
このジシランの配合量は、固形分の3〜40重量%、特に5〜20重量%の範囲が好ましい。配合量が少なすぎると反応促進効果が現れない場合があり、一方、配合量が多すぎると塗膜の耐水性が悪くなったり、塗液のポットライフが短くなる場合がある。
また、本発明のハードコーティング用組成物では、染色成分としての役割や耐水性、耐温水性を向上させるために、多官能性エポキシ化合物を配合することが好ましい。この多官能性エポキシ化合物は、塗料、接着剤、注型用などに広く用いられている。例えば、過酸化法で合成されるポリオレフィン系エポキシ樹脂、シクロペンタジエンオキシドやシクロヘキセンオキシド、更にヘキサヒドロフタル酸とエピクロルヒドリンから得られるポリグリシジルエステル等の脂環式エポキシ樹脂、ビスフェノールAやカテコール、レゾシノール等の多価フェノール、あるいは(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセロール、ソルビトール等の多価アルコールとエピクロルヒドリンから得られるポリグリシジルエーテル、エポキシ化植物油、ノボラック型フェノール樹脂とエピクロルヒドリンから得られるエポキシノボラック、フェノールフタレインとエピクロルヒドリンから得られるエポキシ樹脂、グリシジルメタクリレートとメチルメタクリレートアクリル系モノマーあるいはスチレンなどの共重合体、更には上記エポキシ化合物とモノカルボン酸含有(メタ)アクリル酸とのグリシジル基開環反応により得られるエポキシアクリレートなどが挙げられる。
更に多官能性エポキシ化合物として、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル、ノナエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、テトラプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ノナプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールヒドロキシヒバリン酸エステルのジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、ジグリセロールテトラグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールテトラグリシジルエーテル、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジグリシジルエーテル、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリグリシジルエーテル等の脂肪族エポキシ化合物、イソホロンジオールグリシジルエーテル、ビス−2,2−ヒドロキシシクロヘキシルプロパンジグリシジルエーテル等の脂環族エポキシ化合物、レゾルシンジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、オルトフタル酸ジグリシジルエーテル、フェノールノボラックポリグリシジルエーテル、クレゾールノボラックポリグリシジルエーテル等の芳香族エポキシ化合物などを例示することができる。
この中でも、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリグリシジルエーテルなどの脂肪族エポキシ化合物が好ましい。
多官能性エポキシ化合物の配合量は、固形分の5〜40重量%、特に5〜20重量%の範囲が好ましい。配合量が少なすぎると塗膜の耐水性が不十分となる場合があり、一方、配合量が多すぎると、反射防止膜をハードコート膜の上に形成した場合に、無機蒸着膜との密着性が不十分となる場合がある。
また、一般式がSi(OR)4で表される四官能性シラン化合物を添加することも有用である。具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラフェノキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラアリロキシシラン、テトラキス(2−メトキシエトキシ)シラン、テトラキス(2−エチルブトキシ)シラン、テトラキス(2−エチルヘキシロキシ)シラン等を例示できる。これらは単独で用いても、2種以上を混合して用いても良い。また、これらは無溶媒下又はアルコールなどの有機溶剤中で、酸の存在下で加水分解して使用する方が好ましい。
また、本発明の組成物には硬化触媒を配合することができる。硬化触媒としては、例えば次の(1)〜(4)の群を挙げることができる。
(1)Fe(III)、Al(III)、Sn(IV)又はTi(IV)の金属元素を中心原子とするアセチルアセトネート、(2)過塩素酸マグネシウム又は過塩素酸アンモニウム、(3)脂肪酸の飽和又は不飽和カルボン酸、芳香族カルボン酸、あるいはこれらの酸の無水物、(4)LI(I)、Cu(II)、Mn(II)又はMn(III)の金属原子を中心原子とするアセチルアセトネートから選ばれる1種又は2種以上を併用して用いることができる。特に、(1)〜(3)の群の硬化触媒と(4)の群の硬化触媒との併用触媒が、ポットライフが向上するため、好ましい。
硬化触媒の配合量は、ハードコーティング用組成物の固形分の0.2〜10重量%、特に0.5〜3重量%の範囲とすることが好ましい。配合量が少なすぎると配合の効果が現れない場合があり、一方、配合量を多くしてもそれ以上硬化速度が向上しないため不経済になる場合がある。
本発明のハードコーティング用組成物では、上述した成分以外に、顔料、染料等の着色剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、界面活性剤、粘度調整剤、pH調整剤、フォトクロミック化合物、ヒンダードアミン・ヒンダードフェノール系などの耐光耐熱安定剤、酸化防止剤、耐電防止剤等の成分を含むことができる。これらの成分は、固形分を構成する。
以上説明した組成物は、熱硬化性であったが、被塗布物が熱可塑性の樹脂である場合は、上述した重合性有機化合物に代えて紫外線硬化型又は電子ビーム硬化型の重合性有機化合物を用いることが好ましい。
例えば、紫外線の照射によりシラノール基を生成するシリコーン化合物とシラノール基と縮合反応するハロゲン原子やアミノ基等の反応基を有するオルガノポリシロキサンとを主成分とする光硬化性シリコーン組成物、三菱レイヨン(株)製のUK−6074等のアクリル系紫外線硬化型モノマー組成物を例示することができる。
また、本発明のハードコーティング用組成物は、熱硬化、電子線硬化及び光硬化の2つ以上の硬化方法を併用し、例えば熱硬化と光硬化を併用することも可能である。
[ハードコート膜形成の実験例]
次に、本発明のハードコーティング用組成物を本発明の光学被膜の形成方法で塗布した実験例を説明する。表2は、スキャン方向(主走査方向)のドットピッチPYμm(10μm、100μm)、着弾時のドットの径Dμm(100μm,70μm)、および主溶剤(ブチルセロソルブ、メタノール)を変更した場合のハードコート膜の外観評価の結果を示している。
本実験の塗布パターンは、上記図6で説明した塗布パターンを使用した。インクジェットヘッド群100として、上記図3−3に示した2ヘッド水平高密度タイプ(ノズルピッチNPX=720dpi、印字幅(有効ノズル列幅)=640ノズル=22.58mm)
を使用した。また、主溶剤として、上述の接触角θ=10.54°のブチルセロソルブ、上述の接触角θ=53.6°のメタノールを使用した。
外観評価は、ハードコート膜を形成したレンズについて、暗箱で目視評価を行った。「O」:コーティング面にバンディング、凹凸等の不良がない。「×」:コーティング面にバンディング凹凸等の不良がある。
Figure 2005254098
<実験例(1)>
(ハードコーティング用組成物(主溶剤=ブチルセロソルブ)の調製)
重合性有機ケイ素化合物として、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン15.93g及びγ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン7.43gを混合し、5分間攪拌した。これに0.1N塩酸を5.83g添加し、1時間攪拌して加水分解を行った。その後、純水を26.40g添加し、1時間攪拌した。更に、シリコン系界面活性剤(日本ユニカー(株)社製、商品名「L−7001」のブチルセロソルブ5%希釈液を1.20g及びシリコン系界面活性剤(日本ユニカー(株)社製、商品名「L−7604」のブチルセロソルブ5%希釈液)を0.80g添加し、10分間攪拌した。次に、無機微粒子として、ブチルセロソルブ分散酸化ケイ素一酸化ジルコニウム−酸化チタン複合微粒子ゾル(商品名:オプトレイク1920Z−U25A8、触媒化成工業(株)社製、固形分20%)を142.41g添加し、1時間攪拌した。更に、室温で20〜36時間熟成させて、固形分20重量%、水分16重量%、ブチルセロソルブ57重量%のハードコーティング用組成物200gを調製した。
(塗布方法)
アセトンで洗浄した中心厚1.1mm、コバ厚4.7mm、外径80mmのチオウレタン系のプラスチックレンズに対し、主溶剤がブチルセロソルブのハードコーティング用組成物を副走査方向のドットピッチPXを35μm、主走査方向のドットピッチPYを10μmで連続吐出させて塗布した。なお、事前の測定では、主溶剤がブチルセロソルブのハードコーティング用組成物がプラスチックレンズに着弾した際のドット径Dは100μmであった。塗布後、120℃で90分間硬化した。このようにして得られたハ−ドコート被膜の膜厚は2.2μmであり、また、バンディング等の塗りむらがなく、良好な外観であった。
<比較例1>
(塗布方法)
アセトンで洗浄した中心厚1.1mm、コバ厚4.7mm、外径80mmのチオウレタン系のプラスチックレンズに対し、主溶剤がブチルセロソルブのハードコーティング用組成物をスキャン方向のドットピッチYを100μmとした以外は実験例1と同様の方法で連続吐出させて塗布し、120℃で90分間硬化した。このようにして得られたハ−ドコート被膜の膜厚は0.2μmであり、狙い膜厚2μmに対して1/10しか得られなかった。また、コーティング面はバンディング等の塗りムラが目立っており、要求された外観品質レベルを満たすものではなかった。
<比較例2>
(ハードコーティング用組成物(主溶剤=メタノール)の調製)
重合性有機ケイ素化合物として、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン15.93g及びγ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン7.43gを混合し、5分間攪拌した。これに0.1N塩酸を5.83g添加し、1時間攪拌して加水分解を行った。その後、純水を26.40g添加し、1時間攪拌した。更に、シリコン系界面活性剤(日本ユニカー(株)社製、商品名「L−7001」のメタノール5%希釈液を1.20g及びシリコン系界面活性剤(日本ユニカー(株)社製、商品名「L−7604」のメタノール5%希釈液)を0.80g添加し、10分間攪拌した。次に、無機微粒子として、メタノール分散酸化ケイ素一酸化ジルコニウム−酸化チタン複合微粒子ゾル(商品名:オプトレイク1120Z−U25A8、触媒化成工業(株)社製、固形分20%)を142.41g添加し、1時間攪拌した。更に、室温で20〜36時間熟成させて、固形分20重量%、水分16重量%、メタノール57重量%のハードコーティング用組成物200gを調製した。
(塗布方法)
アセトンで洗浄した中心厚1.1mm、コバ厚4.7mm、外径80mmのチオウレタン系のプラスチックレンズに対し、実験例1と同様の条件で、主溶剤がメタノールのハードコーティング用組成物を連続吐出させ、塗布した。なお、事前の測定において、主溶剤がメタノールのハードコーティング用組成物がプラスチックレンズに着弾した際のドット径Dは70μmであった。塗布後、120℃で90分間硬化し、このようにして得られたハ−ドコート被膜の膜厚は2.2μmであった。しかし、コーティング液の乾燥性が高く、レベリング特性が有効に働かなかったために凹凸が目立っており、要求された外観品質レベルを満たすものではなかった。
[反射防止膜]
ハードコート膜上に、必要によりインクジェット方式で反射防止膜を形成することができる。反射防止被膜を形成するための反射防止膜用コーティング組成物は、重合性有機化合物、無機微粒子、並びに溶媒として水及び有機溶剤等を含有している。本発明における反射防止膜の構成成分は、プラスチックレンズ基材との屈折率差が0.10以上あれば特に制限はされず、公知の物を使用することができる。
反射防止膜を形成する際には、密着性を高めるために、ハードコート膜の表面処理を行うことが望ましい。この表面処理としては、酸処理、アルカリ処理、紫外線照射処理、アルゴン又は酸素雰囲気下で高周波放電によるプラズマ処理、アルゴン、酸素又は窒素などのイオンビーム処理などが例示できる。
反射防止膜用コーティング組成物においては、上述したハードコーティング組成物と同様の重合性有機化合物、並びに溶媒として水及び有機溶剤等を使用することができる。反射防止膜用コーティング組成物では、被塗布物に反射防止膜用コーティング組成物を塗布する実際の表面に対する反射防止膜用コーティング組成物そのものの接触角θを40°以下に調製することにより、良好な塗布性を示すことが認められた(表1、図7参照)。
無機微粒子としては、コロイド状に分散したゾルなどが挙げられ、具体的には、シリカゾル、フッ化マグネシウムゾル、フッ化カルシウムゾルなどが挙げられる。実際には、下記(A)および(B)成分を含有する組成物を用いて、反射防止膜を成膜することが好ましい。
(A)一般式(2)
12 nSiX1 3n ・・・(2)
で表される有機ケイ素化合物。(式中、R1は重合可能な反応基を有する有機基であり、R2は炭素数1〜6の炭化水素基であり、X1は加水分解基であり、nは0または1である。)
(B)シリカ系微粒子
ここで、上記(A)成分におけるR1は重合可能な反応基をもつ有機基であり、ここでの重合可能な反応基の具体例としては、ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基、エポキシ基、メルカプト基、シアノ基、アミノ基等が挙げられる。R2の具体例としては、メチル基、エチル基、ブチル基、ビニル基、フェニル基等が挙げられる。また、X1は加水分解可能な官能基であり、その具体例は、メトキシ基、エトキシ基、メトキシエトキシ基等のアルコキシ基、クロロ基、ブロモ基等のハロゲン基、アシルオキシ基等が挙げられる。上記(A)のシラン化合物の具体例としては、ビニルトリアルコキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリ(β−メトキシ−エトシキ)シラン、アリルトリアルコキシシラン、アクリルオキシプロピルトリアルコキシシラン、メタクリルオキシプロピルトリアルコキシシラン、メタクリルオキシプロピルジアルコキシメチルシラン、γ−グリシドオキシプロピルトリアルコキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−エチルトリアルコキシシラン、メルカプトプロピルトリアルコキシシラン、γ−アミノプロピルトリアルコキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジアルコキシシラン等が挙げられる。
この成分(A)は2種以上を混合して用いてもかまわない。また、加水分解を行ってから用いた方が、より有効である。
上記(B)成分の具体例としては、例えば、粒径10〜1000nmのシリカ系微粒子からなるシリカゾルが挙げられる。シリカゾルは、分散媒たとえば水、アルコール類、セロソルブ類などの有機溶媒にコロイド状に分散させたものが使用されることが多い。
ここで、より反射防止膜の屈折率を下げ、反射防止効果をより高めるために、上記(B)成分として、シリカ系微粒子の内部に、空洞が形成されている中空球状のシリカ系微粒子を用いることがより好ましい。これは、中空球状のシリカ系微粒子の場合、内部に空洞が形成され、その空洞内に気体または溶媒が包含されることによって、屈折率の低減が達成されるためである。
なお、本発明における反射防止膜用コーティング組成物は、上記成分の他に、必要に応じて、少量の硬化触媒、界面活性剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、ヒンダートアミン・ヒンダートフェノール等の光安定剤、分散染料・油溶染料・蛍光染料・顔料、等を添加しコーティング液の塗布性の向上や、硬化後の被膜性能を改良することもできる。
反射防止膜用コーティング組成物は以下の手順で作成する。まず、上記(A)成分であるシラン化合物を、有機溶剤で希釈し、必要に応じて水または薄い塩酸、酢酸等を添加して加水分解を行う。さらに、上記(B)成分である、シリカ系微粒子が5〜50重量%の分率で有機溶剤中にコロイド状に分散した品を添加する。その後、必要に応じ、界面活性剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などを添加し、十分に撹拌した後にコーティング液として用いる。
そして、作成した反射防止膜用コーティング組成物をインクジェット方式で被塗布物に塗布する。塗布後、熱または紫外線によって硬化させることによって得られるが、加熱処理によって硬化させることが好ましい。この際に、加熱温度はコーティング組成物の組成、プラスチックレンズの基材の耐熱性等を考慮して適宜決定されるが、50℃〜250℃が好ましく、より好ましくは80℃〜150℃である。
[反射防止膜の形成の実験例]
次に、本発明の反射防止膜用コーティング組成物を本発明の光学被膜の形成方法で形成した実験例を説明する。表3は、スキャン方向(主走査方向)のドットピッチPYμm(70μm、10μm)、着弾時のドットの径Dμm(70μm,50μm)、および主溶剤(PGMA、メタノール)を変更した場合のハードコート膜の外観評価の結果を示している。
本実験の塗布パターンおよび使用したインクジェットヘッド群100は、[ハードコート膜の形成の実験例]と同様である。主溶剤として、上述の接触角θ=33.2°のPGMA、上述の接触角θ=53.6°のメタノールを使用した。
外観評価は、ハードコート膜を形成したレンズについて、暗箱で目視評価を行った。「O」:コーティング面にバンディング、凹凸等の不良がない。「×」:コーティング面にバンディング凹凸等の不良がある。
Figure 2005254098
<実験例2>
(反射防止膜用コーティング組成物(主溶剤=PGME)の調製)
プロピレングリコールモノメチルエーテル(以下PGME)18.8g、γ−グリシドキシトリメトキシシラン8.1gを混合した後、0.1規定塩酸水溶液2.2gを撹拌しながら滴下し、5時間撹拌した。この液にイソプロパノール分散中空シリカゾル(固形分濃度20wt%)20.7gを加えて十分に混合した後、硬化触媒としてAl(C5723を0.04g、シリコン系界面活性剤(日本ユニカー製 L7604)を0.015g添加して撹拌、溶解することにより、固形分濃度が20%のコーティング原液を得た。このコーティング液を希釈するために、300ppm濃度のシリコン系界面活性剤(日本ユニカー製 L7604)入りPGME溶液を準備し、コーティング原液を35.3g、希釈用界面活性剤入りPGME溶液670.7gを混合して十分に撹拌し、固形分濃度が約1%の反射防止膜用コーティング組成物を調製した。
(塗布方法)
予め膜厚2.0μmのハードコート膜を形成した中心厚1.1mm、コバ厚4.7mm、外径80mmのチオウレタン系のプラスチックレンズに対し、主溶剤がPGMEの反射防止膜用コーティング組成物を副走査方向のドットピッチPXを35μm、主走査方向のドットピッチPYを10μmで連続吐出させて塗布した。なお、事前の確認により、主溶剤がPGMEの反射防止膜用コーティング組成物がハードコート膜に着弾した際のドット径Dは70μmであった。塗布後、125℃で180分間硬化した。このようにして得られた低屈折率層の膜厚は0.1μmであり、バンディング等の塗りむらがなく、良好な外観であった。
<比較例3>
(塗布方法)
予め膜厚2.0μmのハードコート膜を形成した中心厚1.1mm、コバ厚4.7mm、外径80mmのチオウレタン系のプラスチックレンズに対し、主溶剤がPGMEの反射防止膜用コーティング組成物を主走査方向のドットピッチPYが70μmである以外は実験例2と同様の方法で連続吐出させて塗布した。塗布後、125℃で180分間硬化した。このようにして得られた反射防止膜の膜厚は0.01μmであり、狙い膜厚0.1μmの1/10しか得られなかった。また、コーティング面はバンディング等の塗りムラが目立っており、要求された外観品質レベルを満たすものではなかった。
<比較例4>
(反射防止膜用コーティング組成物(主溶剤=メタノール)の調製)
メタノール18.8g、γ−グリシドキシトリメトキシシラン8.1gを混合した後、0.1規定塩酸水溶液2.2gを撹拌しながら滴下し、5時間撹拌した。この液にイソプロパノール分散中空シリカゾル(固形分濃度20wt%)20.7gを加えて十分に混合した後、硬化触媒としてAl(C5723を0.04g、シリコン系界面活性剤(日本ユニカー製 L7604)を0.015g添加して撹拌、溶解することにより、固形分濃度が20%のコーティング原液を得た。このコーティング液を希釈するために、300ppm濃度のシリコン系界面活性剤(日本ユニカー製 L7604)入りメタノール溶液を準備し、コーティング原液を35.3g、希釈用界面活性剤入りメタノール溶液670.7gを混合して十分に撹拌し、固形分濃度が約1%の反射防止膜用コーティング組成物を調製した。
(塗布方法)
予め膜厚2.0μmのハードコート膜を形成した中心厚1.1mm、コバ厚4.7mm、外径80mmのチオウレタン系のプラスチックレンズに対し、実験例2と同様の条件で、主溶剤がメタノールの反射防止膜用コーティング組成物を連続吐出させて塗布した。なお、事前の測定において、主溶剤がメタノールの反射防止膜用コーティング組成物がハードコート膜に着弾した際のドット径Dは55μmだった。塗布後、125℃で180分間硬化し、膜厚0.1μmの反射防止膜を得た。しかし、反射防止膜用コーティング組成物の乾燥性が高く、レベリング特性が有効に働かなかったために凹凸が目立っており、要求された外観品質レベルを満たすものではなかった。
本発明の光学被膜の形成方法は、眼鏡レンズ、調光用レンズ、サングラス、カメラレンズ、望遠鏡レンズ、拡大鏡レンズ、プロジェクターレンズ、ピックアップレンズ、マイクロレンズ等の各種光学レンズおよび光学ミラー、光学フィルター、半導体露光用のステッパー、携帯機器の有機カバーガラス等の光学物品の光学被膜を形成する場合に広く利用することができる。
本実施例に係る光学レンズの構造例の一例を示す図。 インクジェットヘッドの分解斜視図。 インクジェットヘッドの断面図。 1ヘッド水平タイプのインクジェットヘッド群の構造を示す底面図。 2ヘット水平ワイドタイプのインクジェットヘッド群の構造を示す底面図。 2ヘッド水平高密度タイプのインクジェットヘッド群の構造を示す底面図。 1ヘッド回転タイプのインクジェットヘッド群の構造を示す底面図。 2ヘッド回転タイプのインクジェットヘッド群の構造を示す底面図。 1ヘッド水平タイプの場合のドットピッチとドット径の関係を説明するための説明図。 2ヘッド水平高密度タイプの場合のドットピッチとドット径の関係を説明するための説明図。 1ヘッド回転タイプの場合のドットピッチとドット径の関係を説明するための説明図。 光学被膜形成用組成物をインクジェットヘッド群によって被塗布物に塗布する方法を説明するための説明図。 光学被膜形成用組成物をインクジェットヘッド群によって被塗布物に塗布する方法を説明するための説明図。 接触角を測定する方法を示すフローチャート。 各有機溶剤の接触角θを示すグラフ。
符号の説明
1 光学レンズ、11 プラスチックレンズ基材、12 プライマー膜、13 ハードコート膜、14 反射防止膜(有機AR膜)、15 防汚膜、20 インクジェットヘッド、21 ノズルプレート、22 振動板、23 仕切り部材(リザーバプレート)、24 空間、25 液溜まり、26 供給口、27 ノズル、27a 孔、28 圧電素子(ピエゾ素子)、29 電極、30 塗布液、100 インクジェットヘッド群、101 保持部材、200 被塗布物

Claims (12)

  1. 重合性有機化合物、無機微粒子、並びに溶媒として水及び有機溶剤を含有する光学被膜形成用組成物を、1又は複数のノズル列が形成されたインクジェットヘッドを1又は複数含むインクジェットヘッド群から被塗布物に対してドット状に吐出して塗布し、塗布した光学被膜形成用組成物を硬化させて光学被膜を形成する光学被膜の形成方法において、
    前記被塗布物に塗布される光学被膜形成用組成物のドットは、直交する2方向の隣接ドットが互いに隙間無く重なり合うように、
    副走査方向のドットピッチをPXμm、主走査方向のドットピッチをPYμm、前記被塗布物に着弾した際のドットの直径をDμmとした場合、PY 2≦D2−PX 2の関係になるように形成されることを特徴とする光学被膜の形成方法。
  2. 前記光学被膜形成用組成物は、前記被塗布物に重ね塗りされることを特徴とする請求項1に記載の光学被膜の形成方法。
  3. 前記インクジェットヘッド群は、前記主走査方向に対して、そのノズル列が直交方向または斜め方向に配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光学被膜の形成方法。
  4. 前記光学被膜形成用組成物は、ハードコート膜を形成するためのハードコーティング用組成物であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の光学被膜の形成方法。
  5. 前記有機溶剤が、水9に対して1の重量比で薄めた水溶液の前記被塗布物の前記ハードコーティング用組成物を塗布する表面に対する接触角θが30°以下である接触角低下溶剤を含有することを特徴とする請求項4に記載の光学被膜の形成方法。
  6. 前記接触角低下溶剤が、水と相溶性があり、沸点が135℃以上の溶剤であることを特徴とする請求項5に記載の光学被膜の形成方法。
  7. 前記接触角低下溶剤が、セロソルブ類であることを特徴とする請求項6に記載の光学被膜の形成方法。
  8. 前記光学被膜形成用組成物は、反射防止膜を形成するための反射防止膜用コーティング組成物であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の光学被膜の形成方法。
  9. 前記有機溶剤が、水9に対して1の重量比で薄めた水溶液の前記被塗布物の前記低屈折率コーティング用組成物を塗布する表面に対する接触角θが40°以下である接触角低下溶剤を含有することを特徴とする請求項8に記載の光学被膜の形成方法。
  10. 前記接触角低下溶剤が、水と相溶性があり、沸点が110℃以上の溶剤であることを特徴とする請求項9に記載の光学被膜の形成方法。
  11. 前記接触角低下溶剤が、アルコール類であることを特徴とする請求項10に記載の光学被膜の形成方法。
  12. 請求項1〜請求項11のいずれか1つに記載の光学被膜の形成方法で製造されたことを特徴とする光学物品。
JP2004067237A 2004-03-10 2004-03-10 光学被膜の形成方法及びその方法で製造された光学物品 Withdrawn JP2005254098A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008058536A (ja) * 2006-08-30 2008-03-13 Toppan Printing Co Ltd ハードコート膜の表面改質方法とこれより得られるハードコート膜、光学フィルムとその製造方法
JP2011506945A (ja) * 2007-12-11 2011-03-03 サントル、ナショナール、ド、ラ、ルシェルシュ、シアンティフィク、(セーエヌエルエス) Sprおよび/または電気化学法による検出のために少なくとも一つの金属膜と少なくとも一つの透明導電性酸化物層で覆われた固体支持体
JP2013073108A (ja) * 2011-09-28 2013-04-22 Hoya Corp プラスチックレンズ用膜形成装置
JP2023135219A (ja) * 2022-03-15 2023-09-28 セイコーエプソン株式会社 記録方法及び記録装置

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