JP2005241264A - レーダ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 レーダ装置において、合成帯域処理に要する処理時間を短縮する。
【解決手段】 目標との相対距離情報を用いて受信波の周波数情報を求める周波数計算器と、周波数計算器で求めた受信波の周波数情報とパルス繰り返し周期からその受信波に対応する送信波を生成する時に用いた送信用局部発振信号と同じ初期位相となる位相を計算する位相計算器と、位相計算器で求めた初期位相の下、周波数計算器で求めた受信波の周波数情報を用いて受信波の周波数に対応する周波数の受信用局部発振信号を生成する可変初期位相周波数シンセサイザーを設け、更に、固定初期位相周波数シンセサイザーの出力信号と可変初期位相周波数シンセサイザーの出力信号を切換器で切り換える。
【選択図】 図1
【解決手段】 目標との相対距離情報を用いて受信波の周波数情報を求める周波数計算器と、周波数計算器で求めた受信波の周波数情報とパルス繰り返し周期からその受信波に対応する送信波を生成する時に用いた送信用局部発振信号と同じ初期位相となる位相を計算する位相計算器と、位相計算器で求めた初期位相の下、周波数計算器で求めた受信波の周波数情報を用いて受信波の周波数に対応する周波数の受信用局部発振信号を生成する可変初期位相周波数シンセサイザーを設け、更に、固定初期位相周波数シンセサイザーの出力信号と可変初期位相周波数シンセサイザーの出力信号を切換器で切り換える。
【選択図】 図1
Description
この発明は、合成帯域処理によって、距離分解能を向上するレーダ装置に関するものである。
従来のレーダ装置は、合成帯域処理によって距離分解能を向上させて、目標寸法以下の距離分解能を以って、高分解能な目標のレンジプロフィールを得ていた(例えば、特許文献1、及び非特許文献1参照)。
D.R.Wehner著、"High-Resolution Radar",Artech House,pp.197-237,1955
合成帯域処理に要する処理時間を短縮するためには、パルス繰り返し周期の短い(高パルス繰り返し周波数の)送信パルス波を送信し、目標で反射された受信パルス波を用いて、合成帯域処理を行う必要がある。そのため、送信パルス波を送信して、目標からの反射波を受信する前に次の送信パルス波を送信する場合には、合成帯域処理実施時にあらかじめ目標との相対距離を知る必要がある。
しかしながら、従来のレーダ装置では、外部に設置された基地局との通信によって、合成帯域処理に必要な相対距離情報を得ていた。このため、レーダ装置の他に、外部とのデータ通信装置を設置する必要があった。
また、外部に設置された測距装置を用いて、目標とレーダ装置との相対距離を間接的に算出した後、当該レーダ装置に向けてデータ送信するため、相対距離算出時刻のずれや、距離精度の劣化が発生するという課題があった。
この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、当該レーダ装置において、目標との相対距離を算出してから合成帯域処理することを目的とする。
この発明によるレーダ装置は、固定初期位相の局部発振信号と受信信号とから得られるビデオ信号に基づいて、目標までの測距処理を行う距離測定手段と、所定のパルス繰り返し周期毎にあらかじめ定めた周波数でパルス変調して送信するとともに、送受信のタイミングを切り換える送受切換器と、前記距離測定手段で測定された目標までの距離と前記パルス繰り返し周期に基づいて、受信波の位相を演算する位相計算器と、前記位相計算器で演算された位相を初期位相とし、前記受信波の周波数に対応して可変初期位相の局部発振信号を生成し、当該生成された局部発振信号と受信信号とから得られるビデオ信号に基づいて、合成帯域処理を行う合成帯域器と、前記固定初期位相の局部発振信号と可変初期位相の局部発振信号の切換えにより、前記測距処理と合成帯域処理とを切換える切換器とを備えたものである。
この発明によれば、送信用局部発振信号と受信用局部発振信号を別個に生成して、両者を切換えることにより、パルス繰り返し周期の短い(高パルス繰り返し周波数の)パルス波の送受信が可能になるため、合成帯域処理に要する処理時間を短縮することができる。
また、合成帯域処理前に距離測定処理を行うことにより、相対距離算出時刻のずれや距離精度の劣化を伴なうことなく、合成帯域処理することができる。
また、合成帯域処理前に距離測定処理を行うことにより、相対距離算出時刻のずれや距離精度の劣化を伴なうことなく、合成帯域処理することができる。
実施の形態1.
図1はこの発明を実施するための最良の形態を示すレーダ装置の構成図である。図において、レーダ装置は、タイミング発生器1、基準中間周波数信号発生器2、パルス変調器3、電力増幅器4、送受切換器5、アンテナ6、中間周波数増幅器8、分配器9、90度ハイブリッド回路10、位相検波器11、A/D変換器12、包絡線検波器13、表示器14、合成帯域器15、周波数計算器16、位相計算器17、可変初期位相周波数シンセサイザー18、固定初期位相周波数シンセサイザー19、切換器20、周波数変換器21で構成される。また、同図中、レーダ装置のアンテナ6は目標7を捕捉した状態を表している。
図1はこの発明を実施するための最良の形態を示すレーダ装置の構成図である。図において、レーダ装置は、タイミング発生器1、基準中間周波数信号発生器2、パルス変調器3、電力増幅器4、送受切換器5、アンテナ6、中間周波数増幅器8、分配器9、90度ハイブリッド回路10、位相検波器11、A/D変換器12、包絡線検波器13、表示器14、合成帯域器15、周波数計算器16、位相計算器17、可変初期位相周波数シンセサイザー18、固定初期位相周波数シンセサイザー19、切換器20、周波数変換器21で構成される。また、同図中、レーダ装置のアンテナ6は目標7を捕捉した状態を表している。
次に、このレーダ装置の動作を、図1を用いて説明する。
タイミング発生器1は、パルス繰り返し周期TPRIの間隔で、周波数切換信号を、固定初期位相周波数シンセサイザー19と可変初期位相周波数シンセサイザー18へ夫々出力する。タイミング発生器1は、パルス変調信号をパルス変調器3へ出力するとともに、送受切換信号を送受切換器5へ出力する。また、タイミング発生器1は、測距処理モードと合成帯域処理モードの切換信号を切換器20へ出力する。
タイミング発生器1は、パルス繰り返し周期TPRIの間隔で、周波数切換信号を、固定初期位相周波数シンセサイザー19と可変初期位相周波数シンセサイザー18へ夫々出力する。タイミング発生器1は、パルス変調信号をパルス変調器3へ出力するとともに、送受切換信号を送受切換器5へ出力する。また、タイミング発生器1は、測距処理モードと合成帯域処理モードの切換信号を切換器20へ出力する。
タイミング発生器1が測距処理モードの切換信号を出力する場合は、タイミング発生器1は周波数計算器16に対して測距処理モードで処理することを指示する。タイミング発生器1が測距処理モードの切換信号を出力する場合は、タイミング発生器1は周波数切換数Nを1に設定する。
一方で、タイミング発生器1が合成帯域処理モードの切換信号を出力する場合は、タイミング発生器1は周波数計算器16に対して合成帯域処理モードで処理することを指示する。タイミング発生器1が合成帯域処理モードの切換信号を出力する場合は、タイミング発生器1は周波数切換数Nを少なくとも2以上の自然数に適宜設定する。タイミング発生器1は、測距処理モードと合成帯域処理モードとを切換える。
一方で、タイミング発生器1が合成帯域処理モードの切換信号を出力する場合は、タイミング発生器1は周波数計算器16に対して合成帯域処理モードで処理することを指示する。タイミング発生器1が合成帯域処理モードの切換信号を出力する場合は、タイミング発生器1は周波数切換数Nを少なくとも2以上の自然数に適宜設定する。タイミング発生器1は、測距処理モードと合成帯域処理モードとを切換える。
固定初期位相周波数シンセサイザー19は、タイミング発生器1からの周波数切換信号によって、あらかじめ周波数と初期位相を定めたN種類の信号の中の一種類の信号(送信パルス)を、あらかじめ定めた順序でパルス繰り返し周期TPRI毎に生成する。このあらかじめ定めた周波数の発生順序(送信パルスの発生タイミング)は、固定初期位相周波数シンセサイザー19において、周波数発生順序の設定情報として事前設定されている。また、この周波数発生順序の設定情報は、周波数計算器16(周波数計算処理動作については後述する)にも事前設定されている。周波数計算器16は、タイミング発生器1からのタイミング信号に基づいて現在の固定初期位相周波数シンセサイザー19で発生されている送信パルスとその発生タイミングとを知ることができるとともに、現在の送信パルスの周波数と、所定の順番だけ前に発生された送信パルスの周波数とがわかるようになっている。
固定初期位相周波数シンセサイザー19の生成した信号は、送信用局部発振信号として分配器9bに出力される。分配器9bは、固定初期位相周波数シンセサイザー19からの送信用局部発振信号を周波数変換器21aに分配出力する。また、分配器9bは固定初期位相周波数シンセサイザー19からの送信用局部発振信号を、受信用局部発振信号として切換器20に出力する。周波数変換器21aは、固定初期位相周波数シンセサイザー19で生成した送信用局部発振信号の周波数と、基準中間周波数信号発生器2で生成した基準中間周波数信号の周波数との、和の周波数の送信キャリア信号を生成し、生成した送信キャリア信号をパルス変調器3に出力する。
固定初期位相周波数シンセサイザー19の生成した信号は、送信用局部発振信号として分配器9bに出力される。分配器9bは、固定初期位相周波数シンセサイザー19からの送信用局部発振信号を周波数変換器21aに分配出力する。また、分配器9bは固定初期位相周波数シンセサイザー19からの送信用局部発振信号を、受信用局部発振信号として切換器20に出力する。周波数変換器21aは、固定初期位相周波数シンセサイザー19で生成した送信用局部発振信号の周波数と、基準中間周波数信号発生器2で生成した基準中間周波数信号の周波数との、和の周波数の送信キャリア信号を生成し、生成した送信キャリア信号をパルス変調器3に出力する。
パルス変調器3では、周波数変換器21aからの入力信号に対して、タイミング発生器1からのパルス変調信号によって、パルス繰り返し周期TPRI毎に、あらかじめ定めたパルス幅Tpのパルス変調を行う。パルス変調器3の出力信号は、電力増幅器4に入力され、電力の増幅が行われて、送受切換器5に出力される。送受切換器5では、タイミング発生器1からの送受切換信号によって、パルス繰り返し周期TPRI毎に、あらかじめ定めた時間間隔の電力増幅器4からの入力信号をアンテナ6に出力する。
アンテナ6では、送受切換器5からの入力信号を、送信信号として空間へ放射する。アンテナ6から放射された送信信号は、背景を含む目標7に照射され、目標7、および背景にて反射し、反射信号となってアンテナ6で受信された後、送受切換器5に出力される。送受切換器5では、タイミング発生器1からの送受切換信号によって、パルス繰り返し周期TPRI毎に、あらかじめ定めた時間間隔のアンテナ6からの入力信号を、周波数変換器21bに出力する。
ここで、周波数計算器16は、事前(測距処理モード時)に包絡線検波器13で求めた目標7との相対距離情報R’を用いて、合成帯域処理モードにおいて数1に基づく演算処理を行う。ここでの演算処理では、受信信号が、いくつ前のパルス繰り返し周期の送信パルスに対する目標7からの反射信号であるのかを示す数として、送信パルスが目標7に反射して受信されるまでに要する時間内のパルス繰り返し周期TPRIの折り返し数mを求める。また、現在の送信パルスの発生タイミングと求められた折り返し数mに基づいて、事前設定された送信パルスの周波数発生順序の設定情報を参照することによって、現在の受信タイミングで受信された受信信号に対応する、折り返し数mの数だけ前の順番で送信された送信パルスを特定し、特定された送信パルスに対応する周波数を求める。この求められた周波数が現在の受信信号の周波数に合致するものと推定して、現受信タイミングでの受信信号の周波数の情報を求める。
ここで、周波数計算器16は、事前(測距処理モード時)に包絡線検波器13で求めた目標7との相対距離情報R’を用いて、合成帯域処理モードにおいて数1に基づく演算処理を行う。ここでの演算処理では、受信信号が、いくつ前のパルス繰り返し周期の送信パルスに対する目標7からの反射信号であるのかを示す数として、送信パルスが目標7に反射して受信されるまでに要する時間内のパルス繰り返し周期TPRIの折り返し数mを求める。また、現在の送信パルスの発生タイミングと求められた折り返し数mに基づいて、事前設定された送信パルスの周波数発生順序の設定情報を参照することによって、現在の受信タイミングで受信された受信信号に対応する、折り返し数mの数だけ前の順番で送信された送信パルスを特定し、特定された送信パルスに対応する周波数を求める。この求められた周波数が現在の受信信号の周波数に合致するものと推定して、現受信タイミングでの受信信号の周波数の情報を求める。
但し、ここでintは少数点以下の切り捨て、cは光速を意味する。周波数計算器16で求めた折り返し数mと受信信号の周波数の情報は、位相計算器17に出力されるとともに、受信信号の周波数の情報は可変初期位相周波数シンセサイザー18に出力される。
位相計算器17では、受信信号の周波数の情報から、その周波数に対応する受信用局部発振信号の周波数fLnと、その信号を送信した時に用いた送信用局部発振信号の初期位相φLnを求める。位相計算器17は、求めた周波数fLnと初期位相φLnと、周波数計算器16で求めたmとパルス繰り返し周期TPRIとを用いて、数2により、初期位相φLnが、その周波数の受信信号を送信した時に用いた周波数の送信用局部発振信号と同じになる位相θnを求め、その結果を可変初期位相周波数シンセサイザー18に出力する。
数2において、nは0からN−1までの変数であり、ここでのNは上述したように周波数を切り換える周波数切換数に相当する。可変初期位相周波数シンセサイザー18では、周波数計算器16から入力された受信信号の周波数の情報から、その周波数に対応する周波数の局部発振信号を、位相計算器17で求めた位相θnを初期位相として生成し、切換器20に出力する。切換器20は、タイミング発生器1からの切換信号によって目標との相対距離R’を求める場合(測距処理モードの場合)は、分配器9bからの信号を周波数変換器21bに出力し、そうでない場合(合成帯域処理モードの場合)は、可変初期位相周波数シンセサイザー18からの出力を周波数変換器21bに出力する。上述したようにタイミング発生器1は、周波数切換信号に応じてパルス繰り返し周期TPRI毎に周波数切換数Nに相当する回数だけ周波数を切換える。タイミング発生器1は、この周波数切換信号を発生させる前に、切換器20に対して測距処理モードに切換えるための切換信号を送信する。測距処理モードに切換わると、目標との相対距離R’の算出を行う。
また、タイミング発生器1は、周波数切換信号に応じて周波数切換数Nに相当する回数だけ周波数が切換った後、直ちに切換器20に対して測距処理モードに切換えるための切換信号を再度送信する。このようにして、タイミング発生器1は、切換器20の切換信号と連続した所定回数(N回)分の周波数切換信号とを、交互に繰り返し出力する。
また、タイミング発生器1は、周波数切換信号に応じて周波数切換数Nに相当する回数だけ周波数が切換った後、直ちに切換器20に対して測距処理モードに切換えるための切換信号を再度送信する。このようにして、タイミング発生器1は、切換器20の切換信号と連続した所定回数(N回)分の周波数切換信号とを、交互に繰り返し出力する。
周波数変換器21bでは、受信信号の周波数と切換器20からの受信用局部発振信号との周波数の差の周波数となる中間周波数信号を生成し、生成した信号を中間周波数増幅器8へ出力する。中間周波数増幅器8では、中間周波数信号の電力の増幅を行い、その結果を分配器9aに出力する。分配器9aでは、中間周波数増幅器8からの入力信号を2分し、それぞれを位相検波器11a、11bに出力する。一方、基準中間周波数信号発生器2で発生した基準中間周波数信号は、90度ハイブリッド回路10で90度の位相差を持った2つの信号に分離され、位相検波器11a、11bに出力される。位相検波器11a、および11bでは、分配器9bからの入力信号と90度ハイブリッド回路10からの入力信号から、中間周波数信号の周波数と基準中間周波数信号との周波数の差の周波数を持ち、互いに90度の位相差を持つI成分、Q成分のビデオ信号を生成する。生成されたI、Qビデオ信号は、サンプリング周波数が1/TpのA/D変換器12a、12bに入力され、パルス幅Tpと同じ間隔のレンジビン毎のディジタルI、Qビデオ信号に変換され、合成帯域器15に出力される。
ここで、合成帯域処理モードの場合の合成帯域処理について説明する。
合成帯域器15では、送信周波数の異なるN個の送信パルスに対する同じレンジビンのディジタルI、Qビデオ信号を逆フーリエ変換することによって、パルス幅Tp以下の距離分解能ΔRを得る合成帯域処理を行い、その結果を包絡線検波器13に出力する。包絡線検波器13は、合成帯域器15から入力されるすべて複素信号の振幅値を求め、その結果を表示器14に出力する。表示器14では、包絡線検波器13から入力されるすべての複素信号の振幅値を表示する。
合成帯域器15では、送信周波数の異なるN個の送信パルスに対する同じレンジビンのディジタルI、Qビデオ信号を逆フーリエ変換することによって、パルス幅Tp以下の距離分解能ΔRを得る合成帯域処理を行い、その結果を包絡線検波器13に出力する。包絡線検波器13は、合成帯域器15から入力されるすべて複素信号の振幅値を求め、その結果を表示器14に出力する。表示器14では、包絡線検波器13から入力されるすべての複素信号の振幅値を表示する。
固定初期位相周波数シンセサイザー19は、図2に示すように、N個の送信パルスに対して、送信周波数をf0からfN−1まで周波数ステップ間隔Δf毎に変化させて送信を行う。そのときの送信信号S(t)は数3で表される。但し、ここでは数式による表現を簡略化するために、各信号を複素信号で表現している。
数3において、Aは送信信号の振幅、φnは各送信周波数の初期位相、Tpはパルス幅、TPRIはパルス繰り返し周期を表す。この送信信号がレーダ装置から距離R離れたところにある目標に反射して、本装置に受信された場合、受信信号はU(t)は、数4で表される。
数4において、A’は受信信号の振幅を表す。この受信信号に対して、周波数変換器21bでは、数5で示すような各周波数の初期位相が送信信号と同じ参照信号V(t)を用いて、周波数変換処理を行う。この場合、周波数変換後の信号W(t)は数6で表される。
数6で表されるW(t)のパルス変調された部分の信号を用いて、合成帯域器15において、数7に示すような逆フーリエ変換すると、数8に示す距離にピークを持つ、目標からの反射信号を得ることができる。このとき、数9の距離分解能ΔRが得られる。
従って、NΔfを大きくすることで、距離分解能ΔRを向上させることができる。すなわち、所望の距離分解能ΔRが得られるように、数9に基づいて周波数切換数Nと周波数ステップ間隔Δfを、適宜設定することができる。タイミング発生器1は、所望の距離分解能ΔRに応じて、周波数切換数Nと周波数ステップ間隔Δfを適宜設定する。
次に、測距処理モードの場合の、目標との相対距離R’の算出処理について説明する。
タイミング発生器1からの測距処理モードの切換信号によって、図1の切換器20の出力を分配器9bからの出力信号に切り換えることで、通常の測距レーダと同一構成となり、目標との相対距離R’を得ることができる。このとき、固定初期位相周波数シンセサイザー19は、周波数f0の送信用局部発振信号を出力する。周波数変換器21aは、上述のように生成した送信キャリア信号をパルス変調器3に出力し、パルス変調器3でパルス変調された送信パルスを出力する。
タイミング発生器1からの測距処理モードの切換信号によって、図1の切換器20の出力を分配器9bからの出力信号に切り換えることで、通常の測距レーダと同一構成となり、目標との相対距離R’を得ることができる。このとき、固定初期位相周波数シンセサイザー19は、周波数f0の送信用局部発振信号を出力する。周波数変換器21aは、上述のように生成した送信キャリア信号をパルス変調器3に出力し、パルス変調器3でパルス変調された送信パルスを出力する。
分配器9bは固定初期位相周波数シンセサイザー19からの送信用局部発振信号を受信用局部発振信号として切換器20に出力して、切換器20は受信用局部発振信号を周波数変換器21bに出力する。周波数変換器21bは、上述したように受信信号の周波数と受信用局部発振信号との周波数の差の周波数となる中間周波数信号を生成し、中間周波数増幅器8では電力の増幅を行う。この増幅された信号は、上述したように、分配器9a、位相検波器11a、11b、90度ハイブリッド回路10で夫々処理されて、互いに90度の位相差を持つI成分、Q成分のビデオ信号を生成する。生成されたI、Qビデオ信号は、サンプリング周波数が1/TpのA/D変換器12a、12bに入力され、パルス幅Tpと同じ間隔のレンジビン毎のディジタルI、Qビデオ信号に変換されて、合成帯域器15を経て包絡線検波器13に出力される。中間周波数増幅器8、分配器9a、90度ハイブリッド回路10、位相検波器11a、11b、A/D変換器12a、12b、包絡線検波器13は、距離測定手段を構成する。
測距処理モードの場合に、包絡線検波器13は、送信パルスの出力タイミングと、送信パルスが出力されてから目標7で反射されて受信されるまでの時間Tmとに基づいて、数10によって目標との相対距離R’を算出し、算出した相対距離R’を周波数計算器16に入力する。包絡線検波器13は、タイミング発生器1からの切換信号に基いて、測距処理モードと合成帯域処理モードの切換えを行う。周波数計算器16は、タイミング発生器1からの測距処理モードの切換信号を受けると、包絡線検波器13から出力される目標7との相対距離情報R’を内部メモリ(図示せず)に格納する。
なお、周波数計算器16は、タイミング発生器1からの合成帯域処理モードの切換信号を受けると、内部メモリに格納されている相対距離情報R’に基づいて、上述したように数1に基づく演算処理を行う。したがって、周波数計算器16はタイミング発生器1からの切換信号に応じて、相対距離情報R’の記憶保持と記憶情報に基づく演算処理とを、適宜切換えて演算処理する。但し、測距処理モードの場合、合成帯域器15では合成帯域処理は行われない。
なお、周波数計算器16は、タイミング発生器1からの合成帯域処理モードの切換信号を受けると、内部メモリに格納されている相対距離情報R’に基づいて、上述したように数1に基づく演算処理を行う。したがって、周波数計算器16はタイミング発生器1からの切換信号に応じて、相対距離情報R’の記憶保持と記憶情報に基づく演算処理とを、適宜切換えて演算処理する。但し、測距処理モードの場合、合成帯域器15では合成帯域処理は行われない。
以上により、この実施の形態では、送信用局部発振信号と受信用局部発振信号を別個に生成して、両者を切換えることにより、パルス繰り返し周期の短い(高パルス繰り返し周波数の)パルス波の送受信が可能になるため、合成帯域処理に要する処理時間を短縮することができる。
更に、切換器を用いて測距処理モードと合成帯域処理モードを時分割に切り換えるので、同一装置内で合成帯域処理に必要な目標との相対距離を高精度に計測することができる。
従って、合成帯域処理前に距離測定処理を行うことにより、相対距離算出時刻のずれや距離精度の劣化を伴なうことなく、合成帯域処理することができる。また、合成帯域処理に必要な相対距離情報を基地局等の外部から通信して与える必要がないので、外部とのデータ通信装置が不要になる。
実施の形態2.
この発明を実施するための別の最良の形態を示すレーダ装置の構成図を図4に示す。図において1から21は図1と同じであり、22は分解能計算器を表す。
この発明を実施するための別の最良の形態を示すレーダ装置の構成図を図4に示す。図において1から21は図1と同じであり、22は分解能計算器を表す。
装置運用上、近距離目標の高分解能化が必要となる場合がある。この場合、距離分解能ΔRは数9に示したように、NΔfを大きくすることによって向上する。従って、分解能計算器22において数11から所要分解能達成に必要なNを設定することで、より近距離にある目標に対して距離分解能を向上させることができる。但し、ここでLは定数を表す。
この実施の形態では、分解能計算器において所要分解能達成に必要なNを設定するので、目標との相対距離に応じて所望の距離分解能を得ることができる。
実施の形態3.
この発明を実施するための別の最良の形態を示すレーダ装置の構成図を図5に示す。図において1から22は図4と同じであり、23はパルス繰り返し周波数(以下PRF)を切り換えるPRF切換手段を表す。PRF切換手段23は相対距離R、送信パルス幅Tpおよびパルス繰り返し周期TPRIからPRF切換か否かの判定を行い、その結果によりPRF切換指令を出力するものである。
この発明を実施するための別の最良の形態を示すレーダ装置の構成図を図5に示す。図において1から22は図4と同じであり、23はパルス繰り返し周波数(以下PRF)を切り換えるPRF切換手段を表す。PRF切換手段23は相対距離R、送信パルス幅Tpおよびパルス繰り返し周期TPRIからPRF切換か否かの判定を行い、その結果によりPRF切換指令を出力するものである。
また、PRF切換手段23の動作を表すフローチャートを図6に示す。図において、まず、ステップ24で数12を求める。次に、ステップ25で受信波が送信波によって遮断されると判断された場合、ステップ27でPRF切換信号を出力する。また、ステップ26で受信波が送信波によって遮断されると判断された場合には、ステップ27でPRF切換信号を出力する。
この実施の形態では、PRF切換手段においてPRF切換か否かの判定を行い、その結果から受信波の遮断の無いPRFに切り換えるので、受信波遮断によるS/Nの劣化を防止することができる。
1 タイミング発生器、2 基準中間周波数信号発生器、3 パルス変調器、4 電力増幅器、5 送受切換器、6 アンテナ、7 目標、8 中間周波数増幅器、9 分配器、10 90度ハイブリッド回路、11 位相検波器、12 A/D変換器、13 包絡線検波器、14 表示器、15 合成帯域器、16 周波数計算器、17 位相計算器、18 可変初期位相周波数シンセサイザー、19 固定初期位相周波数シンセサイザー、20 切換器、21 周波数変換器、22 分解能計算器、23 PRF切換手段、St 送信パルス、Sr 受信パルス、Lt 送信用局部発振信号、Lr 受信用局部発振信号。
Claims (4)
- 固定初期位相の局部発振信号と受信信号とから得られるビデオ信号に基づいて、目標までの測距処理を行う距離測定手段と、
所定のパルス繰り返し周期毎にあらかじめ定めた周波数でパルス変調して送信するとともに、送受信のタイミングを切り換える送受切換器と、
前記距離測定手段で測定された目標までの距離と前記パルス繰り返し周期に基づいて、受信波の位相を演算する位相計算器と、
前記位相計算器で演算された位相を初期位相とし、前記受信波の周波数に対応して可変初期位相の局部発振信号を生成し、当該生成された局部発振信号と受信信号とから得られるビデオ信号に基づいて、合成帯域処理を行う合成帯域器と、
前記固定初期位相の局部発振信号と可変初期位相の局部発振信号の切換えにより、前記測距処理と合成帯域処理とを切換える切換器と
を備えたことを特徴とするレーダ装置。 - あらかじめ定めたパルス繰り返し周期毎にあらかじめ定めた周波数、および初期位相の送信用局部発振信号を生成する固定初期位相周波数シンセサイザーと、
前記固定初期位相周波数シンセサイザーで生成した前記送信用局部発振信号を用いて、あらかじめ定めたパルス繰り返し周期、およびパルス幅でパルス変調した送信信号を生成するパルス変調器と、
前記送信用局部発振信号を受信用局部発振信号に分配する分配器と、
前記送信信号をパルス繰り返し周期のタイミングで送受信の信号を切り換える送受切換器を介して、背景を含む目標に送信波として放射し、目標、および背景で反射した前記送信波を受信波として受けるアンテナと、
あらかじめ求めた目標との相対距離情報を用いて前記受信波の周波数情報を求める周波数計算器と、
前記周波数計算器で求めた前記受信波の周波数情報とパルス繰り返し周期から前記送信用局部発振信号と同じ初期位相となる位相を求める位相計算器と、
前記周波数計算器で求めた前記受信波の周波数情報を用いて前記受信波の周波数に対応する周波数の局部発振信号を前記位相計算器で求めた初期位相で生成する初期位相可変型周波数シンセサイザーと、
前記初期位相可変型周波数シンセサイザーからの出力と前記分配器からの出力を切り換えて受信用局部発振信号による切換器と、
前記受信波から前記受信用局部発振信号を用いてI、Qビデオ信号を生成する位相検波器と、
前記I、Qビデオ信号をA/D変換してディジタルビデオ信号を生成するA/D変換器と、
前記ディジタルビデオ信号を逆フーリエ変換する合成帯域器と、
を備えたことを特徴とするレーダ装置。 - 目標との相対距離情報を用いて距離分解能を決定する分解能計算器を備えたことを特徴とする請求項2記載のレーダ装置。
- 目標との相対距離情報を用いて距離分解能を決定する分解能計算器とパルス繰り返し周期を切り換えるパルス繰り返し周期切換手段を備えたことを特徴とする請求項2記載のレーダ装置。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2004047524A JP2005241264A (ja) | 2004-02-24 | 2004-02-24 | レーダ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2004047524A JP2005241264A (ja) | 2004-02-24 | 2004-02-24 | レーダ装置 |
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|---|---|
| JP2005241264A true JP2005241264A (ja) | 2005-09-08 |
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Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2004047524A Pending JP2005241264A (ja) | 2004-02-24 | 2004-02-24 | レーダ装置 |
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Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009250952A (ja) * | 2008-04-11 | 2009-10-29 | Mitsubishi Electric Corp | レーダ装置 |
| JP2009264788A (ja) * | 2008-04-22 | 2009-11-12 | Mitsubishi Electric Corp | パルスレーダ装置 |
| CN108072872A (zh) * | 2016-11-17 | 2018-05-25 | 富士通株式会社 | 信息提取装置、物品检测装置 |
| KR20190051475A (ko) * | 2017-11-07 | 2019-05-15 | 국방과학연구소 | 주파수 분주기를 이용한 레이더의 최대 탐지거리 개선 방법 및 수신기 |
| JPWO2018207288A1 (ja) * | 2017-05-10 | 2019-11-07 | 三菱電機株式会社 | レーダ装置 |
-
2004
- 2004-02-24 JP JP2004047524A patent/JP2005241264A/ja active Pending
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| KR102065552B1 (ko) | 2017-11-07 | 2020-01-13 | 국방과학연구소 | 주파수 분주기를 이용한 레이더의 최대 탐지거리 개선 방법 및 수신기 |
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