以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。図1は、本発明が適用される印刷装置10の側面図である。図1に示す印刷装置10は、全部で3つの排出口を備える。すなわち、印刷面が下向きになって印刷媒体が排出されるフェースダウン排出口と、印刷面が上向きになって印刷媒体が排出されるフェースアップ排出口と、オプション排出口としてのスタッカー排出口である。
フェースダウン排出口からは通常、普通紙やOHPなどの用紙が排出される。片面印刷のみならず両面印刷後の印刷媒体が排出される。一方、フェースアップ排出口からは比較的固い素材からなる印刷媒体、例えば、はがき、封筒などが通常排出される。後述するが両面印刷経路は印刷媒体の表裏を反転させるように構成されているため、はがき等を経路に搬送させると形状が変形して排出されてしまう。そのためこのフェースアップ排出口からは両面印刷された印刷媒体が排出されないようになっている。さらに、印刷装置10には、オプション排出口としてスタッカー排出口を備えている。なお、印刷装置10にはフェースアップ排出口とスタッカー排出口には排出される印刷媒体を揃えておくためのテーブル92、94が設けられている。
また、印刷装置10には、印刷媒体をフェースダウン排出口から排出させるか、フェースアップ排出口から排出させるかの切替えを行う切替えスイッチ80aがその側面に設けられている。ユーザがマニュアルで回転できるようにスイッチ80aが設けられている。さらに、印刷装置10にはその上面に印刷の方向や給紙トレイ、印刷媒体のサイズ等を選択するための操作パネル74も設けられている。
図2は、印刷装置10の内部構成を示す図である。印刷装置10には、印刷媒体を供給するための給紙トレイ20と、印刷媒体を1枚づつ給紙トレイから取り出す給紙ローラ22と、給紙ローラ22からの印刷媒体を挟持してさらに下流に搬送するためのレジストローラ対24a、24bと、転写ベルト70との間で挟むように圧接して印刷媒体にトナー画像を転写するとともにその印刷媒体をさらに下流に搬送する転写ローラ26と、トナー画像が転写された印刷媒体を加熱圧接することによりそのトナー画像を定着させるとともに印刷媒体をさらに下流側に搬送するための定着ローラ対28a、28bと、定着ローラ対28a、28bから搬送された印刷媒体をさらに下流に挟持搬送するための中継ローラ対30a、30bと、中継ローラ対30a、30bから搬送された印刷媒体をフェースダウン排出口から排出するための排紙ローラ対32a、32bとから構成される。
この排紙ローラ対32a、32bは、印刷媒体をフェースダウン排出口から排紙する回転駆動に加えて、逆方向に回転可能なように構成され、両面印刷が指定されたときは印刷媒体を挟持する位置で一時停止し、その後逆転駆動することで、印刷媒体を両面印刷経路rに搬送させる。この両面印刷経路rについては後述する。なお、この両面搬送経路r内には印刷媒体を挟持搬送するための各中継ローラ対36a、36b、38a、38bが備えられている。
さらに印刷装置10には、定着ローラ対28a、28bから搬送された印刷媒体をフェースアップ搬送経路fuに搬送させるための切替えスイッチ80と、フェースアップ搬送経路fuに搬送された印刷媒体を挟持してフェースアップ排出口に排出するための中継ローラ対40a、40bを備える。この切替えスイッチ80は図1のスイッチ80aと接合されており、80aの回転に応じて切替えスイッチ80が回転し、スイッチ80の板面が、定着ローラ対28a、28bから中継ローラ対30a、30bに搬送される経路を塞ぐことで、印刷媒体がその向きを変えてフェースアップ搬送経路fuに搬送される。その詳細は後述する。
また印刷装置10には、中継ローラ対20a、30bから搬送された印刷媒体の向きをスタッカー排出経路sに変えるための切替えスイッチ90と、切替えスイッチ90によってスタッカー排出経路sに搬送された印刷媒体をスタッカー排出口から排出するための中継ローラ対34a、34bを備える。この切替えスイッチ90は、回転可能なように印刷装置10に取り付けられ、制御ユニット100上のコントローラの制御によりその板面が回転することで中継ローラ対30a、30bから排出ローラ対32a、32bへの経路を塞ぎ、印刷媒体がスイッチ90の板面に当接することでその向きが変わり、スタッカー搬送経路sに搬送されるよう構成されている。この切替えスイッチ90は、フェースアップ側に切替えるための切替えスイッチ80と異なり、制御ユニット100上のコントローラによって制御される。その詳細は後述する。
さらに印刷装置10には、現像ユニット50と、露光ユニット60と、潜像を担持する像担持体である感光体ドラム68と、帯電ユニット62と、クリーニングブレード64を有するクリーニングユニット66と、一時転写ユニット72と、中間転写媒体70とを備える。
現像ユニット50は、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色ごとの現像器を収容している。露光ユニット60は、制御ユニット100上のコントローラにより画像処理されたホストからの印刷データに基づいてレーザ光を感光体ドラム68に走査する。帯電ドラム68は、感光体ドラム68の回転方向に沿って感光体ドラム68を所定電位に帯電する。帯電された感光体ドラム68の領域は、露光ユニット60によってレーザ光が照射され当該領域に印刷データに対応した潜像が形成される。感光体ドラム68に形成された潜像は、現像ユニット50の各トナーが対面位置で付着されることで現像される。クリーニングブレード64は、感光体ドラム68に付着したトナーを掻き落とすためのものである。掻き落とされたトナーはクリーニングユニット内の収容部に収容される。一時転写ユニット72は、感光体ドラム68に現像されたトナー画像を中間転写媒体70に転写させるためのものである。
さらに印刷装置10には、制御ユニット100を有し、ホストからの印刷データに対して色変換処理やハーフトーン処理などの画像処理を行う。その具体的構成は後述する。
以上のように構成された印刷装置10は、以下のように動作する。すなわち、制御基板100上のコントローラによりホストからの画像や文字等の印刷データが入力されて、色変換やハーフトーン処理等の画像処理が行われる。またコントローラは感光体ドラム80や中間転写媒体70、現像ユニット50を回転させる。この感光体ドラム80の回転により帯電ユニット62は帯電位置において感光体ドラム68を順次帯電させる。露光ユニット60は、画像処理後の印刷データに対応してレーザ光を感光体ドラム68に向けて照射する。
この露光ユニット60からのレーザ光により、例えば印刷データのうちシアン(C)のデータに応じた潜像が感光体ドラム68上に形成される。潜像が形成された感光体ドラム50は、現像ユニット50のうち例えばシアンが収容された収容位置で対面し、シアントナーで現像される。そしてシアントナー像が感光体ドラム50上に形成される。感光体ドラム50はさらに回転し一時転写ユニット72により中間転写媒体70に感光体ドラム50上に形成された現像が転写される。これを各色ごとに行うことで、CMYKの4色の現像が中間転写媒体70に転写される。
また、給紙トレイ20に給紙されている印刷媒体は、制御ユニット100のコントローラにより給紙ローラ22が回転し、トレイ20から印刷媒体が1枚づつ排出されてレジストローラ対24a、24bに搬送される。搬送された印刷媒体は、このレジストローラ対24a、24bに挟持され、転写ローラ26に搬送される。この転写ローラ26は二次転写ユニットとしての機能を有し、中間転写媒体70に形成された現像が転写ローラ26による押圧により中間転写媒体70から印刷媒体に現像が転写される。これにより、ホストからの印刷データが印刷媒体に印刷されることになる。印刷された印刷媒体は転写ローラ26の回転によりさらに下流に搬送される。
転写ローラ26から搬送された印刷媒体は定着ローラ対28a、28bにて圧接されることで、転写された現像が融着されることになる。また、定着ローラ対28a、28bは、印刷媒体をさらに下流に搬送させる。
このとき、ユーザは側面に設けられた切替えスイッチ80aをフェースダウン側に切替えていると、定着ローラ28a、28bから中継ローラ対30a、30bへの搬送経路が塞がれずにそのまま中継ローラ対30a、30bへと搬送されることになる。中継ローラ対30a、30bに搬送された印刷媒体はさらに挟持されて、排紙ローラ対32a、32b側へと搬送される。
また、このときホストからの指示または操作パネル74での操作によりスタッカー排出口への排出が指示されていると、制御基板100上のコントローラにより切替えスイッチ90が、中継ローラ対30a、30bから排出ローラ対32a、32bへの搬送経路を塞ぎ、スイッチ90の板面に搬送された印刷媒体がスタッカー搬送経路sに搬送されることになる。スタッカー排出口への排出が指示されないときは、スイッチ90はその経路を塞がずに、印刷媒体はそのまま排紙ローラ対32a、32bに搬送される。そして、排紙ローラ32a、32bに挟持された印刷媒体がフェースダウン排出口から排出される。
一方、ホストあるいは操作パネル74で両面印刷が指定されたとき、制御ユニット100のコントローラはこの排紙ローラ32a、32bをこれまでの回転方向とは逆方向に回転駆動させるように制御する。すなわち、印刷媒体が排紙ローラ対30a、30bに挟持されて所定の位置に位置したとき、このローラ30a、30bの回転駆動が逆方向になることで再び印刷装置10内に挿入されることになる。図3(a)と図3(b)を参照して詳細に説明する。
図3(a)及び図3(b)は定着ローラ28a、28bから排紙ローラ32a、32bまでの搬送経路の一例を示すものである。図3(a)に示すように、中継ローラ30aには印刷媒体を両面印刷経路に切替えるための切替えガイド96が設けられている。このガイド96は、通常その自重で定着ローラ対28a、28bから排紙ローラ対32a、32bまでの経路(f2〜fd1〜fd2)が塞がれている。しかし、印刷媒体が定着ローラ28a、28bから搬送されると、その印刷媒体の搬送される圧力で印刷媒体の先頭部分が切替えガイド96を持ち上げることにより、塞がれた経路が開き、排紙ローラ32a、32bへと搬送することが可能になる。そして、印刷媒体の後端部がガイド96を通り過ぎると、再びガイド96はその自重により定着ローラ30a、30bから排紙ローラ32a、32bへの回経路を塞ぐことになる(図3(b)参照)。
一方、両面印刷が指示されていると排紙ローラ32a、32bは逆方向に回転駆動するが、印刷媒体の後端部がガイド96を通り過ぎた位置で逆方向に回転駆動するように構成される。これにより、印刷媒体は中継ローラ対30a、30cに挟持搬送され、両面搬送経路r1、r2を経由することができる(図3(a)参照)。再び図2に戻ると、両面搬送経路rに搬送された印刷媒体は2つの中継ローラ対36a、36b、38a、38bで挟持搬送され再びレジストローラ対24a、24bに挟持されて上述の同様の動作を行うことになる。このとき印刷対象の面は、両面経路rを搬送することですでに印刷が行われた面と反対の面になっている。
また、切替えスイッチ80a(図1参照)がフェースアップ排出口側に排出するように切替えられているときは以下のように動作する。すなわち、図4(a)に示すように、切替えスイッチ80の板面が定着ローラ対28a、28bから中継ローラ対30a、30bへの経路(f2〜fd1)を塞ぎ、定着ローラ対28a、28bから挟持搬送された印刷媒体がスイッチ80の板面に当接してその方向が中継ローラ対40a、40bへのフェースアップ搬送経路(fu1〜fu2〜fu3)へと切り替わることになる。そして、印刷媒体は中継ローラ対40a、40bに挟持搬送されてフェースアップ排出口から排出されるのである。図面上、経路f2と経路fu1とからなる角度は鋭角のようになっているが、これは図面の作成の都合であって実際にはこの角度は180度に近い鈍角となっている。
さらに、ホストまたは操作パネル74によりスタッカー排出口からの排紙が指示されていると、制御ユニット100上のコントローラにより切替えスイッチ90が回転し、図4(b)に示すように中継ローラ対30a、30bから排紙ローラ対32a、32bへの経路を塞ぐ。中継ローラ30a、30bから搬送された印刷媒体は切替えスイッチ90の板面に当接してその経路が、スタッカー搬送経路(s1〜s2)に切り替わることになる。そして、印刷媒体は中継ローラ対34a、34bに搬送され、さらにスタッカー排出口から排出されることになる。以上が印刷装置10内での全体の動作である。
図5は、印刷装置10の制御ユニット100上のコントローラの構成を示す図である。図5に示すようにコントローラは全体としてメインコントローラ110とエンジンコントローラ130とから構成される。メインコントローラ110はホスト側と接続され、ホストから送信された印刷対象のデータに対して画像処理等の各種処理を行う。エンジンコントローラ130は、メインコントローラ110からの制御により印刷エンジン150内の各ユニット等を制御する。
メインコントローラ110は、CPU111と、操作パネル74と、インターフェース(I/F)113と、画像メモリ114と、操作パネル駆動部115と、メモリユニット116とから構成される。CPU111は、I/F113、画像メモリ114、操作パネル駆動部115、及びメモリユニット116と接続され、各部の制御や印刷データに対する色変換処理やハーフトーン処理などの画像処理等を行う。
I/F113は、ホスト側とも接続され、所定の伝送方式により伝送された印刷データやその印刷データに対する各種指示(両面印刷や、フェースアップ排出、スタッカー排出、枚数等)を示すデータ(以下、印刷ジョブデータと記す)が入力されて、印刷装置10内で処理できるデータに変換する。画像メモリ114は、I/F113に入力された印刷データをCPU111の制御により格納するためのメモリである。操作パネル駆動部115は操作パネル74上で表示形態を制御する。例えば予めROM116cに格納された表示のためのプログラムをCPU111が読み出して実行することで、駆動部115を介してパネル74上に特定の表示形態を表示する。また、操作パネル74上での操作により印刷データに対する、印刷媒体のサイズ、種類、排出口の指定、枚数等の各種指示を行い、駆動部115を介してCPU111に入力される。
メモリユニット116は、EEPROM116aと、RAM116bと、ROM116cとから構成される。EEPROM116aは、不揮発性のメモリから構成され、印刷装置の機種情報や操作パネル74で選択した動作設定値などが格納される。RAM116bは、CPU111で実行される各処理のワーキングメモリとして役割を果たし、処理後の各種データ等が格納される。ROM116cは、各種処理を実行するためのプログラムが格納される。
また、エンジンコントローラ130は、CPU131と、メモリユニット132と、帯電ユニット駆動部133と、露光ユニット駆動部134と、現像ユニット駆動部135と、転写ユニット駆動部136と、定着ユニット駆動部137と、ローラ駆動部138と、クリーニングユニット駆動部139、そしてスタッカー切替え駆動部140とから構成される。
CPU131は、メモリユニット132や各駆動部133〜139と接続されているとともに、メインコントローラ110のCPU111とも接続される。CPU131は、CPU111から画像処理後の印刷データや各駆動部を制御するための情報等が入力されて、ROM132cからプログラムを読み出して各駆動部133〜139に対して実際に印刷を行うための制御を行う。
メモリユニット132は、不揮発性メモリから構成され動作設定値等の情報が格納されるEEPROM132aと、CPU131で実行される各処理のワーキングメモリとしての役割を果たすRAM132bと、CPU131で処理を行うプログラムが格納されたROM132cとから構成される。
帯電ユニット駆動部133は、CPU131からの制御データに基づいて印刷エンジン62の帯電ユニット62を駆動させ、感光体ドラム68を帯電させるためのものである。また、この駆動部133は帯電ユニット62の装着の有無等の情報を帯電ユニットから受け取りCPU131に出力するようにもなっている。露光ユニット駆動部134は、露光ユニット60を駆動させ、レーザ光を感光体ドラム68に照射する。この駆動部134にはCPU131から画像処理後の印刷データに関する情報が入力されて、この情報に基づいてレーザ光を照射することでドラム68に潜像が形成される。
現像ユニット駆動部135は、CPU131からの制御データに基づいて現像ユニット50を駆動させる。例えばカラー画像を印刷する場合、駆動部135は現像ユニット50の各色の収容器51〜54を順番に感光体ドラム68に対面させるように現像ユニット50を駆動させる。現像ユニット50からは、各収容器51〜54の装着の有無に関する情報等が現像ユニット駆動部135に入力されてCPU131に出力されることになる。
転写ユニット駆動部136は、CPU131からの制御データに基づいて転写ユニット152、すなわち図2における一時転写ユニット72、中間転写媒体70、及び二次転写ユニット26を駆動させる。これにより、感光体ドラム72上に現像されたトナー像が中間転写媒体70から二次転写ユニット26を介して印刷媒体に転写される。
定着ユニット駆動部137は、CPU131からの制御データに基づいて定着ユニット、すなわち図2における定着ローラ対28a、28bを駆動させる。これにより、印刷媒体に転写されたトナー像が印刷媒体に融着される。ローラ駆動部138は、CPU131からの制御データに基づいて印刷装置10内のローラ154、すなわち図2の給紙ローラ22や、レジストローラ対24a、24b、転写ローラ26、各中継ローラ対30a、30b、30c、34a、34b、36a、36b、38a、38b、40a、40b、及び排紙ローラ対32a、32bを回転駆動させる。クリーニングユニット駆動部139は、クリーニングユニット64を駆動させて感光体ドラム72に形成されたトナー像を掻き落とす。
さらに、スタッカー駆動部140は、CPU131からの制御データに基づいてスタッカー切替えスイッチ90を切替える。すなわち、ホストや操作パネル74でスタッカー排出口から印刷媒体を排出するよう指定されたとき、メインコントローラ110のCPU111からエンジンコントローラ130のCPU131にその指定された情報が出力され、CPU131はスタッカー駆動部140に対して切替えスイッチ90をスタッカー排出口側に切替えるよう制御する。
なお、フェースアップ切替えスイッチ80を切替えたとき、その情報もCPU131に入力されることになり、スイッチ80をフェースアップ側に切替えたのかフェースダウン側に切替えたのかCPU131において把握することができる。この情報は、CPU131によって例えばRAM132bに格納されることになる。
以上のように構成された印刷装置10で、ホストから印刷要求があったときから実際に印刷を行うまでの動作について説明する。なお、印刷装置10内での印刷動作は上述したので、ここでは実際に印刷動作に入る前の動作を詳細に説明することにする。図6は、その動作を示すフローチャートである。
CPU111は、まずROM116cから本処理を実行するためのプログラムを読み出すことで処理が開始される(ステップS10)。次いでCPU111は、印刷要求がホストからあるか否か判断する(ステップS11)。ホストからは上述したように印刷ジョブデータが入力されるので、このデータをもとに判断することになる。なお、CPU111は印刷要求があるまで次の処理に移行しないことになる(本ステップで“NO”のとき)。
次いでCPU111は、ホストから印刷要求があると(ステップS11で“YES”のとき)、搬送経路確認エラーの確認処理を行う(ステップS12)。ホストからの要求でフェースアップ排出口からの排出を指定しているにも拘わらず、両面印刷が指定されているとき、上述したように印刷媒体の変形のため本印刷装置10では両面印刷を行わない。ここで、もしフェースアップ指定で両面印刷が指定された場合に、単に“両面印刷エラー”と印刷パネル74に表示したり、ホスト側にかかるエラーを返したとしても、ユーザから見ると何が原因で“両面印刷エラー”が表示されているのかわからない。すなわち、ホストがフェースダウン排出口からOHPを両面印刷で行うと指定した場合には、一般にOHPを両面印刷することは行わないのでこの場合も“両面印刷エラー”と表示することになる。印刷媒体の種類が両面印刷できない場合であっても、搬送経路の指定によって両面印刷できない場合でも双方“両面印刷エラー”とすると、ユーザからは何が原因でエラーが表示されたのかわからないのである。そこで、指定された搬送経路をチェックして搬送できない経路が指定されていると、“両面印刷エラー”ではなく、“搬送経路確認エラー”を表示させるのである。具体的な処理の内容を図7に示す。
CPU111が搬送経路確認エラーの確認処理(ステップS12)に移行すると、まず搬送経路がフェースアップ指定となっているか否か判断する(ステップS121)。これは、上述したようにエンジンコントローラ130のCPU131がフェースアップ切替えスイッチ80の切替えに関する情報を保持しているので、CPU131がCPU111にこの情報、すなわち、スイッチ80がフェースアップ側に切替わっているのかフェースダウン側に切替わっているのかの情報を出力する。これにより、CPU111はフェースアップ指定になっているか否か判断することができる。
搬送経路がフェースアップ指定になっているとき(ステップS121で“YES”のとき)、処理はステップS122に移行し、CPU111は片面印刷が指定されているか否か判断する。ホストからの印刷ジョブデータに片面印刷か両面印刷かの情報も含まれているので、I/F113を介して入力された印刷ジョブデータからCPU111は、片面印刷が指定されているか否か判断可能である。また操作パネル74でも片面印刷や両面印刷の指示も選択できるので、操作パネル駆動部115を介して入力された指示情報からも判断可能である。
片面印刷でないとき、すなわち両面印刷が指定されているとき(ステップS122で“NO”のとき)、CPU111は搬送経路確認エラーを表示する(ステップS124)。上述したように搬送経路がフェースアップに指定され(ステップS121で“YES”)、両面印刷が指定されている(ステップS122で“NO”)と、もともと両面印刷することのできない印刷媒体をフェースアップ側に排出するよう指定されているため、搬送経路のエラーを示す“搬送経路確認エラー”を表示するのである。このエラー表示は例えばCPU111の制御によりI/F113を介してホストにその表示を行うためのデータを出力したり、操作パネル駆動部115にエラー表示のための制御信号を出力することで、ホストや操作パネル74に表示されることになる。
次いでCPU111は、エラー発生後のエラーの解除が行われたか否か判断する(ステップS125)。すなわち、操作パネル74に表示された“搬送経路確認エラー”を所定のボタン等を選択することでエラー解除が行われたか否かをCPU111が判断する。あるいは、ホスト側に表示された“搬送経路確認エラー”を例えば画面上の操作によりエラー解除のための操作を行うことで判断する。これらエラー解除のための情報はホスト又は操作パネル74から入力されることでエラーが解除されたか否か判断する。なお、本ステップは、実際にエラーが解除されるまで、次のステップに移行されない(本ステップで“NO”のとき)。
ステップS125でエラーが解除されると(ステップS125で“YES”のとき)、CPU111は印刷指定を両面印刷から片面印刷指定に変更する(ステップS126)。具体的には、操作パネル74での指示、あるいはホスト側からの印刷ジョブデータから両面印刷か片面印刷かの情報がRAM116bに格納されており、CPU111は両面印刷として格納された値を、片面印刷を表す値に変更することで処理を行う。
次いでCPU111は、排出先がスタッカー以外か否か判断する(ステップS123)。これも、印刷ジョブデータ又は操作パネル74上での操作情報に排出先が指定されているので、このデータ又は情報から判断することになる。なお、ステップS122で“YES”のとき(片面印刷が指定されているとき)、フェースアップ指定でかつ片面印刷指定は搬送経路に問題はないのでエラー表示等の処理(ステップS124等)を行うことなく、本ステップに移行することになる。
搬送経路がフェースアップ指定でかつスタッカー排出を指定しているとき(ステップS123で“NO”)は、2つの排出口から同時に印刷媒体を排出することができないので、ステップS124と同様に“搬送経路確認エラー”の表示を行う(ステップS127)。CPU111が、操作パネル駆動部115に表示のための制御信号を出力することで、駆動部115により操作パネル74上にかかるエラー表示が表示されることになる。あるいは、CPU111がI/F113を介してかかるエラー表示のためのデータをホストに出力することで、例えばホストの画面上でかかるエラー表示が表示される。
次いでCPU111は、エラー解除が行われたか否か判断する(ステップS128)。ステップS125と同様に、操作パネル74やホスト側でのエラー解除のための操作による、その操作情報の有無でCPU111は判断する。エラーが解除されると(本ステップで“YES”)、搬送経路確認エラーの確認処理が終了して図6のステップS14に移行することになる。また、排出先がスタッカー以外のとき(ステップS123で“YES”のとき)、この時点で搬送経路に問題はなく、この場合も搬送経路確認エラーの確認処理が終了してステップS14に移行することになる。さらに、搬送経路がフェースアップ以外のとき(ステップS121で“NO”のとき)、両面印刷可能なので何ら経路上の問題はなく、本確認処理(ステップS12)が終了することになる。
図6に戻り、次いでCPU111は、画面印刷不可能エラーの確認処理を行う(ステップS14)。上述したように印刷媒体の種類によっては両面印刷できない場合があるので、両面印刷できない印刷媒体が指定されると“両面印刷不可能エラー”を表示する。そのための確認処理である。そのフローチャートを図8に示す。
CPU111は、両面印刷不可能エラーの確認処理に移行すると、まず片面印刷が指定されているか否か判断する(ステップS141)。ステップS122と同様に操作パネル74からの指示情報又はホストからの印刷ジョブデータから判断する。
両面印刷が指定されていると(ステップS141で“NO”)、処理はステップS142に移行し両面印刷可能か否か判断する(ステップS142)。例えば、ホストからの印刷ジョブデータに、印刷媒体の種類は“厚紙”、サイズは“A4”、両面印刷、が指定されると、厚紙を両面印刷するとその両面印刷搬送経路(r1〜r2)から厚紙が変形してしまうため、このような印刷媒体の種類が選択されると、両面印刷可能でないと判断する。あるいは、印刷ジョブデータで“普通紙、A4、両面印刷”が指定され、給紙トレイ60に“OHP”が給紙されていると、OHPに対して両面印刷は一般には行わないので両面印刷可能でないと判断する。操作パネル74上での操作でも全く同様である。なお、給紙トレイ60には図示しないセンサが取り付けられ給紙トレイ60に挿入された印刷媒体の種別を検知し、CPU131を介してCPU111に入力されるようになっているため、かかる判断を行うことができる。
このようにステップS142で両面印刷可能でない印刷媒体が指定されたときは(“NO”のとき)、処理はステップS143に移行し、CPU111は“両面印刷不可能エラー”を表示する。表示もステップS124等と同様にCPU111が表示のための制御データを操作パネル駆動部115又はホストに出力することで実際に表示が行われる。
次いでCPU111は、エラー解除が行われたか否か判断し(ステップS144)、解除が行われるまで処理が停止する(本ステップで“NO”のとき)。解除が行われると(本ステップで“YES”)、処理はステップS145に移行する。解除が行われたか否かは、ステップS125等と同様に操作パネル74での解除ボタンの選択、又はホストの画面上での解除ボタンの選択等を示す情報により判断する。
次いでCPU111は、片面印刷に変更する処理を行う(ステップS145)。もともと、両面印刷できない印刷媒体が選択されたため、片面印刷を行うことで印刷処理を進めるためである。この場合も、ステップS126と同様にRAM116bに格納された両面印刷を指示する値を片面印刷を示す値に書き換えることで処理が行われる。そして、両面印刷不可能エラーの確認処理が終了して図6のステップS15に移行することになる。なお、片面印刷が指定されたとき(ステップS141で“YES”のとき)、又は両面印刷可能なとき(ステップS142で“YES”のとき)、両面印刷は行われないか又は両面印刷可能な場合なので、エラー表示の処理等(ステップS143からステップS145)は行われず本確認処理が終了してステップS15に移行する。
図6に戻り、次いでCPU111は両面印刷不可能エラーが発生したか否か判断する(ステップS15)。これは両面印刷不可能エラーが生じて片面印刷に変更したときでも、その後の操作パネル74での操作やホストからの指示により、かかるエラーが生じない選択を行う場合もある。例えば、当初“OHP、両面指定”を“普通紙、両面指定”と変更した場合などである。両面印刷不可能エラーが発生した場合(ステップS142で“NO”に移行した場合)、本ステップで“NO”が選択され、再びステップS12に移行し、上述の処理を繰り返すことになる。両面印刷不可能エラーが発生しなかったときは本ステップで“YES”が選択されてステップS16に移行することになる。
ステップS16でCPU111は、上述した印刷動作を行い印刷媒体の排出を行う。このときの排出は、フェースアップが指定されかつ両面印刷が指定されたときは、フェースアップ排出口から印刷媒体が排出される。ただし、片面印刷に変更されて排出される。フェースアップでかつ片面印刷が指定されるとフェースアップ排出口から印刷媒体が排出される。また、フェースダウンやスタッカー排出口が指定されたときはどちらも指定された印刷でその排出口から印刷媒体が排出されることになる。そして、一連の印刷動作が終了する(ステップS17)。
このように本発明では、両面印刷の際のエラー表示を搬送経路エラーと印刷媒体による両面印刷不可能エラーとを分けて表示するようにしたので、両面印刷できない原因を容易にユーザが把握でき、かつユーザの指定した排出口から印刷媒体を確実に排出することができる。
上述の例では、フェースアップ排出口への切替えスイッチ80は印刷装置10の側面に設けられたスイッチ80aにより経路の切替えを行っていたが、例えば印刷装置10の前面や後面にレバーを設けてそのレバーを上下等に移動させることでスイッチ80を操作することでも同様の効果を奏する。また、スイッチ80自体の形状も、図2にあるように棒状の板により構成するのみならず、ゴムやバネなどの弾性部材や、印刷装置10の各経路を構成する部材と同質の部材でもよく、また、棒状でなく円状であったり弓状など種々の形状でもよい。
また、印刷装置10はカラー画像を印刷できるとして説明したが、モノクロの印刷であってもよい。この場合、現像ユニット50の収容器にはブラック(K)のトナーのみが収容されて上述した印刷動作が行われることになる。さらに、上述の例では印刷装置としてプリンタの例で説明したが、それ以外にも複写機であっても同様の効果を奏する。
さらに、搬送経路確認エラーの確認処理(ステップS12)や両面印刷不可能エラーの確認処理(ステップS14)は印刷装置10内のCPU111によって処理が行われるとして説明したが、ホスト側でかかる処理を行い、実際の印刷動作(図6のステップS16)のみ印刷装置10で行わせるようにしても、全く同様の効果を奏する。この場合、ホストが印刷装置10を制御する印刷制御装置としての役割を果たすことになる。また、印刷データに対する画像処理もCPU111が行うとして説明したが、ホスト側で画像処理を行ってもよい。この場合は、画像処理のためのプログラムがホスト側に格納されてホストのCPUによって画像処理が行われることになる。さらに、印刷制御装置としてのホストとして、具体的にはパソコンの他、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistance)などの携帯情報端末であってもよい。
10 印刷装置 74 操作パネル 80 フェースアップ切替えスイッチ 90 スタッカー切替えスイッチ 110 メインコントローラ 111 CPU 115 操作パネル駆動部 116c ROM 130 エンジンコントローラ 131 CPU 132c ROM 140 スタッカー切替え駆動部