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JP2005123034A - プラズマ発生電極及びプラズマ反応器 - Google Patents

プラズマ発生電極及びプラズマ反応器 Download PDF

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JP2005123034A JP2003356795A JP2003356795A JP2005123034A JP 2005123034 A JP2005123034 A JP 2005123034A JP 2003356795 A JP2003356795 A JP 2003356795A JP 2003356795 A JP2003356795 A JP 2003356795A JP 2005123034 A JP2005123034 A JP 2005123034A
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Takeshi Sakuma
健 佐久間
Yasumasa Fujioka
靖昌 藤岡
Masaaki Masuda
昌明 桝田
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NGK Insulators Ltd
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Abstract

【課題】安定かつ均一なプラズマを高効率に発生させることが可能なプラズマ発生電極を提供する。
【解決手段】互いに対向する二以上の板状の単位電極2と、単位電極2の両端部6の長手方向の長さに対応した長さを有するとともに互いに対向する一の表面7を有し、単位電極2の両端部6の間に挟持されることによって、単位電極2を所定間隔に隔てて保持する一組以上の保持部材5とを備えたプラズマ発生電極1であって、互いに対向する単位電極2の少なくとも一方が、誘電体となるセラミック体3と、セラミック体3の内部に配設された導電膜4とを有するとともに、一組の保持部材5が、互いに対向する一の表面7上に、一の表面7の長手方向に、その長さ全体に亘って延設された凹溝8を有するプラズマ発生電極1。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマ発生電極及びプラズマ反応器に関する。さらに詳しくは、安定かつ均一なプラズマを高効率に発生させることが可能なプラズマ発生電極及びプラズマ反応器に関する。
二枚の両端を固定された電極間に誘電体を配置し高電圧の交流、あるいは周期パルス電圧をかけることにより、無声放電が発生し、これによりできるプラズマ場では活性種、ラジカル、イオンが生成され、気体の反応、分解を促進することが知られており、これをエンジンや各種の焼却炉等から排出される排気ガスに含まれる有害成分の除去に利用できることが知られている。
例えば、エンジンや各種の焼却炉等から排出される排気ガスを、プラズマ場内を通過させることによって、この排気ガス中に含まれる、例えば、NOx、カーボン微粒子、HC、CO等を処理する、プラズマ発生電極を用いたプラズマ反応器等が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−164925号公報
しかしながら、このようなプラズマ反応器に用いられるプラズマ発生電極は、安定かつ均一なプラズマを高効率に発生させることができないという問題があった。特に、各電極の両端部を保持するための保持部材の内表面に沿って沿面放電が起こり、対向する電極相互間に安定したプラズマを効率よく発生させることはできなかった。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、安定かつ均一なプラズマを高効率に発生させることが可能なプラズマ発生電極及びプラズマ反応器を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明は、以下のプラズマ発生電極及びプラズマ反応器を提供するものである。
[1] 互いに対向する二以上の板状の単位電極と、前記単位電極の両端部の長手方向の長さに対応した長さを有するとともに互いに対向する一の表面を有し、前記単位電極の両端部の間に挟持されることによって、前記単位電極を所定間隔に隔てて、その相互間に空間を形成するように保持する一組以上の保持部材とを備え、前記単位電極相互間に電圧を印加することによってプラズマを発生させることが可能なプラズマ発生電極であって、互いに対向する前記単位電極の少なくとも一方が、誘電体となるセラミック体と、前記セラミック体の内部に配設された導電膜とを有するとともに、一組の前記保持部材が、互いに対向する前記一の表面上に、前記一の表面の長手方向に、その長さ全体に亘って延設された凹溝を有するプラズマ発生電極。
[2] 前記凹溝が、二以上の平面もしくは一以上の曲面、又は一以上の平面及び一以上の曲面から構成されたものである前記[1]に記載のプラズマ発生電極。
[3] 前記凹溝の長手方向に垂直な断面の形状が、四角形以上の多角形、半円形、半楕円形、又は砲弾形である前記[1]又は[2]に記載のプラズマ発生電極。
[4] 前記凹溝の長手方向に垂直な断面の形状が、四角形以上の多角形の場合に、前記断面における、前記保持部材の前記一の表面と前記凹溝の表面、及び前記凹溝の表面同士によって構成される、前記空間側の角度が、90〜270度である前記[1]〜[3]のいずれかに記載のプラズマ発生電極。
[5] 前記保持部材の長手方向に垂直な断面における、前記保持部材の前記一の表面の前記凹溝を含む全長が、前記保持部材の前記一の表面の幅の1.3〜10倍である前記[1]〜[4]のいずれかに記載のプラズマ発生電極。
[6] 前記保持部材の長手方向に垂直な断面における、前記保持部材の前記一の表面と、前記単位電極の表面とによって構成される、前記空間側の角度が、90度以上である前記[1]〜[5]のいずれかに記載のプラズマ発生電極。
[7] 前記保持部材が、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素、窒化珪素、ジルコニア、ムライト、コージェライト、及び結晶化ガラスからなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物を含む前記[1]〜[6]のいずれかに記載のプラズマ発生電極。
[8] 前記セラミック体が、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、ムライト、コージェライト、マグネシウム−カルシウム−チタン系酸化物、バリウム−チタン−亜鉛系酸化物、及びバリウム−チタン系酸化物からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物を含む前記[1]〜[7]のいずれかに記載のプラズマ発生電極。
[9] 前記導電膜が、タングステン、モリブデン、マンガン、クロム、チタン、ジルコニア、ニッケル、鉄、銀、銅、白金、及びパラジウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属を含む前記[1]〜[8]のいずれかに記載のプラズマ発生電極。
[10] 前記[1]〜[9]のいずれかに記載のプラズマ発生電極と、所定の成分を含むガスの流路(ガス流路)を内部に有するケース体とを備え、前記ガスが前記ケース体の前記ガス流路に導入されたときに、前記プラズマ発生電極で発生したプラズマにより前記ガスに含まれる前記所定の成分が反応することが可能なプラズマ反応器。
[11] 前記プラズマ発生電極に電圧を印加するためのパルス電源をさらに備えた前記[10]に記載のプラズマ反応器。
[12] 前記パルス電源が、その内部に少なくとも一つのSIサイリスタを有する前記[11]に記載のプラズマ反応器。
本発明のプラプラズマ発生電極は、安定かつ均一なプラズマを高効率に発生させることができる。また、本発明のプラズマ反応器は、このようなプラズマ発生電極を備えてなることから、省エネルギー化を実現させることができるとともに、反応効率を向上させることができる。
以下、図面を参照して、本発明のプラズマ発生電極及びプラズマ反応器の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
図1は、本発明のプラズマ発生電極の一の実施の形態における、単位電極の両端部の長手方向に垂直な断面を示す断面図である。また、図2は、本実施の形態のプラズマ発生電極を構成する保持部材の一例を示す斜視図である。また、図3は、図1に示すプラズマ発生電極の保持部材を拡大した拡大図である。
図1〜図3に示すように、本実施の形態のプラズマ発生電極1は、互いに対向する二以上の板状の単位電極2と、単位電極2の両端部6の長手方向の長さに対応した長さを有するとともに互いに対向する一の表面7を有し、単位電極2の両端部6の間に挟持されることによって、単位電極2を所定間隔に隔てて、その相互間に空間14を形成するように保持する一組以上の保持部材5とを備え、単位電極2相互間に電圧を印加することによってプラズマを発生させることが可能なプラズマ発生電極1であって、互いに対向する単位電極2の少なくとも一方(図1においては、両方)が、誘電体となるセラミック体3と、セラミック体3の内部に配設された導電膜4とを有するとともに、一組の保持部材5が、互いに対向する一の表面7上に、一の表面7の長手方向に、その長さ全体に亘って延設された凹溝8を有するものである。
上述したように、本実施の形態のプラズマ発生電極1に用いられる単位電極2は、誘電体としてのセラミック体3と導電膜4とを有する、所謂、バリア放電型の電極であり、導電膜4単独で放電を行う場合と比較して、スパーク等の片寄った放電を減少させることができるとともに、単位電極2相互間に小さな放電を複数の箇所で起こすことができる。このような複数の小さな放電は、スパーク等の放電に比して流れる電流が少ないために、消費電力を削減することができ、さらに、誘電体が存在することによりイオンの移動開始以前に放電が停止し、単位電極2相互間では電子の移動が優位となり、温度上昇を伴わないノンサーマルプラズマを発生させることができる。本実施の形態のプラズマ発生電極1は、所定の成分を含むガスを反応させるプラズマ反応器、例えば、排気ガスを処理する排気ガス処理装置や空気等に含まれる酸素を反応させてオゾンを精製するオゾナイザ等に用いることができる。
また、本実施の形態においては、単位電極2を保持する一組以上の保持部材5が、互いに対向する一の表面7上に、一の表面7の長手方向に、その長さ全体に亘って延設された凹溝8を有するものであるために、上述した放電を行う際に、保持部材5の一の表面7上を経由して起こる沿面放電を有効に防止することができ、単位電極2相互間に、安定かつ均一なプラズマを発生させることができる。図4(a)に示すように、プラズマ発生電極31を構成する保持部材35の一の表面37が平坦な場合は、安定かつ均一なプラズマを発生させることができないだけでなく、単位電極32相互間に電圧を印加した際に、保持部材35の一の表面37に沿って沿面放電39が起こるため、そのエネルギー効率が低下する。このような沿面放電39は、図4(b)に示すように、単位電極32の内部に配設した導電膜34の外縁部38を、保持部材35の一の表面37よりも空間側(内側)に位置した状態でセラミック体33の内部に配設することによって防止することができるが、このように構成すると、単位電極32の全表面の面積に対する、プラズマを発生し得る部分の面積の割合が小さくなり、結果としてプラズマ発生電極31が大型化して好ましくない。図1に示すように、本実施の形態においては、単位電極2の内部に配設した導電膜4の外縁部が、保持部材5の一の表面7と略同じ位置、又は一の表面7より外側に位置するような(図1においては、保持部材5の一の表面7より外側に位置している)構成としても、保持部材5の一の表面7に起こる沿面放電を有効に防止することができ、単位電極2の、保持部材5によって保持された部位を除いた全域から有効にプラズマ発生させることができる。
本実施の形態に用いられる保持部材5においては、凹溝8が、二以上の平面もしくは一以上の曲面、又は一以上の平面及び一以上の曲面から構成されたものであるこのが好ましい。また、凹溝8の長手方向に垂直な断面の形状については、特に限定されることはないが、図2に示すようなコの字形(四角形)、図5に示すような楕円形、図6に示すような、凹溝8の表面9と保持部材5の一の表面7とが連続した曲面で構成された半円形や、また、図示は省略するが、上述したコの字形以外の四角形以上の多角形や、砲弾形等を好適例として挙げることができる。このような断面形状とすることによって、保持部材5の一の表面7に沿って起こる沿面放電を有効に防止することができる。なお、以下、本実施の形態において、単に「凹溝の断面」というときは、「凹溝の長手方向に垂直な断面」を意味するものとする。また、本実施の形態に用いられる保持部材5は、図7に示すように、保持部材5の一の表面7と凹溝8の表面9とが連続又は不連続な曲面から構成されたものであってもよい。
また、図1〜図3に示すように、本実施の形態のプラズマ発生電極1においては、凹溝8の長手方向に垂直な断面の形状が、四角形以上の多角形(図1〜図3においては四角形)の場合に、その断面における、保持部材5の一の表面7と凹溝8の表面9、及び凹溝8の表面9同士によって構成される、空間14側の角度Aが、90〜270度であることが好ましい。保持部材5の一の表面7と凹溝8の表面9、及び凹溝8の表面9同士によって構成される、空間14側の角度Aが、90度未満、又は270度を超えると、その角に放電が集中して、有効にプラズマを発生させることができない恐れがある。また、例えば、図5に示すように、凹溝8の表面9が曲面から構成されている場合には、保持部材5の一の表面7と、曲面で構成された凹溝8の表面9の接点における接線によって構成される、空間14側の角度Aが、90〜270度であることが好ましい。また、図示は省略するが、保持部材の一の表面が曲面から構成されている場合においても同様に、その接線によって構成される、空間側の角度が、90〜270度であることが好ましい。さらに、保持部材の一の表面が二以上の平面から構成されている場合においては、保持部材の長手方向に垂直な断面における、保持部材の一の表面同士によって構成される、空間側の角度についても、90〜270度であることが好ましい。
本実施の形態においては、図1及び図3に示すように、保持部材5の長手方向に垂直な断面における、保持部材の一の表面7の凹溝8を含む全長Lが、保持部材5の一の表面の幅D(対向する単位電極2の相互間の距離に相当する長さ)の1.3〜10倍であることが好ましく、2〜5倍であることがさらに好ましい。なお、保持部材5の一の表面7の凹溝8を含む全長Lとは、例えば、図3に示すように、凹溝8の断面の形状がコの字形(四角形)の場合には、凹溝8の側面と底面と、その上面(一の表面7)とに対応する、波線で示した部分の長さのことである(以下、単に「一の表面の全長」ということがある)。保持部材の一の表面7の全長Lが、保持部材5の一の表面7の幅Dの1.3倍より小さいと、十分な沿面距離を確保できないことがある。また、保持部材5の一の表面7の全長Lが、保持部材5の一の表面7の幅Dの10倍より大きいと、異常放電は起こらないが、保持部材5によって形成される空間14が大きくなるため、反応効率が低下することがある。なお、凹溝の断面形状が半円形や半楕円形等の場合には、保持部材の一の表面の全長は、その円弧の長さと両側の直線部の総和となる。
また、図1〜図3に示すように、本実施の形態のプラズマ発生電極1においては、保持部材5の一の表面7と、単位電極2の表面とによって構成される、空間14側の角度Bが、90度以上であることが好ましい。このように構成することによって、単位電極2と保持部材5の界面で異常放電を抑えることが可能となる。
また、図8に示すように、保持部材5と単位電極2とで構成される保持部材5側の角度が90度以上で、空間14側の角度がいずれも90度以上となることで、効率の高い安定な放電空間を得ることができる。
図3に示すように、本実施の形態のプラズマ発生電極1に用いられる保持部材5は、単位電極2相互間を所定間隔に隔てた状態で、良好にその両端部6を保持することができる程度の機械的強度を有するものであることが好ましく、例えば、保持部材5が、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素、窒化珪素、ジルコニア、ムライト、コージェライト、及び結晶化ガラスからなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物を含んでなることが好ましい。また、保持部材5は、電圧を印加した単位電極2を保持するものであることから、電気絶縁性を有することが好ましい。具体的には、保持部材5の絶縁破壊電圧が5kV/mm以上であることが好ましい。
保持部材5の一の表面7以外の他の表面の形状や一の表面の幅D等は、用いられる単位電極2等に応じて適宜選択して決定することができる。例えば、保持部材5の一の表面7の幅Dは、対向する単位電極2の相互間の間隔に相当するものであり、必要とするプラズマの強度や電圧を印加する電源等によって決定することが好ましい。具体的には、例えば、排ガス中のNOxのNO2への変換にプラズマ発生電極1を用いる場合には、保持部材の一の表面の幅Dを0.3〜2.0mmにすることが好ましい。
単位電極2を構成するセラミック体3は、誘電体として好適に用いることができるものであれば、その材料については特に限定されることはないが、例えば、セラミック体3が、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、ムライト、コージェライト、マグネシウム−カルシウム−チタン系酸化物、バリウム−チタン−亜鉛系酸化物、及びバリウム−チタン系酸化物からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物を含むことが好ましい。このような化合物を含むことによって、耐熱衝撃性に優れたセラミック体3とすることができる。本実施の形態に用いられるセラミック体3は、例えば、テープ状のセラミックグリーンシートや、押出成形で得られたシートを用いて形成することができる。また、粉末乾式プレスで作製した平板を用いても形成することができる。なお、セラミック体3の大きさは特に限定されることはなく、使用目的に応じて適宜決定することができる。
単位電極2を構成する導電膜4は、単位電極2相互間に電圧を印加することによってプラズマを発生させることが可能なものであればよく、特に限定されることはないが、例えば、導電膜4が、タングステン、モリブデン、マンガン、クロム、チタン、ジルコニア、ニッケル、鉄、銀、銅、白金、及びパラジウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属を含むことが好ましい。
また、導電膜4を配設する方法については特に限定されることはないが、セラミック体3に塗工して形成、配設することが好ましい。具体的な方法としては、例えば、スクリーン印刷、カレンダーロール、スプレー、静電塗装、ディップ、ナイフコータ、化学蒸着、物理蒸着等を好適例として挙げることができる。このような方法によれば、表面の平滑性に優れ、かつ厚さの薄い導電膜4を容易に形成することができる。
セラミック体3及び導電膜4の厚さについては、発生させるプラズマの大きさや強度、単位電極2に印加する電圧等を考慮して適宜決定される。
なお、単位電極2相互間に電圧を印加して放電を行う際には、導電膜4に直接電圧を印加する必要があるために、単位電極2は、両端部6のうちのどちらか一方側において、所定の電源(図示せず)と導電膜4とを通電可能な状態としておくことが好ましい。図1においては、単位電極2が交互に、それぞれ異なる側の端部6において通電可能となるように構成されている。
また、図1に示したプラズマ発生電極1は、全ての単位電極2が、誘電体となるセラミック体3と、セラミック体3の内部に配設された導電膜4とを有するものであるが、本実施の形態においては、少なくとも一方の単位電極2がセラミック体3と導電膜4とを有していればよく、例えば、図9に示すように、プラズマ発生電極1を構成する一方の単位電極2aがセラミック体3と導電膜4とを有し、他方の単位電極2bが、単なる導電性を有する板状の電極から構成されてなるものであってもよい。この場合、他方の単位電極2bの構成については特に限定されることはないが、従来公知の電極、例えば、導電性を有する金属から形成された板状の電極等を好適に用いることができる。また、図1及び図9においては、八枚の単位電極2から構成されたプラズマ発生電極1を示しているが、単位電極2の枚数はこれに限定されることはない。なお、図9においては、図1に示すプラズマ発生電極1と同様の各要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
以下、本実施の形態のプラズマ発生電極の製造方法について具体的に説明する。
まず、プラズマ発生電極を構成するセラミック体となるテープ状のセラミックグリーンシートを形成するためのスラリー(セラミックグリーンシート製作用スラリー)を調製する。このスラリーは、所定のセラミック粉末に適当なバインダ、焼結助剤、可塑剤、分散剤、有機溶媒等を配合して調製する。上述したセラミック粉末としては、特に限定されることはないが、例えば、アルミナ、ムライト、コージェライト、窒化珪素、窒化アルミニウム等の粉末を好適に用いることができる。また、焼結助剤は、セラミック粉末100質量部に対して、3〜10質量部加えることが好ましく、可塑剤、分散剤及び有機溶媒については、従来公知のセラミックグリーンシートを形成するために用いられるスラリーに使用されている可塑剤、分散剤及び有機溶媒を好適に用いることができる。なお、このセラミックグリーンシート製作用スラリーはペースト状であってもよい。
次に、得られたセラミックグリーンシート製作用スラリーを、ドクターブレード法、カレンダー法、印刷法、リバースロールコータ法等の従来公知の手法に従って、所定の厚さとなるように成形してセラミックグリーンシートを形成する。このようにして形成されたセラミックグリーンシートは、切断、切削、打ち抜き、連通孔の形成等の加工を施したり、複数枚のセラミックグリーンシートを積層した状態で熱圧着等によって一体的な積層物として用いてもよい。
一方、導電膜を形成するための導体ペーストを調製する。この導体ペーストは、例えば、モリブデン粉末にバインダ及びテルピネオール等の溶剤を加え、トリロールミルを用いて十分に混錬して得ることができる。なお、上述したセラミックグリーンシートとの密着性及び焼結性を向上させるべく、必要に応じて導体ペーストに添加剤を加えてもよい。
このようにして得られた導体ペーストを、セラミックグリーンシートの表面にスクリーン印刷等を用いて印刷して、所定の形状の導電膜を形成する。
次に、導電膜を印刷したセラミックグリーンシートと、これとは別のセラミックグリーンシートとを、印刷した導電膜を覆うようにして積層し、導電膜を内部に配設したセラミックグリーンシートを得る。このセラミックグリーンシートを積層する際には、温度100℃、圧力10MPaで押圧しながら積層することが好ましい。
次に、導電膜を内部に配設したセラミックグリーンシートを焼成して単位電極を形成する。このようにして、プラズマ発生電極に必要な枚数の単位電極を形成する。
また、別途、単位電極の両端部を保持するための保持部材を作製する。具体的には、例えば、アルミナ粉末と有機バインダの混合粉体を、金型プレス成形後、バインダ仮焼、本焼成して、単位電極の両端部の長手方向の長さに対応した長さを有する一組以上の保持部材を形成する。その後、この保持部材の一の表面上に、一の表面の長手方向に、その長さ全体に亘って延設された凹溝を研削加工等によって形成する。なお、この保持部材の凹溝は、上述したように研削加工等によって形成するのではなく、原料となる混合粉体を金型プレス成形する際に成形して形成してもよい。
次に、このようにして得られた保持部材を用い、所定枚数の単位電極を所定の間隔に保持してプラズマ発生電極を製造する。この際、互いに対向する単位電極の全てに、上述した方法で作製したセラミック体と導電体とを有する電極を用いてもよいし、このような電極は対向する単位電極の一方のみとし、他方の電極にとして、従来公知の金属板等の電極を用いてもよい。なお、本実施の形態のプラズマ発生電極を製造する方法は上記の方法に限定されることはない。
次に、本発明のプラズマ反応器の一の実施の形態について具体的に説明する。図10(a)は、本発明のプラズマ反応器の一の実施の形態を、ガスの流れ方向を含む平面で切断した断面図、図10(b)は、図10(a)のA−A線における断面図である。
図10(a)及び図10(b)に示すように、本実施の形態のプラズマ反応器11は、図1に示したような本発明のプラズマ発生電極の一の実施の形態(プラズマ発生電極1)と、所定の成分を含むガスの流路(ガス流路13)を内部に有するケース体12とを備え、このガスがケース体12のガス流路13に導入されたときに、プラズマ発生電極1によって発生したプラズマによりガスに含まれる所定の成分が反応することが可能なものである。本実施の形態のプラズマ反応器11は、排気ガス処理装置や、空気等に含まれる酸素を反応させてオゾンを精製するオゾナイザ等に好適に用いることができる。特に、プラズマ発生電極1は、これまでに説明したように、その対向する一の表面上に凹溝8を有する一組以上の保持部材5を備えたものであることから、保持部材5の一の表面に沿った沿面放電が有効に防止されており、プラズマ反応器11の省エネルギー化を実現させることができるとともに、反応効率を向上させることができる。
本実施の形態のプラズマ反応器11を構成するケース体12の材料としては、特に制限はないが、例えば、優れた導電性を有するとともに、軽量かつ安価であり、熱膨張による変形の少ないフェライト系ステンレス等であることが好ましい。
また、図示は省略するが、本実施の形態のプラズマ反応器においては、プラズマ発生電極に電圧を印加するための電源をさらに備えていてもよい。この電源については、プラズマを有効に発生させることができる電流を供給することが可能なものであれば、従来公知の電源を好適に用いることができる。また上述した電源としては、パルス電源であることが好ましく、この電源が、その内部に少なくとも1つのSIサイリスタを有することがさらに好ましい。このような電源を用いることによって、さらに効率よくプラズマを発生させることができる。
また、本実施の形態のプラズマ反応器においては、上述したように電源を備えた構成とせずに、外部の電源から電流を供給するような構成としてもよい。
プラズマ反応器を構成するプラズマ発生電極に供給する電流については、発生させるプラズマの強度によって適宜選択して決定することができる。例えば、プラズマ反応器を自動車の排気系中に設置する場合には、プラズマ発生電極に供給する電流が、電圧が1kV以上の直流電流、ピーク電圧が1kV以上かつ1秒あたりのパルス数が100以上(100Hz以上)であるパルス電流、ピーク電圧が1kV以上かつ周波数が100以上(100Hz以上)である交流電流、又はこれらのいずれか二つを重畳してなる電流であることが好ましい。このように構成することによって、効率よくプラズマを発生させることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
互いに対向する三十枚の板状の単位電極と、この単位電極の両端部の間に挟持されることによって単位電極を所定間隔に隔てた状態で保持する保持部材とを備えたプラズマ発生電極を製造した。プラズマ発生電極を構成する単位電極は、誘電体となるセラミック体と、セラミック体の内部に配設された導電膜とを有している。
単位電極を構成するセラミック体は、アルミナを含むセラミックグリーンシートを用いて形成し、本実施例においては、図11に示すように、セラミック体3の表面の形状を縦90mm、横50mmの長方形とし、その厚さを1mmとした。また、導電膜4は、タングステンを含むペーストを用いて、セラミック体3の略中央の内部に印刷して形成した。導電膜4の大きさは、縦84mm、横45mm、厚さ10μmとした。セラミック体3の縦方向の両端部6には、それぞれ3mmずつ導電膜4の配設されていない部分を有している。
保持部材5は、その一の表面7の幅Dが1mmで、単位電極2の端部6を保持する部分の長手方向の長さは50mm、短手方向の長さは5mmである。保持部材5には、その一の表面7の長手方向に、その長さ全体に亘って、その断面の形状が、一の表面7からの深さが2mmの半楕円形の凹溝8を配設した。
このようなプラズマ発生電極を所定のケース体の内部に配設してプラズマ反応器(リアクタ)を製造した。このプラズマ反応器にSIサイリスタを有する電源を接続し、2kHz、6kV、50mJ/パルスの条件でプラズマ発生させた。単位電極の全面に均一な放電が発生し、安定したプラズマを発生させることができた。
(比較例1)
図12に示すように、保持部材35を、その一の表面37が平坦で、保持部材35の一の表面37の幅が1mm、単位電極32の端部36を保持する部分の長手方向の長さが50mm、短手方向の長さが3mmとした以外は、実施例1と同様に構成されたプラズマ発生電極31を製造し、このプラズマ発生電極31を用いてプラズマ反応器(図示せず)を製造した。
このプラズマ反応器に実施例1で用いた電源と同じ電源を接続し、2kHz、5kVの条件でプラズマ発生させたところ、保持部材の一の表面で沿面放電が起こった。沿面放電を起こさずにプラズマを発生させるには、6.5kV、60mJ/パルスの、実施例1と比較してより大きなエネルギーが必要となった。
(比較例2)
図13に示すように、プラズマ発生電極31を構成する単位電極32の導電膜34を、縦80mm、横45mm、厚さ10μmとした以外は、比較例1と同様に構成されたプラズマ発生電極31を製造し、このプラズマ発生電極31を用いてプラズマ反応器(図示せず)を製造した。比較例2に用いたプラズマ発生電極31においては、保持部材35の一の表面37と、導電膜34の外縁部38との間が2mmとなっている。
このプラズマ反応器に実施例1で用いた電源と同じ電源を接続し、2kHz、6kV、48mJ/パルスの条件でプラズマ発生させたところ、保持部材35の一の表面37と、導電膜34の外縁部38と間の2mmの部分には放電が起こらずに、均一なプラズマを発生させることができなかった。
本発明のプラズマ発生電極及びプラズマ反応器は、安定かつ均一なプラズマを高効率に発生させることができることから、排気ガスを処理する排気ガス処理装置や空気等に含まれる酸素を反応させてオゾンを精製するオゾナイザ等に好適に用いることができる。
本発明のプラズマ発生電極の一の実施の形態における、単位電極の両端部の長手方向に垂直な断面を示す断面図である。 本発明のプラズマ発生電極の一の実施の形態を構成する保持部材の一例を示す斜視図である。 図1に示すプラズマ発生電極の保持部材を拡大した拡大図である。 図4(a)及び図4(b)は、保持部材の一の表面が平坦なプラズマ発生電極における、単位電極の両端部の長手方向に垂直な断面を示す断面図である。 本発明のプラズマ発生電極の一の実施の形態を構成する保持部材の他の例を示す斜視図である。 本発明のプラズマ発生電極の一の実施の形態を構成する保持部材の他の例を示す斜視図である。 本発明のプラズマ発生電極の一の実施の形態を構成する保持部材の他の例を示す斜視図である。 本発明のプラズマ発生電極の一の実施の形態を構成する保持部材の他の例を示す斜視図である。 本発明のプラズマ発生電極の他の実施の形態における、単位電極の両端部の長手方向に垂直な断面を示す断面図である。 図10(a)は、本発明のプラズマ反応器の一の実施の形態を、ガスの流れ方向を含む平面で切断した断面図、図10(b)は、図10(a)のA−A線における断面図である。 本発明のプラズマ発生電極の実施例1における、単位電極の両端部の長手方向に垂直な断面の一部を示す拡大断面図である。 本発明のプラズマ発生電極の比較例1における、単位電極の両端部の長手方向に垂直な断面の一部を示す拡大断面図である。 本発明のプラズマ発生電極の比較例2における、単位電極の両端部の長手方向に垂直な断面の一部を示す拡大断面図である。
符号の説明
1…プラズマ発生電極、2…単位電極、2a…一方の単位電極、2b…他方の単位電極、3…セラミック体、4…導電膜、5…保持部材、6…端部、7…一の表面、8…凹溝、9…表面、11…プラズマ反応器、12…ケース体、13…ガス流路、14…空間、31…プラズマ発生電極、32…単位電極、33…セラミック体、34…導電膜、35…保持部材、36…端部、37…一の表面、38…外縁部、39…沿面放電、A,B…角度、D…一の表面の幅、L…保持部材の一の表面の凹溝を含む全長。

Claims (12)

  1. 互いに対向する二以上の板状の単位電極と、前記単位電極の両端部の長手方向の長さに対応した長さを有するとともに互いに対向する一の表面を有し、前記単位電極の両端部の間に挟持されることによって、前記単位電極を所定間隔に隔てて、その相互間に空間を形成するように保持する一組以上の保持部材とを備え、前記単位電極相互間に電圧を印加することによってプラズマを発生させることが可能なプラズマ発生電極であって、
    互いに対向する前記単位電極の少なくとも一方が、誘電体となるセラミック体と、前記セラミック体の内部に配設された導電膜とを有するとともに、
    一組の前記保持部材が、互いに対向する前記一の表面上に、前記一の表面の長手方向に、その長さ全体に亘って延設された凹溝を有するプラズマ発生電極。
  2. 前記凹溝が、二以上の平面もしくは一以上の曲面、又は一以上の平面及び一以上の曲面から構成されたものである請求項1に記載のプラズマ発生電極。
  3. 前記凹溝の長手方向に垂直な断面の形状が、四角形以上の多角形、半円形、半楕円形、又は砲弾形である請求項1又は2に記載のプラズマ発生電極。
  4. 前記凹溝の長手方向に垂直な断面の形状が、四角形以上の多角形の場合に、前記断面における、前記保持部材の前記一の表面と前記凹溝の表面、及び前記凹溝の表面同士によって構成される、前記空間側の角度が、90〜270度である請求項1〜3のいずれかに記載のプラズマ発生電極。
  5. 前記保持部材の長手方向に垂直な断面における、前記保持部材の前記一の表面の前記凹溝を含む全長が、前記保持部材の前記一の表面の幅の1.3〜10倍である請求項1〜4のいずれかに記載のプラズマ発生電極。
  6. 前記保持部材の長手方向に垂直な断面における、前記保持部材の前記一の表面と、前記単位電極の表面とによって構成される、前記空間側の角度が、90度以上である請求項1〜5のいずれかに記載のプラズマ発生電極。
  7. 前記保持部材が、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素、窒化珪素、ジルコニア、ムライト、コージェライト、及び結晶化ガラスからなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物を含む請求項1〜6のいずれかに記載のプラズマ発生電極。
  8. 前記セラミック体が、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、ムライト、コージェライト、マグネシウム−カルシウム−チタン系酸化物、バリウム−チタン−亜鉛系酸化物、及びバリウム−チタン系酸化物からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物を含む請求項1〜7のいずれかに記載のプラズマ発生電極。
  9. 前記導電膜が、タングステン、モリブデン、マンガン、クロム、チタン、ジルコニア、ニッケル、鉄、銀、銅、白金、及びパラジウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属を含む請求項1〜8のいずれかに記載のプラズマ発生電極。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のプラズマ発生電極と、所定の成分を含むガスの流路(ガス流路)を内部に有するケース体とを備え、前記ガスが前記ケース体の前記ガス流路に導入されたときに、前記プラズマ発生電極で発生したプラズマにより前記ガスに含まれる前記所定の成分が反応することが可能なプラズマ反応器。
  11. 前記プラズマ発生電極に電圧を印加するためのパルス電源をさらに備えた請求項10に記載のプラズマ反応器。
  12. 前記パルス電源が、その内部に少なくとも一つのSIサイリスタを有する請求項11に記載のプラズマ反応器。
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