JP2005116740A - プラズマプロセス装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】低い被処理基板温度においても、高品質膜を実現し、高いガス解離効率にて成膜する。
【解決手段】プラズマプロセス装置のプラズマ放電発生部は、被処理基板と平行な方向にストライプ状に延びる複数の絶縁部3と、少なくとも隣り合う絶縁部3同士の間に設けられたカソード電極2aと、各絶縁部3における被処理基板4側の端部に設けられたアノード電極2bとを備えている。そして、カソード電極2aに形成された複数のガス導入口6は、ストライプ状の絶縁部3の長さ方向に対し、交差する方向に並んで設けられている。
【選択図】図3
【解決手段】プラズマプロセス装置のプラズマ放電発生部は、被処理基板と平行な方向にストライプ状に延びる複数の絶縁部3と、少なくとも隣り合う絶縁部3同士の間に設けられたカソード電極2aと、各絶縁部3における被処理基板4側の端部に設けられたアノード電極2bとを備えている。そして、カソード電極2aに形成された複数のガス導入口6は、ストライプ状の絶縁部3の長さ方向に対し、交差する方向に並んで設けられている。
【選択図】図3
Description
本発明は、第1電極および第2電極の間でプラズマ放電を発生させるプラズマ放電発生部を備えるプラズマプロセス装置に関する。
プラズマを使って半導体膜等を成膜し、集積回路、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス素子、太陽電池などの電子デバイスを製造する方法、いわゆるプラズマ励起化学気相成長(Chemical Vapor Deposition 、CVD)法は、その簡便性や操作性に優れるので、さまざまな電子デバイスを製造するのに使用されている。
プラズマCVD法を用いる装置の形態(プラズマ化学蒸着装置、以下プラズマCVD装置という。)としては、図11および図12に示すものが一般的である。図11および図12を参照しながら、プラズマCVD装置を説明する。図11は、従来のプラズマCVD装置の概略図であり、図12は、従来のプラズマCVD装置を模式的に示す断面図である。プラズマCVD装置は、処理室(真空容器)5を用いて構成された閉空間と、その中にお互いに電気的に絶縁され、対向する位置に平行に設置された、2枚の導体板からなる電極2a,2bとを有する。2枚の電極2a,2bの間にプラズマ11を発生させ、そこに材料ガスを流してガスを分解・解離させる。一方の電極2bに取り付けられた、シリコンやガラスなどからなる被処理基板4の上に、半導体膜などを成膜する。
成膜用の材料ガスを分解するためのプラズマ11を発生させる手段としては、周波数が13.56MHzの高周波などの電気的エネルギーが一般に使用される。一方の導体板電極2bは接地電位とし、対向する他方の電極2aに電圧を印加して、両電極2a,2b間に電界を発生させ、その絶縁破壊現象によりグロー放電現象としてプラズマ11を生成する。電圧が印加される側の電極2a、すなわち電気的エネルギーが印加される電極2aをカソード電極あるいは放電電極と呼ぶ。カソード電極2a近傍に大きな電界が形成されるので、その電界で加速されるプラズマ11中の電子が材料ガスの解離を促しラジカルを生成する。図12中の12はラジカルの流れを示している。
カソード電極2a近傍の大きな電界が形成される放電11の部分を、カソードシース部と呼ぶ。カソードシース部あるいはその近傍で生成されたラジカルは、接地電位の電極2b上の被処理基板4まで拡散し、基板4の表面に堆積して膜が成長する。接地電位にある電極2bをアノード電極2bと呼ぶ。アノード電極2b近傍にも、ある程度の大きさの電界が形成され、その部分をアノードシース部と呼ぶ。このように、互いに平行な2つの電極2a,2b間でプラズマを生成し、アノード電極2b上の被処理基板4に成膜する装置を、以下「平行平板型装置」と呼ぶ。
このようなプラズマCVD法は、様々な産業で作製される電子デバイスに対して広く利用されている。例えば、アクティブ駆動型の液晶ディスプレイの製造工程では、TFT(Thin Film Transistor)と呼ばれるスイッチング素子が作製される。TFT内では、その構成部としてアモルファスシリコン膜や窒化シリコン膜等のゲート酸化膜が重要な役割を果たしている。各々の膜がその役割を果たすためには、高品質な透明絶縁膜を効率よく成膜する技術が不可欠である。また、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子を作製するためには、有機薄膜を成膜した後、大気に曝される表面を保護する保護膜として、高品質な透明絶縁膜を効率よく成膜する技術が不可欠である。さらに、例えば太陽電池を作製するためには、太陽電池層を成膜した後、大気に曝される表面を保護する保護膜として、高品質膜を効率よく成膜する技術が不可欠である。このように作製された電子デバイスは広く使用されている。
材料ガスをエッチングガスに変更して、プラズマCVD装置と同様にプラズマ11を発生させ、薄膜のエッチングを行うドライエッチング装置やレジストの除去を行うアッシャー装置も、総称してプラズマプロセス装置として知られている。プラズマ11の発生の仕方やラジカルの生成などは、プラズマCVD装置の場合と同様のメカニズムであり、被処理基板4へ到達したラジカルが薄膜等の除去を行う。ドライエッチング装置やアッシャー装置がプラズマCVD装置と異なるのは、ラジカルの存在だけでなく、プラズマからのイオン衝撃による物理スパッタリングや被処理基板4へのエネルギー入射をそのエッチング動作に利用している点だけである。
従来から確立されてきたプラズマCVD装置には限界があり、液晶ディスプレイやアモルファス太陽電池などの大面積電子デバイスを作製する場合、被処理基板4へ成膜するときに、材料ガスの解離を十分行い、高品質の薄膜を得るのが困難な場合があった。例えば、従来から知られる平行平板型装置では、材料ガスの解離が不十分な場合がある。窒化シリコン膜を成膜する場合、材料ガスとしてはシラン(SiH4)、アンモニア(NH3)、窒素(N2)、水素(H2)等が使用され、膜への窒素の供給はアンモニアが分解して行われる。ところが、例えば銅配線上に窒化シリコン膜を成膜しようとすると、アンモニアガスは銅を腐食させるおそれがある。
また、アンモニアは化学的活性の強いガスであり、アンモニアを使用せずに、窒素ガスのみで窒化シリコン膜を成膜したい場合がある。このような場合、平行平板型装置では、解離しにくい水素ガスや窒素ガスを十分分解させることができず、絶縁膜性や保護膜性のよい窒化シリコン膜を得ることは困難であった。あるいは、アモルファスシリコン膜を成膜する場合、材料ガスとしてはシラン、水素等が使用されるが、ガスの利用効率は10%程度に留まっていた。この場合も、平行平板型装置では、材料ガスの解離を十分促進することができていなかったといえる。
被処理基板4へ高品質膜を成膜する技術は、特許文献1〜特許文献5等に開示されている。
特開平11−144892号公報(〔0018〕、〔0019〕、図1)
特開平1−279761号公報(第3〜4頁の「作用」の欄、図1)
特開2001−338885号公報
特開2002−217111号公報
特開2002−270522号公報
例えば、特許文献1に開示されたプラズマ装置では、ガラス基板に対向する放電電極が複数の電極から構成されており、それぞれの電極は、互いに極性の異なる高周波電圧を印加され横方向の放電を生じるように配置されている。反応ガスは、電極と電極のあいだから放出される。横電界の放電プラズマ中に放出されたガスは、プラズマ反応を生じた後、ガラス基板側の方向に拡散し、ガラス基板に堆積する。これにより、放電ダメージをガラス基板に与えることがなく、高品質の成膜が可能になる。しかし、このプラズマ装置でも、平行平板型装置と同様に、材料ガスの解離を促進することはできない。
材料ガスの解離を促進する技術は、例えば特許文献2に開示されている。特許文献2に開示されたプラズマ装置では、カソード電極に凹状空間が設けられており、ホローカソード効果によりプラズマ密度が高められる。これにより、材料ガスの解離が促進され、通常の平行平板型装置と比較して、速い成膜速度が得られる。しかし、この装置では、被処理基板の表面がプラズマに晒されるので、成膜面がプラズマダメージを被る。
被処理基板4の設定温度を300℃以上にすることによって、このようなプラズマダメージを熱エネルギーで修復することができる。しかし、被処理基板4を200℃程度あるいはそれ以下の温度に設定したい場合には、良好な膜質が維持できない。すなわち、プラズマCVD装置により、特に低い被処理基板温度において、高品質膜を実現し、高いガス解離効率にて成膜する方法がいまだ確立されていない。
特許文献1に記載されたプラズマ装置の構成をドライエッチング装置やアッシャー装置に応用した場合を想定する。この場合にも、プラズマ発生部とイオン衝撃制御部とを別々にコントロールできる。すなわち、第3の電極を基板4の後ろへ取り付けて、イオン衝撃の制御をプラズマ発生とは独立して行うことが可能であり、パラメータの制御性を上げることができる。
しかし、この場合も、処理ガスの解離を促進することができず、ある一定以上に処理速度を上げることはできない。すなわち、総じて、高性能で高いガス解離効率にて動作するプラズマプロセス装置がいまだ確立されていない。
以上のような技術で成膜された薄膜では、これまでデバイス用として十分な保護膜特性が得られていなかった。例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子においては、大気中の水蒸気や酸素の侵入を防止するために、透明な絶縁性の保護膜を素子の外層に設ける必要がある。素子内の有機膜が100℃以上のプロセス温度において特性が大幅に劣化するので、それ以下の温度で保護膜を形成する必要がある。
しかし、従来のプラズマCVD装置では、そのような温度条件では良質な保護膜は形成できなかった。例えば、Applied Physics Letters, volume 65, pages 2229-2231 には、保護膜として窒化シリコン膜を100℃にて形成した場合、膜質が悪いので、大気中の水蒸気が膜内に侵入し、シリコンと酸素の結合を生じてしまうことが報告されている。この報告から、水蒸気や酸素が遂には膜を透過してしまうことが予想される。現状では品質の悪い保護膜しか実現できていないので、大気との隔離のために、キャップ用のガラス基板を窒素雰囲気で封着しているのが実情である。窒化シリコン膜を保護膜として使用しているデバイスとしては、多結晶シリコン太陽電池やガリウム・砒素系電子デバイスがあり、これらデバイスについても、上記に挙げた、品質上の課題がある。
本発明は、斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その主たる目的とするところは、プラズマによるガスの分解および解離を促進させてプラズマ処理の精度を向上させることにより、製造する電子デバイス等の品質を高めることにある。
本発明のプラズマプロセス装置は、被処理基板が内部に配置される処理室と、前記処理室の内部にガスを導入するガス導入口と、前記処理室の内部に設けられ、前記被処理基板にプラズマ処理を施すプラズマ放電発生部とを備えるプラズマプロセス装置であって、前記プラズマ放電発生部は、前記被処理基板と平行な方向にストライプ状に延びる複数の絶縁部と、少なくとも隣り合う前記絶縁部同士の間に設けられた第1電極と、前記各絶縁部における前記被処理基板側の端部に前記第1電極と分離した状態で設けられた第2電極とを備え、前記第1電極には、複数のガス導入口が形成され、前記複数のガス導入口は、前記ストライプ状の絶縁部の長さ方向に対し、交差する方向に並んで設けられている。
前記複数のガス導入口は、絶縁部の長さ方向に直交する方向に並んでいることが好ましい。
前記各ガス導入口は、互いに平行な方向に、ガスを吹き出すように構成されていてもよい。
前記各ガス導入口は、第1電極のプラズマ放電面に垂直な方向に、ガスを吹き出すように構成されていることが好ましい。
前記各ガス導入口は、被処理基板の法線方向に対して斜め方向に、ガスを吹き出すように構成されていてもよい。
前記第1電極のプラズマ放電面は、凹形状の曲面部を有していることが好ましい。
本発明のプラズマプロセス装置によれば、ガス導入口の数を絶縁部のストライプ長さ方向に交差する方向に増やすことにより、一定流量のガス流れに対し、プラズマ領域におけるガスの滞留時間を長くすることができる。その結果、低い被処理基板温度においても、成膜面のプラズマダメージを抑制しつつ、プラズマによるガスの分解および解離を促進させることができるため、プラズマ処理の精度を向上させて、製造する電子デバイス等の品質を高めることができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
《発明の実施形態1》
図1〜図5を参照しながら、本発明による実施形態1のプラズマCVD装置の構造を説明する。図1は、実施形態1のプラズマCVD装置を模式的に示す斜視図であり、図2は、実施形態1のプラズマCVD装置を模式的に示す断面図である。尚、図1および図2では、説明のため、後述のガス導入口6の図示を一部省略している。
図1〜図5を参照しながら、本発明による実施形態1のプラズマCVD装置の構造を説明する。図1は、実施形態1のプラズマCVD装置を模式的に示す斜視図であり、図2は、実施形態1のプラズマCVD装置を模式的に示す断面図である。尚、図1および図2では、説明のため、後述のガス導入口6の図示を一部省略している。
プラズマCVD装置は、被処理基板4が内部に載置される処理室(真空容器)5と、この処理室5内に材料ガスを導入するガス導入口6と、処理室5内に設けられたプラズマ放電発生部15とを有する。典型的には、処理室5内に、被処理基板4を保持する基板ホルダ9が設けられており、被処理基板4は基板ホルダ9に載置される。
処理室5の外部には、プラズマ放電発生部15に電力を供給する、言い換えれば電気的エネルギー印加を行う高周波電源1と、材料ガス(以下、単に「ガス」ともいう。)を処理室5内に供給するガス供給部13と、処理室5内のガスを排出するガス排出部10とが設けられている。ガス排出部10としては、例えば、メカニカル・ブースター・ポンプやロータリーポンプが用いられる。高周波電源1は、配線8を介してプラズマ放電発生部15に接続されている。
プラズマ放電発生部15は、被処理基板4から離間し、基板4に対向して処理室5内に設けられ、第1電極であるカソード電極(陰極)2aと、カソード電極2aの電極面の一部に形成された電極間絶縁部(以下、「絶縁層」または「絶縁部」ともいう。)3と、絶縁層3上に形成された第2電極であるアノード電極(陽極)2bとを有する。アノード電極2bは、カソード電極2aよりも被処理基板4に近接して設けられている。
本実施形態では、被処理基板4の面方向のうちの一方向(一面方向)に沿って、複数のアノード電極2bがストライプ状に設けられている。これにより、カソード電極2aのプラズマ放電面の領域と、アノード電極2bのプラズマ放電面の領域とが、同一平面において交互に繰り返して形成される。なお、プラズマ放電面については、後述する。
カソード電極2aには、カソード電極2aを厚み方向に貫通する複数のガス導入口6が設けられている。ガス供給部13から供給されたガスがガス滞留部7に一旦滞留した後、ガス導入口6を通って処理室5内に導入される。
プラズマ放電発生部15の詳細な構造は次の通りである。
すなわち、プラズマ放電発生部15は、被処理基板4と平行な方向にストライプ状に延びる複数の絶縁部3と、少なくとも隣り合う絶縁部3同士の間に設けられたカソード電極2aと、各絶縁部3における被処理基板4側の端部にカソード電極2aと分離した状態で設けられたアノード電極2bとを備えている。
ほぼ板状のカソード電極2aは、被処理基板4と平行に配設されている。隣り合う絶縁部3同士の間隔は、それぞれ等しくなっている。各絶縁部3の上端面は、アノード電極2bにより覆われている。つまり、アノード電極2bもまた、ストライプ状に形成されている。
図3に拡大して示すように、カソード電極2aは、隣り合う絶縁部3の間のほぼ中央から左右外側に斜め上方へ延びる一対の傾斜面を有している。こうして、プラズマ放電発生部15には、向かい合う絶縁部3およびアノード電極2bの2つの側面と、その間で露出しているカソード電極2aの上面とにより形成された複数の溝18が設けられることとなる。すなわち、溝18下部は、ガス導入口6から被処理基板4へ向かって大きくなる断面テーパ状に構成されている。これら一対の傾斜面は、カソード電極2aのプラズマ放電面を構成している。
本発明の特徴として、前記複数のガス導入口6は、ストライプ状の絶縁部3の長さ方向に対し、交差する方向に並んで設けられている。複数のガス導入口6は、図3に示すように、絶縁部3の長さ方向に直交する方向(つまり、溝幅方向)に所定の間隔で並ぶことが好ましい。これら溝幅方向に並ぶ一組のガス導入口6は、所定の間隔で、溝長さ方向に複数組配置されている。したがって、被処理基板4の法線方向から見て、ガス導入口6は、溝18の底においてマトリクス状に配置されている。
そして、各傾斜面に設けられたガス導入口6は、互いに平行な方向に、ガスを吹き出すように構成されている。つまり、各ガス導入口6は、カソード電極2aを被処理基板4の法線方向に穿孔することにより構成されている。
プラズマ放電発生部15を製造する場合には、例えば、図1に示すように、断面形状が5mm×3mmの長方形で、長さ300cmのアルミニウム棒を多数用意する。また、大きさが110cm×110cmで、厚みが3mmのアルミニウム板を用意する。また、断面形状が直角三角形で長さ100cmのアルミニウム棒を多数用意する。断面三角形のアルミニウム棒の垂直面が隣接する断面三角形のアルミニウム棒の垂直面に対向するように、かつそれぞれのアルミニウム棒が互いに略平行に延びるように、断面三角形のアルミニウム棒をアルミニウム板の表面に固定する。
隣接する断面三角形アルミニウム棒の垂直面で挟まれた空間には、絶縁物であるアルミナが充填されている。これにより、電極間絶縁部3が断面三角形のアルミニウム棒に挟まれて形成される。電極間絶縁部3上には、断面長方形のアルミニウム棒が配置される。これにより、アノード電極2b用の断面長方形のアルミニウム棒は、カソード電極2aとなるアルミニウム板および断面三角形のアルミニウム棒から電気的に絶縁される。
アノード電極2bが延びる方向に対して略直交する方向の断面において、アノード電極2bおよび電極間絶縁部3の幅d1は5mmであり、カソード電極2aの幅d2は10mmであり、電極間絶縁部3の高さd3は10mmであり、アノード電極2bおよび電極間絶縁部3の間隔は15mmピッチである。また、カソード電極2aの端部からアノード電極2bまでの高さd4は5mmであり、カソード電極2aの断面三角形部分の底部は幅d5が3mmである。以下、カソード電極2a、アノード電極2bおよび電極間絶縁部3を有する基板を「電極基板」と呼ぶ。電極基板は、全体で110cm×110cmの大きさであり、そのうちプラズマ放電発生部15は100cm×100cmの大きさとなった。尚、カソード電極2aは、一体の部材により形成してもよい。
高周波電圧は、電極基板のアルミニウム板部分に印加する。これにより、アルミニウム板と断面三角形のアルミニウム棒とがカソード電極2aとして働き、これらと電極間絶縁部3で絶縁されたアルミニウム棒を接地電位とし、アノード電極2bとした。
被処理基板4として、アノード電極2bから上方に20mm離れた位置に、厚み1.1mmのガラス基板を設置した。なお、基板ホルダ9の後ろ(被処理基板4の被処理面とは反対側)には、被処理基板4を加熱するためのヒータ(不図示)が設けられている。被処理基板4は、例えば温度が200℃となるように加熱される。
プラズマ放電発生部15は、アノード電極2bとカソード電極2aとの間に印加される電圧(電位差)に応じて放電(プラズマ)11を発生させる。プラズマ放電発生部15にガスを流すことによって、ガスが分解・解離してラジカルが生成される。図2中の12はラジカルの流れを示している。生成されたラジカルは、被処理基板4まで拡散し、基板ホルダ9に保持された基板4の表面に付着・堆積する。すなわち、基板4表面に膜が成長して薄膜が形成される。
生成されたラジカルは、次々に薄膜表面に到達して薄膜の厚さが増していく。設定された膜厚になるまで電圧を印加し続けた後、カソード電極2aおよびアノード電極2bの間への電圧の印加(プラズマ放電発生部15への電力の供給)を停止する。このようにして、被処理基板4の表面にプラズマ処理が施される。その後、基板ホルダ9から被処理基板4を取り外し、処理室5外に取り出すと、薄膜が形成された薄膜形成基板が得られる。
実施形態1では、本発明のプラズマプロセス装置をプラズマCVD装置に適用した場合について説明したが、本発明のプラズマプロセス装置は、プラズマCVD装置に限定されるものではない。本発明は、プラズマを用いて薄膜の形成・加工等のプラズマ処理を施すプラズマプロセス装置全般に用いることができ、例えば、ドライエッチング装置やアッシャー装置にも好適に用いることができる。
例えば、ドライエッチング装置に適用する場合は、処理室5内に導入するガスとして、CF4、SF6、Cl2、HCl、BCl3、O2等のエッチングガスを用いる。一般に、ドライエッチング装置では、プラズマ放電により生成されるラジカルだけでなく、被処理基板の被処理面へのイオン衝撃をエッチング動作に利用することもある。例えば、被処理基板4の背面にイオン衝撃制御用の電極を別途取り付け、この電極を電源に接続して所定の電位を与えることによって、イオン衝撃の制御が可能となる。
本発明の装置を用いることで、ガスが効率よく解離されてエッチング速度が上昇し、解離用のプラズマ部とは別にイオン衝撃を調整できるので、その制御性が向上する。
実施形態1においては、アノード電極2bがカソード電極2aよりも被処理基板4に近接している場合について説明したが、カソード電極2aがアノード電極2bよりも被処理基板4に近接していてもよい。また、アノード電極2bとカソード電極2aとの間における電位の高低関係が経時的に逆転してもよい。
実施形態1においては、ガス導入口6がカソード電極2a側に設けられる場合について説明したが、ガス導入口6の形成位置はこれに限定されない。例えば、プラズマ放電発生部15と被処理基板4との間に位置するように、ガス導入口6を設けてもよい。この場合、ガスは被処理基板4の面方向に沿って、ガス導入口6から処理室5内に導入される。
次に、本実施形態のプラズマCVD装置の動作およびプラズマCVD装置を用いた電子デバイスの製造方法を説明する。また、本実施形態のプラズマCVD装置を実際に作製し、その装置の運転結果を以下に示す。なお、以下に示す具体的な数値は、本発明の一実施例の場合を示しているにすぎないのであって、本発明を何ら限定するものではない。
用いた材料ガスは、SiH4(200sccm)、H2(10slm)およびN2(20slm)である。ここで、「sccm」とは、0℃において毎分流れる立方センチメートル単位のガス流量である。また、「slm」とは毎分流れるリットル単位のガス流量である。材料ガスの導入は、図2に示すように、カソード電極2aに整列したガス導入口6から行った。電気的エネルギーの印加を行うために、周波数13.56MHzの高周波電源1を使用した。そして、図1および図2に示す装置に対して、ガス圧力を200Paとし、高周波電力を7kW として、基板温度を変化させて、窒化シリコン膜を成膜した。
本実施形態のプラズマCVD装置は、カソード電極2aおよびアノード電極2bの各電極面のうち被処理基板4の法線方向から視認できる面(部分)のみがプラズマ放電面として機能する。言い換えれば、カソード電極2aもアノード電極2bもその全プラズマ放電面が被処理基板4側から視認できる構造である。ここで、プラズマ放電面とは、電極2a,2bに使用している部材の表面という意味ではなく、プラズマ部と荷電粒子(電荷)をやり取りしている、実質的に放電電極として働いている表面のことである。
具体的には、アノード電極2bのカソード電極2a側の面およびアノード電極2bの形成領域と重畳する領域におけるカソード電極2aの面は、被処理基板4の法線方向から視認できない面である。アノード電極2bのカソード電極2a側の面とアノード電極2bの形成領域と重畳する領域におけるカソード電極2aの面との間には、電極間絶縁部3が存在するので、アノード電極2bのカソード電極2a側の面およびアノード電極2bの形成領域と重畳する領域におけるカソード電極2aの面は、いずれもプラズマ放電面として機能しない。
両電極2a,2b間に電極間絶縁部3が存在しない場合、アノード電極2bのカソード電極2a側の面およびアノード電極2bの形成領域と重畳する領域におけるカソード電極2aの面もプラズマ放電面として機能する。その状態でカソード電極2aに高周波電力を印加した場合、主な放電はカソード電極2a表面とアノード電極2bのカソード電極2a側面との間で発生する。しかしながら、その空間内で発生するプラズマで材料ガスが解離されても、解離されたラジカルの多くは、アノード電極2bのカソード電極2a側面に膜として付着してしまう。したがって、意図していた程に成膜速度を上げることができなくなるので、装置としてのスループットに限界が生じる。図1および図2に示す本実施形態のプラズマCVD装置によれば、プラズマ放電面として機能する全電極表面が被処理基板4側から視認できる構造であるので、言い換えればカソード電極2aのプラズマ放電面およびアノード電極2bのプラズマ放電面が対向していないので、解離されたラジカルの大半を有効に被処理基板4へと導くことが可能である。
図1および図2に示すように、プラズマ放電面として機能する全電極表面が被処理基板4側から視認できる構造をとることのもう一つの利点は、設定可能圧力の幅が広くなることである。図11および図12に示す平行平板型装置の場合は、電極間の距離が構造上決定されているので、電極間の距離が放電経路の長さそのものとなり、プラズマの発生しやすい材料ガス圧力がある一定範囲に定まってしまう。これは、放電工学でよく知られたパッシェンの法則に支配されているからである。パッシェンの法則とは、放電を開始できる空間電界強度が材料ガス圧力と放電経路の長さとの積で決定され、その積の値がある値のところでは放電を開始できる空間電界強度の極小値をとり、その前後では放電を開始できる空間電界強度が上昇するという法則である。
一方、図1および図2に示す構造をとると、両電極2a,2bの電極面が向かい合っていないので、その間で発生する放電の経路は、図3および図4に示すように、材料ガス圧力の高低により短くなったり、あるいは長くなったり変化する。図3および図4中の11bは、放電の典型的経路を示している。図3の場合は、材料ガス圧力が比較的高い場合であり、放電経路は短くなる。図4の場合は、材料ガス圧力が比較的低い場合であり、放電経路は長くなる。
また、両電極2a,2bが同一平面上にないことによる利点もある。具体的には、両電極2a,2bが略同一平面上にある場合(例えば、特許文献3〜5参照)に比して、概ね電極間絶縁部3の高さ分だけ放電経路が長くなるので、ガスの解離効率が増す。さらに、電極間絶縁部3の高さを調整することによって、放電経路の距離を調整することができるので、材料ガス圧力の調整の自由度が高くなる利点もある。このように放電経路の長さが変化することで、プラズマが発生しやすい材料ガスの圧力範囲が広くなる。
ガス導入口6が設けられる位置としては、図1および図2に示すように、カソード電極2a側が好ましい。本実施形態の装置では、カソード電極2aがアノード電極2bよりも被処理基板4から離れている。したがって、カソード電極2a側からガスを導入することで、基板4へ向かってスムーズなガス流れ14が実現する。
ところで、ガス導入口6を溝18の中央に溝長さ方向に1列に並ぶように形成した場合には、溝幅方向におけるガス流れの分布が、溝中央で層流となって比較的速くなるものの、溝幅方向両側で乱流となって比較的遅くなってしまう虞れがある。このガス流れの乱流は、パウダーの発生を招くために問題となる。
これに対し、本実施形態では、互いに平行な方向にガスを吹き出す複数のガス導入口6を、溝幅方向に所定の間隔で設けると共に、溝長さ方向に所定の間隔で設けるようにしたので、溝18の内部におけるガス流れを一様な層流にすることが可能となる。すなわち、この実施形態によると、プラズマ領域における乱流の発生を抑制してパウダーの発生を低減できるため、膜質の向上を図ることができる。
さらに、本実施形態のように、溝18の幅方向に複数のガス導入口6を設けることにより、ガス導入口6の数を全体として増大させることができる。したがって、一定の流量のガスを処理室5内に導入する場合には、ガスの流入速度を小さくできるため、溝18内のプラズマ領域におけるガスの滞留時間を長くすることができる。また、複数のガス導入口6から互いに平行に吹き出すガスを、それぞれプラズマ放電の経路に沿って流すことができる。その結果、ガスの解離および分解を好適に促進できるため、膜質のさらなる向上を図ることができる。
また、カソード電極2aとアノード電極2bとの間にプラズマ領域があり、材料ガスがプラズマ放電の放電経路に沿って流れる。これにより、材料ガスがプラズマ中を流れる距離が長くなることで、ガスの解離を促進することができる。
カソード電極2aのプラズマ放電面の面積は、アノード電極2bのプラズマ放電面の面積よりも大きいことが望ましい。それは以下の理由による。カソードシース部に比べてアノードシース部は、平行平板型装置では電界が小さい。これは、両電極2a,2bの面積がほぼ等しくても、周辺の壁などもアノード電極2bと同じ接地電位にあるので、実質的には接地電位部の合計面積がカソード電極2aの面積よりも大きいことによる。そこで、カソード電極2aのプラズマ放電面の面積をアノード電極2bのプラズマ放電面の面積よりも大きくすることにより、アノードシース部の電界をより大きくすることができる。このような状態では、カソードシース部のみならずアノードシース部でもガスの解離が促進されるので、全体としてのガスの解離量がさらに増加する。
本実施形態では、隣接するアノード電極2b間の繰り返し距離、言い換えればアノード電極2bのピッチは15mmであるのに対し、アノード電極2bと被処理基板4の表面との距離は20mmである。この場合、膜厚分布は±3%以内となる。しかし、アノード電極2bと被処理基板4の表面との距離を14mmに変更すると、言い換えればアノード電極2bのピッチよりも短くすると、膜厚分布が±8%となり、電極2a,2bのパターンに依存して、波状の膜厚分布となってしまう。図1および図2に示すように、アノード電極2bがストライプ状のパターンを有しているので、そのパターンが成膜パターンとして転写されないことが重要である。そのためには、アノード電極2bと被処理基板4の表面との距離は、アノード電極2bの繰り返し距離以上であることが望ましい。
本実施形態の装置では、図5(a)に示すように、複数の棒状アノード電極2bのそれぞれが、端部において配線8を介して高周波電源1に接続されているが、本発明の装置は、これに限定されるものではない。例えば、図5(b)に示すように、複数の棒状アノード電極2bの一方端部を同じ材質の棒で接続し、その接続した棒に電源1からの配線8を接続してもよい。あるいは、図5(c)に示すように、複数の棒状アノード電極2bの両端部を同じ材質の棒で接続し、その接続した棒に電源1からの配線8を接続してもよい。
被処理基板4を保持する処理基板ホルダ9は、図2では被処理基板4の端部を保持しているだけであり、したがって被処理基板4は浮遊電位にある。一方で、例えば基板温度を面内で均一とするために、被処理基板4の背後に導体板を接して設置することがある。この場合、導体板は浮遊電位でもよいし、または接地電位でもよい。被処理基板4の電位を特に考慮しなくてよい理由は、プラズマ11が被処理基板4から離れて存在するので、電荷的に中性なラジカルのみが被処理基板4に飛散するからである。基板表面に対してある程度のイオン衝撃を必要とするような成膜プロセスの場合は、被処理基板4の背後に、導体板を設置して積極的にその電位を制御することも可能である。その場合は、被処理基板4背後の導体板の電位によって、離れた位置にあるプラズマ11からイオン束を引き出し、被処理基板4の表面にイオンを照射することとなる。
本実施形態では、被処理基板4としてガラス基板を用いたが、扱える被処理基板4の種類としては、ガラス基板に限定されるものではない。既に述べたように、基板温度100℃でも良質の成膜が行われるので、有機材料から形成された基板を用いることができる。例えば、ガラス転移点が200℃前後であるプラスチック基板等の樹脂系の基板等を用いることができる。本発明の装置によれば、樹脂系の基板等に窒化シリコン膜やアモルファスシリコン膜を成膜し、TFTデバイスの作製を行うことも可能となる。
本実施形態では、使用する高周波電源1の周波数として、13.56MHzを用いたが、高周波電源1の周波数はこれに限定されるものではない。本実施形態の装置では、基板4表面にはプラズマ11がほとんど存在しないので、13.56MHz以下の低周波で通常は問題とされる、プラズマダメージの増加という悪影響がない。したがって、13.56MHz以下の低周波数も使用可能である。但し、下限周波数としては300KHzが適当である。これは、両電極2a,2b間にイオンが捕捉されて、イオン密度が高まる効果の限界が300kHzであることによる。
また、13.56MHz以上のVHF(Very High Frequency)帯と通常呼ばれる高周波にも適用可能である。平行平板型装置の場合、周波数が高くなり、自由空間波長が短くなるにつれて、大型装置にて定在波が発生することが問題となる。より詳細に説明する。高周波はプラズマ中(詳しくはプラズマ最表面部)に分布をもって存在する。したがって、プラズマの大きさが定在波の存在しうる大きさ程度、例えば1/2波長、周波数100MHzの場合では約1.5mになると、定在波が発生して高周波強度が不均一になる。これにより、高周波強度が強いところの成膜膜厚が厚くなり、高周波強度が弱いところの成膜膜厚が薄くなるという不具合が生じる。
本発明によれば、プラズマ部は個々に小さく独立した形態であり、原理的に定在波は発生しない。より詳細に説明する。本発明の場合、電極パターンに応じた小さなプラズマ、例えばカソード電極2aの法線方向数cm以下のプラズマが多数発生する。図2、図3および図4では、隣り合っているプラズマ部が互いに接しているように見えるが、実際はアノード電極2b上で分断されている。これにより、隣接するプラズマの隙間の部分で高周波の伝播が分断され、結果として定在波が発生しない。したがって、大型のプラズマCVD装置にも、VHF帯高周波が導入可能となる。但し、上限周波数としては、300MHzが適当である。300MHzは、両電極2a,2b間に電子が捕捉され電子密度が高まる効果が飽和する周波数であるので、それ以上に周波数を上げても電子捕捉の効果は変わらず、逆に高周波電力投入が困難となるからである。
《発明の実施形態2》
図6は、本発明による実施形態2のプラズマCVD装置を模式的に示す断面図である。図6を参照しながら、実施形態2のプラズマCVD装置を説明する。なお、以下の説明では、実施形態1のプラズマCVD装置と実質的に同じ機能を有する構成要素を同じ参照符号で示し、その説明を省略する。
図6は、本発明による実施形態2のプラズマCVD装置を模式的に示す断面図である。図6を参照しながら、実施形態2のプラズマCVD装置を説明する。なお、以下の説明では、実施形態1のプラズマCVD装置と実質的に同じ機能を有する構成要素を同じ参照符号で示し、その説明を省略する。
この実施形態2では、前記実施形態1における溝18内の傾斜面が、下方に湾曲する曲面部31に形成されている。つまり、カソード電極2aのプラズマ放電面は、凹形状の曲面部31を有している。そして、曲面部31が、隣り合う絶縁部3の側面同士を繋ぐ円弧面に構成されることにより、溝18は、U字溝に構成されている。
したがって、この実施形態2によると、前記実施形態1の断面テーパ状の傾斜面を有するものに比べて、溝18の断面積を大きくすることができる。つまり、カソード電極2a近傍におけるプラズマ領域を増大させることができる。その結果、単位ガス流量当たりのガス分解量およびガス分解効率を増大できるため、成膜レートおよび膜質の向上を図ることができる。
ところで、ガス導入口6から導入されたガスの流れが淀むと、その淀み領域でパウダーが生じ易くなる。これに対し、本実施形態ではガス導入口6周りのカソード電極2aの表面を凹形状の曲面に形成したので、ガスの流れをスムーズにしてパウダーの発生を抑制できる。その結果、パウダーの膜への混入を抑制できるため、膜質を向上させることができる。
ここで、成膜された膜の膜質および成膜レートを評価するために、SiN膜の残留応力である膜応力とエッチングレートとを実際に測定した値を表1に示す。
このとき、実施例2における複数のガス導入口6の開口面積の合計は、実施例1に対して5倍になっている。そして、膜応力は、実施例2が実施例1よりも約7.8%小さくなっており、エッチングレートは、約37%小さくなっていることがわかった。すなわち、プラズマ放電面を凹形状の曲面に形成することにより、膜応力を低下させることができると共に、エッチングレートを低下させて膜の緻密化を図ることができる。
《発明の実施形態3》
図7は、本発明による実施形態3のプラズマCVD装置を模式的に示す断面図である。図7を参照しながら、実施形態3のプラズマCVD装置を説明する。
図7は、本発明による実施形態3のプラズマCVD装置を模式的に示す断面図である。図7を参照しながら、実施形態3のプラズマCVD装置を説明する。
この実施形態は、前記実施形態2に対し、溝幅に対する溝深さの比率を大きくして溝18を比較的深くしたものである。すなわち、溝18の深さは、溝幅よりも大きくなっている。さらに、溝18の側面と底面とは、曲面部31により連続して繋がっている。このようにしても、前記実施形態2と同様の効果を得ることができる。また、この実施形態では、前記実施形態2に比べて溝18の断面積が大きくなっているため、ガスの分解量および分解効率を向上させて、膜質をより一層向上させることができる。
《発明の実施形態4》
図8は、本発明の実施形態4を示している。図8は、プラズマ放電発生部15を部分的に拡大して示す断面図である。
図8は、本発明の実施形態4を示している。図8は、プラズマ放電発生部15を部分的に拡大して示す断面図である。
この実施形態は、前記実施形態2に対し、溝18内だけでなく、アノード電極2bの表面についても曲面に構成したものである。つまり、カソード電極2aのプラズマ放電面と、アノード電極2bのプラズマ放電面とは、連続する曲面の一部を構成している。前期連続する曲面は、カソード電極2aの凹形状の曲面部31と、絶縁部3の側面に形成された曲面部32と、アノード電極2bの凸形状の曲面部33とにより構成されている。言い換えれば、プラズマ放電発生部15における被処理基板4側の表面は、連続した波状の曲面に形成されている。
前記実施形態2のものは、アノード電極2bおよび絶縁部3の形状が簡単なために容易に形成できるものの、アノード電極2bのエッジ(角部分)で電界が集中して異常放電が生じる虞れがある。これに対し、本実施形態では、アノード電極2bを曲面形状としたので、電界集中を防止して、異常放電によるパウダーの発生を抑制することができる。その結果、膜質のさらなる向上を図ることができる。
《発明の実施形態5》
図9は、本発明による実施形態5のプラズマCVD装置を模式的に示す斜視図である。尚、図9では、説明のため、カソード電極2aのハッチングの図示を省略している。図9を参照しながら、実施形態4のプラズマCVD装置を説明する。
図9は、本発明による実施形態5のプラズマCVD装置を模式的に示す斜視図である。尚、図9では、説明のため、カソード電極2aのハッチングの図示を省略している。図9を参照しながら、実施形態4のプラズマCVD装置を説明する。
この実施形態は、前記実施形態2に対し、ガス導入口6におけるガスの吹出方向が異なっている。すなわち、各ガス導入口6は、被処理基板4の法線方向に対して斜め方向に、ガスを吹き出すように構成されている。図9に示すように、溝18における左側の曲面部31には、例えば7列のガス導入口6が設けられ、それぞれガスを右斜め上方向に吹き出すように形成されている。一方、右側の曲面部31には、左側の曲面部と同様に、例えば7列のガス導入口6が設けられ、ガスを左斜め上方向に吹き出すように形成されている。また、溝18の底部には、例えば3列のガス導入口6が溝長さ方向に並んで形成され、これらについては、ガスが被処理基板4の法線方向に吹き出すようになっている。そして、各ガス導入口6は、左側の曲面部31、右側の曲面部31、溝18の底部の各領域において、それぞれ互いに平行に吹き出すようになっている。
したがって、この実施形態によると、ガスの吹出方向を斜め方向としたので、ガスが溝18内でプラズマ領域を通過する距離を長くすることが可能となる。その結果、プラズマ領域におけるガスの滞留時間を長くして、ガスの分解および解離を促進させることができるため、膜質を向上できる。
《発明の実施形態6》
図10は、本発明の実施形態6を示している。図10は、プラズマ放電発生部15を部分的に拡大して示す断面図である。
図10は、本発明の実施形態6を示している。図10は、プラズマ放電発生部15を部分的に拡大して示す断面図である。
この実施形態は、前記実施形態1に対し、ガス導入口6におけるガスの吹出方向を変更したものである。すなわち、各ガス導入口6は、溝18の溝幅方向に複数並んで設けられると共に、カソード電極2aのプラズマ放電面である傾斜面に垂直な方向に、ガスを吹き出すように構成されている。
溝18には、それぞれ2つの傾斜面を有しているが、本実施形態では、その一方の傾斜面に、複数のガス導入口6が設けられている。さらに、前記実施形態1と同様に、溝18の底にもガス導入口6が設けられている。これらのガス導入口6は、それぞれ溝長さ方向にも複数配列されている。
ところで、プラズマ放電の経路は、カソード電極2aのプラズマ放電面に対して直交する方向に形成される。これに対し、本実施形態によると、ガスの吹出方向をプラズマ放電面に直交するようにしたので、ガスを放電経路に沿って導入することができる。したがって、ガスの分解および解離を効率よく行うことができる。
また、各溝18における2つの傾斜面のうち一方の傾斜面にガス導入口6を設けるようにしたので、2つの傾斜面の双方に設ける場合に比べて、ガス流れの乱流の発生を抑制できる。
尚、本実施形態では、溝18を2つの傾斜面を有する形状としたが、その他の形状としてもよい。すなわち、溝部18を、例えば図6のように曲面部31により構成し、ガス導入口6を溝幅方向に複数設けると共に、各ガス導入口6のガス吹出方向が曲面部31に垂直な方向となるようにしてもよい。
2a カソード電極(第1電極)
2b アノード電極(第2電極)
3 電極間絶縁部(絶縁部)
4 被処理基板
5 処理室(真空容器)
6 ガス導入口
15 プラズマ放電発生部
31 曲面部
2b アノード電極(第2電極)
3 電極間絶縁部(絶縁部)
4 被処理基板
5 処理室(真空容器)
6 ガス導入口
15 プラズマ放電発生部
31 曲面部
Claims (6)
- 被処理基板が内部に配置される処理室と、
前記処理室の内部にガスを導入するガス導入口と、
前記処理室の内部に設けられ、前記被処理基板にプラズマ処理を施すプラズマ放電発生部とを備えるプラズマプロセス装置であって、
前記プラズマ放電発生部は、前記被処理基板と平行な方向にストライプ状に延びる複数の絶縁部と、少なくとも隣り合う前記絶縁部同士の間に設けられた第1電極と、前記各絶縁部における前記被処理基板側の端部に前記第1電極と分離した状態で設けられた第2電極とを備え、
前記第1電極には、複数のガス導入口が形成され、
前記複数のガス導入口は、前記ストライプ状の絶縁部の長さ方向に対し、交差する方向に並んで設けられている、プラズマプロセス装置。 - 前記複数のガス導入口は、絶縁部の長さ方向に直交する方向に並んでいる、請求項1に記載のプラズマプロセス装置。
- 前記各ガス導入口は、互いに平行な方向に、ガスを吹き出すように構成されている、請求項1に記載のプラズマプロセス装置。
- 前記各ガス導入口は、第1電極のプラズマ放電面に垂直な方向に、ガスを吹き出すように構成されている、請求項1に記載のプラズマプロセス装置。
- 前記各ガス導入口は、被処理基板の法線方向に対して斜め方向に、ガスを吹き出すように構成されている、請求項1に記載のプラズマプロセス装置。
- 前記第1電極のプラズマ放電面は、凹形状の曲面部を有している、請求項1に記載のプラズマプロセス装置。
Priority Applications (4)
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Cited By (4)
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|---|---|---|---|---|
| WO2007055484A1 (en) * | 2005-11-08 | 2007-05-18 | Lg Chem, Ltd. | Solar cell of high efficiency and process for preparation of the same |
| CN113727509A (zh) * | 2021-09-02 | 2021-11-30 | 南通三信塑胶装备科技股份有限公司 | 放电发生结构及基于其的平面式等离子放电发生装置 |
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-
2003
- 2003-10-07 JP JP2003348306A patent/JP2005116740A/ja active Pending
Cited By (6)
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