JP2005114869A - 表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 透明体に画像を表示させ、奥行き感のある表示を提供する。また、空間に画像が浮いているような印象を与える表示を実現する。
【解決手段】 薄い光学素子を10枚以上、透明樹脂を挟んで積層し光学装置を形成し、駆動回路によって各光学素子を個別に駆動し、別途配置した画像投射器から画像光を投射し、光学素子の光線透過状態と光線散乱状態とを制御し、立体的な表示を行う表示装置を構成する。透明樹脂の引っ張り弾性率は120MPa以下とする。また、表示を構成する表示要素が、複数の光学素子の間を行き来するように表示を行う。
【選択図】 図14
【解決手段】 薄い光学素子を10枚以上、透明樹脂を挟んで積層し光学装置を形成し、駆動回路によって各光学素子を個別に駆動し、別途配置した画像投射器から画像光を投射し、光学素子の光線透過状態と光線散乱状態とを制御し、立体的な表示を行う表示装置を構成する。透明樹脂の引っ張り弾性率は120MPa以下とする。また、表示を構成する表示要素が、複数の光学素子の間を行き来するように表示を行う。
【選択図】 図14
Description
本発明は、画像光を投射することによって表示を行う表示装置に関する。
現在、CRT、PDP、液晶表示装置(LCD)は表示装置として広く用いられている。TVの表示装置、パソコンの表示装置、あるいは工業用途・民生用途の表示端末等に用いられている。
しかし、表示装置の表示部自体は透明ではない。非使用時は勿論、使用時においても、使用者にとって、表示装置の存在自体が目障りになる場合がある。また、使用者に圧迫感を与えることもある。このため、使用者に開放感を与える表示装置が望まれている。さらに、表示部の背景側を見ることができる表示装置も望まれている。表示部の薄型化やフラット化の要望も非常に強く、表示装置として性能向上のための研究が行われている。
たとえば、自動車用のヘッドアップディスプレイがある(従来例1)。これは、フロントガラスに配置されたハーフミラーまたはホログラムに画像投射器から画像光を投射し、その画像光を反射させるものである。使用者に対して、あたかも画像がフロントガラス上に存在するかのように見せることができる。この方法においては、ハーフミラーまたはホログラムが完全な透明ではなく、非表示の際に、表示部の存在が目視されやすく目障りである。
また、ホログラム光学素子を用いたディスプレイシステムがある(従来例2)。ショーウインドウなどの店頭を演出するために用いられている。その構成は、プロジェクタから特定角度でホログラム光学素子に光を入射させる。その光を、ホログラム光学素子が散乱することにより画像を表示する。この方法では、特定角度以外から入射される光に対しては光を散乱しないので、高コントラスト表示を実現できる。しかし、散乱特性に角度依存性があるため視野角が狭く、斜めから見た場合には画像を見ることができない。
また、特許文献1には、透明体として一枚の光学素子を使用する画像表示装置が示されている(従来例3)。その光学素子の光線透過状態と光線散乱状態とを、切り替えることによって、画像を表示する。この従来例3では、光学素子に画像を表示している間は光学素子が不透明であり、背景の中に画像が存在する状態を実現することはできない。
これに対し、特許文献2には、背景の中に画像が存在する状態を実現する技術が示されている(従来例4)。この従来例4では、画像のある部分のみ散乱させて光学素子として利用する。しかし、画像が視認される状態では、その画像の背後にある背景を見ることはできない。
また、特許文献3には、複数の光学素子を用いることが示されている(従来例5)。この従来例5では、背景を観察者が見ることができるようにする機器の構成については全く示されていない。
さらに、特許文献4には、複数の液晶セルからなる光学素子に立体画像を描く方法が示されている(従来例6)。この従来例6においても、背景を観察者が見ることができるようにする構成は全く示されていない。
本発明は、透明体に画像を表示させ、かつ奥行き感のある画像を表示することができる表示装置を得ようとする。
また、空間に画像が浮いているような印象を与える表示を実現できる新技術を提供しようとする。
すなわち、本発明の態様1は、一対の電極付き基板間に電気光学変調層が挟持されてなる光学素子と、光学素子を駆動する駆動回路とが設けられ、電気光学変調層は駆動回路からの信号によって、光線透過状態と光線散乱状態を含む2以上の光学状態を転移することができる表示装置であって、複数の光学素子が配置され、隣り合う光学素子の外面間に透明性物質が設けられ、それぞれの光学素子の光学状態が駆動回路によって制御され、最前面に位置する光学素子の外表面から最背面に位置する光学素子の外表面に至る光線の透過率が30%以上とされ、さらに画像投射器が設けられ、画像投射器から最背面の光学素子の外表面に向けて画像光が投射され、最前面の光学素子の外表面側から表示を視認することを特徴とする表示装置を提供する。
態様2は、光学素子が10枚以上である態様1に記載の表示装置を提供する。
態様3は、透明性物質の引っ張り弾性率が120MPa以下である態様1または2に記載の表示装置を提供する。
態様4は、表示を構成する少なくとも一つの表示要素が、複数の光学素子の間を行き来するように表示が行われてなる態様1、2または3に記載の表示装置を提供する。
態様5は、表示要素が画面内を移動する表示が行われてなる態様4に記載の表示装置を提供する。
態様6は、透明物質の屈折率と基板を構成する材料の屈折率との差が0.15以内である態様1、2、3、4または5に記載の表示装置を提供する。
態様7は、表示要素が生物をあらわすものである態様1、2、3、4、5または6に記載の表示装置を提供する。
態様8は、隣り合って配置された二つの光学素子の面間距離が0.4〜200mmであり、前記二つの光学素子に投射される画像の輝度を、互いに異なるようにした態様1〜7のいずれかに記載の表示装置を提供する。
態様9は、液晶層の液晶と硬化樹脂とが、光重合硬化法によって形成されてなる態様1〜8のいずれかに記載の表示装置である。
態様10は、表示装置の周辺部の主要部が透明である、態様1〜9のいずれかに記載の表示装置である。
態様11は、表示装置の厚みが5cm以上である、態様1〜10のいずれかに記載の表示装置である。
態様12は、外部回路との接続部以外が透明である、態様1〜11のいずれかに記載の表示装置である。
態様13は、電圧無印加時の透過率が80%以上である態様1〜12のいずれかに記載の表示装置を提供する。
本発明によれば、使用しないときは透明で、その存在自体が目障りになったり、圧迫感を与えることが少なく、開放感があり、透明感のある表示を行うことができる。
また、あたかも空間に透明な画像が浮いているような印象を与える画像を実現することができる。
以下に、本発明の実施の形態を図、実施例等を使用して説明する。なお、これらの図,実施例等および説明は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。本発明の趣旨に合致する限り他の実施の形態も本発明に属し得ることは言うまでもない。図中、同一の要素については同一の符号を付した。
本発明に用いる光学素子は、液晶層が光線透過状態と光線散乱状態とを繰り返しとることができるようになしたものである。なお、光線透過状態と光線散乱状態とは、可視光に対し適用される状態である。光線透過状態としては、光学素子で画像を見ていない場合には光学素子が透明で開放感を与え、光学素子に投射された画像を見ている場合には、光学素子の背景側を見ることができる透明感を与えるように、光線透過率が高い方が好ましい。
しかし、上記開放感や透明感の要求程度に応じて適宜選択することができる。また、光線散乱状態としては、特に制限はないが、画像を光学素子に投影している場合に、光学素子の裏側、すなわち光学素子の画像投影側に対して裏側、からその画像を観察するためには、前方散乱の割合が高い方が好ましく、光学素子の画像投影側からその画像を観察するためには、後方散乱の割合が高い方が好ましい。
この光線透過状態と光線散乱状態との切り替えは、光学素子が、液晶層と、液晶層を挟持する透明な一対の電極付き基板とを備え、たとえば、透明電極間に電圧を印加した時には液晶層が光線散乱状態をとり、透明電極間の電圧印加を停止した時には液晶層が光線透過状態をとるようになすことによって実現することができる。
液晶層としては液晶と硬化樹脂とよりなる複合体を使用することができる。液晶と硬化樹脂とよりなる液晶層は、透明な一対の電極付き基板に液晶と硬化性化合物とを含有する組成物を挟持し、熱や紫外線、電子線などの手段を用いてこの硬化性化合物を硬化させて、液晶/硬化樹脂複合体層として形成できる。またあるいは、液晶層の液晶と硬化樹脂とは、例えば、光重合硬化法によって形成される。
本発明に係る硬化樹脂としては、透明性を持ち、本発明の趣旨に反しない限り、公知のどのようなものでもよいが、電圧を印加した場合に実質的に液晶のみが応答するように液晶と硬化樹脂とが分離した構造を持つことが、高速応答性を有する液晶層を実現する上で好ましい。
このような構造を持つ硬化樹脂を形成するための硬化性化合物としては、液晶に溶解可能な硬化性化合物を選択することで、未硬化時の混合物の配向状態を制御可能となり、硬化樹脂を硬化する際に高い透明性を保持することが可能となる。なお、本発明において、画像には文字情報も含まれることはいうまでもない。さらに、時間的に表示内容が変更される画像、コマ飛ばしのような動画、通常の動画等が含まれる。
さらに、基板が液晶層と接触する側には液晶分子のプレチルト角が、基板表面に対して60度以上であるようにする処理が施されていると配向欠陥を少なくすることができ、透明性が向上するため好ましい。この際、ラビング処理はされていてもされていなくてもよい。プレチルト角は70度以上であることがより好ましい。なお、このプレチルト角は、基板表面に垂直の方向を90度として規定したものである。
硬化性化合物としては、式1の化合物や式2の化合物を例示できる。
A1−O−(R1)m−O−Z−O−(R2)nO−A2 ・・・ (1)
A3−(OR3)o−O−Z’−O−(R4O)p−A4 ・・・ (2)
A3−(OR3)o−O−Z’−O−(R4O)p−A4 ・・・ (2)
ここで、A1,A2,A3,A4は、それぞれ独立に、アクリロイル基、メタクリロイル基、グリシジル基またはアリル基であり、R1,R2,R3,R4は、それぞれ独立に、炭素数2〜6のアルキレン基であり、Z,Z’は、それぞれ独立に、2価のメソゲン構造部であり、m,n,o,pは、それぞれ独立に、1〜10の整数である。
式1,式2のメソゲン構造部Z,Z’と硬化部位A1,A2,A3,A4との間に、R1,R2,R3,R4を含む分子運動性の高いオキシアルキレン構造を導入することで、硬化に際して、硬化過程における硬化部位の分子運動性を向上でき、短時間で十分な硬化が可能となる。
式1,式2の硬化部位A1,A2,A3,A4としては、光硬化や熱硬化が可能な上記の官能基であればいずれでもよいが、なかでも、硬化時の温度を制御できることから光硬化に適するアクリロイル基、メタクリロイル基が好ましい。
式1,式2のR1,R2,R3およびR4の炭素数については、その分子運動性の観点から1〜6が好ましく、炭素数2のエチレン基および炭素数3のプロピレン基がさらに好ましい。
式1,式2のメソゲン構造部Z,Z’としては、1,4−フェニレン基の連結したポリフェニレン基を例示できる。この1,4−フェニレン基の一部または全部を1,4−シクロへキシレン基で置換したものであってもよい。また、これら1,4−フェニレン基や置換した1,4−シクロへキシレン基の水素原子の一部または全部が、炭素数1〜2のアルキル基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基などの置換基で置換されていてもよい。
好ましいメソゲン構造部Z,Z’としては、1,4−フェニレン基が2個連結したビフェニレン基(以下、1,4−フェニレン基が2個連結したビフェニレン基を4,4−ビフェニレン基ともいう。)、3個連結したターフェニレン基、およびこれらの水素原子の1〜4個が炭素数1〜2のアルキル基、フッ素原子、塩素原子もしくはカルボキシル基に置換されたものを挙げることができる。最も好ましいものは、置換基を有しない4,4−ビフェニレン基である。メソゲン構造部を構成する1,4−フェニレン基または1,4−シクロへキシレン基同士の結合は全て単結合でもよいし、以下に示すいずれかの結合でもよい。
式1,式2のm,n,o,pは、それぞれ独立に、1〜10であることが好ましく、1〜4が更に好ましい。あまり大きいと液晶との相溶性が低下し、硬化後の光学素子の透明性を低下させるからである。
本発明に使用できる硬化性化合物の例を以下に示す。
液晶と硬化性化合物とを含有する組成物には、上記式(1),式(2)で表される硬化性化合物を含め、複数の硬化性化合物を含有していてもよい。たとえば、この組成物に、式1,式2で、m,n,o,pの異なる複数の硬化性化合物を含有させると、液晶との相溶性を向上させることができる場合がある。
液晶と硬化性化合物とを含有する組成物は硬化触媒を含有していてもよい。光硬化の場合、ベンゾインエーテル系、アセトフェノン系、フォスフィンオキサイド系などの一般に光硬化に用いられる光重合開始剤を使用できる。熱硬化の場合は、硬化部位の種類に応じて、パーオキサイド系、チオール系、アミン系、酸無水物系などの硬化触媒を使用でき、また、必要に応じてアミン類などの硬化助剤も使用できる。
硬化触媒の含有量は、含有する硬化性化合物の20重量%以下が好ましく、硬化後に硬化樹脂の高い分子量や高い比抵抗が要求される場合は1〜10重量%とすることが更に好ましい。
液晶分子を、基板表面に対してプレチルト角が60度以上になるように配向させる処理方法としては、垂直配向剤を用いる方法がある。垂直配向剤は、たとえば界面活性剤を用いる方法や、アルキル基やフルオロアルキル基を含むシランカップリング剤などで基板表面を処理する方法、または日産化学工業社製のSE1211やJSR社製のJALS−682−R3等の市販の垂直配向剤を用いる方法がある。垂直配向状態から任意の方向に液晶分子が倒れた状態を作るためには、公知のどのような方法を採用してもよい。垂直配向剤をラビングしてもよい。また、電圧が基板に対して斜めに印加されるように、電極にスリットを設け、あるいは電極上に三角柱を配置する方法を採用してもよい。
本発明に係る液晶としては、公知の液晶から適宜選択できるが、誘電率異方性が負のものを用いるのが好ましい。また駆動電圧を低下させるためには誘電率異方性が大きい方が好ましい。
光学素子に用いる基板としては、透明性が確保できればどのような公知のものを使用することもできる。ガラス基板を使用できる。プラスチックやフイルムでもよい。また、光学素子面は平面状である必要はなく、曲げた形状の光学素子でもよい。
基板上に設ける電極としてはITO(酸化インジウム−酸化スズ)のような金属酸化物の透明電極材料を使用できる。
一対の配向処理済み基板の配向方向の組み合わせとしては、平行、直交のいずれでもよく適当な角度で配置すればよい。電極付き基板の電極表面上に樹脂薄膜を設け、これをラビングするなどして、電極表面の液晶を配向させる公知の機能を付与することもできる。
二つの基板間にある液晶層の厚さは、スペーサー等で規定することができる。その間隔は1〜50μmが好ましく、3〜30μmがさらに好ましい。液晶層の厚さが狭すぎるとコントラストが低下し、大きすぎると駆動電圧が上昇する傾向が増大するため好ましくない場合が多い。
図1には、このような構造を有する光学素子の一例の模式的断面図を示している。図1において、一対のガラス基板21,22の相対する面には、透明電極23,24が設けられる。さらに内側には配向膜が設けられている(図示を省略)。この配向膜を設けない場合もある。そして、この配向膜の間に、図示されていないスペーサーにより厚みを規定した液晶層27が挟持される。この液晶層27には硬化樹脂が含まれている。
一般に液晶による散乱・透過モードでは、電極間に電圧が印加されると光線透過状態をとり、電圧印加を停止した時には光線散乱状態をとるように構成する。あるいは電圧印加時には光線散乱状態をとり、電圧印加を停止した時には光線透過状態をとるように構成することが可能である。電源をオフにして、画像表示装置を使用しないときは透明で、光学素子の存在自体が目障りになったり、圧迫感を与えることが少なく、開放感がある光学素子を実現するためには、後者の条件が好ましい。このため、本明細書においては、主に、電圧印加時には光線散乱状態をとり、電圧印加を停止した時には光線透過状態をとるように構成した光学素子構造について説明してある。しかし、本発明においては、その逆の動作モードをもつ液晶層を使用することもできる。
上記のようにして作製された光学素子の液晶層は、光線透過状態と光線散乱状態との間の応答速度も3ms以下と非常に速くできる場合が多い。また、従来の散乱透過モードと比べると、斜めから見たときにも非常に良好な透過状態を得ることができるようにすることができる。たとえば、上記に例示した組成の熱硬化性組成物を使用した場合、垂直から40度傾けて見た場合もほとんどヘイズがないようにすることが可能である。すなわち、光線透過状態の視野角依存性が良好であり、ガラスのように見えるようにすることができる。
画像投射器としては、市販のプロジェクタ等を使用することができる。たとえば、エプソン社製のプロジェクタ(型番:ELP−50)を例示することができる。また、通常のネマチック液晶を使用した液晶プロジェクタ、テキサスインスツルメント社製のデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を用いたプロジェクタ、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)や強誘電性液晶を用いたプロジェクタを使用できる。静止画の場合はスライドプロジェクタでもよい。
画像投射器の一般的な構成はランプ系、画像表示系、投射レンズ系の三つの系を有する。ランプ系は、均一な平行光源であることが好ましく、インテグレーターを組み合わせてもよい。また、画像表示系が液晶等の偏光を利用する場合は、偏光変換素子を用い直線偏光に揃えてもよい。画像表示系には、液晶パネルやDMDやLCOSなどがある。フルカラーを実現するためには、光源を3原色に分離し3枚の液晶パネルで表示する方法、カラーフィルターを持った1枚の液晶パネルを用いる方法、光源の色を順次切り替えていくフィールドシーケンシャルカラー方式などもある。投射レンズ系は、光学素子のサイズと画像投射器と光学素子との距離に合わせてレンズを最適化すればよい。
全体の構成を小さくした方が場所をとらないので好ましい。たとえばコンパクトな設計を施したミニプロジェクタとすることが好ましい。ミニプロジェクタとすることにより広い場所を必要としなくなるので、車載用(インパネ、カーナビ、オーディオなど)、オフィス用(レジスターなど)、アミューズメント用(パチンコ、パチスロ、ゲーム機など)等において使い勝手が良くなる。
画像投射器の光源としては、メタルハライドランプ、超高圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプやLED光源などを使用できる。また、カラー画像を投射したい場合には、フィールドシーケンシャルカラー方式を用いてもよい。プロジェクタ以外にレーザー描画装置を用いてもよい。
画像投射器は、光学素子の液晶層が光線散乱状態の時にのみ投射するように設定した方が、光学素子を透過した投射光が、観察者側に抜けてくることがなく、好ましい。なお、本発明に係る光学素子は複数枚を用い、たとえば積層して全体として一体となった光学装置を構成する。隣り合う光学素子の間に透明度の高い透明物質を配置する。そして、画像投射器が、光線散乱状態にある光学素子に画像を投射するように構成しており、全ての光学素子の液晶層が光線透過状態にある時が存在する場合には画像を投射しないようになっていることが好ましい。
全ての光学素子の液晶層が光線透過状態にある場合に画像を投射しないようになっていれば、光学素子を透過した投射光が観察者側に抜けてくることがない。また、画像投射器が、光線散乱状態にある光学素子に画像を投射するようになっていれば、光学素子の液晶層の光線散乱状態と画像の投射とのタイミングをうまく同期できるからである。
全ての光学素子の液晶層が光線透過状態をとる時間帯は重複して存在することが好ましい。背後の景色と光学素子上の画像とを同時に見ることが可能となるからである。ここで、本発明において「背後の景色と光学素子上の画像を同時に見ることが可能」とは、画像そのものを透かして背後の景色を見ることができることと、光学素子上の画像を見る際に光学素子上で画像の投射されない部分については背後の景色を見ることができることとの両者またはそのいずれかを意味する。前者の場合は、背後の景色と光学素子上の画像とを重ねて同時に見るという印象を与えることができる。また、後者の場合は、画像が空中に浮かんだような印象を与えることができる。
それを実現できる構成の一例を図2を参照して説明する。図2に例示するように、複数の光学素子1,1’が配置され、光学素子間には透明物質17が配置される。図2では、2枚の光学素子1,1’を示したが、光学素子の枚数は10枚以上であってもよい。透明物質17の引っ張り弾性率は、120MPa以下である。透明物質17の引っ張り弾性率は、30MPa以下がより好ましく、特に5MPa以下が好ましい。低弾性率の透明性物質を用いることにより、外力に対する耐衝撃性を確保することができる。このような透明物質17として、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂などがあげられる。透明物質17の屈折率と基板を構成する材料の屈折率との差が0.15以内であることが好ましい。さらに、複数の光学素子を配置した場合、最前面に位置する光学素子の外表面から最背面に位置する光学素子の外表面に至る光線の透過率が30%以上であることが好ましい。さらに、電圧無印加時における透過率は80%以上であることが好ましい。また、表示装置の厚みは、例えば5cm以上である。光学素子1,1’の状態は、駆動回路(図2において図示せず。)によって制御される。
図2の例では、光学装置10が画像投射器2と観察者との間に置かれる。この場合、シャッター3を画像投射器2と光学装置10との間に配置し、光学素子の電気光学変調層が光線散乱状態の時にのみシャッター3を光を通過させる状態にすれば、画像投射器から投射される画像は、光学素子の液晶層が光線散乱状態の時にのみ光学素子に投射されることになる。
すなわち、シャッターにおける光の通過と遮断とのタイミングを、光学素子の液晶層が光線透過状態と光線散乱状態とをとる駆動タイミングに同期させればよい。このようにすると、観察者4は、光線透過状態では背後の景色5を見ることができ、光線散乱状態では、光学素子1上の画像を見ることができる。この場合、光線透過状態と光線散乱状態とが切り替わる結果、合成された残像として、背後の景色5と光学素子1上の画像とを同時に見ることが可能となる。なお、図中、目隠し板6は、画像投射器が直接観察者の視野に入らないようにするために必要に応じて設置されている。
光線透過状態と光線散乱状態との切り替えの繰り返し頻度は光学素子上の画像のちらつきに関与する。すなわち、観察者が画像のちらつきを感じないようにするにはこの繰り返し頻度を大きくすることが有効である。
また、光線透過状態と光線散乱状態との時間的割合は、背後の景色と光学素子上の画像とのどちらをより見やすくするかの割合に関与する。すなわち、光線透過状態の時間的割合が大きいと、背後の景色は明確に見えるが、光学素子上の画像がみえないか見えにくい状態となる。そして、光線透過状態の時間的割合を次第に小さくしていくと、最初は光学素子上の画像がぼおーっと見えだし、次第に明確に見えるようになる。これとともに、背後の景色は、最初明確に見えていたものがぼおーっと見えるようになり、最後には見えなくなる。
そこで、光学素子の液晶層が光線散乱状態にある時間と光線透過状態である時間との割合を適切に設定することにより、観察者が、光学素子上の画像と光学素子の背景にある景色とを同時に認識できるようにできる。複数の光学素子を使用する場合を含めて言えば、1フレーム内で少なくともいずれか一つの光学素子が光線散乱状態にある時間の合計と全ての光学素子の液晶層が光線透過状態である時間との割合を、観察者が、光学素子上の画像と光学素子の背景にある景色とを同時に認識できるように設定できるのである。なお、光学素子上の画像は明確に見えるが、背後の景色が見えにくくなるような場合には、投射映像の輝度を変更することが有効である。
シャッターは、画像投射器と光学素子との間に配置されればよく、画像投射器に付設してあってもよく、画像投射器の一部をなしていてもよい。
シャッターには、高速応答性が要求される。このような目的には、一般的な機械的なシャッター以外にも、液晶シャッター等も使用できる。たとえば、強誘電性液晶シャッターや、透過散乱タイプの液晶モードを利用したシャッターを用いてもよい。シャッターとして偏光板を用いる場合は、プロジェクタの画像投射器から出てくる光の偏光を、シャッターの入光側偏光板の透過軸に揃えておけば、光の利用効率が高くなり、好ましい。
なお、シャッターを使用せず、画像投射器からの画像の投射タイミングを、光学素子の液晶層が光線透過状態と光線散乱状態とをとる駆動タイミングと直接同期させてもよい。液晶プロジェクタやDMDプロジェクタの場合、シャッターの代わりに光源をオンオフしてもよい。この場合の光源としては高速スイッチング可能なLEDを使用してもよい。
入射光に対し、光学素子の液晶層が光線透過状態と光線散乱状態とをとる駆動タイミングについて図3を参照して説明する。図3において、たとえば、光学素子の電極間に電圧を印加して液晶層に電界を付与し、光線透過状態から光線散乱状態に変化させ、それと同期させて画像投射器からの画像を投射させる。また、光学素子の電極間の電圧印加を停止し、液晶層の電界を除去し、光学素子の液晶層を光線散乱状態から光線透過状態に変化させ、それと同期させて画像投射器からの投射をオフとする。この操作を繰り返すことにより光学素子の液晶層が光線散乱状態の時にのみ画像が投射され、観察者は光学素子で散乱された画像を見ることができる。
従って、以上の光線透過状態と光線散乱状態とを繰り返すことにより、観察者は、光学素子上の画像と光学素子の背後の景色との二つの状態を同時に認識することが可能となるのである。
光学素子が十分な散乱性を持つとき、光は全ての方向に散乱されるので、観察者は、光学素子に対し、画像投射器側、画像投射器とは反対の側およびそれらの側についての斜め方向等の様々な方向から見ることができる。ただし、本発明に係る液晶層を使用する場合、光線の後方散乱の割合(光学素子に対し、画像投射器側に散乱する光線の割合)は前方散乱の割合(光学素子に対し、画像投射器とは反対の側に散乱する光線の割合)に比べ低いことが多いので、光学素子に対して画像投射器が観察者とは反対側に配置されることが好ましい。
本発明に係る画像表示装置においては、光線透過状態と光線散乱状態との組みの繰り返しの最小単位よりなるフレームの繰り返し頻度を、観察者が光学素子上の画像のちらつき(フリッカー)を感じない範囲内に設定でき、1フレーム内で、少なくともいずれか一つの光学素子の液晶層が光線散乱状態にある時間の合計T1と全ての光学素子の液晶層が光線透過状態である時間T2との割合を、観察者が、光学素子上の画像と光学素子の背景にある景色とを同時に認識できるように設定し得ることが必要である。
1フレームの間に光学素子の液晶層の光線散乱状態と光線透過状態とがあり、光線散乱状態の光学素子上に画像を投射すると、観察者にとっては、画像を見る時間T1と光学素子の背後の景色を見る時間T2とが存在することとなるが、このような条件を設定すると、画像のちらつきを気にすることもなく画像と背後の景色とを同時に見られるようにすることができるからである。
一般的に、1フレームの繰り返し頻度が30Hz以上であれば、残像作用により画像のちらつきが気にならなくなる。1フレームの繰り返し頻度は50Hz以上であれば全くフリッカーを気にならなくなるので好ましい。70Hz以上であれば更に好ましい。上限については特に制限はないが、1kHzを超えると、光学素子が応答し切れず、また消費電流量が多くなるので1kHz以下が好ましい。
なお、ここで「フレーム」は、光線透過状態と光線散乱状態との組みの繰り返しの最小単位よりなり、図3の場合は、T1とT2との合計である。
本発明に係る光学素子は複数存在する場合もある。光学素子が複数存在する場合、1フレーム内で、少なくともいずれか一つの光学素子の液晶層が光線散乱状態にある時間の合計T1と全ての光学素子の液晶層が光線透過状態である時間T2とが、T1/(T1+T2)≦0.8を満足することが重要である。T1/(T1+T2)≦0.8であれば、光学素子の背後の景色を同時に見ることができるからである。T1/(T1+T2)の下限については特に制限がないが、あまり短いと、光学素子に投射された画像を見難くなる場合がある。サブリミナルな画像を利用する場合以外は、0.01<T1/(T1+T2)であることが好ましい場合が多い。
T1/(T1+T2)の比率は、光学素子に投射された画像を見ることを優先するか、光学素子の背後の景色を見ることを優先するかによって変わる。たとえば、車載用のヘッドアップディスプレイのような用途であれば、光学素子の背後の景色を見ることが優先されるので、透明性が増加して背後の景色をより見やすくする条件であるT1/(T1+T2)<0.5が好ましい。また、比率は状況によって変化させてもよい。
たとえば車が停止している時は、T1/(T1+T2)=0.7に設定し、車が動いているときはT1/(T1+T2)=0.3とすることも有用である場合がある。画像投射器からの光量が大きい場合、T1/(T1+T2)=0.1としてもよい。この場合、光学素子が光線散乱状態にある時間は短くなるが、光量が大きいので、観察者は画像を認識することができ、かつ背後の景色もほぼ通常のように見えるので、画像が空間に浮いているように見える。
光線透過状態と光線散乱状態とを繰り返しとることができる光学素子が複数ある場合、これらを重ね合わせて使用することが好ましい。重ね合わせの程度や光学素子間の距離は、用途に応じて任意に選択することができる。たとえば、空間内を、観察者から見て奥行き方向に大きく移動させる印象を与えたい場合は、光学素子間の距離を大きくとることが好ましい。
この場合に光学素子の液晶層が光線透過状態と光線散乱状態とをとる駆動タイミングを図4を参照して説明する。光学素子が3以上ある場合は、これに準じて考えることができる。
本発明において、画像投射器は一台のみではなく、複数台設置し、投射光を複数同時に使用することもできる。
本発明において、光学素子の液晶層が光線透過状態と光線散乱状態とをとる駆動タイミングは、たとえば図4に示すようにすることができる。図4の光線透過状態と光線散乱状態との表示は、図3と同様である。この駆動タイミングでは、光学素子1の液晶層が光線散乱状態の時には、光学素子1’の液晶層が光線透過状態の場合のみが存在し、光学素子1の液晶層が光線透過状態の時には、光学素子1’の液晶層が光線散乱状態の場合と光線透過状態の場合とが存在する。
光学素子1の液晶層が光線散乱状態の時、光学素子1’の液晶層が光線透過状態であるので、画像が光学素子1上に投射され、光学素子1’には投射されないようにすることができる。この場合には、観察者は、光学素子1’を通して光学素子1上の画像を見ることになる。
光学素子1の液晶層が光線透過状態の時、光学素子1’の液晶層が光線散乱状態であれば、光学素子1を通して、光学素子1’上に画像を投射することができる。そして、観察者は光学素子1’上の画像を見ることになる。
また、光学素子1の液晶層が光線透過状態の時、光学素子1’の液晶層が光線透過状態であれば、画像が光学素子1上にも光学素子1’上にも投射されず、観察者は、光学素子1,1’を通して、画像投射器2,2’側の景色5を見ることができる。
従って、以上の光線透過状態と光線散乱状態とをとる駆動タイミングを繰り返すことにより、観察者は、光学素子1上の画像と、光学素子1’上の画像と、光学素子の背後の景色5との三つの状態を同時に認識することが可能となる。この画像は、重なって見えるときには、一方が他方に隠れるのではなく、両方が同時に見える画像となる。
なお、光学素子1上の画像と光学素子1’上の画像とは、上記のように、2基の画像投射器から投射してもよいが、1基の画像投射器から投射してもよい。ただし、この場合は、光学素子上の画像を鮮明なものとするためには、光学素子間の距離に応じて画像投射器の焦点を切り替える必要が出てくる場合がある。同一の画像を光学素子1と光学素子1’とで表示すると、光学素子1と光学素子1’との間で画像が行き来するような画像を得ることが可能となる。光線散乱状態と光線透過状態との時間比であるT11/T12とT21/T22とは、同じでも異なっていてもよい。
また、T21の開始時期は、図4のようにT11の直後でなくともよい。その一例を図5に示す。なお、図4に示すように、T11とT22とが時間的に重複し、T21とT12とが時間的に重複し、T12とT22とが時間的に重複していてもよいが、T11とT21との重複は、避けるべきである場合が多い。光学素子が重なり合っている場合には、投影すべき光学素子に画像を投射することができない場合が生じるからである。
なお、フレームは同じ周期で繰り返されるのが通常であるが、場合によっては一部異なっていてもよい。
ただし、いずれの場合も、シャッター3、3’における光の通過と遮断とのタイミングは、図4,図5に示すように、それぞれ、光学素子1,1’において光線透過状態と光線散乱状態とをとる駆動タイミングであるT11/T12とT21/T22とに同期させるべきである。
光学素子が重なり合って3枚以上配置するようにしても同様なことが可能である。画像が前後、左右、上下、斜め方向に動くような多彩な表現が可能となる。また、1フレーム内において、光線散乱状態を呈する光学素子数が全光学素子数より1以上少ないようにすると、後述の実施例5に説明するように、多彩な表現や、高い明るさを維持した表現が可能となる。
なお、先述したT1/(T1+T2)におけるT1とT2とは、複数の光学素子が存在する場合には、1フレーム内においてそのいずれかが光線散乱状態にある時間の合計をT1とし、そのいずれもが光線透過状態にある時間の合計をT2とする。たとえば、図4の場合には、図中に示すT1とT2がこれに該当する。図5の場合は、T11+T21がT1に該当し、T12−T21がT2に該当する。なお、図6のように、T11の幅とT21の幅とが同一で、T12の幅とT22の幅とが同一であり、T21がT12の中央にある場合には、T1とT2とは図中に示す長さになる。この場合は、T11+T21とT12−T21との和は2周期分の長さになるからである。
ここで、光線散乱状態と光線透過状態との切り替えの状態についてさらに詳細に説明する。本発明に係る光学素子は、駆動電圧を変化させたとき、光線散乱状態と光線透過状態とが一瞬のうちに切り替わるわけではなく、光学素子の光線散乱状態と光線透過状態との切り替えの応答速度に応じた過渡的な状態を呈するのが普通である。
たとえば、図3に示した光学素子の光線散乱状態と光線透過状態との切り替えは、その立ち上がりと立ち下がりとの過渡的状態を示せば図7,図8のようになる。また、図4に示した光学素子の光線散乱状態と光線透過状態との切り替えは、その過渡的状態を示せば図9のようになる。図7,図8,図9において斜線で示される過渡的状態7は、他の部分より時間的に大幅に拡大したものである。
このような場合には、光学素子が過渡的状態を終え、ほぼ100%の光線散乱状態になった時点で、画像投射器から投射し、光線散乱状態が光線透過状態に変化する過渡的状態になるときに画像投射器からの投射を停止することが好ましい。これにより画像投射器より投射される光が、最も光を散乱する状態の光学素子で散乱されることになるからである。図8に示すようなタイミングで投射してもよいが、過渡的状態においては光が直接観察者に投射される割合が増え、まぶしいので、図7のタイミングの方が好ましい。2枚以上の光学素子が有る場合は、図9のタイミングとなる。
図7,図9のようなタイミングの場合、上記の過渡的状態を光学素子が光線透過状態にあるものとして扱うことができる。すなわち、ある光学素子の散乱から透明へ過渡的状態に要する立ち下がりの時間と、次の光学素子の透明から散乱への過渡的状態に要する立ち上がりの時間とが重複している駆動方法が可能である。立ち上がりの時間と立ち下がりの時間とがほぼ同じであると、より有効に時間を使うことができるので、明るい表示または透明性の高い光学素子を得ることが容易になる。
このように、過渡的な状態を光線散乱状態と見なすのか光線透過状態と見なすのかは実情に応じて決めることができるが、光線透過状態として扱える時間を長く確保したい場合には、過渡的な状態を光線透過状態と見なすことが好ましい。本発明におけるT1とT2とは、上記のいずれの定義の場合にも適用が可能である。
本発明に係る表示装置は、上記のような、光線透過状態と光線散乱状態とをとる駆動タイミングを繰り返すことにより、静止画像が背後の景色の中で浮かんだように見える状態や、画像が前後、左右、上下、斜め方向に動きのあるような状態、動画画像が景色の中で浮かんだように見える状態等を実現できるようになる。また、複数画面表示や、前後にある光学素子での切り替え表示によるある種の立体的表示等を実現することも可能である。
この場合、背景として、画像投射器やシャッターが観察者から見えないようにすると、審美性を妨げられないので好ましい場合が多い。これは、光学素子面に対して画像を斜めに投射することや目隠しを設置することで実現することができる。
図10は、光学装置に人間がランニングする状況を表示している。複数枚の光学素子に、表示要素を含む画像光を、順に投射することによって、背面側か前面側に移動するように表示をすることができる。本発明において、画像投射器が観察者から見えないようにするため、必要に応じて目隠し板を設置する。画像投射器や、シャッターは、観察者との相対的な位置の関係において、下側でも上側に設置してもよく(図11)、左右のいずれかに設置してもよい。このようにして画像を投射すると、通常の画像は歪んで見えることになるが、これは、投射すべき元の画像を補正したり、補正用レンズを使用することによって、歪みを抑制することができる。なお、画像投射器やシャッターが観察者から見えてもかまわない場合には、そのような配慮は不要である。なお、ここでは表示要素が人間である場合を示したが、表示要素は人間以外の生物をあらわしていてもよく、また、生物以外のものをあらわしていてもよい。
光学素子周辺部を透明にすると、画像が背後の景色の中で空中に浮かんだように見える状態が強調されるので好ましい場合が多い。この目的を達するには、光学素子周辺部を透明の樹脂層でシールし、枠がある場合にはその枠を透明にすることが好ましい。なお、光学素子の周辺部は、その主要部が透明であれば充分である場合が多い。たとえば、外部回路との接続部以外が透明であれば、画像が背後の景色の中で空中に浮かんだように見える状態が充分強調される。
シール剤としては、透明性の高い樹脂であれば公知のどのようなものを使用することも可能である。透明性の高い樹脂を使用すれば、光学素子は全面に渡って透明感が高まり、画像が空中に浮かんだように見える状態が強調される。たとえばガラス基板を使用した場合には、ガラスの屈折率に近似した屈折率を有するエポキシ樹脂やアクリル樹脂を使用すれば、空中に透明なガラスが浮いているような状態が実現できることになるのである。
光学素子としては、対角線の長さが10cm程度の小さいものから3m程度の大きいものを含め、どのようなサイズのものも使用することができるが、一般的にいえば、小型よりは大型の方が迫力のある画像が楽しめて好ましい場合が多い。また、いくつかの光学素子をつなぎ合わせて大型光学素子とすることもできる。
つなぎ合わせる場合、つなぎ合わせの境界部はできるだけ画像が連続的に見えるように液晶層がつながるのが好ましい。ただし、つなぎ合わせ境界部で液晶層が重なると画像の明るさが異なってみえる場合があり、好ましくない。
逆に、光学素子周辺部のシールや枠部でつなぎ合わせ境界部をつくる場合、このような部位は、光線透過状態と光線散乱状態との切り替えができないため、透明な材料を選択すると、画像表示の際に、その部位には画像が表示されず、画像が切れた状態となる問題が生じる。
そこで、このような部位を透明にせず、その一部または全部を常に光線散乱状態にして、光学素子と同等の散乱性を常に持たせることが有用である場合がある。画像を切れ目なく、あるいは切れ目があっても、切れ目が少ない状態で表示できるようになるからである。なお、この場合、全ての光学素子の液晶層が光線透過状態になっても、この部分は光線散乱状態にとどまるが、それほどの違和感はない。
なお、上記は、全ての光学素子の液晶層が光線透過状態をとる時間帯が重複して存在する場合を主に説明したが、この条件は、本発明の態様によっては、必須の要素ではない。複数の光学素子が存在し、全ての光学素子の液晶層が光線透過状態をとる時間帯が重複して存在しない場合には、背後の景色と光学素子上の画像とを重ねて同時に見ることが困難となり、光学素子上の画像を見る際に光学素子上で画像の投射されない部分については乳白色を呈する。しかし、それでも、全体としては画像が空中に浮かんだような印象を与えることは可能であり、本発明の目的のいくつかを達成できるからである。
たとえば、光線透過状態と光線散乱状態とを繰り返しとることができる複数の光学素子と、画像を光学素子に投射する画像投射器とを備えた表示装置であって、光学素子が、液晶とメソゲン構造部を有する硬化樹脂とを含み、液晶分子の配向プレチルト角が基板表面に対して60度以上である液晶層と、液晶層を挟持する透明な一対の電極付き基板とを備え、透明電極間に電圧を印加した時には光学素子の液晶層が光線散乱状態をとり、透明電極間の電圧印加を停止した時には光学素子の液晶層が光線透過状態をとるようになしてあり、画像投射器が、光線散乱状態にある光学素子に画像を投射するようになっており、光線透過状態と光線散乱状態との組みの繰り返しの最小単位よりなるフレームの繰り返し頻度を、観察者が光学素子上の画像のちらつきを感じない範囲内に設定できる、画像表示装置やこのフレームの繰り返し頻度を30Hz以上に設定できる表示装置も本発明の一つの態様である。
従って、上記説明における全ての光学素子の液晶層が光線透過状態をとる時間帯が重複して存在する場合の発明の諸態様は、全ての光学素子の液晶層が光線透過状態をとる時間帯が重複して存在しない場合についても、実現できる場合があることは言うまでもない。
本発明においては、複数の光学素子上の投射画像を組み合わせることによって、奥行き方向における立体的な動きを呈する投射画像を行うことができる。
本発明に係る画像表示装置は、自動車用のヘッドアップディスプレイ、ショーウインドウなどの店頭の演出、オフィスや工場、展示場などの受付の近くに設置される情報表示、コンビニエンスストアのレジスターの近くに設置される情報表示、アーケードゲーム機の表示装置等として使用でき、独特の画像を楽しむことが可能となる。
なお、本発明に係る光学素子は、その液晶層と一対の透明電極とを利用して、その一部について、たとえば時間の表示のように、連続的に画像を表示できる機能を付与したり、反射型液晶表示装置のような他のタイプの液晶表示装置の機能を付与することも可能である。たとえば、光学素子の下部にパターン電極を作製し、所望の場所を散乱させて表示を実現することが可能である。
本発明に係る光学素子は透明にできるので、別の表示装置の上に配置してもよい。たとえば、車載用のインパネの前や、他のメーターの前などである。すなわち、光学素子の背後に、計器、情報端末またはミラーを置いて用いることができる。
また、光学素子はその電気光学変調層を一つの機能層として用いる方法以外に、電極を分割したり、複数の任意形状としたりしてもよい。また複数のパターン形状の光学素子を積層してもよい。
また、複数の光学素子において、散乱させる光学素子を経時的に替えていくことにより、点滅に似た表示を行い、観察者への注意喚起を促すことができる。
耐衝撃性を増すためには、上下基板を固定化することが望ましい。たとえば、接着性スペーサーを用いることにより、上下基板を固定することができる。接着性スペーサーは透明性の高い材料を選ぶことが好ましい。
使用する光学素子において散乱表示する必要のない部分は、全て接着性の樹脂で満たすことも可能である。また、散乱表示する必要のある場所でも、接着性スペーサーの専有面積を調整することにより散乱能を調整することが可能である。特に、背景がある程度見えることを要求される場合は非常に有効な方法である。
以下に本発明の実施例を示す。実施例中、「部」は重量部を意味する。
図1に示す模式的断面図を持つ光学素子を次のように作成した。まず、誘電率異方性が負であるネマチック液晶(チッソ社製AG−1016XX)を80部、化2の(a)で示される硬化性化合物を20部、ベンゾインイソプロピルエーテルを0.2部ブレンドし、混合組成物を調製した。
ついで、透明電極の上に垂直配向用ポリイミド膜(JSR社製JALS−682−R3)を形成した、長さ200mm,幅200mm,厚さ1.1mmであり、屈折率が1.54である一対のガラス製の基板を、ポリイミド薄膜が対向するようにして設置し、その間隙に直径6μmの樹脂ビーズを微量配してから、基板の四辺に約1mm幅のエポキシ樹脂層を印刷により設け、これを張り合わせて硬化し、光学素子周辺部が透明の樹脂層でシールされる状態にした。
具体的には、シール層の一部を開放しておき、シール層の硬化後、このようにして形成された液晶セル中に上記混合組成物を注入し、その後シール層の一部開放部をエポキシ樹脂で封止し、硬化して、図1に示すシール層28を完成させた。ついで、垂直配向用ポリイミド膜の働きで硬化性化合物を溶解させた液晶が基板面に垂直方向に配向を示すような状態に保ったまま硬化性化合物を硬化し、液晶層を形成した。具体的には、この注入された液晶セルを40℃に保持した状態で、主波長が約365nmのHg−Xeランプにより、上側より約2.5mW/cm2、下側より同じく約2.5mW/cm2の紫外線を10分間照射し、透明の樹脂層でシールした光学素子を得た。
図12に、開口角5°の光学系で評価したときの駆動電圧V(実効値)に対する透過率Tのデータを示す。ガラス基板の表面にはアンチグレア(AR)処理がなされていない状態のものである。電圧無印加時の透過率は約84%であった。また、電圧を40V印加したときの透過率は約3%であった。
なお、図13に示すように、この光学素子の周辺部を機械的強度の向上や液晶層等の化学的変質防止のための透明樹脂のシール枠29を設けてもよい。この場合、光学素子は透明の樹脂層で二重にシールされることになる。本例では、このようにして形成した光学素子1を20枚、間に屈折率が1.5であるシリコーン樹脂の透明物質17を挟み積層した。全体の厚みは約20cmとなった。配置構成を図14に示す。駆動回路8から、それぞれの光学素子1に信号(駆動電圧)を与えて光学状態を制御する。このようにして形成した光学素子1を20枚積層し、光学素子間にシリコーン樹脂の透明物質17を配置した場合、最前面に位置する光学素子の外表面から最背面に位置する光学素子の外表面に至る光線の透過率は、約30%程度になる。なお、光学素子の積層枚数を増加させると、透過率は減少する。
画像投射器2としてはELP−50(エプソン社製プロジェクタ)を用いた。シャッターとしては機械式回転チョッパーを用い、回転速度は60Hzで開口時間が約50%のものを用いた。
光学素子1の液晶層の透過光線散乱状態のスイッチングも60Hzで実施し、図3に示すようなタイミングで画像投射と同期させた。
光学素子1の液晶層を光線透過状態と光線散乱状態との間で切り替える駆動は、200Hzの交流矩形波で、電圧は0Vと30Vとの切り替えで実施した。立ち上がり時間は約1.5msで、立ち下がり時間は約2msであった。
観察者4に対して、光学素子10、画像投射器2、シャッター3は図11と同様の配置構成とした。この結果、観察者4からは、光学素子の画像と、光学素子背後の景色5とを同時に、ちらつきなく見ることができた。また、電圧無印加時は完全に光線透過状態となるため、画像表示装置を使用していないときには開放感があり、画像表示装置を使用してるときには、空間に透明な画像が浮いているような印象を与えることができた。
実施例1と同様にして作成した光学素子2枚を用いて、図2のように配置した。光学素子1と光学素子1’との間隔は約50mmとし、ほぼ平行になるようにした。二つの光学素子は、観察者から見てほぼ重なり合った状態になっていた。2枚の光学素子の間にはシリコーン樹脂を挟んだ。
画像投射器は実施例1と同じものを2台用いた。シャッターとしては実施例1と同様な機械式回転チョッパーを用い、投射タイミングが図4に示すようになるように調整した。T11=4ms,T12=12ms,T21=4ms,T22=12ms,T1=8ms,T2=8msと設定した。
光学素子1には、画像投射器2を用いて画像を表示し、光学素子1’には、画像投射器2’を用いて文字画像を表示した。2つの画像が同時にちらつきなく認識され、また光学素子背後の景色もちらつきなく見ることができ、奥行き感のある立体的な表示を認識できた。
この表示装置を使用すれば、光学素子1にシンデレラ城(ディズニー エンタープライゼズ インクの商標)などの背景を表示し、踊るミッキーマウス(登録商標)を光学素子1’に表示したり、光学素子1に表示したりしてミッキーマウス(登録商標)を前後に移動させることにより、奥行き感のある表示を実現することも可能である。
また、二つの画像光を光学素子1と光学素子1’とに、重なるように表示する場合、光学素子1での輝度と光学素子1’での輝度とが相違するようにすると遠近感が得られ、立体表示に一般的に必要な眼鏡無しで、立体画像を実現することができることが見出された。
ミッキーマウス(登録商標)の画像とミニーマウス(登録商標)の画像とシンデレラ城の画像とを表示した場合、ミッキーマウス(登録商標)の画像については光学素子1’での輝度を相対値1、光学素子1での輝度を相対値0とし、ミニーマウス(登録商標)の画像については光学素子1’での輝度を相対値0.5、光学素子1での輝度を相対値0.5とし、シンデレラ城の画像については光学素子1’での輝度を相対値0、光学素子1での輝度を相対値1とすると、観察者にとって、ミッキーマウス(登録商標)の画像がもっとも近くにあり、シンデレラ城の画像がもっとも遠くにあり、ミニーマウス(登録商標)の画像がその中間にあるような印象を与える立体的画像を実現できた。
これを一般化すれば、2以上重なり合った光学素子について、そのいずれか二つの光学素子上に投射される画像の輝度が、上記のミッキーマウス(登録商標)やシンデレラ城の場合のように、互いに相違するようになしてあれば、上記のような相対的な距離感の異なる画像の組み合わせを実現することができるのである。なお、上記において、いずれか二つというのはいずれか二つのみを意味するものではなく、そのような組み合わせが複数あってもよく、該当するいずれかの光学素子が複数の組み合わせに属していてもよい。
この場合、観察者は、上記の例では光学素子1の表示と光学素子1’の表示が合成された状態で見なければ立体的に見えないので、頭の位置をずらすと立体的に見えなくなる場合がある。立体的に見える角度範囲を増やすためには、光学素子1と光学素子1’の距離を小さくすることが好ましい場合が多いが、本発明ではそのような場合でも立体感を得ることができる。一般的に言えば、光学素子間の距離の距離としては0.4〜200mmが好ましいが、0.4〜50mmの間では立体感は維持でき、ほぼどの位置からも立体的な表示として見ることが可能であり、より好ましい。光学素子間の距離は2mm±1mmがより好ましい。
なお、両方の光学素子の表裏に、SiO2とTiO2との誘電体多層膜よりなるARコート(低反射コート)処理を施した。これにより、ガラス基板表面での外光の反射が減ったことによるコントラストアップが実現した。また、投射装置からの表示が表面で多重反射し、画像がぼける問題も低減させることができた。
光学素子を複数枚使用するので、各光学素子の表面をそれぞれARコート処理するのが好ましい。低反射化を実現できるからである。
垂直配向用ポリイミド膜の表面をラビングし、プレチルト角を70度とした以外は実施例1と同様にして光学素子を作製した。
光学素子の液晶層を光線透過状態と光線散乱状態との間で切り替える駆動の立ち上がり時間は約1.0msで、立ち下がり時間は約1.5msであった。
観察者4に対して、光学素子10、画像投射器2、シャッター3は図11と同様の配置関係とした。この結果、実施例1と同様、観察者4からは、光学素子の画像と、光学素子背後の景色5を同時にちらつきなく見ることができた。また、電圧無印加時は完全に光線透過状態となるため、実施例1と同様、画像表示装置を使用していないときには開放感があり、画像表示装置を使用してるときには、空間に透明な画像が浮いているような印象を与えることができた。
実施例1の画像表示装置を自動車用のヘッドアップディスプレイ、自動車用の走行メータ表示、ショーウインドウ表示、コンビニエンスストアのレジスターの横の購入品に関する情報表示として使用すると、使用しないときは、その存在自体が目障りになったり、圧迫感を与えることが少なく、開放感があり、使用時には光学素子の背景側を見ることができる透明感のある表示を行うことができる。
車用として利用する場合は、既存の車のヘッドアップディスプレイに使われている様にインパネの上部に光学素子を置いても、運転席と助手席の間の、センターコンソールの上部に置いてもよい。運転中でも車前方の状況を見ることができるため安全な運転ができ、また、表示がない場合は透明となるため圧迫感がない。
この場合、速度表示やアラーム表示などの車に関する情報や、ナビゲーション情報や、テレビ表示、映像表示、インターネット表示、ETCなど多彩な表示が可能である。
光学素子サイズは、フロントガラスサイズと同じ程度にしても運転に支障がない。画像表示装置はフロントガラスに貼り付けてもよいし一体化してもよい。部分的に光学素子の機能を持たせてもよい。また、前部座席と後部座席との間に光学素子を置いてもよい。この場合でも前部座席の人と後部座席の人とが疎外感を感じなくて済む利点がある。
ショーウインドウとして利用する場合は、商品の前に光学素子を置いて、商品のイメージに合う情報を流すことにより通行人の興味を引くことが可能となる。
コンビニエンスストア等のレジスターの横や上部に配置した場合、従来の表示体では透明でないため店員と客の距離が発生して疎外感があった。しかし、本表示装置を用いた場合には、疎外感がなくなる。同様な使い方で受付に配置してもよい。このときの表示としては、商品の説明、売り出し商品、期間限定商品や数量限定商品等の情報やそのコマーシャルメッセージを流すことができる。
実施例1と同様にして作成した光学素子5枚を使用し、そのうち、1フレーム内で散乱する光学素子の数は2枚とした。観察者から一番遠い光学素子を光学素子aとし、観察者側に近づくに従い光学素子b、光学素子c、光学素子d、光学素子eとした。画像として、光学素子aにシンデレラ城などの背景を表示した状態で、ミッキーマウス(登録商標)を最初のフレームでは光学素子bに表示し、その後のフレームでは光学素子cに表示し、その後のフレームで光学素子d、その後のフレームで光学素子eに表示した。
これにより、ミッキーマウス(登録商標)が観察者側に近づいてくる印象を与えることができた。逆にミッキーマウス(登録商標)を光学素子eから光学素子d、光学素子c、光学素子b、光学素子aと移動させることにより、観察者から遠ざかっていく印象を与えることができた。また、1フレームで常に5枚の光学素子を表示する場合には全体の表示が暗くなる欠点があったが、本例では2枚の光学素子で同等の明るさが実現できた。
各光学素子間の距離は小さい方が前後の移動が連続的に感じる。30mm程度でもよいが、10mm以下がよい。距離感を出すためには、光学素子の枚数を増やすことが有効である。
光学素子のサイズを大きくするために、実施例1で作成した光学素子を4枚貼り合わせて大きな光学素子とした。貼り合わせ部分では、シール部の外側に残った枠部に相当する部分のガラス幅は0.1mm以下とした。また、シールの内側にある部分の内、絶縁等の目的のため透過散乱の機能を有しない部分を設けたが、その部分の幅を0.5mm以下として、極力表示部でない部分が狭い面積となるように構成した。これにより光学素子の繋ぎ目で散乱に寄与しない部位を極力小さくした。
この結果、画像に切れ目が生じるものの、全体としては不自然でない画像を表示することができた。
なお、この散乱に寄与しない部位、すなわち光線透過状態と光線散乱状態との切り替えのできない部位に、透明エポキシ樹脂に屈折率の異なるビーズを分散した散乱樹脂を添加して、常に光線散乱状態とすることにより、光学素子と同等の散乱性を常に持たせた結果、画像を切れ目なく表示できるようになり、より自然な画像が得られた。
光学素子のサイズを大きくするために、実施例1のガラス基板の代わりにプラスチック基板を使用することができる。たとえば、プラスチック基板には0.2mm厚のポリカーボネート樹脂を用い、幅1mのロール状のポリカーボネートにITOを連続成膜し、その上に垂直配向膜を成膜する。長さ2mのこのポリカーボネート2枚を基板とし、この基板間に、液晶層の材料とスペーサーとを一緒にした液を注入する以外は実施例1とほぼ同様にして光学素子を作成することができる。この結果、実施例1と同様の性能を有する大判の光学素子を実現することができる。
実施例1のギャップ制御用の樹脂ビーズに代えて、上下基板を接着可能な接着型スペーサーを用いた。透明電極上に垂直配向用ポリイミド膜(JSR社製JALS−682−R3)を形成した基板に、接着型スペーサー液を塗布し、フォトリソ法を用いてパターニングし、300μm×300μm間隔で20μm×20μmのサイズで高さ6μmの柱状のスペーサーを作成した。その後は、実施例1と同様な操作により光学素子を作製したが、最後に熱処理により上下基板を接着させた。これにより、衝撃等により電圧無印加時の透明性が劣化する現象が大幅に減少した。
上記の例とは異なる方法で光学装置を形成した(図15参照)。あらかじめ準備したアクリル製の箱のなかに20枚の光学素子1を所望の間隙だけあけて固定部材を用いて順次配置した。なお、箱のサイズは、厚み30cm×パネルサイズとし、光学素子の配置ピッチは約9mmとした。パネルサイズは、20cm×18cmとした。また、各光学素子1には、2枚の基板が含まれるが、各基板の厚みは1.1mmとした。その後、溶液状態のシリコーン樹脂を箱の中に注入した。表示面の透明性を確保するために空気泡を生じないように温度、注入速度を制御した。その後、シリコーン樹脂を硬化させ、全体として一体となった光学装置10を形成した。実施例1と同様にして光学素子を駆動し、画像投射器から投射し、良好な表示を得ることができた。また、箱の代わりに水槽を用い、水槽内に各光学素子1を配置してもよい。そして、魚が泳ぎ回るような画像を表示してもよい。
1:光学素子
2:画像投射器
3:シャッター
4:使用者
5:背景
6:隠し板
7:透明物質
10:光学装置
2:画像投射器
3:シャッター
4:使用者
5:背景
6:隠し板
7:透明物質
10:光学装置
Claims (6)
- 一対の電極付き基板間に電気光学変調層が挟持されてなる光学素子と、光学素子を駆動する駆動回路とが設けられ、電気光学変調層は駆動回路からの信号によって、光線透過状態と光線散乱状態を含む2以上の光学状態を転移することができる表示装置であって、
複数の光学素子が配置され、隣り合う光学素子の外面間に透明性物質が設けられ、それぞれの光学素子の光学状態が駆動回路によって制御され、
最前面に位置する光学素子の外表面から最背面に位置する光学素子の外表面に至る光線の透過率が30%以上とされ、
さらに画像投射器が設けられ、画像投射器から最背面の光学素子の外表面に向けて画像光が投射され、最前面の光学素子の外表面側から表示を視認することを特徴とする表示装置。 - 光学素子が10枚以上配置されてなる請求項1に記載の表示装置。
- 透明性物質の引っ張り弾性率が120MPa以下である請求項1または2に記載の表示装置。
- 表示を構成する少なくとも一つの表示要素が、複数の光学素子の間を行き来するように表示が行われてなる請求項1、2または3に記載の表示装置。
- 表示要素が画面内を移動する表示が行われてなる請求項4に記載の表示装置。
- 透明物質の屈折率と基板を構成する材料の屈折率との差が0.15以内である請求項1、2、3、4または5に記載の表示装置。
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