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JP2005114007A - 密封装置 - Google Patents

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JP2005114007A
JP2005114007A JP2003348018A JP2003348018A JP2005114007A JP 2005114007 A JP2005114007 A JP 2005114007A JP 2003348018 A JP2003348018 A JP 2003348018A JP 2003348018 A JP2003348018 A JP 2003348018A JP 2005114007 A JP2005114007 A JP 2005114007A
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Yoshio Ishimatsu
美穂 石松
Shigemi Matsuo
繁美 松尾
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Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
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Abstract

【課題】ハウジング1にピストン2を挿入する際に、予め装着した密封装置のバックアップリング4が装着溝21から浮き上がって損傷するのを防止する。
【解決手段】ハウジング1の内周面1aとその内周に軸方向移動可能に配置されたピストン2の外周面2aのうちいずれか一方に形成され円周方向へ連続した装着溝21内に、ゴム状弾性材料からなるOリング3と、このOリング3より硬質の材料からなり円周方向一箇所が切断されたバックアップリング4とを有し、ハウジング1へのピストン2の挿入時にOリング3が押し付けられる側の溝内側面21aが、溝肩21c側で溝幅を狭めるテーパ面状に形成され、ハウジング1へのピストン2の挿入時にOリング3が押し付けられる側にあるバックアップリング4におけるOリング3と反対側の背面4cが、溝内側面21aと対応する形状をなす。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車あるいは産業機器の油圧装置等、高圧を発生する機器の往復動部分を密封する密封装置に関するものである。
油圧機器等における外周側のハウジングと内周側のピストンとの間を密封する密封装置の典型的な従来技術が、下記の特許文献1に記載されている。
特開平9−72310号公報(第6図)
図9は、上記特許文献1に開示されたものと同種の従来の密封装置を、軸心を通る平面で切断して示す装着状態の断面図で、図中の参照符号101は油圧機器のハウジング、102はこのハウジング101の内周に軸方向移動可能に配置されたピストンである。ピストン102の外周面には、円周方向へ連続した矩形断面の装着溝102aが形成されており、この装着溝102aには、Oリング103と、その軸方向両側に位置する一対のバックアップリング104,105が装着されている。
Oリング103は、ゴム状弾性材料で断面円形の環状に成形されたものであって、装着溝102aの溝底面と、ハウジング101の内周面101aとの間に適宜圧縮された状態で介在され、ピストン102の軸方向両側の油圧が交互に加圧されることによるピストン102の軸方向往復動作に伴って、ハウジング101の内周面101aと密接摺動しながら、ピストン102の軸方向両側の作動油を封止するものである。また、バックアップリング104,105は、Oリング103より硬質でかつ低摩擦係数のPTFE(四フッ化エチレン)等の合成樹脂材料からなるものであって、扁平な環状に成形され、その外周縁が、ハウジング101の内周面101aに対して微小隙間をもって対向し、作動油の圧力によって、Oリング103がピストン102の外周面102bとハウジング101の内周面101aとの間の隙間へはみ出すのを防止するものである。
Oリング103はゴム状弾性材料からなるものであるため、装着に際しては、ピストン102の外周面102bよりも大径に引き伸ばしてから装着溝102aへ嵌め込む。一方、バックアップリング104,105は、弾性に乏しい硬質の合成樹脂材料からなるものであるため、円周方向一ヵ所を切断(バイアスカット又はスパイラルカット)することによって、ピストン102の外周面102bよりも大径に開くことができるようにし、装着溝102aへの装着性を確保している。
また、図10は、ピストン102をハウジング101の内周へ挿入する際の、従来の密封装置におけるバックアップリング104の挙動を、その軸心を通る平面で切断して示す断面図である。この図10に示されるように、ピストン102をハウジング101の内周へ組み込む際には、予めピストン102の装着溝102aにOリング103及びバックアップリング104,105を装着しておく。また、ハウジング101の内周面101aの端部は、軸方向外側へ開いたテーパ面101bとなっており、挿入性の観点から、ピストン102はテーパ面101b側から挿入して組み込む。
しかしながら、上記従来の技術によれば、ピストン102を挿入する過程で、装着溝102a内のOリング103がハウジング101のテーパ面101bに案内されつつ圧縮を受けると、その応力によって、図10に示されるように、ハウジング101の内周面101aへのOリング103の未挿入部分103aが、挿入方向と反対側(軸方向外側)のバックアップリング104に押し付けられると共に、外周側へ膨むように変形する。このため、Oリング103に押し付けられたバックアップリング104が装着溝102aから浮き上がり、その軸方向外側の溝肩102cと前記テーパ面101bとの間に挟まれて損傷するおそれがあった。またこのため、ピストン102の挿入作業には細心の注意を払う必要があり、作業性を悪くしていた。
本発明は、以上のような問題に鑑みてなされたもので、その技術的課題は、ハウジング等の外周部材に、ピストン等の内周部材を挿入する際に、予め装着溝に装着したバックアップリングが浮き上がって損傷するのを有功に防止することにある。
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、請求項1の発明に係る密封装置は、外周部材の内周面とその内周に軸方向移動可能に配置された内周部材の外周面のうちいずれか一方に形成され円周方向へ連続した装着溝内に、ゴム状弾性材料からなるパッキングと、このパッキングより硬質の材料からなり円周方向一箇所が切断されたバックアップリングとを有し、前記装着溝の溝内側面のうち、少なくとも前記外周部材への前記内周部材の挿入時に前記パッキングが押し付けられる側の溝内側面が、溝肩側で溝幅を狭める形状に形成され、前記外周部材への前記内周部材の挿入時に前記パッキングが押し付けられる側にあるバックアップリングの、前記パッキングと反対側の背面が、前記溝内側面と対応する形状をなすものである。
上記請求項1の発明に係る密封装置によれば、外周部材の内周に内周部材を挿入する際に、装着溝内に予め装着したバックアップリングが、パッキングに押されて浮き上がろうとしても、装着溝の溝幅を溝肩側で狭めるように形成した溝内側面と、これに接触したバックアップリングの背面との嵌合力によって、装着溝からのバックアップリングの浮き上がりや、これに起因する損傷の発生を防止することができる。
以下、本発明に係る密封装置を油圧機器のハウジングとピストン間の密封手段として適用した好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、第一の形態を、軸心を通る平面で切断して示す装着状態の断面図、図2は、図1におけるバックアップリング4又は5の斜視図、図3は、ピストン2をハウジング1の内周へ挿入する過程を、軸心を通る平面で切断して示す断面図である。
まず図1において、参照符号1は油圧機器のハウジング、2はこのハウジング1の内周に軸方向移動可能に配置されたピストンである。ピストン2の外周面には、円周方向へ連続した装着溝21が形成されており、この装着溝21には、Oリング3と、その軸方向両側に位置する一対のバックアップリング4,5が装着されている。なお、ハウジング1は請求項1に記載の外周部材に相当するものであり、ピストン2は請求項1に記載の内周部材に相当するものであり、Oリング3は、請求項1に記載のパッキングに相当するものである。
ハウジング1における単純な円筒面状をなす内周面1aの軸方向一端には、軸方向外側へ開いたテーパ面1bが形成されている。一方、装着溝21は、その軸方向両側の溝内側面21a,21bが、溝肩21c,21d側ほど溝幅を狭めるようなテーパ面状、言い換えれば溝底面21e側ほど溝幅を広げるようなテーパ面状に形成されている。すなわち装着溝21は、蟻溝状の断面形状を有するものである。
Oリング3は、ゴム状弾性材料で断面円形の環状に成形されたものであって、ハウジング1の内周面1a及び装着溝21の溝底面21eに対する適当なつぶし代を有し、言い換えれば未装着状態でのOリング3の断面径が、ハウジング1の内周面1aと装着溝21の溝底面21eとの径方向距離よりも大きく、したがって、ハウジング1の内周面1aと装着溝21の溝底面21eとの間で径方向に適当に圧縮された状態で装着されるようになっている。
一方、バックアップリング4,5は、Oリング3のゴム状弾性材料より硬質でかつ低摩擦係数のPTFE(四フッ化エチレン)等の合成樹脂材料からなり、その外周縁4a,5aはピストン2の外周面2aよりも大径で、ハウジング1の内周面1aに対して微小隙間をもって対向しており、油圧によってOリング3の一部がピストン2の外周面2aとハウジング1の内周面1aとの間の隙間へはみ出すのを防止するものである。
バックアップリング4,5におけるOリング3側を向いた内側面4b,5bは、軸心に対してほぼ垂直な平面状に形成されており、Oリング3と反対側、すなわち溝内側面21a,21b側を向いた背面4c,5cは、この溝内側面21a,21bと対応するテーパ面状をなしている。また図2に示されるように、このバックアップリング4,5は円周方向一箇所が切断されており、その切断部4d(5d)は、いわゆるバイアスカットされ、すなわち軸心を通る平面に対して適当な傾斜角度をなすことによって、切断部4d(5d)へのOリング3の食い込みを防止している。
以上の構成を備える油圧装置は、ピストン2の軸方向両側の空間に油圧が交互に導入されることによって、ピストン2がハウジング1の内周を軸方向へ往復移動し、あるいはピストン2がハウジング1の内周を強制的に軸方向へ往復移動されることによって、その軸方向両側の空間に交互に高圧が発生するものである。この油圧は、ハウジング1の内周面1aとピストン2の外周面2aとの間の隙間から、バックアップリング4又は5を介してOリング3にも作用し、例えば図1における右側の空間の油圧が上昇した場合は、Oリング3はバックアップリング4の内側面4bに押し付けられて支持され、図1における左側の空間の油圧が上昇した場合は、Oリング3はバックアップリング5の内側面5bに押し付けられて支持される。
詳しくは、例えば図1における右側の空間の油圧が上昇した場合は、Oリング3はこの油圧によって装着溝21内を相対的に低圧となる側(図1における左側)へ移動し、バックアップリング4の内側面4bに押し付けられて変形するので、ハウジング1の内周面1a及び装着溝21の溝底面21eに対する面圧を増大する。逆に、例えば図1における左側の空間の油圧が上昇した場合は、Oリング3はこの油圧によって装着溝21内を相対的に低圧となる側(図1における右側)へ移動し、バックアップリング5の内側面5bに押し付けられて変形するので、ハウジング1の内周面1a及び装着溝21の溝底面21eに対する面圧を増大する。このため、導入圧力に応じてシール面圧が変化し、優れた密封機能を奏する。
また、バックアップリング4,5の外周縁4a,5aは、ピストン2の外周面2aよりも大径で、ハウジング1の内周面1aに微小隙間をもって対向しているので、油圧によって変形されたOリング3の一部が、ピストン2の外周面2aとハウジング1の内周面1aとの間の隙間へはみ出すのを有効に防止する。
ここで、ピストン2をハウジング1の内周に図1に示される状態に挿入して組み込む方法を説明すると、この組み込みに際しては、まず予めピストン2の装着溝21にOリング3及びバックアップリング4,5を装着する。Oリング3はゴム状弾性材料からなるものであるため、その装着に際しては、ピストン2の外周面2aよりも大径に引き伸ばしてから、その復元力(縮径力)によって装着溝21へ嵌め込めば良い。一方、バックアップリング4,5は、硬質の合成樹脂材料からなるものであるが、円周方向一ヵ所に切断部4d(5d)を有するため、ピストン2の外周面2aよりも大径に開いてから、装着溝21へ弾性的に嵌め込むことができる。
また、装着溝21にOリング3及びバックアップリング4,5を装着したピストン2は、図3に示されるように、ハウジング1の内周に、テーパ面1bが形成された図中左側から挿入して組み込む。
この挿入過程では、図3に示されるように、装着溝21内のOリング3は、その外周部がハウジング1のテーパ面1bに接触するので、摩擦抵抗によって、装着溝21内をピストン2の挿入方向と反対側へ相対移動されてバックアップリング4の内側面4bに押し付けられる。また、Oリング3は、テーパ面1bの小径側へ挿入されて行くのに伴って径方向圧縮を受けるので、その応力によって、テーパ面1bの大径側を向いた部分3aが外周側へ膨みながらバックアップリング4の内側面4bに押し付けられ、このため、バックアップリング4に対して、装着溝21から外周側へ浮き上がらせる変位力を与えることになる。
しかしながら、装着溝21の溝幅を溝肩21c側で狭めるようなテーパ面状に形成された溝内側面21aと、これに対応するテーパ面状に形成されたバックアップリング4の背面4cとの嵌合力によって、装着溝21からのバックアップリング4の浮き上がりが抑止される。これは、溝内側面21aとバックアップリング4の背面4c間に作用する押し付け荷重の一部は、テーパ面による形状特性から、バックアップリング4を内周側へ変位させる方向に作用し、Oリング3の変形により発生する浮き上がり方向の変位力を相殺するからである。
したがって、このバックアップリング4の外周縁4aがハウジング1のテーパ面1bと干渉して溝肩21cとの間に噛み込まれて損傷するのを、有効に防止することができる。またこのため、ピストン2の組み込み作業を容易に行うことができる。
次に図4は、本発明に係る密封装置の第二の形態を、軸心を通る平面で切断して示す装着状態の断面図である。この形態においては、バックアップリング4がOリング3の軸方向一側にのみ配置され、詳しくは、装着溝21内に、ハウジング1へのピストン2の組み込み時にOリング3に対してピストン2の挿入方向と反対側となる位置にのみバックアップリング4が配置されている。
ピストン2の外周面2aに形成された装着溝21は、ハウジング1へのピストン2の挿入方向と反対側の溝内側面21aが、溝肩21c側ほど溝幅を狭めるようなテーパ面状、言い換えれば溝底面21e側ほど溝幅を広げるようなテーパ面状に形成されており、他方の溝内側面21bが、軸心に対してほぼ垂直な平面状に形成されている。また、バックアップリング4は、先に説明した図1に示されるもの(第一の形態)と同様であって、すなわち外周縁4aはピストン2の外周面2aよりも大径で、ハウジング1の内周面1aに対して微小隙間をもって対向し、Oリング3側を向いた内側面4bは、軸心に対してほぼ垂直な平面状をなし、Oリング3と反対側、すなわち溝内側面21a側を向いた背面4cは、この溝内側面21aと対応するテーパ面状をなしている。
その他の部分の構成は、基本的に、先に説明した図1に示される第一の形態と同様である。
上述の構成を備える油圧装置は、図4における右側の空間のみに高い油圧が導入され又は発生するものであり、このため、バックアップリング4は、装着溝21内において、高圧となる空間と反対側(図4における左側)でOリング3を支持し、その一部がピストン2の外周面2aとハウジング1の内周面1aとの間の隙間へはみ出すのを有効に防止する。
装着溝21へのOリング3及びバックアップリング4の装着方法は、先に説明したのと同様であり、ピストン2は、Oリング3及びバックアップリング4の装着後に、ハウジング1の内周に、テーパ面1bが形成された図中左側から挿入して組み込まれる。そして、この挿入過程でのバックアップリング4の浮き上がりは、第一の形態と同様、テーパ面状に形成された溝内側面21aとバックアップリング4の背面4cとの嵌合力によって抑止されるので、バックアップリング4の外周縁4aがハウジング1のテーパ面1bと溝肩21cとの間に噛み込まれて損傷するのを、有効に防止することができる。またこのため、ピストン2の組み込み作業を容易に行うことができる。
次に図5は、本発明に係る密封装置の第三の形態を、軸心を通る平面で切断して示す装着状態の断面図である。この形態において、ピストン2の外周面2aに形成された装着溝21は、ハウジング1へのピストン2の挿入方向と反対側の溝内側面21aが、溝肩21c側ほど溝幅を狭めるようなテーパ面状、言い換えれば溝底面21e側ほど溝幅を広げるようなテーパ面状に形成されており、他方の溝内側面21bが、軸心に対してほぼ垂直な平面状に形成されている。
装着溝21には、Oリング3と、その軸方向両側に配置されたバックアップリング4,5が装着されている。バックアップリング4,5のうち、一方のバックアップリング4は、先に説明した図1に示されるもの(第一の形態)と同様であって、すなわち外周縁4aはピストン2の外周面2aよりも大径で、ハウジング1の内周面1aに対して微小隙間をもって対向し、Oリング3側を向いた内側面4bは、軸心に対してほぼ垂直な平面状をなし、Oリング3と反対側、すなわち溝内側面21a側を向いた背面4cは、この溝内側面21aと対応するテーパ面状をなしている。また、他方のバックアップリング5は、外周縁5aはピストン2の外周面2aよりも大径で、ハウジング1の内周面1aに対して微小隙間をもって対向し、Oリング3側を向いた内側面5b及びその反対側の溝内側面21b側を向いた背面5cは、軸心に対してほぼ垂直な平面状をなしている。
その他の部分の構成は、基本的に、先に説明した図1に示される第一の形態と同様である。
上述の構成を備える油圧装置は、第一の形態と同様、ピストン2の軸方向両側の空間に油圧が交互に導入されることによって、ピストン2がハウジング1の内周を軸方向へ往復移動し、あるいはピストン2がハウジング1の内周を強制的に軸方向へ往復移動されることによって、その軸方向両側の空間に交互に高圧が発生するものである。そして、図中右側の空間の油圧が上昇した場合は、Oリング3はバックアップリング4の内側面4bに支持され、図中左側の空間の油圧が上昇した場合は、Oリング3はバックアップリング5の内側面5bに支持されるようになっており、Oリング3が、ピストン2の外周面2aとハウジング1の内周面1aとの間の隙間へはみ出すのを、バックアップリング4,5によって有効に防止する。
装着溝21へのOリング3及びバックアップリング4,5の装着方法は、先に第一の形態において説明したのと同様であり、ピストン2は、Oリング3及びバックアップリング4,5の装着後に、ハウジング1の内周に、テーパ面1bが形成された図中左側から挿入して組み込まれる。そして、この挿入過程でのバックアップリング4の浮き上がりは、第一の形態と同様、テーパ面状に形成された溝内側面21aとバックアップリング4の背面4cとの嵌合力によって抑止されるので、バックアップリング4の外周縁4aがハウジング1のテーパ面1bと溝肩21cとの間に噛み込まれて損傷するのを、有効に防止することができる。またこのため、ピストン2の組み込み作業を容易に行うことができる。
次に図6は、本発明に係る密封装置の第四の形態を、軸心を通る平面で切断して示す装着状態の断面図、図7は、図6におけるバックアップリング6又は7の斜視図、図8は、この形態において、ピストン2をハウジング1の内周へ組み込む過程を、その軸心を通る平面で切断して示す断面図である。上述した第一乃至第三の形態は、いずれもOリング3とバックアップリング4(及び5)を、ピストン2の外周面2aに形成した装着溝21に装着しているのに対し、この第四の形態は、図6に示されるように、Oリング3とバックアップリング6,7をハウジング1の内周面1aに形成した装着溝11に装着したものである。
ハウジング1の内周面1aに形成した装着溝11は、その軸方向両側の溝内側面11a,11bが、溝肩11c,11d側ほど溝幅を狭めるようなテーパ面状、言い換えれば溝底面11e側ほど溝幅を広げるようなテーパ面状に形成されている。すなわち装着溝11は、蟻溝状の断面形状を有するものである。
一方、ピストン2における外周面2aの軸方向一端には、先端へ向けて小径となるようなテーパ面2bが形成されている。
Oリング3は、第一乃至第三の形態のものと同様、ゴム状弾性材料で断面円形の環状に成形されたものであって、ピストン2の外周面2a及び装着溝11の溝底面11eに対する適当なつぶし代を有し、言い換えれば未装着状態でのOリング3の断面径が、ピストン2の外周面2aと装着溝11の溝底面11eとの径方向距離よりも大きく、したがって、ピストン2の外周面2aと装着溝11の溝底面11eとの間で適当に径方向圧縮された状態で装着されるようになっている。
バックアップリング6,7は、Oリング3のゴム状弾性材料より硬質でかつ低摩擦係数のPTFE(四フッ化エチレン)等の合成樹脂材料からなり、その内周縁6a,7aはハウジング1の内径よりも小径で、ピストン2の外周面2aに対して微小隙間をもって対向しており、油圧によってOリング3がピストン2の外周面2aとハウジング1の内周面1aとの間の隙間へはみ出すのを防止するものである。
バックアップリング6,7におけるOリング3側を向いた内側面6b,7bは、軸心に対してほぼ垂直な平面状に形成されており、Oリング3と反対側、すなわち溝内側面11a,11b側を向いた背面6c,7cは、この溝内側面11a,11bと対応するテーパ面状をなしている。また、図7に示されるように、このバックアップリング6,7は円周方向一箇所が切断されており、その切断部6d,7dは、いわゆるバイアスカットされ、すなわち軸心を通る平面に対して適当な傾斜角度をなすことによって、切断部6d(7d)へのOリング3の食い込みを防止している。
以上の構成を備える油圧装置は、ピストン2の軸方向両側の空間に油圧が交互に導入されることによって、ピストン2がハウジング1の内周を軸方向へ往復移動し、あるいはピストン2がハウジング1の内周を強制的に軸方向へ往復移動されることによって、その軸方向両側の空間に交互に高圧が発生するものである。この油圧は、ハウジング1の内周面1aとピストン2の外周面2aとの隙間から、バックアップリング6又は7を介してOリング3にも作用し、例えば図6における右側の空間の油圧が上昇した場合は、Oリング3はバックアップリング6の内側面6bに押し付けられて支持され、図6における左側の空間の油圧が上昇した場合は、Oリング3はバックアップリング7の内側面7bに押し付けられて支持される。
詳しくは、例えば図6における右側の空間の油圧が上昇した場合は、Oリング3はこの油圧によって装着溝11内を相対的に低圧となる側(図6における左側)へ移動し、バックアップリング6の内側面6bに押し付けられて変形するので、ピストン2の外周面2a及び装着溝11の溝底面11eに対する面圧を増大する。逆に、例えば図6における左側の空間の油圧が上昇した場合は、Oリング3はこの油圧によって装着溝11内を相対的に低圧となる側(図6における右側)へ移動し、バックアップリング7の内側面7bに押し付けられて変形するので、ピストン2の外周面2a及び装着溝11の溝底面11eに対する面圧を増大する。このため、導入圧力に応じてシール面圧が変化し、優れた密封機能を奏する。
また、バックアップリング6,7の内周縁6a,7aは、ハウジング1の内周面1aよりも小径で、ピストン2の外周面2aに微小隙間をもって対向しているので、油圧によって変形されたOリング3の一部が、ピストン2の外周面2aとハウジング1の内周面1aとの間の隙間へはみ出すのを有効に防止する。
ここで、ピストン2をハウジング1の内周に図6に示される状態に挿入して組み込む方法を説明すると、この組み込みに際しては、まず予めハウジング1側の装着溝11にOリング3及びバックアップリング6,7を装着する。Oリング3はゴム状弾性材料からなるものであるため、その変形によって、ハウジング1の内周から容易に装着溝11へ嵌め込むことができる。一方、バックアップリング6,7は、硬質の合成樹脂材料からなるものであるが、円周方向一ヵ所が分割されているため、ハウジング1の内周面1aよりも小径に縮径変形させてから、弾性的に装着溝11へ嵌め込むことができる。
次に、ピストン2を、そのテーパ面2bを有する端部を先頭にしてハウジング1の内周へ挿入する。この挿入過程では、図8に示されるように、装着溝11内のOリング3は、内周部がピストン2のテーパ面2bに接触するので、その摩擦抵抗によって、装着溝11内をピストン2の挿入方向へ移動され、バックアップリング7の内側面7bに押し付けられる。また、このOリング3は、ピストン2の挿入過程でそのテーパ面2bの大径側へ相対的に乗り上がって径方向圧縮を受けるので、その応力によって、テーパ面2bの小径側を向いた部分3bが内周側へ膨みながら、バックアップリング7の内側面7bに押し付けられ、このため、バックアップリング7に対して、装着溝11から内周側へ浮き上がらせるような変位力を与えることになる。
しかしながら、装着溝11の溝幅を溝肩11d側で狭まるようなテーパ面状に形成された溝内側面11bと、これに対応するテーパ面状に形成されたバックアップリング7の背面7cとの嵌合力によって、装着溝11からのバックアップリング7の浮き上がりが抑止される。これは、溝内側面11aとバックアップリング7の背面7c間に作用する押し付け荷重の一部は、テーパ面による形状特性から、バックアップリング7を外周側へ変位させる方向に作用し、Oリング3の変形により発生する内周側への浮き上がり力を相殺するからである。
したがって、このバックアップリング7の内周縁7aがピストン2のテーパ面2bと干渉して溝肩11dとの間に噛み込まれて損傷するのを、有効に防止することができる。またこのため、ピストン2の組み込み作業を容易に行うことができる。
なお、この第四の形態のように、Oリング3とバックアップリング6,7をハウジング1の内周面1aに形成した装着溝11に装着したものにおいても、先に説明した第二又は第三の形態のように、ピストン2の挿入時にOリング3が押し付けられる側の溝内側面11b及びバックアップリング7の背面7cのみを、図8と同様に形成しても良い。
また、上述の各形態においては、装着溝の溝内側面及びこれに接するバックアップリングの背面を、溝肩側で溝幅が狭まるようなテーパ面としたが、本発明は、このようなテーパ面に限定されるものではなく、装着溝の溝内側面を例えば溝肩側で溝幅が狭まるような段差面等に形成し、バックアップリングの背面を、これと対応する断面形状に形成したものであっても、装着溝からのバックアップリングの浮き上がりを有効に抑止することができる。
更に本発明は、図示の形態のようなOリング3以外のパッキング、例えばXリングや角リング等を用いたものについても、同様に実施することができる。
本発明に係る密封装置の第一の形態を、軸心を通る平面で切断して示す装着状態の断面図である。 図1におけるバックアップリング4又は5の斜視図である。 ピストン2をハウジング1の内周へ挿入する過程を、その軸心を通る平面で切断して示す断面図である。 本発明に係る密封装置の第二の形態を、軸心を通る平面で切断して示す装着状態の断面図である。 本発明に係る密封装置の第三の形態を、軸心を通る平面で切断して示す装着状態の断面図である。 本発明に係る密封装置の第四の形態を、軸心を通る平面で切断して示す装着状態の断面図である。 図6におけるバックアップリング6又は7の斜視図である。 ピストン2をハウジング1の内周へ挿入する過程を、その軸心を通る平面で切断して示す断面図である。 従来の密封装置を、軸心を通る平面で切断して示す装着状態の断面図である。 ピストン102をハウジング101の内周へ挿入する際の、従来の密封装置におけるバックアップリング104の挙動を、その軸心を通る平面で切断して示す断面図である。
符号の説明
1 ハウジング(外周部材)
1a 内周面
11,21 装着溝
11a,11b,21a,21b 溝内側面
11c,11d,21c,21d 溝肩
11e,21e 溝底面
2 ピストン(内周部材)
2a 外周面
3 Oリング(パッキング)
4,5,6,7 バックアップリング
4a,5a 外周縁
4b,5b,6b,7b 内側面
4c,5c,6c,7c 背面
6a,7a 内周縁

Claims (1)

  1. 外周部材(1)の内周面(1a)とその内周に軸方向移動可能に配置された内周部材(2)の外周面(2a)のうちいずれか一方に形成され円周方向へ連続した装着溝(21,11)内に、ゴム状弾性材料からなるパッキング(3)と、このパッキング(3)より硬質の材料からなり円周方向一箇所が切断されたバックアップリング(4,5,6,7)とを有し、前記装着溝(21,11)の溝内側面のうち、少なくとも前記外周部材(1)への前記内周部材(2)の挿入時に前記パッキング(3)が押し付けられる側の溝内側面(21a,11b)が、溝肩(21c,11d)側で溝幅を狭める形状に形成され、外周部材(1)への内周部材(2)の挿入時にパッキング(3)が押し付けられる側にあるバックアップリング(4,7)の、前記パッキング(3)と反対側の背面(4c,7c)が、前記溝内側面(21a,11b)と対応する形状をなすことを特徴とする密封装置。
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