JP2005163181A - 結晶粒度特性に優れた肌焼ボロン鋼の浸炭熱処理方法 - Google Patents
結晶粒度特性に優れた肌焼ボロン鋼の浸炭熱処理方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005163181A JP2005163181A JP2004338202A JP2004338202A JP2005163181A JP 2005163181 A JP2005163181 A JP 2005163181A JP 2004338202 A JP2004338202 A JP 2004338202A JP 2004338202 A JP2004338202 A JP 2004338202A JP 2005163181 A JP2005163181 A JP 2005163181A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat treatment
- steel
- case
- grain size
- carburizing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
- Heat Treatment Of Articles (AREA)
Abstract
【課題】使用する鋼の鋼成分のCr、Mo、Ni、Si、Mnなどを低減しBを添加することによって焼入性を補った肌焼ボロン鋼とし、浸炭時のオーステナイト結晶粒度の粗大化を抑制し、結晶粒度特性に優れた肌焼ボロン鋼の製品を得る浸炭熱処理方法を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.10〜0.35%、Si:0.03〜0.35%、Mn:2.0%以下、B:0.0005〜0.005%、Ti:0.1超〜0.2%、N:0.015%以下、Al:0.005〜0.05%を含有し、残部Feおよび不可避不純物からなる肌焼ボロン鋼を用い、これを1250℃で鍛伸し、900℃で焼きならし処理を施してから浸炭熱処理をすることで、浸炭時のオーステナイト結晶粒度の粗大化を抑制し、結晶粒度特性に優れた製品とする。
【選択図】なし
【解決手段】質量%で、C:0.10〜0.35%、Si:0.03〜0.35%、Mn:2.0%以下、B:0.0005〜0.005%、Ti:0.1超〜0.2%、N:0.015%以下、Al:0.005〜0.05%を含有し、残部Feおよび不可避不純物からなる肌焼ボロン鋼を用い、これを1250℃で鍛伸し、900℃で焼きならし処理を施してから浸炭熱処理をすることで、浸炭時のオーステナイト結晶粒度の粗大化を抑制し、結晶粒度特性に優れた製品とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、浸炭時のオーステナイト結晶粒の粗大化を抑制することができるBを含有する肌焼鋼を用いた浸炭熱処理方法に関するものである。
近年、低コスト化の傾向が強まり、材料費の低減や加工性の向上による生産工程の簡略化が望まれている。そのような流れの中で使用される材料もCr、Mo、Ni、Si、Mnなどの合金元素を低減しBを添加することによって焼入性を補った肌焼ボロン鋼が使用されるようになっている。しかしながら、B添加鋼では、鋼中のfree−Nが存在するとBNを形成して固溶Bが存在しなくなり、焼入性を向上させる効果が無くなる。そこで、通常Tiを0.01〜0.05質量%程度添加し、free−Nを固定する方法が採られる。しかし、このことによってオーステナイト結晶粒の粗大化を抑制するAlNが減少し、浸炭時に混粒あるいは粗粒となり、機械的性質、疲労特性および熱処理時の歪量に対して悪影響を及ぼす。そのため、浸炭時のオーステナイト結晶粒を整粒かつ微細にする必要がある。
本発明が解決しようとする課題は、本発明の方法に使用する肌焼ボロン鋼の鋼成分のCr、Mo、Ni、Si、Mnなどの合金元素を低減しBを添加することによって焼入性を補った肌焼ボロン鋼とし、浸炭時のオーステナイト結晶粒度の粗大化を抑制し、結晶粒度特性に優れた肌焼ボロン鋼からなる製品を得るための浸炭熱処理方法を提供することである。
上記の課題を解決するための本発明の手段は、請求項1の発明では、質量%で、C:0.10〜0.35%、Si:0.03〜0.35%、Mn:2.0%以下、B:0.0005〜0.005%、Ti:0.1超〜0.2%、N:0.015%以下、Al:0.005〜0.05%を含有し、残部Feおよび不可避不純物からなる肌焼ボロン鋼を用い、焼きならし処理を施してから浸炭熱処理をすることを特徴とする浸炭熱処理方法である。
請求項2の発明では、肌焼きボロン鋼は、さらに質量%で、Cr:2%以下、Mo:0.5%以下、Ni:3.0%以下のうち1種又は2種以上を含有する鋼であることを特徴とする請求項1の手段の浸炭熱処理方法である。
請求項3の発明では、肌焼きボロン鋼は、さらに質量%で、V:0.02〜0.10%、Nb:0.02〜0.10%のうち1種又は2種を含有する鋼であることを特徴とする請求項1又は2の手段の浸炭熱処理方法である。
請求項4の発明では、請求項1〜3のいずれか1項の手段の浸炭処理方法において、焼きならしを施した後、さらに冷間加工を施してから浸炭熱処理を施すことを特徴とする浸炭熱処理方法である。
上記の手段は、Tiを添加した肌焼きボロン鋼の浸炭熱処理でありこの浸炭熱処理をする前に焼ならし処理をする方法であり、この方法に使用する肌焼きボロン鋼の成分組成の作用について以下に説明する。先ず、本発明の手段に使用の鋼は、上記のようにTiを添加することで、Tiを含有する微細析出物によって浸炭時のオーステナイト結晶粒度の粗大化を抑制し、さらにV、Nbを添加することによって、浸炭熱処理において結晶粒粗大化抑制効果を高めたものである。
以下に、本発明の方法に使用する肌焼きボロン鋼の成分割合の限定理由を述べる。なお、%は質量%を表わす。
C:Cは機械構造用部品として浸炭処理後の芯部強度を確保するために必要な元素であり、0.10%未満ではその効果が十分に得られず、反対に0.35%を超えると芯部の靱性を低下させる。そのため、含有量を0.10〜0.35%とした。
Si:Siは0.03%未満では脱酸効果が十分に得られず、過剰に含有させると加工性を低下させると共に浸炭時の粒界酸化層の形成を助長し、疲労特性についても低下させる。そのため上限を0.35%とした。そのため、含有量を.0.30〜0.35%とした。
Mn:Mnは焼入性を確保するのに必要な元素であるが、2.0%を超えると加工性を低下させる。そのため、含有量を2.0%以下とした。
B:Bは極く微量の添加によって鋼の焼入性を著しく向上させる元素であるが、0.0005%未満ではその効果は十分でなく、0.005%を超えると逆に焼入性を低下させる。そのため、含有量を0.0005〜0.005%とした。
Ti:Tiは鋼中のfree−Nを固定し、Bの焼入性への効果を向上させると共にTi炭化物、Tiを含有する複合炭化物、Ti窒化物を微細に析出させることによって、AlNに代って浸炭時のオーステナイト結晶粒度の粗大化を抑制するために必要な元素である。0.1%以下ではその効果は十分でなく、0.2%を超えると析出物の量が過剰となり加工性を低下させる。そのため、含有量を0.1%超〜0.2%とした。
V:Vは炭化物を形成し、Ti同様にオーステナイト結晶粒度の粗大化を抑制する効果があり、0.02%未満ではその効果が得られず、0.10%を超えて含有させると析出物の量が過剰となり加工性を低下させる。そのため、含有量を0.02〜0.10%とした。
Nb:Nbは炭化物あるいは窒化物を形成し、Ti同様にオーステナイト結晶粒度の粗大化を抑制する効果があり、0.02%未満ではその効果が得られず、0.10%を超えて含有させると析出物の量が過剰となり加工性を低下させる。そのため、含有量を0.02〜0.10%とした。
Cr:Crは焼入性および浸炭性を向上させる元素であるが、2.0%を超えて含有させると浸炭層で粗大な炭化物を形成し、機械的性質、疲労特性を低下させる。そのため、含有量を2.0%以下とした。
Mo:Moは焼入性および靱性を向上させる元素であるが、0.5%を超えて含有させると圧延あるいは鍛造後にベーナイトやマルテンサイト組織となり加工性を著しく低下させる。そのため、含有量を0.5%以下とした。
Ni:Niは焼入性および靱性を向上させる元素であるが、3.0%を超えて含有させると圧延あるいは鍛造後にベーナイトやマルテンサイト組織となり加工性を著しく低下させる。そのため、含有量を3.0%以下とした。
N:Nは0.015%を超えて含有するとTiNが増加し、疲労特性に悪影響を及ぼす。そのため、含有量を0.015%以下とした。
Al:Alは脱酸剤として使用される元素であり、0.005%未満ではその効果が十分でなく0.05%を超えるとアルミナ系酸化物が増加し疲労特性、加工性を低下させる。そのため、含有量を0.005〜0.05%とした。
本発明による肌焼きボロン鋼の浸炭熱処理方法は、使用するボロン鋼の組成にTi単独あるいはTiとV、Nbを複合添加しているので、本発明の浸炭熱処理方法により鋼中に微細な化合物を析出させ、浸炭時のオーステナイト結晶粒度の粗大化を抑制し、結晶粒度特性に優れた製品を得ることができ、本願発明は従来にない優れた効果を奏するものである。
本発明を実施するための最良の形態について以下に説明する。本発明の肌焼きボロン鋼の浸炭熱処理方法において使用するボロン鋼の組成を表1のNo.9〜No.20に示す。No.9はSC系の鋼に、No.10、No.11、No.12、No.13、No.14、No.15はSCR系の鋼に、No.16、No.17、No.19、No.20はSCM系に、No.18はSNCM系にそれぞれ相当する鋼である。さらにNo.9〜No.18はTiの単独添加であり、No.19はTiとV、No.20はTiとNbの複合添加である。なお、No.9におけるCrとNo.9〜No.15におけるMoは不可避不純物として含有されるものである。以下の実施例1を通じて本発明の最良の形態について示す。
表1に示す種々の化学成分(質量%で示す。)からなる肌焼鋼を100kg真空溶解炉で溶製し、1250℃で径が20mmφの棒鋼に鍛伸した後、900℃で焼ならしを行った。次いで、これを14mmφ×21mmHの円柱試験片を作成した後、端面拘束型圧縮試験機を使用し、加工率70%で加工したものと加工無しのもの2種類の試験片を作製した。そして、これらを925℃、950℃、945℃の各温度で6時間保持した後、水焼入れを行い、オーステナイト結晶粒粗大化温度を調べた。その結果を表2および表3に示す。
さらに、比較鋼のNo.4、No.5と本発明実施例のNo.11の鋼について、加工率0%のものと70%加工したものの結晶粒度(JIS規格の G0551で記載する方法で測定)を、初期温度(850℃)のみのものと、さらに加熱保持したものとで対比して、表4および表5に示す。表4および表5において、初期粒度は850℃で30分保持した後焼入れを行ない、測定したオーステナイト結晶粒度である。表2、表3、表4、表5から明確なように、本発明における鋼は加工を70%施しても結晶粒粗大化温度が975℃以上となっており、比較鋼、特にB添加鋼に比べて、本発明におけるボロン鋼を使用して浸炭熱処理することで、結晶粒粗大化抑制効果が優れていることがわかる。
Claims (4)
- 質量%で、C:0.10〜0.35%、Si:0.03〜0.35%、Mn:2.0%以下、B:0.0005〜0.005%、Ti:0.1超〜0.2%、N:0.015%以下、Al:0.005〜0.05%を含有し、残部Feおよび不可避不純物からなる肌焼ボロン鋼を用い、これに焼きならし処理を施してから浸炭熱処理をすることを特徴とする浸炭熱処理方法。
- 肌焼きボロン鋼は、さらに質量%で、Cr:2%以下、Mo:0.5%以下、Ni:3.0%以下のうち1種又は2種以上を含有する鋼であることを特徴とする請求項1に記載の浸炭熱処理方法。
- 肌焼きボロン鋼は、さらに質量%で、V:0.02〜0.10%、Nb:0.02〜0.10%のうち1種又は2種を含有する鋼であることを特徴とする請求項1又は2に記載の浸炭熱処理方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の浸炭処理方法において、焼きならしを施した後、さらに冷間加工を施してから浸炭熱処理を施すことを特徴とする浸炭熱処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2004338202A JP2005163181A (ja) | 2004-11-22 | 2004-11-22 | 結晶粒度特性に優れた肌焼ボロン鋼の浸炭熱処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2004338202A JP2005163181A (ja) | 2004-11-22 | 2004-11-22 | 結晶粒度特性に優れた肌焼ボロン鋼の浸炭熱処理方法 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25774196A Division JPH1081938A (ja) | 1996-09-05 | 1996-09-05 | 結晶粒度特性に優れた肌焼ボロン鋼 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2005163181A true JP2005163181A (ja) | 2005-06-23 |
Family
ID=34737391
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2004338202A Pending JP2005163181A (ja) | 2004-11-22 | 2004-11-22 | 結晶粒度特性に優れた肌焼ボロン鋼の浸炭熱処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2005163181A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN114058801A (zh) * | 2021-11-16 | 2022-02-18 | 江苏大学 | 一种细化硼钢晶粒的方法、高强韧硼钢及其应用 |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59182952A (ja) * | 1983-04-01 | 1984-10-17 | Daido Steel Co Ltd | はだ焼鋼 |
| JPH04350113A (ja) * | 1991-05-28 | 1992-12-04 | Nippon Steel Corp | 浸炭熱処理時に結晶粒が粗大化しない肌焼鋼の製造方法 |
-
2004
- 2004-11-22 JP JP2004338202A patent/JP2005163181A/ja active Pending
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59182952A (ja) * | 1983-04-01 | 1984-10-17 | Daido Steel Co Ltd | はだ焼鋼 |
| JPH04350113A (ja) * | 1991-05-28 | 1992-12-04 | Nippon Steel Corp | 浸炭熱処理時に結晶粒が粗大化しない肌焼鋼の製造方法 |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN114058801A (zh) * | 2021-11-16 | 2022-02-18 | 江苏大学 | 一种细化硼钢晶粒的方法、高强韧硼钢及其应用 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP5669339B2 (ja) | 高強度浸炭部品の製造方法 | |
| JP5760453B2 (ja) | 浸炭材 | |
| JP6794012B2 (ja) | 耐結晶粒粗大化特性、耐曲げ疲労強度および耐衝撃強度に優れた機械構造用鋼 | |
| CN100443614C (zh) | 耐延迟断裂特性优良的钢、螺栓及其制造方法 | |
| JP2010007120A (ja) | 高強度浸炭部品の製造方法 | |
| JP2007231305A (ja) | 浸炭部品および浸炭歯車 | |
| JP2009299165A (ja) | 高強度浸炭部品の高周波焼入れによる製造方法 | |
| JP2006213951A (ja) | 冷間加工性に優れ、浸炭時の結晶粒の粗大化を防止し、耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性に優れた浸炭部品用鋼 | |
| JP4847681B2 (ja) | Ti含有肌焼き鋼 | |
| JP5630978B2 (ja) | 靭性に優れた機械構造用鋼 | |
| JP2003201513A (ja) | 高強度肌焼鋼 | |
| JP2009068065A (ja) | 面圧疲労強度と衝撃強度及び曲げ疲労強度に優れたはだ焼鋼 | |
| JP5868099B2 (ja) | 靭性、耐磨耗性に優れる鋼 | |
| JP2004238702A (ja) | 耐低サイクル衝撃疲労特性に優れた浸炭部品 | |
| JP2009191322A (ja) | 浸炭部品用の耐粗粒化特性に優れたはだ焼鋼 | |
| JPH08260039A (ja) | 浸炭肌焼鋼の製造方法 | |
| JP7326957B2 (ja) | マルテンサイト系ステンレス鋼及び締結部材 | |
| JP2005163181A (ja) | 結晶粒度特性に優れた肌焼ボロン鋼の浸炭熱処理方法 | |
| JP4379315B2 (ja) | 機械構造部材及びこれを用いたシャフト | |
| JP2004300550A (ja) | 高強度肌焼鋼 | |
| JP6256416B2 (ja) | 肌焼鋼 | |
| JP5526689B2 (ja) | 浸炭用鋼 | |
| KR100551588B1 (ko) | 충격인성이 우수한 고온 침탄용강 | |
| JP4821711B2 (ja) | 軟窒化用鋼材 | |
| JP2010059484A (ja) | 静的強度に優れた浸炭部品 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071002 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080415 |