JP2005162045A - 車両用制動制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 自動ブレーキを作動させる際に、自車両が前方物体との接触を操舵回避できないと判断されるときには(ステップS24の判定が“No”)、目標スリップ率S*を通常のS1よりも大きなS2に設定することによって、アンチスキッド制御の作動を制限して自動ブレーキの制動性能を向上させる。一方、前方物体との接触を操舵回避できると判断されるときには(ステップS24の判定が“Yes”)、目標スリップ率S*を通常のS1に設定することによって、通常どおりのアンチスキッド制御を行い車体の安定性や操縦性を向上させる。
【選択図】 図7
Description
そこで、本発明は上記の問題に着目してなされたものであり、自動ブレーキを行う際、アンチスキッド制御をより適切に行うことができる車両用制動制御装置を提供することを課題としている。
運転者によるブレーキペダル1の操作量を作動液圧に変換するマスターシリンダ2は、自動ブレーキ液圧ユニット3及びアンチスキッド液圧ユニット4を順に介して各ホイールシリンダ5i(i=FL〜RR)に連結されており、これら各ホイールシリンダ5iに供給される制動液圧によって各車輪6iに制動力を発生させる。
これらレーザレーダ7と車輪回転センサ8iからの各種信号が、例えばマイクロコンピュータで構成されたコントローラ9に入力され、このコントローラ9で、図3の自動ブレーキ制御処理と、図7のアンチスキッド制御処理とを実行して、自動ブレーキ液圧ユニット3とアンチスキッド液圧ユニット4とを駆動制御する。
自動ブレーキ制御処理は、所定時間(例えば10msec)毎のタイマ割込み処理として実行され、図3に示すように、先ずステップS1で各種データを読込む。具体的には、前方物体との距離D及び相対速度Vrと、左右エッジのスキャニング角θL及びθRと、後述するアンチスキッド制御処理で算出される車体速度Vとを読込む。
D<Vr×T+Vr2/2a ………(1)
YL=D×tanθL+Wb/2+Ws
YR=D×tanθR+Wb/2+Ws ………(2)
YN=min[YL,YR] ………(3)
続くステップS11では、図6の制御マップを参照し、車体速度Vと横移動量YNとに応じて、自車がYNだけ横移動するのにかかる所要時間Tyを算出する。ここで、図6の制御マップは、横軸を横移動量YN、縦軸を横移動所要時間Tyとし、横移動量YNが0から増加するときに横移動所要時間Tyが0から増加し、さらに車体速度Vが低いほど横移動所要時間Tyの増加率が大きくなるように設定されている。
続くステップS21では、各車輪速Vwiに基づいて車体速度Vを推定してから、下記(4)式に従って、各車輪6FL〜6RRのスリップ率Siを算出する。
Si=(Vwi−V)/V ………(4)
以上、ステップS1〜S5の処理と自動ブレーキ液圧ユニット3とが制動力制御手段に対応し、ステップS10〜S14の処理が操舵回避判断手段に対応し、ステップS20〜S23、S25、S26の処理とアンチスキッド液圧ユニット4とがアンチスキッド制御手段に対応し、ステップS24、S27の処理が制限手段に対応している。
今、自車両が前方物体と接触する可能性があるか否かを判断しているとする。この前方物体との距離Dと相対速度Vrとの関係が、前記(1)式を満たしていないときには(ステップS2の判定が“No”)、自車両が前方物体と接触する可能性はないので、自動ブレーキを非作動状態にする(ステップS3)。
このとき、自車両が前方物体との接触を操舵回避できないと判断されて(ステップS12の判定が“No”)、制限フラグFが“1”にセットされると、自動ブレーキによって車輪のスリップ率Siが所定値Sa以上となった場合に、目標スリップ率S*をS1よりも大きなS2に変更する(ステップS27)。これにより、実際のスリップ率Siと目標スリップ率S*との差分が小さくなって制動力の抑制量つまり減圧量が小さくなるので、アンチスキッド制御の作動が制限される。その結果、自動ブレーキによる制動性能が向上して車両を可及的に減速させることができる。
そこで、本実施形態では、前方物体との接触を操舵回避できると判定されて(ステップS12の判定が“Yes”)、制限フラグFが“0”にリセットされると、自動ブレーキによって車輪のスリップ率Siが所定値Sa以上となった場合に、目標スリップ率S*を通常のS1に設定する(ステップS25)。これにより、アンチスキッド制御の制限が中止され、通常どおりのアンチスキッド制御が行われるので、運転者が前方物体との接触を操舵回避しようとするときに、車体の安定性や操縦性を向上させることができる。
また、上記の第1実施形態では、自車両が前方物体との接触する可能性はないと判断されたときに、単に自動ブレーキを非作動状態となるようにしているが、自動ブレーキが作動している状態から急に制動力が抜けると運手者に違和感を与える可能性がある。そこで、前方物体との接触の可能性があると判断されている状態から、接触の可能性がなくなったと判断されたときには、自動ブレーキによる制動力が徐々に減少するように自動ブレーキ液圧ユニット3を駆動制御してもよい。
この第2実施形態は、車輪のスリップ速度ΔViに応じてアンチスキッド制御を行うものである。
そこで、第2実施形態では、前述した図7のアンチスキッド制御処理を、図8のアンチスキッド制御処理に変更したことを除いては第1実施形態と同様であるため、同一部分の詳細説明は省略する。
図8のアンチスキッド制御処理では、先ずステップS30で、制限フラグFの設定状態と各車輪速Vwiとを読込む。
続くステップS31では、各車輪速Vwiに基づいて車体速度Vを推定してから、下記(5)式に従って、各車輪6FL〜6RRのスリップ速度ΔViを算出する。
ΔVi=Vwi−V ………(5)
以上、制限フラグがF=1のときにステップS34で参照する制御マップが制限手段に対応し、それ以外のステップS30〜S35の処理とアンチスキッド液圧ユニット4とがアンチスキッド制御手段に対応している。
一方、操舵回避できると判断されたときには、車体速度Vに応じた通常の目標スリップ速度ΔV*に設定されて、通常のアンチスキッド制御が行われるので、運転者が前方物体との接触を操舵回避しようとするときに、車体の安定性や操縦性を向上させることができる。
その他の作用効果は、前述した第1実施形態と同様である。
この第3実施形態は、アンチスキッド制御で制動力の抑制を開始するスリップ状態の閾値を変更することによって、アンチスキッド制御の作動を制限するものである。
そこで、第3実施形態では、前述した図7のアンチスキッド制御処理を、図9のアンチスキッド制御処理に変更したことを除いては第1実施形態と同様であるため、同一部分の詳細説明は省略する。
続くステップS41では、車輪速Vwiのサンプリング周期とサンプリング毎のデータに基づいて、各車輪の車輪加速度αwiを算出する。
続くステップS42では、各車輪速Vwiに基づいて車体速度Vを推定してから、前述した(4)式に従って、各車輪6FL〜6RRのスリップ率Siを算出する。
以上、ステップS40〜S42、S44の処理とアンチスキッド液圧ユニット4とがアンチスキッド制御手段に対応し、ステップS43、S45の処理が制限手段に対応している。
今、自動ブレーキが作動した際に、自車両が前方物体との接触を操舵回避できないと判断されて制限フラグFが“1”にリセットされているとする。このときは、減圧指令の出力が開始され難くなるように、減圧指令の出力を開始するスリップ率の閾値を通常のS3からS4に変更して、アンチスキッド制御の作動を制限する(ステップS45)。これにより、自動ブレーキによって車輪のスリップ率Siが増加するときに、減圧指令の出力が開始され難くなる、すなわち制動力の抑制が開始され難くなるので、自動ブレーキによる制動性能が向上して車両を可及的に減速させることができる。
また、上記第3実施形態では、アンチスキッド制御の作動を制限するために、減圧指令の出力を開始する閾値だけを変更したが、これに限定されるものではない。すなわち、減圧指令の出力を開始する閾値を変更すると共に、前述した第1実施形態や第2実施形態のようにアンチスキッド制御による制動力の抑制量を小さくすることで、アンチスキッド制御の作動を制限してもよい。
次に、本発明の第4実施形態を図11、図12に基づいて説明する。
この第4実施形態は、自動ブレーキを作動させる際に、少なくとも車体前面と前方物体との接触を操舵回避できるか否かを判断するものである。
そこで、第4実施形態の制限判断処理では、図11に示すように、図4の前記ステップS11、S12を新たなステップS50、S51の処理の変更したことを除いては第1実施形態と同様であるため、同一部分の詳細説明は省略する。
続くステップS51では、横移動量YPが操舵回避に必要な横移動量YN以上であるか否かを判断する。この判定結果がYP≧YNであるときには、少なくとも車体前面が前方物体との接触を操舵回避できると判断して前記ステップS13に移行する。一方、判定結果がYP<YNであるときには、車体前面が前方物体との接触を操舵回避できないと判断して前記ステップS14に移行する。
このように、上記の第4実施形態によれば、自動ブレーキを作動させる際に、車体前面が前方物体との接触を操舵回避できないと判断されたときには、制限フラグFを“1”にセットしてアンチスキッド制御の作動を制限する。一方、少なくとも車体前面が前方物体との接触を操舵回避できると判断されたときには、制限フラグFを“0”にリセットしてアンチスキッド制御の制限を中止する。
これにより、仮に車体側面や車体後方部が前方物体と接触するとしても、少なくとも車体前面と前方物体との接触を操舵回避できるようなシーンで、アンチスキッド制御の作動によって車体の安定性や操縦性を向上させることができる。
その他の作用効果は、前述した第1実施形態と同様である。
2 マスターシリンダ
3 自動ブレーキ液圧ユニット
4 アンチスキッド液圧ユニット
5FL〜5RR ホイールシリンダ
7 レーザレーダ
8FL〜8RR 車輪回転センサ
9 コントローラ
Claims (4)
- 車輪のスリップ状態が閾値を超えたときに車輪の制動力を抑制するアンチスキッド制御手段と、自車両と接触する可能性がある前方物体を検出したときに自車両に制動力を発生させる制動力制御手段と、を備えた車両用制動制御装置において、
自車両が前記前方物体との接触を操舵回避できるか否かを判断する操舵回避判断手段と、前記制動力制御手段が自車両に制動力を発生させる場合、前記操舵回避判断手段で自車両が前記前方物体との接触を操舵回避できないと判断されたときだけ、前記アンチスキッド制御手段の作動を制限する制限手段と、を備えることを特徴とする車両用制動制御装置。 - 前記操舵回避判断手段は、少なくとも車体前面が前方物体との接触を操舵回避できるか否かを判断するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の車両用制動制御装置。
- 前記制限手段は、前記操舵回避判断手段で自車両が前記前方物体との接触を操舵回避できないと判断されたら、操舵回避できると判断されているときよりも、前記アンチスキッド制御手段による制動力の抑制量を小さくすることで、当該アンチスキッド制御手段の作動を制限するように構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用制動制御装置。
- 前記制限手段は、前記操舵回避判断手段で自車両が前記前方物体との接触を操舵回避できないと判断されたら、操舵回避できると判断されているときよりも、前記アンチスキッド制御手段で制動力の抑制が開始され難くなるように前記閾値を大きい値に変更することで、当該アンチスキッド制御手段の作動を制限するように構成されることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の車両用制動制御装置。
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