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JP2005161184A - スケール防止剤およびその製造方法 - Google Patents

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JP2005161184A
JP2005161184A JP2003402736A JP2003402736A JP2005161184A JP 2005161184 A JP2005161184 A JP 2005161184A JP 2003402736 A JP2003402736 A JP 2003402736A JP 2003402736 A JP2003402736 A JP 2003402736A JP 2005161184 A JP2005161184 A JP 2005161184A
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acid copolymer
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Takehiro Morishita
丈弘 森下
Yasuyoshi Koinuma
康美 鯉沼
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Abstract

【課題】 スケール抑制能が高く、保存安定性が高く、耐ゲル化能が高く、しかも着色が少なく色調に優れたスケール防止剤を提供することにある。
【解決手段】 無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の加水分解物を有効成分とするスケール防止剤であって、前記無水マレイン酸−アクリル酸共重合体が、芳香族系溶媒の存在下、かつ、2級水素を有する芳香族系溶媒の非存在下に、アクリル酸1〜13重量部及び無水マレイン酸99〜87重量部を油溶性重合開始剤を用いて重合させて得た無水マレイン酸−アクリル酸共重合体であることを特徴とするスケール防止剤。
【選択図】 なし


Description

本発明は水処理分野で利用される水処理剤及びその製造方法を提供することにある。
さらに詳しくは、スケール抑制能が高く、保存安定性が高く、耐ゲル化能が高く、しかも着色が少なく色調に優れたスケール防止剤及びその製造方法を提供することにある。
ボイラ用水や冷却用水などには、スケール形成防止を目的として、各種のスケール防止剤が添加されている。主なスケール防止剤としては、アクリル酸系ポリマー、マレイン酸系ポリマーなどが挙げられる。最近では、高いスケール抑制能を持つことから、ポリマレイン酸の利用が増加している。一方で、環境への配慮のなか、水処理剤に求められる要求は多様化しており、用水の白濁を防止するためゲル化抑制能の向上、用水への着色を防止するため色調に優れたスケール防止剤の使用、スケール防止剤の水溶液について長期保存時の安定性の向上等が求められている。
ポリマレイン酸は、水あるいは有機溶媒中で無水マレイン酸を重合してポリ無水マレイン酸を製造し、これを加水分解して製造する。ここで、スケール防止剤としての性能は、無水マレインの重合時の溶媒の選択等により異なることが知られている。これは、重合反応に溶媒の分子が関与し、ポリ無水マレイン酸分子鎖の末端あるいは内部に溶媒分子が組み込まれるものと考えられている。
したがって、スケール防止剤として性能の優れたポリ無水マレインを製造するため、溶媒の種類の異なる製造方法が提案されているが、いずれもスケール防止剤として改良すべき問題を有している。
例えば、オルトキシレン中で無水マレイン酸を重合し、これを加水分解してポリマレイン酸を得る方法が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、この方法により得られるポリマレイン酸は高いスケール防止能を持っているが、分子量が低いため分散性が不十分で、カルシウム補足時にゲルを生じやすい。また無水マレイン酸の単独重合性の低さに帰因して、高い重合温度および長い重合時間の条件が必要となるため、得られるポリマレイン酸水溶液は熱履歴による着色し黄色を帯びているという問題があった。
また、パラキシレン中で無水マレイン酸を重合し、これを加水分解してポリマレイン酸を得る方法が提案されている(特許文献2参照)。
この方法により得られるポリマレイン酸は水溶液として長時間保管しても、化合物の析出がなく長期間安定であり、スケール抑制能も優れているが、耐ゲル化能は不十分であった。さらに、オルトキシレン溶媒と同様に高い重合温度および長い重合時間が必要となるため、得られるポリマレイン酸水溶液は熱履歴による着色し黄色を帯びているという問題があった。
特開平2−247206号公報(第7頁) 特開平7−268007号公報(第2頁)
本発明の目的は、スケール抑制能が高く、耐ゲル化能が高く、しかも、水溶液の保存安定性が高く、着色が少なく色調に優れたスケール防止剤及びその製造方法を提供することにある。
本発明の第1の発明は、無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の加水分解物を有効成分とするスケール防止剤であって、前記無水マレイン酸−アクリル酸共重合体が、芳香族系溶媒の存在下、かつ、2級水素を有する芳香族系溶媒の非存在下に、アクリル酸1〜13重量部及び無水マレイン酸99〜87重量部を油溶性重合開始剤を用いて重合させて得た無水マレイン酸−アクリル酸共重合体であることを特徴とするスケール防止剤である。
本発明の第2の発明は、無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の平均重量分子量が600〜4000である第1の発明のスケール防止剤である。
本発明の第3の発明は、芳香族系溶媒がオルトキシレン、パラキシレン、メタキシレン、メシチレン、プソイドクメンから選ばれる1種又は2種以上の混合溶媒である第1又は2発明のスケール防止剤である。
本発明の第4の発明は、芳香族系溶媒がオルトキシレンとパラキシレンの混合溶媒であり、混合比がオルトキシレン/パラキシレンの重量比で10/90〜70/30の範囲にある第3の発明のスケール防止剤である。
本発明の第5の発明は、下記の(1)及び(2)の工程を含むことを特徴とする無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の加水分解物を有効成分とするスケール防止剤の製造方法である。
工程(1):芳香族系溶媒の存在下、かつ、2級水素を有する芳香族系溶媒の非存在下に、アクリル酸1〜13重量部及び無水マレイン酸99〜87重量部を、油溶性重合開始剤を用いて重合させ、無水マレイン酸−アクリル酸共重合体を製造する工程。
工程(2):前記工程(1)で製造された無水マレイン酸−アクリル酸共重合体を加水分解し無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の加水分解物を製造する工程。
第1の発明では、スケール抑制能が高く、耐ゲル化能が高く、しかも、水溶液の保存安定性が高く、着色が少なく色調に優れたスケール防止剤が提供される。
第2の発明では、第1の発明において、スケール抑制能と、耐ゲル化能がともに優れたスケール防止剤が提供される。
第3の発明では、第1及び2の発明において、よりスケール抑制能が高く、水溶液の保存安定性が高いスケール防止剤が提供される。
第4の発明では、第3の発明において、スケール抑制能と水溶液の保存安定性がともに優れたスケール防止剤が提供される。
第5の発明では、スケール抑制能が高く、耐ゲル化能が高く、しかも、水溶液の保存安定性が高く、着色が少なく色調に優れたスケール防止剤の製造方法が提供される。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明は、無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の加水分解物を有効成分とするスケール防止剤である。
ここで、本発明の無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の加水分解物を有効成分とするスケール防止剤の製造には、下記の(1)及び(2)の工程を含む製造方法が適している。
工程(1):芳香族系溶媒の存在下、かつ、2級水素を有する芳香族系溶媒の非存在下に、アクリル酸1〜13重量部及び無水マレイン酸99〜87重量部を油溶性重合開始剤を用いて重合させ、無水マレイン酸−アクリル酸共重合体を製造する工程。
工程(2):前記工程(1)で製造された無水マレイン酸−アクリル酸共重合体を加水分解し無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の加水分解物を製造する工程。
本発明において、無水マレイン酸−アクリル酸共重合体は、無水マレイン酸とアクリル酸を、芳香族系溶媒の存在下、かつ、2級水素を有する芳香族系溶媒の非存在下に共重合し得ることを特徴とする。
芳香族系溶媒として、オルトキシレン、パラキシレン、メタキシレン、メシチレン、プソイドクメンからなる群から選択される溶媒の1種以上を使用することができる。これらの中では、スケール防止剤についてスケール抑制能と水溶液の保存安定性が優れる点から、オルトキシレン、パラキシレン、メシチレン、プソイドクメンが好ましく、オルトキシレン、パラキシレンがより好ましい。
さらに、芳香族系溶媒にオルトキシレンとパラキシレンとを組み合わせて使用すると、製造されるスケール防止剤の目的に応じて、スケール抑制能と水溶液の保存安定性を調整できるので好ましい。即ち、スケール抑制能を優先する場合は、オルトキシレンの割合を高くし、スケール防止剤水溶液の保存安定性を優先する場合はパラキシレンの割合を高くすることにより、これらの性能のバランスを調整できる。
スケール防止剤として、性能のバランスを維持するためには、その混合比がオルトキシレン/パラキシレンの重量比で、10/90〜70/30、好ましくは15/85〜55/45である。
溶媒の混合比が10/90(重量比)未満の場合、スケール防止剤とする無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の加水分解物中のカルボン酸量が低下し易く、スケール抑制能は劣る傾向にある。オルトキシレン/パラキシレンの混合比(重量比)が70/30を超える場合、スケール防止剤として使用すると水溶液の保存安定性が悪くなり製品の保存時に析出物を生じやすくなる傾向にある。
本発明において、溶媒に、2級水素を有する芳香族系溶媒が存在しないことを要件とする。2級水素を有する芳香族系溶媒といては、エチルベンゼン、クメン、シメン等が挙げられる。2級水素を有する芳香族系溶媒が存在すると、重合反応時に溶媒への連鎖移動反応が強くなるため、重合体の疎水性が高くなり過ぎる傾向にある。その結果、得られた無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の加水分解物はカルボン酸量が低下し易くスケール抑制能が低下するため、本発明の水処理剤としての使用には適さなくなる。
溶媒の使用量は、無水マレイン酸とアクリル酸の合計量に対して通常50〜300重量%が好ましく、さらに好ましくは70〜300重量%である。
溶媒の使用量が50重量%未満では、無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の分子量が大きくなりすぎて、この共重合体を加水分解後にスケール防止剤として使用した際、スケール抑制能が低下し易く、溶媒の使用量が300重量%を超える場合には、無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の分子量が小さくなりすぎて、加水分解後にスケール防止剤として使用した際、耐ゲル化能が低下する傾向がある。
本発明において、無水マレイン酸−アクリル酸共重合体中を得るために重合するアクリル酸の量は、無水マレイン酸とアクリル酸の合計量100重量部中、通常1〜13重量部、好ましくは2〜11重量部であり、無水マレイン酸の量は、通常87〜99重量部、好ましくは89〜98重量部である。
無水マレイン酸とアクリル酸の合計量100重量部中、アクリル酸が1重量部未満、即ち無水マレイン酸が99重量部を超える場合は、製造されるスケール防止剤が着色し、一方、アクリル酸が13重量ぶを超える場合、即ち無水マレイン酸が87重量部未満では、製造されるスケール防止剤のスケール抑制能の低下が顕著になる。
無水マレイン酸とアクリル酸との重合は通常の方法で行うことができるが、例えば、アクリル酸、無水マレイン酸、溶媒、及び油溶性重合開始剤を反応容器に全量仕込み加熱し重合反応させる方法や、無水マレイン酸、溶媒及び油溶性重合開始剤を仕込んだ容器中にアクリル酸を滴下し重合反応させる方法を例示でき、後者の方法は反応時の安全性などの面から好ましい。
本発明で用いる油溶性重合開始剤としては、例えば、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−アミルハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、エチルベンゼンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイドなどのパーオキサイドを挙げることができる。
油溶性重合開始剤の使用量は、溶媒の使用量により異なるが、通常、無水マレイン酸とアクリル酸の合計量に対して5〜50重量%、好ましくは10〜35重量%である。5重量%未満では重合時に十分な重合転化率が得られず、50重量%を超える場合には重合転換率がほぼ100%となり飽和となるので、コスト面から好ましくない。
油溶性重合開始剤は、重合反応の開始前に反応系に一括で全量を仕込んでもよいが、安全性の観点から、重合開始後に滴下により徐々に反応系に添加するほうが好ましい。
重合温度は無水マレイン酸の単独重合よりも5〜10℃低い温度で設定でき、通常は120〜150℃、好ましくは125〜140℃の範囲が適している。
120℃より低くなると重合転化率が低下し、一方、150℃を超えると無水マレイン酸の分解され、無水マレイン酸−アクリル酸共重合体が着色する傾向にある。
重合反応に費やす時間は、設定温度にもよるが、2〜6時間が好ましい。反応時間が2時間未満では十分な転化率が得られず、6時間を超えると生成ポリマーの分解(脱炭酸)が徐々に進行し、その結果、スケール防止剤のスケール抑制能が低下する。
重合反応時における無水マレイン酸とアクリル酸の重合転換率は、時間とともに増加し、最終的には、ほぼ100%となる。本発明では、重合転換率100%の無水マレイン酸−アクリル酸共重合体を後の加水分解物の製造工程の原料に使用することが好ましいが、無水マレイン酸−アクリル酸共重合体に未反応の無水マレイン酸及びアクリル酸が残留しても、そのまま、加水分解物の製造工程の原料として使用できる。
本発明において、無水マレイン酸とアクリル酸との重合により得られる無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の分子量は、前述のように反応条件を設定することにより調整できるが、重量平均分子量で、600〜4000が好ましい。無水マレイン酸−アクリル酸共重合体を加水分解しスケール防止剤として使用する際、無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の重量平均分子量が600未満では、スケール防止剤のスケール抑制能は高いものの、耐ゲル化能が著しく低下するため、カルシウム補足時の濁りが顕著となる。一方、4000を超えると耐ゲル化能は高いものの、十分なスケール抑制能が得られないため、スケール防止剤を多量に使用しなければならなくなる。
重合反応後に無水マレイン酸−アクリル酸共重合体は加水分解され、スケール防止剤として使用される。
無水マレイン酸−アクリル酸共重合体を加水分解する方法は、重合反応後、溶媒と共重合体とを分離してから水を加え共重合体を加水分解処理する方法、又は、溶媒と共重合体
を分離することなく、水を加え、混合状態で共重合体を加水分解処理する方法の何れでも良い。生産効率からは、後者の、水を加え混合状態で共重合体を加水分解処理する方法が適している。
ここで、後者の方法は、まず、重合反応後の無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の溶液に水を加え、これを混合し共重合体を加水分解する。加水分解処理の終了後に静置して、溶媒層と水溶液層とに分離させる。水溶液層に無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の加水分解物が含まれ、これを回収して、スケール防止剤とすることができる。回収した水溶液には、溶媒が含まれているが、例えば水蒸気蒸留、膜分離等により脱溶媒処理することにより、これを除くことができる。
加水分解に使用する水の量は、無水マレイン酸−アクリル酸共重合体中の無水マレイン酸量に対して、75重量%以上であることが好ましく、100〜200重量%がより好ましい。水の使用量が75重量%未満では、回収すべき水溶液の粘度が高いので作業性が悪くなる。水の使用量が200重量%を超えると水量が多くなり、その分、疎水成分の水溶液層への移行量が大きくなる。このため、これを濃縮し製造するとスケール防止剤の保存安定性が悪くなり易く、さらに、後の生産効率が低下することもあるので好ましくない。
なお、重合反応において無水マレイン酸−アクリル酸共重合体には、溶媒除去後に重合開始剤の分解生成物、重合開始剤の反応生成物、分子鎖に溶媒ユニットが多く取り込まれたオリゴマー等の疎水性物質が含まれる。
重合反応後、重合反応溶液にさらに疎水性溶媒を加え、その後に水を加えて加水分解処理すると疎水性物質が溶媒層に移行し易くなる。この場合、製造される水処理剤のスケール抑制能や水溶液の保存安定性が改善されるので好ましい。無水マレイン酸−アクリル酸共重合体100重量部に対して300〜600重量部となるように疎水性溶媒を加えることが好ましい。
疎水性溶媒の種類は重合時に用いた芳香族系溶媒と同じものを用いることが好ましいが、それ以外の溶媒、例えば、イソパラフィンなどの疎水性溶媒も使用できる。
本発明のスケール防止剤は、無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の加水分解物を有効成分とするが、他に、本発明の効果を損なわない範囲で、マレイン酸、マレイン酸モノエステル等の添加剤を含んでもかまわない。
本発明のスケール防止剤を水溶液として、保存又は使用する際は、無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の加水分解物のポリマー濃度が水溶液中40〜60重量%であることが好ましい。濃度が60重量%を超えると粘性が増大しハンドリングが悪くなり使用に適さなくなる。
本発明のスケール防止剤は、単独もしくは他の薬剤と配合して用いることができる。使用に際してはボイラ用水や冷却用水に、ポリマー濃度で、50〜100ppmの濃度となるように添加することが好ましい。
以下に本発明を実施例により具体的に説明する。
なお、スケール防止剤について以下の測定をした。
(重量平均分子量)
無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の重量平均分子量(Mw)を以下の条件でGPC法により測定した。
カラム:TSKgel G2000H8(東ソー製)を2本及び、TSKgel G1000H8(東ソー製)1本を連結し、カラムに使用した。
溶離液:THF、検出器:RI
(ポリマー濃度)
スケール防止剤の水溶液約1.0gを、予め重量を量ったアルミカップに精秤する。これを真空乾燥器(1.33×10Pa)に入れ、40℃で3時間の条件で乾燥させる。乾燥終了後、重量を量りアルミカップの重量を差し引いて試料の乾燥重量を求める。
スケール防止剤水溶液中の無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の加水分解物の濃度は、下記式(1)により求めた。
ポリマー濃度(%)=乾燥後の試料の重量(mg)/試料の重量(mg)×100 ・・・・式(1)
(保存安定性)
ポリマー濃度50重量%に調整したスケール防止剤の水溶液を10℃の恒温室に保管する。そして、水溶液に濁りや析出が生じるまでの日数を保存安定性(日)として求めた。
(色調)
ポリマー濃度50重量%に調整したスケール防止剤の水溶液を比色試験(JIS K3331に従う。)してガードナー値を求めた。ガードナー値としては、2以下が実用に適している。
(スケール抑制率)
容量300ミリリットルのガラス瓶にイオン交換水177g、1.56重量%の塩化カルシウム2水塩溶液10g、ポリマー濃度0.02重量%のスケール防止剤の水溶液3gおよび3重量%の重炭酸ナトリウム水溶液10gを秤量した。
次に密栓して、65℃、3時間の条件で保温した後、室温まで冷却し、処理液を0.2μmメンブランフィルターで濾過した。
そして濾液中のカルシウム濃度(C、単位:ミリグラム/リットル)をJIS K0101に従い測定し、下記式(2)によりスケール抑制率(%)を求めた。
スケール抑制率(%)=(C−B)/(A−B)×100)によりスケール抑制率(%) ・・・式(2)
ただし、式中の記号A、B、Cは以下のとおりである。
A:試験前の水溶液に溶解していたカルシウム濃度(単位:ミリグラム/リットル)
B:スケール防止剤を添加せずに行った場合の濾液中のカルシウム濃度(単位:ミリグラム/リットル)
C:水処理剤を添加して行った場合の濾液中のカルシウム濃度(単位:ミリグラム/リッ
トル)
なお、ブランクにおけるカルシウム濃度(B)はイオン交換水180g、1.56重量%の塩化カルシウム2水塩溶液10gおよび3重量%の重炭酸ナトリウム水溶液10gからなる混合液を同じように加熱処理した後、同様に測定したものである。
本試験法で測定されるスケール抑制率は、70%以上であることが、実用上、好ましい。
(耐ゲル化能)
容量100ミリリットルのガラス瓶に、ポリマー濃度0.02重量%のスケール防止剤の水溶液10gを秤量し、これにイオン交換水40gを加え、均一溶液とする。溶液中に攪拌しながら炭酸カルシウム0.1グラムを添加する。十分攪拌してから静置し、上層部から10ミリリットルをサンプル瓶に移し取り、60℃、1時間の条件で加熱した。
室温まで冷却した後、ヘイズメーターを用いて溶液の曇度(%)を測定し、その値を耐ゲル化能の目安とした。従って、数値が低いほど優れた性能を持つことを意味する。
本発明で測定される耐ゲル化能は、70%以下であることが、実用上、好ましい。
実施例1
無水マレイン酸90重量部および溶媒200重量部(パラキシレン100重量部、オルトキシレン100重量部)を混合してから135℃に加熱した。これにジ−t−ブチルパーオキサイド(日本油脂(株)製、商品名:パーブチルD)25重量部およびアクリル酸10重量部を1.5時間かけて添加した。その後、反応混合物を135℃で2.5時間をかけて加熱・熟成し、無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の重合反応液を得た。
その重合反応液を80℃まで冷却してから、水150重量部を添加した後、重合反応液を90〜100℃に昇温させ、0.5時間リフラックス状態で無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の加水分解を行った。
その後、反応液を40〜50℃に冷却後、静置分離した。下層部より無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の加水分解物を水溶液として回収した。
これに水150重量部を加え、脱溶媒するため、大気圧下、温度100℃で水蒸気蒸留を行った。水蒸気蒸留は、留出液が150重量部に達するまで続けた。
脱溶媒処理終了後、無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の加水分解物のポリマー濃度が53重量%のスケール防止剤水溶液290重量部を得た。
得られた無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の重量平均分子量、スケール防止剤水溶液の保存安定性(日)、スケール防止剤水溶液の着色度(%)、スケール防止剤のスケール抑制率(%)およびスケール防止剤の耐ゲル化能(%)を求めた。その結果を表1に示す。
実施例2
実施例1において、溶媒としてオルトキシレン200重量部を用いること以外は実施例1と同様にして操作を行ない、ポリマー濃度が51重量%である水溶液281重量部を得た。
得られたスケール防止剤について試験をした。結果を表1に示す。
実施例3
実施例1において、重合反応時の加熱温度を135℃から127℃に変更すること以外は実施例1と同様にして操作を行ない、ポリマー濃度が52重量%である水溶液280重量部を得た。
得られたスケール防止剤について試験をした。結果を表1に示す。
実施例4
実施例1において、無水マレイン酸95重量部、アクリル酸5重量部とした以外は実施例1と同様にして操作を行ない、ポリマー濃度が52重量%である水溶液297重量部を得た。
得られたスケール防止剤について試験をした。結果を表1に示す。
実施例5
実施例1において、パラキシレンを50重量部、オルトキシレンを50重量部とし、ジ−t−ブチルパーオキサイドの使用量を35重量部とした以外は実施例1と同様にして操作を行ない、ポリマー濃度が52重量%である水溶液273重量部を得た。
得られたスケール防止剤について試験をした。結果を表1に示す。
実施例6
実施例1において、パラキシレンを50重量部、オルトキシレンを50重量部とし、ジ−t−ブチルパーオキサイドの使用量を50重量部とした以外は実施例1と同様にして操作を行ない、ポリマー濃度が52重量%である水溶液327重量部を得た。
得られたスケール防止剤について試験をした。結果を表1に示す。
実施例7
実施例1において、重合反応および熟成反応終了後、さらにオルトキシレンを200重量部を加えて130℃で1時間攪拌する工程を加えた以外は実施例1と同様にして操作を行ない、ポリマー濃度が50重量%である水溶液264重量部を得た。
得られたスケール防止剤について試験をした。結果を表1に示す。
比較例1
実施例1においてパラキシレン100重量部、オルトキシレン100重量部の混合溶媒の代わりにエチルベンゼンを含むキシレン溶媒200重量部を使用した以外は実施例1と同様にして操作を行ない、ポリマー濃度が54重量%である水溶液307重量部を得た。
得られたスケール防止剤について試験をした。結果を表2に示す。
比較例2
実施例5において無水マレイン酸80重量部、アクリル酸20重量部とした以外は実施例5と同様にして操作を行ない、ポリマー濃度が52重量%である水溶液331重量部を得た。
得られたスケール防止剤について試験をした。結果を表2に示す。
比較例3
実施例6において無水マレイン酸80重量部、アクリル酸20重量部とした以外は実施例6と同様にして操作を行ない、ポリマー濃度が52重量%である水溶液327重量部を得た。
得られたスケール防止剤について試験をした。結果を表2に示す。
比較例4
実施例4において原料モノマーとして無水マレイン酸100重量部のみを使用すること以外は実施例4と同様にして操作を行ない、ポリマー濃度が52重量%である水溶液294重量部を得た。
得られたスケール防止剤について試験をした。結果を表2に示す。
比較例5
実施例5において原料モノマーとして無水マレイン酸100重量部のみを使用すること以外は実施例5と同様にして操作を行ない、ポリマー濃度が51重量%である水溶液271重量部を得た。
得られたスケール防止剤について試験をした。結果を表2に示す。
Figure 2005161184
なお、表1中の略記号の意味は以下のとおりである。
o−xy:オルトキシレン、
p−xy:パラキシレン、
MAn:無水マレイン酸、
AAc:アクリル酸
Figure 2005161184
なお、表2中の略記号の意味は次のとおりである。
o−xy:オルトキシレン、
p−xy:パラキシレン、
xy溶媒:キシレン溶媒(新日鉄化学株式会社製;オルトキシレン:39重量%、メタキシレン:22重量%、パラキシレン:7重量%、エチルベンゼン:32重量%)、
MAn:無水マレイン酸、
AAc:アクリル酸
表1及び表2により、以下のことが明らかとなった。
実施例1と比較例4との比較及び、実施例5と比較例5との比較から、本発明のスケール防止剤は、比較例のポリマレイン酸であるスケール防止剤に比べて、スケール抑制能がほぼ同レベルに維持されており、耐ゲル化能と水溶液の着色度が大幅に改善されることが明らかとなった。実施例4と比較例4との比較でも、本発明のスケール防止剤が着色度を低くできることが明らかとなった。
実施例1と比較例1との比較より、重合時に2級水素を有する芳香族系溶媒を使用するとエチルベンゼンの影響を受け、製造されるスケール防止剤の耐ゲル化能、スケール防止剤水溶液の保存安定性が低下することが明らかとなった。
また、実施例1、7の比較より、重合反応了後、さらにオルトキシレン溶媒を系内に加えて、加水分解処理すると、スケール防止剤のスケール抑制能を著しく改善できることが明らかとなった。

Claims (5)

  1. 無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の加水分解物を有効成分とするスケール防止剤であって、前記無水マレイン酸−アクリル酸共重合体が、芳香族系溶媒の存在下、かつ、2級水素を有する芳香族系溶媒の非存在下に、アクリル酸1〜13重量部及び無水マレイン酸99〜87重量部を油溶性重合開始剤を用いて重合させて得た無水マレイン酸−アクリル酸共重合体であることを特徴とするスケール防止剤。
  2. 無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の平均重量分子量が600〜4000である請求項1記載のスケール防止剤。
  3. 芳香族系溶媒がオルトキシレン、パラキシレン、メタキシレン、メシチレン、プソイドクメンから選ばれる1種又は2種以上の混合溶媒である請求項1又は2に記載のスケール防止剤。
  4. 芳香族系溶媒がオルトキシレンとパラキシレンの混合溶媒であり、混合比がオルトキシレン/パラキシレンの重量比で10/90〜70/30の範囲にある請求項3に記載のスケール防止剤。
  5. 下記の(1)及び(2)の工程を含むことを特徴とする無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の加水分解物を有効成分とするスケール防止剤の製造方法。
    工程(1):芳香族系溶媒の存在下、かつ、2級水素を有する芳香族系溶媒の非存在下に、アクリル酸1〜13重量部及び無水マレイン酸99〜87重量部を油溶性重合開始剤を用いて重合させ、無水マレイン酸−アクリル酸共重合体を製造する工程。
    工程(2):前記工程(1)で製造された無水マレイン酸−アクリル酸共重合体を加水分解し無水マレイン酸−アクリル酸共重合体の加水分解物を製造する工程。
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