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JP2005144744A - 表皮を備える木質成形体およびその製造方法 - Google Patents

表皮を備える木質成形体およびその製造方法 Download PDF

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JP2005144744A JP2003382510A JP2003382510A JP2005144744A JP 2005144744 A JP2005144744 A JP 2005144744A JP 2003382510 A JP2003382510 A JP 2003382510A JP 2003382510 A JP2003382510 A JP 2003382510A JP 2005144744 A JP2005144744 A JP 2005144744A
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Takehiro Kato
剛裕 加藤
Noriyuki Takada
典幸 高田
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Abstract

【課題】熱可塑性樹脂をバインダとし、木質繊維を含有する基材に、ポリ塩化ビニルよりなる表皮材をより高い強度で固着する表皮を備える木質成形体の製造方法を提供する。
【解決手段】木質繊維と、この木質繊維を結合させるポリオレフィンおよび/またはポリエステルを含むバインダ樹脂とをそなえる基材と、少なくとも基材に固着される部分がポリ塩化ビニルより成るシートで形成されている表皮材との間に、ポリ塩化ビニルと木質繊維の両方に接着性を有する接着材料を配置して、前記基材と表皮材とが固着される部分にポリ塩化ビニルの分子摩擦が起こる高周波をかけるとともに加圧して、基材に表皮材を固着する。高周波によるPVCの発熱によって基材のバインダ樹脂を溶融させて木質繊維を露出させて接着材料を木質繊維とPVCとの間に介在させる。完全に露出した木質繊維をPVCで包囲させ、部分的に露出した木質繊維とPVCを接着材料によって接着させる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、熱可塑性のバインダ樹脂によって結合された木質材料よりなる基材と表皮とを備える木質成形体およびその製造方法に関し、特に、ポリ塩化ビニル製の表皮を備える木質成形体およびその製造方法に関する。
車両や建物などの室内における内装材や、家具の表装材等として、ポリ塩化ビニル(PVC)製の表皮材が付与されているものが公知である。PVC製の表皮材は、高周波溶着によって接着できることが公知である。高周波溶着では、溶着部分に所定の周波数の電磁波を加えることにより、PVCに分子摩擦を起こして発熱させ、この熱によってPVCおよび適宜他の樹脂を溶融させて溶着する。
しかしながら、PVCの高周波溶着は、PVCとの相溶性が低い材料やPVCの高周波による加熱では溶融しない樹脂材料等への接着では、十分な接着力が得られない場合がある。すなわち、全く接着しなかったり、接着しても、部分的に剥がれや浮きが見られたりすることがある。このため、例えば、PVCに対する接着性と接着しようとする部材に対する接着性の両方を備えるポリウレタン系またはポリエステル系接着材料をPVCの接着面に付与して、ポリアミドまたはポリエステル樹脂より成る布状材料を高周波溶着において接着する方法が公知である(例えば、特許文献1参照。)。
実開昭63−33926号公報
近年、木質材料の繊維をバインダ樹脂で結合したボードを内装材の基材とすることが考えられている。このような木質成形体のバインダ樹脂は、種々選択できるが、ポリオレフィンやポリエステル等の熱可塑性樹脂を用いることにより、廃棄時の自然環境への負荷を低減したり、再生使用可能となったりする。しかしながら、これらのバインダ樹脂は、PVCとの相溶性が極めて低いため、木質成形体にPVC表皮を高周波溶着しようとしてもほとんど接着しない。
そこで、本発明では、熱可塑性樹脂をバインダとし、木質繊維を含有する基材に、ポリ塩化ビニルよりなる表皮材をより高い強度で固着する表皮を備える木質成形体の製造方法を提供することを課題とする。
また、本発明では、熱可塑性樹脂をバインダとし、木質繊維を含有する基材とポリ塩化ビニルよりなる表皮材とを備える木質成形体を提供することを課題とする。
本発明者らは、PVCとの接着性がほとんどないポリプロピレンをバインダとする木質繊維を含む基材に接触させてPVCに高周波をかけると、若干溶着することを見出し、この点について鋭意研究した。この結果、溶着した部分では、高周波によってPVCで発生した熱によりPPが溶融して完全に露出した木質繊維をPVCが完全に包囲しており、いわゆるアンカーが形成されていることを見出した。同時に、PPの溶融によって部分的に露出する木質繊維は、相当の割合で存在するが、PVCと接触しているのみで固着に寄与していないことを見出し、以下の発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1発明は、木質繊維と、この木質繊維を結合させるポリオレフィンおよび/またはポリエステルを含むバインダ樹脂とをそなえる基材と、少なくとも基材に固着される部分がポリ塩化ビニルより成るシートで形成されている表皮材との間に、ポリ塩化ビニルと木質繊維の両方に接着性を有する接着材料を配置して、前記基材と表皮材とが固着される部分にポリ塩化ビニルの分子摩擦が起こる高周波をかけるとともに加圧して、基材に表皮材を固着することを特徴とする、表皮を備える木質成形体の製造方法である。
第1発明によれば、高周波によってPVCを発熱させ、この熱によって基材のバインダ樹脂を溶融させて木質繊維を露出させることによって接着材料を木質繊維とPVCとの間に介在させる。そして、溶融状態のPVCに完全に露出した木質繊維を包囲させてアンカーを形成させるとともに、部分的に露出した木質繊維とPVCとを接着材料によって接着させる。これにより、表皮材を基材により強固に固着して表皮を備える木質成形体を製造することができる。
また、本発明の第2発明は、第1発明において、接着材料はニトリルゴム系である木質成形体の製造方法である。
第2発明によれば、PVCとの接着強度が高く、且つ木質繊維との接着も良好なニトリルゴム系の接着材料を用いることにより、より固着強度が高い木質成形体を製造することができる。
また、本発明の第3発明は、木質繊維と、前記木質繊維同士を結合するポリオレフィンおよび/またはポリエステルを含むバインダ樹脂とを有する基材と、少なくとも一部で基材の表面に固着されているポリ塩化ビニル層を備える表皮材とを備える木質成形体であって、前記ポリ塩化ビニル層が、バインダ樹脂より露出する木質繊維を完全に包囲するアンカー部と、木質繊維表面が接着材料を介してポリ塩化ビニル層に接着されている接着部とを備えることを特徴とする表皮を備える木質成形体である。
第3発明によれば、表皮材が、アンカー部および接着部によって基材に安定に固着されている木質成形体となっており、所定の固着強度が必要な種々の部位に、内装材などとして適用することができる。
本発明では、熱可塑性樹脂をバインダとし、木質繊維を含有する基材に、ポリ塩化ビニルよりなる表皮材をより高い強度で固着する表皮を備える木質成形体の製造方法を提供することにより、また、熱可塑性樹脂をバインダとし、木質繊維を含有する基材とポリ塩化ビニルよりなる表皮材とを備える木質成形体を提供することにより、ポリ塩化ビニルによって良好な意匠が付与されており、表皮材の所定以上の固着強度が達成されていることによって車両内装材など種々の用途への利用が可能な木質成形体が得られる。
以下に本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る木質成形体1である車両内装を構成するドアトリムである。この木質成形体1は、基材5と表皮材11とが一体化した積層体である。
基材5は、立体形状を備える板状に成形されている剛性を有する部材である。基材5は、図3に示すように、木質繊維6と、この木質繊維6を結合させるバインダ樹脂7とから構成されている。
木質繊維6は、木質材料から採取できる繊維であり、木本類、草本類のいずれからでも良く、また、幹、枝、葉、茎、根、実、実殻など所望の採取部位から採取した繊維で良い。例えば、スギやヒノキなどの針葉樹や、シイ、柿、サクラ等の広葉樹、熱帯樹を使用することができ、これらは、例えば、間伐材、木材の端材、廃材などでもよいし、あるいはパルプなど化学的な処理が施されたものであっても良い。木本類に由来する木質繊維6は、例えば、ディスクリファイナ等を用いる乾式開繊によって得られるものでも良いが、繊維以外の成分がより少ないため、爆砕などの湿式開繊によって得られる繊維が好ましい。
また、草本類は、限定されるものではないが、良質の繊維が得られやすい靭皮植物が好ましく、例えば、サイザル、ジュート、ケナフなどがある。また、稲ワラなど、実を採取後の茎、葉部分や、サトウキビのバガスなど、処理が施されたものであっても良い。ケナフであると、より容易に長い繊維が得られるため、好ましい。草本類に由来する繊維は、例えば、微生物処理あるいは化学的な処理により、繊維間を結合するヘミセルロース等が除去されている繊維であると、成形が容易で、後述する接着材料との接着が良好であり、好ましい。
基材5中において木質繊維6は、任意に交絡された状態で均一に分散している。木質繊維6は、例えば、エアレイなどによって吹き飛ばされて堆積したままの状態でも良いし、例えば、ウォータージェットやニードルパンチングなど、繊維を絡み合わせる処理によって得られる状態でも良い。
バインダ樹脂は、ポリオレフィンおよび/またはポリエステルより成る熱可塑性樹脂である。バインダ樹脂は、木質繊維同士を良好に結合でき、木質繊維が破壊されない温度において軟化、溶融などする樹脂であり、加熱加圧成形が容易であると、好ましい。ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンを使用することができ、ポリプロピレンが、成形性、溶融温度の点から好ましい。また、ポリエステルとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸、またはポリ乳酸と(メタ)アクリル酸や他のポリエステルを構成するジカルボン酸およびポリオール、カプロラクトンなどとの共重合体などを挙げることができる。
基材5には、木質繊維6および基材5の他、公知の副資材、例えば、難燃剤やフィラー、他の繊維等を含んでいて良い。また、木質繊維の他、木質粒子や木質粉などが含まれていても良い。基材5に含まれる木質粒子や木粉は、木質繊維6と同様、表皮材11の固着に寄与することが期待される。
表皮材11は、意匠を構成する表面を備えており、少なくとも基材に固着される部分がポリ塩化ビニルよりなるシートで形成されているシート状部材である。表皮材11は、ポリ塩化ビニル(PVC)の単層体であっても良いが、複数の層を有する多層体であっても良い。本実施形態では、基材5側から順に固着シート13、発泡シート15、意匠シート17の3枚を有する多層体に形成されている。
固着シート13は、基材5の表面への固着に寄与するシートであり、PVCより成る。固着シート13は、基材5の表皮材11で被覆される面全体に等しい大きさでも良いし、後述する固着部位25およびその近傍に相当する大きさで、固着部位25およびその近傍のみに配置されていても良い。固着シート13が固着部位25およびその近傍に相当する大きさの場合、固着シート13が小さい分だけ木質成形体1が軽量化、および低コスト化されるため、好ましい。
発泡シート15は、木質成形体1の意匠面にクッション性を付与するシートであり、樹脂発泡体より成る。発泡シート15の材質は、特に限定されないが、連泡を有し、後述する高周波への曝露時に受ける加熱によって、軟化しない材料で形成されているものが、好ましい。このような発泡シート15は、例えば、ポリウレタン製のものを挙げることができ、スラブウレタンが好適である。発泡シート15は、PVCの高周波溶着の条件において溶融状態となり、PVCと相溶性を有するシートでも良く、例えば、ポリ塩化ビニルを含む発泡シートでも良い。
意匠シート17は、典型的には、PVCよりなり、表面に意匠を備えているシートである。意匠シート17は、表面にエンボス模様などの立体意匠を備えていたり、着色料などによって色が付与されていたりする。意匠シート17は、固着部位25以外の部分がPVC以外のシートで形成されていても良い。また、後述する製造方法において述べる高周波によるPVCの発熱および溶融によって固着できる材料によって形成されているシートであっても良い。
なお、表皮材11の各シートについても、公知の副資材、例えば、光安定剤や可塑剤などが含まれていても良いことはもちろんである。
表皮材11は、基材5に固着部位25において固着されることによって基材5に対して固定して設けられている。固着部位25は、木質成形体1のどこに設けられても良い。固着部位25は、少なくとも表皮材11の端縁に沿って連続的または断続的に設けられていると、表皮材11が剥がれにくく、好ましい。したがって、図1に示す木質成形体1では、例えば、外周部分全体が固着部位25に形成されていることが好ましい。また、表皮材11がより大面積にわたって設けられる形態では、中央部分に所定の間隔で固着部位25が設けられると、表皮材11が基材5に対して位置ずれしにくくなり、好ましい。本実施形態では、固着部位25は、図1に示すように、互いに平行でほぼ水平に延びる4本の直線部、および木質成形体1の中央であって別部材が設けられる部分との境界を構成する外周部に設けられている。
固着部位25の形状は、特に限定されない。典型的には線状、帯状など所定の方向に延びる形状とされ、完全に連続していても良いし、歯車が走行した痕のように断続的に続いていても良い。また、可能であれば、円、四角形など2次元的に広がる固着部位であっても良いことは、もちろんである。
固着部位25の断面図を図2に、この断面を拡大した図を図3に示す。固着部位25では、図2に示すように、表皮材11の発泡シート15が圧縮された状態になっており、意匠シート17および/または固着シート13のPVCが発泡シート15に含浸して、ほぼ一体になっている。また、固着シート13と基材5とは、基材5の表面が凹状に凹んだ状態で固着されている。図3に示すように、基材5の凹状部分では、バインダ樹脂7の厚みが低減しており、木質繊維6が露出して表皮材11のPVCに浸入している。この部分の木質繊維6と表皮材11のPVCとが固着されている。
固着シート13と基材5との間には、図3に示すように、接着材料21が付与されている。接着材料21は、PVCと木質繊維の両方に接着性を有する公知の接着材料である。例えば、ポリウレタン系接着材料や、ニトリルゴム系接着材料を用いることができる。ニトリルゴム系接着材料は、アセトニトリルブタジエンラバーなどであり、いわゆるNBR系の接着材料である。NBR系の接着材料であると、PVCに対する接着強度がより高いため、好ましい。例えば、日立化成ポリマー(株)製の「ハイボン2320S」を用いることができる。接着材料は、少なくとも固着部位25において表皮材11と基材5との間に介在されている。表皮材11と基材5とが接する面全体に接着材料が設けられていても良いが、本実施形態のように発泡シート15を備える形態では、接着材料と発泡シート15とが接触しないように接着材料が設けられると、発泡シート15によるクッション性、柔軟性を良好に保持できる。すなわち、固着シート13が表皮材11全体の大きさを有する形態では、接着材料を基材5と固着シート13との間に付与されて良く、一方、固着シート13が固着部位25およびその近傍にしか設けられていない形態では、固着シート13の範囲内において接着材料が付与されていることが好ましい。
固着部位25に添加される接着材料の量は特に限定されないが、接着材料による効果が得られる範囲で少ないことが好ましく、例えば、20g/m以上30g/m以下が好ましい。
木質繊維6と表皮材11(固着シート13)とは、アンカー部27および接着部28の2種類の形態によって互いに結合している。なお、基材5のバインダ樹脂と表皮材11あるいはバインダ樹脂7と接着材料とは、接触しているのみでほとんど固着していない。仮に固着していてもその固着強度は、無視できる程度に小さいものである。
アンカー部27は、木質繊維6の横断面の半分を超える部分、好ましくは横断面全体が露出している部分で、このような木質繊維6が表皮材11のPVCによって包囲されている部分である。すなわち、PVCが木質繊維6に絡んでいて変形によらなければ外れない形状に形成されており、機械的な固着強度を備えている。なお、アンカー部27は、実質的には、PVCが表面が接着材料21で被覆された木質繊維6を包囲している部分である。
接着部28は、木質繊維6の横断面の半分以下の部分が露出しており、接着材料を介してPVCと接している部分である。木質繊維6と接着材料21、接着材料21とPVCとがそれぞれ所定以上の強度で接着しており、木質繊維6と表皮材11とが固着している。接着部28の固着強度はアンカー部27の固着強度よりも小さいが、木質繊維6の横断面の半分以下の部分が露出している部分の割合は、木質繊維6の横断面の半分を超える部分が露出している部分と比較して大きいため、固着部位における接着部28の割合は大きく、表皮材11の基材5に対する固着強度への寄与は大きい。
この木質成形体1では、固着部位25においてアンカー部27と接着部28の両方によって表皮材11が基材5に固着されており、より強固且つ安定して表皮を備える木質成形体となっている。特に、接着材料21によって基材5から露出する木質繊維6と表皮材11のPVCとが接着することにより、固着部位25における実際の固着部分の割合が多くなっており、固着部位25の各部において所定以上の固着強度が得られやすい。すなわち、固着部位25における実際の固着部分の割合、すなわち面積率が大きいため、固着部位25全体における固着状態のむらが低減しており、固着部位25の各部において、より均一に所定以上の固着強度を備えている。したがって、浮き、剥がれの発生が低減された木質成形体となっている。
次に、この木質成形体1を例に挙げて、本発明に係る木質成形体の製造方法について説明する。
まず、基材5と表皮材11とを用意する。
基材5の作成では、例えば、ある程度以上開繊された木質繊維にメルトブロー法などによって作成されたポリプロピレン(PP)の繊維を混合して開繊して繊維堆積体であるウェブを作成する。次に、このウェブを、ニードルパンチなどで絡まり合わせて形状を保持するマットに成形した後、バインダ樹脂の軟化又は溶融温度まで加熱した状態でプレス成形し、所定の立体形状を備える板状の基材5に成形することができる。
なお、バインダ樹脂は、溶液や分散液(コロイド、ディパージョン、エマルションなど)に調製しておき、木質繊維、ウェブ、あるいは、マットに塗布、散布、あるいは含浸などの方法によって所定量を付与することもできる。
木質繊維とバインダ樹脂との割合は特に限定されず、木質繊維:バインダ樹脂の重量比は、10:90〜90:10である。木質繊維の割合が10%より小さいと、接着可能部位の割合が小さくなり、所定以上の固着強度が得られにくい。一方、木質繊維の割合が90%を越えると、基材5自体の強度が低くなりすぎるおそれがある。固着部位における木質繊維の存在割合から考えて、木質繊維の存在割合は70〜30wt%、あるいは木質繊維の密度0.1〜0.6g/cmであると、良好な固着強度が得られるため、好ましい。木質繊維:バインダ樹脂が30:70〜70:30の範囲であると、バインダ樹脂の量を低減して、軽量化でき、また石油資源の使用量を低減できるため、好ましい。
基材5は、木質繊維の密度が異なる2以上の層で形成したり、厚み方向において木質繊維に密度勾配を付与したりしてもよい。したがって、例えば、表皮材に接触する側の表面における木質繊維の密度を大きくし、他の部分は、この表面よりも小さい密度に形成し、固着面積を高めるとともに、基材5の物性を良好に維持することも可能である。
表皮材11の作成では、まず、各シートを作成する。固着シート13および意匠シート17は、それぞれ公知のビニルレザーの製造方法によって作成することができ、カレンダ成形によって所定の厚みを有する柔軟なシート状に成形することができる。意匠シート17では、所望の着色料を添加したり、公知のエンボスローラなどによって表面にエンボス模様を付加したりしておく。意匠シート17を着色する場合は、好ましくは、固着部位における固着シート13との混合による変色を避けるため、固着シート13も同色とする。
また、発泡シート15は、公知の種々の軟質フォームとすることができ、スラブウレタンであると、好適なクッション性を付与するとともに連泡状に成形することができるため、好ましい。
ここで、固着シート13の厚みは、高周波に曝露しての溶着という観点において、0.05mm以上1.0mm以下であることが好ましい。0.05mm未満の厚みであると、後述する固着工程において露出する木質繊維に十分に接触しないおそれがある。一方、固着シート13が1.0mmを超える厚みであると、高周波をかけられて発生する熱が発泡シート15を越えて伝達され、意匠シート17の意匠を損なうおそれがある。
また、意匠シート17については、0.05mm以上であることが好ましい。0.05mm未満の厚みであると、高周波を用いた固着において切れるおそれがある。
次に、接着材料を表皮材11と基材5の間に付与する。接着材料として、ニトリルゴム系接着材料を使用する場合、有機溶剤に溶解して使用すると、添加量を容易に制御でき、所望の量をより均一に付与することができるため、好ましい。ローラ、刷毛などで塗布しても良いが、スプレー塗布であるとより低密度で均一に塗布でき、好ましい。接着材料は、典型的には、基材5の表面に塗布して付与するが、表皮材11の裏面、例えば、固着シート13の裏面に塗布して付与しても良い。固着シート13が表皮材11の所定部位のみに設けられる形態では、固着シート13に接着材料を付与することにより、発泡シート15への接着材料の浸透による風合いの変化を良好に回避でき、好ましい。
接着材料の付与量は、溶剤が蒸発した乾燥重量において20g/m以上60g/m以下であることが好ましい。20g/m未満であると、木質繊維の表面全体に良好に接着材料が行き渡らず、接着不足となりやすい。また、接着材料が60g/mを超えると、木質繊維と表皮材11のPVCとの接触を阻害する影響が大きくなりすぎ、固着強度が低下する。より好ましくは、接着材料は乾燥重量で20g/m以上30g/m以下である。
次に、基材5と表皮材11とを重ねた状態で、高周波に曝露する。高周波への曝露は、いわゆるポリ塩化ビニルの高周波溶着(高周波ウェルド、高周波溶接とも言う。)と同様の方法で良い。すなわち、基材5の裏面側と表皮材11の表面、本実施形態では意匠シート17の表面とに電極(金型)を配置して、所定の圧力で挟みつけた状態で、高周波数の電力を電極間に供給する。高周波への曝露及び加圧は、PVCが溶融し、且つ基材5の表皮材11側表面のバインダ樹脂が溶融する条件で行う。また、加圧圧力は、少なくともバインダ樹脂が溶融したときに木質繊維6を露出させるとともに溶融した表皮材11のPVCが密着させられる大きさであり、また、本実施形態では、表皮材11の意匠シート17、発泡シート15、および固着シート13がそれぞれ完全に固着される大きさである。
高周波への曝露後、冷却し、適宜、基材5および/または表皮材11の端末などを処理することにより、木質成形体1を得ることができる。
この製造方法では、接着材料を基材5と表皮材11との間に配置した状態で、高周波を加えることにより、表皮材11のPVCを発熱させて溶融させるとともに、基材5のバインダ樹脂をPVCから発せられる熱によって溶融させる。したがって、加圧によって溶融したバインダ樹脂から露出する木質繊維の表面に、接着材料をPVCよりも先に接触させることができ、木質繊維、接着材料、PVCという積層状態の接着部28を容易に形成することができる。
特に、木質繊維は、繊維状であり、接着材料の溶融によっても表面の繊維が基材5から浮き上がりにくく、浮き上がったとしても、繊維自体の強度によって基材5の他の部分と一体化した状態にある。したがって、粉状や粒状の木質材料を用いた場合と異なり、木質繊維の基材5に対する固着強度が高いため、この木質繊維に対して、接着材料を介して表皮材11を接着することにより、安定した接着強度が得られる。
また、接着材料としてニトリルゴム系の接着材料を使用するため、基材5のバインダ樹脂には、ほとんど接着しない。したがって、基材5の表面全体に接着材料を付与しても、固着部位25以外では、接着材料は表皮材11に付着し、表皮材11と基材5とは固着しない。このため、表皮材11と基材5との接着材料を介しての接着によってシワや位置ずれの発生を懸念することなく、従来と同様の方法で、取り扱って木質成形体を製造することができ、簡単である。
採取後、微生物処理して得られる乾燥したケナフ繊維に、重量比にして50:50の割合で、ポリプロピレン繊維を混合し、カード、フリース、エアレイによって、ケナフの目付けが1500g/mとなるウェブを形成し、ニードルパンチングしてマットを形成した。その後、230℃で加圧成形してドアトリムの形状を有する木質繊維よりなる基材を得た。なお、基材の厚みは2.5mmとし、このときのケナフ密度は0.3g/cmであった。
この基材の表面に、NBR接着材料(日立化成ポリマー(株)製の「ハイボン2320S」)を20wt%濃度となるようにトルエンに溶解させた接着材料液を、100g/cm以上となるように、スプレーで塗布した。次いで、60℃で1分以上乾燥させた後、公知の方法で作成した厚さ0.4mmのポリ塩化ビニルシート、厚さ3mmのスラブウレタン、および厚さ0.4mmのポリ塩化ビニルシートをこの順で積み重ねた後、公知の高周波溶着装置にセットした。
1.1〜1.2Aの出力電流を維持して、周波数28MHzの電力を10秒間加え、図1に示すようにドアトリムの下部に位置する部分に25mm間隔で平行に延びる4本の直線状の固着部位を作成した。この木質成形体を実施例とした。
また、接着材料を付与しない他は、同条件で木質成形体を作成し、比較例とした。
得られた実施例および比較例について、固着部位の剥離強度を測定した。
図1に丸で囲った数字で示す12箇所から、25mm幅の試験片を採取した。
次に、この試料について、180°剥離試験として、基材と、最表面のポリ塩化ビニルシートとをそれぞれ引っ張り試験機の異なるつかみで挟んで、互いの成す角が180°となる方向に引張り速度200mm/minで引っ張り、固着部位が破壊されたときの引張り力を測定した。
結果を表1に示す。
Figure 2005144744
実施例は、比較例に比べて全体的に接着強度が増しており、平均では9N大きくなっていた。特に、最小値が25Nであり、例えば、車両の内装材として必要とされている15Nを大きく上回っており、各部分で確実に固着されていることが明らかとなった。一方、比較例では、平均値こそ25Nと15Nを大きく上回っているものの、最小値が12Nと下回っており、部分的に固着不十分であることが明らかとなった。このように、本発明の方法によれば、より確実に全体が固着しているPVC表皮材を備える木質成形体が得られることが明らかとなった。
本発明に係る木質成形体の一実施の形態であるドアトリムの正面図である。 本発明に係る木質成形体の固着部位を示す断面図である。 本発明に係る木質成形体の固着部位の拡大図である。
符号の説明
1 木質成形体
5 基材
6 木質繊維
7 バインダ樹脂
11 表皮材
13 固着シート
15 発泡シート
17 意匠シート
21 接着材料
25 固着部位
27 アンカー部
28 接着部

Claims (3)

  1. 木質繊維と、この木質繊維を結合させるポリオレフィンおよび/またはポリエステルを含むバインダ樹脂とをそなえる基材と、少なくとも基材に固着される部分がポリ塩化ビニルより成るシートで形成されている表皮材との間に、ポリ塩化ビニルと木質繊維の両方に接着性を有する接着材料を配置して、前記基材と表皮材とが固着される部分にポリ塩化ビニルの分子摩擦が起こる高周波をかけるとともに加圧して、基材に表皮材を固着することを特徴とする、表皮を備える木質成形体の製造方法。
  2. 接着材料はニトリルゴム系である、請求項1に記載の木質成形体の製造方法。
  3. 木質繊維と、前記木質繊維同士を結合するポリオレフィンおよび/またはポリエステルを含むバインダ樹脂とを有する基材と、
    少なくとも一部で基材の表面に固着されているポリ塩化ビニル層を備える表皮材と、
    を備える木質成形体であって、
    前記ポリ塩化ビニル層が、バインダ樹脂より露出する木質繊維を完全に包囲するアンカー部と、
    木質繊維表面が接着材料を介してポリ塩化ビニル層に接着されている接着部と
    を備えることを特徴とする表皮を備える木質成形体。

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