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JP2005039664A - ピーク制限回路 - Google Patents

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JP2005039664A
JP2005039664A JP2003276123A JP2003276123A JP2005039664A JP 2005039664 A JP2005039664 A JP 2005039664A JP 2003276123 A JP2003276123 A JP 2003276123A JP 2003276123 A JP2003276123 A JP 2003276123A JP 2005039664 A JP2005039664 A JP 2005039664A
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peak
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JP2003276123A
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Shunji Abe
俊二 安部
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Kokusai Denki Electric Inc
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Hitachi Kokusai Electric Inc
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Abstract

【課題】 フィルタオーバシュートに対応して送信信号のピーク制限を行ない、送信信号の劣化を防止するピーク制限回路を提供する。
【解決手段】 無線通信における送信信号の帯域制限を行う帯域制限フィルタと同一のフィルタ係数を用いて帯域制限処理結果を算出することにより、前記帯域制限フィルタで発生するフィルタオーバシュートのレベルを予測し、予測したレベルと予め設定されたピーク設定値とを比較し、予測したレベルが前記ピーク設定値よりも大きい場合には、前記送信信号のレベルを減衰させるよう調整する振幅制限値を算出して出力するフィルタオーバシュート推定部と、
前記送信信号に前記振幅制限値を乗算し、前記送信信号のピーク制限を行う信号ピーク制限部とを備えたことを特徴とするピーク制限回路。

Description

本発明は、ピーク制限回路に関し、特に帯域制限フィルタで発生するフィルタオーバシュートに対応してピーク制限を行い、且つ送信信号の品質の劣化を防止できるピーク制限回路に関する。
一般的に、CDMA(Code Division Multiple Access:広帯域符号分割多元接続)方式を移動通信方式として採用する移動通信システムに備えられた基地局装置(CDMA基地局装置)では、物理的に遠く離れた移動局装置(CDMA移動局装置)まで無線信号を到達させる必要があるため、送信対象となる信号を増幅器(送信アンプ)で大幅に増幅して送信出力することが必要である。
しかしながら、増幅器はアナログデバイスであるため、その入出力特性は非線形な関数となる。特に、飽和点と呼ばれる増幅限界以降では、増幅器に入力される電力が増大しても出力電力がほぼ一定となる飽和状態になってしまう。そして、この非線形な出力によって出力信号に非線形歪が発生する。
通常、増幅前の送信信号は、希望信号帯域外の信号成分が帯域制限フィルタによって低レベルに抑えられるが、増幅器通過後の信号では非線形歪が発生して希望信号帯域外(隣接チャネル)へ信号成分が漏洩する。
例えば基地局装置では上記したように送信電力が高いため、このような隣接チャネルへの漏洩電力の大きさは厳しく規定されており、隣接チャネル漏洩電力(ACP:Adjacent Channel leakage Power)を削減する技術が用いられる。
一方、無線通信における送信信号特性で考慮すべき点の一つに、送信ピークの問題がある。例えば、CDMA通信で用いる通信信号は符号多重信号であるので、それぞれの符号位相成分が一致した場合には、急峻にレベルが増加し、ピークが発生する。このようなピーク信号が基地局における送信アンプに入力されると、上述した理由によって高次の歪みが発生する。また上記ピーク信号が直交変調器に入力された場合においても、同様の現象が発生することが知られている。
送信アンプにおける歪みの発生を回避する方法としては、送信アンプとして極めて増幅率の低い線形増幅器を用いる方法があるが、通常の送信アンプと比較して消費電力が一桁分増加するため、効率的ではない。
また、従来の送信ピークの制限方法としては、各信号変調位相が一致しない様に微少に変調位相調整を行う方法があるが、構成が複雑化する上、ピークレベルの低減効果が小さい。
また、予め複数の信号を合成しピークを検出した場合にその送信ピークを抑制する方向にピーク抑制用信号を予め用意しておき、当該信号の位相をピーク位相と逆相となるように合成してピークを抑制するプリディストーション方式についても、前述同様構成が複雑化する。
このため最も簡易な方法として、送信信号のピークレベルが所要レベルを超えた場合に、一意にレベルを制限するピーク制限回路(ピークリミッタ)を設ける方法が従来から多用されている。
ピークリミッタを用いたCDMA基地局送信機として、平成14年2月8日公開の特開2002−44054「リミッタ回路付きキャリア合成送信回路」(出願人:株式会社日立国際電気、発明者:佐々木宏平)が提案されている。
上記発明は、基地局からのマルチキャリア送信時に、リミッタ回路(ピークリミッタ)が全キャリアを多重した信号に基づいて、その瞬時電力と平均電力との比率を瞬時にピークファクタとして算出し、その瞬時ピークファクタを基準値であるピークファクタ閾値と比較し、その結果に基づいてクリッピングの必要程度に適合したリミット係数を出力し、キャリア毎に当該リミット係数との乗算を行ってピーク制限を行うことにより、マルチキャリアを増幅する増幅器のダイナミックレンジを有効に活用し、不要なピーク制限を行うことなく、移動局におけるビット誤り率を低下させることができるものである。
特開2002−44054号公報(第5〜7頁、第1図)
しかしながら、従来のピーク制限回路では、帯域制限フィルタで発生するフィルタオーバシュートに対応してピーク制限を行うと、送信信号の品質が劣化するという問題点があった。
まず、従来の一般的なピーク制限回路について、図6を用いて説明する。図6は、従来の一般的なピーク制限回路の構成ブロック図である。図6のピーク制限回路は、無線基地局の送信機において直交変調器の前段に設けられ、同相成分(以下、I成分)及び直交成分(以下、Q成分)のベースバンド帯域の送信信号(以下、ベースバンド信号)に対してピーク制限を行う。
ディジタル信号のベースバンドIQ信号は、ピーク制限回路においてまず、信号振幅制限部51に入力される。また、信号振幅制限部51には、ベースバンド信号の他に、送信機における設定制御部(図示せず)から、振幅制限設定値が入力されている。振幅制限設定値は、送信機の直交変調器及び送信アンプにおいて、歪みが発生しないような信号レベルとなるようなレベル値が設定されている。
信号振幅制限部51は、入力されたベースバンドIQ信号のレベルを計測する。そして、ベースバンドIQ信号のレベルが振幅制限設定値より小さい場合は信号をそのまま通過させ、ベースバンドIQ信号のレベルが振幅制限設定値を超える場合は、振幅制限設定値となるようにベースバンドIQ信号のレベルを制限して出力する。
信号振幅制御部51から出力されたベースバンドIQ信号は、帯域制限フィルタ(図ではLPF)52において帯域制限が行われ、更にD/Aコンバータ(図ではD/A)53によってディジタル信号からアナログ信号に変換される。アナログ変換後のベースバンドIQ信号は、送信機の直交変調器に出力されて直交変調が行われ、以後送信アンプによって増幅された後、無線信号として放出される。
従来の一般的なピーク制限回路によれば、ベースバンド信号のレベルを予め設定された振幅制限設定値以下となるように制限することで、変調波に含まれるピークを変調前に制限することができ、後段に接続される直交変調器、送信アンプにおける歪みの発生を防止できる。
ところで、さらにピーク制限回路において考慮しなければならない事項として、帯域制限フィルタによる送信ピークへの影響がある。デジタル信号はもともと矩形波であるが、フィルタによって帯域制限がかけられると、上記矩形波は波形が鈍くなるか、或いは急峻となる。上記現象に伴い、帯域制限後の信号レベルが本来のレベル値よりも大きくなるフィルタオーバシュートや、本来のレベル値よりも低くなるフィルタアンダーシュートが発生する。
従来の一般的なピーク制限回路における信号レベル制限の様子について、図7を用いて説明する。図7は、従来の一般的なピーク制限回路における信号レベル制限の効果を示した信号ダイアグラムである。図7において、図7(a)は、帯域制限フィルタにおけるフィルタオーバシュート及び振幅制限設定値の領域を示し、また図7(b)は従来の一般的なピーク制限回路によって制限される信号レベルの領域を示している。尚、図7の信号ダイアグラムにおいて、横軸はベースバンド信号の同相成分のレベルを、縦軸を直交成分のレベルを表している。
図7(a)に示すように、フィルタオーバシュートは、振幅制限設定値を越えたレベルとなるため、直交変調器及び送信アンプにおいて歪みの発生する要因となる。
従来の一般的なピーク制限回路は、フィルタオーバシュートの最大値を想定した上で、図7(a)よりも低いレベルに振幅制限設定値を設定してベースバンド信号のレベル制限を行っていたが、本来信号レベルの制限が必要ない信号に対しても制限がかかってしまう。このため、図7(b)の点線部分が示すように、振幅制限後のフィルタオーバシュートの平均レベルが所要制限振幅レベルよりも低くなり、信号の品質が劣化するという問題点があった。
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、フィルタオーバシュートに対応してピーク制限を行い、且つ送信信号の品質の劣化を防止できるピーク制限回路を提供することを目的とする。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、ピーク制限回路において、無線通信における送信信号の帯域制限を行う帯域制限フィルタで発生するフィルタオーバシュートのレベルを、送信信号に対して帯域制限フィルタの帯域制限と同一の演算処理によって帯域制限処理結果を算出することで予測し、予測したレベルと予め設定されたピーク設定値とを比較し、予測したレベルがピーク設定値よりも大きい場合には、送信信号のレベルを減衰させるよう調整する振幅制限値を算出して出力するフィルタオーバシュート推定部と、送信信号に振幅制限値を乗算し、送信信号のピーク制限を行う信号ピーク制限部とを備えたものであり、フィルタオーバシュートに対応して送信信号のピーク制限を行い、且つ送信信号の品質の劣化を防止できる。
また、ピーク制限回路において、無線通信の各キャリアに対応する帯域制限フィルタの帯域制限処理と同一の演算処理を前記各キャリアに行って帯域制限処理結果を算出し、処理結果の位相を合わせて合成してマルチキャリア信号の最大レベルを予測し、予測したレベルと予め設定されたピーク設定値とを比較し、予測したレベルがピーク設定値よりも大きい場合には、各キャリアのレベル値に基づいて各キャリアのレベルを減衰させるよう調整する振幅制限値をキャリア毎に算出して出力するフィルタオーバシュート推定部と、各キャリアの振幅制限値を対応するキャリアに乗算し、各キャリアのピーク制限を行う信号ピーク制限部とを備えたものであり、キャリア単位で発生するフィルタオーバシュートに対応してマルチキャリア信号のピーク制限を行い、且つマルチキャリア信号の品質の劣化を防止できる。
本発明によれば、ピーク制限回路において、無線通信における送信信号の帯域制限を行う帯域制限フィルタで発生するフィルタオーバシュートのレベルを、送信信号に対して帯域制限フィルタの帯域制限と同一の演算処理によって帯域制限処理結果を算出することで予測し、予測したレベルと予め設定されたピーク設定値とを比較し、予測したレベルがピーク設定値よりも大きい場合には、送信信号のレベルを減衰させるよう調整する振幅制限値を算出して出力するフィルタオーバシュート推定部と、送信信号に振幅制限値を乗算し、送信信号のピーク制限を行う信号ピーク制限部とを備えたピーク制限回路としているので、フィルタオーバシュートに対応して送信信号のピーク制限を行い、且つ送信信号の品質の劣化を防止できる効果がある。
また、本発明によれば、ピーク制限回路において、無線通信の各キャリアに対応する帯域制限フィルタの帯域制限処理と同一の演算処理を前記各キャリアに行って帯域制限処理結果を算出し、処理結果の位相を合わせて合成してマルチキャリア信号の最大レベルを予測し、予測したレベルと予め設定されたピーク設定値とを比較し、予測したレベルがピーク設定値よりも大きい場合には、各キャリアのレベル値に基づいて各キャリアのレベルを減衰させるよう調整する振幅制限値をキャリア毎に算出して出力するフィルタオーバシュート推定部と、各キャリアの振幅制限値を対応するキャリアに乗算し、各キャリアのピーク制限を行う信号ピーク制限部とを備えたピーク制限回路としているので、キャリア単位で発生するフィルタオーバシュートに対応してマルチキャリア信号のピーク制限を行い、且つマルチキャリア信号の品質の劣化を防止できる効果がある。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態に係るピーク制限回路は、帯域制限フィルタにおける帯域制限処理を再現してフィルタオーバシュートのレベルを予測し、予測したレベルに基づいて送信信号の振幅制限値を算出するフィルタオーバシュート推定部と、送信信号に振幅制限値を乗算して送信信号のピーク制限を行う信号振幅制限部を設け、フィルタオーバシュートに対応して送信信号のピーク制限を行い、送信信号の品質の劣化を防止するものである。
また、送信信号がマルチキャリアである場合、各キャリアに対応した帯域制限フィルタにおける帯域制限処理を行い、全てのキャリアの帯域制限処理結果について位相が一致するように位相調整をして合成し、合成結果からマルチキャリア信号の最大レベルを予測し、予測したレベルとマルチキャリア信号とを比較し、比較結果及び各キャリアの振幅値に基づいて、各キャリアにおける振幅制限値を算出して出力するフィルタオーバシュート推定部と、振幅制限値を対応するキャリアに乗算して各キャリアのピーク制限を行う信号振幅制限部を設け、キャリア単位で発生するフィルタオーバシュートに対応してマルチキャリア信号のピーク制限を行い、マルチキャリア信号の品質の劣化を防止するものである。
尚、請求項におけるピーク設定値は図の振幅制限設定値に相当し、信号ピーク制限部は信号振幅制限部にそれぞれ相当する。
まず、本発明の第1の実施の形態に係るフィルタ制限回路(以下、第1の制限回路)の構成について、図1を用いて説明する。図1は、第1の制限回路の構成ブロック図である。
第1の制限回路は、無線基地局の送信機において直交変調器の前段に設けられ、同相成分(I成分)及び直交成分(Q成分)のベースバンド帯域の送信信号(以下、ベースバンド信号)に対してピーク制限を行う。
第1の制限回路は、図1に示すように、信号振幅制限部11と、帯域制限フィルタ(図ではLPF)12と、D/Aコンバータ(図ではD/A)13と、遅延部14と、フィルタオーバシュート推定部15とを基本的に備えている。
次に、第1の制限回路の各部の構成について説明する。
信号振幅制限部11は、遅延部14から出力された同相成分及び直交成分のベースバンド信号(以下、ベースバンドIQ信号)と、フィルタオーバシュート推定部15から出力される振幅制限値αとの乗算を行うことでピーク制限処理を行い、ピーク制限後のベースバンドIQ信号を帯域制限フィルタ12に出力する。
帯域制限フィルタ12は、信号振幅制限部11から出力されたピーク制限後のベースバンドIQ信号に対して帯域制限処理を行い、D/Aコンバータ13に出力する。帯域制限フィルタ12は、LPF(Low Pass Filter)であり、一定周波数帯域以下の周波数を透過させる帯域制限を行う。
D/Aコンバータ13は、帯域制限フィルタ12から出力されたベースバンドIQ信号をアナログ変換して、送信機の直交変調器(図示せず)に出力する。
遅延部14は、入力されたベースバンドIQ信号を規定時間遅延させて信号振幅制限部11に出力する。遅延部14は、信号振幅制限部11においてベースバンドIQ信号を対応する振幅制限値でピーク制限させるために設けられており、フィルタオーバシュート推定部15での振幅制限値αの算出に要する時間だけベースバンドIQ信号を遅延させる。
フィルタオーバシュート推定部15は、ベースバンドIQ信号に対して、帯域制限フィルタ12における帯域制限処理を再現してフィルタオーバシュートのレベルを予測し、予測したレベルに基づいてベースバンドIQ信号の振幅値の調整値である振幅制限値αを決定し、信号振幅制限部11に出力する。
フィルタオーバシュート推定部15は、送信機の設定制御部(図示せず)から出力される振幅制限設定値と、予測したレベルとを比較し、当該設定値を超えないよう、振幅制限値αを算出する。第1の制限回路において、振幅制限設定値には、送信機の直交変調部及び送信アンプにおいて歪みの発生しない入力信号のレベルが設定されている。
次に、第1の制限回路におけるフィルタオーバシュート推定部15の構成について、図2を用いて説明する。図2は、第1の制限回路におけるフィルタオーバシュート推定部15の構成ブロック図である。
図2に示すように、フィルタオーバシュート推定部15は、入力信号レジスタ21-1、21-2と、乗算部22-1、22-2と、乗算結果記憶部23−1、23−2と、β乗算部24−1、24−2と、加算部25−1、25−2と、信号振幅演算部26と、演算制御部27とを備えている。
入力信号レジスタ21-1、21-2は、サンプルタイミングで順次入力されるベースバンドIQ信号を格納する。入力信号レジスタ21-1、21-2は、新たなベースバンドIQ信号が入力されると、既に記憶されたベースバンドIQ信号を順次右方向にシフトすると共に、乗算部22-1、22-2にタップ出力する。
ベースバンドIQ信号のうち、同相成分については入力信号レジスタ21-1(図では入力信号レジスタ(I))に、直交成分については入力信号レジスタ21-2に入力される。また、各入力信号レジスタは、n個のサンプルデータを格納することができる。
乗算部22-1、22-2は、入力信号レジスタ21-1、21-2に対応して設けられており、対応する入力信号レジスタからタップ出力されたベースバンドIQ信号と、フィルタ係数との乗算を行って、乗算結果を一時的に記憶する乗算結果記憶部23−1、23−2に出力する。乗算部22-1(図では乗算部(I))は、入力信号レジスタ21-1からタップ出力される同相成分のベースバンド信号I1〜Inとの乗算を行い、乗算部22-2(図では乗算部(Q))は、入力信号レジスタ21-2からタップ出力される直交成分のベースバンド信号Q1〜Qnとの乗算を行う。
乗算部22-1、22-2には、ベースバンド信号の入力順に規定されているフィルタ係数C1〜Cnが格納されており、対応する各成分のベースバンド信号との乗算を行う。また、フィルタ係数C1〜Cnは、帯域制限フィルタ12で用いられているフィルタ係数と同一である。
β乗算部24−1、24−2は、乗算結果記憶部23−1、23−2から出力された値と、後述する値βを乗算し、加算部25−1、25−2に出力する。
加算部25−1、25−2は、β乗算部からタップ出力されたβ乗算結果を加算し、信号振幅演算部26へ出力する。
信号振幅演算部26は加算部25−1から出力される同相成分(I)、直交成分(Q)から帯域制限処理結果(SQRT(I^2+Q^2))を求め、演算制御部27へ出力する。
演算制御部27は、フィルタオーバシュートのレベル予測値である帯域制限処理結果を振幅制限設定値と比較し、比較結果に基づいてベースバンドIQ信号のレベルを振幅制限設定値を超えないように調整する振幅制限値αを求めて、信号振幅制限部11に出力する。
振幅制限値演算部23におけるレベル予測値の算出方法及び振幅制限値αの算出方法の詳細については、後述する。
次に、第1の制限回路の動作について説明する。
ディジタル信号のベースバンドIQ信号は、図1に示す第1の制限回路においてまず、遅延部14とフィルタオーバシュート推定部15にそれぞれ分岐して入力される。
遅延部14に入力されたベースバンドIQ信号は、一定時間遅延されて信号振幅制御部11に入力される。
図2において、フィルタオーバシュート推定部15に分岐されて入力されたベースバンドIQ信号のうち、同相成分は入力信号レジスタ21-1に、直交成分は入力信号レジスタ21-2にそれぞれ入力されて、格納される。
入力信号レジスタ21-1、21-2には、各成分のベースバンド信号がサンプルタイミングで入力され、順次右方向へシフトされると共に、各入力信号レジスタに格納されているn個のベースバンド信号の成分が、対応する乗算部22-1、22-2へタップ出力される。すなわち入力信号レジスタ21-1、21-2は、サンプルタイミング毎にn個の各成分のベースバンド信号を、対応する乗算部22-1、22-2に出力する。
乗算部22-1、22-2にはそれぞれ、帯域制限フィルタ12で用いるフィルタ係数C1〜Cnが格納されており、乗算部22-1は入力信号レジスタ21-1からタップ出力される同相成分のベースバンド信号I1〜Inと、対応するフィルタ係数との乗算を行い、乗算結果C1*I1〜Cn*Inを振幅制限値演算部23に出力する。
同様に、乗算部22-2は入力信号レジスタ21-2からタップ出力される同相成分のベースバンド信号Q1〜Qnと、対応するフィルタ係数との乗算を行い、乗算結果C1*Q1〜Cn*Qnを振幅制限値演算部23に出力する。
振幅制限値演算部23は、各乗算部における乗算結果を乗算結果記憶部24に格納し、一定時間記憶させる。振幅制限値演算部23は、サンプルタイミング毎に各乗算部における乗算結果の総和、すなわち各成分における乗算結果の総和を求め、さらに同一のサンプルタイミングにおける各成分より信号振幅を求めることで、帯域制限フィルタ12の帯域制限処理結果を再現し、当該結果から帯域制限フィルタ12で発生するフィルタオーバシュートのレベルを予測する。
そして振幅制限値演算部23は、送信機の設定制御部から出力される振幅制限設定値と、フィルタオーバシュートのレベル予測値とを比較し、比較結果に基づいて振幅制限値αを決定し、信号振幅制限部11に出力する。
ここで、振幅制限値演算部23におけるフィルタオーバシュートのレベル予測方法及び振幅制限値αの算出方法について、図3及び図8を用いて説明する。図3は、第1の制限回路のフィルタオーバシュート推定部15における各種データの格納状況を示した説明図であり、図8は、フィルタオーバシュート推定部15における振幅制限値演算部23の処理動作のフローチャートである。
図3において、図3(a)は乗算部22-1、22-2におけるフィルタ係数の格納状況を示した説明図であり、図3(b)は入力信号レジスタ21-1、21-2におけるベースバンドIQ信号の格納状況を時系列に示した説明図である。図3において、入力信号レジスタ21-1、21-2で格納できるサンプルデータ数(フィルタタップ数)はn=5としている。
尚、図3(b)で示されるアルファベットは、同相成分及び直交成分の属する信号系列を表している。例えばサンプルタイミングt1におけるレジスタアドレスR5には、信号系列eが格納されているが、これは入力信号レジスタ21-1のレジスタアドレスR5には信号系列eの同相成分が格納され、入力信号レジスタ21-2のレジスタアドレスR5には信号系列eの直交成分が格納されることを表している。
図3(a)に示すように、フィルタ係数はベースバンド信号の入力順にフィルタ係数が決まっており、新しい順にそれぞれC5、C4、C3、C2、C1と設定されている。このフィルタ係数は、帯域制限フィルタ12で用いられるフィルタ係数と同一である。
また、入力信号レジスタ21-1、21-2におけるベースバンド信号の各成分は、図3(b)に示されるような推移で格納される。例えばサンプルタイミングt1の時に入力信号レジスタ21-1、21-2に入力され、各レジスタにおけるレジスタアドレスR5に格納された信号系列eの同相成分及び直交成分は、サンプルタイミングt2の時にはレジスタアドレスR4にシフトされ、以後サンプルタイミング毎に右隣のアドレスへシフトされて格納される。
入力信号レジスタ21-1、21-2は、ベースバンドIQ信号をシフトすると共に乗算部22-1、22-2へタップ出力するため、乗算部22-1、22-2は、各サンプルタイミングにおいて図3(b)に示される信号系列の各成分と、図3(a)に示されるフィルタ係数との乗算を行う。乗算部22-1、22-2において、フィルタ係数はベースバンド信号の入力順に規定されているため、各成分は入力順に対応したフィルタ係数と乗算される。
乗算部22-1、22-2における乗算結果は、振幅制限値演算部23に出力される。振幅制限値演算部23は、まず、各成分の乗算結果の総和をサンプルタイミング毎に求め(S11)、次に同一のサンプルタイミングにおける各成分より信号振幅を求めることで、帯域制限フィルタ12の帯域制限処理結果を算出する(S12)。振幅制限値演算部23は、サンプルタイミング毎に帯域制限処理結果を、乗算結果記憶部24に記憶する(S13)。
ここでサンプルタイミングtにおける帯域制限処理結果をFout_tとすると、ベースバンドIQ信号が入力信号レジスタに図3(b)で示すような状況で各入力信号レジスタに格納される場合の帯域制限処理結果は、(1)〜(6)式の通りに表せる。
Figure 2005039664
帯域制限フィルタは通常、有限区間のサンプルデータに対してフィルタリングを行うFIR(Finite Impulse Response)フィルタが用いられる。入力信号をx(n)、出力信号をy(n)(n:サンプルタイミング)とすると、FIRフィルタの入出力関係式は(7)式のように表わせる。
Figure 2005039664
(7)式におけるフィルタ係数h[n]は、図3におけるフィルタ係数Cnに相当し、またフィルタ次数Nは、図3の例ではN=5である。よって振幅制限値演算部23は、サンプルタイミング毎に乗算部22-1、22-2における乗算結果の総和を求め、さらに総和同士を加算することで、帯域制限フィルタ12における帯域制限処理を再現できる。
次に、振幅制限値演算部23は、帯域制限フィルタ12で発生するフィルタオーバシュートのレベルを予測する(S14)。処理S14において、振幅制限値演算部23は、ピークを制限しようとする信号系列に対して、当該信号系列の各成分が入力信号レジスタに格納されていた間の帯域制限処理結果を、乗算結果記憶部24から参照する。そして該当する帯域制限処理結果に基づいて、帯域制限フィルタ12で発生するフィルタオーバシュートのレベルを予測する。
処理S14の例として、振幅制限値演算部23は、サンプルタイミングt1で入力された信号系列(例えば、図3(b)ではe系列)をピーク制限の対象とし、信号系列eの各成分が入力信号レジスタに格納されていた間の帯域制限処理結果を参照する。
信号系列eの各成分が入力信号レジスタに格納されていた間の帯域制限処理結果、すなわち(1)〜(6)式において、信号系列eが含まれている帯域制限処理結果は、サンプルタイミングt1〜t5における帯域制限処理結果((1)〜(5)式)である。
そして振幅制限値演算部23は、(1)〜(5)で表せる帯域制限処理結果を参照し、振幅制限設定値を超えているか否かを確認することで、フィルタオーバシュートのレベルを予測する。
次に、振幅制限値演算部23は、送信機の設定制御部から出力される振幅制限設定値と、フィルタオーバシュートのレベル予測値とを比較し(S15)、比較結果に基づいて振幅制限値αを算出し、信号振幅制限部11に出力する。
処理S14において、振幅制限値演算部23は、(1)〜(5)式を信号系列eの関数として変形する。変形した結果、(1)〜(5)式は(1)´〜(5)´式のように表せる。尚、(1)´〜(5)´式におけるA1〜A5は、(1)〜(5)式におけるeを含まない項を定数化したものである。
Figure 2005039664
(1)´〜(5)´式を一般化すると、(8)式のように表せる。
Figure 2005039664
さらに振幅制限値演算部23は、帯域制限処理結果Fout_txと、振幅制限設定値との比較を行う。振幅制限設定値≧Fout_txとなる場合(S15のYes)には、帯域制限によってフィルタオーバシュートは発生しないので、振幅制限値演算部23は振幅制限値αを1.0に設定して、信号振幅制限部11に出力する(S18)。
また、振幅制限設定値<Fout_txとなる場合(S15のNo)には、Fout_txはフィルタオーバシュートであるため、ピーク制限を行う必要がある。この場合、振幅制限値演算部23は、(9)式を用いて信号系列eに対する振幅制限値α(α<0)を算出し(S16)、信号振幅制限部11に出力する(S18)。(9)式は、(8)式を展開して得られた不等式である。
Figure 2005039664
振幅制限値演算部23は、全てのxにおいて(9)式を満たすような共通の一つのβを信号系列eに対する振幅制限値αに設定し、信号振幅制限部11に出力する。尚、この場合にはピーク制限を行う必要があるため、α≦1.0としなければならない。
処理S16において、(9)式を満たす共通のβが1.0の場合には、信号系列eはフィルタオーバシュートの要因ではないため、他の信号系列に対して処理S13及び処理S14を行い、改めて振幅制限値αを算出する。また、βが複数存在する場合には、βの最小値を振幅制限値αに設定する。以上がフィルタオーバシュート推定部15における動作である。
フィルタオーバシュート推定部15から出力された振幅制限値αは、信号振幅制限部11においてピーク制限対象のベースバンドIQ信号との乗算が行われることで、ピーク制限が行われる。ベースバンドIQ信号は、遅延部14においてフィルタオーバシュート推定部15における振幅制限値αの算出に要する時間だけ遅延されているため、信号振幅制限部11は対応する振幅制限値αの出力タイミングに同期してベースバンドIQ信号のピーク制限を行うことができる
図3(b)の例では、ベースバンドIQ信号eは遅延器14で遅延された結果、フィルタオーバシュート推定部15からの対応する振幅制限値αの出力タイミングに同期して信号振幅制限部15でピーク制限が行われる。
信号振幅制限部11では、α=1.0の場合、ベースバンドIQ信号をそのまま透過させて帯域制限フィルタ12に出力し、α<図1.0の場合、帯域制限フィルタ12で発生するフィルタオーバシュートのレベルを考慮したピーク制限が行われるため、帯域制限フィルタ12では、フィルタオーバシュートが発生することなくベースバンドIQ信号の帯域制限処理が行われる。
また、フィルタオーバシュート推定部15から出力される振幅制限値αは、フィルタオーバシュートが発生すると予測されるベースバンドIQ信号に対し、ピーク制限後のレベルが振幅制限設定値に最も近い値となるよう設定されているため、ピーク制限後のオーバシュートの平均レベルは、図7(c)に示すように、所要制限振幅とほぼ一致する。
帯域制限後のベースバンドIQ信号は、D/Aコンバータ13によってディジタル信号からアナログ信号に変換される。アナログ変換後のベースバンドIQ信号は、送信機の直交変調器に出力されて直交変調が行われ、以後送信アンプによって増幅された後、無線信号として放出される。以上が第1の制限回路の動作である。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るピーク制限回路(以下、第2の制限回路)の構成について、図4を用いて説明する。図4は、第2の制限回路の構成ブロック図である。尚、第1の制限回路と同一の構成部分については、同一の符号を付して説明する。
第2の制限回路は、キャリア数がn(n>1)であるマルチキャリア信号を送信する無線基地局の送信機において直交変調器の前段に設けられ、各キャリアのベースバンドIQ信号に対してピーク制限を行う。
第2の制限回路は、図4に示すように、信号振幅制限部11-1〜11-nと、帯域制限フィルタ12-1〜12-nと、D/Aコンバータ13-1〜13-nと、遅延部14-1〜14-nと、フィルタオーバシュート推定部15´とを備えている。
次に、第2の制限回路の各部の構成について説明する。
図4において、信号振幅制限部11-1〜11-n、帯域制限フィルタ12-1〜12-n、D/Aコンバータ13-1〜13-n及び遅延部14-1〜14-nは、第1の制限回路の対応する部分の構成と同一であるため、詳細な説明は省略する。
上記各部はキャリア毎に設けられており、遅延部14-1〜14-nによって各キャリアのベースバンドIQ信号を遅延させ、信号振幅制限部11-1〜11-nによってフィルタオーバシュート推定部15´から出力されるキャリア別の振幅制限値α1〜αnを用いてピーク制限を行い、帯域制限フィルタ12-1〜12-nによって所望の帯域幅による帯域制限処理を行い、D/Aコンバータ13-1〜13-nによってアナログ変換し、送信機の直交変調器へ出力する。
フィルタオーバシュート推定部15´は、各キャリアのベースバンドIQ信号に対して、帯域制限フィルタ12-1〜12-nにおける帯域制限処理を再現し、帯域制限後の各キャリアのベースバンドIQ信号の位相を一致させて合成し、マルチキャリア信号の最大レベル予想値である総キャリア最大ベクトル値を算出する。
さらにフィルタオーバシュート推定部15´は、送信機の設定制御部(図示せず)から出力される振幅制限設定値と、総キャリア最大ベクトル値とを比較し、比較結果に基づいて総キャリア最大ベクトル値が振幅制限設定値を超えないよう各キャリアのベースバンドIQ信号の振幅を調整する振幅制限値α1〜αnを算出し、対応する信号振幅制限部11-1〜11-nに出力する。第2の制限回路において、振幅制限設定値は、送信機の送信アンプにおいて歪みが発生しないマルチキャリア信号のレベル値が設定されている。
次に、第2の制限回路におけるフィルタオーバシュート推定部15´の構成について、図5を用いて説明する。図5は、第2の制限回路におけるフィルタオーバシュート推定部15´の構成ブロック図である。
フィルタオーバシュート推定部15´は、図5に示すように、帯域制限フィルタ31-1〜31-nと、振幅演算部32-1〜32-nと、キャリア別振幅制限値演算部33とから構成されている。また、各振幅演算部32-1〜32-nは、キャリア別振幅演算部41-1〜41-nと、最大振幅ベクトル生成部42-1〜42-nと、ベクトル乗算部43-1〜43-nと、加算部44-1〜44-nとを備えている。
帯域制限フィルタ32-1〜32-nは、各キャリアのフィルタオーバシュート推定のためキャリア毎に設けられており、第2の制限回路の対応する帯域制限フィルタ12-1〜12-nと同一又は近似した帯域制限特性を有するものである。帯域制限フィルタ32-1〜32-nは、入力されたベースバンドIQ信号に対して帯域制限処理を行い、対応する振幅演算部32-1〜32-nに出力する。
また、フィルタオーバシュート推定部15´は、帯域制限フィルタ32-1〜32-nの代わりに、帯域制限フィルタ12-1〜12-nにおける帯域制限処理と同一の演算処理を行う構成(例えば、図2における入力信号レジスタ21、乗算部22と、乗算部22における乗算結果の総和を求める加算器)を設けてもよい。
振幅演算部32-1〜32-nは、帯域制限フィルタ12-1〜12-nから出力された帯域制限後のベースバンドIQ信号に基づいて振幅値(レベル値)を算出してキャリア別振幅制限値演算部33に出力する。
また、振幅演算部32-1〜32-nは、帯域制限処理結果に対し、位相調整のための単位ベクトルを複素乗算し、乗算結果を総キャリア最大ベクトル値MSmaxに加算し、新たな総キャリア最大ベクトル値MSmaxとする。そして振幅演算部32-1〜32-(n-1)は、次段の振幅演算部へ総キャリア最大ベクトル値MSmaxをカスケード出力し、振幅演算部32-nは、総キャリア最大ベクトル値MSmaxをキャリア別振幅制限値演算部33に出力する。
総キャリア最大ベクトル値MSmaxは、各キャリアにおける帯域制限後のベースバンドIQ信号の合成後の最大レベルの予測値、すなわちマルチキャリア信号の最大レベルの予測値である。
キャリア別振幅制限値演算部33は、振幅演算部32-nから出力された総キャリア最大ベクトル値MSmaxと、振幅制限設定値と比較し、総キャリア最大ベクトル値が振幅制限設定値を超えないよう各キャリアのベースバンドIQ信号の振幅を調整する振幅制限値α1〜αnを、振幅演算部32-1〜32-nから出力された各キャリアのベースバンドIQ信号の振幅値に基づいて算出し、対応する信号振幅制限部11-1〜11-nに出力する。振幅制限値α1〜αnの算出方法については、後述する。
各振幅演算部32-1〜32-nにおいて、キャリア別振幅演算部41-1〜41-nは、帯域制限フィルタ31-1〜31-nからの帯域制限後のベースバンドIQ信号に基づいて、振幅値(レベル値)を算出してキャリア別振幅制限値演算部33に出力する。
最大振幅ベクトル生成部42-1〜42-nは、振幅が1、位相が0°〜360°の範囲のうちいずれかを取る単位ベクトルを生成し、対応するベクトル乗算部43-1〜43-nに出力する。最大振幅ベクトル生成部42-1〜42-nは、加算部44-1〜44-nから出力される総キャリア最大ベクトル値MSmaxを監視しており、当該ベクトル値が最大となるように単位ベクトルの位相を調整した上で、単位ベクトルを生成、出力する。
ベクトル乗算部43-1〜43-nは、帯域制限フィルタ31-1〜31-nからの帯域制限後のベースバンドIQ信号に対し、最大振幅ベクトル生成部42-1〜42-nで生成された単位ベクトルとを複素乗算し、乗算結果を対応する加算部44-1〜44-nに出力する。ベクトル乗算部43-1〜43-nにおける複素乗算によって、ベースバンドIQ信号は総キャリア最大ベクトル値MSmaxへの加算結果が最大となるように位相調整が行われる。
加算部44-1〜44-nは、ベクトル乗算部43-1〜43-nによって位相調整の行われたベースバンドIQ信号と、総キャリア最大ベクトル値MSmaxとの加算を行い、加算結果を新たな総キャリア最大ベクトル値MSmaxとする。加算部のうち、加算部44-1〜44-(n-1)は、総キャリア最大ベクトル値MSmaxを次段の振幅演算部へ出力し、加算部44-nは、総キャリア最大ベクトル値MSmaxをキャリア別振幅制限値演算部33に出力する。
次に、第2の制限回路の動作について説明する。
ディジタル信号である各キャリアのベースバンドIQ信号は、図4に示す第2の制限回路においてまず、対応する遅延部14-1〜14-nに入力されると共に、フィルタオーバシュート推定部15´に入力される。
遅延部14-1〜14-nに入力されたベースバンドIQ信号は、一定時間遅延されて対応する信号振幅制御部11-1〜11-nに入力される。
図5において、フィルタオーバシュート推定部15´に入力された各キャリアf1〜fnのベースバンドIQ信号は、それぞれ対応する帯域制限フィルタ31-1〜31-nに入力されて、第2の制限回路における帯域制限フィルタ12-1〜12-nと同一又は近似した帯域制限処理が行われる。帯域制限後の各キャリアのベースバンドIQ信号は、対応する振幅演算部32-1〜32-nにそれぞれ入力される。
振幅演算部32-1〜32-nにおいて、キャリア別振幅演算部41-1〜41-nは入力された帯域制限後のベースバンドIQ信号を監視し、当該ベースバンドIQ信号の振幅値を算出し、キャリア別振幅制限値演算部33に出力する。
帯域制限後のキャリアfxのベースバンドIQ信号をSx、同相成分のベースバンド信号をSi、直交成分のベースバンド信号をSqとすると、ベースバンドIQ信号の振幅値Lxは、(10)式のように表せる。
Figure 2005039664
また、ベクトル乗算部43-1〜43-nは、帯域制限後のベースバンドIQ信号と、最大振幅ベクトル生成部42-1〜42-nから出力された単位ベクトルとの複素乗算を行って位相調整を行い、乗算結果を加算部44-1〜44-nに出力する。最大振幅ベクトル生成部42-xで生成される単位ベクトルをVx、複素乗算結果をSmaxxとすると、ベクトル乗算部43-xでの複素乗算は、(11)式のように表せる。ベクトル乗算部43-1〜43-nは実際には、複素乗算結果を成分毎に加算部44-1〜44-nに出力する。
Figure 2005039664
加算部44-1〜44-nは、ベクトル乗算部43-1〜43-nにおける乗算結果と、総キャリア最大ベクトル値MSmaxとの加算を行い、加算結果を新たな総キャリア最大ベクトル値として算出する。加算部44-xにおける加算は、(12)式のように表せる。加算部44-1〜44-nは実際には成分毎に(12)式の加算を行って総キャリア最大ベクトル値MSmaxを算出する。
Figure 2005039664
各振幅演算部32-1〜32-nは、ベクトル乗算部43-1〜43-nにおけるベクトル乗算結果を加算部44-1〜44-nにおいて総キャリア最大ベクトル値MSmaxに加算し、新たな総キャリア最大ベクトル値MSmaxとして原則次段の振幅演算部へカスケード出力する。例外として、ベクトル乗算部43-nは、新たな総キャリア最大ベクトル値MSmaxをキャリア別振幅制限値演算部33に出力する。
つまり各振幅演算部32-1〜32-(n-1)は、自己のキャリアにおけるベクトル乗算結果を総キャリア最大ベクトル値MSmaxに累積加算し、最終の値を求めるまでの過程の値を算出して次段の振幅演算部へ出力するため、振幅演算部32-nから出力される総キャリア最大ベクトル値MSmaxが、全てのキャリアのベースバンドIQ信号の合成後の最大レベル予測値を表すことになる。
また、最大振幅ベクトル生成部42-1〜42-nは、加算部44-1〜44-nから出力された新たな総キャリア最大ベクトル値MSmaxを監視しており、当該ベクトル値が最大となるよう、帯域制限後のベースバンドIQ信号の位相を調整するための単位ベクトルを生成し、ベクトル乗算部43-1〜43-nに出力する。
最大振幅ベクトル生成部42-1〜42-nは具体的に、総キャリア最大ベクトル値MSmaxの位相を検出し、ベクトル乗算部44-1〜44-nでのベクトル乗算結果の位相が検出した位相と等しくなるよう単位ベクトルの位相を調整して単位ベクトルを生成し、ベクトル乗算部44-1〜44-nに出力する。このような制御を行うことで、フィルタオーバシュート推定部15´は、各振幅演算部32-1〜32-nで算出される総キャリア最大ベクトル値MSmaxの中間値を常に最大に保つことできる。
ただし、最初のキャリアf1に対応する振幅演算部32-1は、予め総キャリア最大ベクトル値MSmaxの初期値として0が設定されており、加算部44-1は当該最大ベクトル値にベースバンドIQ信号の複素乗算結果を加算し、次段の振幅演算部32-2に出力する仕様となっている。加算部44-1における加算は、(13)式のように表せる。
Figure 2005039664
(13)式より、振幅演算部32-1から出力される総キャリア最大ベクトル値MSmaxは、ベクトル乗算部44-1からのベクトル乗算結果V1*S1となる。
最大振幅ベクトル生成部42-1は、ベクトル乗算結果V1*S1が最大となる位相を特定して固定し、以後同一の位相で単位ベクトルV1を生成、出力する仕様としている。このような仕様とすることで、次段以降の振幅演算部は、単位ベクトルV1を乗算して位相調整されたキャリアf1と一致するよう、単位ベクトルの位相調整を行うことになる。
第2の制限回路において、振幅演算部32-1は、固定した単位ベクトルの位相情報を他の振幅演算部に出力し、他の振幅演算部は、当該位相情報に基づいて自己で生成する単位ベクトルの位相を決定するような構成としてもよい。
また、振幅演算部32-1〜32-nの最大振幅ベクトル生成部42-1〜42-nにおいて、単位ベクトルの初期位相及び位相の更新ステップは任意に設定してもよい。特に、システムの変調方式、多重方式等によりピーク出現条件はあらかじめ予想できるため、単位ベクトルの初期位相及び位相の更新ステップの最適値を予想し、設定することで、位相調整のための演算を簡易にすることができる。
振幅演算部32-nから総キャリア最大ベクトル値MSmaxが出力されると、キャリア別振幅制限値演算部33は、各キャリアのベースバンドIQ信号に対する振幅制限値α1〜αnを算出し、対応する信号振幅制限部11-1〜11-nに出力する。
ここでキャリア別振幅制限値演算部33における振幅制限値α1〜αnの算出方法について、図5及び図9を用いて説明する。図9は、フィルタオーバシュート推定部15´におけるキャリア別振幅制限値演算部33の処理動作のフローチャートである。
キャリア別振幅制限値演算部33はまず、振幅演算部32-nから出力された総キャリア最大ベクトル値MSmaxを用いて、当該ベクトル値の振幅値MLmaxを算出する(S21)。MLmaxは、総キャリア最大ベクトル値MSmaxの各成分を用いて、(10)式におけるSiをMSmaxの同相成分に、SqをMSmaxの直交成分に置き換えることによって算出される。
そしてキャリア別振幅制限値演算部33は、総キャリア最大ベクトル値MSmaxの振幅値MLmaxと、送信機の設定制御部から出力された振幅制限設定値とを比較する(S22)。比較の結果、振幅制限設定値≧MLmaxとなる場合(S22のYes)には、合成後のマルチキャリア信号は適正なレベル範囲にあるので、振幅制限値α1〜αnを1.0に設定して(S24)、各信号振幅制限部11-1〜11-nに出力する(S25)。
また、振幅制限設定値<MLmaxとなる場合(S22のNo)には、ピーク制限を行う必要がある。この場合、振幅制限値演算部23は、(14)式を用いて各キャリアのベースバンドIQ信号に対する振幅制限値α1〜αnを算出し(S23)、各信号振幅制限部11-1〜11-nに出力する(S25)。
Figure 2005039664
キャリア別振幅制限値演算部33は、処理S23において、(14)式によって、キャリアf1〜fnに対してピーク制限の要因となる度合だけ重み付けすることで振幅制限値α1〜αnを算出している。つまり、キャリア別振幅制限値演算部33は、ピーク制限の大要因となるキャリア、すなわちフィルタオーバシュートが発生するキャリアには大きく振幅制限を行わせるよう、小要因のキャリアには小さく振幅制限を行わせるようにそれぞれ振幅制限値を決定する。
このようにして振幅制限値を決定し、ピーク制限を行うことによって、各キャリアのベースバンドIQ信号を合成したマルチキャリア信号のレベル値は、振幅制限設定値と等しくなる。
フィルタオーバシュート推定部15´から出力された振幅制限値α1〜αnは、信号振幅制限部11-1〜11-nにおいて対応するキャリアのベースバンドIQ信号との乗算が行われることで、キャリア毎にピーク制限が行われる。各キャリアのベースバンドIQ信号は、遅延部14-1〜14-nにおいてフィルタオーバシュート推定部15´における振幅制限値α1〜αnの算出に要する時間だけ遅延されているため、信号振幅制限部11は対応する振幅制限値α1〜αnの出力タイミングに同期して各キャリアのベースバンドIQ信号のピーク制限を行うことができる。
ピーク制限の行われた各キャリアのベースバンドIQ信号は、対応する帯域制限フィルタ12-1〜12-nに出力され、帯域制限処理が行われ、D/Aコンバータ13-1〜13-nによってディジタル信号からアナログ信号に変換される。アナログ変換後のベースバンドIQ信号は、送信機の直交変調器に出力されて直交変調が行われ、さらに各キャリアのベースバンド信号を合成し、マルチキャリア信号を生成する。
合成後のマルチキャリア信号は、送信アンプによって増幅された後、無線信号として放出される。以上が第2の制限回路の動作である。
既述したように、第2の制限回路は、ピーク制限に用いられる振幅制限値α1〜αnを、各キャリアのベースバンドIQ信号のレベルに応じた重み付けによって算出し、振幅制限値α1〜αnを用いて各キャリアのベースバンドIQ信号に対しマルチキャリア信号のレベルを考慮したピーク制限を行うため、キャリア単位で発生するフィルタオーバシュートに対してピーク制限をかけることができ、マルチキャリア信号のレベルを振幅制限設定値より低く保ち、また各キャリアのレベルに応じたピーク制限を行うことができ、マルチキャリア信号の品質の劣化を防止することができる。
以上説明したように、本発明の実施の形態のピーク制限回路によれば、送信信号に対する帯域制限フィルタの帯域制限処理を再現し、帯域制限処理結果に基づいて当該帯域制限フィルタで発生するフィルタオーバシュートのレベルを予測し、予測したレベルと送信信号の振幅制限設定値とを比較して、比較結果に基づいて送信信号のレベルが振幅制限設定値を越えないように調整する振幅制限値を算出して出力するフィルタオーバシュート推定部と、フィルタオーバシュート推定部から出力された振幅制限値を送信信号に乗算して送信信号のピーク制限を行う信号振幅制限部を設けたことにより、帯域制限フィルタで発生するフィルタオーバシュートに対応して送信信号のピーク制限を行い、且つ送信信号の品質の劣化を防止できる効果がある。
また、送信信号がマルチキャリア信号である場合、各キャリアに対応した帯域制限フィルタにおける帯域制限処理を行い、全てのキャリアの帯域制限処理結果について位相が一致するよう位相調整をして合成し、合成結果からマルチキャリア信号の最大レベルを予測し、予測したレベルとマルチキャリア信号とを比較し、比較結果及び各キャリアの振幅値に基づいて、当該振幅値に応じた重み付けによってマルチキャリア信号のレベルが振幅制限設定値を越えないように各キャリアのレベルを調整する振幅制限値をキャリア毎に算出して出力するフィルタオーバシュート推定部と、フィルタオーバシュート推定部から出力された振幅制限値を各キャリアに乗算してマルチキャリア信号のピーク制限を行う信号振幅制限部を設けたことにより、キャリア単位で発生するフィルタオーバシュートに対応してマルチキャリア信号のピーク制限を行い、且つマルチキャリア信号の品質の劣化を防止できる効果がある。
送信信号の品質の劣化を防止できるピーク制限回路に用いられる。
本発明の第1の実施の形態に係るピーク制限回路の構成ブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係るピーク制限回路におけるフィルタオーバシュート推定部15の構成ブロック図である。 フィルタオーバシュート推定部15における各種データの格納状況を示した図である。 本発明の第2の実施の形態に係るピーク制限回路の構成ブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係るピーク制限回路におけるフィルタオーバシュート推定部15´の構成ブロック図である。 従来の一般的なピーク制限回路の構成ブロック図である。 従来の一般的なピーク制限回路及び本発明のピーク制限回路における信号レベル制限の効果を示した信号ダイヤグラムである。 フィルタオーバシュート推定部15における振幅制限値エン残部23の処理動作のフローチャートである。 フィルタオーバシュート推定部15´におけるキャリア別振幅制限値演算部33の処理動作のフローチャートである。

Claims (1)

  1. 無線通信における送信信号の帯域制限を行う帯域制限フィルタと同一のフィルタ係数を用いて帯域制限処理結果を算出することにより、前記帯域制限フィルタで発生するフィルタオーバシュートのレベルを予測し、予測したレベルと予め設定されたピーク設定値とを比較し、予測したレベルが前記ピーク設定値よりも大きい場合には、前記送信信号のレベルを減衰させるよう調整する振幅制限値を算出して出力するフィルタオーバシュート推定部と、
    前記送信信号に前記振幅制限値を乗算し、前記送信信号のピーク制限を行う信号ピーク制限部とを備えたことを特徴とするピーク制限回路。


























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